平成28年度 野洲クリーンセンター公害防止計画書(現センター分)

平成28
平成 28年度
28 年度 野洲クリーンセンター
野洲 クリーンセンター公害防止計画書
クリーンセンター 公害防止計画書(
公害防止計画書 ( 現 センター分
センター 分 )
本計画は、地域住民の生活環境を保全するため、野洲市(以下「市」という。)野洲ク
リーンセンター(以下「センター」という。)の運営に関し、公害関係諸法令をはじめ、
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)に基づく一般廃棄
物処理基準、廃棄物処理施設の構造基準及び維持管理基準並びに地元大篠原自治会との「ク
リーンセンター設置に関する協定書」および竜王町との「公害防止協定書」の規定内容を
遵守するため、以下のとおり平成 28 年度の公害防止にかかる方針及び実施方法等につい
て定めるものである。
(施設管理体制)
1 センターの運営に当たり、廃棄物の搬入出、施設運転維持、公害防止措置等それぞ
れの目的を明確にし、的確に遂行するため市において総括的に管理及び実施するもの
とする。
2 上記の遂行状況について、定期的に関係諸会議に報告する。
(廃棄物の搬入出)
1 市の委託収集業者の搬入にかかる指導については、市環境課の責務とし、適正な収
集車両の運行が行われるよう市は常時監視し、道路交通法及び労働安全衛生法等の関
係諸法令を遵守するため、指導の徹底を要請するとともに、加えて搬入時の廃棄物の
飛散、落下及び汚水漏水、収集車両の通行経路については、厳重な監視を行う。
2 市の許可業者による廃棄物の搬入は、市環境課との連携により、適正な収集が行わ
れるよう常時監視及び検査を実施し、関係諸法令を遵守するため、随時指導するとと
もに、搬入された廃棄物に関しても計画的に内容物の展開検査等を実施し、許可の範
囲を逸脱していないか厳重な監視を行い、併せて指導も行う。
3 住民および事業者による廃棄物の直接搬入については、市から直接当事者に関係諸
法令の遵守及び公害発生防止対策について周知徹底する。
4 センターからの廃棄物の搬出先は、焼却灰は大阪湾圏域広域処理場又はセメント原
料化施設(太平洋セメント㈱藤原工場)、処理灰及び使用済み乾電池は大阪湾圏域広
域処理場、破砕鉄分は鉄資源化業者、プラスチック容器類及びペットボトルは指定法
人(日本容器包装リサイクル協会)及び破砕不燃分は市蓮池の里第二処分場とし、搬
出車両運行時は、関係諸法令を遵守し、廃棄物の飛散、落下及び汚水漏出等が発生し
ないよう、関係業者に周知、徹底する。
特にダイオキシン類を含む灰等の搬出時は、厳重に管理し漏洩が発生しないよう関
係業者に周知、徹底する。
(焼却処理施設の運転等)
1 焼却処理施設の運転は、特別な場合を除き24時間連続運転とする。
2 焼却炉の起動および停止時は、一定温度以上で燃焼が完結するように助燃用及び再
燃用バ-ナ-を用いる。また焼却炉の起動時は、速やかに炉温を上昇させ、停止時は
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燃し切り運転とし埋火は行わない。
3 焼却炉内への廃棄物投入前に、貯留ピット内においてクレ-ンによる廃棄物の撹拌
を十分行い、廃棄物の均質化を図り、加えて焼却炉の負荷を適正な範囲に保ち、安定
した連続燃焼を行う。
4 燃焼温度は、通常運転時において常時850℃以上を維持する。
5 煙突出口の一酸化炭素濃度が、通常運転時において常時50ppm 以下を目標に制御
を行う。
6 廃棄物焼却に必要な用水の補給は、運転途中で不足が生じないよう監視を行い、新
たな水源の確保については、大篠原自治会および関係機関と協議のうえ措置する。
7 廃棄物汚水、排ガスの洗浄水、灰の加湿水等の処理にかかる余剰水については、セ
ンターから余剰水を直接外部に飛散流出させないものとする。
8 排ガス処理設備は、概ね年2回以上点検を行い、電気集塵器については、焼却中は
適正な荷電により集塵されているか状態を監視し、点検時においては腐食状況等内部
状況を確認する。触媒反応装置は、触媒の灰堆積による効率低下を防止するため、定
期的に高圧空気を噴射して清掃を行い、目詰まりを防止し、所定の性能が発揮できる
よう措置する。
9 ばいじんと焼却灰(燃えがら)は、分離して貯留し、ばいじんは重金属固定剤を用
い固化処理を行い、焼却灰は熱しゃく減量を大阪湾広域臨海環境整備センター受入基
