採点基準 英語

第 2 回 9 月 東大本番レベル模試(2013 年 9 月 22 日実施)
採点基準 英語
客観問題(記号,単語記入,整序)は部分点なし。
記述問題の採点は問われた内容にほぼ正しく答えているかどうかで判断することを原則とし,表記上の些細な
ミス(例えば,句点やピリオドの欠落,i の点や t の棒の脱落など)は減点しない。
配点表
大問
1
2
3
4
5
合計
小問
配点
小問数
小計
A 要約
10
1
10
B 記号
3
4
12
A 英作
10
1
10
B 英作
4
3
12
A 記号
2
5
10
B 記号
2
5
10
C 記号
2
5
10
A 2語記入(完答)
2
6
12
B(1) 和訳
4
1
4
B(2) 和訳
4
1
4
B(3) 説明
4
1
4
(1) (2) (3) (5) (7) (8) (10)
2
7
14
(4) 説明
3
1
3
(6) 和訳
3
1
3
(9) 並べ替え
2
1
2
大問ごと
22
22
30
24
22
120
1
【1】-A(10 点満点)
【例1】
生命体や進化が分子や細胞から始まるのと同様,政治や経済も個々の人間の営みの集合体である。しかし我々の脳
は全体を設計する存在を想定するため,多くの人が自然界や政治・経済に超越的な設計者を求めたがる。
(98 字)
【例2】
自然や社会のほぼすべての事象はボトムアップ式で起こり,進化の過程も経済や政治の仕組みも同様だが,脳の進
化と経験がもたらす直観から,たいていの人は自然も政治経済もトップダウン的発想で考えてしまう。
(97 字)
①「自然や社会のほぼすべてのことがボトムアップ式で起こる」
(4 点)
Almost everything important that happens in both nature and society happens from the
bottom up, not the top down.
*「自然」に相当するものがないものは2点減点。
*「生命[体]/生物」は「自然」と認める。
* from the bottom up「ボトムアップ式」に相当するものがないものは2点減点。
*「単純から複雑へ」
「個から全体へ」という内容があれば「ボトムアップ式」と認める。
* from the bottom up は「ボトムアップ」
「下から上へ」
「積み重ね」など認める。
②「経済や政治のシステムは人間活動の結果であり,人間が設計したものではない」
(2 点)
Economic and political systems are the result of human action, not human design.
*「経済や政治」に相当するものがないものは2点減点。
*「経済」だけで「政治」がないものは不可。ただし,
「国」は「政治」と認める。
必須項目
(10 点)
③「しかし,たいていの人がトップダウン式で世界を見ており,生命や経済はトップダウン式に超自
然的存在が設計したものであり国はトップダウン式に統治すべきだと考えている」
(4 点)
Most people, however, see the world from the top down instead of the bottom up.
So most people intuitively sense that anything in nature that looks designed must be so from
the top down, not the bottom up.
This is why so many people believe that life was designed from the top down, by some
supernatural being, and why so many think that economies must be designed and that
countries should be ruled from the top down
*「たいていの人(多くの人)
」
「~する人も多い」に相当するものがないものは2点減点。
* from the top down「トップダウン式」に相当するものがないものは2点減点。
* from the top down は「トップダウン」
「上から下へ」
「上意下達」など広く認める。
*「超自然的存在に design された」は「トップダウン式」と認める。
*「超自然的存在」だけでは「トップダウン式」と認めない。
*「ボトムアップ式の逆」は「トップダウン式」と認めない。
① 内容の不足は上記配分で減点。内容の順序は問わない。
② その他,誤訳,不適切な表現は程度に応じて1~2点減点。
③ 字数制限を満たさないものは 0 点。
2
【2】-A (10 点満点)
【解答例1】
Fifty years ago, most of the students went to school on foot, but today a small percentage of children walk to
school. This is because parents have become more concerned about their children being involved in crimes on
their way to and from school.(44 語)
(50 年前,生徒の大半は徒歩で通学していたが,今日では徒歩で通学する子供の割合は小さい。これは,登下校中
に子供が犯罪に巻き込まれることを親がより懸念するようになったからである)
【解答例2】
The graphs show that far more students take family cars or school buses to commute to school in 2013 than in
1963. The main factor is that economic development in the last fifty years has brought motorization, and many
families today can afford their
own cars.(46 語)
