上伊那広域連合 公共施設等総合管理計画

上伊那広域連合
公共施設等総合管理計画
平成 28 年 11 月
はじめに ……………………………………………………………………………1
Ⅰ 上伊那広域連合の概要
……………………………………………………1
1)上伊那広域連合エリアの規模(人口・面積) …………………………1
2)処理する事務
…………………………………………………………1
3)処理する事務の経緯
……………………………………………………2
4)決算の状況
………………………………………………………………5
5)管内人口の推移
…………………………………………………………6
6)所管する公共施設
………………………………………………………8
Ⅱ 施設全体の管理に関する基本的な方針
…………………………………9
1)計画期間
…………………………………………………………………9
2)管理の基本方針
…………………………………………………………9
3)組織体制の構築及び情報共有方策
……………………………………9
4)計画の進捗状況評価
……………………………………………………10
Ⅲ 施設別現況と課題及び管理等の方針
……………………………………10
1)情報センター
……………………………………………………………10
2)伊那中央清掃センター及び
クリーンセンターたつの(ごみ焼却施設)………………………………11
3)上伊那広域消防本部・伊那消防署
……………………………………13
Ⅳ 今後における課題等
………………………………………………………14
1)クリーンセンター八乙女(不燃物処理施設) …………………………14
はじめに
上伊那広域連合は、前身の上伊那地域広域行政事務組合の時代からコンピュ
ータ共同利用に取り組み、以降、ごみ処理、介護・障害認定事業などの事務処
理を加え、平成27年度から広域消防の運営主体となるなど、関係市町村にか
かる事務事業の広域化を進めてきました。これに伴い管理する公共施設も増加
するとともに、地域住民の高齢化、人口減少を背景に施設の維持、更新、効率
的運営が長期的課題となりつつあります。
こうした状況に適切に対処し、関係市町村との連携を図りながら上伊那地域
における効率的な行政活動を推進するため、上伊那広域連合の「公共施設等総
合管理計画」を策定することとしました。
Ⅰ 上伊那広域連合の概要
1)上伊那広域連合エリアの規模(人口・面積)
関係市町村
人口(人)H27.4.1
面積(k㎡)H26.10.1
伊那市
68,593
667.93
駒ヶ根市
32,470
165.86
辰野町
19,564
169.20
箕輪町
25,560
85.91
飯島町
9,387
86.96
15,016
40.99
中川村
4,893
77.05
宮田村
8,911
54.50
184,394
1,348.40
南箕輪村
合
計
2)広域連合が処理する事務
(1)
広域行政の推進に関する事務
(2)
ふるさと市町村圏基金事業の実施に関する事務
(3)
広域的な観光振興に関する事務
(4)
業務システムの共同利用を行うための電算機の設置、管理及び運用に関する
事務
(5)
養護老人ホーム入所判定委員会の設置及び運営に関する事務
(6)
障害支援区分認定審査会の設置及び運営に関する事務
(7)
介護認定審査会の設置及び運営に関する事務
(8)
広域的な医療体制の整備調整に関する事務
(9)
循環型社会形成の推進に関する事務
(10)
ごみ処理施設の設置、管理及び運営に関する事務
(11)
関係市町村が行う公共土木事業に係る事務のうち、当該市町村の長との協
-1-
議により広域連合が処理することとなった事務
(12)
広域的な幹線道路網構想及び計画の策定並びに同構想及び計画に基づく事
業の実施に必要な連絡調整に関する事務
(13)
消防に関する事務(消防団に関する事務並びに水利施設の設置、維持及び
管理に関する事務を除く。)
(14)
火薬類の譲渡、譲受及び消費の許可等に関する事務
(15)
液化石油ガス設備工事の届出に関する事務
(16)
次に掲げる事項についての調査研究に関する事務
ア
広域的な地域情報化の推進に関すること。
イ
広域的な保健医療及び福祉の推進に関すること。
ウ
広域的な環境保全に関すること。
エ
広域的な廃棄物処理に関すること。
オ
その他広域的に重要な課題で広域連合長が必要と認める事項に関すること。
3)処理する事務の経緯
昭 45. 7
広域市町村圏指定
45. 7.21
上伊那地域広域市町村圏協議会設立
46. 3.
