ストップ 接触災害 建 設 機 械 ・トラック等 と 近 接 す る 作 業 員 と の 間 に は 接触を防ぐための対策が確保できていますか 下松労働基準監督署 建設工事現場において、ドラグ・ショベル等の車両 系建設機械やトラックが作業員に接触する災害(休業 4 日以上)が、山口県内でも毎年のように発生して 後を絶ちませんが、今年、当署管内で後進時に作 業員に接触する災害が 3 件発生しています。 これらの建設機械等を用いて作業を行うとき は、接触防止のために立入禁止や誘導者を配置す ることが労働安全衛生法で定められています。 5 件 旋回時にバケット等が接触 4 後進時に接触 2 (1) 3 4 (3) 2 1 1 1 1 平成21年 22年 2 2 (1) 23年 24年 0 (安衛則 151 条の 7、158 条) 25年10月末 さらに地形等に応じた運行経路や作業の方法 を示した「作業計画」をあらかじめ策定することも義務付けられています。 (安衛則 151 条の 3、155 条) 県内の建設機械等との接触災害(休業4日以上、括弧はうち下松署管内) 工事現場は、その進捗によって現場の状況や入場する作業員も日々変わるため、毎日の安全作 業指示と連絡・調整が欠かせません。 「災害事例からみる対策のポイント」をまとめましたので、これらを確実に行うための現場点 検・確認票(裏面)も活用していただき、今一度、工事現場毎に対策のご確認をお願いします。 ポイントⅠ あらかじめ、「作業計画」を立てる あらかじめ、使用する建設機械等の種類及び性能、運行経路、作業方法、立入禁止区域の設 定、誘導者の配置、合図など現場の状況(地形、地質など)に適応する作業計画を立てておく。 (様式例参照) ポイントⅡ 現場の状況に応じた「連絡・調整」を日々、行う ① 前日の「安全工程打合せ」において、上記の「作業計画」の説明(危険ポイントを含む)を 行うとともに、当日の作業内容に合わせた具体的な措置としての「立入禁止区域の範囲・表 示方法」、「誘導者の指名」、「合図の方法」を打ち合わせる。 ② 当日の朝、前日の打合せに参加していない者も含めて、前日の打合せ事項を再確認する。 また、遅れて午後から現場に到着するなど、朝礼に参加していない作業員にも伝わるよう、 配慮する。 ③ 突発的な作業に対しても(例えば、作業に支障となる物を動かさなくてはならなくなった など)、現場の状況に応じた作業方法をその都度、着手前に検討して、決定した安全作業を 周囲の作業員も含めて連絡する。 運転者も、近接する作業員も 「安全行動」 (1) 2 以上の異なる作業が同時並行して行われる場合は(例えば、均し作業と資材の搬入や現場測量など)、そ の場所や時間帯、人数、作業内容などを作業員全員が承知しておく。 (2) 作業が輻輳し、建設機械等と人が接触するおそれのあ るエリアでは、常にいずれか一つの作業しか行われない ように調整する。 ・ 必要により作業エリアに立ち入る必要がある時は、誘導者 を経由するなどして、建設機械等の運転者に合図して一旦 中断してもらう。 ・ この中断が確認されない場合は、決して作業エリアに立ち 入らない。 ・ 作業エリア外に出たことが確認できない限りは、運転者は 運転を再開しない。 (H25.11) (裏面) 建設機械やトラック等による接触災害防止に係る現場点検・確認票 工 事 現 場 名 建設機械等を用いて作業を行う事業場(請負人) ・ 建設機械等の種類や能力、運行経路、作業の方法、立入禁止区域の設定、誘導者の配 はい・いいえ 置などについて、現場の状況に適応する作業計画を作成していますか ・ 作成した作業計画は、打合せで説明するなどして周知していますか ・ はい・いいえ 建設機械等の作業範囲内に作業員を立ち入らせないための措置(バリケードなど)は講 はい・いいえ じていますか ・ 誘導は一定の合図を定め、誘導者はその合図により誘導を行っていますか はい・いいえ ・ 後進時や旋回など死角方向への移動では、特に注意して作業員の立入がないことを再 はい・いいえ 確認し、又は誘導を行っていますか ・ 複数の請負人が混在して作業を行う場合には、業者間の連絡・調整を十分に行ってい はい・いいえ ますか ・ 予定されていない突発的な作業であっても、現場の状況に応じた作業方法を事前に検 はい・いいえ 討していますか 車両系建設機械を主たる用途以外に使用していませんか ・ (クレーン仕様に切り替えないまま荷を吊ろうとして、動きの大きいバケットや荷と接触し てしまうことがあります) はい・いいえ トラックを停車させるとき、確実にサイドブレーキをかけ、傾斜のあるところではさ はい・いいえ ・ らに輪止を設置していますか (運転席から離れた車が動きだし、これを止めようとして被災する災害も後を絶ちません) ・ 場内巡視において、打ち合わせた事項が実践されているか確認していますか (厚生労働省の安全衛生情報センターのホームページ「職場の安全サイト」から出典) バックで人をひきそうになった 建設業 造成工事 造成工事現場で、ダンプトラックで土を運んできて、土を降ろそうといったん車を止め、 シフトをバックに入れてバックしかかったところ、バックミラーに人が見えたので、あわてて ブレーキを踏んで事なきをえた。 狭い場所でダンプトラック等、後方視界がよくない大型車両をバックさせるときは、誘導者 を配置し、その指示に従って移動させる。 ドラグ・ショベルの旋回時にバケットが作業員に接触しそうになった 建設業 残 土 の積 み込 み 国道改修工事において、残土をドラグ・ショベルでダンプトラックに積み込む作業中、「誰もい ないハズ!」と勝手に判断して右旋回したところ、ダンプトラックの横から作業員が出てきてバ ケットが作業員に接触しそうになった。 ドラグ・ショベルの旋回域の周囲にコーン等により立入禁止の措置をするとともに、監視員を 置いて、ショベルの運転手は監視員の合図に従って運転操作する。 はい・いいえ
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