子どものために新制度をどう活用したらよいか

『子どものために新制度をどう活用したらよいか』
~皆さんの悩みに、ズバリお応えします~
平成28年10月22日
一般社団法人
全国認定こども園連絡協議会
会長
木 村
義 恭
1
本日の研修の目的と手法
目的 : 研修終了後、次なる目標と具体的な行動を明確にし、認定こども園として
使命を自覚し行動する
手法 : ① 認定こども園の現状を把握する
② 制度・運営に関する問題点を把握し、解決の糸口を探る
③ 国・市町村・施設の改善策を整理する
タイムスケジュール
15:00 ~ 15:30 ・・・・・・・・・・ 認定こども園の現状及び事前質問へ回答
15:30 ~ 16:00 ・・・・・・・・・・ 各園が抱える問題の整理
16:00 ~ 16:30 ・・・・・・・・・・ 国・市町村・施設の改善策の整理
2
子ども・子育て支援新制度(平成27年4月1日施行)のポイント
◆制度創設の背景・趣旨
○
核家族化の進展、地域のつながりの希薄化、共働き家庭の増加、兄弟姉妹の数の減少など子育て家庭
や子どもの育ちをめぐる環境が大きく変化。
○ 子どもや子育て家庭の置かれた状況や地域の実情を踏まえ、国や地域を挙げて、子ども・子育てへ
の支援を強化する必要。
→ 子どもの年齢や親の就労状況などに応じた多様かつ質の高い支援を実現するため、消費税財源も活
用して、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進。
◆主なポイント
① 認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付(「施設型給付」)及び小規模保育等への給付(
「地域型保育給付」)の創設
・各施設がこれまでの経験を踏まえながら、より充実した活動ができるよう支援。地域型保育給付は、都市部における待
機児童解消とともに、子どもの数が減少傾向にある地域における保育機能の確保に対応。
② 認定こども園制度の改善(幼保連携型認定こども園の改善等)
・幼保連携型認定こども園の認可・指導監督の一本化、学校及び児童福祉施設としての法的位置づけ。
③ 「地域子ども・子育て支援事業」の創設(地域子育て支援拠点、一時預かり等)
・地域の実情に応じて、柔軟な選択が可能な13の支援メニューを設定。
④ 市町村が実施主体
・住民に最も身近な市町村が、地域のニーズに基づき計画を策定、給付・事業を実施。
・国・都道府県は、実施主体の市町村を重層的に支える。
3
地域の実情に応じた子育て支援の展開
人口減少地域での展開
子ども・子育て支援新制度の
主なポイント
潜在的なニーズにまで応え得
る待機児童対策が課題
(保育所待機児童解消加速
化プランなど)
子どもが減少する中で、適切な
育ちの環境を確保することが課
題
子どもが減少しても、認定こども園
を活用し、一定規模の子ども集団を
確保しつつ、教育・保育の提供が可
能
① 認定こども園制度の改善
子どもが減少し、保育所(20人以
上)として維持できない場合でも、小
規模保育等として、身近な場所で保
育の場の維持が可能
②小規模保育等への財政支援の創設
地域子育て支援拠点(子育てひろ
ば)、一時預かりなど、在宅の子育
て家庭に対する支援を中心に展開
③地域の実情に応じた子育て支援の充実
※取組を容易とするための見直し
大都市部での展開
・幼稚園と保育所の機能を併せ持つ施設
・「二重行政の解消」「財政支援の充実」により、
地域実情に応じた展開が可能
・「小規模保育」(定員6~19人)、「保育ママ」(定
員1~5人)等に対する財政支援(地域型保育
給付)を創設
・地域の実情に応じ、市町村の判断で実施できる
13の子育て支援事業を法定
・在宅の子育て家庭(0~2歳の子どもを持つ家
庭の7割)を中心とした支援の充実
施設・人員に余裕のある幼稚園
の認定こども園移行により、待機
児童の解消が可能
土地の確保が困難な地域でも、
既存の建物の賃借等により、機
動的な待機児童対策を講じること
が可能
延長保育、病児保育、放課後児
童クラブなど、多様な保育ニーズ
に応える事業を中心に展開
新制度の基盤
④ 市町村が実施主体
・住民に身近な市町村に、子育て支援の財源と権限を一元化
・ 市町村は地域住民の多様なニーズを把握した上で、計画的
に、その地域に最もふさわしい子育て支援を実施
⑤ 社会全体による費用負担
・ 消費税率引上げにより、国・地方の恒久財源を確保
・質・量の充実を図るため、消費税率の引上げにより確保する0.