上伊那地域広域市町村圏計画(基本構想、基本計画)策定
46. 9.13
上伊那地域広域行政事務組合発足
48. 4. 1
広域消防発足(圏域2組合)
48. 4.
コンピュータ共同利用研究開始
48. ~
伊那路ふるさとコーナー(広域観光事業)研究発足(観光連盟)
50. ~
広域水道基本計画策定(県・圏域)
52.9.20
上伊那情報センター竣工(鉄筋コンクリート造 2階建 445 ㎡ 67,524 千円)
52.10. 1
コンピュータ共同利用開始(FAC0M 230-28)
53. 4. 1
伝染病隔離病舎業務統合加入
53.12.20 伝染病隔離病舎竣工 20 床 (鉄筋コンクリート造
54. 4. 1
2階建 650 ㎡ 74,260 千円)
と畜場業務加入(44~45 年建設) (敷地 8,792 ㎡ 建物 1,270 ㎡
159,348 千
円)
54.11. 1
視聴覚ライブラリー業務加入(運営委託)
55. 1.25
二次医療(病院群輪番制病院運営事業)業務開始(公立3病院委託)
55. 4. 1
広域水道用水企業団設立(箕輪ダム 50,000 ㎥/日取水(最大)県・5市町村で
組織)
57. 4. 1
一次医療(在宅当番医制運営事業)業務加入
58. 5.11
と畜場業務
59. 4. 1
障害者共同作業所(運営委託)開所
60. 4. 1
障害者共同作業所廃止
60.10. 7
コンピュータ共同利用オンライン稼働
第3セクター「株式会社上伊那食肉センター」へ移管
-2-
(住民情報)
63. 3.31
と畜場業務(株式会社 上伊那食肉センター経営)閉鎖
63. 4. 1
財務会計オンライン稼働・収納業務OCRシステム導入
平 1. 4. 1
健康管理オンライン稼働
2. 1. 8
精神障害者共同作業所「コスモスの家」開所(家族会運営委託)
3. 9. 5
ふるさと市町村圏指定
4. 2.28
上伊那情報センター庁舎増築工事竣工(増築 269 ㎡ 111,017 千円)
5. 4. 1
老人ホーム入所判定業務開始
11. 1. 1
戸籍システム稼働(戸籍、除籍、附票、平成改製原)
11. 3.31
伝染病隔離病舎業務廃止
11. 6.30
上伊那地域広域行政事務組合解散
11. 7. 1
上伊那広域連合発足
11.10. 1
介護保険認定審査判定開始・介護保険システム稼働
12. 1. 4
広域グループウェア開始
12. 3.31
ごみ処理基本計画(第1次)策定
12. 5.
広域計画(第1次)策定
13. 3.