準10%以下とし、目標値5%以下で管理し、適度に加湿した後、それぞれ大阪湾圏
域広域処理場に運搬し、処分を委託する。また、焼却灰の一部をセメント原料化施設
(太平洋セメント㈱藤原工場)に運搬し、セメント原料化を委託する。
大阪湾圏域広域処理場及びセメント原料化施設(太平洋セメント㈱藤原工場)への
運搬にあたっては、灰バンカ・処理灰バンカからの積み出し時の飛散防止に努め、飛
散物があった場合、即時清掃・除去し、水切り排水溝等の清掃を徹底し、灰バンカ室
を常に清浄に保つよう努める。灰運搬車両の洗浄は、焼却処理施設操車場で完全な屋
内で行い、洗浄した汚水は全てごみピットに流し込み処理する。
10 廃棄物の貯留に伴う害虫及び悪臭の発生については、ごみピット内に定期に殺虫剤
及び消臭剤を噴霧し、その抑制に努める。
11 焼却処理施設から発生する騒音、振動については、可能な限り機器側で防音、防振
対策を行う。
12 その他の項目については、廃棄物処理法に基づく一般廃棄物処理基準及び廃棄物処
理施設の構造基準、維持管理基準を遵守して、焼却処理を行う。
(粗大ごみ処理施設の運転等)
1 粗大ごみ処理施設の運転は、通常は午後5時までとする。ただし一時的に廃棄物が
多量に搬入された場合は、その時間を延長して運転し、翌日への滞留を極力避ける。
2 投入棟においては、爆発対策も含め搬入廃棄物中の異物及び危険物を除去するため、
人力により監視、事前選別を行う。
3 破砕機内においては、処理中の爆発および着火、また廃棄物からの発塵を極力防止
するため、運転中に随時散水を行う。
4 石綿(アスベスト)含有一般廃棄物の搬入があった場合は、廃棄物処理法施行令の
処理基準に基づく処分を行うものとし、二重袋梱包等による飛散防止措置及び他の廃
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棄物と区分して保管した後、蓮池の里第二処分場へ運搬する。なお、石綿含有家庭用
品(対象774製品)は、飛散性要素のあるものを除き、粗大ごみ処理施設にて通常
の破砕処理を行う。
5 処理中に発生する粉じんは、基本的にはサイクロン及びバグフィルタで集塵し、か
つ各箇所で適度な散水を行い、粉じんが屋外に拡散しないようにする。なお、破砕不
燃残渣の搬出(積込及び運搬)については、飛散防止措置として事前に適度の散水を
行うとともに必ず車両に覆いを行った後、蓮池の里第二処分場へ運搬する。
6 粗大ごみ処理施設から発生する騒音、振動については、可能な限り機器側で防音、
防振対策を行う。
7 その他の項目については、廃棄物処理法に基づく一般廃棄物処理基準および廃棄物
処理施設の構造基準、維持管理基準を遵守して、破砕処理を行う。
(資源化施設の運転等)
1 資源化施設の運転は、通常は午後5時までとする。ただし一時的に廃棄物が多量に
搬入された場合は、その時間を延長して運転し、又は適切に保管を行うものとし、屋
外での保管を行わない。
2 プラスチック容器類、ペットボトルとも手選別による異物除去に努め、容器包装リ
サイクル協会の分別基準適合物の条件を満たすため、同協会の引き取り品質ガイドラ
インを目標として選別し、品質の向上に努める。
3 プラスチック容器類の貯留ピット内には、害虫及び悪臭発生を抑制するため、殺虫
剤及び消臭剤を定期的に噴霧する。
4 資源化施設から発生する騒音、振動については、可能な限り機器側で防音、防振対
策を行う。
5 その他の項目については、廃棄物処理法に基づく一般廃棄物処理基準及び廃棄物処
理施設の構造基準、維持管理基準を遵守して、資源化処理を行う。
(大気汚染防止対策)
1 焼却処理施設からの排ガス中のダイオキシン類濃度は、焼却運転通常時において、
ダイオキシン類対策特別措置法に基づく基準および0.5ng-TEQ/m3N 以下を目標とす
る。なお、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する
法律」(PRTR法)に基づく第一種特定化学物質であるダイオキシン類の排出量お
よび移動量を取扱事業者として、把握し所定の措置を講ずる。
2 焼却処理施設からの排ガス中のばいじん濃度は、焼却運転通常時において、0.2
g/m3N(O2-12%補正)以下を基準とし、0.05g/m3N(O2-12%補正)以下を目標とする。
3 焼却処理施設からの排ガス中の硫黄酸化物は、焼却運転通常時において、K値17.
