建学の理念に基づき、 “ 技術経営 ” “ 知財戦略 ”を担う人材を 育成します。 東京理科大学長 技術経営と知財戦略で、 日本のイノベーションを促進する 藤嶋 昭 本学は、明治から昭和にかけて優れた理数教員を輩出することにより「理 我が国では、産業競争力の低下と空洞化、雇用創出の停滞、少子高齢化 学の普及を以て国運発展の基礎とする」との建学の精神を実践した東京物 など多くの課題が山積しています。 これらの課題を克服し、国民生活の安定的 理学校を受け継ぎ、昭和24年の学制改革により東京理科大学として大きく な発展を図るためには、技術革新によって高い生産性と国際競争力を持つ 発展し、我が国最大級の理工系総合大学として、18 万人にのぼる有為な人 産業を育成し、経済活力を回復する必要があります。 しかし、これまでの大学 材を世に送り出してきました。 科学技術の先進国となった今日では、上記の建 は、どちらかといえば科学技術の研究成果に論文発表をもってこと足れりとす 学の精神の 「理学の普及」 を 「科学と技術の創造」 、 「国運発展」 を 「人類・社 る傾向もありました。 今後は、大学における萌芽的研究成果にもう一歩踏み込 会の発展」 と読み替えています。 すなわち、本学の現在の教育・研究理念と んで、 製品化するに至るまでの努力が不可欠であり、 科学・技術・市場をロー して 「理学の知と工学の知を協働させて、自然、人、社会とこれらの調和的発 ドマッピングできる専門家や、知財の創造的再生産に挑戦できる人材の輩出 展のための科学と技術の創造」 を謳っています。 が必要とされる時代であると確信します。 この目的を達成するためには、科学 技術の知識を修得した人材だけでなく、経営の観点に立って課題解決を提 供できる人材を育成することが急務であり、理論と実践を融合させた従来には ない新しいタイプの教育が不可欠になります。 日本の経済を戦略的に先導できる人材を育成するために、東京理科大学 はイノベーション研究科に専門職学位課程(修士)及び博士後期課程を開設 し、 “ 技術経営 “ ” 知財戦略 ”に関するスペシャリストを養成することにより、本 学の建学の精神「科学と技術の創造による人類・社会の発展」 を実践しよう とするものであります。 研究科長 われわれの研究科は、 その名前が示すとおり、 イノベーションを促進するため 伊丹 敬之 そこでの教育の基本的コンセプトは、法的制度の理解を基礎として、 「知的 のプロフェッショナル教育を目的にした、 専門職大学院です。 財産の保護と利用を戦略的に考えるための教育」というものです。 カリキュラム イノベーションが技術をベースに社会の中に継続的に起き続け、それが経済 の特徴は、法的・制度的に理解する基礎教育に加えて、知的財産に関する や社会の発展につながっていくためには、主に二つのプロセスが必要となりま 多くの実践分野の応用講義が盛り込まれていることです。 す。 その二つのプロセスのそれぞれに、本研究科の技術経営専攻と知的財産 東京理科大学は理工学系中心の大学ですが、技術をベースとしたイノベー 戦略専攻が対応しています。 ション立国が必要、という日本の将来像に焦点を当てて、イノベーション促進の 第一のプロセスは、イノベーションを作り出すプロセスです。社会的ニーズを ための人材育成機関として本研究科の設立と充実に努力してきました。 平成 イノベーターが認識し、そのニーズを満たす製品やサービスを提供しようとして 16 年には総合科学技術経営研究科総合科学技術経営専攻 (現、技術経営 技術開発を行い、 その技術的成果を市場に提供するプロセスです。 第二のプロ 専攻) 、翌年には知的財産戦略専攻、と二つの専門職学位課程を日本の専 セスは、イノベーションの成果を知的財産として保護し、さらに正当な成果利用 門職大学院の先駆けとして創設しました。 その上に、平成 21年に博士後期課 を促進するプロセスです。 程としてイノベーション専攻を設置しました。 イノベーションについての本格的な この第一のプロセスに対応して、技術を経営できる専門的人材、技術を市 研究をめざす人材育成のためです。 場につなげられる人材の育成を主な目的とするのが、 技術経営専攻です。 さらに平成 23年 4月に研究科名称をイノベーション研究科に変更し、われわ そこでの教育の基本的コンセプトは、 「技術関連企業人のためのマネジメント れは名実ともに日本で最高のイノベーションを専門分野とする大学院になりまし 教育」 です。 技術関連企業人とは、技術者のみならず技術に関わる経営的な た。皆さんもぜひ、仲間に加わってください。 そしてともに、日本のイノベーション 仕事をしている人すべて、 という意味です。 カリキュラムの特徴は、単なる MBA 活動の原動力の一部となりましょう。 とは違い、経営を中心にした基礎教育に加えて、技術とイノベーションに関する 応用講義が多く組み合わされていることです。 イノベーションの第二のプロセスを社会の中で確保するために、法的な制 度やインセンティブが必要となります。 したがって、知的財産権の制度やその 有効利用のできる専門的人材の育成が、知的財産戦略専攻の基本的な目 的です。 TOKYO UNIVERSITY 01 OF SCIENCE 2014 02 本学のイノベーション研究科では、 MOT (Management of Technology: 技術経営専攻) 、 MIP (Master of Intellectual Property: 知的財産戦略専攻) の 2 つの専門職学位課程とINS (Department of Innovation Studies:イノベーション専攻) 博士後期課程の 3 専攻を擁します。 専門職学位課程ではともに経営という視点を持ちながら、 MOT では技術的視点を持ってビジネスをイノベートできる人材を、 MIP では知財に関する視点を持ってビジネスをアクティベートできる人材を、 さらに博士後期課程であるINSでは、 専門職学 位課程での実践的教育研究を基盤に、 グローバルな規模でのイノベーションの推進に直結した応用性の高い実践知を体系 化し理論研究として深く掘り下げることのできる高度の知見と能力を兼ね備えた人材を養成していきます。 MOT 技術経営専攻 05 07 08 09 13 15 17 19 21 23 25 27 03 各専攻における理念と特色 カリキュラムの特徴 授業科目一覧 講義内容 モデルケース/参考図書 教員クローズアップ 教員紹介 データでみる東京理科大学MOT見聞 在学生・修了生インタビュー 各種活動TOPICS 学生募集活動 イノベーション研究センターTOPICS MIP 知的財産戦略専攻 28 30 31 32 33 35 37 38 39 41 46 50 51 52 各専攻における理念と特色 時間割について/学事日程/修了後の進路 カリキュラムの特徴 授業科目一覧 授業クローズアップ 在学生・修了生インタビュー 修了生対談 各種活動TOPICSⅠ 履修モデルケース/年間スケジュール 講義内容 教員紹介 各種活動TOPICSⅡ データでみるMIP MIP募集案内 53 54 アクセスマップ/地図 イノベーション研究科 専攻紹介 P1図案について P2図案について 本専攻では理学と工学が一体となった 「科学技術」 と 「経 営」 の実践的融合を図り、 技術者にマネジメント教育を 行っています。 製品開発において先端分野でのビジネス開 花をリードする強力なリーダーを育てることが目的です。 イノベーションの視点をもって技術開発や商品開発の構 想を描ける人材、 経営センスをもつ研究開発プロジェク ト・マネージャーを養成していきます。 図案はその教育理 念である 「π型人材育成システム」 を図案化したものです。 04 理念と特色 技術経営専攻 M a n a g e m e n t o f 理念と特色 T e c h n o l o g y 理念と特色 理学と工学が一体となった 「科学技術」 と 「経営」の実践的融合を 図った教育で、 次世代を拓く人材を育成。 これまで科学技術は、 人々の生活を豊かにし、経済社会の発展に寄与してきました。 しかし、 いま我が国では、科学技術が産業の競争力に結びつかないという問題に直面 しています。欧米の技術や発想を改良研究するという、 これまでのキャッチアップ型を脱 却し、 萌芽的研究を製品化し、 新事業や新市場を創出することが求められているのです。 そこで、東京理科大学はこれまでに築き上げた科学技術研究を通じて得られる成果を 基礎に、技術開発から市場化へのプロセスにおける一連のイノベーションを担う人材の 育成を目指します。 社会人が、 さらなる飛躍を実現するための実践的な教育 ■ 社会人が学びやすい環境とシステム 技術経営専攻 (MOT) は、 社会人が学びやすいようにさまざまな配慮をしています。 平日夜間・土曜通学の2年制 講義資料等は学内イントラネットで配信 平日の講義は18:30から21:40、 また土曜日は9:00から19:30まで授業 講義資料や大学からのお知らせ等は、学内イントラネットで配信または掲 が開講され、土曜日のみの通学でも修了が可能なので、企業に勤務しなが 示されるため、社会人学生にとって無駄がありません。また大学内では らでも通学しやすくなっています。また飯田橋というアクセスのよさも人気で LANが使用できる環境が整っています。 す。講義終了後も、 神楽坂でさらに議論を深めようというエネルギーに満ち 溢れています。 入学者の選抜と修了要件 入学者の選抜は、出願書類と面接の検査結果により判定します。修了要 件は、技術経営専攻に2年以上在学し、38単位以上の修得(MOTペー パーの提出を含む)により、技術経営修士(専門職)の学位が取得できま 建学の精神に基づく MOT教育 産学連携メリットを 活かした 実践的教育を実施 東京理科大学は創立以来「理学の普及を以て国運発展の基礎と 産業の国際競争力を強化し、経済を活性化させていくためには、研 する」 という建学の精神のもとに、基礎研究と研究者養成に力を注い 究活動や創作活動の成果を知的財産として戦略的に保護・活用して できました。そしていま、事業化・産業化への橋渡しをする技術経営専 いくことが重要であるとし、政府は 「知的財産立国」 を標榜しています。 門家を育成するための教育を専門職大学院技術経営専攻で実施して そのために大学知的財産本部や技術移転機関 (TLO) といった、知的 います。本学が有する技術は、工学だけでなく理学と工学が一体となっ 財産に関する総合的な体制の整備をすすめており、本学は 「大学知的 た科学技術です。本学がこれまで培った科学技術研究を基礎に、市場 財産本部整備事業」 に採択されるとともに、TLO整備事業も承認され、 化、事業化の視点を取り入れ、 これまで結びつくことが難しかった技術 科学技術交流センターが設立されました。 こうした承認TLOが推進する とマネジメントを融合させた教育を実践しています。 産学連携メリットを、MOT教育に活かしていきます。 キャリア10年程度の 技術関連企業人を 対象とした π型人材教育システムとは す。 (修士論文提出の必要はありません) 教育訓練給付制度について 技術経営専攻は、厚生労働大臣より平成20年10月1日から3年間の期間 で教育訓練給付制度の講座指定を受けており、 引き続き、 平成23年10月1 日から3年間で指定されております。本制度の申請にあたっては、本専攻の 修了要件(別掲) を満たす必要があります。 科学・技術・市場を つなげる技術経営の 実践的能力を 備えた人材を育成 技術経営専攻は、大学または大学院を卒業・修了し、10年程度の 産業技術の高度化は、広い範囲の技術を最適なバランスでシステ キャリアをもつ技術者や技術関連企業人を学生募集の主な対象にし ム化、総合化しなければならなくなっています。 また、誰も考えつかない ています。 さまざまな技術的課題に直面している技術者等が、次世代 全く異なる領域の融合に新製品の可能性が潜んでいたり、 自社の技 の技術とは何かを見抜く能力を備え、 その製品の将来を読み、 テクノロ 術だけではなくアライアンスやM&Aも考慮に入れた製品開発が必要と ジー・ロードマップを定め、製品開発において全体をまとめていける強力 されています。 なリーダーに育つのが目標です。 こうした現状を踏まえ、技術経営専攻は、MOT教育を通して技術者 技術者等にマネジメント教育を行い、 イノベーションの視点をもって 等にも幅広い専門性を身に付けさせ、市場を把握し、技術と市場をつ 技術開発や商品開発の構想を描ける人材、経営センスをもつ研究開 なげる能力を養い、事業、産業にイノベーションを起こすことができる人 発プロジェクト・マネージャーを養成して、先端技術分野でのビジネス開 材であるMOT型プロデューサーを育成します。 花をリードします。 05 06 カリキュラムの特徴 平成26年度入学者授業科目一覧 (予定) カリキュラムの特徴 実践力の養成を主眼とするカリキュラムと多彩な教員で、専門能力を磨きます。 多様な社会人学生のニーズに応える幅の広さと深さを持たせ、 「π型教育システム」 を具現化するために、 カリキュラムは「コンセ プトイノベーション領域」、 「イノベーションフィールド領域」、 「技術領域」、 「マネジメント領域」の4つの領域と「演習科目群」で構 成されています。 専任教員の構成は、 ABCの視点から バランスのとれた組織 コ ン セ プト イノベ ー シ ョン 領 域 イノベ ー シ ョン フィー ルド 領 域 新しい製品や事業のコンセプトを自ら創造し、 プロトタイピングによっ て実現していくというコンセプト主導型のイノベーションを学ぶために 必要な授業科目を配置します。 グローバル化時代におけるMOTを実 践するリーダーにとって不可欠な授業領域です。 企業経営の現場で生じているイノベーションプロセスを多面的かつ立 体的に分析し、 理解を深めるために必要な授業科目を配置します。現 実の事例に基づいてイノベーションを起こすプロセスについて学び、 背 景にある論理を抽出していくための授業領域です。 授業科目の名称 授業科目の名称 基幹科目 ● コンセプト創造論 ● イノベーションプロセス論 ● 新事業開発論 ● 技術・市場ダイナミクス ● ビジネスモデルイノベーション ● プロジェクトマネジメント ● 産業財イノベーション ● イノベーションフィールド特論A 技術とマネジメントを融合させた実践教育(MOT教育) を達成するために、専任教員 ● ● コンセプトイノベーション特論A ● グローバル技術経営論 の組織は、経営系大学院等において経営分野の十分な教育上・研究上の業績をもつ ● デザイン戦略 ● コンセプトイノベーション特論B ● Academic系教員、企業における事業経験または政府などにおける政策立案経験を有 ● ナレッジマネジメント ● コンセプトイノベーション特論C ● ベンチャーマネジメント する実務家教員であるBusiness系教員、 コンサルティングまたはシンクタンク経験を有 する実務家教員であるConsulting系教員のABCの視点から構成されています。また、 技術とマネジメントを融合させた実践教育(MOT教育) を具現化するために、各授業 科目の講義では、討論、演習、 グループワーク、 ケーススタディ等を行っています。更 に、企業等で実際に経営にかかわっている現役の社長、役員等の経営者をはじめ、 実践的に技術経営を指導しているコンサルタント等を特別講師としてお招きし、授業 起業家論 ● イノベーションフィールド特論B ● イノベーションフィールド特論C マ ネ ジメ ント 領 域 技術とは何か。普段問われることのないこの質問を自らに問うことに よって、 技術の広がりを認識するはずです。 そのきっかけとなる授業科 目を配置します。業種や職種の違いによる技術に対する考え方の違 いや広がりを学び、 技術への理解を深めるための授業領域です。 技術者および技術に関連する企業人が、広く経営に関する基本的な 知識とものの見方・考え方を学ぶために必要な授業科目を配置しま す。技術をベースにしたマネジメント全体を学び、 MOTを実践していく ために必要な授業領域です。 授業科目の名称 授業科目の名称 ● 基幹科目 基幹科目 ● 技術戦略 ● ソフトウェア技術マネジメント 経営組織 ● マネジメント基礎 ● 技術系経営者論A ● 技術倫理・哲学 ● リーダーシップ ● 技術系経営者論B ● 未来技術論1 ● 技術特論A ● 財務会計 ● マネジメント特論A ● 未来技術論2 ● 技術特論B ● 管理会計 ● マネジメント特論B ● 生産技術マネジメント ● 伝統技術考 経営戦略 ● マーケティング ● 内容に厚みを持たせています。 履修方法と修了要件 知的財産マネジメント 技術領域 演習科目以外の専任教員が担当する授業科目は、 年間2回開講されています。 講義は、 事例研究、 ディベート、 グループワークなど 双方向で進めます。 基幹科目 ● 開発・プロトタイプ論 ● 未来技術論3 ● 経営財務 ● 履修登録できる1年間の単位数上限は40単位です。 また、履修に関する詳細は、入学 後、 学内Webシステムに開示し、入学時の新入生ガイダンスで説明します。 ● 修業年限は2年で、38単位以上修得し、必修科目の2年次のゼミナール2 (8単位) で、 修了時にMOTペーパーを提出することが修了要件となります。 全科目領域(演習科目群を除く)の基幹科目から4科目以上を履修し、修得する。 各科目領域(演習科目群を除く) から1科目以上を履修し、修得する。 ● 全科目領域 (演習科目群を除く) の基幹科目から4科目以上を履修し、修得する必要が あります。 演 習 科目群 ● 各科目領域 (演習科目群除く) から1科目以上を履修し、修得する必要があります。 ● 演習科目であるテーマプロジェクトA・Bの中から1科目以上を選択必修科目として履修 し、 修得する必要があります。 テーマプロジェクトA・B ゼミナール 1・2 ● 以上の修了要件を満たせば、技術経営修士 (Master of Management of Technology) の学位が授与されます。 テーマプロジェクトA・Bはゼミナール1 ・2への準備段階として位置づけら れた科目です。基本的にはテーマごとにグループに分かれて研究を行い ます。平成26年度前期はテーマプロジェクトAが平成27年度前期は テーマプロジェクトBが開講されます。修了要件としてA〜Bの2科目のな かから1科目以上を履修し、 修得する必要があります。 1年次に取得するこ とが望ましい科目です。 「ゼミナール1 (2単位) 」 は1年次後期に、 「ゼミナール2 (8単位) 」 は2年次前 期・後期に履修する必修科目で、 個人別にテーマを選定して研究を実施しま す。研究テーマは主指導教員と相談のうえ決定します。 1年次の「ゼミナール 1」では研究テーマ、研究概要、実施計画をたて、 その内容にしたがって事前 調査をおこないます。2年次の「ゼミナール2」では副指導教員を決定し、 1年 間で文献調査、企業訪問、 各種インタビューなどを実施し、調査・分析能力、 問題発見能力、問題解決能力、 構想力、 プレゼンテーションおよび論文によ る表現能力を養成します。最終的にMOTペーパーを作成します。 多種多様な企業経営者等を 特別講師として招へいしての実践力養成 実践力を養成しグローバルな人材を育成するために、授業では、大学院生の 専門能力を磨き、実践知が社会に還元されるように、担当教員とは別に、授 業内容に則した特別講師による講義が行われています。 07 ●特別講師招へい人数 年度 人数 平成24年度 48人 平成23年度 41人 平成22年度 62人 平成21年度 47人 ●過去の主な特別講師の一覧 特別講師名 石川 満夫 岩野市兵衛 吉原 義人 坂本 幸雄 久米 是志 小川 三夫 氏 氏 氏 氏 氏 氏 経歴など (招へい時現在) 石川製紙 (株) 会長 越前生漉奉書紙国指定重要無形文化財保持者 刀匠、 東京都無形文化財保持者 エルピーダメモリ (株) 代表取締役社長兼CEO 元本田技研工業 (株) 代表取締役社長 (株) 鵤工舎 舎主 棟梁 08 講義内容 講義内容 【平成25年度】※平成26年度は変更になる場合があります。 コンセプトイノベーション領域 コンセプト創造論 イノベーションフィールド領域 基幹科目 欧米先進諸国は、 歴史的に見るといずれも模倣の時代を持ち、 生産技術を 改善することにより国力を富ませ、 その後、 創造性を強化して世界の科学技 術の発展に大きく貢献するとともに事業での成功を収める時代を迎えていま す。 日本は今まさに模倣から創造への転換期にあります。企業が厳しい競争 に勝ち抜くためには、 社員の持っている創造力を十分に発揮し、 世の中にま だ存在しない新しい商品、 新しいサービス、 新しい販売・マーケティングの仕 組み、 新しい生産方式など、 経営に関する新しいコンセプトを創造することが 不可欠です。本講義では、 多様なコンセプト創造の事例を通して、 「コンセプ ト創造」 の本質を理解し、 その方法論を学び、 自らコンセプトを創造しイノベー ションを起こす人材を育成することを目的とします。 開発・プロトタイプ論 基幹科目 現在世界中で数多のMOTコースが実施されていますが、 研究開発から設 計生産販売に至るまで筋の通った有用な手法を提示しているものは多くあり ません。 プロトタイピングはその精髄がすべてに有用という点でユニークです。 本コースでは、 教員自身が体験又は経験してきた実際のケースと共に、 環境 分野、 電力分野、 自動車業界、 I T通信業界等のR&Dも外部講師を含めて 幅広く学びます。 また流通、 商社、 銀行など所謂製造業以外の産業を含めあ らゆる業種で技術はその基礎となっており、 したがって一連の技術について 知ることは技術者の責務であるばかりでなく、 昨今、 文科系の人たちの理解 が著しく重要になっています。且つ話題は研究開発から始まって必然的に企 業活動全体に及ぶことを了承してください。 そのような観点からなるべく、 ケー ス、 課題に関するクラス討論やディベート又は演習で関連するスキルを体得 できるようにしていきたいと考えます。 技術・市場ダイナミクス もの作りからもの・こと作りに社会変革・会社の変革を考えることができるよ うなコンセプト形成ができることを目的とします。 日本のもの作り産業がすで に世界の中での到達目標を失い、 後追いの今までの戦略が通用しなくなっ た現在の環境で何をすればよいかを、 新たな市場 (顧客) を創造するために どのような技術あるいは製品・サービスを開発すべきか、 という技術 (製品・ サービス) と市場 (顧客) のダイナミクスについての観点から議論します。成 功例 (Smartcity・SmartGid、 Water management、 IPOD、 Google 広告モ デル、 など) をもとにどのようなLogicから技術と市場が繋がるかを考察し、 新 しいイノベーションのための技術・市場ダイナミクス構成を企画・計画できる ことを目的とします。 ナレッジマネジメント イノベーションプロセス論 経営組織がマネジメント系のフィールド論理発見型とすると、 そうした知見を もとに新しい研究領域であるナレッジマネジメント理論の視点から新しい実 践枠組み (コンセプト) を考えていこうとするものです。 したがって、 経営組織 を履修済みであることを受講の前提とします。 具体的には、 規模とマーケッ トシェアの時代は終焉を迎え、 知識が最も中心 的な資本あるいは経済資源である知識ベース経済の時代となりました。本 講義は企業組織における知識の生成、 獲得、 活用、 すなわち、 知の経営 (ナ レッジ・マネジメント ; KM) の理論を紹介し、 有効な実践枠組みを探究していき ます。 シュンペーターは、 経済発展は新結合の遂行によるものであるとして、 その 新結合を①新しい製品・サービスの生産、 ②新しい生産方法、 ③新しい販 路の開拓、 ④原料あるいは半製品の新しい供給源の開拓、 ⑤新しい組織 の実現の5つの類型に分類しています。 イノベーションプロセスとは、 これら の新結合を起点として旧結合を破壊しつつ他の新結合を次々と誘発してい く一連のプロセスであり、 市場との対話を含む双方向の社会プロセスです。 本講義では、 技術の相互作用に着目しつつ、 ケース・スタディと理論の検討 を通じて、 イノベーションプロセスについての理解を深めることとします。 ビジネスモデルイノベーション ビジネスモデルは、企業が収益をきちんと確保するためだけでなく、競争優 位の確立・維持においても大変重要な概念です。 この授業では新しい事 例を多く取り上げ、 ケース・ディスカッションを中心に、 ビジネスモデルの定 義や、産業特性や技術との関係性、 ビジネスモデルの設計・運用・展開な ど、 ビジネスモデルについて多面的に考察を行います。 コンセプトイノベーション特論A【健康 ・ 安全・ 快適ビジネス起業論】 従来の第1~3次産業から、 社会全体に関わる第4次産業が次世代産業と して急浮上してきました。国民全体の健康・快適・安全・安心に資する、 第4 の価値を創造する産業といえます。本講義ではGDPに代る尺度として、 人 間の幸福度をとりあげて議論します。次にこれらを実現する技術として、 イン ターネットサービスやクラウドコンピューティングの現状、 脳科学の活用によ る五感通信、 次世代ヘルスケア、 ウェアラブルセンサネットワークを解説し、 議論します。受講者それぞれの社会起業家マインドの育成を促す、 起業企 画書づくりを指導します。 コンセプトイノベーション特論 B【もの作りからもの・こと作りへ】 もの作りからもの・こと作りに社会変革・会社の変革を考えることができるよ うなコンセプト形成ができることを目的とします。 日本のもの作り産業がすで に目標が無くなってしい、 後追いの今までの戦略が通用しなくなった現在の 環境で何をすればよいかを、 いくつかの例 (Smartcity・SmartGid, Water management, IPOD,Google 広告モデル、 など) を題材にどのようなコンセ プトでイノベーションを起こしているのかを考察して行き新しいイノベーション のためのコンセプトを考えられるlogic構成を考えられることを目的とします。 産業財イノベーション コンセプトイノベーション特論C 【情報通信サービスイノベーション概論】 産業財で生じたイノベーションの事例研究と理論を扱います。素材、 部材・ 部品、 製品のバリューチェインにおけるイノベーションを取り上げます。事例 研究で洞察力を深め、 諸イノベーション理論をも理解することが目標です。 素材、加工分野において中堅、中小企業の現場で行われているイノベー ションへの取り組みも事例研究で紹介します。 イノベーションを技術と市場の視点で理解することを目指してください。 半導体、 光ファイバ、 無線などの技術革新によるインターネッ トやクラウドコン ピューティング、 スマートフォンなどの情報通信イノベーションの出現により、 情報通信サービス産業の拡大がめざましいです。本講義ではこれらの情報 通信サービスにおける主要なイノベーションの特徴とこの産業が大きく変化 をしている理由、 及び社会・生活へのインパクトを概説します。 また、 これらのイ ノベーションが今後の情報通信サービスに与える変化と戦略を議論します。 新事業開発論 基幹科目 基幹科目 新規事業の開発をイノベーションとそのマネジメントの切り口から深く考えて みることにします。事業化を検討するうえで、 外部の機会をいかに活用し、 そ の実現に向けて内部の仕組みをいかに構築していくかという2つの視点か ら考察します。前者については、 ドラッカーの 「イノベーションと起業家精神」 でイノベーションの七つの機会の枠組みを理解します。後者については 「顧 客創造実践講座」 で基本的な流れを理解します。前者と後者を結びつけ て、 いかに事業を成功させるかについて理解を深めるために、 具体的なケー スと各自の独自事例に基づいてクラスで議論します。最終回には、 総力戦 略、 ゲリラ戦略、 ニッチ戦略、 顧客創造戦略という4つの視点で事業化の成 功事例について、 グループ発表と討論を行います。 プロジェクトマネジメント 企業環境が厳しさを増す中で、 プロジェクトの費用対効果の向上が不断に求 められています。一方日本企業は事業の質的転換を迫られており、 プロジェク トには必然的に挑戦要素が増え、 増加する不確実性に直面せざるを得ませ ん。 そこで数ある失敗プロジェクトのケース討論から、 多くの失敗に共通する 問題点を抽出。 それらの対策としての、 各種手法を理解しプロジェクトの実行 に当たって欠かせない 「学習する組織」 の何たるかを議論します。受講者の 皆様のプロジェクト体験を議論することで上記論点を明確化していきます。 グローバル技術経営論 現在は先進国主体のビジネスから新興国を含めたグローバル化への時代 の転換期にあります。輸出産業のみならず、 従来は内需型であった企業も 国際展開が進み、 グローバルな視点は不可欠な時代となりました。 また内需 に留まる企業にとってもグローバル企業の動向を無視することはできませ ん。本科目では企業の国際展開のステップ、 組織、 マネージメントのあり方、 さらに現地事業運営、 異文化マネージメントなどについて具体的なケースに 基づいて議論します。ケースでは日本企業だけでなく欧米・新興国企業も、 製造業だけでなくサービス業の事例も取り上げます。 クラスでの討議等を通 じて企業のグローバル技術経営に関する知識と理解を深め、 グローバルに 活躍できる人材の育成を目指します。 起業家論 デザイン戦略 デザインとは、 「行為に先立ち、 その目的と方法を考えること」、 という本来の 意味を講義の基本におき、 デザインについての理解を深めます。商品は、 実 用機能的な価値ばかりで売れているわけではなく、 プロモーションやブランド の価値など、 デザインを中心とする情報価値が付加され消費者の手に渡り ます。デザインオリエンテッドな経営的手法は、 今後ますます重要度を増して いきます。本講座では、 講師の体験に基づき、 理論はもとよりその実践的手 法も併せて学び、 実験を試みます。 09 起業の実態について理解したうえで、 起業家の機能について考察する。起 業の実態把握に関しては、 「どのような新規開業企業がすぐれた業績をあげ ているか」、 「開業後の雇用はどのように変動したか」、 「資金をどのように調 達したか」、 「どのような取引関係が創業期の業績を高めるのか」、 「仕事に 満足しているのはだれか」、 「私生活はどのように変わったのか」、 「だれが廃 業したか」、 「新規開業企業はどのような軌跡をたどったか」 などについて、 掘 り下げる。起業家の機能については、百田尚樹『海賊とよばれた男 (上) (下) 』 で注目を集めている出光佐三の事例を取り上げ、 詳細に検証する。 ベンチャーマネジメント 21世紀はベンチャー企業の時代であると期待されています。1990年代後 半、 日本にもベンチャーブームが到来し、 優れた起業家が誕生しています。 し かしながら、 日本を含めた先進国では、 既存産業が経済を牽引する力が弱 まっていることも事実です。講義では、 履修生自らがベンチャーを立ち上げ た場合を想定し、 起業家に必要なベンチャー企業マネジメントのエッセンス を実践的な視点から学習していきます。 知的財産マネジメント 知的財産は、 技術、 デザイン、 ブランドなど、 人の知的活動によって創成さ れ、 社会基盤、 製品、 サービスなど、 さまざまな状況において利用されます。 イ ノベーションの創造、 維持とも関わります。一方、 知的財産権は、 知的財産 を保護するための権利であり、 その不法利用を取り締まる手段となります。 また、 知的財産及び知的財産権は、 価値を形成し、 維持することにも関わ ります。本科目では、 知的財産の創造・利用と、 知的財産権による保護・取 締とを、 事業との関係においてどのように取り扱うかについて、 法的側面を 踏まえて学びます。 さらに、 知的財産の開発、 利用及び取締を考慮した知 的財産権の取得について、 特許文献等の事例を用いて検討します。 イノベーションフィールド特論A 【MOT の実践事例 発表と討議】 日本発のグローバルな100年超えの食品企業での食品R&Dのトップマネー ジメントの経験と、 アメリカ発のグローバルな100年超えの飲料企業のR&D の日本のトップマネージメントの両方を歴任した経験に基づく、実務的なイノ ベーションフィールド特論を展開する。 その講義形式は、 全員参加型の討議、 論議を楽しみながら、 自らが学び、 その気付きを相互に影響し合いながら多く の学びを獲得するスタイルで進めていくものである。豊富なビジネス経験に裏 打ちされた多くの事例は実社会におけるビジネス現場において、 即効性のあ る学びと共に、 多くの事例に共通する普遍性を学び取る講座である。 イノベーションフィールド特論B【化学産業のイノベーション】 企業の成長促進には「新規事業の創出」、 「成長市場への移行」、 「より 広い市場への浸透」 のいずれかが欠かせないところですが、 多くの場合に おいて、 価値創出に繋がる商品開発や事業開発とそれらの展開が必要で す。鍵となる開発行為の要点について我国の化学系素材工業を対象に 検討します。化学系素材工業は商品が一般消費者の目に留まり難い形 態であることが多く価値創造のあり方が見え難い工業ですが、 その生み出 す付加価値生産額は他の主要工業に比肩されるレベルにあり、我国の 有力基幹産業の一つとなっています。個々の企業における取り組みを紹 介し、 浮上する課題・要点に対して議論・検討を加えます。適宜ゲストスピー カーを招きます。 イノベーションフィールド特論 C【イノベーションプロセスにおける理論とフィールド応用】 イノベーションは、価値創造のプロセスと、価値獲得のプロセスの両方が不可欠で す。前者は、不完全な情報の下、曖昧な状況の下で、問題を発見したり有効な解決 を発想したりするという創造性(拡散的思考) が重要です。 また後者は、分析や演繹 などによって知識を探索・統合し、問題の合理的な解の群(選択肢) を導出し、組織 として決定する収束的思考が重要です。