上伊那地域ふるさと市町村圏計画(基本構想・基本計画)策定
13.11.22 市町村合併問題研究会設置
14. 8. 5
住民基本台帳ネットワーク1次稼動
14. 8.30
上伊那郡市民会館廃止
14.12. 1
伊那中央清掃センター、クリーンセンターたつの広域連合に移管
15. 4. 1
上伊那地域ごみ処理費用有料化開始
15. 8.25
住民基本台帳ネットワーク2次稼動
15. 8.25
住民票、印鑑登録証明書広域自動交付開始
15.11. 1
上伊那広域連合事務所竣工(いなっせ3階 780 ㎡)
16. 2.17
総合行政ネットワーク(LGWAN)接続
16.11. 1
税関係証明自動交付開始
17.11.14 戸籍証明広域自動交付開始(全国初)
17.11.22 ごみ処理費用有料化制度見直し(H18.4 から)
18. 3.10
伊那中央清掃センター基幹的施設(燃焼設備等)改造工事竣工
18. 3.31
上伊那郡町村会解散
18. 4. 1
土木振興課設置(H18.3.31 上伊那土木振興会解散に伴うもの)
18. 4. 1
上伊那地域公平委員会共同設置(上伊那郡町村公平委員会組合解散に伴うもの)
18. 4. 1
精神障害者共同作業所「コスモスの家」伊那市へ移管
18. 6. 1
障害程度区分認定審査開始
19. 6.29
新ごみ中間処理施設用地選定委員会設置(伊那市)
20.4.1
新情報システム基幹系稼働(内部事務系・料金福祉系順次稼働)
21.6.1 基幹系・内部事務系(財務会計他)・料金福祉系(水道料他)
20. 6.25
新ごみ中間処理施設候補地を「伊那市富県の天伯水源付近」と決定
-3-
21. 6. 1
新情報システム運用開始
22. 4. 1
新ごみ中間処理施設の環境アセスメント着手
22. 4. 1
地域医療再生計画の事業開始
22. 7.31
ユビキタスタウン構想推進事業(上伊那安心・安全マップシステム構築)
23. 2. 7
証明書等コンビニ交付システム稼働
23. 3.31
上伊那地域医療問題懇談会廃止
23. 4. 1
視聴覚ライブラリー事業を上伊那地方視聴覚教育協議会へ移管
23. 4. 1
上伊那広域連合廃棄物政策審議会設置(施設整備検討専門委員会設置条項を含
む)
23. 4.11
上伊那地域幹線道路網構想・計画書の改定
23. 5.23
上伊那地域包括医療協議会再開
23. 7.27
上伊那広域連合行財政改革会議設置
23.11.10 広域観光の推進について(報告)(観光担当課長会議)
24. 3.19
上伊那広域連合単独グループウェア開始
24. 4. 1
救命救急センターを昭和伊南総合病院から伊那中央病院に移管
24. 7. 1
上伊那消防広域化協議会発足
24. 8. 9
新ごみ中間処理施設整備基本計画策定(8.26 全員協議会へ報告)
25. 4. 8 新ごみ中間処理施設の環境アセスメント評価書公告
25.4~
「伊那谷自治体会議」(リニア地域振興関連)参加
25.12. 2
上伊那広域連合一般廃棄物(ごみ)処理基本計画(第四次改定版)発刊
26. 1. 6
情報システム利用環境更新、統合システム運用管理導入
26. 2.24
上伊那将来ビジョン策定(リニア開業を見据えて)(2.24 議会報告)
26. 3.31
上伊那地域医療再生(計画)事業終了(H21~H25)
27. 1.23
新ごみ中間処理施設 都市計画決定
27. 3.31
伊那消防組合消防本部、伊南行政組合消防本部解散
27. 4. 1
上伊那広域消防本部
27.12.10
橋梁定期点検(一括発注)業務委託事業の契約締結
28. 2.26
新ごみ中間処理施設整備運営事業者との事業契約締結
発足
-4-
上伊那広域連合へ
4)決算の推移
上伊那広域連合の歳入は、関係市町村の分担金及び負担金が主なものです。
地方自治体財政を取り巻く環境が厳しいなか、上伊那広域連合事業の経費節減
も強く求められており、ハード及びソフト事業全体にわたり効果的、効率的な
事務事業の執行が必要です。
(単位:千円)
-5-