7兆円程度を含めて1兆円超程度の追加財源が必要
4
地方版子ども・子育て会議について
○子ども・子育て支援新制度においては、全ての市町村に「子ども・子育て支援事業計画」
の策定が義務付けられている。
○事業計画の策定にあたっては、多くの自治体で、子育て当事者や子育て支援に関わる関係者
などから構成される「地方版子ども・子育て会議」を設置し、多様な意見を反映。
地方版子ども・子育て会議に引き続き期待される役割
○地域の子育て家庭の実情やニーズを踏まえた施策の展開・計画の推進を図るため、
利用者である住民や子ども・子育て支援活動の担い手などの会議への参画による
当事者意見の反映。
○計画を策定しただけで終わらせるのではなく、子育て支援施策の
実施状況や計画の進捗状況など、継続的な計画の点検・評価・見
直し(PDCAサイクル)。
5
認定こども園の類型
「認定こども園」とは
教育・保育を一体的に行う施設で、幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持っている施設です。
以下の機能を備え、認定基準を満たす施設は、都道府県等から認定を受けることができます。
① 就学前の子供を、保護者が働いている、いないにかかわらず受け入れて、教育及び保育を一体
的に行う機能
② 子育て相談や親子の集いの場の提供等地域における子育て支援の機能
都道府県及び
指定都市、中核市
認
可
都道府県
認
定
幼稚園
幼保連携型
認定こども園
(学校及び児童福祉施設)
(学校)
認
定
保育所
機能
幼稚園型
認定こども園
認
定
保育所
幼稚園 + 保育所
機能
機能
(認可外保育施設等)
保育所型
認定こども園
地方裁量型
認定こども園
幼稚園
機能 (児童福祉施設)
6
認定こども園制度の概要
認定こども園の数
「認定こども園」とは
(子ども・子育て本部調べ(平成28年4月1日現在))
教育・保育を一体的に行う施設で、幼稚園と保育所の両方の良さを
併せ持っている施設です。以下の機能を備え、認可・認定の基準を
満たす施設は、都道府県等から認可・認定を受けることができます。
園数
①就学前の子供を、保護者が働いている、いないにかかわらず受
け入れて、教育及び保育を一体的に行う機能
H27 (2,836)
(内訳)
4,001
②子育て相談や親子の集いの場の提供等地域における子育て支
援の機能
幼保連携型
幼稚園型
幼稚園的機能と保育所的機能の両方の機
能を併せ持つ単一の施設として、認定こども
園の機能を果たすタイプ。
幼稚園が、保育を必要とする子供のための
保育時間を確保するなど、保育所的な機能
を備えて認定こども園の機能を果たすタイプ
保育所型
地方裁量型
認可保育所が、保育を必要とする子供以
外の子供も受け入れるなど、幼稚園的な
機能を備えることで認定こども園の機能を
果たすタイプ
認可保育所以外の保育機能施設等が、保育
を必要とする子供以外の子供も受け入れる
など、幼稚園的な機能を備えることで認定こ
ども園の機能を果たすタイプ
2,785
(1,930)
682
474
(525)
(328)
60
(53)
各都道府県別の数
(子ども・子育て本部調べ(平成28年4月1日現在))
都道府県
認定こども園の類型
幼保連携
地方裁量
幼稚園型 保育所型
型
型
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
新潟県
富山県
園数
都道府県
H28
H27
206
208
54
26
69
44
67
181
81
113
54
67
109
78
82
68
109 石川県
158 福井県
39
山梨県
21
長野県
53
岐阜県
29
静岡県
35
愛知県
164 三重県
56
滋賀県
68
京都府
40
大阪府
49
兵庫県
93
奈良県
56 和歌山県
51
鳥取県
34
島根県
園数
都道府県
園数
H28
H27
H28
H27
118
74
40
36
59
147
81
17
58
38
376
322
31
31
32
29
87
49
32
岡山県
39
80
56
広島県
26
39
33
山口県
20
39
30
徳島県
29
23
13
香川県
120 愛媛県
46
32
58
32
27
高知県
8
77
58
福岡県
45
53
48
佐賀県
13
長崎県 104 85
287 熊本県
88
52
230 大分県 102 87
27
宮崎県 127 82
21 鹿児島県 126 90
29
20
5
沖縄県
4,001
2,836
12
合 計
7
認定こども園に関する状況について① (平成28年4月1日現在)
1.設置主体別認定こども園数(括弧内は平成27年4月1日現在)
(設置主体)
公立
幼保連携型
社会福祉法人
2
700
(371)
(20)
(162)
(1)
(554)
2,334
647
262
58
3,301
(1,559)
(505)
(166)
(52)
(2,282)
216
1
1,580
(128)
(3)
(919)
1,363
(788)
-
969
630
10
(770)
(490)
(10)
1
7
9
1
18