本講義では、 イノベーションにおけるこれら の2つのプロセスについて、前者として、認知心理学における創造性モデルを参考 に、創造性に関連する諸理論と、創造的思考を促進する方法論を習得します。後者 として、意思決定マネジメント理論をもとに、 イノベーション戦略を探索し、決定する過 程を、組織として進めていく方法論を習得します。本講義では、 イノベーションプロセ スに関連した諸理論を学ぶだけでなく、受講者が、 ビジネスのフィールド (実務) で応 用し、実践できるような手法や技法の形で習得していただくことを目的としています。 10 講義内容 講義内容 技術領域 技術戦略 マネジメント領域 基幹科目 このコースではイノベーションに向けていかに技術を戦略的にマネージメント するかという観点で 「技術戦略」 を捉えます。急速に進行した技術の拡散に よって、 従来の日本企業の強みが希薄化する中でどのように競争優位を確 保していくか、 将来の自社の優位をどのように策定するか、 自社のリソースを いかに醸成しかつ最大限に活かすか、 また自社で開発出来ない技術をいか に外部から獲得するか等をトータルプランニングする戦略が技術戦略です。 特徴ある企業、 技術、 製品の技術戦略をケースを通じて議論し、 技術戦略 を体感として理解します 。 ソフトウェア技術マネジメント わずか50年ほどでComputerは人間の生活のインフラとなり、生活基盤の一つで す。Computerはハードとソフトで構成されており初期のものは一体として売られてい ましたが、 HWとSWの別売りが始まったことによりSWだけのビジネスが世の中に出 てくることになりました。極論すれば、Computerは人類にとって目的のない初めての 製品であり、 ソフトウェアでその目的が決まる半製品なのです。 また本講座ではシス テム指向とは何かを考えていきます。 ソフトのマネージメントを手段として使いどのよう にシステムとしてビジネスをとらえるかを考察することにより、 ソフトを部品としてではな くシステムの中核として見ることをどのようにすればできるのかを議論します。議論で はサービスサイエンスの考え方、 システムのディペンダビリティに対する考察の入り 口についても理解をします。この講義では機能を実現するためのソフトウェア技術と その産業を理解するための知識、 ソフトウエア技術の使い方に対する洞察力を取得 してもらうことを目標とします。 生産技術マネジメント トヨタ生産方式をはじめとするものづくり現場の改善の実践事例と理論 的裏付け等について講義をしていく。 またビジネスの仕組みのイノベーショ ンにトヨタ生産方式等の思想を如何に適用しているか、 サービス業を含め た多様な業種の実績を基に事例を紹介しながら講義する。 本授業では、未来技術としてナノテクノロジー分野を取り上げ、 「ナノサイエンス・ナノテ クノロジーの研究開発動向とその成果の産業技術化」 をテーマとする講義とディスカッ ションを行います。具体的には、 (1)最先端ナノサイエンス・ナノテクノロジー研究開発 の事例、 (2) ナノテクノロジー・デバイス応用の事例、 (3)国や産業界の科学技術政 策・研究開発戦略の日・米・欧比較研究、 (4)以上の事例・比較研究を踏まえたナノテ クノロジーの将来展望、の4つの視点から、今後の「人」 と 「環境」 と 「持続可能な社 会」に貢献するナノテクノロジーに関する産業界の研究開発のあるべき姿を考えます。 経営戦略の理論とその応用分析を中心的内容とします。 そのための教科書として 著書『経営戦略の論理』 を使い、 その徹底理解と現実の事例を使った議論を中 心にします。それによって、単に本を読むことだけでは得られない論理的思考の訓 練のできる場としたいと考えます。毎週レポートを提出させ、 そのレポートの中で優れ たものをベースにクラスでの議論をするという、完全に双方向の議論の場とします。 日本企業の実態に即した戦略論、 そしてそれをベースにした身近な企業 (たとえば 自分の会社) の現実の戦略論的分析、 その二点を目標とします。 企業組織の経営の実体の大切な部分をなす管理会計システムについて、 わかり やすい入門書と経営者の書き物をベースに、入門的でありながら深い内容を目指 します。モットーは、 「現場から考える」 そして、 「自分の周りの管理会計」。通常の会 計の講義とはまったくことなり、経営の視点から管理会計をいかに使うか、 を考える 講義とし、 自分の周りのさまざまなシステムを管理会計的視点で見られるような目の 養成を目指します。 マーケティング 経営財務 技術倫理・哲学 今ほど、組織が倫理観を問われるとはだれも考えなかったでしょう。技術者は性能の いいものを、生産者は品質を上げコストを下げることが求められ、経営者はいかに利 益を最大化するかを追求してきていた。原発のような問題が起きると経営者の倫理・ 会社の社会的責任が問われるのですが、技術者・技術の倫理に関しての議論は多 いとはいえません。本講座では、社会における会社のあり方、 その存在意義について 技術者の立場からまた技術 (者) をマネージする立場から議論・討論していきます。材 料としてCSRの比較・検討、 いくつかの事件・事故をもとにグループで自分が当事者 であったらどのように行動できるかを議論・対応につき討議をします。議論により倫理 観の違いを色々な観点から比較し、 自らの倫理観を考察し確立してゆきます。 技術特論A【変革を迫られる日本の産業、特に製造業の将来像を探る】 リーマンショック以来の世界同時不況、 さらに円高が続き、 日本の企業は極めて厳し い環境に置かれています。製造業は足元の業績を維持するために、 ギリギリまでの コストダウンを迫られています。 とりわけ、中長期の視点での成長に欠かせない研究 開発費を削減する企業の割合が増えています。成長と雇用創出はイノベーションに 負うところ大です。イノベーションの具体的事例を深掘りして、本質的要素を抽出し、 必要条件を学びます。 また、現在進行中のものを含めてイノベーション創出への取 り組みをケーススタディとしてクラス討議を行ない、企業においてイノベーションをど のようにマネジメントするかについて理解を深めることとします。 技術特論 B 【新商品開発の要点】 エネルギー革命(バッテリー革命、 シェールガス革命、原子力発電システムの改革) が進行中である。バッテリー革命は電気自動車の実現、再生可能エネルギーの大 規模導入の実現に加え、IT利用と相俟って送配電を含む地域全体の電力事業の 改革をもたらす。 シェールガスは新たな天然ガスの黄金時代を迎え、世界の産業構 造は大きく変革をする。福島事故後の世界原子力開発は炉心溶融のない・水素爆 発のない・高レベル廃棄物のない原子力システムの変革に向けて、主要国が競争 と協調のもと推進していく。地球温暖化抑制の地球工学が起り、生物多様性維持 のための環境技術の開発と普及が計られてゆく。本講義ではこの進行する革新技 術開発を理解し、 その基盤を形成する新しい科学を俯瞰し、未来技術の方向を把 握することに重点を置く。技術経営を目指す者にとってこの領域の技術経営戦略を 身につけることは必須な条件であり、開発を構想し、課題を設定することを学ぶ。 企業の成長促進には「新規事業の創出」、 「成長市場への移行」、 「より広い市場 への浸透」のいずれかが欠かせないところです。本授業では「新規事業の創出」の 重要な原動力となる新商品開発を企画・推進するに際しての要点の掘り起こしを試 みます。商品開発には開発母体の文化・能力が色濃く反映されますから、個々の要 点は事例毎に特殊性に満ちたものですが、 それらの中に公約数的メッセージを探り ます。商品を本格的に市場に提供していく過程は複雑多様で能力不足と経済的負 担が立ちはだかりますから、 それらの調達手段も検討します。典型例として、ベン チャーキャピタルと事業コンサルタントの活用を取り上げます。適宜ゲストを迎え、 さら に新商品企画演習も加えてディスカッションを重視した授業構成とします。 医療イノベーションの重要な担い手である医薬品と製薬産業について学びます。医 療は、我が国においては国民皆保険制度の中で全国民が等しくアクセス可能な環境 にあり、 そのシステム自体も世界から見れば大変革新的な内容と言えます。医薬品を 生み出す創薬技術は、 ヒトゲノム解読完了以来、飛躍的な発展を遂げ医薬品の旧来 イメージは一変しつつあります。革新的な医薬品とそれを生み出す医学薬学の基盤、 事業化を受け持つ製薬企業、 アクセスを保証する医療保険制度等、医薬品を取り巻 く領域を幅広く俯瞰し、医薬品と製薬産業を巡る現状と未来について議論します。 11 経営戦略 未来技術論1 未来技術論2 基幹科目 未来技術論3 基幹科目 マーケティングがわかる技術者の存在は、企業の競争力を決定づけます。本コース では、 「自分や自社の優れた価値をいかに利益に変えるか」 というマーケティング戦 略の基礎を講義、 マーケティング事例収集、 そしてグループプロジェクトにより学び ます。マーケティングの基礎はシンプルですが、理解したつもりでも使いこなしは難 しいものです。本コースでは、講義で扱った理論が実社会でどのように当てはまる か、普段の仕事を離れた領域での事例探索や、 自社の商品・サービスに当てはめ ての分析等を通して理論の理解を深めます。 グループプロジェクトでは、特定業界 の実在企業の立場になって、創造的で一貫性のあるマーケティング戦略策定を目 指します。結果は、戦略を承認するマネジメントの立場であるクラスメンバーに対し てプレゼンテーションし、 その是非を討議します。 経営組織 基幹科目 MOTにおいては、 インテリジェンスを持った人間の相互作用を分析する社会科学 の入門といった位置づけの講義です。個人や集団といったミクロレベルから、組織 構造や組織間といったマクロレベルまで、経営組織論の基礎的考え方や概念の 把握と、現実の組織現象を参加者各自が分析できるツールやスキルの習得を目的 とします。具体的には、組織と個人、 インセンティブ・システム、 リーダーシップ、組織 構造、計画コントロール・システム、組織の理念と文化、人的資源管理などのトピック を扱っていきます。授業はケースやグループ・エクササイズを活用しながら行います。 マネジメント基礎 これまであまり経営学に接する機会がなかった学生が、 経営学の基本的枠組 み、 および基礎的な諸理論などをひととおり理解出来るようになること、 これが 授業の目的です。経営学の入門編という位置付けです。社会科学的なモノの 考え方、 経営学の研究法、 ケース・スタディの意義などについても扱います。 リーダーシップ リーダーシップはリーダーとメンバーとの関係の中で生まれます。 ですから、 リー ダーシップが発揮できるようになるには、 人間の意識・行動特性、 集団の中で の人間行動を理解した上で、 信頼関係をつくり、 進む方向を共有し、 人の力 を引き出し、 ゴールに導く力を身につけなければなりません。 そのためには人と 組織に関連する理論 (リーダーシップ理論、 モチベーション理論、社会心理 学、 組織行動論など) を理解した上で、 企業、 組織の現場で起きている現象 を紐解きながら、 経営者、 マネジャー、 リーダーとして、 どうやって周囲の力を引 き出し、組織成果に導いていくかを具体的に考えていくことが必要です。最 終的には自分なりのリーダーシップのあり方を見つけることが目標です。 財務会計 「決算書がスラスラと読めるようになりたいが、いくら会計の本を読んでもよく分からな い」 といった人が少なくないと思います。それは、会計の「基本的な仕組み」 を理解しな いまま、 ただ会計の表ばかりを勉強しているからかもしれません。 全ての企業は、 「資金を調達し」、 「その資金で事業(投資) を行い」、 「利益を上げる」 と いう三つの活動を行っています。そして、 これら三つの活動を数字で表したものが決算 書です。中でも、 「財務三表」 と呼ばれる、損益計算書、貸借対照表、 キャッシュ・フロー 計算書が基本です。この企業の基本的な活動を理解するには自分で会社を設立する に限りますが、授業では “机上の起業” を行う過程で会計の「基本的な仕組み」 を理解 し、 「財務三表」の基本的な見方を学習します。簿記が分からなくても問題ありません。 管理会計 企業が行う活動を資金の調達と運用 (投資) の面から総合的管理方法を学習しま す。企業の資金調達の方法、資金運用 (投資) の有利性の評価、資本構成、支払 い能力の維持、配当政策・自己株式取得、合併・買収、会社更生、企業評価など、 企業が日常業務において、 また特別な状況において直面する様々な問題をファイ ナンス理論の発展を取り入れて学習します。資本コスト、企業価値評価、 そして投 資決定の理論のような、言わば「普遍的な理論」 と、企業活動の現場のシチュエー ションによって答えが異なる、言わば「現場の理論」 との見方の違いをケースにより 学習したいと思います。 技術系経営者論 A 6人の技術系経営者をゲストとしてお招きして、 「イノベーションを生むマネジメント」 を共通のテーマとしてゲストの経験に基づくお話を伺い、参加者全員でディスカッ ションを行います。後半のディスカッションでゲストからどのようなお話を伺えるかは、 参加者がどのような姿勢で臨み、 どのような質問をするかにかかっています。本講 義は、 ゲストと参加者の相互作用によって理解を深める 「場」 となることを目指して います。 技術系経営者論B 前期の技術系経営者論Aでお招きした6人の技術系経営者について、経営者研 究を行います。具体的には、3人程度のグループで1人の経営者を担当し、技術系 経営者論Aの速記録、 オーラル・ヒストリー等の資料を使って研究を進めます。 ま た、協力が得られる場合には、経営者の追加インタビューや工場見学を実施しま す。 グループ研究の成果を授業の中で発表して、 それをもとに全員でディスカッショ ンを行います。 マネジメント特論A【マーケティング構想力の養成】 「顧客価値を実現してはじめて、技術はマーケティング上の価値を持つ」 であれば、 技術者には 『顧客ベネフィット』 を常に考える発想スタンスが求められますが、 マー ケット志向や顧客志向という言葉だけが空回りして、気がつけば技術論理を押しつ けてしまっていることがよくあります。では、顧客に尋ねればいいかというと、実は顧 客自身も自分が求めるベネフィットがよく分かっていないことも多いものです。 こうした場合、表面的な顧客の意見や行動に振り回されず、背後にある真の顧客 ベネフィットに目を向けていくたくましいビジネス・スタンスが必要です。本コースでは、 『たくましい顧客発想ができる技術者』 を目指して、顧客発想の意欲・スタンス・能力 を身につけるきっかけを提供したいと思います。 マネジメント特論 B【経済発展の戦略】 洗練された理論は、 ジャンルに関係なく、 自らが抱えている実務上の問題を整理し、 解決するための大きな助けとなりえます。本講義では、開発経済学の古典であるア ルバート・ハーシュマン 『経済発展の戦略』 (訳書) を精読し、実際に受講者が実務 で抱えている問題にアナロジーしてみることを通じて、理論を実務に応用する術を 探求していきます。低開発国への投資戦略について深い議論を行っている 『経済 発展の戦略』 は、近年における日本企業の最大の課題の一つである新興国経営 に対して、直接的ではないにせよ、様々な示唆を与えてくれる古典であります。 12 履修モデルケース/参考図書 履修モデルケース/参考図書 カリキュラムの構成は、 「コンセプトイノベーション領域」、 「イノベーションフィールド領域」、 「 技術領域」、 「マネジメント領 域」の4つの領域と 「演習科目群」 からなります。広い分野で用意された授業科目から大学院生ごとのバックグラウンドにあわ せた、柔軟かつ自由度の高い履修が可能です。 参考図書 マーケティング力強化を目指す “タコツボ状態”からの脱却 多面的アプローチを意識して経営を学ぶ 製薬業界出身(薬学部卒) 総合電機メーカー研究所勤務 総合商社(法学部卒) MOT在学中、新薬開発チームリーダーとして社内表彰 MOTを知るための2冊 MOTの達人 マネジメント職でのスキルアップが目的 MOT修了後、投資関係ビジネスに転職 すべての局面を戦い抜いてきた 達人が明かす技術経営の神髄。 この本は、森健一、 鶴島克明、 伊丹敬之の 三教授による共書である。 ともに東京理科 大学専門職大学院で教えるようになっては じめて本格的な接点が生まれた。日本に MOT (技術経営) をきちんと根づかせたいと いう思いが集結したのだ。森と鶴島の両氏は それぞれ、 東芝とソニーでMOTの実践を行ってきた、 いわばMOT の達人である。学界育ちの伊丹氏にとって、 二人は絶好の取材対 コンセプトイノベーション領域 基幹科目 コンセプト創造論 コンセプトイノベーション領域 基幹科目 コンセプト創造論 2 基幹科目 開発・プロトタイプ論 2 術経営を語る」。実践に根ざす東京理科大学MOTらしい、 実践 基幹科目 開発・プロトタイプ論 2 基幹科目 産業材イノベーション 2 家とアカデミアの人間のコラボレーションが面白い。教科書を超 ナレッジマネジメント 2 デザイン戦略 2 技術・市場ダイナミクス 2 ビジネスモデルイノベーション 2 コンセプトイノベーション特論A 2 イノベーションフィールド領域 基幹科目 新事業開発論 2 プロジェクトマネジメント 2 知的財産マネジメント 2 イノベーションフィールド特論 2 2 基幹科目 イノベーションプロセス論 2 グローバル技術経営論 2 基幹科目 新事業開発論 2 起業家論 2 ベンチャーマネジメント 2 技術戦略 2 ソフトウェア技術マネジメント 2 生産技術マネジメント 2 技術戦略 2 未来技術論2 2 2 ソフトウェア技術マネジメント 2 技術倫理・哲学 2 技術特論A 2 マネジメント領域 基幹科目 経営戦略 2 基幹科目 マーケティング 2 マネジメント基礎 2 リーダーシップ 2 演習科目群 技術領域 基幹科目 未来技術論1 マネジメント領域 全員が一流をめざす経営 マネジメント領域 基幹科目 技術倫理・哲学 2 基幹科目 マーケティング 2 経営組織 2 基幹科目 経営戦略 2 マネジメント基礎 2 基幹科目 経営組織 2 リーダーシップ 2 財務会計 2 管理会計 2 経営財務 2 技術系経営者論A 2 マネジメント特論A 2 技術系経営者論B 2 演習科目群 在学中の研究内容を修了後 さらに深堀して出版した一冊 本書は、 MOT専攻4期生である金津佳子さ んが、 「2008年度優秀論文賞」 を受賞した MOTペーパー 「川越胃腸病院の経営に関す る事例研究」 がもとになっている。大学院を 修了後、 さらに研究内容を深堀して生産性 本部から出版した貴重な一冊だ。病院の7割 が赤字経営と言われるなかで、 なぜ同病院は職員が生き生きと働 き、 患者満足度が極めて高く、 黒字経営を続けているのか、 詳しく 分析している。取り上げた事例は病院であるが、 その内容は普遍 演習科目群 テーマプロジェクトA 2 テーマプロジェクトA 2 テーマプロジェクトA 2 ゼミナール1 2 ゼミナール1 2 ゼミナール1 2 ゼミナール2 8 ゼミナール2 8 ゼミナール2 8 講義形態の工夫 えた知恵が満載だ。 イノベーションフィールド領域 イノベーションプロセス論 技術領域 基幹科目 技術領域 13 ベースに編集したものがこの本となる。 その副題は 「現場から技 2 イノベーションフィールド領域 基幹科目 象だった。 こうして、 両氏へのインタビューと座談会の速記録を コンセプトイノベーション領域 的で、 いい経営とは何かについて多くのヒントにあふれている。 イノ ベーション研究センターの叢書第一号にも選ばれた。 ほとんどの科目において、 学生によるプレゼンテーション、 ケースディスカッション、 グループワークなどを中心とする双方向 授業が実施されています。 14 教員クローズアップ 教員クローズアップ 企業内では学ぶことのできない、実践力を養う授業の数々。個々の課題を解決していくヒントを見つけてください。 実際の授業で話されている内容や課題、研究テーマや教育方針などを紹介します。 伊丹 敬之 教授 担当授業科目(平成25年度予定) ・経営戦略 ・管理会計 ・テーマプロジェクト A、B ・ゼミナール 1、2 研究テーマ 企業経済分析、経営戦略論、日本の企業システム を研究テーマの中心とする。 「戦後日本の経済的成功の背景には、ヒトを企業 経営の中心におく『人本主義』の原理があった」と する、伊丹教授の理論は、専門分野である経営学 および企業経済学の領域を超え、さまざまな視点 と考え方を社会に投げかけている。 『人間の達人 本田宗一郎』 (PHP 研究所) 日本を代表するイノベーター、本田技研工業の創業 者・本田宗一郎という人物の人間としての本質を、 経営学者の目で描いた一冊。宗一郎は、人間の達 人であり、言葉の達人であった。だから、多くの人 が彼に惹きつけられた。技術経営を目指す人、イノ ベーションを興したい人にとって、必読の文献。 代表的著書 『経営学入門』 (共著、日本経済新聞社) 、 『経営戦 略の論理』 (日本経済新聞社) 『よき経営者の姿』 、 (日 本経済新聞出版社) 『経営を見る眼』 (東洋経済新 報社)など。 15 刺激あふれる授業と 地道な積み重ねが生み出すもの 多彩な業種・職種の院生とともに ビジネスを生き抜くための腕を磨く e ラーニングでは教えられない、 頭の回し方を経験させる KNOW=HOW 論ではなく アウトプット力を手に入れること と同時に複雑な背景を理解していくことが大切です。 疑似体験し、 経験を積んでいくこと。 学生同士や教員 との議論を大切な機会と考えてください。 日本を代表するメーカーが軒並み不振に陥ってい るニュースを見聞きすることで、 誰もが将来に対して漠 然と不安を感じているはずです。 そういった環境下で、 個々には異なる問題を抱えながらも、 何とか対策を見 つけ出し、 解決しようと思い立った人がMOTには集 まっています。 MOTは不安を解消する特効薬ではあり ませんがそれでも、 自身の意見をしっかりと形成し、 今 後の進むべき道を見つけるヒントには事欠きません。 現実的な問題を整理し、 柔軟に授業を進めています。 「プロジェクトマネジメント」 や 「技術戦略」 の授業は もちろん、 他の授業においても、 巷間で言われている KNOW=HOW論を中心にすることはありません。 受講 される方々が所属されている業界や業種の知識を鑑 み、 関心領域や外部講師を組み合わせ、 授業後に教 室を出ても考え続けたくなるぐらいの解、 それが見つか るような目標を設定しています。 簡単に解が見つからな いのもMOTの特徴の一つでしょう。通勤時間内での 読書やネット検索では得られない、 一段と深いところ にある知識や技術、 また日常の時間の使い方など、 膝 詰めでしか得られない経験を大切に考えています。 外 部からの刺激を受けながら、 交渉能力やプレゼンテー ションなどのアウトプット力を養い、 その活用方法を教 員と学生が一緒になって考えていく。 それがMOTの授 業です。 現実のしがらみのない環境下で 予想外の出来事に動じない創発戦略を学ぶ 払い、 必死に何かを掴もうとして集まってきた人材が 創り出す 「場の力」。 それは、 同じ釜の飯を食ったとい う昔の企業組織の状況を再現するだけではなく、 強 い個性と個性がぶつかるところまで高まってきていま す。企業内の人間関係が希薄になりつつある時代の なかで、 他人から刺激を受けることの楽しさを大学院 生たちは感じています。 こちらも教えていて、凄く楽し い、 ただ楽しい。熱心に議論することの楽しさを彼ら も感じています。 情報の量ではなく、 そういった濃密な プログラムを生み出していくことが私たちに求められ ているのでしょう。 現行カリキュラムのマネジメント領域にある経営 戦略の授業には、 異なるバックグラウンドを持ち、 個々に課題やテーマを持った社会人の方が参加して いますが、 とくにそのことを私は意識しません。端的に 言えば、 経営戦略の論理を養うということになります が、 実際の授業は、 教科書を事前に読むことが前提 で、 さらにケースブックというものを割り当てます。 それ には理論編と応用編があり、 理論編であれば、 そこに ある企業の具体的なケースが書かれているので、 それ 「小人を動かす」こと。 について個々に理論を作成しレポートを提出させま もっとリアルに、もっと細かく。 す。 その上で議論を行う。 たいへんなのは応用編で、 チャプターにある論理をもとに、 自分でケースを探し、 頭の回し方について明示的にやってみようと言って 発表、 皆で議論します。戦略の論理をどうやって回す いることは、 「頭のなかで小人を動かせ」 ですね。 実行 か、 という頭の訓練を行うものですね。教科書やケー したら何が起こるかを、 どこまでも具体的にイメージさ スブックに書いてある構成要素を個人が咀嚼して、 自 せていくことです。 言葉遊びではなく、 一歩一歩論理 分で使えるようにするのが目的です。 を積み重ね、 精密に頭のなかに事例を描いていく。 大学院生たちは、 その辛い課題を準備し、 また授 授業でも話しましたが、 アサヒビールが低迷から立ち 業で否定されたり肯定されたりするプロセスを経なが 直って成功していくときに、 まず既存商品の廃棄を ら、 自分なりに何か手応えのようなものを掴んでいき 行ったんですね。利益が13億円のときに18億円かけ ます。実際に仕事に戻って使える頭の回し方の体得 て。 そのとき組織には何が起こったのだろうかと。 「ア ですね。知識はすぐ陳腐化していきますし、 頭のなか サヒビールの社員は…」 と考えてはだめなんですね。 にない情報は本を読むことで手に入ります。 人の話を 「あるセールスドライバーが回収している」、 「工場の 熱心に聞き、 唾を飛ばしながら語り合うことでしか掴 ○○さんが廃棄を行っている」 、 と小人をどんどん動か めない経験こそが重要で、 それは私の授業だけでな していく…。 そうイメージしていくとリアルな情景が浮 く、 学校全体にもあると思います。eラーニングやテレ かんできます。 そうすると、 一度水から製品を瓶にまで ビでは習得できない、 「素朴にきちんと考えること」 へ 詰めた工場の人がいちばん辛いだろうという想像が の気づきです。 その教育がなされていることが伝わ できてくる。廃棄するには、 そのままビールを流せばい り、 年々、 意識の高い大学院生が集まってくる風潮が いわけではありませんから。何日もかけて生み出した 生まれているのではないでしょうか。 製品を、 また何日もかけて無害の水に戻すわけです から。 それは辛いはずです。 濃い人間関係が育まれる 論理や高級な言葉で分析を行うとそういうリアル ボディコンタクトのある授業 なイメージまではたどり着けません。 ジャンプせずに、 その他にも、 1年時に履修できるテーマプロジェク 細かいことを見落とさずに考えていくトレーニング。授 トやゼミナールなど、 グループワークが中心となる授 業で指摘され、 気づかされていくことで、 「小人を動か 業を東京理科大学のMOTは、 とても大切に考えてい す」頭の回し方が身についていきます。 ます。私が担当しているプロジェクトでは、 ユニークな キャリアへの不安、転職希望、 MOTを実践している企業を選んで、 大学院生たちに そして仕事では学べないこと 分析をさせています。 資料収集はもちろん、 企業への ヒアリングも実際に行います。 そこまで調べても、 発 大学院生たちは、 それぞれ目的を持って集まってき 表時に深く突っ込まれれば「出直します」 ということに ています。 それは個人的な問題ではありますが大切な なる。 その作業を繰り返すなかで 「こういうことを考え 動機です。解決できない問題もあるかもしれません。 るのか」 を体得していくのです。 それでも教員と話し、 同期と話し、 先輩と話すことで ノスタルジーではなく、 昔の日本企業には、 その濃 ヒントを掴んでほしい。人間関係が希薄になった組 い人間関係のなかで培われる 「刺激」 があったはず 織風土に戻ったとしても、 濃い人間、 少し暑苦しいお です。 だからこそ強く、 世界競争する力が育まれていた じさんかもしれませんが、 ここで受けた刺激は、 相当な と。 それと同様の状況が、 このMOTで再現されていま インパクトを与えることでしょう。濃い人間関係は強い す。相当な時間的犠牲と決して安くはない授業料を 自信をも育むと思います。 ケース討論を通じて、成功と失敗を体得 書籍になる前の事例を活きたまま学んでいく 「技術戦略」 の授業は、 ホールガーメント市場を生 み出した機械メーカーや手持ち技術を上手に活かし ているギターメーカーなどを題材にして、 その具体的な 技術戦略を紐解いていきます。 また、 サイエンスと直結 した創薬科学ビジネス講義では、 自分が起業したとす る観点から、 その難しさと可能性についてチャレンジを 行います。 世界を代表する巨大な化学メーカーや素 材メーカーがこぞって参入し、 盛衰を繰り返した創薬 分野は、 ベンチャーに相応しい手法に見えながらも、 技術力だけでは問題を解決できませんでした。 その事 例は、 日本の総合電機業界における半導体事業と 同様のリスクビジネスであり、 電機メーカーの素材系 技術者として私が実際に体験してきた分野でもあり ます。過去から現在、 そしてiPS細胞という未来までを 視野に入れながら授業を進めていきます。 その他、 クオーツ時計事例などのような、 画期的な 技術であるが故にマーケットを席巻し、 そして急速な 技術拡散とともにコモディティ化した事例、 とくに開発 だけではなく生産設備と市場規模との関連性などに も着目します。 技術戦略は成功例として書籍化される 頃には古くなるほどスピードが速いため、 その旬を学ぶ 世界規模で競争が激化する中、 プロジェクトの成 果には費用対効果の向上といった制約と、 より不確 実な問題へのアプローチなど、 厳しい条件が突きつ けられています。 「プロジェクトマネジメント」 の授業で は、 多くの失敗に共通する問題点の抽出と 「学習する 組織」 について議論を行います。 「要件定義をしっかりやりましょう」 「 、スケジュール をもっと細かく管理しましょう」 といった教条的な議論 ではなく、 集まっている皆さんが実際に壁にぶつかっ て失敗した経験をしっかり拾うことからはじめます。 プ ロジェクトの失敗には必ずと言っていいほど、 予想外 の出来事に遭遇し、 時間やコストを喪失、 挽回しようと してチーム全体が疲弊、 カラダやメンタルを壊す人が 続出していくという共通項が見え隠れします。 それは、 不確実性が高い問題を力ずくで解決しようとするとき に起こりがちです。 むしろ、 予測するのではなく、 起こっ た変化に対応する力、 いわゆる創発戦略を学び、 考え ながら動かしていく方策を身に付けます。 実際のビジ ネスの中でサバイブしていく力ですね。 皆さんが必要 としている実践力は、 そういった類いのものではないで しょうか。 会社の現場において、 同僚は友人であると同時に ライバルでもあります。 MOTの教室の中すなわち現実 のしがらみがない中で実践を試すこと。 それが「プロ ジェクトマネジメント」 の学びです。 坂本 正典 教授 担当授業科目(平成25年度予定) ・プロジェクトマネジメント ・テーマプロジェクトA、B ・技術戦略 ・ゼミナール1、2 研究テーマ もはや高品質だけでは競争優位の源泉にならないエレ クトロニクス産業や新エネルギー産業において、イノ ベーション技術の開発戦略、研究開発プロジェクトの 戦略はどうあるべきかを技術戦略とプロジェクトマネジメ ントの両面で研究する。孫子(まごこ)の代に安全 な地球環境を引き渡すのは、技術者の使命。大きな 視野、高い視点で今後の技術展望を考える。 イノベーションの創出を目標に 手と頭を動かし、創造力を鍛える MOTではイノベーションを興すことを研究課題とし ています。 その観点から、 直近では3Dプリンターの技 術に注目しています。 これは製造業の概念を根底から 覆し、 小規模生産を簡単に行うネットワークが出現す る動きです。 誰もがアイディアを磨き、 手を動かし、 頭を 動かして、 コンセプトを具現化していく。 でも実はこの 技術、 ハンドクラフトやホビーといった手仕事が発想 の背景にあり、 その基となる部品や技術は日本中に 溢れているのです。秋葉原部品街はじめ、 各種のホ ビーデパートなど、 私もワクワクしてよく出かけます。 外 国のお客様から案内してほしいと頼まれるほどです ね。 イノベーションは、 そういった手仕事力を高めること で脳が活性化し、 創造力へとつながることで興るの ではないでしょうか。 MOTに集まってくる皆さんと一緒 に、 手を動かし、 頭を動かしながら、 次の日本を支えて いく技術とマネジメントを創出していきたいと考えてい ます。 国際水素燃料電池展 FCEXPO2013 (東京ビッグサイト 2013年2月28日) 水素・燃料電池の研究開発や製造に必要なあらゆ る技術、部品・材料、装置、および燃料電池シス テムが一堂に出展する「 国際水素燃料電池展 FCEXPO」。出展社は、 世界有数の自動車メーカー や鉄鋼メーカーなど 150 社以上に及ぶ。日本にお ける水素利用の開発、水素社会創造のポイント、 水素バリューチェーン構築の課題などについて、坂 本教授のグループによる「水素をエネルギー貯蔵 媒体にした自然エネルギーシステム」と題した発表 が行われた。揺らぎの大きい自然エネルギー電力を 電解水素で貯蓄し、燃料電池を駆使して電力に戻 す技術。揺らぎの平準化と、供給弾力性に富む電 力系を構築するという、将来の日本を見据えた水素 ビジネスについての発表は、大震災後の復興を考 えるに相応しい内容となった。 研究には東京理科 大学MOTの修了生が参加している。 16 教員紹介 専任教員紹介 ※平成26年度は変更になる場合があります。 PROFILE 学歴・経歴 あずま まこと 東 実 教授 担当授業科目 開発・プロトタイプ論 技術特論A テーマプロジェクトA・B ゼミナール1・ 2 東京大学大学院理学系研究科修士課程修了、 昭和47年4月 (株) 東芝に入社。新幹線などに搭載されるパワー半導体デバ イスの研究開発と事業化を研究者、 技術リーダーとして実現。 