10.中心市街地における都市機能の集積の促進を図るための措置に関する事項 [1] 都市機能の集積の促進の考え方 公共施設の新設、建て替えの際には、中心市街地への立地を優先的に検討する。 また、平成 20 年 3 月に策定された「宮崎県まちづくり基本方針」に基づき、延床面積 10,000 ㎡を超える 大規模集客施設をJR小林駅周辺及び国道 221 号沿線の中心市街地に誘導する。 それ以下の規模の施設についても、中心市街地内の商業地域、または近隣商業地域に誘導する。 そして、これらと公共交通機関の利便性の向上により、歩いて暮らせるコンパクトシティを中心市街地に おいて実現していく。 [2] 都市計画手法の活用 (1)準工業地域における大規模集客施設の立地制限 本市には、準工業地域が1地区(16ha)指定されている。 本市は、大都市に比べて、人口や都市活動の規模が小さいことから、準工業地域に大規模集客施設が 立地した場合、中心市街地活性化への影響が大きいと考えられる。 「宮崎県まちづくり基本方針」には、JR小林駅周辺及び国道 221 号沿線の中心市街地以外の地域に延 床面積 10,000 ㎡を超える大規模集客施設の立地を抑制することが定められているが、小売商業施設が基 本方針の基準以下の場合や、映画館、遊技場、展示場などの複合により延床面積が 10,000 ㎡を超える大 規模集客施設の立地の可能性が残っている。 このため、準工業地域への特別用途地区の指定を都市計画決定し、建築条例を施行した。 【大規模集客施設の立地規制に係る経緯】 平成 27 年 12 月 18 日:市議会にて小林市特別用途地区建築条例を議決 平成 28 年 1 月 20 日:都市計画決定の告示 平成 28 年 2 月 1 日:建築条例の公布・施行 [3] 都市機能の適正立地、既存ストックの有効活用等 本市の中心市街地には、市役所、銀行、文化会館、市民体育館、中央公民館などの都市福利施設が集 積している。 小林市立病院は中心市街地エリア外となるが、それに隣接して立地していることから、都市機能は適正 に立地しているといえる。 平成 25 年 7 月に閉店したスーパー江南の跡地については、市役所機能(子育て支援・カルチャーセンタ ー等)、生鮮食料を中心とした物販、ファミリー向け賃貸住宅等を備えた施設について検討しているとともに、 その隣接地の一体的な整備を図りホテルの開設を検討している。 133 [4] 都市機能の集積のための事業等 4から8に記載した事業のうち、都市機能の集積への寄与が特に大きいと考えられる事業は、以下のと おりである。 (1)4.市街地の整備改善 ○小林駅周辺整備事業(地域観光交流センター整備、物産拠点整備) 小林市の玄関口である JR 吉都線小林駅駅舎を、市民はもちろん、市内を訪れる観光客やビジネス客の 「ゲートウェイ」として整備し、交通、情報発信、物産販売をワンストップで提供する。 地域観光交流センターは、小林市観光協会が運営し、市内の観光拠点(施設)や生産者、関係団体と連 携しながら、観光名所等の紹介、魅力のある中心市街地各店舗の案内、市民文化・イベントの魅力 PR 等 を行う。また、物産拠点では、小林市の特徴ある物産の販売を行うことから、その利用者増が見込まれる。 特に宮交バス宮崎空港線バス停が JR 小林駅前に置かれることから、観光客、ビジネス客向けの発信・ 案内機能を強化する。 また、整備されるふれあい広場は、市民協働のイベント会場として活用する。 中心市街地を回遊する 6 つの拠点機能の一つ。 (2)5.都市福利施設の整備 ○新市庁舎の建設・整備事業 新市庁舎の建設・整備により行政サービスの向上を図るとともに、会議室やオープンスペースなど、市民 開放スペースの充実も図り、市民交流の向上も図る。 中心市街地を回遊する 6 つの拠点機能の一つ。 (3)6.街なか居住の推進 ○江南跡地活用事業(ファミリー賃貸住宅の整備) 平成 25 年 7 月に閉店したスーパー江南跡地活用で整備する複合施設の 3 フロアを活用して、15 戸の ファミリー向け賃貸住宅を整備する。 この複合施設には子育て支援やスーパーマーケットも整備されることから、主として子育てファミリー向 けを対象とした仕様にする。 (4)7.商業の活性化 ○江南跡地活用事業(商業施設整備) 平成 25 年 7 月に閉店したスーパー江南跡地活用で整備する複合施設の1階フロアを活用して、主とし て生鮮食料品や総菜を販売するスーパーマーケットを整備する。 このほか、ファミリーを中心とした賃貸住宅、市役所機能(子育て支援センター)も同時に整備される。 中心市街地を回遊する 6 つの拠点機能の一つ。 ○江南跡地周辺整備事業(宿泊施設整備) 江南跡地活用事業に併せて、その周辺の一体的整備を図り、宿泊施設(ホテル)の整備を行う。 134 (5)8.公共交通機関の利便性の増進及び特定事業の推進 ○「てなんど」シャトルバス事業 観光客と小林市民をつなぐ「ゲートウェイ」である小林駅と観光施設を結ぶ臨時のシャトルバスの運行。 ○地域交通機関運行維持対策(コミュニティバス運行事業) 中心市街地と市内の各公共施設、市内主要拠点(病院、スーパー)および観光拠点を結ぶコミュニティバ スの運行。 ○まちなか回遊バス運行事業 中心市街地内を巡る循環バスの運行。 135
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