(1)
(7)
(7)
(0)
(15)
19
31
50
(13)
(28)
(41)
6
17
23
(6)
(11)
(17)
営利法人
-
-
その他法人
-
-
総 計
合計
212
宗教法人
個人
地方裁量型
35
学校法人
私立
保育所型
451
市町村立
(私立計)
幼稚園型
(園)
1,609
-
(1,270)
1
10
2
8
21
(0)
(8)
(2)
(10)
(20)
2,785
682
474
60
4,001
(1,930)
(525)
(328)
(53)
(2,836)
※その他法人は、NPO法人、公益法人、協同組合等。
8
認定こども園に関する状況について② (平成28年4月1日現在)
2.支給認定別在籍園児数
認定類型
(人)
1号認定
2号認定
3号認定
合 計
137,936
155,337
102,398
395,671
(108,863)
(103,316)
(67,228)
(279,407)
幼稚園型
76,662
15,607
5,990
98,259
(61,245)
(10,908)
(4,336)
(76,489)
保育所型
5,364
25,595
15,318
46,277
(3,353)
(17,780)
(10,594)
(31,727)
868
1,725
1,247
3,840
(766)
(1,481)
(1,100)
(3,347)
220,830
198,264
124,953
544,047
(174,227)
(133,485)
(83,258)
(390,970)
幼保連携型
地方裁量型
合計
9
認定こども園に関する状況について③ (平成28年4月1日現在)
3.年齢別在籍園児数
認定類型
0歳児
(人)
1歳児
2歳児
3歳児
4歳児
5歳児
合計
13,112
40,089
49,197
94,668
99,362
99,243
395,671
(8,342)
(26,629)
(32,257)
(67,969)
(72,456)
(71,754)
(279,407)
幼稚園型
338
2,123
3,529
28,773
31,439
32,057
98,259
(238)
(1,548)
(2,550)
(22,410)
(24,941)
(24,802)
(76,489)
保育所型
1,990
5,987
7,341
10,079
10,528
10,352
46,277
(1,349)
(4,198)
(5,047)
(6,970)
(7,151)
(7,012)
(31,727)
184
485
578
930
879
784
3,840
(129)
(431)
(540)
(794)
(742)
(711)
(3,347)
15,624
48,684
60,645
134,450
142,208
142,436
544,047
(10,058)
(32,806)
(40,394)
(98,143)
(105,290)
(104,279)
(390,970)
幼保連携型
地方裁量型
合計
4.認定こども園の教員・保育従事者数
※保有資格・勤務形態の別問わず。
幼保連携型
幼稚園型
(人)
保育所型
地方裁量型
合計
74,172
12,846
10,167
946
98,131
(47,691)
(9,358)
(6,230)
(824)
(64,103)
10
事前質問
①
①認定こども園(幼保連携型)
会計について使途制限があるのか?繰越金、本部組み入れ等
制限はあるのか?
新制度における施設型給付や地域型保育給付は個人給付(法定代理受
領)であるため、使途制限はありません。ただし、私立保育所に係る委託費
については、市町村からの委託に基づき、施設において保育を提供すること
に要する費用として支払われる性格であることにかんがみ、従前制度と同
様に新制度施行後も、引き続き使途制限を設けることとしています。
学校法人や社会福祉法人等のそれぞれの法人の種別に応じて課せられ
る要件等については、施設型給付費等の資金の運用に当たっても同様に課
せられるものとなります。
また、私立保育所から認定こども園に移行した場合についても、これまで
に積み立ててきた資金の取扱いについては、上記と同様の取扱いですが、
なお、これまで積み立ててきた積立金の目的計画が果たされるようお願い
致します。
11
事前質問
②
認定こども園(保育所型)
営利法人(有限会社)の保育所型認定こども園です。認可外から地方裁量
型になり、28年度に保育所型になりました。
施設給付金は27年度からです。9月の監査の時に、園の修理等で急な支払
が必要でも、会社の自己資金では足りず役員から借り入れして修理代を出す
のは、園の健全な運営ができていない、会社の自己資金で支払いをするよう
にと言われました。そういう場合の資金の確保はどのようにすればいいでしょ
うか。
地方自治体によって見解がことなりますが、安定的な運営には年間事業費の1/12ヵ月
を保有するように指導があります。
今回の指摘は保育所型ですので本籍は保育所となり、保育所の施設及び設備の整備に
係る借入金(金融機関や関連会社等、外部からの借入金のほか、法人内部の他の事業