平成元年に基礎研究所長、 その後材料・デバイス研究所長、 記憶情報メディア事業本部・統括技師長を歴任。平成11年か ら常務、上席常務として研究開発センター所長を4年余り、 引 き続き専務として最高技術責任者を4年余り歴任。平成20年 6月に顧問に就任、平成23年5月に退任。 その間、経団連技 術政策部会長、 幾つかの府省の委員会委員長、 委員を歴任。 平成23年より現職。現在、 TDK (株) 顧問、 長岡技術科学大 学経営協議会委員および学長選考委員、中国清華大学顧 問教授。 PROFILE 学歴・経歴 い た み ひ ろゆき 伊丹 敬之 教授 担当授業科目 経営戦略 管理会計 テーマプロジェクトA・B ゼミナール1 ・ 2 PROFILE 学歴・経歴 さかもと まさのり 坂本 正典 教授 担当授業科目 技術戦略 プロジェクトマネジメント テーマプロジェクトA・B ゼミナール1・ 2 昭和49年東京大学大学院物理工学科卒業、昭和54年同 博士課程修了、 工学博士。同年東芝入社。総合研究所主任 研究員、 ディスプレイデバイス技術研究所及び液晶開発セン ター開発部長、米国MIT客員研究員 (物理) 、 日本液晶学会 理事、東京大学工学部非常勤講師等を歴任。平成14年 Covion GmbH入社、 有機EL材料Business Manager。平 成 1 6 年より現 職 。著 書に『 液 晶 便 覧 』 ( 共 著 、丸 善 )、 『Alignment Technologies and Applications of Liquid Crystal Devices』 (共著、 Taylor & Francis) 。 『技術者のた めのマネジメント入門 』 ( 共著、 日本経済新聞社)他。日本 MOT学会理事。 昭和44年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。昭和 47年カーネギーメロン大学経営大学院博士課程修了・PhD。 一橋大学商学部教授を経て、 平成6年から2年間一橋大学商 学部長。 この間スタンフォード大学客員准教授等を務める。平 成20年より現職。IT 戦略本部など政府関係委員を多数歴 任。平成17年11月紫綬褒章を受章。平成21年宮中講書始 の儀 進講者。著書に 『人本主義企業』 『 経営戦略の論理』 『よき経営者の姿』 『イノベーションを興す』 『本田宗一郎』 など、 多数。 PROFILE 学歴・経歴 みゆき と み な り 幸 富成 教授 担当授業科目 ベンチャーマネジメント 経営財務 財務会計 テーマプロジェクトA・B ゼミナール1 ・ 2 さ さ き け い ご 昭和61年九州大学経済学部経済工学科卒業、 松下電器産 業株式会社入社。平成4年一橋大学大学院商学研究科修 士課程修了。平成8年同大学院同研究科博士課程単位取 得満期退学、 横浜市立大学商学部経営学科専任講師。平成 9年同大学助教授。平成18年より同大学准教授。平成23年 より現職。著書に 『経営理念とイノベーション』 など。 佐々木 圭吾 教授 非常勤教員 担当授業科目 あ さ か わ きよし 浅川 潔 客員教授 担当授業科目 経営組織 ナレッジマネジメント テーマプロジェクトA・B ゼミナール1 ・ 2 PROFILE 学歴・経歴 高橋 克徳 教授 担当授業科目 リーダーシップ ゼミナール1・2 と く し げ も も こ 徳重 桃子 教授 担当授業科目 マーケティング ゼミナール1・ 2 た な か よ し お 田中 芳夫 教授 担当授業科目 ソフトウェア技術マネジメント 技術倫理・哲学 技術・市場ダイナミクス テーマプロジェクトA・B ゼミナール1 ・ 2 松島 茂 教授 担当授業科目 イノベーションプロセス論 技術系経営者論A・B テーマプロジェクトA・B ゼミナール1 ・2 昭和48年東京理科大学工学部電気工学科卒業。 同年、 住 友重機械工業 (株) を経て、 昭和55年日本IBM研究開発部門 入社、 通信製品・CIM Solution・PC開発・DOS/Vの立ち上げ 後、 平成10年IBM Corporation勤務。平成13年日本IBM研 究・開発部門企画・事業推進理事。平成17年マイクロソフト入 社CTO・CSO/CPOを経て、 平成19年1月、 青山学院大学大 学院客員ビジネス法務専攻客員教授 (現任) 、 同年7 月 独立 行政法人 産業技術総合研究所 参与 (現任) 。平成20年より 現職。 その間、 業界団体、 官公庁委員会、 OECDなどにて委員 として参加および学会理事。 日本工学アカデミー会員。 ●未来技術論3 ●デザイン戦略 昭和53年京都大学大学院工学研究科博士課程修了。同 年、 日本合成ゴム株式会社 (現JSR株式会社) 入社、 研究開 発グループ精密電子研究所長、 取締役 (研究開発、 事業開発 担当) を経て、 常勤監査役に就任、 現在に至る。平成14年から 3年間北陸先端大学大学院客員助教授、 平成18年から2年 間高分子学会常任理事、 平成21年から2年間日本工学会監 事。平成24年4月より現職。 べ っし ょ のぶ お 橘川 武郎 客員教授 ●起業家論 こ も り おさむ 小森 治 客員教授 三品 岩男 客員教授 PROFILE 学歴・経歴 別所 信夫 教授 き っかわ た け お ●イノベーションフィールド特論A PROFILE 学歴・経歴 昭和43年東京大学物理工学科卒業、同年NEC入社。中央研究所・光エレクトロニクス研究所勤務。 この間、光基礎研究部長、 通商産業省光技術共同研究所主任研究員、米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校客員研究員、NEDOフェムト秒テクノロ ジー研究機構統括グループ・リーダー、筑波大学客員教授、北海道大学客員教授など歴任。平成16年筑波大学先端学際領域研 究センター教授。平成20年物質・材料研究機構監事。平成22年筑波大学客員教授、応用物理学会論文賞、科学技術庁長官 賞研究功績者賞など受賞。工学博士。 多摩美術大学図案科卒業。昭和39年本田技研工業 (株) 入社、技術研究所専務取締役、本田技研常務取締役を経て平成11 年社友に就任。日本発明表彰通商産業大臣賞、 グッドデザイン大賞をはじめ多数受賞。平成13年より多摩美術大学教授、平成 18年同大学理事、 平成22年同大学名誉教授。平成16年立命館大学博士 (経営学・デザインマネジメント) 。 担当授業科目 ●未来技術論1 昭和45年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。同年三菱重工業株式会社入社。長崎研究所室長、次長、横浜研究 所所長を経て、平成14年東京大学大学院工学系研究科教授。平成19年定年退官、平成20年4月から同大学特任教授、平成 24年3月退任。平成24年4月から財団法人キヤノングローバル戦略研究所理事、平成24年から内閣官房総合海洋政策本部 参与、現在に至る。工学博士 (昭和57年東京大学) 、専門は応用力学(構造信頼性)、環境・エネルギー技術政策、海事・海洋工 学。地球環境政策などの政府委員、 総合科学技術会議などの学識委員を歴任。 ●未来技術論2 昭和52年早稲田大学理工学部化学科卒業、中外製薬株式会社入社。営業、学術、 マーケティング、経営企画、等の部門を経て 平成15年営業企画部長、 平成19年渉外調査部長。平成25年より常務執行役員。 技術特論B 産業財イノベーション イノベーションフィールド特論B テーマプロジェクトA・B ゼミナール1 ・ 2 ●マネジメント特論B 一橋大学商学部卒業。平成17年一橋大学大学院商学研究科修士課程研究者養成コース修了。平成20年一橋大学大学院商 学研究科博士後期課程修了。博士 (商学) 。同年一橋大学大学院商学研究科特任講師。平成21年東京大学大学院経済学研 究科ものづくり経営研究センター特任助教。 この間、横浜市立大学非常勤講師、敬愛大学非常勤講師、独立行政法人中小企業 基盤整備機構経営支援情報センターナレッジアソシエイト等を勤める。平成23年より敬愛大学経済学部准教授、東京大学大学 院経済学研究科ものづくり経営研究センター特任研究員。 ●マネジメント特論A 早稲田大学政治経済学部抹籍。 エレクトロニクス分野の取材記者を経て、 コンサルテーション会社勤務。 コンシューマ・マーケティン グ部門の責任者を勤めた後、 コンサルタントとして独立。現在、 マーケティング・コンサルテーションを主業務とするJacky Marketing Office 代表。著書に 『競争優位のマーケティング』、 『プレゼンテーション力を鍛えるトレーニングブック』 など。 き く ち みつる 菊池 満 非常勤講師 きし も と たいち 岸本 太一 非常勤講師 PROFILE 学歴・経歴 みやなが ひ ろ し 宮永 博史 教授 担当授業科目 コンセプト創造論 新事業開発論 グローバル技術経営論 テーマプロジェクトA・B ゼミナール1 ・ 2 東京大学工学部電気工学科、 MIT大学院 (EE&CS) 修了。 NTT 電気通信研究所、 AT&Tベル研究所スーパーバイザー、 ルーセントテクノロジー社マーケティングディレクターを歴任。平 成8年コンサルティング業界に転じ、 SRIインターナショナルを経 て、 平成12年デロイト・ トーマツ・コンサルティング (現アビームコ ンサルティング) 統括パートナーに就任。平成14年同社取締役 およびグローバル指名委員会委員。平成16年より現職。主な 著書に 『理系の企画力』 (祥伝社新書) 、 『成功者の絶対法則 セレンディピティ』 (祥伝社) 、 『顧客創造実践講座』 (ファースト プレス) など。 じ ゃっきー し ば た まさ ゆ き Jacky 柴田 正幸 非常勤講師 ひ さ つか とも あ き 久塚 智明 非常勤講師 ●イノベーションフィールド特論A も と は し たけし 本橋 健 非常勤講師 昭和39年一橋大学経済学部卒業、同年トヨタ自動車工業株式会社入社。 トヨタ英国製造副社長、 トヨタ自動車オーストラリア取 締役社長、 トヨタ自動車株式会社理事、 セントラル自動車 (現トヨタ自動車東日本) 取締役社長を歴任。平成19年カイゼン・マイス ターを設立、 代表取締役社長として現在に至る。平成20年より法政大学経営大学院客員教授。 著書に 『カイゼン・リーダー養成塾』 (日刊工業新聞社) 。 ●知的財産マネジメント ゆ は ら て つ お 湯原 哲夫 客員教授 東京大学大学院経済学研究科単位取得退学。経済学博士。青山学院大学経営学部助教授、東京大学社会科学研究所教授 を経て、 平成19年より一橋大学大学院商学研究科教授 (現職) 。経営史学会会長。専門は日本経営史、 エネルギー産業論。 著書に、 『日本電力業発展のダイナミズム』 (名古屋大学出版会) 、 『 松永安左エ門』 (ミネルヴァ書房) 、 『 出光佐三』 (ミネルヴァ書 房) 、 『 電力改革』 (講談社) など。総合資源エネルギー調査会総合部会委員などをつとめる。 昭和44年東京理科大学理学部物理学科卒業。平成18年同大専門職大学院MOT専攻修了。昭和53年弁理士試験合格、同 年弁理士登録。昭和58年三品特許事務所設立。昭和63年から湘洋内外特許事務所を経て特許業務法人湘洋内外特許事務 所パートナー。平成15年から神奈川大学工学部、 平成19年から東京理科大学大学院工学研究科、 平成24年から同大工学部機 械工学科において現在それぞれ非常勤講師を務める。 また、平成18年度MIP専攻において非常勤講師を務める。著書『ビジネス 方法特許―その特許性と権利行使』 (共著、 青林書院) 。 み し な い わ お 上智大学文学部哲学科卒業。 コンサルティング会社勤務を 経て、 平成8年SRI インターナショナル入社。平成14年より、 ス トラテジック・ビジネス・インサイツ (旧SRIコンサルティング・ビジ ネス・インテリジェンス) のディレクターとなる。平成16年助教授 として就任し、 平成18年より現職。商品開発、 ブランド力診断、 アイディエーションワークショップなど、 マーケティング戦略・事 業開発のプロジェクトおよびJapan-VALSをリード・運営。食 品、 家電、 通信機器、 医薬品、 車、 住宅等の分野でのプロジェ クト経験が豊富。 PROFILE 学歴・経歴 ま つ し ま しげる 担当授業科目 マネジメント基礎 ビジネスモデルイノベーション テーマプロジェクトA・B ゼミナール1 ・ 2 PROFILE 学歴・経歴 PROFILE 学歴・経歴 昭和48年東京大学法学部卒業、同年通商産業省入省。中 小企業庁計画課長、大臣官房企画室長、工業技術院技術 審議官、中部通商産業局長等を歴任。中小企業政策、産業 技術政策の企画・立案に従事。平成13年4月より法政大学 経営学部教授。平成20年より現職。現在、中小企業政策審 議会経営支援部会および企業力強化部会委員。著書に 『産 業集積の本質』 (共編著、有斐閣) 、 『 地域からの経済再生』 (共著、 有斐閣) 、 『 進化の経営史』 (共著、 有斐閣) 、 『 和田明 広オーラル・ヒストリー』 (東京理科大学MOT研究叢書) 、 『イノ ヴェーションの創出』 (共編著、 有斐閣) など。 西野 和美 准教授 主な非常勤教員紹介 い わくら の ぶ や た か は し か つ の り に し の か ず み 一橋大学商学部卒業。富士写真フイルム株式会社勤務を経 て、一橋大学大学院商学研究科修士課程に進学。平成13 年一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位修得退 学。博士 (商学) 。平成13年一橋大学大学院商学研究科助 手。平成14年より東京理科大学経営学部経営学科講師。 平成16年より講師として就任、平成18年より現職。著書に 『ケースブック 経営戦略の論理』 (共編著、 日本経済新聞社) など。 PROFILE 学歴・経歴 岩倉 信弥 客員教授 平成3年一橋大学商学部卒業、 同年野村総合研究所入社。 この間、平成8年一橋大学大学院商学研究科修士課程修 了、平成13年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博 士課程単位取得退学。同年、 ワトソンワイアット (現タワーズワ トソン) に転職。平成19年、組織変革コンサルティング企業、 ジェイフィールの設立に参画。平成22年より同社代表取締 役。感情や関係性が人や組織に与える影響を研究し、 組織変 革、人材マネジメント、人材育成を専門とする。主な著書に、 『不機嫌な職場』 (共著、 講談社) 、 『 職場は感情で変わる』(講 談社)、 『潰れない生き方』 (ベスト新書) 、 『人が「つながる」 マネ ジメント』 (中経出版) など。 PROFILE 学歴・経歴 昭和52年上智大学大学院法学研究科修士課程修了、 株式 会社日立製作所入社。昭和60年証券業界に転職。外資系 証券会社取締役など経て、平成11年興銀証券 (現みずほ証 券) 執行役員兼財務開発部長就任。 この間、平成13年まで 本学経営研究所客員研究員を務める。平成13年野村證券ス トラクチャードファイナンス部長等を務める。平成16年より現 職。論文に 『ファイナンス・イン導入の時』 (共同執筆) 、 『 電力・ 金融 “ビッグバン” の融合がもたらすFT 【証券化】 方法論』 など。 日本ナレッジマネジメント学会理事。 ●コンセプトイノベーション特論C 昭和53年3月九州大学大学院農学研究科修士課程修了。味の素 (株) に入社し、研究開発、支店営業、 ユーザー出向、本社事業 部、工場技術部等を経験し、食品研究所長・執行役員を歴任。 (株) コカ・コーラ東京研究開発センター代表取締役社長を経て、平成 19年10月、 (株) FBTプランニングを設立し現在に至る。 (農学博士、技術士、調理師、 九州大学・高知大学・沖縄大学客員教授) 平成6年東京大学大学院工学系研究科修了後、 日本電信電話株式会社 (NTT) 入社。同社研究所にてインターネットサービスの 企画開発運用事業化に従事し、社内起業家として継続的に新サービスを創出。平成16年米国マサチューセッツ工科大学経営大 学院MOTプログラム修了。 その後、NTTにおいて研究開発企画を担当し、中長期研究開発戦略やコア技術評価のほか、次世代 無線技術評価実験、 クラウドコンピューティング技術研究などの企画推進、新規事業開発、人材育成に従事。現在、 インターネット マルチフィード株式会社にて技術・事業戦略に従事。 情報は平成25年4月1日現在のもので平成26年度在職予定の教員を掲載しています。 但し、変更になる場合があります。 17 18 もっと MOT 入 学者 デ ー タ ∼データでみる東京理科大学MOT見聞∼ MOTの魅力の一つは、 社会で重要な責務を果たしながら学業を修了できることです。 在学生や修了生の通学スタイルや履修状況、修了後の進路を具体的なデータでご覧 ください。 在学生 デ ー タ 履修科目数 (平成25年度) ▼ 卸・小売業 2% サービス業 3% 50歳∼ 13% 女性 5% 25∼29歳 6% 科目数: 0∼5 6∼10 22% ▼ 性別 業種 ▼ (単位:名) 志願者 合格者 平成20年度 66 59 平成21年度 76 平成22年度 79 志願者 合格者 平成23年度 66 63 63 平成24年度 67 64 65 平成25年度 73 70 初年度納付金 志願者、合格者数の推移 授業料 560,000 300,000 (1,120,000) 実験実習費 合計 150,000 ー 1,010,000 35% ◎( ) 内は年額を示します。 ◎授業料及び施設設備費は2回に分納できます。◎2年次以降の学生納付金の内訳は、 授業料及び施設設備費とし、 その金額は、初年度納付金の内訳と同額です。 ◎上記のほかに、入学後に学生傷害共済 補償費1,400円(予定) を徴収します。 (2年次以降の金額は、年度により異なることがあります。) ◎学校法人東京理科 大学の設置する大学、又は大学院を卒業若しくは修了し、 イノベーション研究科に進学する者は、入学金を半額とします。 0 20 0 55∼51単位 27% 50∼46単位 25% 40 45∼38単位 33% 60 80 MOT修了後の進路(例) 100 将来 ■ 社内の全てを見渡し、 全ての部門と交渉できるマネジメント能力、技術のロードマップを描ける構想力を持つプロジェクトリーダー 企業経営者 ■ 技術の市場性、 事業性を構想し、技術経営について体系的な知識を持ち、産業競争力をデザインできる幹部技術者 技術の市場性、 事業性を予測できる能力を駆使して、事業家を支援する、 コンサルタント・弁理士・TLOインキュベータ 技術戦略の統括責任者 ■ ■ 技術が社会貢献や産業の活性化をもたらすための政策の立案能力を備えた科学技術政策担当、産業振興・地域振興担当の行政官 ■ 技術またはビジネスモデルを活かしたベンチャー経営者 新規事業化リーダー オペレーションの統括責任者 平成26年度時間割について (予定) 0 19 60 東京23区外 15% 20 IHI ● キヤノン ● パナソニック ● 日立 ● 東芝 ● 富士通 ● ソニー ● TDK ● ホンダ ● 綜合警備保障 埼玉 14% 40 ● 日産自動車 神奈川 18% 60 ● セン トラル硝子 住友大阪セメント ● JSR ● ダイセル化学工業 ● 東京ガス ● 三井化学 ● 富士フイルム ● 富士ゼロックス ● 日本郵船 ● 住友3M ● マイクロソフ ト ● NTT ● 日本IBM ● NTTデータ ● セコム ● 武田薬品工業 ● 凸版印刷 ● 大日本印刷 ● アステラス製薬 ● 区 分 新入生ガイダンス 4月2日 (火) ~4月4日 (木) 履修申告に係る面談(学修指導) 土 曜 昼 間 開 講 時 限 時 間 時 限 時 間 1時限 9:00∼10:30 4時限 14:40∼16:10 2時限 10:40∼12:10 5時限 16:20∼17:50 3時限 13:00∼14:30 6時限 18:00∼19:30 4月9日 (火) 前期授業開始 入学式 4月5日 (金) ~7月22日 (月) 前期授業期間 ● 平日は18:30から2時限、土曜日は9:00から 6時限あります。 ● 授業の実施形態は90分 (半期) または180分 (四半期) となります。 ● テーマプロジェクト、 ゼミナールは土曜日にあります。 100 神奈川 都道府県 5% 2% 100 7月23日 (火) ~7月30日 (火) 前期集中講義及び授業予備期間 7月23日 (火) 授業振替日 (4月9日 (火) 分) 9月21日 (土) 千葉 11% その他 茨城 都道府県 3% 3% 80 100 修了者数の推移 ● エーザイ ● ファイザー ● キリンビール ● 日本銀行 鹿島建設 ● 日本たばこ産業 ● SMC ● シスコシステムズ 等 ● (単位:名) 平成20年度 58 平成21年度 52 平成22年度 58 平成23年度 58 平成24年度 60 ●5月4日 (土) は大学創立記念日。 ●6月14日 (金) は学園記念日であるが、授業回数を勘 案し授業を実施する。 日 程 7月31日 (水) ~ 9月20日 (金) 千葉 2% その他 80 参考:平成25年度 イノベーション研究科 学事日程 4月5日 (金) 平 日 夜 間 開 講 20:10∼21:40 80 東京23区外 4% 40 東京23区 36% 4月2日 (火) 7時限 60 埼玉 4% 日 程 18:30∼20:00 14% MOTの修了生・在学生の出身企業の例 20 6時限 40 20 ● 修了生修得単位数(平成24年度) ※修了単位:38単位以上 60∼56単位 13% 41% 自宅所在地 (1,720,000) 修了生 デ ー タ 70∼61単位 2% 8% 合計 東京23区 83% 施設設備費 (300,000) 23% 勤務地所在地 (単位:円) 入学金 49% 10% 製造業 55% 情報通信業 15% 学術研究、専門・技術サービス業 16% 男性 95% 35∼39歳 28% 18% 2年 0 40∼49歳 36% 16∼20 58% 20% 年令 11∼15 1年 2% 金融業、 保険業 2% 医療、 福祉 2% 公務 3% その他 2% 30∼34歳 17% ※修了単位:38単位以上 (平成25年度) 区 分 夏休み 後期授業開始 9月21日 (土) ~1月21日 (火) 後期授業期間 1月22日 (水) ~1月28日 (火)後期集中講義及び授業予備期間 12月22日 (日) ~1月7日 (火) 冬休み 3月19日 (水) 学位記・修了証書授与式 ●入学式 (4月9日 (火)) の式典日については、9時00 分から16時10分までの間に開講する授業は休講と し、16時20分から開講する授業は実施する。 また、当該日の授業振替日は、7月23日 (火) とし、9時 00分から16時10分までの間に開講する授業を実 施する。 ●授業回数を勘案し、前期授業期間の4月29日 (月・ 祝) 、7月15日 (月・祝) 、後期授業期間の9月23日 (月・ 祝) 、10月14日 (月・祝) 、11月4日 (月・振替) 、1月13日 (月・祝) は授業を実施する。 ●2コマ連続で行う四半期科目の授業期間は7.5回 (1コマ×15回分) とする。 5月28日 (火) ~6月3日 (月) 、11月9日 (土) ~15日 (金) の間の2コマ続きの授業については、2コマの前半を 四半期前半の授業、2コマの後半を四半期後半の授 業とする。 ●授業の休講等による補講及び学期末試験・最終試 験等については、前期は7月23日 (火) ~7月30 (火) 、 後期は1月22日 (水) ~1月28日 (火) の間に実施する ものとする。 20 在学生・修了生インタビュー 在学生・修了生インタビュー 在学生 東京理科大学MOTでの経験から、 それぞれが得たもの 30代、 40代になってからだけではなく、20代でも吸収できる学びがある場所 込んで読み解く宮永先生の「コンセプト創造論」は、修 志望した理由 修了生 自然科学と社会科学が融合する先へ。 進化を続けるMOTがもたらす知の実践 す。時間とともに変化を続ける種々の状態を多角的に捉 志望した理由 了後も聴講を続けていきたいと考えるほど魅力的で え、 それをある角度からフォーカスすると理論を導くことが リーマンショック後、会社の変化や台頭する新興国 す。また西野先生の「ビジネスモデルイノベーション」で 鉄道、 カメラ、時計など、 子どもの頃からのメカ好きで、進 できる、 と。自然科学も社会科学も同じ科学なのだと。 そし メーカーの存在を肌で感じてきました。電機業界が凋 は、顧客に対して価値やアイデアが実際に届いている 路やキャリアについても、 自分がやりたいこと、興味を持て て、 その歴史的変遷を松島先生の授業で確認できます。 落していくニュースを見ることも増え、 まだ社会人として のか、 そのための工夫を学びました。様々な階層・視点 ることを軸にして取り組んできました。大学で出会った、先 経験が浅い私ですが、 そのようななかで自分なりに「こ から考えるクセが付いたことで日々の仕事にも変化が 端のレーザー加工技術に魅せられ、鉄鋼メーカーを振り出 のままでいいのだろうか。どうしたら生き残れるのか」と でていると実感しています。 しに、以来26年間その分野の研究開発に没頭。気がつけ 様々な講義を受け、思考の多様性を学び、 それをさらに ば、技術中心の枠から飛び出せない自分がいました。4年 学生たちが交流を通して発展させています。 それぞれの職 いう問いを立てたのが志望のきっかけです。学ぶこと を思い立ち、幾つか経営に関する書物を読み進めてい 学びの特徴 佐藤 寛朗 さん 現在の業務で役立っていること 前に工学で博士を取得しましたが、 やはり自己満足の域か 場に帰り、 吸収したことを実践に移し、 またMOTへとフィー ら出ることができません。MOT2期生であった妻に勧められ ドバックさせる循環。私も多様性を容認することで、見えな るまま、 半信半疑でMOTの公開授業を受講。目から鱗が い顧客を意識しながら研究開発を続けるようになりまし 落ちるのはこのことかと (笑)。以降、 社会科学にすっかり魅 た。会社での議論も深まっています。例えば、 ステンレス車 及川 昌志 さん くなかで、MOT先生方の鼎談されている一冊の本、 同期の中で最年少ということもあり、社会人として先 「MOTの達人」と出会いました。その後MOTのエクス 輩にあたる様々な分野の方々から貴重な助言をいただ ペリエンスセミナーに参加を申し込み、計6回受講し、 いています。授業のこと、仕事のこと、 そして社会のこ ここには自分の問いに対する答えがあると確信。栃木 と。家族や将来のことも本音で語り合っています。異な から片道2時間の通学に不安もありましたが、思い る業種・職種・年齢の学生が互いに刺激し合いながら 浮かぶようになるわけではありません。 しかし、 今働くな 切って願書を提出しました。 濃い人間関係を築き上げている点が理科大MOTの特 かでも既に視野の広がりは確実に感じられています。今 徴だと思います。授業でのディスカッションがその後も 後は、学んだことを日々の業務で実践し、学習する姿勢 社会科学系の分野は、根っからの理数系であった自分 ベーションの積み重ねであり、 そのモチベーションが価値と 問題解決につながっています。表面的に流行の経営学系 白熱し、忌憚のない意見の応酬を続けた結果、 そのま を継続していくことが大切だと感じています。将来的に にとって、解答が複数あるという不気味な世界。 ところが、 して収斂されブランドになる、 と。 そういった考え方を少しず の書籍を拾い読みした知識ではなく、原書をハーバードで 水曜日と金曜日は夕方から、土曜日は前日からその ま学生同士や先生方と飲み会になだれ込むことも。学 は今の仕事を通じて、国内外での商品開発をリードして しっかりとした体系があり、 また応用できる範囲も広いこと つですが実践しています。 まま東京に宿泊し、朝から授業を受講。 1年で卒業要 校のある神楽坂はそういう意味でも魅力的です(笑)。 いける存在になりたいですね。未来はお客さまにとって に気付かされました。きっかけは、佐々木先生の授業。知 新しい価値を提供できるかどうかに懸かっています。そ 識の構造と活用、 いわゆるナレッジ・マネジメントについて ういうマインドセットが起きたこと、 それがMOTでの学 学び、個人ではなく組織で知を創造し共有していくことの MOTに集まっている人は、 皆、問題意識が高いため、議 ること。 その一致を目指し続けることが重要なのではない 魅力を感じる授業 件以上の単位を取得しましたが、まだまだ受けたい授 業がたくさんあります。事例研究を中心に、 リーダーの 将来像 株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター 平成24年入学 せられ、MOT、INSと現在進行形で学びを続けています。 最も興味深い授業 株式会社総合車両製作所 平成23年入学 平成25年修了 両で「サスティナ」 と名称を付けた最新車両のブランド戦 略を考えたとき、表層的なものだけではなく、小さな部品に もブランド価値は存在します。 それを生み出す現場力はイノ 後輩へのメッセージ います。 それは、 自主的な活動を芽生えさせ、 学びとは別の 読んだという経営者もいれば、駆け出しの若い研究者も います。MOTの修了生も、聴講生として参加を続けている 人も多くいます。自分のやりたいことと、 世の中のためにな 思考や決断を分析する伊丹先生の「経営戦略」、新し MOTを修了したからといってすぐに特別な技術が身 びの成果ではないでしょうか。MOTにチャレンジする 重要性に衝撃を受けました。 また伊丹先生の授業では、 イ 論は極めて実践的です。前向きであるという価値観を共 でしょうか。これからも広い世界から、 より多くの人に集まっ いコンセプトを如何に発想し、具現化するのかを踏み につくものではありませんし、画期的なアイデアが思い 20代社会人が今後さらに増えることを期待しています。 ノベーションを通して社会科学の神髄に触れた気がしま 有しながら、多様な業種を背景にした意見がぶつかり合 てほしいですね。 在学生 学びたいという衝動を実行に移すことで得るもの。基礎の充実と課題への対策を身に付ける2年間 いざ始めてみると、 とても楽しく、 今や夫にも入学 やフィールドワークでは学生の親交も深まり、多 残っています。 「みんなを幸せにする」 というコンセプトで、 新性の考察」、 「ミンツバーグの『マネジャーの仕事』 を読 くの刺激を受けました。何気ない学生同士の会 『ずもみん』 という頭部マッサージ器をメンバーと一緒に んでの考察」など幅広く、理科大MOTならではのもので 話からヒントを得ることもあります。異分野への 企画し、機器の考案から試作まで行いました。 もともと した。また、難しいテーマであったとしても、期限までに自 興味、好奇心も育まれますね。倫理・哲学の授業 『ずもみん』のアイデアは、医療器具でもある脚用のエア 分の考えをまとめなければなりません。 その繰り返しのな 私の担当業務である薬事規制は技術部門の での学びはその一つ。公害問題や人為的な事故 マッサージ器を頭部に転用できないだろうか?と 「デザイ かで、効率と集中という時間の使い方をマスターし、 「い つまでにやる」ではなく、 「いつならやれる」 という業務の 一部ではありますが、 行政への対応の他、 日々、 マー などの事例を通して、製品の安全性やリスクにつ ン戦略」の授業のときに思って以来個人的にずっと温め ケティング担当者から、薬事法に基づく広告表現 いて、より深く考えるようになりました。まさに気 ていた企画だったのでメンバーたちと共同でひとつの商 進め方ができるようになったことは、現在の仕事において に関する相談などを受けています。実例の多いマー 付きの宝庫ですね。 品を考えていく作業はとても楽しかったですね。開発にあ も大いに役に立っています。 ケティング系の授業で得た知識は、 すぐに実務へと 将来像 栗村 育美 さん フィードバックできます。また、 プロジェクトマネジメ ユニリーバ・ジャパン・サービス株式会社 平成24年入学 ントの授業では、業務上で日々抱える問題を先生 前職の仏系企業と現在の会社との相違点、特 や他の学生と共有し、解決の糸口が見つかること にブランドに対する考え方と取り組みの違いな もあります。仕事と関連したカリキュラムを自分なり ど、MOTの学びを通して自分のキャリアやスキル に組めるのも、大きな魅力でしょうね。 「経営戦略」 を再確認することができました。自社の戦略に対 や「財務会計」の授業では、曖昧なまま使っていた しても、 その意味合いを深いところで理解できるよ 大学の薬学部を卒業後、長らく薬事業務を中 用語の本来の意味を知り、一段と深いところで意 うになったと自負しています。発展が目覚ましい新 心とした業務に携わってきましたが、漠然と自分 図が理解できるようになりました。時間の許す限 興国と比較して、残念ながら日本での化粧品や食 の持つ知識や技術をどこかでUp to Dateしなけ り、多くの授業を受けてみたいと考えています。 ればと感じていました。私に限らず理系の職業に 就かれた方は、 10年を超えたあたりで何か壁のよ 学びの特徴 品の市場規模は縮小傾向にあります。 しかしなが ら、成熟した社会であるが故の魅力、世界最高水 準の技術など、 イノベーションの余地は十分にあ うなものを感じて、機会があれば学び直そうと日々 実践を意識した講義内容、名だたる教員陣な るはずです。グローバル企業で活躍を続けるため 思っているのではないでしょうか。MOTを最初に ど、成長に不可欠な知識を十分に習得できる環 にも、MOTで拡がった視野を活用し、根気強く挑 知ったのは電車の中吊り広告で、 そのときは出産・ 境が整備されています。またIT、電機、自動車関 戦を続けます。学びたいという想いを、実行に移し 育児という時間的な制約があり諦めましたが、転 係など様々な分野から問題意識の高い学生が多 て得た成果は、 きっと役に立つはずですから。 職を契機に、仕事を進める上で交渉・折衝の能力 を高める必要を強く感じ、決心して志願しました。 21 仲間たちや先生方との「濃い2年間」の無限の価値 を勧めているほどです(笑)。 