5(7,000ppm)以下を基準とし、150ppm 以下を目標とする。
4 焼却処理施設からの排ガス中の窒素酸化物濃度は、焼却運転通常時において、25
0ppm 以下(O2-12%補正)を基準とし、150ppm(O2-12%補正)以下を目標とする。
5 焼却処理施設からの排ガス中の塩化水素濃度は、焼却運転通常時において、700
mg/m3N 以下(O2-12%補正)を基準とし、300mg/m3N 以下(O2-12%補正)を目標とす
る。
3
(ダイオキシン類漏洩防止対策)
1 センター場内から焼却灰等の飛散・流出防止対策の徹底を図り、周辺環境に影響を
及ぼさないようダイオキシン類の漏洩防止の措置をとる。
2 センター場内からダイオキシン類を含む排水が排出されないよう徹底を図り、周辺
環境に影響を及ぼさないようダイオキシン類の漏洩防止の措置をとる。
3 センター場内で作業服等に付着したダイオキシン類を含む粉じんは、場内で完全に
除去し、場外へ持ち出さないよう徹底を図り、場内作業者の作業環境の安全を確保す
るとともに、周辺住民の健康に影響が及ばないようダイオキシン類の漏洩防止の措置
をとる。
(水質汚濁防止対策)
1 センターからの排水は、雨水以外は循環使用により無放流とし、雨水以外の排水、
特にダイオキシン類を含む排水が施設外に漏出しないように監視を行う。
また、ダイオキシン類を含む排水の雨水への流入により、センター下流域の周辺環
境に影響を及ぼさないようセンター場内の雨水側溝、道路等の日常巡視点検及び清掃
等を実施し漏出防止の監視を行う。
2 センター横山水路への排水の漏出を防止するため、粗大ごみ処理施設排水側溝に仕
切り等を設置し、粗大ごみ処理施設操車場および投入ステージでの洗浄による汚水等
の飛沫飛散防止措置を講じるとともに、屋根からの雨水流入防止措置を併せて講じる。
3 排水処理状況の把握のため、必要に応じて処理排水等の分析測定を行う。
(騒音・振動防止対策)
1 センター各施設から発生する騒音及び振動については、敷地境界線上で騒音55dB
以下、振動60dB 以下を基準とし、可能な限り発生を抑制する。
2 センター各施設から発生する騒音及び振動については、敷地境界線上で騒音規制法
および振動規制法並びに市条例に規定する基準以内とするため、可能な限り防音対策
を講じる。
(悪臭防止対策)
1 センター各施設から発生する悪臭については、敷地境界線上で悪臭防止法及び市条
例に規定する基準以下とし、悪臭を感じさせないものとする。
2 悪臭の発生防止対策として、焼却処理施設における貯留ピット等への消臭剤の定期
噴霧、操車場出入口の空気遮断による悪臭漏出対策、資源化施設における貯留ピット
等への消臭剤の定期噴霧などを行い、可能な限り悪臭防止対策を講じる。
3 市条例の官能試験による規制に対し、敷地境界線上での実態把握を行うとともに、
悪臭発生源から外部漏出への経路を調査し、今後の対策を講じるための資料とする。
(粉じん飛散防止対策)
1 主に粗大ごみ処理施設が発生源である浮遊粉じんは、常時敷地境界線上で、環境基
準の0.1mg/m3 以下を基準とする。また石綿(アスベスト)の敷地境界線上の濃度は、
当面の間10f(本)/l 以下を基準とする。
2 センター各施設から発生する浮遊粉じんの飛散を抑制するため、発生する箇所にお
4
いて適切な散水を行う。
(環境基準への適応)
1 センター敷地内及びその直近周囲において、周辺環境大気、土壌、水質、及び底質
のダイオキシン類における国の環境基準を達成するため可能な限りの対策を講じ、か
つその維持のために継続的な監視を行う。
2 上記の継続的な監視を行うため別途モニタリング計画を定め実施する。