区分等からの借入金も含む)については、一定の条件を満たす場合に限り、保育所の
委託費等収入を充当して返済することが認められます。
独立行政法人福祉医療機構(WAM) > > 福祉貸付事業 > 融資制度が考えられます。
12
事前質問
③
幼稚園(施設給付)
現在、私学助成の幼稚園をしておりますが、今後は「施設型給付の幼稚園」に移
行をしたいと考えております。
所在地である、山梨県富士吉田市においては、まだ施設型給付の移行をしている
園は無い状況です。
公定価格の試算をしたところ、かなり給付額が増えそうなので、現況の厳しい運営
状況を改善出来そうという認識です。
・認定こども園(幼稚園型)との相違点 ※メリットとデメリットなど
・施設型給付にすることでの事務手続きなどの業務面での変化
※業務負担増や人員増などの面での懸念
・移行の手続きや関係機関などの相談手順や注意事項など
・準年少(年少々)クラスの運営をしているが、その扱い
※小規模保育事業認定の可否など
・今からの動きで、来年度の移行が可能かどうか
13
私立幼保連携型認定こども園と幼稚園・保育所の主な違い
項目
施設の性格
幼稚園
学校(幼稚園)
幼保連携認定こども園
学校かつ児童福祉施設
保育所
児童福祉施設(認可保育所)
認可権者等
都道府県
都道府県・指定都市・中核市
都道府県・指定都市・中核市
設置主体
国、地方公共団体、学校法人のみ(※1・2) 国、地方公共団体、学校法人、社会福祉法人のみ(※1・3)
定員設定
-
1号のみ
園児の受入れ
自由選考
応諾義務があり、定員を
超えた場合は自由選考
1号:任意、2号:必須、3号:任意
1号子どもは、定員を超えた場合は自由選考
2・3号子どもは、市町村の利用調整により入所
※いずれも応諾義務あり
制限無し
1号:不可、2号任意、3号任意
市町村の利用調整により入所
※応諾義務あり
利用契約
利用者と施設が契約
利用者と施設が契約(市町村の利用調整あり)
利用者と市町村が契約し、市町村が施
設に委託(市町村の利用調整あり)
利用者負担の
徴収
施設が徴収
施設が徴収(滞納等の場合、市町村が代理徴収可能)
市町村が徴収
運営費補助
職員の資格
私学助成等
施設型給付(処遇改善加算を除き使途制限無し)
幼稚園教諭免許
保育教諭(幼稚園教諭免許と保育士資格を併有しなければ
ならない) ただし平成31年度末までは片方の資格で可
市町村からの委託費
(使途制限あり)
保育士資格が必要
1学級につき1人以上の学級担任
職員配置基準
食事の提供
調理室の設置
開園日・時間
医師等の配置
子育て支援
4・5歳児 30:1
4・5歳児 30:1
3歳児
20:1
3歳児
20:1
2歳児
6:1
2歳児
6:1
0・1歳児
3:1
0・1歳児 3:1
1学級35人以下
満3歳児以上の園児は学級を編成。1学級35人以下
1号に対しては任意、2・3号に対しては義務
任意
1・2号に対しては外部搬入可能、3号に対しては外部搬入
義務
外部搬入可能
不可(※4)
なお、3歳以上は外部搬入可能
ただし、自園調理の対象が20人未満の場合は外部搬入可能
設置が原則
任意
設置が原則
ただし、全員外部搬入で対応できる場合は設置しなくても可
地域の実情に応じて設定
11時間・土曜日開園が原則
学校医・学校歯科医・学校薬剤師をそれぞれ置く(委嘱する)必要がある
嘱託医を置く必要がある
任意
義務
任意
1学級につき1人 公定価格上の算定基準
以上の学級担任 4・5歳児 30:1
3歳児
20:1
※1 設置主体の「国」及び「地方公共団体」には、それぞれ「国立大学法人」「公立大学法人」が含まれる。
※2 私立幼稚園については、当分の間、学校法人によって設置することを要しない(学校教育法附則第6条)。
※3 当分の間、学校法人及び社会福祉法人以外の者が設置する私立幼稚園(平成27年3月31日にすでに設置されていたものに限る。)は、幼保連携型認定こども
園に移行することができる(認定こども園法附則第4条)
※4 構造改革特区内の公立の幼保連携型認定こども園の場合は、3号に対しても外部搬入可能
14
移行に関するメリット・デメリット
メリット
デメリット
①切れ目のない一貫した教育・保育が実践 ①利用調整が働いている
できる
②土曜日の保育に戸惑いがある
②処遇改善により、教職員の勤務年数が
拡張、給与増を図ることが出来る。
③職員の意識改革に時間がかかる
③運営費が私学助成よりも増額した
④移行に関する事務量が増える
④所得・家族構成・障がいの有無・就労に
関わらず入園できる
⑤職員のローテーションに苦労する
⑥職員配置基準などで人手が必要となる
⑤市町村の関係が増え信頼関係が出来た。
⑦研修時間が確保しづらい
⑥給付となり安定した運営が出来る
15
認定こども園の認可・認定等の手続きについて
○認定こども園の認可・認定の際に必要となる書類
① 基準に適合していることを証する書類
④ 以下の事項を記載した書類
(法第3条第5項又は第17条第2項)
(施行規則第15条、幼保連携型のみ)
・図面、面積表、建物調書
・登記簿、賃貸契約書
・建築基準法の確認書
・職員一覧表、資格証明書、勤務表
一
二
三
四