魅力を感じる授業 志望した理由 修了生 たっては、 メンバーと一緒に関連企業へのインタビューか 後輩へのメッセージ 増田 佳子 さん ら、 ツボの研究、 さらには業務委託による試作品の発注、 株式会社中外臨床研究センター オンコロジー開発部 平成21年入学 平成23年修了 そして最終的には、装着してもらった学生からのアンケー ほぼ全員が社会人である理科大MOTでは、何かしら トを回収しプレゼン発表を行いました。限られた3カ月と 職務においての問題意識を持っている学生が多いと思 いう時間のなかで、 各プロセスを最適に効率よくまわして います。ただ、 「自分はこれを改善したい」が具体的になっ いくためにどうするか?を日々考えることで、 プロジェクトの ていなくても、気になったら思いきって入学することをお勧 入学した頃にはがん領域のバイオ抗体創薬の臨床開 あり方を改めて学ぶ良い機会になりました。 めしたいですね。絶対損はないです!入学後の仕事と授 発を主務としており、 いわゆる “メディカル漬け”の毎日を 現在の業務で役立っていること 志望した理由 送っていました。 そのなかで現状を打破し、 自分を再起さ せるためには上質なインプット、 つまり新しい知識や思考、 刺激を補給すべき時期ではないか、 と考えていたとき、偶 然電車内の広告で存在を知ったのが東京理科大学の MOT。机上の理論ではなく、実践重視のMOTで「生きた 業との両立は大変ですが、 その忙しさを乗り切るテクニッ クや考え方も自分のスキルになります。不測の事態が起 幅広い業界から学生が集まっているので、同じテーマ こっても必ず学校へ行く体制を整えて行動していると、 自 や課題でも、一人ひとりの考え方や着眼点がまったく違 然と時間の配分や段取りはもちろん、 電車のなかでの細 います。驚きとともに、他の人たちの発想に触発され、 自 切れの時間の有効活用なども上手くなります。意欲のあ 分でも新しい発想が生まれていくのが実感できます。自 る方なら2年間で驚くほど成長していることが実感できる 分の仕事とは関係がない多彩な授業テーマがその大き のではないでしょうか。会社や役職を離れ、立場のしがら じ、迷わず受験を決めました。 な要因かもしれません。 そのなかでも、佐々木先生の『経 みのない仲間たちや、驚くほど親身になってくださる先生 最も興味深い授業 営組織』の題材は秀逸で「アメリカ合衆国海兵隊が世 方と一緒に過ごす「濃い2年間」 を持つことそのものが、 く集まっており、私と同じ分野の化粧品、食品、 界最強と言われる要因」、 「三菱重工客船火災事故とい とても有意義だと思います。 製薬関係の人も在籍しています。グループワーク 演習科目の「テーマプロジェクトB」は特に強く印象に 知識」に触れることが、 今の自分には最適な方法だと感 う失敗例」 といった変わり種から、 「3M社の卓越した革 22 各種活動TOPICS 各種活動 TOPICS MOTイブニングセミナー 修了生の活動 東京理科大学MOT大学院同窓会“創湧会” MOT(Management of Technology) をみなさんの身近なものにするイブニングセミナー。1シ リーズ3回仕立てで、 平成24年度は、第1シリーズ「日本の技術経営を考える」、第2シリーズ「コンセ プト創造のMOT」を共通テーマに開催しました。 東京理科大学専門職大学院MOT専攻には、本専攻の現役生、修了生そして大 平成24年度第3回セミナー「ホンダF-1から技術と経営を考える」では、会場には実際のホンダF-1 学教職員を含む三者の同窓会組織として“創湧会”があります。平成19年3月に発 エンジンが持ち込まれ、実体験に基づいた技術経営に関する講演の後、活発な質疑応答が終了予 足して以来、毎年多くの方が入会されています。 定時間を超過して行われ、終始熱気に包まれたセミナーとなりました。参加者からは、 「技術を軸に 創湧会は、 「MOTで繋がる緩やかな交流と連携」を基本的な理念とし、 「MOT専 企業を発展させていくことに対し、貴重な知見が得られた」等の感想が寄せられました。 攻の学び舎において熱くそして有意義な議論を交わし、有益な時間を共有した仲間ど 平成25年度は、第1シリーズ「新しい商品開発のMOT」、第2シリーズ「技術者が経営者に変身 うしの交流の輪を、在学中から修了した後も末長く大切にしていこう」という趣旨でつ するとき」を共通テーマに開催いたします。魅力的な講師が現場と大学の両方の息吹をお届けします。 くられた人的ネットワークです。会の運営はボランティアの理事によって支えられ、 MOT専攻の教職員の協力も得て、同窓生どうしはもとより、修了生と現役生の垣根な く、教職員も一体となってお互いに研鑽し合い、交流そして連携していく活動をサポー 平成24年度開催実績 開催テーマ/日時/会場 第 1回 今こそ出番、 日本型MOT 第1シリーズ 日本の技術経営を考える 講師 開催場所 PORTA 神楽坂 5階 P51教室 伊丹 敬之 | 東京理科大学 MOT教授 6月20日 (水) 19:00〜20:30 第4回 第 2 シリーズ 売れる商品づくり?・・ 『コンセプトづくり」から始めよう! コンセプト創造のMOT 開催場所 森戸記念館第1フォーラム 講師 宮永 博史 | 東京理科大学 MOT教授 10月24日 (水) 19:00〜20:30 第2回 追い込まれる日本のものづくり ー技術者の戦略センスを問うー 講師 スミグループ本社 三枝 匡 氏 | 株式会社ミ 会長・CEO 7月25日 (水) 19:00〜20:30 第5回 コンセプト創造による革新技術の研究開発 講師 森 健一 | 東京理科大学 MOT客員教授 11月28日 (水) 19:00〜20:30 第3回 ホンダF-1から技術と経営を考える 講師 トしています。 創湧会の主な活動として、年1回の「M OTの集い」の主催、メールマガジン“創湧会通 川本 信彦 氏 | 本田技研工業株式会社 元社長 信”の発行、会員どうしのコミュニケーション活動の支援など、フレキシブルな企画・サービ スの提供があります。 「MOTの集い」では、 下記のような講演会を企画・開催し、講演後の 9月19日 (水) 19:00〜20:30 懇親会で、講師の方との議論を深めるとともに会員全体の交流を図っています。また、修了 第6回 美味しいビール造りを支える醸造技術とは ーサントリービール事業の50年を振り返って− 講師 生も参加可能なMOTの授業科目への講義協力、講義情報の提供・共有なども行っていま す。会員有志との共催で特別講 トリーホールディングス 中谷 和夫 氏| サン 株式会社 顧問 演会を開催したこともあり、今 12月26日 (水) 19:00〜20:30 後も会員のニーズに合わせて 平成25年度開催予定 様々なツールや場を提供してい 開催テーマ/日時/会場 第 1回 空気清浄機の商品開発 ~進化し続ける生活家電のテクノロジー~ 第1シリーズ 新しい商品開発のMOT 開催場所 PORTA 神楽坂 5階 P51教室 技術者が経営者に変身するとき 開催場所 PORTA 神楽坂 5階 P51教室 商品開発がリードする事業開発 ~機能性素材・部材に焦点をあてて~ パナソニックエコシステムズ 講師 久保 吉人 氏| 株式会社IAQビジネスユニット 講師 5月22日 (水) 19 : 00~20 : 30 6月19日 (水) 19 : 00~20 : 30 第4回 技術のプロ、経営の素人 第 2 シリーズ 第2回 講師 東京理科大学 東実|M OT教授 9月25日 (水) 19 : 00~20 : 30 別所 信夫 | 東京理科大学 MOT教授 第5回 技術者と経営者 講師 FEホールディングス 數土 文夫氏|J 株式会社 相談役 10月23日 (水) 19 : 00~20 : 30 く予定です。 第3回 イノベーションを促進する組織・人材づくり 講師 佐々木 東京理科大学 圭吾|M OT教授 7月17日 (水) 19 : 00~20 : 30 第6回 よき技術経営者の姿 講師 東京理科大学 伊丹 敬之| M OT教授 また、創湧会に限らず同窓生 の自主的な活動として、他大学 との合同勉強会、業界毎での交流会(ヘルスケアの会、化学の会など)、有志で行ってい る各種勉強会、ゴルフ同好会、ランニング同好会、MOTレディース会といった同じ趣味や 立場で集う会もあり、実に多様なスタイルで現役生、修了生、教職員の間で交流と連携が 展開されています。 11月20日 (水) 19 : 00~20 : 30 中央大学大学院戦略経営研究科客員教授、 平成23年2月 「ホンダのDNAとイノベーションプロセス」 元ホンダ経営企画部長 小林三郎氏 ■[各回定員]80名(応募者多数の場合は抽選) ■[受講料]無料 ■お申込み、詳細は、http://most.tus.ac.jp/mot/index.php 創湧会主催で開催された 特別講演会 海外視察活動 (肩書きは開催当時) 平成23・24年度におけるMOT専攻教員及び学生有志による視察活動の一例をご紹介します。 ▼ シンガポール視察旅行 ▼ ハワイ大学 自然エネルギー研究所・水素自動 車の開発 、ハワイ島の地熱発 電 所・太陽熱発電・太陽光発電所を 訪問し自然エネルギーに対する取 り組みの研究およびビジネス展開 について議論を行いました。 南洋工科大学にて、 シンガポール におけるM O T/ M B A および、 Globalizationについての議論を 行い、パナソニック研究所・横河 電機工場を訪問し日本企業の海 外オペレーションについて学びま した。 ドコモエンジニアリング株式会社代表取締役社長 榎 啓一氏 平成24年2月 「iモード開発プロジェクト」 東京理科大学長 藤嶋 昭 平成25年2月 「酸化チタン光触媒機能のイノベーション・プロセス 〜発見のセレンディピティから実用化に向けての標準化、知財まで〜」 教育の質の向上を図る活動 技術経営専攻では、教育の質の向上を図るための活動を行っておりま す。教員の教育方法などの質の向上を図る組織的なFD(ファカルティ・ ディベロップメント)活動として、 「教員説明会」、 「授業担当者の授業自己 点検評価」、 「教員意見交換会」、 「専任教員研修会」等を、専攻内に設置 している教務委員会で企画及び運営を行っています。 それぞれの授業科目 国際的に展開されている研究・開 発体制を学びました。 23 ▼ ▼ 国立台湾科技大学、 ITRI訪問 では、 Webシステムを利用し履修した学生による「授業アンケート」 を実施 グルノーブルサマースクール し、担当教員にフィードバックするとともに、教員研修会において議論を重 グルノーブル経営学院のサマース クールに参加し、起業家精神およ び起業の仕方について講義を受 け、議論を行いました。最終日には 新 規ビジネスプランの発 表を行 い、投資家の評価を受けました。 ね、次年度の講義内容や授業方法の改革・改善に努めています。また、教 員個々の自主的な活動として、 「相互授業参観」 を行っています。 また、 在学生の意見を聴取し教育の質の向上を図る活動として、 「学生と の意見交換会」を行ない、聴取した意見は、専攻内に設置している教務委 員会等で検討され、 カリキュラムの改善等に反映しています。 24 各種活動TOPICS 学生募集活動 科目等履修生制度 募集概要 募集人員 科目等履修制度により修了生の学習機会の保証 出願期間、 面接日、 面接場所 技術経営専攻 60人 出願資格 次の1〜6のいずれかに該当する者 1. 学士の学位を有する者、 又は平成26年3月取得見込みの者 2. 外国において、 学校教育における16年の課程を修了した者、 及び 平成26年3月までに修了見込みの者 3. 専修学校の専門課程 (修学年限が4年以上であること、 その他の文 部科学大臣が定める基準を満たすものに限る。 ) で文部科学大臣が 別に指定するものを文部科学大臣が定める日以後に修了した者 4. 文部科学大臣の指定した者 5. 修士の学位を有する者、 又は平成26年3月取得見込みの者 6. 大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者 募集人員 15人 30人 15人 本学専門職大学院では、 平成19年度から専門職大学院 出願及び 検定料 納入期間 平成25年11月11日 (月) ∼ 平成25年11月25日 (月) 平成26年1月7日 (火) ∼ 平成26年1月20日 (月) 平成26年2月3日 (月) ∼ 平成26年2月17日 (月) 学則に定められている科目等履修生として専門職大学院の 面接日 平成25年12月8日 (日) 平成26年 2月11日 (火・祝) 10:00∼ 10:00∼ 合格発表日 平成25年12月12日 (木) 平成26年2月14日 (金) 平成26年3月2日 (日) 10:00∼ 平成26年3月6日 (木) ◎出願は、 各期選抜試験のいずれか1回のみとし、 複数回の受験は認められません。 ◎面接日当日の集合時間及び面接場所は、 「受験票」 に記載いたします。 なお、 面接日当日の集合時間の変更はできません。 ※出願資格6により出願する者は、 独自の出願資格審査があります。 事前に教務課(神楽坂) MOT専攻事務室にお問い合わせください。 入学者の選抜は、 「出願書類」 の履歴書、 志望理由書、 面接の検査結果 により判定します。 また、 面接については、 次のとおり行います。 出願書類 ●面接は、 受験生1人20分程度行います。 ●面接は、 最初に7分以内でプレゼンテーションによる自己アピールを行い、 引 き続き、 出願書類及びプレゼンテーション内容に係る質疑を行います。 ●プレゼンテーションでは、 これまでの職歴等による業績等や、 志望理由書に 記載した事項、又はその他の事項で特に強調したいこと等を自由に発表して ください。 また、 発表の際には、 本学が用意するノートパソコン、 液晶プロジェ クタ、 スクリーンや、 各自で用意する印刷物 (各自で6部持参) 、 製作物等を用 いて行なってください。 ●ノートパソコンを用いてプレゼンテーションを行なう受験生は、 自身のノートパ ソコンの持ち込みは一切出来ませんので、 発表するデータを自身の記憶媒体 (USBメモリー、 CD-Rのみ) に保存して、 面接日当日にお持ち下さい。 なお、 念 のため、 発表するデータの印刷物を1部印刷のうえ、 併せてお持ち下さい。 1. 入学願書 (最近3カ月以内に撮影した写真1枚を貼付してください。 ) 2. 大学卒業証明書若しくは卒業見込証明書、 又は大学院修了証明書 若しくは修了見込証明書 (3カ月以内に発行のもの) 3. 2 に係る成績証明書 (3カ月以内に発行のもの) 4. 履歴書 5. 志望理由書 6. 面接に係るアンケート用紙 7. 外国人の場合は、 住民票 (在留資格期間が明記されたもの) 、 又はパスポートの写し (パスポートの写しは、 氏名、 生年月日、 性別の記載されたページと 日本国査証及び入国許可書のページが必要です。 ) 8. 奨学金申込書 (希望者のみ) ※本学が準備するノートパソコンの仕様は、 次のとおりです。 OS:Windows7、 アプリケーション:Microsoft Office 2010 研究科総数 MOT修了者数 平成22年度 42(142) 11(16) 平成23年度 41(87) 17(33) 平成24年度 27(32) 15(16) 修了者のみの受け入れを決定し募集を開始しました。修了生 のみの科目等履修生を受け入れることにより、学生に対して 修了後の学習の機会を与えることで、日々変化する社会の 技術経営に関する実践知を学習することが保証されます。ま た、修了生が授業を履修して在学生とともに受講すること は、修了生が在学中に修得した実践知と教育で培った能力 を発揮し養った実務力は、授業により深みと厚みが加わり、 教員、在学生、修了生の互学互習により効果的な実践教育 選抜方法 ( )は履修科目数 ※詳しくはホームページをご覧ください。 が期待できます。 入試説明会&体験授業のご案内 MOT専攻への進学を希望、 および検討されている方を対象に、 毎 年、 体験授業と入試説明会 (進学説明会) を企画、 開催しています。 ま た、 MOT実践教育にふれていただく機会として、 公開授業や在学生と のトークセッションも実施します。 平成25年度の開催日は下記の通りで す。企画の詳細やお申し込みについては、 MOT専攻のホームページに てお知らせいたしますので、 ご参照ください。 募集要項の請求について 〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 教務部教務課(神楽坂) MOT事務室 TEL. 03-5228-7691 FAX. 03-5228-7692 E-mail [email protected] なお、 右記アドレスからダウンロードすることも出来ます。 URL : http://most.tus.ac.jp/mot/ 平成25年度入試説明会等開催予定 実施日 開催イベント詳細 6月22日 (土) ・公開授業 13:00 ~ 14:30 「管理会計」 担当教員:伊丹教授 「マネジメント基礎」 担当教員:西野准教授 奨学金制度について 東京理科大学は、技術経営専攻の大学院生の就学支援を目的とした 「専門職大学院対象東京理科大学大学院奨学金」 を設けています。この 奨学金制度は、 希望者全員を対象に全て無利子での貸与とし、 在籍2年間 で最大260万円までの奨学金を受けられます。学費等は、貸与された奨学 金を充当した後の金額で請求されます。 平成25年度新入生奨学金申請 1. 種別 申請率 : 33% 無利息貸与 前期:10〜80万円 (10万円単位で選択) (10万円単位で選択) 後期:10〜50万円 最大130万円までの貸与が受けられます。 年間、 8月3日 (土) ・MOT for Ladies 午後予定 10月2日 (水) ・説明会 19:25 ~ 20:30 2. 貸与金額 10月12日 (土) ・公開授業 13:00 ~ 14:30 3. 貸与方法 11月23日 (土) ・体験授業 12:15 ~ 14:15 奨学金は希望額を一括貸与し、 平成26年度初年 度納付金に充当します。 4. 返済について ①大学院修了後 (最短修業年限経過後) 10年の 元金均等年賦償還と なり ます。 毎年の返済期日 (12月20日) に本学に ②返済は、 届出た普通預金口座から自動引落としされます。 5. 注意事項 ①出願期間内に申込書を提出されなかった場合 は、 平成26年度前期の貸与は受けられません。 「経営戦略」 担当教員:伊丹教授 「技術・市場ダイナミクス」 担当教員:田中教授 「開発プロトタイプ論」 担当教員:東教授 11月6日 (水) ・説明会 19:25 ~ 20:30 12月4日 (水) ・説明会 19:25 ~ 20:30 12月11日 (水) ・体験授業 19:40 ~ 21:40 12月14日 (土) ・公開授業 13:00 ~ 14:30 「経営戦略」 担当教員:伊丹教授 「技術・市場ダイナミクス」 担当教員:田中教授 「開発プロトタイプ論」 担当教員:東教授 1月8日 (水) ・説明会 19:25 ~ 20:30 ②入学手続には、 期間内に奨学金との差額の納入 が必要となりますので十分注意してください。 1月11日 (土) ・体験授業 12:15 ~ 14:15 ③奨学金の貸与手続きの際には、連帯保証人・ 保証人が必要となります。 1月29日 (水) ・説明会 19:25 ~ 20:30 ※連帯保証人・保証人の必要がない学費ローン制度もあります。詳細はホーム ページ(http://www.tus.ac.jp/life/scholarship/loan.html) を確認してください。 25 7月11日 (木) ・公開授業 20:10 ~ 21:40 「経営戦略」 担当教員:伊丹教授 「技術・市場ダイナミクス」 担当教員:田中教授 1月18日 (土) ・体験授業&在学生との交流会 16:15 ~18:15(体験授業) 18:30~(交流会) 2月1日 (土) ・体験授業 12:15 ~ 14:15 2月5日 (水) ・ミニ講演会&在学生とのトークセッション 19:15~20:30(ミニ講演会) 20:30~21:30(在学生とのトークセッション) 26 イノベーション研究センター TOPICS 知的財産戦略専攻 イノベーション研究センター M a s t e r MOT (技術経営) とMIP (知的財産) の研究発展と情報発信活動 o f I n t e l l e c t u a l P r o p e r t y イノベーションのためには、MOT(技術経営) とMIP(知的財産)が非常に重要であるとの考えから、 平成22年4月にイノベーション研究科内に「イノベー 理念と特色 ション研究センター」 を設立しました。 イノベーション研究センターの前身は、 平成19年4月にMOT専攻内に設立された「MOT研究センター」で、教員による MOTに関する研究を推進すると共に、 その研究成果を「MOTシンポジウム」、 「エグゼクティブセミナー」及び「CTOフォーラム」の開催や書籍等の出版を通 じて、MOTについての考え方及び研究成果を社会に広く情報発信してきました。 イノベーション研究センターは、 その活動を継承し、MOTとMIPに関する研 究を推進すると共に、 これからも広く社会へと働きかけ、様々な活動を行っていきます。 実践的教育を通して、 国際的に通用する 知財プロフェッショナルを育成 イノベーション研究科 特定研究プロジェクト 近年、世界的に広がったITをツールとした産業技術の進展によって、産業構造が激 変してきました。 こうした状況の中で、知財などの無形資産を戦略的に活用することが、 国の産業や企業の競争力の源泉として極めて重要な時代となっています。知的財産立 国の実現に向けて、知財の「創造」 「保護」 「活用」、 またこれらを支える 「人的基盤の充 実」の4分野において、戦略的に対応する必要性が指摘され、政府・大学・企業・個人 等、 あらゆるレベルで知的創造活動を刺激し、得られた成果を適切に保護し、有効活用 する経済・社会システムを構築することがますます重要になっています。 このような背景 のもと、東京理科大学は、知財に関する専門職大学院を設置し、高度な知財専門家を 育成していきます。 ● 平成23年度 「震災復興のイノベーション」 ● 平成24年度 「震災復興プロセスからのイノベーションの萌芽」 イノベーション研究センターでは、東日本大震災からの復興プロセスから、 平成24年度「震災復興プロセスからのイノベーションの萌芽」 さまざまなイノベーションの萌芽が生まれるのではないかという仮説に基づ Ⅰ.被災地の地域復興のイノベーション き、平成23年度より、2ヵ年にわたる研究プロジェクトを立ち上げました。 1.被災地の再生~宮城県女川町の復興プロセス このプロジェクトには、MOT・MIPの両専攻から計17名の教員が参加 まちづくり、 そして地縁:気仙沼水産加工業の復興プロセス 2.復興支援政策、 し、本学学生及び学外からの協力も得て、精力的な研究活動を行いまし 3.東京エレクトロングループにおけるBCPの再構築 た。被災地には、定点観測も含め、繰り返し足を運び、情報の収集、分析を 4.セシウム除染技術の開発に見るイノベーション発生の共通要素 行うとともに、震災復興プロセスの新聞記事を中心としたアーカイブを構築 Ⅱ.新電力体制へのイノベーション し、考察を行いました。 1.水素貯蔵と燃料電池を組み合わせた復興集落のエネルギーシステム設計 研究成果は、伊丹敬之著『日本企業は何で食っていくのか』 (日本経済 2.新電力供給体制へのイノベーション 新聞出版社 2013年5月出版) 、神谷隆史著『被災地女川の復興』 (仮 3. スマートシティによる震災復興イノベーション 題) (PHP研究所 2013年10月出版予定) の2冊の書物の形で商業出 Ⅲ.産業構造のイノベーション 版として世に問うことができるようになりました。 1.東北地域におけるトヨタ自動車の生産体制 他にも、 日本政策投資銀行設備投資研究所との間の共同研究会も両 2.東海カーボン (株) 石巻工場見学調査報告書 年にわたり開かれ、 その成果への評価から、本学教員に対し今後も他分野 3.サプライチェーンにおけるイノベーションのニーズとシーズ 知財マネジメントのために 知的創造サイクル 自然科学と社会科学の多面的学問領域における知識を複合的に修 発明や創作といった「創造」 を侵害から守るためには、 なんらかの「保 得し、国際感覚と知的財産情報リテラシーを備えるなど、理論と実践の 護」つまり、知財の権利化が必要になります。そうして保護された「創 両面から課題を把握し、 その解決策を戦略的に提案できる能力を持 造」 を事業などに 「活用」 し、得られた成果を新たな 「創造」への投資に つ、知的財産プロフェッショナルを育成していきます。 つなげることが知的創造サイクルです。 4.遅すぎる復興、 進まないイノベーション への協力を要請されています。 国際観 経済・経営 自然科学 発明・創作 「理論」 と 「実践」の融合 保護 知的財産権 社会政策 法律 創造 活用 法学 出版物 理学 ■イ ノベーション研究センター 研究叢書シリーズ 刊行番号 1 刊行番号 2 刊行番号 3 刊行番号 4 27 『全員が一流をめざす経営』−川越胃腸病院に学ぶ働く人が輝きだす組織改革− 刊行番号 『本田宗一郎:やってみもせんで、 なにがわかる』 刊行番号 『技術経営の常識のウソ』 刊行番号 金津佳子・宮永博史 著 生産性出版(2010/6) 伊丹敬之 著 ミネルヴァ書房(2010/9) 伊丹敬之 東京理科大学MOT研究会 編著・日本経済新聞出版社(2010/12) 『経営理念とイノベーション』- あこがれを信じ求める力が企業を動かす 佐々木圭吾 著 生産性出版(2011/3) 5 6 7 『企業再生と知的財産』- 知財活用の新たな局面 - 津野孝 監修 春田泰徳/鈴木公明 著 経済産業調査会(2011/7) 経営学 収益 融合教育 経済学 工学 『いまこそ出番 日本型技術経営』- 現場の知恵は企業の宝 伊丹敬之 東京理科大学MOT研究会 編著 日本経済新聞出版社(2011/11) 『不常識の経営が日本を救う』 伊丹敬之 東京理科大学MOT研究会 編著 日本経済新聞出版社(2012/12) 知財マネジメントの実践力 28 理念と特色/時間割/学事日程/修了後の進路 理念と特色 経営視点に立って課題解決のできる人材を養成 MIP の教育が目指すもの 東京理科大学は、 平成17年4月、総合科学技術経営研究科の中に技術経営専攻(MOT) と並立する形 で、知的財産戦略専攻(MIP=Master of Intellectual Property) を開設しました。知財は事業経営と密接に 関連することが多いため、現実的な経営の視点に立って課題解決のできる人材養成が必要です。よって、 理論と実践を融合させた、 従来にはない新しいタイプの教育を目指しています。 ■時間割について 開講は月曜〜金曜日の1時限〜5時限と土曜日の「昼間開講」、月曜〜金曜日の6時限〜7時限と土曜日の「夜間・土曜日開講」となっています。 「昼間開講」と「夜間・土曜日開講」ともに開講されている科目がほとんどですが、一部の科目は「夜間・土曜日開講」のみ開講されています。 社会人の方は「夜間・土曜日開講」の科目を、また学部卒の方等は「昼間開講」の科目を履修することで、修了要件に必要な科目の受講ができます。 ※土曜日は「昼間開講」と「夜間・土曜日開講」の両方の履修生が一緒に授業を受ける科目となっています。 本専攻の教育の特徴 知的財産戦略専攻は、職域と専門分野を問わず、知財に対して具体的な課題認識を持っている社会人 や、大学や大学院を卒業・修了して間もない社会人未経験者など、 幅広い層の方を対象とします。また、 そ れぞれの希望にあった知識と能力を修得できるよう、多様なカリキュラムを用意しています。カリキュラム は、知的財産法制度に関する基本的知識を確実に身に付けると同時に、知財に関する政策展開や企業に おける戦略展開の生きた姿など、理論と実践の両面をバランスよく修得できるようになっています。指導教 員には、知的財産法教育における学界の権威をはじめ、民間、 行政、法曹界など国内外にわたる実社会に おいて知的財産実務に長けた、 わが国最高レベルの人材を配置しています。 養成する人材像 修了後に携わるであろう知的財産関連業務としては、具体的には、研究開発現場での発明発掘や権利 化の業務、特許データなど知財情報の収集・解析といった知財実務から、権利化した知財をビジネスの中 で戦略的に活用するためのライセンス交渉、新ビジネス展開のためのM&Aやアライアンス交渉、知的財産 関連訴訟、知財を評価しその資産価値の最大化実現のための業務、 などが考えられます。 さらにこれらに 関するコンサルタント業務まで、広範に及びます。 このような高度な専門職人材がその職責を果たしていくためには、単に知財に関わる知識だけではなく、 関連する経営・技術・法律等、 各領域にまたがる幅広い教養を国際的視野で身に付けることが求められま す。知的財産戦略専攻では、 こうしたニーズに応えられるよう、履修者の多様性を包含し、吸収できる体系 的なカリキュラムを準備しています。これが知的財産戦略専攻の大きな特徴のひとつでもあります。 ■イノベーション研究科 学事日程 参考:平成25年度 ■学びの環境とシステム 日 程 知的財産戦略専攻では、社会人が学びやすいようにさまざまなシステムを用意しています。 4月2日 (火) 区 分 新入生ガイダンス 日 程 区 分 8月1日 (木) ~9月 20 日 (金) 夏休み 4月2日(火)~4月3日(水) 履修申告に係る面談(学修指導) 修業年限と開講体制について 修業年限は2年です。開講は月曜から土曜までの昼間と夜間なので、勤務 成績は講義科目、演習科目により評価の方法が異なります。講義科目は、 しながらでも通学が可能となっています。開講期間は、前期(4月〜9月)お 各科目の内容によりますが、毎回の授業における討論内容をはじめ、課題 よび後期(10月〜翌年3月) です。 レポートを中心に評価します。演習科目は、知財プロジェクト研究において キャンパスについて 知的財産戦略専攻のキャンパスは「飯田橋駅」に隣接する 「セントラルプラ 教育訓練給付制度について 厚生労働大臣より平成17年10月1日から引き続き、 平成23年10月1日から でアクセスが可能です。また、専攻キャンパス内のすべてのエリアには無線 3年間の期間で教育訓練給付制度の講座指定を受けております。本制度 LAN環境が整備されており、 ネット上の各種情報に容易にアクセスするこ の申請にあたっては、本専攻の修了要件(別掲) を満たす必要があります。 とができます。 (平成26年10月1日以降については、厚生労働大臣宛に申請、承認された 入学者の選抜と修了要件 場合に適用となります) 入学者の選抜は、出願書類と面接の検査結果により判定します。修了要 弁理士試験短答式試験一部免除制度について 件は、知的財産戦略専攻に2年以上在学し、定められた46単位以上の修 専門系科目の閉講に伴い、 平成26年度以降に入学される方は弁理士試 得(知財プロジェクト研究において作成するMIPペーパーの提出を含む) に 4月5日 (金) 前期授業開始 4月9日 (火) 入学式 4月5日(金)~7月23日(火) 前期授業期間 7月24日(水)~7月31日(水) 前期集中講義及び授業予備期間 9月21日 (土) 後期授業開始 9月21日(土)〜1月21日(火) 後期授業期間 12月24日(火)〜1月7日(火) 冬休み 3月18日 (火) ● 学位記・修了証書授与式 作成するMIPペーパーによって評価します。 ザ」2階に設置されており、JR線、地下鉄各線(計4路線) から徒歩1〜2分 より、知的財産修士(専門職)の学位が取得できます。 29 成績評価および審査 5月4日 (土) は大学創立記念日 6月14日 (金) は学園記念日であるが、授業回数を勘案し授業を実施する。 ● 入学式 (4月9日 (火) ) の式典日については、9時00分から16時10分までの間に開講する 授業は休講とし、16時20分から開講する授業は実施する。 また、当該日の授業振替日は、 7月23日 (火) とし、9時00分から16時10分までの間に開講する授業を実施する。 ● 授業回数を勘案し、 前期授業期間の7月15日 (月・祝) 、後期授業期間の9月23日 (月・祝) 、 10月14日 (月・祝) 、11月4日 (月・祝) は授業を実施する。 ● 後期授業期間の11月23日 (土) は休講日とする。 ● 授業の休講等による補講及び学期末試験・最終試験等については、 前期は7月24日 (水) 〜7月31日 (水) 、後期は1月22日 (水) 〜1月31日 (金) の間に実施するものとする。 ● 験短答式試験一部免除の制度が利用できません。 ■修了後の進路 MIP修了後の進路(例) 企業 ・知財担当/管理者 ・経営者 ・事業企画担当/管理者 ・その他 (営業、 財務等) ■ 将来 行政/公的機関 ・産業政策担当行政官 (審査官、 審判官など) ・知財担当/管理者 企業や公的機関の知的財産戦略統括責任者 知財経営コンサルタント/知財弁護士 ■ ■ 弁理士/弁護士/会計士 等 ■ 大学 (知財担当者、契約 ・リサーチアドミニストレイター 担当者等) /プログラムオフィサー/管理者 ■ シンクタンク研究者 ■ 教育機関(教職員) 知財政策行政官/知財裁判官 大学知財本部のマネージャー/大学教員 30 カリキュラムの特徴 カリキュラムの特徴 平成26年度入学者授業科目一覧(予定) 経営知識と実践力を養成する幅広いカリキュラムで、社会人学生のニーズに対応 知的財産戦略専攻では、多様な人材の多様なニーズに対応できるようカリキュラムを構成し、履修者にも分 かり易く、活用し易いように体系化しました。カリキュラム全体を 「基礎科目」、 「発展科目」 「演習科目」 と大き く3つに分類。 「基礎科目」では基礎的知識・能力の修得を、 「発展科目」では履修者の将来志望を展望した 科目履修、 を意図しています。 また、 「演習科目」はこれらの科目の集大成として、 各大学院生がそれぞれに設定 した課題に取り組むことで履修の効果を具体的に結実させることを目指します。 