スペイン映像業界最新情報 - スペイン大使館経済商務部

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スペイン映像業界最新情報
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1. スペイン国内
スペイン国内
2013年
年のスペイン映画
スペイン映画ヒット
映画ヒット作品
ヒット作品 今後公開予定
今後公開予定作品
予定作品
2013年のスペイン映画で、これまでにヒットした作品
は、興行収入500万ユーロのアルモドバル監督作品”Los
amantes pasajeros (I'm So Excited!)” 、 330 万 ユ ー ロ
(2012年末より公開されたが、2013年だけの数字)の”El
Cuerpo (The Body)”、公開されたばかりで214万ユーロを
得ている”La Gran Familia Española (Family United)”、210
万ユーロの”Los últimos días (The Last Days)”、そして最
近封切られ公開1週目で120万ユーロを稼いだ”Las Brujas
de Zugarramurdi (Witching and Bitching)”、および公開2週
間で130万ユーロを得たアニメーション映画”Justin y la
Espada del Valor”である。
今年 中に 今後 公開 される 重要 作品 とし ては、 ”Zipi y
Zapa y el club de la canica (Zip & Zap and the Marble
Gang)” 、 ”Caníbal
(Cannibal)” 、 ”Todas
las
mujeres”、”Tres bodas de más (Three Many Weddings)”、
“Ismael” 、 そ し て 、 共 同 制 作 で は ”Grand Piano” 、
“Mindscape” そして“Futbolín ( Foosball)”がある。
2. 最近開かれた
最近開かれた国際映画祭
かれた国際映画祭に
国際映画祭に出品されたスペイン
出品されたスペイン映画
されたスペイン映画
【トロント(
月5日
日~15日
日) 】
トロント(9月
スペインから10の作品が、第38回トロント国際映画祭で賞を競った。コンペティシ
ョンのオフィシャル部門には、マヌエル・マルティン・クエンカの”Caníbal”、デニ
ス・ビジェネウベの”Enemigo”、セバスティアン・レリオの”Gloria”、ベントゥー
ラ・ポンスのドキュメンタリー”Ignasi M”と、アルベルト・セラの”Historia de la
meva mort”である。
他にも、ファン・カベスタニーの”Gentes en sitios”、アルベルト・モライスの”Los
chicos del puerto”、アルベルト・アレバロの”Libertador”、アレックス・デ・ラ・イ
グレシアの”Las brujas de Zugarramurdi”とオスカル・サントスの”El club de la
canica”が、コンペティションに参加した。
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東京都港区六本木 1-3-29 3 階
TEL.: (03) 5575-0431
FAX: (03) 5575-6431
【ベネチア(
月28日
日~9月
月7日
日)】
ベネチア(8月
「監督の日」部門 において、コメディの“Tres bodas de más”が評判を博した。
また、現在の映画の新しいトレンドを見せるオリゾンティ部門で、マネル・ラガの
短編”La gallina”が上映された。
【サンセバスティアン(
月20日
日~28日
日)】
サンセバスティアン(9月
2013年のサンセバスティアン映画祭で、5つのスペイン映画がオフィシャル部門に出
品された。アレックス・デ・ラ・イグレシアの”Las brujas de Zagarramurdi”(コン
ペティション外)、ダビド・クエンカの”Vivir es fácil con los ojos cerrados (Living is
easy with eyes closed)”、フェルナンド・フランコの”La herida (Wounded)”と、マヌ
エル・マルティン・クエンカの”Caníbal”、そして、カナダとの合作、デニス・ビジ
ェネウベ監督の”Enemy (Enemy)’である。”La herida”は、女優部門で銀貝賞と、審査
員特別賞を獲得した。また、”Caníbal”は、撮影部門で審査員賞を獲得した。
一方、他のスペイン映画も、ラテンホライズン、サバルテギ、新人監督、パール、
ヴェロドロームといった映画祭の他の部門で上映された。ヴェロドローム部門では、
エスコバルの人気コミックをオスカル・サントス監督が映画化した、”Zipi y Zape y
el club de la canica (Zip & Zap and the marble gang)” が上映された。
【ローマ(
月8日
日~17日開催予定
日開催予定)】
ローマ(11月
日開催予定)】
現在、オフィシャル部門にイサベル・コイシェ監督、レオノール・ワトリング出演