5)管内の人口推計
① 全体推計
上伊那地域の人口は、平成 22 年の国勢調査では 190,402 人(男 93,202 人、
女 97,200 人)となっています。これを基にした将来人口推計(国立社会保障・
人口問題研究所:H25.3月推計)を見ると、2020 年(H32)は 2010 年(H22)
と比較して約 9,600 人 5.1%の減少、2030 年(H42)は、約 22,500 人 11.8%減少
すると見込まれています。
-6-
②年代別人口推計
生産年齢人口の減少
上伊那地域の年代別人口割合は、生産年齢人口(15~64 歳)については、平
成 22 年(2010 年)では 113,162 人と全体人口の 59.4%となっています。生産
年齢人口は、平成 52 年(2040 年)には 79,430 人と 29.8%減少し、全体人口
に対する割合も 51.7%に減少すると見込まれています。
【年少人口】
2010年(H22)
27,303 人
【生産年齢人口】
113,162 人
14.3 %
59.4 %
(割合%)
▲ 36.5 %
2040年(H52) 17,326 人
(割合%)
11.3 %
▲ 29.8 %
【老年人口(*うち75歳以上)】
49,936 人
26.2 %
* 26,799 人
*
14.1 %
13.7 %
79,430 人
56,792 人
51.7 %
37.0 %
25.7 %
* 33,695 人
*
21.9 %
出典:国立社会保障・人口問題研究所の2010年国勢調査を基にした将来人口推計
関係市町村における独自の推計、人口増対策等に係る数値は加味していない。
年少人口の減少と老年人口の増加
年少人口(0~14 歳)については、36.5%の減少が見込まれ、逆に、老年人
口(65 歳以上)は、13.7%の増加が見込まれています。
そのうち 75 歳以上人口は、25.7%増加すると予想されています。
-7-
6)所管する公共施設
現在、上伊那広域連合が所管する施設は次に掲げる4施設です。
①情報センター
施設の業務
庁舎
倉庫
庁舎・倉庫
サーバ室
車庫
庁舎
倉庫
庁舎・倉庫
サーバ室
車庫
鉄筋コンクリート
構造
合計
軽量鉄骨造
延べ床面積
445.5 ㎡
66.0 ㎡
296.16 ㎡
121.91 ㎡
32.59 ㎡
取得年月日
S52.9.20
S56.9.30
H4.2.28
H16.1.9
H4.2.28
建築年月日
同上
同上
同上
同上
同上
39,800 千円
9,422 千円
61,289 千円
20,633 千円
1,541 千円
取得価格
962.16 ㎡
132,685 千円
② 伊那中央清掃センター
施設の業務
構造
ごみ焼却場
車庫
管理人住宅
焼却所
車庫
住宅
鉄筋コンクリート
鉄骨造
木造
合計
処理能力
120t/16h
延べ床面積
3,404.80 ㎡
274.52 ㎡
67.67 ㎡
取得年月日
H14.12.1
H14.12.1
H14.12.1
建築年月日
S63.3.15
S63.3.15
S46
4,770,681 千円
9,469 千円
1,830 千円
4,781,980 千円
ごみ焼却場
車庫1
車庫2
合計
焼却所
車庫
車庫
鉄筋コンクリート
鉄骨造
鉄骨造
取得価格
3,746.99 ㎡
③ クリーンセンターたつの
施設の業務
構造
処理能力
30t/日
延べ床面積
1,388.13 ㎡
128.00 ㎡
140.00 ㎡
取得年月日
H14.12.1
H14.12.1
H14.12.1
建築年月日
H5.3.25
H5.3.25
S57
203,480 千円
7,250 千円
1,800 千円
212,530 千円
庁舎
訓練塔
防災倉庫
合計
庁舎
教習・研修所
倉庫・物置
鉄筋コンクリート
鉄骨造
木造
延べ床面積
2,770.69 ㎡
309.98 ㎡
67.67 ㎡
取得年月日
H27.4.1
H27.4.1
H27.4.1
建築年月日
H26.12.19
H26.12.19
H26.12.19