(グラフは,2013 年には自家用車や通学バスに乗って学校に通う生徒が 1963 年よりもはるかに多くなったことを
示している。その主な要因は,過去 50 年における経済発展がモータリゼーションをもたらし,今日多くの家庭に自
家用車を買う余裕が生じたことである)
① 内容面で次のポイントを満たさないものは配当の点数を減点。
ポイント1 1963 年のグラフの説明(3 点)
*1963 年のグラフの説明がないものは3点減点。ただし,2013 年と比較していれば減点しない。
*グラフと矛盾するものは3点減点。
ポイント2 2013 年のグラフの説明(3 点)
*2013 年のグラフの説明がないものは3点減点。ただし,1963 年と比較していれば減点しない。
*グラフと矛盾するものは3点減点。
ポイント3 変化の要因(4 点)
*変化の要因がないもの,誤っているものは4点減点。説明が不適切なものは2点減点。
*変化の要因を2つ以上挙げているものも可。
② 語数制限を満たさないものは 0 点。
③ 文法・語法・綴りの軽微な誤りは1点減点,重大な誤りは2点減点。文になっていないものは3点減点。
④ その他,不適切な表現,説明不足等,内容不整合は程度に応じて1~2点減点。
3
【2】-B (12 点満点)
【解答例1】(計 46 語)
(1) whatever you may wear, you are what you are. I mean clothes cannot change your character and personality
(18 語)
(あなたが何を着たとしても,あなたはあなたよ。つまり服が性格や人格を変えることはありえないわ)
(2) clothing is a way to express yourself and help others get a sense of who you are(17 語)
(服装は自分を表現する方法だし,他人があなたがどんな人かを感じ取る助けになる)
(3) it’s wise to choose your clothes according to time and place(11 語)
(時と場所に応じて服を選ぶのが賢いわね)
【解答例2】(計 42 語)
(1) we should not make a judgment about someone based just on his or her appearance(15 語)
(見かけだけで人を判断すべきではないわ)
(2) clothes say something about the personality of someone who wears them(11 語)
(衣服はそれを着ている人の人格について何かを語る)
(3) why don’t you listen to your mother? I’m sure you’ll look charming in simple clothes too(16 語)
(お母さんの言うことにも耳を傾けてみたら? きっと落ち着いた服でもあなたは魅力的だと思うわ)
① 内容面で次のポイントを満たさないものは配当の点数を減点。
(1) 直前の Molly の発言(I don’t think what people wear defines who they are.「私は着ているものでその人が決ま
るわけではないと思う」)に沿った発言(4 点)
*直前の Molly の発言に沿っていないものは4点減点。
*服装・外見に無関係な発言は4点減点。
*大文字で始めているものは1点減点。
(2) 直前の Molly の発言に対する反論(4 点)
*直前の Molly の発言に対する反論になっていないものは4点減点。
*服装・外見に無関係な発言は4点減点。
*大文字で始めているものは1点減点。
(3) Molly に対する助言(4 点)
*Molly に対する助言になっていないものは4点減点。
*大文字で始めているものは1点減点。
② 語数制限を満たさない空所は 0 点。
③ 文法・語法・綴りの軽微な誤りは1点減点,重大な誤りは2点減点。文になっていないものは3点減点。
④ その他,不適切な表現,説明不足等,内容不整合は程度に応じて1~2点減点。
4
【4】-B (1)(4点満点)
<問題部分>
to allow information that does not serve us and could pointlessly burden our brains to be entirely forgotten
<解答例>
我々の役に立たないうえに,脳に無用な負担を強いる可能性のある情報を完全に忘れさせてくれること
<別解例>
我々の役には立たず我々の脳に無駄に負担をかける可能性のある情報を,すっかり忘れてしまうことができるよう
にすること
次の区分に分けて配点する。
(加点法ではなく減点法で採点してください)
区分
配点 具体事例
to allow ~ to be entirely forgotten
information that does not serve us
and could pointlessly burden our brains
2点
~をすっかり忘れるのを可能にすること(である)
※to allow を名詞的用法の不定詞ととらず文として訳してい
るもの,allow O to do の構文が読めていないものは原則と
して全区分減点(0 点)
1点
我々の役に立たない情報
※that が主格の関係代名詞だとわかっていないものは次の区
分も含めて 2 点減点。
1点
我々の脳に無駄な負担をかける[可能性がある]
※and が does not serve と could burden を結ぶ接続詞だとわ
かっていないものは前の区分も含めて 2 点減点。
① 上記の区分に分けて配点し,区分内に1か所でも誤りがあればその区分は 0 点。
② 語句の誤訳,訳漏れ,英語のまま,不自然なカタカナ書きは減点。
③ 構文を理解した上での意訳と認められるものは減点しない。
5
【4】-B (2)(4点満点)
<問題部分>(them の指すものを明らかにして)
We can always go back to them some day in the future, should the mood take us.