また、 在学中にMIPの授業以外に技術経営専攻の一部の授業科目を履修できる他専攻科目履修制度を 設けており、技術経営専攻の教員から知識、経験を学ぶこともできます。 その他に、 自己啓発や業務上の知識修得等における勉学の機会を提供することを主旨として、 修了後に開 講された授業科目、 在学中に履修出来なかった授業や技術経営専攻の授業科目を履修できる科目等履修制 度が整備されています。 ■ 基礎科目(基盤的理解と法律知識・基礎的スキル) ■ 発展科目(大局的・戦略的視点と実践的スキル) 基礎科目 基盤系 法律系 知財科学概論 ● (仮題)世界の知財制度の現状と問題 ● 科学技術政策 ● ● マネージメント概論 ● ● コンテンツ・メディア論 知財経営と技術 ● 知財経済論 先端技術入門 ● (IT産業とソフトウエア) ● 民法 ● 知財関係手続法 (民・行) ● 企業法務入門 ● 米国知財法概論 ● Basic Comparative Law ● 特許法・実用新案法概論 ● 意匠法概論 ● 商標法・不正競争防止法概論 ● 著作権法概論 ● 産業財産権条約概論 発展科目は履修者が自由に選択でき、履修者自身の将来の志望な ネージメント概論」など、知財・技術・経営にかかる基盤的な理解 どに照らし、社会活動の中でより実践的に適用できる能力に転換し ● 技術経営論 ● 研究開発・アライアンス戦略 ● ブランド戦略 を醸成するために学ぶ『基盤系』と、 「民法」、 「民事訴訟法」、 ていく目的で設けられた科目です。大別して、 『戦略系』、 『知財実 ● ビジネス・デザイン戦略 ● ファーマビジネス戦略 ● エンタメ ・ビジネス戦略 「特許法・実用新案法概論」など法律の基礎を学ぶ『法律系』の 務系』、 『法律系』の3系統に分類されます。 『戦略系』のうち<経 ● 2系統に分かれています。このうち、 『法律系』科目の一部の科目 営戦略群>では、「研究開発・アライアンス戦略」、 「ビジネス・デザ 知財と経営戦略 群は、履修者の希望する分野に応じて選択すべき科目数が定めら イン戦略」、 「エンタメ・ビジネス戦略」などの経営戦略思考を実践 する科目が、また、 <知財戦略群>では、 「中小企業の知財戦略」、 理論と実践の融合を図ることを意図し、そのために必要な、広い 「地域おこし知財戦略」、 「種苗法と農水知財」などの知財戦略思 視野に立った基盤的理解を図ると共に、より発展的な学びの基礎 考を身につける科目が開講されます。一方、 『知財実務系』では、 となる法律知識の修得を図る目的で、履修者が関心を持つ様々な 「戦略的特許明細書」、 「コンテンツ契約実務」、 「電気特許特 分野に共通して必要な基礎的知識・スキルに関する教育と研究を 論」、 「知財訴訟と紛争処理実務」などの実践的スキルを身につけ 行う科目が設けられています。 る科目が開講され、特に<グローバル知財実務群>では、 「米国特 ■「知財プロジェクト研究」 (演習科目)について 基礎科目、発展科目の教育内容を集大成させるべく、 「知財プロジェクト 研究」を必修として設けています。これは大学院生各人の研究課題に対 して複数の教員がコーチングし、各大学院生固有の実践的な課題につ いて具体的なソリューションを考え出していくというユニークな授業です。 他専攻科目について イノベーション研究科の技術経営専攻で開講される科目のうち、他専 攻履修制度により履修できる科目があります。専攻の枠を超えた総合 的な学びを可能とします。 どのグローバルな知財実務を学ぶことができます。さらに、 『法律 法律の知識 経営戦略群 基礎科目は、 「知財経営と技術」、 「コンテンツ・メディア論」、 「マ れている選択必修となっています。専門職大学院であるため、特に 知財、科学、経営にかかる 基盤的認識の醸成 発展科目 戦略系 各領域の実践的な 知財戦略 知財戦略群 ● ● 許出願実務」、 「中国知財実務」、 「ASEAN/BRICs知財実務」な ■ ● 知財実務系 系』では、 「特許法・実用新案特論」、 「著作権法特論」、 「独占禁 標準化と知財戦略 バイオ特許戦略 ● 中小企業の知財戦略 ● 種苗法と農水知財 ● 地域起こし知財戦略 ● 企業における知財管理 ● 情報収集解析 ● 知財評価 ● 戦略的特許明細書 ● 電気特許実務 ● 機械特許実務 ● 化学特許実務 ● 知財契約実務 ● 知財訴訟と紛争処理実務 ● コンテンツ契約実務 ● 商品化ビジネス実務 ● PCT・マドプロ実務 ● 中国知財実務 法律を各分野の 実務に応用 グローバル知財実務群 止法」、 「国際取引法」などの科目が開講され、基礎科目で修得し た法律知識などをさらに応用、発展させることができるよう、知財実 ● 米国特許出願実務 務のスキルや応用的な法律知識を身につけることができます。発展 ● ASEAN・BRICs知財実務 ● 特許法・実用新案法特論 ● 意匠法特論 ● 商標法特論 ● 著作権法特論 ● 独占禁止法 ● 国際取引法 ● 米国知財法特論 ● 国際著作権特論 ● EU知財法 ● 知財プロジェクト研究 ● 管理会計 ● ● 財務会計 ● 技術・市場ダイナミクス 科目においても、 『法律系』科目を中心とした科目群が、履修者の 希望する分野に応じて選択すべき科目数が定められている選択必 修となっています。発展科目では、理論的知識をベースとしながら、 その上で大局的・戦略的視点と実践的なスキルを履修対象者それ 法律系 ぞれの知識、能力、目標に即して養成することを意図しています。 法律の知識 演習科目 集大成的に知財を深く学び、 論文にまとめる 他専攻科目 (例) マネジメント基礎 ● ベンチャーマネジメント ● ● 経営財務 ● ビジネスモデルイノベーション 起業家論 ● ナレッジマネジメント ● プロジェクトマネジメント ● リーダーシップ ● グローバル技術経営論 ※多少の変更の可能性があります 31 32 授業クローズアップ 授業クローズアップ 企業や官庁などで経験を積まれた教員が行う授業に、東京理科大学MIPの特徴があります。 実際の授業で話されている内容や課題、研究テーマや教育方針などを紹介します。 ケース・実例を使った双方向の授業で、 自分の頭で考えていく能力を涵養する 荻野 誠 教授 担当授業科目 法律系基礎科目 ・国際取引法 実務系発展科目 ・知財契約実務 実務系発展科目 ・知財紛争処理実務 演習科目 ・知財プロジェクト研究 模擬特許ライセンス交渉 (国際貿易センター(香港) 、2010年10月29日) 2010年10月29日に香港の国際貿易センターにて開 催された香港中文大学、 香港貿易推進協会、 中国ラ イセンス協会香港支部共催の「License Negotiation Simulation」。 セミナーではライセンス交渉の知識や 経験が豊富な人物による講演が行われ、荻野教授も 登壇、模擬特許ライセンス交渉などを実施。学界や 企業などから訪れた57団体137名が、 ケーススタディ を通じたライセンス交渉のノウハウを学んだ。 33 が重要視され、 知財部門にコメントが求められること 著作権ビジネスを巡る今日の状況を 法・実例・ トレンドからつかむ も多くなっています。 これからの知財担当者には、 知財 長年、 知財実務の現場にいたこともあり、 なるべく 経験も必要になります。 知的財産の一形態としての著作権には、 特許や商 鮮度の高い情報を学生たちに与え、 情報を整理・分 「知財紛争処理実務」 では、 米国連邦地裁での特 標、 意匠など、 他の知財形態と共通する部分もあれば、 析して課題を見つけていくことを促す講義を目指して 許侵害訴訟手続を中心に、 実務的視点からの講義・ 独自の特徴を有する部分もあります。歴史的に見たと います。 とくに国際ライセンス分野で経験した “現在進 演習を行っていきます。 実際に訴訟となった特許事件 き顕著なのは、 著作権の世界がデジタル技術の急速 著作権ビジネスがグローバル化の様相を呈してい 行形” のダイナミクスを踏まえ、 知財の在り方や考え を題材に、 米国特許訴訟事件における企業知財部 な進展というインパクトにさらされたことです。 著作権 るという点では、 他の産業と変わりありません。 「著作 方への理解を深めると同時に、 企業実務に役に立つ 員の対応の流れを疑似体験できるような講義内容を がそれまでの一握りのプロのアーティストなど権利者 権条約概論」 では、 著作権に関する国際条約を踏ま 能力、 「現実的解決をもたらせる人」 の育成を基本に 準備しています。要所で、 訴訟実務経験豊富な弁護 だけでなく大多数のアマチュア利用者にも爆発的な え、 各国の著作権事情、 日本との相違などに焦点を 契約以外のこれらの国際取引契約についての知識・ 権利と利用のジレンマを いかに解決するか くエンタテインメントの各ジャンルについて、 実務に通 ビジネスの現場で 「現実的な解決をもたらせる人」を目指す じた外部の専門家を積極的に招き、 現状と課題につ いての講義も行っていく予定です。 つねに時代と呼吸し、 「越境」する精神を 据えて授業を行っています。 士や企業の知財専門家をゲストに招き、 実経験に基 広がりを持ちました。 そのため、 問題が複雑化しました。 当てます。 タイムリーな話題を挙げるとすれば、 TPP また、 日立製作所の最後3年間籍を置いた戦略企 づく特別講義なども予定しています。 また、 後半には、 コピー機やデジタルカメラ、 パソコンの普及で 「コピー」 (環太平洋連携協定) において、 知財は大きな1分野 画室での業務経験も活かし、 知財を 「どのように」使 中国での訴訟例にも触れたいと考えています。 が日常化したのだから無理もありません。 インターネット を形成しています。 その是非をどう考えるか、 判断のた タフな交渉の場で、 有益な行動をとる心がまえ がこれに拍車をかけました。 めの基準と材料を提供します。 イプの実務能力も大切です。 しかし、 社会背景や経 私が30年近く身を置いた知財の分野で経験した する議論が強くなっているように思います。 著作物の自 多くいらっしゃいます。 「著作権条約概論」 では、 海外 済状況、 とくに米国・日本・アジアの戦後産業史の流 様々な出来事は、 振り返ってみれば、 そのまま日本と米 由な利用が、 「社会の効率化」 「文化の発展」 を促進す のニュースソース (英文) を徹底的に読み込み、 著作権 れや、 実際の様々な国際知財係争なども踏まえ、 自 国における産業競争史の一コマであり「 、知的財産」 るという主張です。 しかし、 創造のための努力、 権利者 分野のトレンドを追っていきます。 「文系/理系」 という 社・自国産業にとって何が重要かを考えた国際ネゴシ という言葉が日本のビジネス界に少しずつ定着してい の立場が保護されないまま、 新しいものが生み出され カテゴライズに関係なく、 積極的に 「越境」 する意識を エーションまでを担当できる新しいタイプの知財活用 く時代を生きてきたことになります。担当していたエレ ることはあるのかという問題がそこに発生します。 育み、 不可能を可能にしていくための方策を一緒に考 人材を育成したいと考えています。 クトロニクス、 それも半導体という分野では、 世界中を 権利者と利用者の利害のバランスをいかにとるか。 えていきます。 「自分は英語が苦手だし」 などと自分自身 双方向の模擬体験授業で 交渉力を養う 飛び回りながら国際ライセンス交渉に従事し、 ときに 著作権分野の諸問題は、 この点をつねに踏まえて考 で可能性を限定することはありません。 同時に、 どの授 は訴訟を遂行し、 また胃のいたくなる厳しい和解交渉 える必要があります。 い、 「何に」役立てていくかを一緒に考え、 新しいイノ ベーションへとつながる軸やトレンドにまで踏み込み たいと考えています。 もちろん契約書を書くといったタ を行うなど、 先例のない実務を次から次へとこなして 私の授業は、 いわゆるソクラテスメソッド。学生たち いかなければなりませんでした。 にどんどん質問を投げかけ、 話を聞いていく形式で進 知財の実務能力を身に付けていくためには、 ツールと ここ数年は、 可能な限り著作権などの権利による制 一方、 知財の分野に限った話ではありませんが、 英 限を取り除き、 フリーに、 シームレスに活用していこうと 語を用いることに対する苦手意識を持つ方もまだまだ 権利と権利が衝突する エンタメビジネス 担当授業科目 実践系発展科目 ・エンタテインメントと法制 法律系基礎科目 ・著作権法概論 ・著作権条約概論 演習科目 ・知財プロジェクト研究 学部向け科目 ・知的財産概論 業においても、 教科書を読めばわかるような内容を単 専門家にこそ必要な リベラルアーツと「化学反応」 行します。米国のビジネススクールやロースークールで しての法律、 語学、 技術、 経営などを学ぶ必要があるこ 以上のような問題意識を背景としつつ、 著作権に とはもちろんですが、 交渉の機微など、 やはり実践での ついての特殊/具体的な内容を授業では取り扱って 私が皆さんに向けて強調したいのは、 リベラルアー も輝いています。専門職大学院ですから、 自分たちが 経験を積んでいくしか習得の方法がないことも多々あり いきます。 ツ、 幅広い教養の重要性です。 人類の知的革新の歴 投資した分は回収するぞ、 という意気込みで教員も ます。 私の過去の経験が、 学生たちが卒業後に直面し 「エンタテインメントと法制」 では、 エンタテインメン 史に刻まれた巨人たちの名の影には、 必ずといってよ 学生も真剣勝負。 この姿勢はとても大切なことです。 ていく実務において、 何らかのヒントになったり、 問題解 トビジネスを手がけるのに必要な教養として、 著作権 いほど先行事例、 過去の知恵がありました。 “実務” そのものは、 本来座学ではなく訓練と経験 決のテンプレートになったりすることを望んでいます。 法やパブリシティ権、 肖像権などの根幹を理解すると 無から有は生まれない― 。革新とは、 それまで 交渉で陥いることが予想される問題に対しては、 ともに、 音楽・美術・映画・スポーツなど、 各ジャンルの 蓄積された断片の 「新たな組み合わせ」 であるという を少しでも補うため、 「知財契約実務」 の授業では、 模 対策を事前に準備をしておくことが肝要です。 それで それぞれに分け入り、 契約をはじめとする実務の現状、 のが、 私の考えです。 だとすれば、 幅広い知識や教養 擬ライセンス契約交渉 (MOCK) のロール・プレイを取 もやはり突然予想外の問題が起きてしまうことも 各界に固有の商習慣や情報通信技術など具体的な が必要だと思います。 皆さんにも、 自分が新しいもの り入れています。 多々あります。 そういった状況下で求められるのは、 冷 内容を扱います。 を生み出すプレーヤー (参加者) だという意識を持っ 静に状況を把握し、 課題を見つけ、解決に向けて行 私は2002年FIFAワールドカップで日本組織委員 ていただけたらと思います。 動がとれるような人材です。 そのためには、 相手国の 会のメディアディレクターを務めました。 「権利」 と 「権 MIPにはさまざまなバックグラウンドを持った方々 政策決定などへの情報感度の高さを含む大局的な 利」 の衝突に遭遇しました。 ブランドを露出したがるス が集います。特許の専門家と著作権の専門家がコ ミュニケーションすることで新たな組み合わせや化学 グローバル化への対応は、 もはや知財の基礎要件 教授 になぞるつもりはありません。 は標準です。全員が指名されますから、 学生たちの目 で習得していくものです。座学による講義という限界 宮武 久佳 「国際取引法」 では、 グローバル化が進展している 判断力と、 人間心理や文化まで含めたきめ細かい感 ポンサーと制限したがる主催者との確執に触れまし 企業の現場に必要な国際ライセンス契約などの法 性や理解力、 そして、 あらゆる観点から物事を考えられ た。例えば、 ピッチ周辺をうろつく報道マンのTシャツ 反応が起き、 法律の専門家と実務家のコミュニケー 的側面を英米法を中心に学びます。知財現場では、 る柔軟性などを養う必要があります。多少脱線して にプリントされた非スポンサーのロゴの扱いは単純 ションが化学反応を起こす。 ここで過ごす間に、 皆さ 担当者が扱う知財契約のかなりの部分は国際契約 も、 そのあたりの能力涵養に役立つ話を含めて授業 ではありません。 んがどれだけのケミストリーを起こすことができるか。 で、 その法的理解は大変重要です。最近では、 営業、 を進めていきたいですね。 こうした経験から導かれた 「権利」 をとりまく状況の それこそが21世紀の学びの場の可能性です。教員と 開発、 資材など他部署が担当する売買、 共同開発、 MIPの真剣で熱心な学生の皆さんが大きな成果を得 現場の様子を実践できる知識としてお伝えしますの いう立場から私はそれをバックアップしていきたいと 資材調達などの国際取引契約でも知財の取り扱い られるよう、 しっかりとサポートしていきたいと思います。 で、 ぜひ役立てていってほしいですね。私たちを取り巻 思っています。 『知的財産と創造性』 (みすず書房、2007年) 情報技術の爆発的進歩という現実に法律や制度 が追いついていない、 という極めて現代的な状況か ら、歴史を振り返って「知的財産権」 とは何かを再検 討する入門書。グーテンベルクによる「印刷術の発 明」からビートルズ東京公演の映像まで、硬軟多彩 な実例をもとに、テキスト・音楽・絵画・写真・映像 の保護と利用について考える。初心者にも興味深く 読める入門書であるとともに、 今後の知的財産権の あり方にも目を向ける射程の深い一冊。 34 在学生・修了生インタビュー 在学生・修了生インタビュー 在学生 未来を見据えた仲間であり、 ライバルでもある。 多様な仲間たちとともに学ぶほどに、 知財の奥深さを実感 き立てられました。 志望した理由 在学生 MIPの知識はどんな仕事に就いても役立つ。社会人としての実力を高めたい 「明細書」の作成をし、 それに対しての「拒絶理由通 検討した結果、 1年次は業務に関係のある授業を 志望した理由 中心に履修計画を組みました。現在受けている「知 書籍に関わる仕事をしている中で著作権に対し問題 た。自分が学びたいと考えている分野以外からのアプ の法務部へとキャリアを転じていくなかで、知財関 財契約実務」の授業では、仮想ライセンス交渉の 意識を抱いたことがMIPを志望するきっかけです。出版 ローチも、応用力を得るためには大切なことではない 連の知識を体系的に学ぶ必要がある、 と強く感じて ロールプレイなどがあり、実践的に頭を整理していく 社は規模として零細な企業が多いため、著作権の管理 でしょうか。 いました。国内外のライセンス契約の審査等に日々 術が身につくのを感じています。また、 「技術移転・ などが行き届いていないというのが実情です。本来、 守 追われ、法学部で学んだ知識のアップデートもまま アライアンス」も、実践的に考える授業になってい るべき立場にありながら、無意識に侵していることもあ ならず、日々、焦燥感が募っていました。作成する契 て、MOTから受講されている方を含め学生が積極 るのではないかと危機感を感じていました。また、著作 MIPは理工系や法学系出身の人が多いので、人文 約書が経営に与える影響を考えると、条文・判例等 的に発言し、良い意味での緊張感があります。いず 権などの知的財産権は、実は私たちの生活の中でもっ 科学系出身の私がついていけるか不安でした。それで を学び直し、かつ技術や経営についての知識も身 れもとても実践的で、自然と思考力が鍛えられます も、知財を学びたいという目標は共通していますから、 ね。今後はMOTの科目を含め、徐々に範囲を拡げ 橋本 美紀 さん とも身近な法律にも関わらず、あまり教育されていない につけなければ通用しない……。会社にとっても自 お互いのバックグラウンドを超えて自然と会話が弾ん 分にとっても重要な、 “契約の意義”を見直す機会と ていきたいと考えています。 化学品メーカー勤務 平成24年入学 と感じています。映像も音楽も文章も、デジタル化に よって簡単に複製される時代、 こうした知識を身につけ でいきます。大学を卒業したばかりの学生からも最前 精密機械メーカーの法務部から化学品メーカー して、 また、将来の実務に役立つ知識を得る場所と して、思い切ってMIPで学ぶことを決めました。 魅力を感じる授業 学びの特徴 MIPの学生は、年齢、職業ともに多岐にわたって いるため、授業中の発言から思わぬヒントを頂くこと 将来像 入学当初、思い描いた研究テーマがありました 知」を受けたりと実践さながらの流れを学習できまし 学びの特徴 ることは、自分のためだけでなく会社や社会全体にも 線の知財の実務に臨んでいる社会人からも、同じ議 役立てていくことができるのではないかと考えました。 題に対して意見を交わすことで受ける刺激は貴重な経 魅力を感じる授業 安藤 愛 さん 出版社勤務 平成24年入学 ジメントに関する知識や、社会人としての「現場力」を 験になると思います。実際に仕事をしながらの通学は 高めたいと考えています。理科大の専門職大学院で学 大変ですが、同期や先輩に励まされながら発表やレ んだ知識は、 どのような仕事をする上でも必要不可欠 であり、 さらに重要度が増していくことでしょう。学んだ カリキュラムは、法律、技術、経営など幅広いジャ も多く、授業のたびに感心しきっています。また、同 が、学べば学ぶほど足りないものを実感し、変わり続 入学後は基礎をしっかり固めるべく、知財法の基礎 ポートと格闘しています。単に知識を得るだけではな ンルがあり、 また、基礎、専門、実務等と「奥行き」も 学年の韓国出身の弁理士さんから、韓国の特許事 けているのが現状です。そうした自分の思考の変化 科目を中心に履修しました。先生方は実務経験が豊富 く、人間的に成長できるのがMIP。実務に役立つこと 知財や法務の知識を実務に役立てることだけではな 深いため、正直どれを履修すべきか悩みました。そこ 務所の話題や技術の話を聞くのも良い刺激になっ もまた楽しいですね。企業にとって知財が大切な経 な方ばかり、最新の判例解説など、 つねにアップデート はもちろん、 それ以上の「経験」ができると思います。 く、 ビジネスパーソンとして組織全体のコンプライアン で学内で2年生とおぼしき人に声をかけ、相談してみ ています。知財の世界は国境を越えての実務も多い 営資源である以上、 ここで学んだすべてのことは将 された情報を学ぶことができます。著作権に関連した たことも。その方は既に卒業された方で、追加で科 ため、 そういった話を聞けることも参考になります。 来に役立つはずです。知識と人脈を培い、自分の可 授業は、いちばん学びたかった分野です。しかし、印象 目履修されているという回答だったので驚きました その他にも、自主ゼミなどの勉強会も多数。意欲次 能性を広げていき、また会社にも貢献していきたい 深いのはそれまでまったく知る機会がなかった「特許」 2年次では「ブランド戦略」など、戦略系の授業を中 め、学びを継続していくことの大切さは、入学後も感じ ね。ますます学ぶべきことの多さを感じて意欲がか 第で、様々な経験ができるのも特徴の一つです。 と思います。 についての授業。特に「機械特許特論」では、実際に 心に履修しています。さらにMOTの授業も受講し、 マネ 続けています。 在学生 知財の価値について深く学び、 結果を社会に還元していきたい 修了生 将来像 スにも自信を持って対応し、意見できる人材になりたい と思います。そのためにも、周辺法規も含めて知識を深 これまでの経験と、 MIPでの知識をもとに大きな成果を上げていきたい 任が大きくなるとともに、業務は今後さらに忙しくな 知財担当者の方とのお話は非常に参考になります 状況を打破すべく、知的財産戦略のマスターズコース ることが予想されており、 まだ平日に通学が可能な ね。また、学部卒の若い方たちと一緒に学べることも を学ぶことを決意。専門性が高く、実務的であること 20時間以上が加わるわけですから、ハードではあり 今こそ、学びのチャンスだと思いました。 刺激になっています。 「自分が彼らと同じ年だったとき、 を基準に、東京理科大学のMIPを選びました。 ましたが、学友たちのモチベーションに励まされて乗 魅力を感じる授業 こんなにしっかりしていたかな」 と思ってしまうほど、彼 魅力を感じる授業 らは高い熱意と目的意識を持って授業に臨まれている 仕事と授業との両立は、 フルタイムの仕事にさらに週 り切りました。期末レポート作成時は、妻や息子に迷 惑をかけることもありましたが、理解を得て時間をや 仕事との兼ね合いもあり、 事前に2年分のカリキュラ ので、 今後の知財を担う存在として心強いです。多様 ムを全て決めてから入学しました。仕事にいきる知識を な知識と背景を持った方が多く学ばれていて、共に刺 の仕事に関わってきましたが、MIPに入って、あらため 昼間にもありましたので、有給なども活用して履修し つけて会社の利益に貢献することを意識し、実務に 激し合いながら成長できる環境だと思います。 て知的財産分野の奥深さを実感しました。MIPのカ ました。 関係ある授業を選択しています。 その中でも「特許法・ 将来像 齊藤 陽介 さん 実用新案法概論」、 「特許法・実用新案法特論」、 「特 許法・実用新案法専門特論1」には、 とくに魅力を感じ 会社の利益に貢献し得る特許権の獲得と活用の 照明メーカー勤務 平成24年入学 ています。メーカーの知的財産担当に対する社員教育 ための知財戦略を立案できるようになりたいと考えて 私は10年以上、 ライセンシングなど知的財産分野 リキュラムはジャンルも広く、 どれを履修するか悩みま ベンジャミン ウィルソン さん ニュージーランド大使館 参事官 (商務) 平成23年入学 平成25年修了 すが、私は「国際系」と「戦略系」を中心に力を入れま りくりし、両立させました。土日の科目が別の曜日の 将来像 した。授業では、弁理士として活躍している実務家の 2008年から、ニュージーランド大使館で参事官の 先生から、現場で起こった実際のケースを聞けたの 仕事をしてきました。知的財産と関わる業務も多く、 では、業務に使用する特許法の条文や審査基準を中 います。特に、特許出願に関する費用対効果算出のメ 心に教わりますが、逆に言うと訴訟の判例や、特許法 ソッドを確立することが最終目標です。メーカーにとっ でも業務に使わない条文は身につけられません。これ て、特許はあった方が良いことは、当然のこととして認 入社以来現在まで、知的財産部で特許出願およ らの授業では、全ての特許法条文や判例について深 識されています。だから出願して権利を取得する。ただ ニュージーランドの大学を卒業後、日本のバイオテ 後の見通しについても知見が深まり、たいへん有意 携わる予定です。製薬会社において知的財産戦略 び権利化などの業務に携わっています。仕事上で即 く学ぶことができます。条文の歴史やバックグラウンド し、 特許出願にも権利の維持にもお金が掛かります。 クノロジー企業に研究者として入社、 1997年に本社 義な時間を過ごすことができました。 は生命線ともいえる重要なもの。以前勤務していた 決すべき課題があったわけではありませんが、自分 まで学ぶことで、文字の羅列としてではなく、生きた知 何を特許出願するのか、獲得した特許権にはどれくら 勤務となり、初めて日本の土を踏みました。日本での の10年後を思い描いたときに「実務に必要な知識 識として定着していくことを実感しています。 いの価値があって、 いつまで権利を保持し続けるかと 主な仕事は、知的財産を欧米企業へとライセンス契 いう判断について、明確に理論的に説明できる知財 約する仕事でした。その後、 イギリスのコンサルティン 志望した理由 やスキルだけでは知財を理解したとはいえない」と 感じたことが、MIPに入学するきっかけでした。弊社 学びの特徴 貿易交渉などの局面ではMIPで学んだ知識が役立っ ています。参事官としての任期終了後には、日本の製 財産戦略の違いを学ぶなど、実務だけではなく、今 薬会社に勤務し、経営戦略(政策対外活動担当)に 学びの特徴 MIPには国籍も年代も業種も異なる様々な社会 バイオテクノロジー企業での経験と併せ、 「バイオ特 許戦略」や「先端技術(バイオ技術)」等のMIPの授 業で専門的に学んできたことを活かし、企業価値向 担当者は少ないのではないでしょうか。将来的にはこ グ会社に移り、日本のエレクトロニクス産業を中心に 人が集まっています。その分、普段は知り合うことの 上に貢献していきたいと思います。日本は世界的に見 のメソッドを確立しないと、真の知財戦略は成り立た 欧米企業の特許権のライセンシングを担当。5年後 ない人と交流を持て、 さらに自分では思い浮かばない ても技術力の高い国。世界各国とのビジネスは、知 コネクションを築ければ良いな、 と考えていました。実 ないのではないでしょうか。 そのメソッド確立に関わり、 には日本法人の社長となり、順調ではありましたが、 ような斬新なアイデアが出てくるなど、たくさんの人か 的財産の活かし方次第で、 さらに大きな成果を上げ 際に、特許庁の審査官の方や、業種の異なる企業の ここでの学びを広く社会に還元していきたいですね。 徐々に自分にできる限界を感じ始めていました。その ら刺激を受けながら学び合うことができました。また られると考えています。 でも知財戦略を重要視する動きが活発になってお 入学前は、知的財産関連の仕事をされている方との り、知的財産戦略を学ぶことで、会社の利益に貢献 したいと考えたのも志望理由です。また会社での責 35 志望した理由 が、 いちばん興味深かったですね。さらに成長性の高 いアジアと市場規模の大きいアメリカにおける知的 36 修了生対談/各種活動TOPICS Ⅰ 修了生インタビュー 各種活動 TOPICSⅠ 修了生 × 修了生 赤丸 孟史 さん 実務を鍛える、 分野を一望する どのような熱意にも応える場がある コンサルティング/情報サービス会社 勤務 平成22年3月修了 多様で斬新な「知財プロジェクト研究」のテーマ 助川 新 さん タイヤメーカー勤務 平成24年3月修了 各人の問題意識に沿った、多様な学びができる場所 赤丸 専任・客員を問わず、 教授陣の充実は、 社会に出て、 あらためて充実していた 助川 私は企業派遣でMIPへ来たのですが、 赤丸さんは学部を卒業後にこちらへ んだなぁ、 と関心しています (笑) 。実務に通じた先生方も多いですし、 すごい先生の 進学されたのでしたね。 お話しを聞いていたんだと。 赤丸 学部では数学を専攻していたのですが、知財分野は今後伸びると思いま 助川 実務面で非常に多くの示唆をいただけたのが、 皆川先生の「情報収集解析 して。MIPは実際に仕事で活躍されている院生の方々が多いので、 そういう方々の 実践特論」です。知財領域での情報の収集/分析をもっとしっかりやっていく、 間で具体的に物事を考えることを学びたい、 「自分は何のために学ぶのか」 という というのが現在、 私の職務上のテーマです。 自社の課題を解決する際、 その課題 目的を考える機会がほしいと思い、 こちらを選びました。 領域での、 ライバルである他社との争いをどう制するか。 その戦略を立てるには、 助川 いま振り返ると赤面してしまいますが、 私は就職してからずっと知財畑だった 取りうる手段や自他の強み、 関連する権利などの分布を俯瞰的に把握することが ので、 実務面では学校に学ぶことなどない、 と考えていました。企業派遣の打診を 必要です。特論の授業で、 エクセルベースで知財情報を整理していく手法を扱った 断る理由を探すつもりでMIPのウェブサイトを見ていたら 「これは面白いんじゃない のですが、 私が実務で苦労していた部分を、 いとも簡単にクリアしてしまいました。 か」 と考えが変わりまして…。仕事の上でも、実務から枠組み作りやマネジメントの もともと泥臭く書類をめくっていくのが当たり前だと思っている部分もあったので、 領域に重心が移りつつあり、知財を経営・戦略という視点から学びなおすには まさに目から鱗でしたね。 この授業で学んだノウハウは、 その後に仕事で実践して 最適だ、 と思い直して、 今度は積極的に希望した次第です (笑) 。 いるものもたくさんあります。 赤丸 私は修了してから知財分野で仕事をして、 その後情報システムの営業を経て、 余談ですが、 この授業に出会ったのは学期の当初に、別の授業と教室を間違 今は設計・開発をやっています。 いろいろご経験のある助川さんにお聞きしたいので えて入ったのがきっかけです (笑) 。 ありがたいですね。 すが、知財部員の評価というのはどのようになされるのですか? 助川 実務のやり方のみを見ていると、 書類を何件出願したかなど、 中身の伴わな 相互に刺激しあう環境、 そして人とのつながり い評価になりがちですね。評価という面では、 よその会社でも現在進行形で制度 赤丸 学部から来る若い人には傾向として、 どうしても視野が狭くなってしまう を見直しているのが趨勢ではないでしょうか。私の会社では業務上の課題や効率 ところがある。 「弁理士になる」 「企業の知財部門で働く」 という閉じた世界にしか を改善する提案など、実務が大きく変化するようなオプションの部分で評価がつ 目が向いていないというか。実際にMIPへ来て、 たとえば助川さんのように知財専門 くことが多いですね。 でやってこられた社会人の方や、 まったく違う職種の方もいる。 そうした方々とお話し さまざま授業を通じて、少しずつ自分が変化していく 赤丸 なぜこんなことをお聞きしたのかというと、 私は仕事のモチベーションに する中で視野が非常に広がった。素晴らしい環境だと思います。 助川 そうですね。同じ知財でも、 例えば著作権は、 自分のような製造業の知財実 務にとっては未知の分野です。 その分野に非常に詳しい院生がいて、授業で出題さ ついてよく考えるのですが、澤井先生が「仕事は “思い” (will) でやるんだよ」 とおっ れた課題について自分と全く異なった視点でアプローチしていたのを見て、 改めて しゃっていた言葉が、 いまでも響いているんですね。学部を出てMIPに来て、 背伸び 自分の視野の狭さに気付いたのですが、 そういう体験は刺激的でした。他分野の人 して恰好つけている部分もあったのですが、澤井先生は本質的な問いをズバリと と話をする機会も多かったのですが、 ここで得られた人とのつながりというのはやは 投げかけてくる。