えほん版 ブックリスト №30 2008.10.27 たのしい絵本が いっぱい… 2007年1月∼12月までの1年間に図書館に入った 絵本の中から20冊を選んで紹介します。 編集・発行 富山市立図書館 富山市丸の内1-4-50 TEL432−7272 ねぇ あそぼ まど みちお/文 こぐま社 ましま せつこ/絵 眠そうなお父さんに、ライオンの子どもが「ねぇ あそぼ」と、誘います。くまの親子はすもう。ねずみ の親子はおいものうちでかくれんぼしてあそびます。 親子の愛情が、やさしい言葉の言い回しでよく伝わ ってきます。 とどくかな はたらくくるま 三浦 太郎/作 偕成社 かじです!消防自動車は、はしごを伸ばして燃え ているところまでとどくかな? とどいた! クレーン車は? コンクリートミキサー車は? 子どもたちの大好きなはたらく車が、次々出てき て、シンプルな絵とリズミカルなことばのくり返し がここちよい作品です。 いるいるだあれ 岩合 日出子/ぶん 岩合 光昭/しゃしん 福音館書店 アフリカ、オーストラリアに生育している動物の シルエットがページいっぱいに浮かびます。 「体が がっしり、頭に角2本、しっぽをやさしくふってい るのは だあれ」 ページをめくると動物の親子が登場し、写真集 のように美しく、クイズとしても楽しめます。 1 よじはんよじはん ユン ソクチュン/ぶん イ ヨンギョン/え かみや にじ/やく 福音館書店 小さな女の子がお母さんに、「時間を聞いてき て」と頼まれます。隣の店で聞くと四時半でした。 「よじはんよじはん」と言いながら帰ると、途中 で、にわとりや、ありに会いました。 少し前の韓国の、のんびりした暮らしぶりが伝わ ってきます。 がたごと ばん たん パット・ハッチンス/さく・え いつじ あけみ/やく 福音館書店 ぼくはおじいさんの手押し車に乗って野菜を収穫 していきます。後ろからついてくる赤いめんどりに 「みてみてぼくこんなことできるんだよ」と、誇ら しげにいいます。 畑で育てた野菜と土の様子も詳しく描かれてい てひとつひとつ見ていくと楽しい気分になります。 ふってきました もとした いづみ/文 石井 聖岳/絵 講談社 「びっくりさせてごめんね」と空からふってきた のは、わにと、ぞうと、しまうま。 びっくりしたつるこちゃんへのおわびに、どうぶ つたちは大きな花束を作ってくれました。 奇想天外なお話と、ユーモラスな絵が笑いを誘い ます。 2 おたすけこびと なかがわ ちひろ/文 コヨセ ジュンジ/絵 徳間書店 家のみんなが出かけたあと、キッチンに、小人た ちがやってきました。 、ショベルカーや、クレーン 車、ブルドーザやミキサー車、はたらく車をたくさ ん使って、小人たちが何かを作り始めます。 たくさんの重機が精密に描かれ、ページのすみず みまで楽しめます。 ようちえんっていうところ ジェシカ・ハーバー/文 G.ブライアン・カラス/え いしづ ちひろ/やく BL出版 毎朝、動物たちのところへやってくるトミーの姿 が、今日は見えません。バスに乗って幼稚園にかよ いはじめたのです。元気よく帰ってきたトミーは、 習った歌をみんなに教えてくれました。 日々、成長していく子どもの様子が、動物たち との触れ合いを通して描かれています。 おつかいしんかんせん 福田 岩緒/文・絵 そうえん社 まさるは、4 歳の誕生日に乗り物おもちゃの新幹 線を買ってもらいました。ある日、お母さんにおつ かいを頼まれます。まさるは、買い物メモのキップ を持ち、笛を吹き、はりきって出発しました。 乗り物大好きな男の子の姿が生き生きと描かれ ています。 3 こうしゃくふじん 公爵夫人のふわふわケーキ ヴァージニア・カール/作 灰島 かり/訳 平凡社 ある日、公爵夫人はみんなのためにケーキを焼く ことにしました。ところが、ケーキはふくらみ出す と止まりません。夫人はケーキの上に乗ったまま 空高くのぼっていきます。 