822,896 千円
82,823 千円
29,167 千円
取得価格
1,656.13 ㎡
④広域消防本部・伊那消防署
施設の業務
構造
取得価格
-8-
3,148.34 ㎡
934,886 千円
Ⅱ 施設全体の管理に関する基本的な方針
1) 計画期間
この計画の期間は、平成28年度から47年度までの20年間とします。
2) 管理の基本方針
①4区分の方針
地域人口の高齢化及び減少が推測されるとともに、関係市町における事務
事業の広域対応化が順次拡大する傾向にあるなか、それに伴う施設の移管、
維持、新設・更新などについて適切な対応が求められることが予想されます。
そうしたことから、所管する施設等について施設別に4区分に分類します。
ア
存
続
長寿命化に配意しながら適切に運営します。
イ
複合化・集約 老朽化及び機能低下等により、住民ニーズへの対応が困
難となる施設は、適切な規模及び機能を有する新施設等に複合化・集約
します。
ウ
民間活力の活用 施設の運営についてサービス内容の維持・向上を目指
し、サービス向上とコスト低減のノウハウを持つ民間活力の導入を図り
ます。
エ
用途変更及び廃止 住民ニーズに応えられないこととなる施設は、新た
な需要に応える施設に用途変更するほか、維持コストを縮減するため適
時適切に廃止します。
②維持管理コストの削減とサービス向上対策
ア 施設の適切な保全と安全確保、点検・保守・修繕等の管理を計画的に行
い、長寿命化を図ります。
イ
公設民営(DBO)方式などの導入により最適な公共サービスの提供を
図ります。
3) 組織体制の構築及び情報共有方策
ア 方針に基づく具体的な取り組みや情報管理は事務局が行いますが、専門
部会、幹事会、副市町村長会、正副連合長会などを通じて、関係市町村の
意識の共有を図ります。
-9-
イ 各施設の管理にかかる方針の決定や変更、取り組みの推進は、施設管理
者又は担当部署と綿密に連携を図り、必要により広域議会への説明、承認
を得て実施します。
4) 計画の進捗状況評価
ア 4区分の方針については、計画の進捗状況を必要に応じ広域議会に報告
するものとします。また、必要に応じ方針の見直しを行います。
イ
維持管理コストの削減とサービス向上対策については、行財政改革プラ
ン等により毎年度、点検・評価を実施します。また、必要に応じ見直しを
行います。
Ⅲ 施設別
現状と課題及び管理等の方針
1) 情報センター
本施設の概要はⅠ-6)-①に示したとおりです。
(1) 現状と課題
コンピュータ共同利用は、上伊那広域連合の前身である上伊那地域広域行政
事務組合発足当時からの主要事業です。戸籍・住民記録、税・料金、人事給与、
財務会計、保健福祉、農政、選挙、教育、企業会計、上下水道料、地図情報な
ど多岐にわたる行政事務の電子化を推進しており、上伊那地域行政活動の効率
化を支える拠点となっています。
この間、電子事務の最適化が推進され、それまで業務について自己開発・自
己保守をしていたものを民間委託し、人員及び経費の縮減に努めています。コ
ンピュータを取り巻くハード技術は格段に進歩し、サーバ容量の拡大等により
導入機器の軽少化が進んでいます。
5~6年を目途とするハード機器の更新や停電時に備える自己発電設備の導
入などが重要な課題となっています。
建物は、昭和 52 年の建築以降、業務の拡大に合わせ拡張・増築を重ね、設置
後 39 年(一部 12 年)が経過していますが、平成 8 年には耐震化も済ませてお
り、現状においては大型修繕の必要性は認められない状況にあります。
- 10 -
敷地の所有者は伊那市であり、本体建物底地は無償貸与、駐車場部分は有償
貸与となっています。
(2) 管理等の基本方針
4 区分の方針
存続
多少の経年劣化は見られるものの、建物本体に大型修繕等の必要性は認めら
れません。屋上、外壁などの劣化を注視しつつ、適時適切な保全を行うなど長
寿命化を図り、利用を継続するものとします。
2) 伊那中央清掃センター及びクリーンセンターたつの