私が考えていた修士論文のテーマに対して「それをやって面白い り財産ですね。先生方にもことあるごとに質問しに行っていましたが、 打てば響くよ の?」 と。 それでプロジェクト研究はほんとうに自分のやりたいことをじっくりやること うにアドバイスをいただけました。 ができました。 赤丸 私は就職活動の当初、進路についてずいぶん迷っていたのですが、多く 助川 私が印象に残っている授業は、宗定先生の「知財経営と技術」 ですね。先 の先生方にコンサルティングをしていただいたこともあって、納得できる進路を選ぶ 生の「知財は未来の予測が重要!そのためには歴史の変化を見るのが一番良い。 ことができました。 MIPには多様な人材が集い、 2年次になると各自の興味や関心のある テーマについて専任教員の下で研究を行い 「MIPペーパー」 にまとめます。 知的財産分野で仕事をしている社会人学生には、企業の知的財産 関係者 (担当役員、 ジェネラルマネージャー等) 、知的財産専門家 (弁理 士、弁護士等) 、行政官 (国内外の特許庁審査官等) 、大学知的財産本 部の職員や特許事務所の所員などがいます。彼らが研究したテーマとし ては、 「事業再編における知的財産上の諸問題に関する研究」 「トレード ドレス保護に関する現状と課題」 「放送局における商標マネジメント」 「 中国の公知技術抗弁 」 「日米欧中韓の審査比較に関する研究 」 「TLO におけるソフトウェア・ビジネスモデル領域の技術移転戦略の構 築に関する研究」 などがあります。 また、知的財産の仕事には携わっていなくてもこの分野に関心を持 学びにきます。 そんな彼らも興味深いテーマについて研究しています。一 例として、 「 医療行為と知的財産権に関する研究<患者に役立つ医療 行為特許とは>」 「特許出願動向からみた震災の影響<知財を通じた東 日本大震災復興の考察>」 「地域団体商標を活用した地域経済活性 化に関する研究」 「 金融商品取引法の下でのIPOにおける知的資産経 営の重要性<ベンチャーキャピタルの視点から>」 「産業財産権の取得 に消極的な中小企業があるのはなぜか<経営判断仮説に基づく概念モ デルの提案>」 「デジタル時代を生き抜く戦略 -無料と自由の行方-」 があります。 さらに、文系と理系とを問わず学部から直接入学してくる学生もいま す。彼らが研究したテーマの一例としては、 「ターゲティング広告による利 便性向上とプライバシー侵害に関する考察」、 「M&Aにおける企業価値 ち、入学してくる社会人学生も多くいます。例えば、企業の経営企画部 門、技術開発部門、営業部門といった様々な部署や、製造業からサービ 創造と無形資産に関する研究」、 「P2Pファイル共有ソフトによる著作権 侵害への対応に関する考察」、 「『知的財産的思考』 からの飛躍< “自分 ス業あるいは医療分野といったように多彩な産業分野からも知的財産を なりの考え方” の構築に向けて>」 などがあります。 多彩なゲストスピーカー 知的財産分野の仕事は極めて実践的な要素が強いです。その実践 知の全てを数少ない専任教員だけで伝えるのには正直言って限界があ ります。 そこで、 MIPでは多数の非常勤講師を招いています。 またそれぞれ の専任教員の講義の中においても多彩なゲストに参加してもらい、授業 内容の厚みと深みを増しています。 そのようなスピーカーの皆さんは、以下 のように様々なジャンルで幅広くご活躍の第一線の実務者や専門家ば かりです。 グローバルビジネスの最前線で活躍している企業の知的財産本部長 クラス、知的財産に関するライセンス交渉で世界中を飛び回っている企 著作権ビジネスの現場で活躍している専門家、今後の成長セクターとな るアジアの法制に詳しい専門家、国の知的財産政策に影響力の政策 担当者、 知的財産の政府間交渉の経験のある専門家、 産学連携のある 実務に深く関わっている方、法学部で法律を教えている教員、 地域おこし や地域ブランドの現場で活躍している専門家、農水現場であらたな知財 ビジネスを開拓している実務者、 技術経営に造詣の深い識者などです。 最近では、 コンテンツ系の実務者を単発講師として迎えることが増えて きました。電子図書問題の実務者、放送権利の契約担当者、 ビジネス誌 記者、音楽著作権実務者、美術著作権の教員、写真エージェントの実務 業実務者、国内外での知的財産訴訟を闘っているビジネスマン、中小企 業の知的財産実務に長けたコンサルタント、企業の代理人として知的財 産実務を行っている弁理士、企業のリーガルコンサルをしている弁護士、 者、 キャラクタービジネスの交渉担当者、 エンタテインメント業界に詳しい 弁護士などです。 異業種向けセミナー MIPでは、 知財関連の知識・スキルの普及に向けて各種士業の団体と連携し、 セミナーを開催しています。 1. 日本技術士会 2012年9月1日、知的財産ベーシック講座を技術士向けに実施し、約 100名が参加しました。鈴木准教授(当時)が「技術評価ベーシック」、 荻野誠教授が「知財紛争処理実務ベーシック」を、 それぞれ講義し、片 なぜなら、歴史は無駄をそぎ落とし、結果として本当に大切な情報だけが残ってい 助川 社会人の場合、 仕事と大学院の両立は大変なことですし、 一種の「覚悟」 は くから」 という言葉をよく思い出します。 そして授業では、知財の歴史を、 なんとメソポ 必要だと思います。 しかし、 今振り返ってみるとやはりそれだけの苦労や努力をした タミア文明から遡って紐解いていく…。知財とは何か、経営に貢献するとはどういう 価値はあったと思います。知財を本気で学びたいという意欲があるなら、 学部卒・ 岡寛教授は「技術経営ベーシック」をテーマに講義を行いました。 ことなのか、 深く考えさせてくれる授業でした。 社会人問わず得られるものは大きい環境ですよね。 2. 弁護士知財ネット関東甲信越地域会 2012年9月20日、知的財産セミナーを弁護士知財ネット関東甲信 越地域会会員の弁護士向けに実施し、約50名の参加申込がありまし た。隅蔵康一(政策研究大学院大学 准教授)が「先端バイオ技術と 知的財産権」を講義し、荻野誠教授が「企業における知財戦略と実 務」を講義しました。 3. 日本行政書士連合会 2012年9月15日、知的財産講座を行政書士向けに実施し、参加者 は100名を超えました。鈴木准教授(当時)が「知財との交錯領域」を 講義し、 平塚准教授(当時)が「知的資産経営ベーシック」及び「知的 資産経営報告書作成演習ベーシック」を講義しました。 37 38 履修モデルケース 履修モデルケース MIPでは、カリキュラム全体を、基礎科目、発展科目、演習科目の3つに分類。 全科目を通して、 リーガルマインドと知財実務を学びやすいよう、個々のスキルに応じた履修体系を構築しています。 ※平成26年度の授業科目名称とは異なる場合があります。 ※専門系科目の閉講に伴い、 平成26年度以降に入学される方は弁理士試験短答式試験一部免除の制度が利用できません。 技術トレンド対応と 管理職に向けてのスキルアップ コンサルティングファーム勤務 家電メーカー知財部勤務 知財制度の現状と課題 2 知財科学概論 2 2 知財経済論 2 民 法 2 特許法・実用新案法概論 2 経営戦略論 2 特許法・実用新案法概論 2 特許法・実用新案法特論 2 産業財産権条約概論 2 著作権法概論 2 民 法 2 特許法・実用新案法概論 2 特許法・実用新案法特論 基礎科目 民事訴訟法 基礎科目 基礎科目 2 不正競争防止法概論 2 意匠法概論 2 独占禁止法概論 2 商標法概論 2 著作権法概論 2 機械特許特論 2 不正競争防止法概論 2 知財戦略論 2 独占禁止法概論 2 研究開発戦略 2 デザイン戦略 2 企業における知財管理 2 ブランド戦略 2 技術移転・アライアンス 2 中小企業の知財戦略 2 標準化戦略 2 地域起こし知財戦略 2 中国知財戦略 2 コンテンツビジネス戦略 2 戦略的特許明細書 2 著作権とライセンシング 2 米国知財法・知財英語 2 知財契約実務 2 米国特許出願実務 2 コンテンツ契約特論 2 知財紛争処理実務 2 エンタテインメントと法制 技術経営論 2 知財評価 特許法・実用新案法特論 2 商標法概論 2 産業財産権条約概論 2 著作権法概論 2 種苗法概論 2 化学特許特論 2 知財戦略論 2 研究開発戦略 2 バイオ特許戦略 2 企業における知財管理 2 技術移転・アライアンス 2 情報収集解析 2 2 米国知財法・知財英語 2 知財契約実務 2 2 知財紛争処理実務 2 2 知財評価 2 2 2 先端技術1 2 先端技術3 2 知財プロジェクト研究 4 4 知財プロジェクト研究 4 演習 科目 知財会計・信託 2 演習 科目 2 先端技術2 演習 科目 演習 科目 先端技術1 他専攻科目 戦略的特許明細書 先端技術2 知財プロジェクト研究 特許事務所勤務・弁理士 発展科目 2 発展科目 電気特許特論 発展科目 発展科目 39 2 プロフェッショナルとして知財戦略を 提案できるスキルを身につける 基礎科目 民 法 TLOのリサーチアドミニストレイター (ライセンスアソシエイト) を目指す 知財スキルを業務に活かしたい 知財制度の現状と課題 2 知財経営と技術 2 経営戦略論 2 民事訴訟法 2 独占禁止法概論 2 知財戦略論 2 研究開発戦略 2 デザイン戦略 2 ブランド戦略 2 企業における知財管理 2 技術移転・アライアンス 2 標準化戦略 2 中小企業の知財戦略 2 地域起こし知財戦略 2 アジア知財戦略 2 中国知財戦略 2 戦略的特許明細書 2 知財契約実務 2 エンタテインメントと法制 2 知財紛争処理実務 2 知財評価 2 技術経営論 2 マネジメント基礎 2 技術・市場ダイナミクス 2 知財プロジェクト研究 4 40 講義内容 講義内容 【平成25年度】 基礎科目 基盤系 知財科学概論 知財経営と技術 本科目は、知的財産の分野におけるリベラルアーツとでもいうべき学際的な領域の構 築を思考する講義です。知的財産の社会的な役割を再認識すると共に、実務におい て特徴的に現れる事象についての理解を深めます。経営における知的財産の意義、 経済学の視点からみた知的財産、産業政策における知的財産制度の役割、 イノベー ションと知的財産の関係性、法律体系の中での知的財産法制の位置付け、国際関 係における知的財産の戦略性、知的財産訴訟における特徴的な論点等を扱います。 700万年のヒトの歴史は、文明と文化の発展の歴史です。 その文明と文 化はヒトの知の力で発展してきました。西欧で生まれた知的財産制度もそ のヒトの知の力の創造、 保護、 活用を促すものです。 たった一つのグローバ ル資本主義市場が世界を覆った現在、 日本が目指すべき方向は、 知の経 済の強化であることを経済、経営、歴史のマクロな視点で理解することを 目指します。 知財制度の現状と課題 知財経済論 「知的財産立国」 を目指すわが国は、 2002年に知的財産基本法を設置し、知的財 産推進計画を策定し、 10年以上も知財改革に取り組んでいます。そこで、特許法か ら種苗法まで多種の知財制度を、制度の歴史、現状の問題点、今後の課題から検 討することにより知財制度を比較法的に理解することにより、知財制度の外観を俯 瞰する基礎的な知識を修得しながら、近年の日本の知財制度の問題を議論します。 知的財産と研究開発のマクロ経済および個別企業経営への効果に関す る理論的・実証的分析を行い、 マクロ・ミクロ両面から知的財産の経済的・ 経営的意義を把握できる知識を修得します。①知的財産の持つ経済的意 義に関する理論・学説の整理、 ②主な経済統計の意義と知財統計との関 連性に関する理論、 ③知財関連統計と各種経済統計とのマクロ的な相関 分析、 ④企業の経営データと知財関連データとの相関分析、 及び企業が 展開する知財戦略の評価のあり方、 等を扱います。 メディア未来学 さまざまな情報技術を活用したクリエーションに眼を留め、創造性を見出し、 自 身の眼で評価できるように、 メディア文化への理解を深める能力を養います。 私たちにとって身近なメディアの利用法 (利用形態) は、社会のなかで集合的 に形づくられてきました。未来へ向けたメディアとの創造的な関わり方を構想す るために、 デザインやアートにおける実験的な利用や、現在とは異なる初期利 用の歴史などを視野に入れ、 映像・音響・文字に関する実習的な課題にも取り 組みながら、 メディア利用の潜在的な可能性を、 共に明らかにしていきます。 科学技術政策 現在の科学技術政策は、科学技術人材の育成を主眼として行われた科 学技術振興施策に加えて、 イノベーション戦略さらには知的財産戦略と密 接に関係しています。本授業においては知的財産戦略に深く関係する科 学技術政策について、 日本と欧米さらに新興国における動向や知的財産 戦略との関係を学びます。理論や現状についての講義に加えて、 特定テー マの政策決定プロセスをケースとした討論によって理解を深めていきます。 経営戦略論 経営戦略は企業経営の根幹となる最も重要な行動規範である。経営戦略 に基づいて事業活動の範囲と実行プランを策定し、 市場競争に打ち勝つ 体制を確立するためのものである。本授業では経営戦略に関する基礎的 な概念、 手法などを紹介しながら実際の企業活動における戦略策定の実 体を理解でき、 自らが策定する立場で活動できるよう知識と手法を学び取る こととしたい。経営戦略は当然外部環境の変化、 市場の競争状態によっ て変える必要が生じる。 その流動的な中で、 明らかにすべき諸点に多くの気 付きを得ることを目的としたい。 41 著作権法概論 デジタル・ネットワーク時代、 コンテンツや情報が自由に往来する。 このため 著作権がクローズアップされてきました。 コンテンツを扱うメディアだけでな く、 一般企業でも広報やPRなどの現場では著作権の基本知識が必須で す。一市民としても、 メールやソーシャルネットワークを使用する場合に著作 権のことが気にかかります。著作権を知っているつもりでも、 著作権法には どのようなことがどのような言葉で書かれているのか点検する機会が必要で す。 この授業では著作権法の基本的な考え方に触れながら、 日常やビジネ スの現場で必要となる基本的な事柄を条文に則しながら学びます。 著作権条約概論 デジタル・ネットワーク技術の進展によって、 いまや著作物は国境を越え世 界中を瞬時に流通する時代を迎えています。 そこでは、法が想定していな かった新しい使用形態が次々に開発され、 実用化されています。 こうした環 境のもと、 著作物を創作する者の保護と著作物の利用の両者間のバラン スをはかるため、 各国の著作権法と条約はさまざまな課題に取り組んでいま す。本講座は、 世界の多数国が加盟するベルヌ条約をはじめ主要な著作権 (著作隣接権を含む) 条約の基本的な内容と考え方を理解します。 種苗法概論 種苗法とは植物の新品種を保護する法律です。品種保護制度のあらまし、 特色、 他の知的財産法との共通点、 相違点などを検討することで種苗法 の基礎を理解できる能力を養います。制度の概観を実務的な見地から俯 瞰する基礎的な講義を行います。 独占禁止法概論 経済産業の発展は、市場における公正競争が大前提です。そのため知的財産権の 行使には、競争政策を考慮することが必要です。わが国の独占禁止法第21条は、 知的財産権の権利行使行為には、独占禁止法の適用を除外する旨を規定していま すが、知的財産ライセンス契約等においては独禁法による規制の問題を考慮するこ とが必要不可欠です。本講義では独占禁止法の基本的考え方を理解し、 それが「知 的財産と競争政策」の問題へどのように適用されていくのか、実学的に検討します。 行政法・行政手続法 特許法に基づく 「特許」 を申請しそれを取得するまでの一連の流れは、特許庁が行う 「行政手続」 と理解できますが、 これは行政法の発想によるものです。 このことは、特 許権が企業に対し “法的” に保障されるためには、特許法をはじめとした狭い関連法 規に注目するだけでなく行政法の基本ルールを知る必要があることを物語っていま す。講義では、 まずは行政法に関連する基本ルールを学ぶため、関連判例を素材に し、報告者による報告と受講者全員による討論を通じて、 自分の頭で考え 「知識」 と して身につけてもらうことを目指します。 国際取引法 グローバル化が進展している現在の企業実務の現場では、知財専門職が扱う知財契 約のかなりの部分は国際ライセンス契約などの国際知財取引契約です。まず、世界的 に統一された「国際取引法」がない現状で国際取引がどのような法的枠組みで行われ ているかを概観し、 その際重要となる準拠法の考え方について学び、 その後FOB、CIF などの国際貿易での定型取引条件を学ぶとともに、国際ライセンス契約の事実上の国 際標準となっている英米法が契約の成立、当事者の権利義務、契約不履行等をどう 扱っているかを検討します。また、国際取引契約の各論として、知財との関わりを中心に プラント輸出契約、国際技術移転契約、国際M&A契約について検討し、最後に国際 取引契約の紛争解決手段としての国際民事訴訟と国際商事仲裁について学びます。 主として侵害訴訟を念頭において、特許権をめぐる紛争処理に必要な知識について、実務 上重要な事項に重点を置いて、体系的に修得することを目指します。特に、進歩性の判断手 法および特許クレームの解釈手法については、できる限り具体的かつ詳細に解説します。そ のほか、均等論、間接侵害、被告側からの様々な防御手段、損害額の算定方法に加えて、 近時、重要性を増しているソフトウェアの法的保護、職務発明などの問題も取り上げます。 講義では、 演習を中心にし、 技術的バックグラウンドの無い初心者でも実務ス キルの修得を目指します。現場で活躍中の実務家を特別講師として迎え、 最 新実務のレクチャーを受けます。内容としては、 エレクトロニクス関連の様々な 技術に関する発明に関し、特許出願系の実務を修得します。 また、 ICT関連 技術として、 コンピュータのハードウェアからソフトウェア、 そして、 ビジネスモデ ルに関する様々な発明に関し、 特許出願系の実務スキルを修得します。 意匠法概論 機械特許特論 意匠は、 プロダクトデザイン、 画像デザインを保護する枠組みです。デザイン 開発段階から商品販売後の模倣品対策まで、 デザインに関連する知財法 務は多岐にわたります。 そして、 意匠制度においてデザインを保護するため の枠組みも多彩であり、 部分意匠、 関連意匠、 組物の意匠、 秘密意匠など の各制度の理解と活用が必要です。具体的には、 先行意匠調査、 出願戦 略の策定、 出願手続、 中間処理、 審判手続、 侵害訴訟などについて、 実習 とケーススタディを通じた実務的スキルの向上を目指します。 近年、企業収益を確保するために、 デザイン等により商品・サービスを差別 化、 高付加価値化する必要性が強く認識されてきており、 この傾向は機能的 に成熟している製品分野において顕著です。 この講義では、 知的財産法のう ち意匠法の概要と構造を把握することにより、予め登録された権利によって 商品デザインを保護する法的枠組みに関する基礎的な知識を修得し、 さらに 知的財産法体系における意匠法の位置付けを理解することを目指します。 全分野の審査手法の基礎といえる機械系の発明を素材として、 出願・審 判・訴訟手続まで実例を用いて学習し、 実践的な力を養います。先行技術 調査、 明細書などの作成、 審査手続 (審査請求、 拒絶理由通知への対応、 先行文献の入手方法、 意見書・補正書の作成方法) 、 審査基準 (新規性、 進歩性、 出願同一など) 、 拒絶査定不服審判手続、 無効審判手続 (審判 請求書の書き方) 、 判定、 評価書等の請求手続などを扱います。 商標法概論 化学特許特論 商標法の基本的事項について押さえた上で、商標に関する事例 (重要判例、最近 の審判決) の検討を行います。法改正の議論、動向も入れ、 また現実の商標問題 の解決については、隣接法領域、特に不正競争防止法、意匠法の検討も必要で あるので、 これらの事項も適宜含めます。特許庁の拒絶理由に対する主張、他人 の商標に対する異議申立て・審判請求においての主張、侵害等の係争になった 場合の相手方に対する主張などの場面で、 いずれの側に立っても自己の主張の 理論構築のベースとなる商標法の基礎知識を習得することを到達目標とします。 化学関連発明を題材に、 明細書の作成から活用までを学ぶとともに、 特許 法の規定と明細書の関係を、 実習を含めて理解します。具体的には、 特許 制度の概要、 出願手続、 出願関係書類、 明細書の記載と特許法の規定、 明細書の読み方、特許請求の範囲や実施例等の書き方 (化学物質、製 造方法、 方法、 用途発明などについて) 、 拒絶理由通知への対応 (手続補 正書・意見書など) 、 拒絶査定不服審判や無効審判の手続、 判決を題材と した権利解釈、 特許権の存続期間の延長制度などを扱います。 知的財産の本質は法律問題である。 2年間という限られた時間的制約の枠内で効 率的に修得するには、体系的に学習することが必要不可欠である。それには、 1年 次の前期で民法、後期で民事訴訟法を修得し、 2年次における各種知的財産法の 学習に資するように努めることが最も望ましい。民法では、契約法を中心に知的財 産と関連づけながら講義し、 その応用として、知的財産に深く関わるリース契約、 OE M契約、共同開発契約、秘密保持契約等最新の契約形態にまで及ぶこととする。 知的財産制度の根幹をなす特許法・実用新案法の基本事項を体系的に深く修得しま す。特許法、制度、運用の歴史的変遷、変更なども含め、特許制度の基本的な知識を 学びます。日本の主要判例や審査基準と共に、関連する海外の法令や判例も扱いま す。具体的には、発明、発明者、出願人、先願主義、産業上の利用可能性、新規性、進 歩性、先後願、審査請求制度、出願公開制度、審査手続、補正、審判手続、職務発 明、共同発明、先使用権、実施権、特許権侵害と救済、均等論等の基礎事項です。 不正競争防止法に関する個別事案の検討を通じて、同法の理解を深めるととも に、他の知的財産法(特許法、意匠法、商標法、著作権法その他) や商法、民法、 独占禁止法などの隣接諸法との関係、適用範囲、法律効果等の異同をも検討 し、不正競争防止法の位置づけを考えていきます。営業秘密、他者への営業誹 謗行為、 その他の新たな問題についても深く検討します。 意匠特論 特許法・実用新案法特論 特許法・実用新案法概論 各国はそれぞれの知的財産制度を制定・運用しています。 しかし、知的財産権 の国際的保護のためには、国際的なルールを定めて各国の制度を調整するこ とが必要です。 このような国際的枠組みとして、 1883年にパリ条約、 1886年 にベルヌ条約が成立しました。 また、 1970年には世界知的所有権機関 (WIP O) が設立され、知的財産権の国際的保護の中心的役割を果たしています。 こ のWI POで成立した産業財産権関連条約に加え、 他の機関等で制定された産 業財産権関連条約を含めて、 それらの意義、 内容、 実体などを理解します。 電気特許特論 民法 知的財産法の基礎は、民法と民事訴訟法であると知的財産事件専門部の裁判官は 古くから明言している。民法と民事訴訟法は、授業科目として独立しているが、具体的 紛争を処理するには、車の両輪のように連動して機能する。この講義では、 その機能的 特徴に着目し、知的財産紛争を処理するのに実務上役立つ民事訴訟法の講義をす る。具体的事例を用いることにより、 はじめて法律学に接する場合であっても、理解し易 くするとともに、 いずれの方面に進路を選択しても役立つ講義となることを心掛ける。 不正競争防止法概論 演習系 法律系 民事訴訟法 産業財産権条約概論 商標特論 事業部門等にとって 「微かにしか分からない」特許と異なり、 商標について は、 「分かったつもり」 になっていることによる問題が起こりがちです。本講で は、 身近な実例をふんだんに用いながら、権利侵害をしないことにとどまら ず、 商標法を活用したブランド強化のための手段等を考えていきます。 著作権特論 (1) 著作権が他の産業財産権 (特許、 商標、 不正競争) や他の諸権利 (所 有権、 肖像権、 プライバシー権、 (物) パブリシティ権、 不法行為) とどういう関 係にあるのかを知ることにより著作権の法体系上のポジションを理解する、 (2) いくつかの重要な論点を取り上げ、 それらを判例とともに深く研究するこ とにより著作権法の本質に迫る、 (3) 今後の方向性を探るため新しい権利 及び最近の動向を理解する及び (4) 実務的観点から著作権関連契約と 著作権侵害訴訟を研究する、 の4点を授業の主旨としています。 42 講義内容 講義内容 発展科目 戦略系 知財戦略論 企業における知財管理 企業が知的財産活動を行う目的は、知的財産の創造・保護・活用を通じて 競争優位を確立し、 収益を得ることで、 そのための道筋を描いた設計図が知 的財産戦略です。伝統的な知的財産戦略とは、 自社の知的財産を独占する ことで他社との競争を有利に展開することでした。現在このようなマネジメント の対象となる知的財産の範囲は、不確実性の高い技術や、 ビジネス方法、 伝統的知識等、 極めて多様化しています。 さらに、 オープンイノベーションを中 心とする様々なイノベーション戦略に組み込まれた知的財産マネジメントを通 じて、 イノベーション創出と競争優位による収益化を図ろうとする、新たな知 的財産戦略が生まれています。本授業では、 知的財産マネジメントの基本的 要素を踏まえつつ、 伝統的な技術独占のための知財戦略から、 知財の不確 実性への対処、 さらにはオープン知財戦略、 企業以外の大学など非営利組 織の知財戦略、 新興国における知財戦略など、 最近の新しい動向を話題と してカバーし、 現在組織に求められている知財戦略の要諦を学びます。 本科目では、企業の知的財産管理における共通的な視点と、業種・業態・規模による 様々な取組みを講義します。前者は、経営戦略や研究開発戦略との関わり、知的財 産部の組織論(組織的位置づけ、予算と人事など)、知的財産管理の基本(管理方 針や他部門との連携など)等です。後者に関しては、様々な分野(通信、電機、精密機 器、 自動車、化学、医薬、食品など) の第一線で活躍するゲスト (役員、知的財産部長 等) と担当教授との対話を通じて、知的財産管理の多様な実状を学んでもらいます。 研究開発戦略 研究開発は創造プロセスであり、 知的財産実務の観点からは “シーズを生 み出す場” と位置づけられます。研究開発戦略やそのプロセスを理解し、 質 的に優れたシーズの創造に貢献し、 それを知的財産に昇華させることが知 財実務の基本です。本講義では、 研究開発戦略の位置づけ、 研究開発の 現状と今後の展望、 優れた知的財産を確保するための知財部門と研究開 発部門の連携の在り方などについて学習します。 これにより、 事業、 研究開 発、 知財を三位一体とできる知財実務者としての基礎力を獲得します。 バイオ特許戦略 ライフサイエンス基礎研究、 医療、 ゲノム医科学、 タンパク質、 実験動物など に関するバイオ系特許実務について、 実践的なトピックスを中心とした講義 と討論を行います。 日米欧の遺伝子特許の審査基準、 試験研究と特許、 バイオインフォマティクス特許、 医療方法の特許保護、 クレーム・明細書の 記載戦略、 マテリアル・ トランスファー契約、 スクリーニング成果物と特許権 の効力、 生命倫理と特許の関わり等が主なテーマです。 技術移転は、米国の産業を活性化させるために、大学や公的研究機関の研究開 発成果を民間企業に移転したことを契機に脚光を浴びましたが、広義には国内外 での企業・機関の間での提携(アライアンス) に伴う技術の移植です。本講義では、 アライアンスの基礎、技術移転の歴史・類型、技術移転によって生じる問題点と対 応の考え方、技術移転契約などの基礎を修得します。その上で、代表的事例を取り 上げ、技術移転の理論と実際を考察します。 また、産業の競争力を向上させる上で 重要な産学連携における共同研究や技術移転も扱います。 標準化戦略 技術標準をめぐる最近の企業・団体・国家の具体的な事例を検討し、 その中から今日の 技術標準の戦略性を探ります。また知的財産がどのように技術標準戦略と関わりを持 つかを検討します。知的財産と技術標準は、本来、対極の存在と認識されていますが、 今日のビジネスでは両者を密接に関連づけた戦略が取られています。授業では、企業 経営という視点からみた技術標準と知的財産の関係を、事例検討を通して検討します。 中小企業の知財戦略 「知財戦略」 は、従来、大企業を念頭において語られることが多く、取り上げられる内 容は大規模市場での競争優位確立を目的とした方法論についての議論が中心で した。 しかし、事業規模が小さく、経営資源に限りのある中小企業にとっての知財戦 略は、中小企業特有の事情を反映したものであるべきです。本科目では、中小企業 の特質をベースに経営全体の中で知財を考える 「中小企業経営視点からの知財 戦略論」 を議論し、中小企業関係者が知財とどう向き合い、 どう経営に活かしていく かについて各自がヒントを得ることを目指します。 ファーマビジネス戦略 地域起こし知財戦略 欧米グローバルおよび国内の医薬品産業の概要と製薬企業固有の研究 開発 (知的財産戦略を含む) 、 生産および販売の実際について学習する。 今後、 製薬企業が生き残りをかけ取り組むべき重要な課題は、 明確かつ実 効性のある経営・事業戦略の立案と推進にあり、 本授業では、 国内外製薬 企業の医薬事業開発の実務・実践に関する知識の取得を図る。医薬品 産業の現状と将来像・展望について関する意見交換と討議を行う。 本講 座を通じて医薬品事業、 特に経営・事業戦略の知識に基づいた事業開発 マインドを有する知的財産担当人材の育成を目標とする。 近年、地域を支える技術や文化の重要性が強く認識されています。これは技術や 文化が資本として有効であることが明らかになってきているためです。 さまざまな地域 で知財戦略を駆使しながら成功した国内外の事例を多数学ぶことにより、地域起こ しの知財戦略の手法を身につけます。ゲストスピーカーとして地域ブランドやB級グ ルメを成功に導いたリーダーから直接お話を聞き、 ディスカッションします。 コンテンツビジネス戦略 デザインは、 個別商品・サービスの差別化、 高付加価値化のみならず、 企業 イメージの向上にも貢献する知的財産です。 この講義では、 企業における デザインマネジメントのケーススタディとデザイン思考のワークショップを行 い、 企業活動において効果的なデザイン戦略を構築するための基礎的ス キルを身につけることを目指します。 本講義ではビジネスとしてのコンテンツに興味を持つ大学院生が各々のコンテンツフィー ルドでの仕組みを理解し、 ビジネスとして成功するための手法を主体的に考え、自らのス テップアップに役立てられるように講義を進めていきます。また避けて通れない著作権に ついても理解し特にビジネス阻害要因として大きくクローズアップされてきている著作権 侵害(海賊版) についても実例を交えながら理解を深めます。 さらにコンテンツ制作を行う 人材は多数いるものの、 コンテンツ開発においてビジネスを牽引する人材=プロデュー サーは非常に少ない。プロデューサーの役割についても考えていきます。具体的には著 作権、映画、アニメ、音楽、 キャラクター、配信、欧米、アジア、金融を網羅する予定です。 ブランド戦略 著作権とライセンシング 商標権等の法律的アプローチではなく、 マーケティングの観点からブランド を捉え、 自社の商標及びブランドを市場に浸透させ且つ価値を向上させる ための戦略について講義を行います。 チーム毎に、 いかにしてブランドを市 場に浸透させ、 確立させていくかのケーススタディも行います。 ブランド価値 評価についても触れ、 戦略を学んだ大学院生が、 より具体的に優れたブラ ンドを構築する手法を、 価値評価手法の講義を通じて身につけることによ り、 ブランド戦略の本質に迫ります。 著作権をベースにしたライセンスビジネスを基礎から実践までを具体的に検証します。関 連する法律知識として、著作権のほか、商標権などの関係法を取り上げます。また、 キャラ クター、スポーツ、映画、企業名、 ファッションブランド、エンタテイメント全般の商品化権の 成立ち、広告・宣伝などのライセンス契約の実例を示し、実際に学生は契約を作成します。 また。TPPなどが注目を浴びる国際状況の中で、 ライセンスビジネスを法務的だけでなく、 マーケティング的な見地から分析し、 ビジネス戦略や将来性を学びます。毎回の授業でそ の週のライセンスに関連したニュースの解説を行い、実ビジネス社会との密着を図ります。 デザイン戦略 43 技術移転・アライアンス 情報収集解析 アジア知財戦略 事業戦略や研究開発戦略の策定、 さらには知財実務の遂行において、 特 許情報をはじめとする技術動向や市場に関する情報を利用することは大 変重要です。本講義では、 世の中に溢れている多くのデータ・情報の中から 有用と考えられるものを収集し、 動向マップや特許マップの形にして俯瞰・ 分析し、 戦略策定や意思決定、 さらには知財実務に効果的に反映するた めの基礎力を涵養します。具体的な演習を通し、 知財実務の上で状況に応 じたアクションを企画・実践できるレベルを目指します。 本講義では、 日本経済との統合化が進む東アジア諸国の知的財産制度 の現状と将来への課題について講義します。講義で取り上げる対象国は、 中国、 韓国、 台湾、 ASEAN諸国、 インドですが、 ロシアの現状についても触 れます。講義では、 単に各国の知的財産制度の紹介だけではなく、 これらの 国々の知的財産制度の現状を把握した上で、 日本企業はどのような知的 財産戦略を実施すべきかについても検討します。 ヨーロッパ知財戦略 中国知財戦略 多くの日系企業は、 ヨーロッパを商業的な市場のひとつとして考えている。 しか し、 法的な視点から考えると、 その構造はより複雑なものである。知的財産権 法においてある一定の調和が見出されるようになったものの、 まだ実体法及 び手続法の両方で国家間の違いが見られる。本コースでは、 主な知的財産 権法に対する実用的な視点を養う。 