S8_1 - Info Shako

例5-2 GDPと電力需要 1952-1992
S8_1 計量経済学
ln(電力消費)
10.0
石油危機後
応用例2:GDP-電力消費
ダミー変数(定数項ダミー、係数ダミー)
複数の係数についての検定
F検定
Chow-Test
9.0
8.0
石油危機
(1974,5)
7.0
石油危機前
6.0
8.0
9.0
10.0
11.0
ln(GDP)
1
2
モデル1:
石油危機前
Y = 1B +2BX +Before 年)
石油危機後
Y =  1A+2AX + After
Y:ln 電力消費
ダミー変数
モデル2:
図 5-3 定数項ダミー、係数ダミーとモデルの関係
年
X: lnGDP
定数項ダミーと
係数ダミー
係数ダミーのみ
定数項ダミーのみ
C = 1974年以降1、以前ゼロ。石油危機ダミー
Y =  1 + 2X + 3C + 4(C x X) + 
Y
Y
石油危機前 (C=0) Y =  1 + 2X + 
Y
変化後
変化後
1 = 1B, 2 = 2B
変化後
石油危機後 (C=1) Y = 1 + 3)+ 2+  4) X + 


1 + 3 = 1 , 2+ 4 =
A
変化前
変化前
 2A
C 定数項(切片)ダミー係数 3:切片の差
(C x X)係数ダミー係数
変化前
X
危機後  危機前
X
X
4:傾きの差
3
4
5.2 複数の係数についての検定
構造変化がないと仮定
C:pxk
Y = -4.665 + 1.329 X
決定係数 0.996 残差二乗和 0.113
(ア) k次元ベクトルの一部にゼロ制約
(n=38)
 β  k 1
β  1 1 
β 2  k 2  1
構造変化を仮定(モデル2)
(6.24)
制約: 2 = 0
C: k2xk、C = [ 0 | Ik2],
Y = -4.484 + 1.308 X + 2.488 C - 0.236 (C x X)
(82.90)
r : px1ベクトル p:制約数
典型的パターン
(-36.07) (100.34)
(-30.94)
C= r
線形制約
r = 0 制約数(p)=k2。
(イ) 制約:1 + 2 = 1
(-6.00)
⇒ C = [1|1|0|0|..|0], r = [1], 制約数=1。
(ウ) k=4、制約:1 = 2,3 = 4
決定係数 0.999 残差二乗和 0.041
弾力性 危機前 1.308 危機後 1.308-0.236 = 1.072
C
LM1
N0
1
0
OP
Q
0 0
,
1 1
r
LM0OP
N0Q
制約数p=2。
5
直感的基準:
「制約の推定値」Cb は r に十分近いか?p 個を比較
or,
5.2.1
制約付きの回帰
「制約付き(R)回帰を制約無し(UR)の回帰
に直し推定、残差二乗和(RSS)からF検定」
制約付き推定値 bR と
制約無し推定値 bUR を比較
6
ほとんどの仮説検定が
k個を比較
制約無しの回帰プログラムだけで行える!
制約の傾向(パターン)と対策、
Y = X +  = X11+X22+
制約付き RSS と
制約無し RSS を比較
1 個!
7
8
例 5-3
パターン 1:係数の一部がゼロのケース。(2 = )
対策:
生産関数の規模に対する収穫性
コブ・ダグラス型生産関数

Y = 0 K L e
制約( 2 = )を代入するとY = X1 1 + 
資本と労働の係数の和
係数がゼロの変数を説明変数から落とす。
両生産要素の投入を倍
パターン 2:係数の一部が特定の値を取るケース。(2 = 20)
=1
⇒
生産物も倍
> 1 規模に対する収穫逓増(Increasing Returns to Scale)
対策:
Y = X1 1+ X2 20 +、
< 1
移項
Y - X22 = X1 1 + 
対数線形
0
資本(K)、労働投入(L)、産出物(Y)
 

収穫逓減
ln(Y) = 1 + 2 ln(K) + 3ln(L) + 
Y - X2 20をX1に回帰
回帰UR
()、制約: 2+ 3= 1 3を消去
パターン 3:係数の和(差)についての制約があるケース。
ln(Y) = 1 + 2 ln(K) + 2 ln(L) + 。
(ij = r, ij = r)
移項して整理
ln(Y/L) = 1 + 2 ln(K/L) +  
対策:制約を代入、パラメータを消去、整理。
回帰R
通常の回帰プログラムで回帰Rから残差二乗和(RSSR)を求めF検定
9
5.2.2
構造変化の検定(Chow テスト)
F検定の一種、

説明変数k個、変化前、変化後のデータ数(n1,n2)
変化前
Y = X + 
変化後
Y = X  + 
回帰UR:制約無し、RSSURを求める。
制約無しのモデル
B
(5-2-1)
回帰R :制約付き (YをX*に回帰)。RSSRを求める
Y
X
= 
Y= 
A
Y   0
B
ε
0  β
 +   = X + 
 
A
A
X   β   ε A 
X
制約付き = =0
(5-2-2)
10
Y B 
=
Y= 
Y A 
B

B
制約無し:説明変数の数は2k、制約数:k
(5-2-3)

