資料2 「蓮田市立小・中学校ケータイ・スマホ利用共同宣言」について 1「蓮田市立小・中学校ケータイ・スマホ利用共同宣言」に至る経緯 (1) 携帯電話及びスマートフォンの所持率(平成26年7月) 埼玉県 小学校6年 中学校3年 分 蓮田市 小学校4年 34.9% 5年 38.1% 6年 41.2% 中学校1年 57.6% 2年 65.1% 3年 72.5% 47.1% 64.2% 析 ①学年の上昇につれ、所持率が上昇する。 ②蓮田市では、中学校1年生では、所持している生徒が所持していない生徒を上回る。 ③中学生は半数以上が所持している。 ④中学校3年生では、7割以上が所有している。 特にスマートフォンは、SNS、オンラインゲーム、TV電話機能、リアルタイム でのおしゃべり、動画や音楽のダウンロード、撮影した写真や動画の共有など便利で 楽しい反面、たくさんの危険もあり、子供たちがトラブルに巻き込まれる可能性は高 い。 その他の問題点として、市教育委員会では、健康面、人間関係(ネット上のいじめ) 、 高い料金の請求、有害サイトへのアクセス、不適切な投稿を考えている。さらに、児 童・生徒がインターネットを利用し、長時間サイトにアクセスして画面を見ることに よる睡眠不足、集中力の低下、生活の乱れ、家庭学習時間を十分確保できない児童・ 生徒の増加も危惧される。 各学校では、インターネット利用上のエチケットやマナー、スマートフォンの扱い 方など、使用上の留意点やプライバシーの問題に関わること、情報を扱う際のルール やマナー、プライバシーと情報漏えいについて、トラブル発生時の対応、再発防止、 著作権等を学習している。また、携帯電話会社等に依頼し、 「ケータイ安全教室」を実 施し、情報モラル教育も推進している。 - 1 - (2) 平成26年7月 蓮田市実態調査「ケータイ・スマホ使用時のルール及び使用の 利用等について」 使用時間 ケータイ・スマホ使用時のルールが ~1日2時間以上使用している~ 決まっている 小学校4年 63% 小学校4年 5% 5年 74% 5年 5% 6年 79% 6年 11% 中学校1年 70% 中学校1年 21% 2年 64% 2年 33% 3年 60% 3年 42% インターネット使用率 分 LINEの使用率 小学校4年 7% 小学校4年 5% 5年 18% 5年 8% 6年 33% 6年 24% 中学校1年 39% 中学校1年 45% 2年 57% 2年 65% 3年 62% 3年 59% 析 ①「ケータイ・スマホ使用時のルールが決まっているのは、全学年とも8割に届いて いない。 ②「使用時間」は、学年が上がるにつれて上がっている。特に中学生の割合が高い。 ③インターネット使用率は、学年が上がるにつれて高くなっている。特に中学2年生 以上は、半数を超える。 ④中でもLINEの使用率、中学生ではインターネットの使用率をLINE使用率が 上回る。小中学生に、スマートフォン等のあるべき使い方を指導するには、学校に おける学習だけでなく保護者の協力が必要不可欠である。 - 2 - (3) 同時期に行った保護者向けのアンケートの結果からの分析 ①スマホ・ケータイによる自分の子供の変化の中で睡眠不足を感じている保護者は、 学年が上がるにつれて多い。 ②ケータイ・スマホを触る時間が増え、部屋にいる時間が増えた。 ③読書が減った。 ④いつもケータイばかり気にしている。 ⑤集中力が落ちた。 ⑥いらいらが増えた。 ⑦勉強に影響がある。 ⑧家庭ですでに決めている使用上のルール ア 使用時間の制限や保護者の目の前でのみ使用 イ 食事中は不可 ウ 課金不可 など、しっかりとしたルールがつくられている。このようなルールをさらに広げたい。 その後も、平成26年9月に行われた市PTA連絡協議会の理事会において、子供たち のスマートフォン等の使い方について話合いがなされ、市教育委員会、学校、市PTA 連絡協議会、各学校PTAが連携し、研究を進めていった。 そして、協議を深めるとともに連携を進め、平成27年4月の市PTA連絡協議会、 蓮田市教育委員会、蓮田市小中学校長会連盟による「蓮田市立小・中学校ケータイ・ス マホ利用共同宣言」の完成に繋がっていった。 - 3 - 2 平成27年度の検証結果及び取組 平成27度の検証結果 「ケータイ・スマホ利用共同宣」 ケータイ・スマホの利用について保護者と について賛成 分 の約束事を決めている 小学生 91.3% 小学生 75.7%(H26:72%) 中学生 81.4% 中学生 52.0%(H26:64%) 保護者 96.7% 保護者 75.7% 析 ①「ケータイ・スマホ利用共同宣言」については、児童・生徒・保護者とも取組を肯 定的に捉えている。 ②ケータイ・スマホの利用について児童生徒と保護者との約束事を決めている点に関し ては、保護者と中学生の間で認識のずれが見られた。 ③平成26年のアンケートは、保護者との意識のずれはあると言え、共同宣言を機に親 子で話合いルールづくりを行った家庭が増えた。 ④「ケータイ・スマホのながら使用」をしていないという回答も、小学生・中学生・ 保護者ともに概ね70~80%以上であり、効果があった。 ⑤個人情報、言葉づかい、いやな気持、目の疲れも効果があった。 ⑥勉強時間の増加についても、小学生で66.5%、中学生で67.9%、保護者で 50.2%と、とても効果があった。 ⑦ケータイ・スマホの利用時間「小学生は7時まで」を守れている児童が、68.5%、 「中学生は9時まで」を守れている生徒が、36.5%で中学生の使用時間に関して は課題である。 今後も引き続き家庭と連携して意識を向上させる必要がある。 総じて、蓮田市PTA連絡協議会の協力をいただきながら、本市教育委員会、本市 小中学校長会と連名で宣言を策定し、児童・生徒・保護者に周知することができたこ と、それを基に小・中学校で児童会や生徒会を中心に学校独自の宣言について取り組 んだこと、小・中学校代表児童生徒による情報交換会で情報を共有できたこと、これ らの取組が互いに作用し効果があった。その結果を検証できたことも大きな成果であ る。 - 4 - 3 平成28年度の取組 平成28年度は、これらの検証結果を基にして、ケータイ・スマホの適切な利用方法に ついての啓発活動をさらに進めるため、啓発用リーフレット等を作成する。(現在作成 中:A3判カラ―両面刷り1枚) また、12月に市内小・中学校「ケータイ・スマホ利用共同宣言」意見交換会を開催す る。蓮田市PTA連絡協議会長、市内小・中学校PTA会長、市内小・中学校長会長、市 内小・中学校長、各校代表児童・生徒、各校担当教職員が参加し、リーフレットを配布し た上で、 「周知・徹底を図るために他にどのような手立てがあるか」について、意見交換 を行う。 その中で出された手立てで可能なものを今年度中に実施し、さらに周知徹底を図る。 2月には、検証を行い次年度の取組についての方向性を検討する。今後も、学校・家庭・ 地域・保護者が一体となって取り組んでいく。 - 5 -
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