の”Another Me”が出品予定。
3. スペインの映像作品
スペインの映像作品の
映像作品の国際販売
2012年、スペインの映像作品全般の国際的な売上は、2011年に引き続き増加の傾
向を示し、13.2%増加した。これは、主に前年比19.9%増の映画の輸出に伴うもの
で、海外販売額はほぼ5000万ユーロにのぼる。テレビ番組の輸出も6.6%増の4400
万ユーロに達した。これは、主に、フィクションものの販売による。
また、外国で成功を収めているスペインの作品のジャンルを見てみると、まずは
映画で、前年から3ポイント増え全体の42%であることが目を引く。それに続いて、
テレビのコンテンツ全体(フィクションのシリーズ、フォーマット、テレビ映画、
ドキュメンタリー)で、映像輸出の31%を占める。最後に、アニメーションは、前
年にくらべ3%とわずかではあるが落ち、2012年には26%であった。
映像の輸出先を見ると、アメリカ合衆国へ13%、ラテンアメリカへは24%で、そ
れぞれ、1ポイントと3ポイント増えた。アメリカ合衆国へは主にテレビコンテンツ
を販売し、ラテンアメリカへは映画を多く販売している。西ヨーロッパへは36%で、
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わずかではあるが落ち込んでおり、経済危機がそれらの国のバイヤーたちに予算削
減を課している傾向がうかがわれる。しかし他の輸出先は安定していて、なかでも
中央・東ヨーロッパが18%であることが目を引く。現在の難しい状況にあっても1ポ
イント増え、映像輸出にとって大きなポテンシャルを持つ地域であることがわかる。
4. 国際市場におけるスペイン
国際市場におけるスペイン映画
におけるスペイン映画
国際的に大きな成功を収め続けているスペイン映画だが、2012年には国際市場全
体で、スペイン国内よりも25.5%多い収入を得た。特に重要なのは、2011年には、
スペイン映画は、国内でここ数年で最も多い約1億2千万ユーロの興行収入を得たが、
それでもまだ外国での興行収入の方が多かったことである。
スペイン映画はメキシコ(1770万ユーロ)、イタリア(1710万ユーロ)、アメリ
カ合衆国(1640万ユーロ)、フランス(1324万ユーロ)、アルゼンチン(1148万ユ
ーロ)でもっとも売上を得ている。地域別には、アジア(日本と韓国のみのデータ
のみ)が5%で、前年より、4ポイント以上増えた。
外国におけるスペイン映画への関心は年々高まっている。2012年には141のスペ
イン映画が国外で公開されたが、2011年の110作品に比べ28.2%の増加、2010年の
91作品に比べ55%の増加である。国際的に配給された141のスペイン映画のうち、
70%が完全なスペイン映画、もしくは、スペインの割合が多いか同等の合作作品で、
30%が割合が少ない合作映画である。
また、14の国々でスペイン映画
の公開数が増加した。2012年にも
っとも多く公開されたのはイタリ
アで37作品、続いて32作品のメキ
シコ(2011年より11.1%の減少)、
29作品のアルゼンチン(20.8%増
加)、25作品のコロンビア
(92.3%増加)、24作品のフラン
ス(4%減少)、そして、21作品
のブラジル(23.5%増加)である。
スペイン映画
スペイン映画の
映画の海外での
海外での公開
での公開
他に、スペイン映画の公開数が
増えた国としては、ドイツの18作
品(50%増加)、2011年の7から
2012年には2倍以上の16に増えた
韓国、ベネズエラ(77.7%増加)、イギリス/アイルランド(25%増加)が目を引く。
スペイン映画公開の地域別の割合は、ヨーロッパが42.9%、ラテンアメリカが
35.1%、アメリカ合衆国が12.9%、アジアが5.5%、オセアニアが3.6%となっている。
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5. 日本におけるスペイン
日本におけるスペイン映画
におけるスペイン映画
日本に目を向けてみると、2012年には6つのスペイン映画(計81コピー)が公開
された。 2012年に日本で公開されたスペイン映画は、次の作品である。”Midnight
in Paris” (ミッドナイト・イン・パリ)、”La piel que habito”(私が、生きる
肌)、”Conocerás al hombre de tus sueños”(恋のロンドン狂騒曲)、”Un dios
salvaje”(おとなのけんか)、El chef (シェフ!)、”Flamenco”(フラメンコ)。
2013年で特筆すべきことは、三鷹の森ジブリ美術館がスペイ
ンの長編アニメーション映画”Arrugas”(しわ)を配給したこと
だ。この映画は、ゴヤ賞で、最優秀アニメーション賞と最優秀
脚本賞を受賞し、最優秀脚本賞を受賞した初めてのアニメーシ
ョン映画となった。他にも2012年カートゥーンムービー・ヨー
ロッパ最優秀作品賞、アヌシー国際アニメーション映画祭にお
いてスペシャル・メンションを受賞した。また、東京にて、
NHKが優秀な教育的映像作品に授与する「2012年日本賞」の
グランプリを獲得して話題を呼んだ。
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