五
六
七
※一例。自治体によって異なる。
② 設置者・経営資金の審査等のための書類
(法第3条第5項又は第17条第2項)
・定款、法人登記簿、役員一覧表、役員履歴書
・収支予算書、財務諸表、残高証明、財産目録
※一例。自治体によって異なる。
③ 以下の事項を記載した書類
(法第4条第1項又は第18条第1項、施行規則第8条)
・
・
・
・
設置者の名称及び住所
施設の名称及び所在地
保育を必要とする子どもの利用定員(満3歳以上/満3歳未満)
保育を必要としない子どもの利用定員(満3歳以上/満3歳未満)
・
・
・
・
・
認定を受ける施設について幼稚園、保育所又は保育機能施設の別
認定こども園の名称
園長の氏名
教育又は保育の目標及び主な内容
認定こども園法施行規則第2条の子育て支援事業で実施するもの
目的
名称
所在地
園地、園舎その他設備の規模及び構造並びにその図面
園則※
経費の見積り及び維持方法
開設の時期
※園則に記載する事項
一 学年、学期、教育又は保育を行う日時数、教育又は
保育を行わない日及び開園している時間に関する事項
二 教育課程その他の教育及び保育の内容に関する事項
三 保護者に対する子育ての支援の内容に関する事項
四 利用定員及び職員組織に関する事項
五 入園、退園、転園、休園及び卒園に関する事項
六 保育料その他の費用徴収に関する事項
七 その他施設の管理についての重要事項
その他
・保険・保障関係書類
・給食を外搬する場合の契約書
・苦情処理の規定
・既存施設の監査・評価の結果
等
※一例。自治体によって異なる。
16
事前質問
④
幼保連携型と幼稚園型の区別がわかりません。実際どう違うのか、補助金や保育
方法もかわるのか教えてください。
17
建設費等においても
幼稚園機能と
保育所機能で
案分して補助金が
支給される
事前質問
⑤
今の段階で聞けないのですが・・・保育所から幼保連携型認定こども園に移行する
と何がどう変わっていくのか、明確に知りたいです。
職員数など運営的なものと、保育教育内容などを知りたいです。
ポイント
① 1号認定こどもを受ける事が出来、妊娠した事で退所しなくて済む。
② 一貫した保育を受ける事が出来る
③ 職員は位置が手厚くなり保育が充実
④ 個人給付には使途制限が無い
⑤ 認定こども園の中でも財政支援が手厚い
19
公定価格からみた幼稚園における職員配置のイメージ
20
公定価格からみた保育所における職員配置のイメージ
21
公定価格からみた認定こども園における職員配置のイメージ
:基本分単価
:加算
※基本分単価の職員配置を充足しなければ加算の取得はできない
園長(1人)
4・5歳児 30:1
3 歳 児 20:1(15:1まで加算)
1・2歳児
6:1
1号子どもの満3歳児対応も6:1まで加算
乳
児
3:1
(注) 基本分単価には、これらのほ
か、「調理員※6」「事務職員及び
非常勤事務職員」 (園長等が兼
務する場合又は業務委託する場
合は不要)、 「 非常勤講師」(1
号認定子どもに係る利用定員が
35人以下又は121人以上の施
設に1人)、「学校医・学校歯科
医・学校薬剤師(嘱託等)」の充
足が必要。
また、1号・2号利用定員271人
以上の施設で上記の基準を超
えて事務職員を配置する場合に
は、事務負担対応加配加算が
ある。
年齢別配置基準
副園長・教頭(1人)
1号定員
2・3号定員
主幹保育教諭(1人)
主幹保育教諭(1人)
保育教諭
保育教諭
学級編制調整(1人※1)
専任化代替職員1人※5
※2 1号・2号利用定員~45人は1人、46~150
人は2人、151~240人は3人、241~270人は
3.5人、271~300人は5人、 301~450人は
6人、451人~は8人を上限
※1 1号・2号利用定員36~300
人の施設に加算
満3歳児対応
療育支援補助者※7
チーム保育
(1~8人※2)
※7 非常勤職員で可
(資格の有無は問わない)
指導充実加配※8
※3 2号・3号利用定員~90人の施設の
み
※4 保育標準時間認定子どもの割合が低
い場合は非常勤も可
休けい保育教諭
(1人※3)
保育標準時間対応※4
専任化代替職員1人※5
※5 2人のうち1人は非常勤講師等で
可
休日保育・夜間保育対応
※6 2号・3号利用定員~40人は1人、
41~150人は2人、151人~は3人
(うち1人は非常勤)
※8 1号・2号利用定員271人以上で、基準数を
超えて保育教諭等を加配している施設に加算
以下は施設型給付以外での対応
○地域子育て支援事業(一時
預かり事業(幼稚園型・一
般型)
障害児対応
一時預かり対応
延長保育対応
○私学助成(幼稚園特別教育経費)
○障害児保育(地方単独事業)
○地域子育て支援事業(多様な事業者参入促進)
○地域子育て支援事業
(延長保育事業)
22
認定こども園への移行を希望する園への移行支援
主な内容
【設備基準の特例】
既存施設(幼稚園や保育所等)を基に、新たな幼保連携型認定こども園を設置する
場合、幼稚園や保育所の基準を満たすことで足りる等の設備に関する移行特例。
【施設整備等の支援】
調理室の設置等認定こども園の新設や移行に必要な施設整備等について財政支