3 センター敷地内に加え、センター下流域についても地点を定め定期的に巡視を行
う。
4 センター周辺地域の環境基準項目の超過又は近似値などの異常値が確認された場
合は、大篠原自治会に即時報告し、市の定める危機管理マニュアル(緊急事態対応手
順書)に基づき、施設の運転状況等を確認するとともに、超過又は異常値の原因が施
設の運転に起因すると想定される場合は施設又は設備の運転を停止し必要な措置を講
ずる。
(排出状況等の測定)
1 センター各施設において、各公害防止基準を達成するため、定期に各排出項目およ
び環境基準項目の測定分析を計量証明機関にて実施する。
2 適正な処理を遂行するため、必要に応じて廃棄物の測定分析を計量証明機関にて実
施する。
3 センター各施設において、適切な運転状態を維持するため、自動連続分析測定装置
を用い、常時測定値を監視する。
(施設の環境美化)
1 センター敷地内において、常に清潔に心がけ、廃棄物及び汚水の散乱、特にダイオ
キシン類を含む廃棄物(灰・粉じん)及び汚水等の散乱を防止するため常に場内や雨
水側溝等の点検を行い、清掃等実施し必要な措置を講ずるとともに、散乱が認められ
た場合は、即時清掃し悪臭の発生やダイオキシン類等の漏出が発生しないように努め
る。なお、搬入道路上においても同様とする。
2 センター敷地内及び隣接の緑化状況を維持し、施設全体のイメ-ジアップを継続し
て図る。
(事故時・災害時の緊急対策)
1 センター各施設機器の不具合により、周辺環境に影響を及ぼしたり、または影響を
及ぼすおそれのある場合は、速やかに該当機器を停止し応急措置を行う。また応急措
置を講ずることができず、正常な処理が行えなくなる場合は、操業を取り止め施設全
体を停止する。
2 上記の事象が発生した場合は、発生状況、発生原因、事故内容および応急措置等に
ついて、大篠原自治会等関係者に連絡する。
3 センター施設内において爆発、火災等の災害が発生した場合は、消防当局に速やか
に通報するとともに、センター職員等が初期消火活動を行う。
4 停止した施設等の復旧は、可能な限り速やかに実施し、再稼働開始時は大篠原自治
5
会等に報告し、確認を受けるものとする。
(苦情処理)
1 センターに起因する公害等について、地域住民等から苦情があった場合は、直ちに
原因を調査し適切な措置を講ずるとともに、その後の対応について誠意をもってあた
るものとする。
2 上記による苦情があった場合は、その苦情及び措置内容を速やかに大篠原自治会長
等に報告する。
(環境課との連携)
1 受入する廃棄物にかかるすべての内容に関し、市環境課と連絡を密にし、分別状況
の改善、減量及び資源化に関する住民等への啓発周知等を体系的に実施する。
(関連業者への周知徹底)
1 センターに関係する市からの委託業者等へは、関係法令諸基準はもとより、大篠原
自治会および竜王町との公害防止協定を遵守するよう指導を行い、常時監視する。
2 市委託業者等についても、環境課から上記と同様の指導監督を行う。
(高度技術の導入)
1 廃棄物処理および公害防止に関するすべての技術について、常に研究を行うととも
に、その技術について廃棄物の適正処理及び公害防止の促進等に効果があると判断で
きる場合は、諸手続を経た後に積極的に導入する。
(公害防止対策の公開)
1 センターの施設機器情報、運営及び運転内容等について、計測デ-タとともに可能
な限り公開するものとし、廃棄物処理法第8条の4に基づく記録及び閲覧の規定内容
も包括した内容とする。
2 センター各施設について、廃棄物の適正処理及び公害防止に関する協力を得るため、
広く住民等の視察見学を受け入れる。
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