くっきりした色づかいと楽しいお話で、おなかも 心もふくらみ幸せな気分になります。 ぞうのオリバー シド・ホフ/作 偕成社 三原 泉/訳 ぞうのオリバーは、サーカス団にはいるのが夢で す。ところが、 「ぞうは、これ以上いりません。 」と 断られてしまいました。そこで、オリバーは、他に 自分の居場所を探すことにしました。 何事にもくじけないオリバーの姿が、ユーモラス に描かれています。 こんなしっぽでなにするの? スティーブ・ジェンキンズ&ロビン・べイジ/共作 佐藤 見果夢/絵 評論社 しっぽの先に針をもった動物なあに? 答えはサソリ。しっぽの針で攻撃します。 長い口をもった動物なあに? 答えはアリクイ。長い口と舌でシロアリを食べます。 動物たちの特徴を色あざやかな切り絵で紹介してい ます。 4 あれこれたまご とりやま みゆき/文 福音館書店 中の 滋/絵 卵たちは、スーパーの一番目立つ場所に並んで 「おいしい料理になりたい。 」と夢みています。 今日は、卵の特売日。 「やったあ!こうてもろたでえ!」卵たちは、 ホットケーキ、マヨネーズ、オムレツに大変身。 はぎれのいい関西弁でつづる卵料理絵本。 なのか 7日だけのローリー 片山 健/作 学研 ある朝、家の外に知らない犬がつながれていま した。飼い主がみつかるまで1週間だけ、うちで 世話をすることになりました。ぼくたち家族は犬 に「ローリー」と名前をつけてかわいがりました。 まいごの犬と心をかよわせ過ごした、ある家族 のおはなしです。 ちきゅう G.ブライアン・カラス/さく・え 庄司 太一/やく 偕成社 私たちは、地球という大きな乗り物に乗って 宇宙を旅しています。地球は回転しながら太陽の まわりを回っているので、昼や夜がくるのです。 宇宙と地球のしくみや、そこに生きることのす ばらしさを描いた科学絵本です。 5 ケーキやさんのゆうれい ジャクリーン・K・オグバン/さく マージョリー・プライスマン/え 福本 友美子/やく フレーベル館 コーラ・リーは、国一番といわれるほど、おいしい ケーキを作るパティシエでした。ところが、彼女が 亡くなり、店が売り出されると、幽霊となって現れ買 い手を次々と追い出します。そして、四番目にやっ てきたアニーとのケーキ対決がはじまりました。 おうじ ウェン王子とトラ チェン ジャンホン/作・絵 平岡 敦/訳 徳間書店 昔、猟師に子どもを殺されたトラは、夜ごと村 を襲いました。そこで、王様はトラの怒りを静め るために幼い王子を差し出します。王子に亡きわ が子の面影を見たトラは、王子をたくましい少年 に育てあげます。 トラの姿が、中国の伝統的な水墨画の手法で 力強く書かれています。 おひさまいろのきもの 広野 多珂子/作 福音館書店 目の不自由な女の子ふうは、お母さんと二人暮 らし。これまで自分から何かをほしがったことの ないふうが、秋祭り用の着物を作ってほしいと、 お母さんに頼みます。 大正時代の村の暮らしが季節の風物と共に美 しく描かれています。 6 としょかんライオン ミシェル・ヌードセン/さく 福本 友美子/訳 ケビン・ホークス/え 岩崎書店 いつも静かな図書館に、大きなライオンが ぶらりと入ってきたので、みんな大あわて。 でも、お行儀のいいライオンは、仕事を手伝 い、お話を楽しみ、すぐに人気者になりました。 図書館とそこで出会う人々との心の交流が 描かれています。 アローハンと羊 モンゴルの雲の物語 興安/作 こぐま社 蓮見 治雄/文・解説 遊牧民の少女アローハンは草原で見捨てら れた子羊を助け、ホンゴルと名づけました。 少女と子羊は、まるで姉妹のように育ち、ア ローハンがお嫁に行く時も一緒でした。ある 日、大吹雪が草原をおそいます。 モンゴルの厳しい自然の中で力強く生きる 人々の姿が伝わってきます。 子どもは、絵本が 大好きです。 ゆっくりと 心をこめて 読んであげてください。 7
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