本施設の概要はⅠ-6)-②及び③に示したとおりです。
(1) 現状と課題
上伊那地域では、可燃ごみについて伊那中央清掃センター(S63 年設置:28
年経過)とクリーンセンターたつの(H5 年設置:23 年経過)において処理を
行っています。
両施設は平成 9 年の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」等の施
行を受け、排ガス高度処理施設等整備工事を済ませ適正なごみ処理を行ってい
ます。しかし、老朽化が進んでいること及びさらなる環境保全性、エネルギー
回収性、資源回収性などを求める循環型社会形成の社会的要請に応えるととも
に、ごみ排出量の低減なども加味し、より効率的なごみ処理を実現するため「新
ごみ中間処理施設整備基本計画」に基づいて、新たな施設へ移行することとな
っています。
ごみ処理(焼却)量の推移
(年t/日t)
年 度
伊那中央清掃センター
クリーンセンターたつの
合 計
23 年度
25,676/70.3
4,783/13.1
30,459/83.4
24 年度
25,382/69.5
4,711/12.9
30,093/82.4
25 年度
25,161/68.9
4,534/12.4
29,695/81.3
26 年度
25,390/69.6
4,476/12.3
29,866/81.9
27 年度
25,748/70.5
4,273/11.7
30,021/82.2
5 年平均
25,471/69.8
4,555/12.5
30,026/82.3
(2) 管理等の基本方針
4 区分の方針
複合化・集約、民間活力の活用
- 11 -
新ごみ中間処理施設整備基本計画に基づき、平成 31 年度を目途に地域全体の
ごみ焼却機能を新施設へ集約します。2 施設については新施設稼働後廃止します。
伊那中央清掃センターの用地は、伊那市及び伊那中央行政組合所有、クリー
ンセンターたつの用地は、辰野町小野区雨沢耕地の所有となっており、施設廃
止後は用地を返還します。
なお、新施設はDBO方式により設置運営することとしており、施設規模等
は次のとおりです。新施設に集約することにより管理運営費の大幅な縮減が図
られます。
新ごみ中間処理施設の規模等
施設の業務
構造
処理能力
ごみ焼却場
足湯・屋外便所
焼却所
足湯・便所
鉄筋コンクリート他
鉄筋コンクリート
118t/日
延べ床面積
8,524 ㎡
45 ㎡
取得年月日
H31.3.30(予定)
同左
建築年月日
H31.3.30(予定)
同左
9,439,965 千円
左に含む
取得価格
合計
8,569 ㎡
9,439,965 千円
現施設管理運営費(予算額:管理運営費-使用料収入)
(単位千円)
年 度
伊那中央清掃センター
クリーンセンターたつの
合 計
24 年度
192,196
180,669
372,865
25 年度
189,787
173,730
363,517
26 年度
223,232
167,707
390,939
27 年度
206,447
174,959
381,406
28 年度
195,073
188,815
383,888
5 年平均
201,347
177,176
378,523
新施設管理運営費(予測額:H31~45までの 15 年間の見込総額÷15 年)
15 年平均
3,353,100 千円(管理運営費-使用料の契約額)÷15 年
223,540
223,540 千円-378,523 千円=△154,983 千円(単年度管理運営費削減予測額)
- 12 -
3)広域消防本部・伊那消防署
本施設の概要はⅠ-6)-④に示したとおりです。
(1) 現状と課題
平成 26 年 12 月 19 日建築、平成 27 年 4 月 1 日取得の施設であり、現状にお
ける課題はありません。
(2) 管理等の基本方針
4 区分の方針
存続
維持管理コストの低減、予防保全による修繕コストの低減に努め、有効に活
用することとします。