(データをプールして回帰)
X B 

 0 +
 X A 
F0 =
(RSSR  RSSUR )/k
RSSUR /(n  2k)
~
ε B 
  = X*0+ 
 ε A 
11
F分布、自由度(k, n2k)
12
回帰B:変化前のデータで回帰、 (RSSB)
回帰A:変化後のデータで回帰、 (RSSA)
例 5-4
(5-2-4) RSSUR = RSSB+RSSA
Chowテスト
構造変化のテスト
電力消費と GDP
サンプル数 n = n1 + n2 = 19 + 19 = 38, k = 2,
3本の回帰
RSSUR = 0.041, RSSR = 0.113
1.全期間をプール(回帰R)
F0 = {(0.1130.041)/2}/(0.041/34) = 29.85
2.変化前(回帰B)
自由度(2,34)のF0.01 = 5.3 ⇒
構造変化あり。
3.変化後(回帰A)
で制約無しの回帰を行い、3個の残差二乗和から
制約をテストする方法
13
14
消費者物価指数を為替レートの逆数とトレンドに回帰
レポートの
エチケット
(注意)Chowテスト(および制約付vs制約なしRSS)
の検定量F0は2つの決定係数による
回帰UR :R
F0 =
=
UR(=
TSS
自由度
Total SS: 11070.630
決定係数 R2
R-squared:
次の検定量と同じ。
2
総変動
0.999) 回帰R:R2R(= 0.996)
Degrees of freedom: 20
自由度修正済決定係数
0.955
Rbar-squared: 0.950
誤差の二乗和 RSS
回帰の標準誤差 S
Residual SS: 500.619
Std error of est: 5.003
F-値
{(RSSR  RSSUR )/TSS}/k
(RSSUR /TSS)/(n  2k)
F(2,20):
211.139
変数
推定値
b
(R 2UR  R R2 )/k
(1  R 2UR )/(n  2k)
標準誤差
Sbi
t-値
Standard
Variable
Estimate
Error
p-値
ti
Prob
t-value
>|t|
----------------------------------------------------------
Recall your question in the first session!
CONSTANT
X1
0.996から0.999の変化は有意か?
X2
15
3.887863
13.241556
-5487.670063 1476.976945
51.481358
-3.715474
0.001
11.948794
0.000
4.423886
0.370237
0.000
16
レポートのエチケット
1.
2.
注意。
標本、変数の定義を明確に述べること。
表 5-2 回帰結果のレポート例
読者が結果を評価するのに必要な統計量を見やすくレポートすること。
2.1
回帰係数、標準誤差は有効数字の最初の4桁で十分。
回帰係数の標準誤差(SE)とt値は片方で十分。
標本期間:1970-1992年(年次データ)
変数の定義:CPI : 消費者物価指数(1990=100),
例:Yrの係数は1年あたりの消費者物価指数へ与える影響の推定値。
どちらをレポートするか?
1/EXR : 為替レート($/円)
「係数は有意にゼロから異なるか?に興味がある
Yr:タイムトレンド(1970=1)
4.4231か4.4232かの違いに興味はい。
2.2
(t値は係数とSEの比。)
場合はt値、それ以外は標準誤差」
推定結果
CPI = 51.48 - 5487(1/EXR) + 4.424 Yr
t-値は小数点以下2桁までで十分。
小数点3位以下の違いは確率でみて無視できる大きさ
SE
( 3.89) (1477)
(0.370)
t
(13.24) (-3.71)
(11.95)
自由度 20, 決定係数 0.955 (自由度修正済 0.950)
検定結果にとってほとんど意味はない。
それ以外
電力消費をGDPに回帰
興味はGDPが電力消費に
総分散: 11070.63 残差二乗和:500.62
「どのくらい」影響を与えるか?
2.3 決定係数は小数点以下4桁までで十分。
「影響を与えるか否か?」ではない。
当てはまりが95.551%か95.552%かの違いには興味がない。
係数の大きさと精度(標準誤差)
17
18
5-3 2つの通勤鉄道沿線の家賃決定構造(TX vs 中央線)
R
:家賃(1 月あたり)
Km
:都心(A はターミナル駅 TA、B はターミナル駅 TB)から最寄り駅までの線路距離(㌔)
a) 回帰 1)2)の結果は符号条件を満たしているか。
Sq
:占有面積(平方 m)
b) 沿線 A、沿線 B の都心からの距離(Km)の効果は同じといえるか。有意度 5%で検定せよ。
DA
:沿線 A ダミー(A 沿線データなら1、それ以外はゼロ)
推定結果
(ヒント:回帰 4 の結果が使える。)
カッコ内はt値
沿線 A(データ数:53)
回帰 1)
c)
回帰 4)の空欄アに入るべき数字は何か。その値を示せ。
d)
2つの沿線の家賃決定構造は同じかにつき有意度 5%で F 検定を行いたい。
RSS = 100, R2= 0.88
R = 7.00 – 0.080Km + 0.12Sq
制約数、自由度を明記して F 検定量を求め。どのような基準で棄却・受容する
沿線 B(データ数:103)
回帰 2)
かを述べよ。
RSS = 200, R2= 0.89
R = 8.00 – 0.070Km + 0.15 Sq
両沿線データをプール(データ数:156)
RSS = 600, R2= 0.70
回帰 3)
R = 7.20 – 0.075Km + 0.20Sq
回帰 4)
R = 8.00  0.070Km + 0.15Sq – 1.00DA – 0.010 DA  Km – ア DA  Sq
(-6.02)
(5.66)
(-2.72)
(-2.22)
(-1.60)
e)
回帰 4)の空欄イおよびウに入るべき数字はそれぞれ何か。値を示せ。
f)
ここでは占有面積 1 平米増あたりの家賃上昇額は都心からの距離に係らず
一定と想定しているが、この想定には無理がある。1 つの沿線につき当てはま
ると思うモデルの候補(推定式の具体的な形)を示し、係数の符号条件を述べよ。
RSS= イ, R2= ウ
P54
19
例 3-3 参照
交差項
20