援を行う。
【免許に関する特例】
幼稚園教諭免許又は保育士資格の片方しか持たない職員に対して、勤務経験を考
慮して資格取得に必要となる単位数を軽減する幼稚園教諭免許・保育士資格の取得
の特例措置。
【公定価格に関する特例】
平均的規模を上回る園について、私学助成との乖離が大きくならないようにチーム
保育加配加算の算定上限を設定。
23
新たな幼保連携型認定こども園の認可基準について
1.基本的な考え方
○ 学校かつ児童福祉施設たる「単一の施設」としての幼保連携型認定こども園にふさわしい「単一の基準」とする。
○ 既存施設(幼稚園、保育所)からの円滑な移行を確保するため、設備に限り、一定の移行特例を設ける。なお、法施行までに認定を受
けた幼保連携型認定こども園については、みなし認可となり、設備について、従前基準を適用する。
2.設置パターン別の基準
施設の設置
パターン
基本的考え方
主な基準
【新設】のパターン
・幼稚園又は保育所の高い水 〈学級編制・職員配置基準〉
・満3歳以上の子どもの教育時間は学級を編制し、専任の保育教諭を1人配置。
新規に新たな幼保 準を引き継ぐ。
・職員配置基準は、4・5歳児30:1、3歳児20:1(*)、1・2歳児6:1、乳児3:1
連携型認定こども園
* 質の改善事項として、公定価格において3歳児20:1→15:1への配置改善を実施
を設置する場合
※配置数には、幼稚園教諭免許状と保育士資格を有する副園長・教頭を含む(経過措置を設ける)。
〈園長等の資格〉
・原則として、教諭免許状と保育士資格を有し、5年以上の教育職・児童福祉事業の経験者
・ただし、これと同等の資質を有する者も認める。(設置者が判断する際の指針を示す)
〈園舎・保育室等の面積〉
・満3歳以上の園舎面積は幼稚園基準(3学級420㎡、1学級につき100㎡増)
・居室・教室面積は、保育所基準(1.98㎡/人、乳児室は1.65㎡/人、ほふく室は3.3㎡/人)
〈園庭(屋外遊戯場、運動場)の設置〉※名称は「園庭」とする。
・園庭は同一敷地内又は隣接地に必置とし、面積は、①と②の合計面積
①満2歳の子どもについて保育所基準(3.3㎡/人)
②満3歳以上の子どもに係る幼稚園基準(3学級400㎡、1学級につき80㎡増)と保育所基準のいずれか
大きい方
※代替地は面積算入せず。一定条件を満たす屋上は例外的に算入可とする。
〈食事の提供、調理室の設置〉
・提供範囲は、保育認定を受ける2号・3号子ども(1号子どもへの提供は園の判断)。
・原則自園調理。満3歳以上は従前の保育所と同じ要件により外部搬入可。
24
施設の設置
パターン
基本的考え方
主な基準
【既存の幼稚園・保育所からの
移行】のパターン
既設の幼稚園(幼稚園型認
定こども園)又は保育所(保育
所型認定こども園)を基に、新
たな幼保連携型認定こども園
を設置する場合
・適正な運営が確保されてい 〈園舎面積〉
・保育所からの移行の場合→保育所基準(1.98㎡/人、乳児室は1.65㎡/人、ほふく室は
る施設に限り、新たな基準に
3.3㎡/人)で可。
適合するよう努めることを前
・幼稚園からの移行の場合→幼稚園基準(3学級420㎡、1学級につき100㎡増)で可。
提として、「設備」に関して、
移行特例を設ける。
〈園庭の設置・面積〉
・保育所からの移行の場合→保育所基準(満2歳以上3.3㎡/人)で可。
・確認制度における情報公
・幼稚園からの移行の場合→幼稚園基準(3学級400㎡、1学級につき80㎡増)で可。
表制度において、移行特例
の適用状況を公表し、努力
義務を実質的に促す。
〈園庭の設置・面積(代替地・屋上)〉
・満2歳の子どもの必要面積に限り、一定要件のもと、代替地・屋上の算入可。
・施行10年経過後に、設置
の状況等を勘案し、移行特
例の内容等を改めて検討。
【従前の幼保連携型認定こど
も園からの移行】のパターン
法律上新たな幼保連携型
認定こども園の設置認可を受
けたものとみなされる場合
・新たな基準に適合するよう
努めることを前提に、「設備」
に関して、従前の幼保連携
型認定こども園の基準によ
ることを認める経過措置(法
律の附則)
・職員配置に関して、従前の幼保連携型認定こども園の配置基準(1号子どもは35:1、2号・
3号子どもは年齢別配置基準)によることを認める。
・設備に関して、従前の幼保連携型認定こども園の設備基準によることを認める。
(学級編制、運営などについては、新設と同じ基準)
25
認定こども園等への財政支援(平成28年度予算)
厚生労働省事業
保育所等整備交付金
534億円
保育対策総合支援事業費補助金
390億円
認定こども園整備事業
保育教諭確保のための保育士資格取得支援事業
○ 幼稚園型認定こども園の保育所機能部分の創設、増築、老朽
改築等に要する費用の一部を補助。
○ 幼稚園教諭免許状を有する者に対して、保育士資格を取得するため
の受講料と保育士資格を取得する際の代替職員の雇上費を補助。
等
保育所緊急整備事業
職員の資質向上・人材確保等研修事業
○ 保育所(幼保連携型認定こども園の保育所部分含む)の創設、
増築、老朽改築等に要する費用の一部を補助。
保育の質の向上のための研修支援
16億円
