MRS離型力比較試験 ゴム成型メーカー様にご協力頂き、プロトニクスシステム®MRSの離型効果を検証しました。今回、離型効 果試験での使用ゴム材料は「シリコンゴム高引き裂きタイプ硬度40」を使用しました。 今回、離型効果を確認するためにこのような部品に処理しました。この部品 はシリコンチューブの空洞部分を成形する部品です。成形後、シリコンチュー ブをこの部品から抜き取る際にかなりの手間がかかっているそうです。この 部品にプロトニクスシステム®MRSを処理し、未処理品との製品抜取り検証テ ストを行いました。 中芯を金型にセットした状態です。手前3個がプロトニクスシステム®MRSを処 理した部品です。 下型、中芯、上型、ポットを組み立てた状態です。上の凹み部分にシリコンゴ ムの原料をセットします。セット後に上にプッシャーをセットしてプレス機に投 入します。 金型をプレス機にセットした状態です。プレス機の温度は170℃です。金型の 内部まで温度が伝わるまで約20分かかります。圧力のかけ方によって、金型 内部へのゴムの流れ方が変わるのでムラなく成形するには熟練の技術が必 要です。 プレス機から取り出して金型を分解します。今回は中芯のみの離型テストで すが、金型本体に処理する事によって取り外しも容易になります。ゴム成形 型だけでなく、プラスチック成形型、押し出し型などにも処理実績があり、お客 さまからのご好評を得ています。 成形直後の状態です。ポットにセットしたシリコンゴムが金型内に充てんされ る事により金型の形状通りの成形品が作られます。シリコンゴム内に中芯が 取り込まれています。 成形品に筒状の布をかぶせて、チューブ内にエアーを吹き込みながら成形品 を抜き取ります。布をかぶせずにエアーを吹き込んだ場合破裂してしまいま す。MRS処理品と未処理品を抜き比べて頂きましたが、抜き取りやすさは MRS処理した部品の方が優れているとの感想を頂きました。また、製品抜き 取り時間もMRS処理した部品の方が短いという結果が出ました。 未処理品で成形したもの ・試験結果 MRS処理した中芯で成形した製品と、未処理の中芯で成形した製品とを比較 してみました。下がMRS処理した部品での成形品です。上が未処理の部品で の成形品です。変形の目安として線を引いてみました。未処理部品によって 成形された製品が無理な抜き取りをされた事によって変形しているのが確認 できます。 MRS処理部品で成形したもの ・結論 今回、プロトニクスシステム®MRSを金型の中芯に処理したことにより、作業効率のアップと成形品の精度 の向上が確認できました。金型本体、ポット、プッシャー等にも処理を施せば一層の効果が期待できると 思われます。また、金型自体のメンテナンスもしやすくなり、総合的な作業効率のアップにもつながりま す。成形品自体の精度も向上する事によって、不良率も低下し原材料費ダウンにもつながります。
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