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Ⅳ 今後における課題等
1)クリーンセンター八乙女(不燃物処理施設の統合)
現在、上伊那地域における不燃物処理は、伊北環境行政組合が運営するクリ
ーンセンター八乙女、伊那市が運営する鳩吹クリーンセンター、伊南行政組合
が運営する大田切不燃物処理場の3施設で行っています。
平成29年4月からこれら3施設の機能をクリーンセンター八乙女に統合一
本化し、現在は他地域に依存している最終処分場機能を再生し、上伊那広域連
合が効率的に運営することとします。
①クリーンセンター八乙女(統合・機能強化前)
不燃物処理場
最終処分場
不燃物処理
車
庫
埋立地
破砕処理
構造
鉄骨・一部鉄
筋コンクリ
ート
処理能力
40t/5h
延べ床面積
1,357.74 ㎥
車庫
埋立
鉄骨
鉄骨・一部鉄
筋コンクリ
ート
58,000 ㎥
40t/日
9,060 ㎡
307.55 ㎡
取得年月日
PET処理
ド
棟
資源物ストッ
ク
PET処理
・保管
鉄骨・一部鉄
筋コンクリー
ト
鉄骨・一部鉄
筋コンクリ
ート
水処理
高密度ポリ
エチレン樹
脂+不織布
(5層)
154.43 ㎥
ストックヤー
合計
水処理施設
場
施設の業務
ストックヤード
5 種(各 72 ㎥) 300kg/H
235.82 ㎡
210.65 ㎡
11,326.19 ㎡
伊北環境行政組合(同下)
建築年月日
H3.3.15
H3.3.15
H5.3.15
H5.3.15
H10.12.28
H10.12.28
取得価格
1,239,323 千円
11,028 千円
672,656 千円
169,369 千円
47,118 千円
16,260 千円
2,155,754 千円
クリーンセンター八乙女(追加・充実させる機能)
ストックヤード
雨量調整槽
施設の業務
ストックヤード
雨水調整池
構造
鉄筋コンクリート
鉄筋コンクリート
処理能力
容量 240 ㎥
容量 600 ㎥
延べ床面積
110 ㎡
-
取得年月日
H30.3.31
H30.3.31
取得価格
30,000 千円
設計中
不燃残渣について埋め立をせずにすべて民間に処分委託をしているため、ご
み処理量が増加する平成29年度、30年度は管理運営費が増額となりますが、
平成31年度以降は新ごみ中間処理施設において破砕残渣を溶融処理すること
により残渣処分費用が不要となるため、経費の削減ができます。これにより、
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平成 29 年度~平成 33 年度までの 5 年間で、従前施設の管理運営費と比べ、約
3 億円の管理運営費の節減を見込んでいます。
鳩吹クリーンセンター(伊那市施設)
不燃物処理場
施設の業務
不燃物、粗大ごみ・破砕選別
構造
鉄筋コンクリートほか
40t/5h
処理能力
延べ床面積
1,473.04 ㎡
取得年月日
伊那市
建築年月日
S63.5.9
513,200 千円
取得価格
クリーンセンター八乙女に機能統合後、伊那市において廃止します。
伊南行政組合大田切不燃物処理場(伊南行政組合施設)
管理棟
処理棟
施設の業務
構造
ペットボトル
ストックヤード
廃プラ上屋
ストックヤード
合 計
不燃ごみ選別保管施設
鉄骨プレハブ造
鉄骨スレート造
鉄骨
鉄骨造
鉄骨造
69.70 ㎥
498 ㎥
25.11 ㎡
73 ㎡
170.84 ㎡
処理能力
延べ床面積
取得年月日
836.65 ㎡
伊南行政組合(同下)
建築年月日
H1.8.31
S50.3.31
(買収)
H10.3.25
H13.1.30
H153.10
取得価格
4,481 千円
59,958 千円
7,350 千円
3,007 千円
16,905 千円
91,701 千円
クリーンセンター八乙女に機能統合後、伊南行政組合において蛍光管等一部収
集破砕業務を残して廃止します。
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