○ 保育所の職員等を対象に専門性向上を図るための研修を実施。
等
文部科学省事業
認定こども園施設整備交付金
※安心こども基金(平成28年度延長)
30億円
約100億円
認定こども園整備
○ 認定こども園の施設整備に要する費用の一部を補助。
(新増改築、大規模改修等)
・幼保連携型認定こども園の教育を実施する部分(いわゆる
幼稚園部分)
・幼稚園型認定こども園の幼稚園部分
(保育所機能部分と一体的に行う幼稚園施設整備費)
・保育所型認定こども園の幼稚園機能部分
(保育所部分と一体的に行う幼稚園機能の施設整備)
※ 年度内に自治体の定める認定基準を満たす必要がある。
既存の幼保連携型認定こども園の機能拡充も補助の対象。
幼稚園耐震化整備
○ 認定こども園への移行を予定する私立幼稚園について、園舎
の耐震指標等の状況に応じて実施する耐震化を支援。(改築、
増改築)
・私立幼稚園の耐震化経費
※ 既に認定こども園に移行した場合を含む。
教育支援体制整備事業費交付金
21億円
保育教諭確保のための幼稚園教諭免許状取得支援
○ 幼稚園教諭免許状と保育士資格の併有の促進を支援するため、幼
稚園教諭免許状を取得するための受講料、及び保育士資格を取得す
る際の幼稚園教諭の代替に伴う雇上費を補助。
※ 免許状取得後1年以上勤務することが必要。
幼児教育の質の向上のための緊急環境整備
○ 施設における遊具・運動用具・教具・衛生用品等の整備費用を支。
認定こども園等における教育の質の向上のための研修支援
○ 認定こども園における質の向上に関する研修、幼稚園・保育所の
教職員の合同研修等の実施費用を支援。
※ 都道府県や関係団体等が主催する研修が対象。
認定こども園等の円滑な移行のための準備支援
○ 認定こども園等に移行する幼稚園の準備に必要な経費を支援。
26
保育士資格の取得の特例の概要
○ 幼稚園教諭免許・保育士資格の併有を促進するために、実務経験を有する幼稚園教諭の保育士資格取得について、履修科目・
※幼稚園で働く幼稚園教諭の75%が保育士資格を併有
試験科目を軽減する特例を設ける。
※新たな認定こども園制度施行(平成27年4月以降)から5年後までの特例
通常の
保育士資格取得
①科目履修‥所定科目の68単位履修により、養成施設卒
業
②試験受験‥筆記試験9科目と実技試験を受験
①科目履修による筆記試験免除
〔従前:実務経験不問〕
・所定科目の34単位履修により、筆記試験免除
幼稚園教諭
免許所有者の
保育士資格取得
卒業により資格取得
筆記試験に合格
保育士
試験合格
筆記免除により合格
〔特例:実務経験あり〕
・所定科目の8単位履修により、筆記試験免除
(履修科目:8単位)
福祉・社会的養護‥2単位
子どもの保健と食‥2単位
乳児保育‥2単位
相談支援‥2単位
または
②筆記試験受験
〔従前:実務経験不問〕
・筆記試験9科目のうち2科目と実技試験を免除
筆記試験に合格
〔特例:実務経験あり〕
・筆記試験9科目のうち3科目と実技試験免除
○
保育士
登録
特例適用には、以下の施設における3年かつ4,320時間の勤務経験が必要
(試験免除科目:3科目)
・教育原理
・保育の心理学
・保育実習理論〔特例による免除〕
〔6時間×20日×3年(36か月)=4,320時間〕
・幼稚園、認定こども園、保育所、特別支援学校幼稚部、へき地保育所、認可外保育施設(認可外保育施設指導監督基準を満たし、
一定規模の集団により、継続的に保育を行う施設)、幼稚園併設型認可外保育施設
○ 特例制度を活用して円滑に保育士資格を取得できるための環境を総合的に整備(平成26年度試験から実施)
・申請機会を年2回にする(4~5月、10月に申請可)
・申請の手数料を2,400円に引き下げ
・合格通知の発送を早期化( 4~5月申請の場合7月、10月申請の場合12月に通知)
・保育士養成施設における受講料を補助(最大10万円補助)
27
幼稚園免許状取得の特例の概要
〔目的〕
○ 保育士に対する幼稚園免許の要件を緩和することにより、幼稚園免許・保育士資格の併有を促進し、「幼保連携型認定こども
園」への円滑な移行を促進する。 ※保育所に勤務する保育士の幼稚園教諭免許の併有状況:74%
※新たな認定こども園制度施行(平成27年4月以降)から5年間の特例
【通例:大学の教職課程を履修して免許状を取得する場合】
学位
(短期大学士/学士/修士)
+
大学等における単位の修得
(39単位/+20単位/+24単位)
普通免許状
(二種/一種/専修)
【今回の特例措置】(「幼稚園教諭の普通免許状に係る所要資格の期限付き特例に関する検討会議」にて検討)
保育士資格
+
保育士としての勤務経
験
+
大学等における単位の修
得
普通免許状
(二種/一種)※
※学士の学位を有する場合:一種免許状
※短期大学士、専門学校卒の場合:二種
免許状
3年 かつ 4,320時間
8単位
ただし、以下の施設における勤務に限る。
認定こども園、認可保育所、幼稚園併設型認可
外保育施設、へき地保育所、「認可外指導監督
基準」を満たす認可外保育施設
〔メルクマール〕
➀保育所保育指針に基づき教育・保育を実施していること
➁小学校就学前の幼児を対象としていること