<解答例>
我々はいつか将来のある日,仮にその気になれば,いつでもそうした公文書館や図書館[過去の情報を保管する場
所]を再び訪れることができる。
<別解例>
万一そうしたいという気分になったら,我々はいつでも将来のいつかある日に古文書や図書館に戻ることができ
る。
次の区分に分けて配点する。
(加点法ではなく減点法で採点してください)
区分
配点 具体事例
我々は将来いつでも古文書[公文書館]や図書館に戻ることができる
※themはArchives and librariesまたはcold rooms in which we store
We can always go back to them
2点
what has come before を原則とし,Archives and libraries の訳は広
some day in the future
く認める。
should the mood take us
2点
我々が万一その気分になれば
※should ~ take が if ~ should take の if を省略した形だと分かっ
ていないものは不可。
① 上記の区分に分けて配点し,区分内に1か所でも誤りがあればその区分は 0 点。
② 語句の誤訳,訳漏れ,英語のまま,不自然なカタカナ書きは減点。
③ 構文を理解した上での意訳と認められるものは減点しない。
【4】-B (3)(4点満点)
<問題>
下線部(3)はどういうことか,その内容を分かりやすく 30~40 字で説明せよ。句読点も字数に含める。
think that Calpurnia was just as important as Caesar
<解答例>
我々の文化にとって重要な情報と重要ではない情報の区別ができなくなること。
(36 字)
<別解例>
歴史上重要ではない些末なことを重要なことと同等であると考えること。
(33 字)
① 字数制限を満たさないものは 0 点。
② 次の(1)
,
(2)が必須項目。
(1)
「
(歴史上/文化上)重要なこと[人物]と重要でないこと[人物]
」
※「重要なこととそうでないこと」
「重要人物と普通の人」など可。
(これに相当する内容がないものは2点減点)
(2)
「~の区別がつかなくなる」
※「~を混同する/同列に扱う/同じくらい重要だと思う」など可。
(これに相当する内容がないものは2点減点)
※ think that ... のニュアンスがないものはこの区分減点。
6
【5】-(4)(3点満点)
<問題>
下線部(4)の内容を 10~15 字の日本語で表せ。
(4) otherwise
<解答例>
保護者が一緒でなければ(11 字)
<別解例>
大人が切符を買ってくれなければ(15 字)
① 字数制限を満たさないものは 0 点。
② 次の(1)
,
(2)が必須項目。
(1)
「大人/保護者」
(これがないものは2点減点)
・
「親/パパかママ」でもよい。
・
「父/母/パパ/ママ/あなた/おばさん」など特定の大人は不可。
(2)
「[大人/保護者]が(私の切符を)買ってくれなければ」
(これがないものは1点減点)
・
「[大人/保護者]と一緒でなければ」でもよい。
【5】-(6)(3点満点)
<問題>
下線部(6)を,主語に当たるものが何であるか具体的に分かるように補って和訳せよ。
(6) seemed to consume her small face
<解答例>
彼女(ミリアム)の目は小さな顔を覆いつくしてしまいそうに見えた。
<別解例>
目が小さな顔のほとんどを占めているようだった
区分
her eyes
配点
具体的事例
1点
(彼女[ミリアム]の)目は
seemed to consume her
2点
small face
彼女の小さな顔を覆い尽くすように見えた
※「
(目が)顔に比べて大きく見えた」という内容が自然な日本語で表現で
きているものを広く認める。
・seemed の訳抜け,時制の誤りは不可。
① 上記の区分に分けて配点し,区分内に1か所でも誤りがあればその区分は 0 点。
② 語句の誤訳,訳漏れ,英語のまま,不自然なカタカナ書きは減点。
③ 構文を理解した上での意訳と認められるものは減点しない。
7