いざという時あわてないために

お母さんへのパンフレット
~いざという時あわてないために~
☆はじめに☆
“それまで元気に遊んでいた子どもが、急に熱を出して…!”
このような経験は、お母さんなら誰でもが経験することです。そこで当院では、“いざという時
あわてないために”と題して、このパンスレットを作成しました。どうぞ一読いただき、いざと
いう時にあわてないためにお使いください。
1.子どもの健康徴候
①食欲・水分 → 食欲はありますか?水分はとれてますか?
②機嫌 → 機嫌はいかがですか?
③睡眠 → スヤスヤとよく眠りますか?
④快便 → 良い便が出ていますか?
私たち小児科医は、この4つを“子どもの健康徴候”と考えています。
例えば、高熱や発疹が急に出たとしても、“子どもの健康徴候”が良ければ心配いりません。
すなわち、食欲があり、機嫌もよく、よく眠り、普通の便が出ていれば何も慌てる必要はありま
せん。
2.発熱
・子どもの正常体温は、36.2℃~37.4℃
・体温は、一日中同じ温度ではありません。
(朝は低め、夕方は高め)
・体温を左右する要因・・・環境熱、食事、入浴など
・平熱を知っておきましょう…元気な時に一日4回、食事前の安静な状態での体温をチェック
〈発熱の影響〉
良い影響―生体の防衛作用が高進(白血球による最近の食作用は、38℃~40℃が最高と言
われている)発熱によって、ウィルスの増殖が停止すると言われています。
悪い影響―体力の消耗
注)40℃以上の発熱があったとしても、脳がやられるという事はありません。
〈家庭での処置〉
☆熱がある子どもをできるだけ快適に疲れさせないようにするのが目的です
①厚着はやめてください。
②水分は少量頻回で、できるだけ与えてください。
③周りから熱を下げるように(氷枕、アイスノンで冷たく気持ちよく)してください。
④便秘だったら浣腸をしてください。
⑤解熱剤は、①~④の方法でなお熱が下がらず、子どもの安静、安眠が妨げられる時に使用し
てください。
⑥1 日3~4回体温を測り、熱型表をつけましょう。病気の経過を知る上で、非常に役に立ち
ます。
〈座薬の使い方〉
①基本的には、周りから熱を下げてください。
②高熱でも“子どもの健康徴候”が良ければ使う必要はありません。
③38.5℃以上を目安に、子どもの様子がしんどそうであれば使ってください。
④間隔は、5~6時間以上あけてください。
〈お風呂〉
①熱があるときは、お風呂を避けて安静にしましょう。
②咳や鼻水が続くからと、何日もお風呂に入らないのは、アカがたまり皮膚の呼吸によくあり
ません。新陳代謝を刺激したり、熱気をよくするなどの効果がありますから、熱が下がった
ら、汗をさっと流していつも清潔にしましょう。
3.下痢・嘔吐
☆家庭での処置は、脱水を防ぐことが一番重要です。
①水分は少量ずつ回数を多くとらせてください。(お茶、りんごジュース、ポカリスウェット
など)
②胃や腸への刺激を避ける意味でも、食欲がなければ無理に食事をする必要はありません。
一日、二日絶食であっても、水分が十分に取れていれば心配はいりません。
③ミルクは、半分に薄め、少量頻回で。下痢が良くなってきたら、少しずつ濃度を戻していき
ましょう。
④便が出なくて腹痛を訴えるときは、浣腸をしてください。
~以上のようなことに注意して、子どものケアをしてあげてください。
何よりもまず、子どもたちに必要なのは、お父さん、お母さんのビタミン(愛)です~
~愛は寛容です。(聖書)~
スマイルこどもクリニック
院長