また、 EUにおける知的財産権の登録、 実施及び商業化に成功するための戦略を実施する能力を養う。 中国の専利法 (特許・実用新案、 意匠) 、 商標法、 不正競争防止法、 知財 の関連制度 (契約法、 技術輸出入管理条例、 ドメインネームなどの保護制 度) などの知財関連法律、 法規を中心に紹介し、 さらに、 実際の事例、 判決 例などを通じて、 中国における知財権の出願、 契約関係、 権利行使、 知財 のリスク回避などの実務を概説することにより、 現在の中国知財事情に対 する総合的な理解の修得を目指します。 実務系 戦略的特許明細書 米国特許判例研究 本科目は、 発明の創作、 特許明細書の作成、 発明のストーリ考察、 類似技 術の調査、 権利侵害とイ号目録の作成、 ノウハウと発明の峻別、 ビジネスデ ザインの設計などを、 個人やグループ単位で様々な立場 (発明者、 知財担 当者、 弁理士、 審査官、 裁判官、 経営者など) に立って実践的に行う講義で す。 それらを通じて、 特許明細書を戦略的に活用する上で不可欠な 「思考 する」 「理解する」 「創造する」 「伝達する」 といった能力を磨いていきます。 知財の実務はグローバル化し、 実務担当者にとって外国の特許法の動向 は無視できません。アジアの新興国の影響力が増していますが、 実務の世 界では依然として米国の影響力は絶大です。講義では、 米国特許法の根 幹である特許適格性 (特許法101条) および非自明性 (同103条) に関連 するこれまでの連邦最高裁判例を検討して、 米国の法解釈がどのように変 遷しているかを学びます。講義では、 道標的な連邦最高裁判例13件を取り 上げ、 法解釈を詳細に検討します。授業の目的は、 米国特許法の判例の 学び、 あわせて実務で必須となる法律英語に習熟することです。 米国知財法・知財英語 国際的な企業活動が更に活発になり、 経営資源としての知財はますます 重要性を増しています。今後の知財界でも英語で業務遂行できることが当 たり前の時代が来るでしょう。英語で業務遂行できる知財人材を養成すべ く、 米国ロースクールMIPでの経験を生かし、 用語やフレーズ等、 英文レター 作成、 民事訴訟、 契約法、 特許法、 商標法、 著作権法、 特許公報翻訳等、 演習中心の講義を行い、 初心者でも英語による実務スキルや知財知識を 習得します。 知財契約実務 本科目は、 知財契約実務そのものではなく、 知財契約実務のための基礎 知識を提供することを目的としています。模擬ライセンス契約交渉 (MOCK) のロール・プレイの上演により、 現実の交渉の色々な要素など、 実 際の交渉の機微を感じることができます。 また、 シンプルな英文契約書を題 材に実際の英文ライセンス契約書を通読し、 英米法の基礎的知識の習得 と英米契約法の基本的考え方の理解をめざします。 コンテンツ契約特論 英語による米国法入門 / Introduction to US Law This course has two main objectives.First, in terms of content, the student will learn to appreciate some of the prominent historical narratives that have been woven into the rich texture of law that interlaces today’ s America. Second, in terms of language learning, the course has been especially designed to provide non-native English-speakers with a friendly environment where they will feel motivated to improve their listening and presentation skills. 米国特許出願実務 “日米特許戦争” というフレーズに代表されるように、 産業界では国際競争力 を強化すべく、 米国での特許紛争及びそれを踏まえた特許実務に対応でき る対米知財人材が必要とされています。 そこで、 米国ロースクールでの経験 を生かし、 英語が不得手な初心者でも、 米国特許法の知識修得から代表 的な判例分析を行いつつ、 特許出願から審査等の実務スキルについて、 演習を中心に修得します。 コンテンツ産業で活躍できる人材を養成することを目的に、 産業界で活躍 する識者による講義を予定しています。 また、 Wo r kshopを取り入れ、 自分で コンテンツ企画を考え、 プレゼンテーションするスキルを育成したいと考えて います。短時間のプレゼンテーション実習を予定しています。 エンタテインメントと法制 現代社会におけるエンタテインメントは多様な広がりを見せている。 さらに、 インターネットなど情報技術と結びつくことで、 国境を越え、 日常生活のすみ ずみにまで及ぶ。本科目ではエンタテインメント産業をめぐる法的問題を分 野ごとに検討する。各現場の実務者をゲストスピーカーとして招き、 実践面 を重視する。 知財紛争処理実務 知財紛争処理実務の中で、 企業の知財担当者にとり重要度の高い米国 連邦地裁での特許侵害訴訟を中心に、 実務的視点からの講義・演習を、 実際に米国で訴訟となった特許事件を題材に、 企業の知財部員による米 国特許訴訟事件への対応の流れを疑似体験できるような形で進めます。 実際の訴状を教材に使うなどして臨場感を持ってもらうほか、 講義の要所 で、 訴訟実務経験豊富な弁護士や企業の知財専門家をゲストに招き、 実 経験に基づく特別講義を実施していただくことを予定しています。 また、 中 国での訴訟にも簡単に触れ、 multi-jurisdictionalな視点も加味します。 44 講義内容/専任教員紹介 平成25年度 専任教員紹介 講義内容 ※平成26年度は変更になる場合があります。 専門系(専門系科目は閉講となるため、平成26年度以降に入学される方は受講できません。) 特許法・実用新案法専門概論 特許法・実用新案法専門特論1 知財に関する業務に当たり、 必要な基礎的知識を得るために、 条文の読 み込みを中心として、 審査基準、 審判便覧を参照し、 特許法および実用新 案法を解説します。条文の解釈を基礎として、 必要に応じて制度趣旨、 判 決例などの説明もします。 さらに、 実務上の必要な、 条文の理解、 解釈に基 づき、 日常の知的財産に関する業務をする場合に、 必要最低限の知識を 習得し、 適切な対応ができるようになることを目指します。 特許法・実用新案法における重要な論点に関する判例を詳細に研究し、高度な実務 系専門家として必要な法解釈論について考察します。その際、判例の前提となっている 具体的な事実、争点及び裁判所が示した解釈を正確に理解するとともに、裁判所によ る解釈の理論的妥当性, 判決の射程やその実務的意義について検討し, もって受講生 の特許制度の趣旨や実務についての理解を深めることを目的として, 講義を行います。 意匠法専門概論1 商標法に関連する判例研究を中心に、 具体的事件を通じて商標制度の 基本的概念である 「使用」、 「類似」、 「混同」等を把握した上で、 判決例に 現れた争点とその解釈を通じて商標登録の要件を検討し、 商標に関する 高度な実務に必要な法理論を講義します。 意匠法に関連する判例研究を中心に、高度専門家として必要な具体的 事件における条文解釈について、意匠法の中心的テーマである 「類似」 の判断基準、 判断手法についての学説上の対立を踏まえた上で具体的 な事件を検討することにより理解を深めるとともに、部分意匠、間接侵害 及び「公然知られ」 の意義等についても、 具体的事件を通じて理解を深め るよう、 判決例に現れた争点と解釈を、 その背景を含めて講義した上で、 受 講者に積極的な授業への貢献を求める双方向性的な方式を用いて講義 します。 商標法専門概論1 知財条約で最も利用されている特許協力条約やマドリッ ド・プロトコルについ ては、 受講者が基礎的な理解をもつとの前提に立ち、 PCT出願における手 続の流れ、 優先権主張時の選択・考慮事項、 知財戦略との関わり、 及びマド リッ ド・プロトコルの制度的特徴と手続等など、 より深堀した内容を講義します。 高度専門家として必要な、 具体的事例における条文解釈の理解・修得につ いて、 具体的な事例に現れた問題点を、 その背景を含めて講義します。 知財評価 知財会計・信託 技術的な知的財産の評価に関する理論解説と事例研究を通して、 自ら知的財産評 価を行うために必要な知識とノウハウを獲得します。主な内容は、①主な評価方法に 関する概説、②評価を実施するために必須となる財務諸表関連知識、金融関連知 識、 さらにシミュレーション展開のために必要な統計の知識等についての概論、③技 術評価に関するデータの概説とその具体的な取得法、④キャッシュフロー法、株式時 価評価法、 ルール・オブ・サム法等、各種手法を用いた評価実務の解説を致します。 企業会計の基礎と現行会計制度に基づいた経営分析の概要を、事例を見な がら学んだ上で、企業会計において無形資産がどのような形で認識・把握され ているかを確認します。 そして、各企業における無形資産価値の実態と、企業 会計制度で把握される金額との乖離と、 その乖離を生み出した要素を制度的、 経営実態的に把握していきます。 また、 無形資産を企業の経営資産として経済 取引に付するケースの事例研究のひとつとして知財信託について確認します。 先端技術2 (医薬品創製技術) 薬がライフサイエンスの発展と技術革新の貢献によって創り出され、臨床試験を経て販売さ れるまでのプロセスを総合的に理解できるよう、技術革新(遺伝子工学・ゲノム科学など) と創 薬、製薬産業、薬の価値、薬の知的財産戦略、臨床試験、産官学連携とアライアンス、 トラン スレーション・リサーチ、情報産業としての製薬産業、DDSの基礎などについて講義します。 先端技術3 (バイオ技術) 生命科学分野では、遺伝子の実体とその構造解明によって分子生物学という新たな学 問分野ができると共に、分子生物学を応用したバイオ技術がその進歩に大きな役割を果 たしています。医薬品開発や病気の解明、診断、 オーダーメイド医療の実用化に向けて熾 烈な開発競争が進んでおり、バイオ技術はその中心的な役割を担っています。本講義で は、生命科学の基本原理や、バイオ技術を理解、説明できる能力を修得すると共に、生命 科学分野の知財戦略や知財獲得に向けた応用ができる能力の育成を目指しています。 個人別に、 知的財産に関するテーマを選び、 研究課題を設定します。各人は、 研究課題に応じ、前期にレポートを提出します。前記レポートに基づいて 発表会を実施し、メンバー間で討議します。知的財産に関する知見を深める 化学特許特論 知財プロジェクト研究 お ぎ の まこと 荻野 誠 教授 担当授業科目 国際取引法 知財契約実務 知財紛争処理実務 知財プロジェクト研究 先端技術4 (ナノテク・材料技術) ナノメートル (10億分の1メートル) の極微小域にて原子・分子レベル精度の 物質の構造制御により超微細、 高機能な新しい材料及びデバイスを創製 し、 それらを組合せて電子機器及び微小機械などを創製する技術がナノテク ノロジーです。ナノテクノロジーは 「素材 ・ 電子技術」、 「医療・バイオ」及び 「情報・通信」 など様々な産業の基盤に関わり、 21世紀の最重要技術です。 ナノテクノロジーの研究開発及び現状を中心に①材料物性②材料評価③ ナノ構造の性質及び創製法④ナノ構造の応用例などを講義します。 か し 担当授業科目 知財科学概論 企業における知財管理 戦略的特許明細書 知財プロジェクト研究 先端技術5 (環境技術) ビジネスと環境の調和は重要な課題です。製品に関する環境配慮設計や IR (Investor's Relation) 、 EMS (Environmental Management System) 活動などを行う時も、 有機的に結びついていることが望ましく、 組織毎に環 境に関する諸活動のグランドデザインを描く必要が生じます。 このグランドデ ザインこそが包括的な 「環境プランニング」 です。本講義は入門編として、 幅広い知識・技能を取得することを目的としています。 なお、 この講義は環 境プランニング学会による基礎コースとして認定されており、 申請により環 境プランナーとしての資格を得ることができます。 つ じ たかし 辻 孝 教授 担当授業科目 先端技術3 (バイオ技術) 昭和49年一橋大学経済学部卒業。平成17年専修大学経 済学研究科 (計量経済修士) 修了。平成24年東北大学工学 研究科博士後期課程修了 (工学博士) 。昭和49年東京海上 火災保険株式会社入社、 営業企画等の業務を担当の後、 財 団法人知的財産研究所、 (株) 東京海上研究所に出向し主 席研究員などを歴任。平成14年株式会社ミレアホールディン グス・マネージャーとして、東京海上他グループ各社の知的財 産管理を統括。平成17年東京理科大学大学院MIP教授、 現在に至る。著書に 『アーリーステージ知財の価値評価と価 格設定』 (監訳、中央経済社) 、 『 知的財産の経済・経営分析 入門』 (白桃書房) など。 い し い や す ゆ き 石井 康之 教授 担当授業科目 知財経済論 知財評価 知財会計・信託 知財プロジェクト研究 PROFILE 学歴・経歴 PROFILE 学歴・経歴 早稲田大学政治経済学部政治学科及び東京都立大学法 学部法律学科卒。筑波大学大学院経営・政策科学研究科 修了 (企業法学専攻) 。Oxford大学St.Peter’ s校にて同大 知的財産研究所初代所長Peter Hayward氏に師事。日立 製作所 国際事業本部及び知的財産権本部にて23年間半 導体分野を中心とする国際ライセンス交渉並びに国際特許 侵害訴訟の遂行及び和解交渉に従事。平成22年日立国際 電気 知的財産権本部本部長。平成24年4月より現職。平 成24年2月日本ライセンス協会副会長に就任。 昭和56年国家公務員上級甲種 (薬学) 合格、 昭和57年東京 理科大学薬学部卒業、 経済産業省特許庁入庁、 審査第三部 審査官、審判部審判官を経て、平成9年審判部書記課長補 佐、 平成12年特許審査第二部主任上級審査官、 平成15年 特許審査第二部上席総括審査官 (室長) 、 同年10月政策研 究大学院大学助教授、 平成17年東京理科大学大学院MIP 教授、 現在に至る。公職は知的財産戦略本部コンテンツ・日本 ブランド専門調査会委員など。著書に 『社会と知的財産』 (共著 /財団法人放送大学教育振興会) 『 、デジタル時代の知的資産 マネジメント』 (共著/白桃書房) など多数。平成18年度東京財 団研究助成対象、 平成20年 (財) 機械産業記念事業財団第1 回知的財産学術奨励賞 (日本知財学会特別賞) 受賞。 お ご せ ゆ み 生越 由美 教授 担当授業科目 地域起こし知財戦略 特許法・実用新案法概論 知財制度の現状と課題 機械特許特論 知財プロジェクト研究 北海道大学大学院修了。昭和51年日本電信電話公社 (現 NTT) 入社、 昭和54年弁理士試験合格、 NTT知的財産センタ 所長、 NTT-AT取締役を歴任。平成17年東京理科大学大学 院MIP教授、 平成23年知的財産戦略研究所理事長、 現在に 至る。 日本知的財産協会理事長、 経済産業省産業構造審議 会臨時委員、 文部科学省科学技術・学術審議会専門委員、 内 閣府総合科学技術会議専門委員、経団連知的財産委員会 企画部会部会長代行等を歴任。著書に 『知財最前線からの メッセージ』 (経済産業調査会) 、 『職務発明制度のあり方につ いて』 (日本知的財産協会) 、 『 経営形態に連動した知的財産 管理-持株会社制度下における知的財産管理-』 (企業研究 会) 『 、技術標準と特許権の関係について』 (AIPPI) 等。 PROFILE 学歴・経歴 す ず き きみあき 鈴木 公明 教授 担当授業科目 デザイン戦略 意匠法概論 意匠特論 不正競争防止法概論 知財プロジェクト研究 あきら 兵庫 明 教授 担当授業科目 先端技術1 (IT・エレクトロニクス) 平成2年東京大学卒業。 キヤノン (株) 知的財産法務本部を経 て、特許庁入庁、制度改正審議室、特許・実用新案審査、意 匠審査、 意匠制度企画室等を歴任。平成17年東京理科大学 大学院MIP助教授、 平成19年准教授、 現在に至る。弁理士。 不正競争防止法調査員。知的財産管理技能検定委員。著書 に 『知的財産のデューデリジェンス』 (共著/秀和システム) 、 『知財戦略の基本と仕組み』 (編著/秀和システム) 『 、IT知財 と法務』 (共著/日刊工業新聞) 、 『 知的財産の価値評価』 (I MS 出版) 『 、工業所有権法の解説』 (部分執筆/発明協会) 、 『工業所有権法逐条解説』 (部分執筆/発明協会) など。 PROFILE 学歴・経歴 PROFILE 学歴・経歴 昭和61年、新潟大学大学院理学研究科生物学専攻修了。 平成元年まで、山之内製薬株式会社中央研究所、研究員。 平成4年、九州大学大学院理学研究科博士後期課程満期 退学。平成3年日本学術振興会特別研究員 (DC) 。平成6~ 13年、 日本たばこ産業株式会社医薬探索研究所、 主任研究 員。平成13年、 東京理科大学基礎工学部、 助教授。平成19 年より同、 教授。平成21年より東京理科大学総合研究機構、 教授。同大学院基礎工学研究科、 教授を兼務。現在に至る。 博士(理学)。専門は再生医学。株式会社オーガンテクノロ ジーズ取締役を兼任。東京歯科大学、 客員教授。 日本歯科再 生医学会・理事、 日本臓器保存生物医学会・理事、 日本再生 医療学会・評議員。 昭和61年慶応義塾大学法学部法律学科卒業。昭和62年弁 理士試験合格、同年弁理士登録。都内特許事務所に24年 間勤務し、 商標、 意匠、 不正競争関連の国内外の案件を多数 担当する。平成16年特定侵害訴訟代理業務付記登録。平成 18年から同23年まで東京税関専門委員。平成18年より青山 学院大学大学院講師。平成19年スイス連邦工科大学チュー リッヒ校講師。平成20年より金沢工業大学大学院客員教授。 平成20、21年度日本弁理士会産業競争力推進委員会副委 員長、平成24年度同委員長。平成25年JICA研修講師。平 成20年より商標協会理事。平成25年度日本弁理士会常議 員。発明推進協会産業財産権侵害対策等検討会委員。平成 24年橋本千賀子商標特許事務所設立、 現在に至る。 は し も と ち か こ 橋本 千賀子 教授 担当授業科目 商標法概論 知財条約専門概論1 知財プロジェクト研究 PROFILE 学歴・経歴 ひょうご と共に、個人の基礎能力と課題解決能力が大きく向上するように個別指導 をします。後期はより深い検討や分析を加えつつ、研究課題をまとめていき ます。課題の捉え方や課題を解決できる能力を修得することにより、真に 知的財産を活用できるプロフェッショナルを養成します。 PROFILE 学歴・経歴 東京大学理学部化学科卒業、 東京大学大学院理学系研究 科化学専門課程修士課程修了後、 昭和57年に特許庁に入 庁し、 電気材料、 電池、 金属、 医薬、 有機材料、 無機材料などさ まざまな分野の審査・審判に携わる。平成11年に財団法人知 的財産研究所研究部長、 平成13年に一橋大学国際企業戦 略研究科助教授を経て、平成15年に特許庁に帰任し、特許 審査第三部の管理職を歴任。審査基準室長、 医療上席審査 長、 特許審査第三部首席審査長を経て、 平成23年1月より特 許審査第三部長、平成24年7月に特許庁を辞職。同月弁理 士登録。平成25年4月より現職。海外を含めた特許制度や特 許政策、 医療・バイオ関係の特許に関する論文多数。 PROFILE 学歴・経歴 澤井 敬史 教授 演習科目 知財プロジェクト研究 担当授業科目 さ わ い た 技術系 情報技術が急速な勢いで発展する中、様々な技術がその発展に寄与している。中でも、電子技術 の粋とも言うべきコンピュータや携帯電話に代表される通信機器の進歩はめざましい。本講義では、 コンピュータや通信機器のハードウェアの基本となっている電気回路と電子回路の初歩から説明し、 コンピュータの基本構成と動作原理、 さらに通信機器を構成する要素技術について理解を深める。 せ つ こ 知財条約専門概論1 経済・経営系 先端技術1 (IT・エレクトロニクス) あ さ み 淺見 節子 教授 PROFILE 学歴・経歴 平成元年東京理科大学大学院理工学研究科電気工学専攻 博士後期課程修了 (工学博士) 。同年東京理科大学理工学 部電気工学科 (現・電気電子情報工学科) 助手、講師、助教 授を経て、 平成17年同教授。 ならびに平成22年4月より東京 理科大学大学院MIP教授。現在に至る。 この間、 平成8年9月 より平成9年8月までオハイオ州立大学在外研究員。アナログ 電子回路・集積回路、 高周波回路などの研究に従事。東京大 学大規模集積システム設計教育研究センター (VDEC) 全国 運営協議会委員。電気学会・電子回路研究専門委員会委員 長など多数の委員・幹事を歴任。電子情報通信学会基礎・境 界ソサイエティ特別功労賞受賞。電子情報通信学会、 電気学 会、 IEEE、 エレクトロニクス実装学会各会員。 PROFILE 学歴・経歴 ひ ら つ か み つ よし 平塚 三好 教授 担当授業科目 電気特許特論 米国特許出願実務 米国知財法・知財英語 知財プロジェクト研究 工学博士(課程)。東京理科大学大学院理学研究科物理 学専攻修士課程修了。米国フランクリン・ピアース・ロー・セン ター知的財産修士 (US MIP) 課程修了。企業、 特許事務所 (米国法律事務所で実務経験を重ねる)、及び東京理科大 学知的財産本部知財マネージャーを経て現職。著書に、 『東 京理科大学・坊ちゃん選書「もの」 から 「知財」の時代へ』、論 文に、 『ソフトウエア特許によるイノベーションの促進および 阻害についての一考察』 (知財管理誌) 、 『 情報通信・エレクト ロニクス産業の発展を阻害するパテントトロールへの対応策』 (日本経営工学会論文誌) などがある。 ※平成25年6月1日現在の教員名、担当授業科目を掲載しています。 45 46 専任教員/併任教員・主な非常勤教員紹介 専任教員紹介 平成25年度 主な非常勤教員紹介 PROFILE 学歴・経歴 ふ じ の じ ん ぞ う 藤野 仁三 教授 担当授業科目 PROFILE 学歴・経歴 福島大学経済学部卒。早稲田大学大学院法学研究科修了 (経済法専攻) 。 日本技術貿易株式会社および米総合法律事 務所モリソン・フォースター東京オフィスにてライセンス契約、 海 外知財法制調査、海外訴訟支援などを担当。平成17年から 東京理科大学大学院MIP教授。著書に 『知財担当者のため の実務英文入門』、 『 標準化ビジネス』 (共編著) 、 『アメリカ知 的財産権法』 (訳書) 、 『よくわかる知的財産権問題』、 『特許と 技術標準』 がある。 み な が わ ちょうざ ぶ ろう 皆川 長三郎 教授 担当授業科目 研究開発戦略 情報収集解析 技術移転・アライアンス 知財プロジェクト研究 標準化戦略 独占禁止法概論 知財条約専門概論1 知財プロジェクト研究 東北大学大学院電子工学専攻修了。昭和48年日本電信電 話公社入社。研究開発本部SE担当調査役、 知的財産部渉 外部門/権利化部門統括担当部長等を歴任。平成10年 NTTアドバンステクノロジ (株) 入社。知的財産事業本部企画 営業部長。現在、 日本知財学会監事。平成17年東京理科大 学大学院MIP教授、 平成21年INS教授兼務。著書に 『知財ラ イセンス契約の法律相談』 (共著/青林書院) 、 『ソフトウェア 特許入門』 (特許庁 (社) 発明協会) などがある。特許情報収 集解析/知的財産リスクマネジメントに関する講演・発表多数。 客員教授 そ うじょう ●知財経営と技術 ●特許法・実用新案法専門特論1 昭和63年京都大学理学部卒業。平成2年3月東京大学大学院理学系研究科修了。同年石川島播磨重工業株式会社入社。平成 13年弁護士登録、 安原法律特許事務所入所、 平成15年弁理士登録。平成21年シティユーワ法律事務所入所、 平成23年佐藤・鷹 見法律事務所開設、 現在に至る。主に知的財産権に関する紛争、 企業法務を専門として活動。著書に 『Q&A薬局・薬剤師の責任-ト ラブルの予防・解決-』 (共著) (新日本法規出版株式会社) 。 ●特許法・実用新案法専門特論1 平成元年東京大学法学部卒業、 平成7年ワシントン大学法科大学院修了、 平成9年コロンビア大学国際関係大学院修了。平成元 年通商産業省入省。特許庁総務課法規係長、 貿易局輸出課課長補佐等を歴任し、 経済産業研究所研究員、 内閣官房知的財産戦 略推進事務局参事官補佐を務める。平成17年~平成21年信州大学大学院法曹法務研究科助教授 (平成19年より准教授) 、 平成 21年~國學院大學法科大学院教授、 現在に至る。論文・研修講師など多数。 ●中国知財戦略 早稲田大学法学部卒業。1998年弁護士登録。西村総合法律事務所勤務を経て、 2004年に北京市対外経済貿易大学に留学。 2005年よりフレッシュフィールズ法律事務所 (上海) に勤務、 2009年に帰国、 2010年より西村あさひ法律事務所 (カウンセル) 。著書 に「模倣対策マニュアル (中国編)」 (2012年、 日本貿易振興機構) 、 「中国知的財産権判例評釈」 (共著、 2009年、 日本機械輸出組 合) がある。 まさ か ず 鷹見 雅和 客員教授 な か や ま い ち ろう み や た け ひ さ よし 宮武 久佳 教授 担当授業科目 著作権法概論 著作権条約概論 エンタテインメントと法制 知財プロジェクト研究 PROFILE 学歴・経歴 PROFILE 学歴・経歴 東京理科大学大学院イノベーション研究科 (知的財産戦略 専攻) 教授。元横浜国立大学教授。元共同通信社 (記者・デ スク)。米ハーバード大 学 ニーマンフェロー( N i e m a n Fellow。全額給費・客員ジャーナリスト) 、FIFAワールドカップ 日本組織委員会チーフプレスオフィサーなどを歴任。一橋大 学大学院 国際企業戦略研究科 (知的財産法コース) 修士 課程修了、 国際基督教大学 (ICU) 大学院修士課程修了、 カ リフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) 大学院単位取得 留学。著書に 『知的財産と創造性』 (みすず書房) 、 『メディア 用語基本辞典』 ( 世界思想社、分担執筆) など。現在、 日本 音楽著作権協会 (JASRAC) 理事を兼任。早稲田大学、東 北学院大学非常勤講師。 2001年3月東京大学法学部卒業、2002年10月弁護士登 録。2007年7月~2010年6月公正取引委員会勤務 (任期 付採用公務員) 。2010年7月~12月Slaughter and May 法律事務所 (ロンドン) 競争法グループへの出向勤務を経て 2011年1月弁護士業務に復帰。2004年4月~2005年5月 東京大学法科大学院専任講師、 2012年4月~2013年3月 立教大学法務研究科兼任講師を務める。公取委にて国際カ ルテル事件、知的財産権濫用事件等を担当し、審査手続や 海外競争当局との情報交換実務に関して豊富な経験を有す る。 「標準規格策定と知的財産権行使に関する欧州委員会 の新ルール」、 「 判例 米国・E U競争法」 ( 共著)、 「P L C Competition and Cartel Leniency guide 2012: Japan Q&A」 など論稿多数。 ひ ら や ま けん た ろう 平山 賢太郎 准教授 担当授業科目 独占禁止法概論 知財プロジェクト研究 中山 一郎 客員教授 の む ら た か し 野村 高志 客員教授 み ず た に な お き 水谷 直樹 客員教授 ●特許法・実用新案法特論 平成25年度 併任教員紹介 併任教員 担当授業科目 ●著作権特論 ●知財戦略論 ●科学技術政策 昭和59年東京工業大学無機材料工学専攻修士課程修了。平成6年同大学同専攻博士課程修了。昭和59年東陶機器 (株) 入 社、 光フロンティア事業推進センター次長を経て、 平成10年東京大学先端科学技術研究センター客員教授。平成13年同センター教 授、 現在、 先端科学技術研究センター (RCAST) ( 、兼) 工学系技術経営戦略学専攻 (TMI) 、 産学連携本部副本部長、 安全保障輸 出管理支援室長、 東京理科大学専門職大学院MIP 客員教授、 日本知財学会理事を務める。経済産業省産業構造審議会委員など 歴任。平成14年日経BizTech 賞、 平成16年産学官連携功労者表彰内閣総理大臣賞など受賞。著書に 『TLO とライセンス・アソシエ イツ』 (ビーケイシー) 、 『理工系のための特許・技術移転入門』 (岩波書店) 渡部俊也編著, 東京大学知的資産経営総括寄付講座シ リーズ, 白桃書房 (2011) .などがある。 PROFILE 学歴・経歴 わ た な べ と し や まきの きみこ 牧野 公子 教授 あんどう し ずとし 安藤 靜敏 教授 ●先端技術2 (医薬品創製技術) 昭和54年東京理科大学薬学部薬学科卒。昭和56年同大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了。薬学博士。現・薬学部薬学科 教授。同大学戦略的物理製剤学研究基盤センター長を努める。 日本DDS学会評議員、 日本薬剤学会投稿論文審査委員等多数の 学会において幹事・委員等を歴任。著書・研究論文多数。 平成5年東京理科大学大学院工学研究科電気工学専攻博士後期課程修了、 博士 (工学) 。同年電気通信大学文部教官助手。平 成7年東京理科大学理学部第一部応用物理学科嘱託助手 (嘱託任期5年) 。平成12年同大学工学部第二部電気工学科専任講 現在に至る。 この間、 理化学研究所客員研究員、 電気通信大学非常勤講師を兼務。平 ●先端技術4 (ナノテク・材料技術) 師。平成18年同助教授。平成22年同教授、 成21年5月Iasi工科大学 (Romania) より名誉メンバーの称号を拝受。著書に 『太陽電池』 (パワー社) 『 、電子材料ハンドブック』 (朝倉 書店) などがある。 渡部 俊也 客員教授 非常勤教員 担当授業科目 ●中小企業の知財戦略 ●特許法・実用新案法特論 平成4年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻情報工学分野 (修士課程) 卒業。広告会社勤務を経て、 平成12年弁護士登 録、 水谷法律事務所入所。主要著作として 「クラウドビジネスと法」 (第一法規、 平成24年) 。 ●産業財産権条約概論 大阪大学大学院理学研究科博士課程前期課程修了。特許庁入庁後、 審査第四部、 審判部等において特許出願の審査・審判実務 に従事。外務省国際連合局において世界知的所有権機関 (WIPO) を担当し、 国内関係省庁等との連絡調整業務等に従事。科学 技術庁科学技術振興局企画課奨励室長、 特許庁審判部上級審判官、 首席審査長、 特許審査第三部長等を歴任。弁理士。 ●経営戦略論 東京教育大学大学院理学研究科化学専攻博士課程修了。理学博士。一橋大学学生部長、 商学部長、 イノベーション研究センター 長などを歴任。一橋大学名誉教授。2005年諏訪東京理科大学経営情報学部教授、 2006年~2010年3月同大学長。2010年4月 ~2013年3月東京理科大学専門職大学院イノベーション研究科知的財産戦略専攻教授、 2013年4月より現職。 日本インストアマー ケティング学会会長、 元日本商品学会長。 日本開発工学会理事。著書に 『産業社会の進展と化学』 『 、最新商品研究入門』 など。 ●コンテンツビジネス戦略 昭和43年成城大学経済学部卒業、 同年4月株式会社電通入社、 大阪支社配属、 昭和51年東京本社転勤、 電通では媒体局、 営業 局等を担当し平成11年1月コンテンツ本部発足時に異動、 平成12年4月コンテンツ開発室長、 平成13年4月エンタテインメント事業 局長、 平成17年6月ジェネオンエンタテインメント (株) 代表取締役社長、 日本レコード協会理事、 日本映像ソフト協会専務理事などを歴 任、 平成20年11月退任。 平成25年度 主な非常勤教員紹介 客員教授 うめ もと よし ひ こ 梅本 吉彦 客員教授 く ぼ 担当授業科目 ●民法 ●民事訴訟法 まさ か ず 久保 雅一 客員教授 ●コンテンツ契約特論 く ろ せ ま さ し 黒瀬 雅志 客員教授 ●アジア知財戦略 PROFILE 学歴・経歴 昭和48年法政大学大学院博士課程単位取得退学、 大東文化大学法学部専任講師、 同助教授を経て、 昭和54年専修大学法学部 助教授に就任し、 同59年同教授、 平成23年3月定年退職。同年4月専修大学名誉教授に就任し、 現在に至る。 この間、 産業構造審 議会臨時委員、 特許庁工業所有権研修所講師、 国税庁税務大学校本科講師等を歴任。現在、 弁護士 (第二東京弁護士会所属) 、 日本大学法学部講師、 法とコンピュータ学会フェロー、 仲裁ADR法学会監事、 独立行政法人環境再生保全機構評議員。 早稲田大学教育学部教育学科教育学専修卒業。 株式会社小学館マルチメディア局チーフプロデューサー、 株式会社小学館ミュー ジック&デジタルエンターテイメント取締役、株式会社よしもとデジタル・エンタテインメント取締役。人気キャラクター 「ポケモン」 を育て世 界に送り出す。中国北京電影学院客員教授。政府系各種委員会や日本知財学会理事としても活躍。 京都工芸繊維大学卒業 (生産機械工学) 。一橋大学・大学院経営法務修士課程修了。弁理士登録 (1977年) 。 ミュンヘンで欧州特 許制度研修。協和特許法律事務所、 アジア弁理士協会国際理事、 模倣品対策委員会委員長、 日本ライセンス協会監事。著書に 『ア ジア知的財産戦略』 (ダイヤモンド社) 、 「中国知的財産権判例評釈」 (日本機械輸出組合) 、 「アジア諸国の知的財産制度」 (青林書 院) 、 「ロシア知的財産制度と実務」 (経済産業調査会) などがある。黄綬褒章受章 (2006年) 、 日本知財学会特別賞受賞 (2009年) 。 い わ はら まさ ふ み 岩原 将文 非常勤講師 えび ず だ ひさ のり 胡田 尚則 非常勤講師 か た お か ひろし 片岡 寬 非常勤講師 き が しもみち 下道 晶久 客員教授 す ずき ●知財条約専門概論1 昭和42年東京農工大学工学部電気工学科卒業。昭和44年特許庁入庁、 電力審査官。昭和52年国際協力事業団 (J ICA) に出向 し途上国の技術協力事業に従事。昭和62年世界知的所有権機関 (WIPO) に派遣されPCT管理部に勤務。平成4年より特許庁審 判官、 特許情報企画課長、 審査長 (映像機器) 、 審判長 (第9部門長) 等を歴任。平成8年特許庁退職、 同年より弁理士登録 (青和特 許法律事務所) 、 現在に至る。著書に、 『出願人のための特許協力条約』 (発明協会/平成22年) 等がある。 ●特許法・実用新案法専門概論 東京教育大学農学部卒業。特許庁に入庁後、 特許・実用新案の審査・審判業務に従事、 審判部7部門 部門長審判長を務める。 脇特許事務所 (現 協映特許事務所) にて弁理士として活躍。著書等として 「知的財産権関係法規沿革DVD版」 (共編、 2010年、 弁理士会) 、 「特許法概説」 (単著、 2003年、 JETRO) がある。 てるひさ のぶお 鈴木 伸夫 客員教授 すみお 気賀 純夫 非常勤講師 き む ら こ う た ろ う 木村 耕太郎 非常勤講師 PROFILE 学歴・経歴 大阪大学工学部卒業。三菱電線工業株式会社入社、 知的財産部部長、 事業企画部長、 理事・情報通信部副本部長(兼)菱星テクノ システム株式会社取締役、 技術本部副本部長を歴任後、 公益財団法人東京都中小企業振興公社東京都知的財産総合センター所 長を経て、 現在、 東京都知的財産総合センター 知財連携プロジェクトマネージャー、 東京都立産業技術研究センターワイドキャリヤー 知財アドバイザー、 日本知的財産協会知財講師。 い くし ま ひろし 生島 博 非常勤講師 昭和48年東京工業大学工学部卒業、 昭和50年早稲田大学法学部卒業、 昭和54年弁護士登録、 平成元年弁理士登録、 平成15 年以来東京工業大学大学院客員教授、 平成16年以来専修大学法科大学院客員教授、 平成18年日弁連知的財産制度委員会委 員長、 論文としては 「情報のディジタル・ネッ トワ−ク化と著作権法制の対応」、 「ビジネス方法特許の行使に伴い新たに生じてくる問題」、 「間接侵害」 (いずれも有斐閣「ジュリスト」) など。 昭和56年東京大学法学部卒業、 昭和58年弁護士登録 (第一東京弁護士会) 。主要著作としては 「著作権法詳説 (第9版) ( 」レクシ スネクシス・ジャパン) 、 「二次的著作物の成否―江戸考古学研究事典事件」 (著作権判例百選第4版、 有斐閣) 、 「広告代理店の著 作権処理義務―東京地判平成20 ・ 4 ・ 18」 (NBL884号) 、 「デジタル・ネッ ト時代の著作権のあり方 (上) ・ (下) ( 」共著、 NBL898 ・ 899 号) などがある。 み や ま ゆ う ぞ う 三山 裕三 客員教授 PROFILE 学歴・経歴 昭和41年京都大学法学部卒業。同年三菱化成工業 (株) (現三菱化学 (株) ) 入社、 特許部配属。平成8年同社知的財産部長、 平 成14年同社執行役員に就任。平成15年同社退職。平成15年日本知的財産協会専務理事に就任。平成21年度より京都大学産 官学連携本部特任教授に就任。著書・論文に 『21世紀の日本のビジョンと戦略』 (化学と工業誌/平成13年) 『 、人類の知的財産と しての情報マネジメント』 (情報管理誌/平成19年) などがある。 いさむ 宗定 勇 客員教授 たかみ 担当授業科目 ●特許法・実用新案法特論 平成5年東京大学法学部卒業。平成7年弁護士登録、湯浅法律特許事務所 (現ユアサハラ法律特許事務所) 入所。平成11年 University of Virginia School of Law LL.M 卒業。外資系法律事務所、 国内法律事務所を経て、 平成23年牛鳴坂法律事務所を 開設。平成19年~平成23年筑波大学法科大学院客員教授 (知的財産法演習担当) 。主要著作として 「判例で読む米国特許法」 (商事法務研究会、 新版平成20年) 、 「特許訴訟に勝つ方法」 (中央経済社、 平成15年) 。 ※平成25年6月1日現在の教員名、担当授業科目を掲載しています。 47 48 主な非常勤教員紹介/各種活動 TOPICS Ⅱ 各種活動 TOPICS Ⅱ 平成25年度 主な非常勤教員紹介 非常勤教員 くさ ま 担当授業科目 ふ みひこ 草間 文彦 非常勤講師 しみず ●著作権とライセンシング 東京理科大学大学院専門職大学院イノベーション研究科知的財産戦略専攻修了、 関西大学大学院法学研究科博士課程前期修 了。国立大学法人電気通信大学先端領域教育研究センター産学官連携研究員を経て、 一般財団法人比較法研究センター特別研 究員 (現在) 。平成24年度よりMIP非常勤講師。 ●コンテンツ契約特論 一橋大学大学院国際企業戦略専攻修了。平成24年度より東京理科大学専門職大学院イノベーション研究科知的財産戦略専攻 および文教大学情報学部にて非常勤講師。株式会社スズキアンドアソシエイツ代表取締役社長。 ●ファーマビジネス戦略 1983年3月、東京理科大学・薬学研究科修士課程卒業後、第一製薬株式会社に勤務。研究企画部、国際開発部、中国現地法人への出向、研 究企画推進部にて勤務の後、事業開発・ライセンス部にてグローバル事業開発計画の立案・推進、導出入課題に関るライセンス業務に従事。 2005年10月からロシュファーマジャパンに勤務。日本・韓国の大学・ベンチャー企業・製薬会社・ベンチャーキャピタリストとのネットワークの構築、製 品・技術の導入および研究提携の推進を主導。2010年12月ロシュファーマジャパン代表、事業開発統括に就任。1989年、医学博士号取得。 す ずき か お り 鈴木 香織 非常勤講師 す ずき かおる 鈴木 香 非常勤講師 す み く ら こ う い ち 隅藏 康一 非常勤講師 た か はし たてばやし ●種苗法概論 にしひら ピ ー ター ・ 中小企業診断士・ニッチ戦略研究所代表。昭和61年京都大学法学部卒業後、 株式会社三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。23 年の在籍を経て現職。東京都中小企業診断士協会認定「知的財産権活用研究会」 メンバー。銀行時代は中小企業対象の法人融 資、 審査業務を中心に担当したほか、 三和総合研究所出向時には、 地域産業集積の実態調査など自治体等が推進する中小企業振 興施策に多く関わる。平成23年東京理科大学専門職大学院MI P専攻修了。 ●商標特論 ノ ギ Peter Nagy 非常勤講師 ●英語による米国法入門 /Introduction to US Law ほ ん ご う よ し ひ ろ 本郷 孔洋 非常勤講師 み たらい ●先端技術5 (環境技術) あ きら 御手洗 陽 非常勤講師 ●メディア未来学 や す だ か ず ふ み 安田 和史 非常勤講師 ●コンテンツ契約特論 よ し だ く に お 吉田 邦夫 非常勤講師 ●ブランド戦略 ロ イ ド ・ パ ー カ ー Lloyd Parker 非常勤講師 イングランド北東部ヨーク郊外の園芸学校にて園芸の基礎を学び、 ケンブリッジ大学植物園、 英王立植物園キューガーデンにて経験を 積む。英国より帰国後、 花咲園芸総研を設立し、 以後フリーランス園芸コンサルタントとして活動。東京理科大学大学院総合科学技術 経営研究科知的財産戦略専攻修了 [知的財産修士 (専門職) ] 。 ●中小企業の知財戦略 み きお 西平 幹夫 非常勤講師 平成11年3月慶應義塾大学法学部法律学科卒。平成12年3月慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程 (民事法学専攻) 修了。 平成13年10月弁護士登録。同年、 森綜合法律事務所 (現 森・濱田松本法律事務所) 入所。平成19年4月末吉綜合法律事務所 (現 潮見坂綜合法律事務所) 開設、 主に知的財産法・IT法を専門に企業法務を扱い現在に至る。平成25年より特許庁工業所有権 審議会弁理士審査分科会臨時委員を勤める。著書に 『特許・商標・不正競争関係訴訟の実務入門』 (共著) (商事法務) などがある。 一橋大学法学部卒。平成6年ミュンヘン大学法学修士、 平成5年~平成6年マックス・プランク知的財産法・競争法研究所客員研究 員。昭和60年中村合同特許法律事務所入所、 平成7年から同事務所パートナーを務める。昭和60年弁護士登録、 昭和62年弁理士 登録。論文・講演など多数。 たけひろ 西 健裕 非常勤講師 平成5年東京大学理学部生物化学科卒業、 平成7年同修士課程修了。平成10年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、 工学博士。同年より、 東京大学先端科学技術研究センター助手。平成13年より政策研究大学院大学助教授、 平成19年から同准教 授。現在、 日本知財学会理事、 研究・技術計画学会理事。著書に 『知的財産政策とマネジメント』 (白桃書房/平成20年) 、 『幹細胞 の特許戦略』 (発明協会/平成23年) などがある。 ●特許法・実用新案法専門特論1 し ん い ち ろう 田中 伸一郎 非常勤講師 にし ●意匠法専門概論1 まさ や 舘林 正也 非常勤講師 た な か ●バイオ特許戦略 もとひ ろ 高橋 元弘 非常勤講師 立教大学経済学部卒業。米国NPO法人L IMA(国際ライセンシング産業マーチャダイザーズ協会)日本代表を2002年より2011年ま で、 また一般社団法人日本ライセンシング・ビジネス協会代表理事を2011年より2012年まで勤め、現在同会員。 コンサルティング ファーム、 株式会社ブランドッグ代表取締役。 エンリコ・コベリ社(伊)日本代理人、 米国ハインツ社商標マスターライセンシー、 ダンロップ、 ドネイ、 スラセンジャーなどのスポーツプロパティを扱うIBML社 (英) 代理人、 国内外の企業、 NPO、 自治体などの知財権コンサルタントを 務める。 日本文藝家協会、 日本ヴェルディ協会、 日本ワーグナー協会会員。 ●コンテンツ契約特論 としあき 清水 利明 非常勤講師 PROFILE 学歴・経歴 ●ヨーロッパ知財戦略 慶応義塾大学商学部卒業。 カゴメ株式会社法務部課長。元社団法人日本食品・バイオ知的財産権センター (旧日本食品特許セン ター) 商標委員長、 日本商標協会常務理事 (不正競業部会部会長・判決研究部会副部会長) 。 Peter NAGY is an attorney and a teacher. He has practiced at several large law firms, initially as a litigation lawyer and then as a transactional lawyer, since 1998. His main interests are Comparative Law, Environmental Law, and Animal Law. He holds an LL.B (JD) (McGill University) in Common Law; a BCL (McGill University) in Civil Law; a B.Ed. (University of Toronto) as a high school teacher (of French, History and Singing); and an M.Ed. (University of Toronto) in Second Language Education; a B.A. (Helsinki University, Finland) in Music; and a Fil.Kand. (University of Gothenburg, Sweden) in Classical Philology. Peter is presently a staff attorney at Nishimura & Asahi in Tokyo. 昭和47年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了、 昭和監査法人 (現、 新日本監査法人) 入所。昭和52年本郷公認会計士 事務所開設。平成14年 辻・本郷 税理士法人理事長就任。平成14年環境学会理事就任。平成15年東京大学大学院環境プラン ニング特別講師、 平成17年東京理科大学講師、 平成20年東京大学講師就任。平成21年10月環境省中央環境審議会専門委員 就任。平成23年神奈川大学中小企業経営経理研究所客員教授就任。著書に 『営業利益2割の経営』 (日本経営合理化協会) 、 『「環境ビジネス」 があしたを創る』 (東峰書房) 『 、わかる!環境経営』 (PHPビジネス新書) 『 、経営ノート2013』 (東峰書房) 『 、続「環境ビ ジネス」 があしたを創る』 (東峰書房) などがある。 埼玉大学大学院文化科学研究科社会文化論専攻修了 [修士 (文化科学) ] 。株式会社コミュニケーション科学研究所客員研究員等 を経て、 2013年3月現在、 専門学校桑沢デザイン研究所デザイン学分野責任者(担当科目 「メディア文化研究」 「デザイン概論」等) 。 会津大学短期大学 (「メディア論」) 、 関東学院大学 (「メディアと文化[メディアと芸術]」) 、 首都大学東京 (「社会学特殊講義」) ほか講 師。著書として 「デザインの瞬間 (創造の決定的瞬間と先駆者たち) ( 」共著、 2003年、 角川学芸出版) がある。 東京理科大学大学院専門職大学院イノベーション研究科知的財産戦略専攻修了。平成24年度よりMIP非常勤講師。平成25年度 より第一工業大学非常勤講師。株式会社スズキアンドアソシエイツ取締役。 昭和40年山口大学経済学部卒業、 同年本田技研工業 (株) に入社。主として欧州地域、 中国の海外営業を担当。二輪中国部長、 欧州本部事業管理部長等を経て、 平成8年 (株) ホンダトレーディング常務取締役就任。平成13年退任後、 早稲田大学大学院アジア 太平洋研究科入学、 平成15年国際関係学修士課程卒業。 イングランド&ウェールズ及びオーストラリアの弁護士資格を保有し、 日本でも外国法事務弁護士として登録。ホーガン・ロヴェルズ法律 事務所外国法共同事業の代表パートナー。 これまで取り扱ってきた案件の法域は、 100以上。特に、 幅広い日本の顧客に欧州知的財 産法に関するアドバイスを提供するため、 欧州の多数のホーガン・ロヴェルズ事務所と定期的に仕事をしている。 「Asia Pacific Legal 500」 では 「優秀な知的財産専門弁護士」 と評され、 また、 「Chambers Global」2005~2013年版では 「常に勤勉で、 レスポンスも早 い。温かい性格で、 積極的。 日本語によるコミュニケーション能力も非常に高く、 他者と一線を画する弁護士である」 と評されている。同 志社大学及び京都外国語大学への留学経験など、 日本との関わりは31年以上。 ユニークなティーチング・メソッド 知的財産の仕事においては、高いコミュニケーション能力が必要で す。併せて、課題発見能力と課題解決能力が求められます。 そこで、MIP では専任教師が自らの経験を踏まえて独自のティーチングメソッドを編み だし、講義に採り入れています。 その一例を以下にキャッチフレーズ的に 紹介します。 (括弧内は講義名です) F a c i l i t a t e方式による知識マネジメント型の授業(技術経営論)、 Multi-Question方式による解析型の授業(標準化戦略)、SpeedReading方式による本質追究の授業 (著作権条約概論) 、 歴史的変遷・ 法対比・内外比較に基づくMulti-Viewpoint型の授業 (知財制度の現状 と課題) 、 地域の実例密着によるDirect-Dialog型の授業 (地域起こし知 財戦略) 、 Simulation-Experience 方式による実務疑似体験型の授業 械特許特論) “Professor 、 No Answer, Questions Only” 方式による 実務技能トレーニング型の授業 (電気特許特論) 、Real-time・Open・ Interactiveを特徴とするHybrid参加型の授業 (戦略的特許明細書) 中でもユニークなのは 「Real-time・Open・Interactiveを特徴とする Hybrid参加型の授業」 (戦略的特許明細書) です。 まず、単純な素材が提示され、各学生がその場(リアルタイム) で 「発 明」 します。次いで、 グループ編成をしてそれらの発明についてオープンな 討論をしながら、最良の発明を選択しブラッシュアップします。 さらに、役割 を持ったチームを新たに編成してチーム間で活発な討論をしながら、特許 明細書の本質を考えます。一連の過程で、発明品のプロトタイプ (原型) が出来上がることもあります。 (知財契約実務) 、 Historical-Thinking方式による討論型の授業 (特許 法・実用新案法概論) 、 Work-shop形式によるDesign-Thinking実践型 発明に関わる様々な立場を通して、創造する面白さ、多様性を受容す る大切さ、論理を組み立てる楽しさ、人を説得する醍醐味、 アイデアが具 の授業 (デザイン戦略) 、実素材に基づくGroup-Debate型の授業科目 (意匠特論) 、 全員参加によるExamination-Experience型の授業 (機 現化する驚き、 などを体感しながら、直感と論理の両面から考える力とコ ミュニケートする力を磨きます。 グローバル化を推進するMIP 「知財戦略・日韓合同シンポ」 をソウルで開催 MIPは研究・教育のグローバル化にも力を入れています。2012年8 月18日ソウルで、 「東京理科大学・韓国弘益大学MIP国際共同シンポ ジウム」 が開催され、 東京理科大学から藤野仁三教授をはじめ4人の教 員と大学院生6人が参加し、特許や著作権、 ライセンス、地域興し、知 財紛争など知的財産権実務をテーマに、 日本と韓国の研究者が議論 を深めました。このシンポジウムはM I Pと韓国の弘益大学(H o n g i k University) MIPプログラムが合同で開催しており、年一回、 日本と韓 国で交互に開催されます。 2014年は4回目となり、東京理科大が開催 会場となります。 2013年のソウルでのシンポには、理科大からは、教員の部に藤野仁 三教授、荻野誠教授、生越由美教授、宮武久佳教授の4人が、学生 の部には4人のほか韓国からの留学生2人が通訳者として参加し、研 究成果を発表しました。 東京理科大・弘益大参加者一同 MIPセミナー 知財戦略を牽引するリーダーの生の声がMIPの教室で直接聴けるのが「MIP セミナー」の醍醐味である。実際に話を聞き、 ディスカッションすることの重要性を 認識して戴きたいとの想いから開設されたセミナーである。 このセミナーには、 MIP の卒業生も参加できる。 平成24年春は、特許庁長官を2年務め、通商産業審議官としてWTOなどの 様々な国際会議で活躍し、 その後、内閣官房知財戦略推進事務局長を長年務 めた荒井寿光氏に日本と世界の最先端の知的財産政策を講演して頂いた。荒 井さんは現在、知財評論家として活躍している。 今や年間80万人もの人が餃子を食べるため宇都宮を訪れている。平成24年 秋は、 日本で有数のB級グルメである宇都宮餃子を育て上げた立役者である沼 尾博行氏から、地域ブランドを確立させる戦略や組織体制を伝授して頂いた。沼 尾氏は平成元年に宇都宮市役所の商業観光課観光係長となり 「餃子のまちづ くり」 を仕掛け、現在も永世大使として奔走している。 荒井 寿光 氏 沼尾 博行 氏 ※平成25年6月1日現在の教員名、担当授業科目を掲載しています。 49 50 データでみるMIP/MIP募集案内 データでみるMIP MIP募集案内 MIPでは、理学、工学、法学、経営学、経済学等の「理論」 と 「実践」の融合教育を通して、 知的財産マネジメントの実践力を有する人材を養成していきます。 募集人員 MIPの授業ばかりでなく、 自らの行動により、 スピードの高まっている変化に即応できる 知的財産のプロフェッショナルであるリーダー人材を育成していきます。 ※MIPは東京理科大学の登録商標です。 DATA [平成25年度入学者データ] 50歳∼ 40∼49歳 35∼39歳 30∼34歳 6% 13% 6% 11% 年 令 MIPの対象者(例) 22∼24歳 50% 25∼29歳 14% 学卒者 ● 理系 社会人 ● 企業の知財部員 ● 企業の経営者 ● 文系 ● シンクタンクの研究者 女性 20% 性 別 ● 金融機関の職員 ● 研究開発/企画部門の技術者 ● 教職員等 ● 企業の企画部/営業部員 ● コンサルタン ト 男性 80% ● 弁理士/弁護士 ● 行政/公的機関の職員 知的財産戦略専攻は、知財に具体的 その他サービス 23% 業 種 (他に分類されないもの) 医療福祉 4% 建設業 4% 情報通信産業 15% な課題認識を持っている社会人から 生活関連サービス業・娯楽業 4% 製造業 15% 学術研究 専門・技術サービス 4% 教育、学習支援業 8% 公務(他に分類されないもの)8% 卸売業、小売業 15% 出願書類 知的財産戦略専攻 60人 出願資格 次の1〜6のいずれかに該当する者 1. 学士の学位を有する者、 又は平成26年3月取得見込みの者 2. 外国において、 学校教育における16年の課程を修了した者、 及び 平成26年3月までに修了見込みの者 3. 専修学校の専門課程 (修業年限が4年以上であること、 その他の文部 科学大臣が定める基準を満たすものに限る。) で文部科学大臣が別 に指定するものを文部科学大臣が定める日以後に修了した者 4. 文部科学大臣の指定した者 5. 修士の学位を有する者、 又は平成26年3月取得見込みの者 6. 大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者 ※出願資格6により出願する者は、 独自の出願資格審査があります。 事前にMIP専攻事務室にお問い合わせください。 出願期間、 面接日、 面接場所 1. 入学願書 (最近3カ月以内に撮影した写真1枚を貼付してください。 ) 2. 大学卒業証明書若しくは卒業見込証明書、 又は大学院修了証明書 若しくは修了見込証明書 (3カ月以内に発行のもの) 3. 2 に係る成績証明書 (3カ月以内に発行のもの) 4. 履歴書 5. 志望理由書 6. 職務内容書 7. 外国人の場合は、 登録原票記載事項証明書、 又はパスポートの写し ※パスポートの写しは、 氏名、 生年月日、 性別の記載されたページと日本国査証 及び入国許可書のページが必要です。 ◎入学検定料35,000円が必要です。 選抜方法 入学者の選抜は、 「出願書類」の「履歴書」、 「志望理由書」、 「 職務内容 書」、 面接の検査結果により判定する。 面接は、 1人15分程度行います。最初の約5分で 「出願書類」 の志望理由書、 職務内容書に基づき口頭で自己アピールを行って頂き、 引き続き、 出願書類 及び自己アピールの内容に係る質疑応答を行います。 初年度納付金 募集人員 20人 30人 10人 出願及び 検定料 納入期間 平成25年8月20日 (火) ∼ 平成25年9月2日 (月) 平成26年1月7日 (火) ∼ 平成26年1月20日 (月) 平成26年2月3日 (月) ∼ 平成26年2月17日 (月) 面接日 平成25年9月15日 (日) 又は9月14日 (土) 10:00∼ 平成26年2月11日 (火・祝) 又は2月10日 (月) 10:00∼ 平成26年3月2日 (日) 又は3月1日 (土) 10:00∼ ◎出願は、 各期選抜試験のいずれか1回のみとし、 複数回の受験は認められません。 ◎面接日は、 上記各期選抜試験の面接日2日間のいずれか一方の日となります。 学部や大学院を卒業・修了して間もな 面接日は、 「受験票」 に記載します。 なお、 面接日の変更はできません。 ◎面接日当日の集合時間及び面接場所は 「受験票」 に記載します。 い社会人未経験者まで幅広い方を対 なお、 面接日当日の集合時間の変更はできません。 (単位:円) 入学金 授業料 施設設備費 実験実習費 合計 300,000 560,000 (1,120,000) 150,000 (300,000) ー 1,010,000 (1,720,000) ◎ ( ) 内は年額を示します。 ◎授業料及び施設設備費は2回に分納できます。 ◎2年次以降の学生納付金の内訳は、 授業料及び施設設備費とし、 その金額は、 初年度納付金の 内訳と同額です。 ◎上記のほかに、 学生傷害共済補償費1,400円 (予定) を徴収します。 (2年次以降の金額は、 年度により異なることがあります。) ◎学校法人東京理科大学の設置する大学、又は大学院を卒業若しくは修了し、 イノベーション研究科 に進学する者は、 入学金を半額とします。 象としています。社会人は企業等に勤 める方に加え、弁理士や弁護士が学 ぶことも想定しています。異なるバック グラウンドを持った人々の議論の場か ら、 新しい発想が生まれています。 奨学金制度 本学では就学支援を目的として、 イノベーション研究科生の希望者全員を対象とした 「専門職大学院対象東京理科大学大学院奨学金」 を設けております。 1. 種別 無利息貸与 2. 貸与金額 前期:10〜80万円 (10万円単位で選択) 後期:10〜50万円 (10万円単位で選択) 年間、最大130万円までの貸与が受けられます。 3. 貸与方法 ■就職動向 昨年度の傾向(平成24年度修了生) 奨学金は希望額を一括貸与し、 平成26年度初年度納付金に充当します。 4. 返済について ①大学院修了後 (最短修業年限経過後) 10年の元金均等年賦償還となります。 ②返済は、 毎年の返済期日 (12月20日) に本学に届出た普通預金口座から自動引落としされます。 5. 注意事項 ①出願期間内に申込書を提出されなかった場合は、 平成26年度前期の貸与は受けられません。 ②入学手続には、期間内に奨学金との差額の納入が必要となりますので十分注意してください。 知的財産戦略専攻の平成24年度修了生の就職状況は好調といってよいでしょう。 また、 平成25年度修了見込者の就職活動も引き続き活発であり、 多くが 知的財産関連業務の担当を希望して、 その成果も出ております。 知的財産戦略専攻としては、 できるだけ個々の大学院生の強みを生かせるような就職先を選べ るようきめ細かい就職活動支援を続けています。 主な就職先 <平成22〜24年度修了生> (50音順) アイシン精機、 アサツーディ・ケイ、 アステラス製薬、 アビームコンサルティング、 出光興産、 岩谷産業、 NTT コムウェア、 沖電気、 キヤノン、 KDDI、 市役所、 ソニー、 ソニー・ ミュージックエンタテインメント、 ダイキン工業、 TDK、 DIC、 テルモ、 東映、 特許事務所、 トヨタ自動車、 内閣府、 野村総合研究所、 ニコン、 日本 IBM、 日本NCR、 日本精工、 日本電気、 日本電産、 日本ヒューレッ ト・パッカード、 パイオニア、 パナソニック、 富士ゼロックス、 富士通、 ミネベア、 三菱電機、 三 菱UFJ ホールディングス、 リクルート、 りそな銀行、 矢崎総業、 ゆうちょ銀行 他 51 募集要項の請求について 〒102-0072 東京都千代田区飯田橋4-25-1-12 セントラルプラザ2階 東京理科大学 教務部教務課 (神楽坂) MIP専攻事務室 TEL. 03-5227-6260 FAX. 03-5227-6261 E-mail [email protected] なお、 右記アドレスからダウンロードすることも出来ます。 http://most.tus.ac.jp/mip/ 平成26年度入試 入試説明会等の開催について 知的財産戦略専攻では、 毎年、 入学希望者を対象に、 入試説明会等を行っています。 今年の日程については、 専攻のホームページ (http://most.tus.ac.jp/mip/) にて、 お知らせいたしますので、 ホームページをご参照ください。 52 アクセスマップ/地図 イノベーション研究科 専攻紹介 ●交通案内 JR 総武線、地下鉄有楽町線・東西線・南北線・大江戸線 飯田橋駅 徒歩 1 〜 3 分 東京駅から[JR 中央線]御茶ノ水駅乗り換え —[JR 総武線]飯田橋駅まで……約 10 分 上野駅から[JR 山手線]秋葉原駅乗り換え —[JR 総武線]飯田橋駅まで……約 12 分 新宿駅から[JR 中央線]四ツ谷駅乗り換え —[JR 総武線]飯田橋駅まで……約 12 分 目黒駅から[地下鉄南北線]飯田橋駅まで……約 19 分 平成21年度4月開設 イノベーション専攻 (博士後期課程) 横浜駅から[JR 東海道線]東京駅乗り換え —[JR 中央線]御茶ノ水駅乗り換え —[JR 総武線]飯田橋駅まで……約 36 分 大宮駅から[JR 埼京線]池袋駅乗り換え —[地下鉄有楽町線]飯田橋駅まで……約 35 分 川越駅から[東武東上線] 池袋駅経由 —[地下鉄有楽町線]飯田橋駅まで……約 40 分 千葉駅から[JR 総武線快速]錦糸町駅乗り換え 理念と特色 イノベーション専攻は、 研究開発の成果を産業成果として実現するための技術経営と知的財産に関わる教育研究を行い、 グローバルな規模における イノベーションの推進に直結した、応用性の高い実践知を体系化し、理論研究として深く掘り下げることの出来る高度な知見と能力を兼ね備えた人材 を育成することを目指しています。 平成21年4月の開設から、既存の技術経営専攻、知的財産戦略専攻である専門職大学院での実践的教育研究を基盤に、研究開発の成果を産 —[JR 総武線]飯田橋駅まで……約 45 分 業成果として実現するための技術経営と知財に関わる研究教育を行っています。本専攻は理工学の理論を企業・産業の場で実践するための深い知 ※乗り換え時間は含みません を教育研究する場です。MOT専攻やMI P専攻の修了生等の社会人が通学可能な平日夜間と土曜日に授業を開講しています。 カリキュラムの特色 4 本専攻では、 技術をベースとしたイノベーションが起こる際には、 主に3つのプロセスを経由すると捉えています。 このプロセスに対応させて、 本専攻における 1 教育研究分野は 「コンセプト・プロトタイピング領域」 「イノベーション・ロジック領域」 「知的財産マネジメント領域」の3つの領域と定めています。 神楽坂校舎 10 MOT INS 7 5 イノベーションの3つのプロセス 1 ■第1プロセス プロトタイプ作成 11 10 6 3 2 13 8 MIP セントラルプラザ 2 階 〒102-0072 東京都千代田区飯田橋4-25-1-12 セントラルプラザ2階 東京理科大学 教務部教務課 (神楽坂) MIP専攻事務室 TEL. 03-5227-6260 FAX. 03-5227-6261 9 ■第2プロセス 製品の社会普及 ■第3プロセス 知的財産の保護と有効利用 第2のプロセスは、 そのプロトタイプが市場に提供され、 そこからのフィードバックをもとにさらに洗練さ れ、 最終的に完成された製品が社会的に普及していくプロセスです。 第3のプロセスは、 イノベーションの成果から上がる利益を、 その成果を生み出す努力をした企業や個人がきちん と自分のものと出来るように、 イノベーションを結実させる上で知的財産を保護し、有効利用するプロセスです。 イノベーション専攻における教育研究分野 コンセプト・プロトタイピング領域 社会的ニーズのコンセプトを、 イノベーター イノベーション・ロジック領域 プロトタイプが市場に提供・洗練され、 知的財産マネジメント領域 イノベーションを結実させる上で重要な、 が認識しあるいは創造し、 そしてそのコンセプ 最終的に完成された製品が社会的に普及 トを具現化するためのプロトタイプ作成に至 していくプロセスと、 それを導くための巧み 知的創造サイクルのプロセスに係る先端的 るまでの技術開発を行うプロセスを研究。 技術戦略 コンセプト 研究 創造研究 プロトタイピング 工学研究 な技術経営のロジックを研究。 ビジネス・モデル イノベーション・ 研究 プロセス研究 フィールド 論理研究 マネジメントに関する研究。 JR飯田橋駅 JR飯田橋駅 イノベーションを必要とする社会的ニーズのコンセプトを、 イノベーターが認識しあるいは創造し、 そして、 その コンセプトを具現化するためのプロトタイプ作成に至るまでの技術開発を行うプロセスです。 知的財産の創造、獲得、蓄積、活用という、 知的財産 戦略研究 MIP 2階 12 神楽坂校舎 ①1号館 ②2号館 ③3号館 ④4号館 (若宮校舎) ⑤6号館 ⑥7号館 ⑦8号館 ⑧9号館 ⑨双葉ビル (1階入試センター) ⑩近代科学資料館 (二村記念館) ⑪森戸記念館 飯田橋セントラルプラザ PORTA神楽坂 ⑫イノベーション研究科 (MIP) 〈 飯田橋セントラルプラザ2階〉 ⑬イノベーション研究科 (MOT、INS) 〈PORTA神楽坂4・5階〉 53 MOT/INS PORTA 神楽坂 〒162-0825 東京都新宿区神楽坂2-6 東京理科大学 教務部教務課 (神楽坂) MOT専攻事務室・ INS専攻事務室 TEL. 03-5228-7691 FAX. 03-5228-7692 研究指導教員 平成25年度現在(平成26年度は変更になる可能性があります。) [ コンセプト・プロトタイピング領域 ] 宮永 博史 坂本 正典 東 実 別所 信夫 教授 専門分野:事業化戦略論 教授 専門分野:技術戦略論 教授 専門分野:研究開発戦略論 教授 専門分野:技術戦略論 [ イノベーション・ロジック領域 ] 松島 茂 教授 伊丹 敬之 教授 佐々木 圭吾 教授 西野 和美 准教授 専門分野:経営史 専門分野:経営戦略論 専門分野:経営組織論 専門分野:経営戦略論 [ 知的財産マネジメント領域 ] 石井 康之 教授 藤野 仁三 教授 皆川 長三郎 教授 平塚 三好 教授 専門分野:知的財産経済論 専門分野:標準化戦略論 専門分野:知財戦略論 専門分野:知的管理論 54
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