➂一定規模の集団により継続的に教育・保育を行うことを目的として
いること
➃上記①~③を担保する行政監督(許認可等)の仕組みがあること
+
(内訳)
・教職の意義及び教員の役割
・教員の職務内容(研修、服務及び身分保障等を含む。)
・教育に関する社会的、制度的又は経営的事項
・教育課程の意義及び編成の方法
・保育内容の指導法、教育の方法及び技術
・幼児理解の理論及び方法
2単位
2単位
1単位
2単位
1単位
28
大規模園の実態を踏まえた加配加算の見直し
幼稚園や認定こども園の教諭等の配置状況が園によって大きく異なることから、基本分単価に含まれる教
諭数を超えて教諭を配置している場合は、公定価格上、加配加算により対応することとしているが、現行の
私学助成からの円滑な移行を踏まえ、大規模園について、その見直しを行う。
仮単価設定の際の考え方
○1号子ども給付の基本分単価に含まれる教諭数について、公定価格上、以下のとおり設定(注1)
4歳児以上 園児30人:教諭1人
注1)これ以外に、定員規模に応じて、常勤1人の加配(学級編制調整加配・休けい保育教諭加配)。
3歳児
園児20人:教諭1人(注2)
注2)満3歳児(学齢2歳児)について、園児6人:教諭1人の配置を行っている場合は、加算で評価
○しかしながら、現状の私立幼稚園の教諭の配置状況には園ごとに大きく異なり、この配置数のみでは実態を十分にカバーできない
こと、規模が大きくなるにつれその格差が大きくなることから、加配加算の算定上限数を定員規模に応じて引き上げて設定。
○これにより、実際に基本配置数を超えて教諭を配置している園については、加配加算を算定できることとしている。
仮単価での算定上限数
算定上限数(見直し後)
(チーム保育加配加算)
利用定員※
算定上限数
~45人
1人
46人~150人
2人
151人~270人
3人
271人~
4人
※利用定員は3歳以上の合計
(1号子ども及び2号子ども)
大規模園を中心として、「配置基準
+チーム保育加配」でカバーできる
教員数と、私学助成対象の実教員
数の乖離が大きく、減収となる園が
多数生ずるおそれ
⇒ 平均的規模を上回る園につい
て、現行私学助成との乖離が
大きくならないよう、算定上限を
引き上げ
利用定員※
算定上限数
~45人
1人
46人~150人
2人
151人~240人
3人
241人~270人
3.5人
271人~300人
4人
301人~450人
5人
451人~
6人
29
私立幼稚園の新制度移行に係る課題への対応について(平成28年度)
○趣旨
特に大規模園における公定価格の設定や、事務負担の大きさが、新制度移行に当たっての課題として事業者や地方公共団体
から指摘されていることも踏まえ、1号認定子どもに係る公定価格の設定を見直し、希望する園が新制度へ円滑に移行できるよ
う環境整備を行うとともに、移行した園における幼児教育の質の向上を図るため、下記の通り、現行の公定価格にかかる水準の
見直しを行う。
○措置の概要
1.チーム保育加配加算の加算上限を緩和
現行の算定上限
見直し後の算定上限
利用定員※
算定上限数
利用定員※
算定上限数
~45人
1人
~45人
1人
46人~150人
2人
46人~150人
2人
151人~240人
3人
151人~240人
3人
241人~270人
3.5人
241人~270人
3.5人
271人~300人
4人
271人~300人
5人
301人~450人
5人
301人~450人
6人
451人~
6人
451人~
8人
※利用定員は3歳以上の合計
※利用定員は3歳以上の合計
2.大規模園において非常勤事務職員及び非常勤講師を新規に加配できる加算を設定
・新制度に係る事務に対応するため、特に事務負担が大きい大規模園に対して非常勤事務職員を1名加配する。
・きめ細かな教育・保育の提供のため、大規模園に対して追加で1名の非常勤講師を加配する。
30
新制度における指導監査等について
○ 特定教育・保育施設等に実施される指導監査等の種類
(1) 施設監査(各施設・事業の認可基準の観点からの監査)
(2)➀ 確認に係る指導監査(特定教育・保育施設等の運営基準、給付の観点
からの指導監査)
➁ 業務管理体制の整備に係る検査(法令順守に係る業務管理体制の整備
の観点からの検査)
施設類型
施設監査
【都道府県・指定都市・中核市】
※幼稚園は大都市特例なし
※地域型保育事業は市区町村
新制度
確認指導監査
業務管理体制検査
【市区町村】
【国、都道府県、市区町村】
保育所
児童福祉法§46
支援法§14,38
支援法§56
学校教育法(必要に応じて都道府県が
実施)
支援法§14,38
支援法§56
幼稚園
(移行していない園) -
(移行していない園) -
幼保連携型認定こども園
認定こども園法§19
支援法§14,38
支援法§56
認定こども園
(上記を除く。以下同じ。)
保育所型・・・保育所と同じ
幼稚園型・・・幼稚園と同じ
地方裁量型・・・児童福祉法§59
※認定こども園法には規定なし
支援法§14,38
支援法§56
地域型保育事業
児童福祉法§34-17
支援法§14,50
支援法§56
31
施設監査と確認監査
種別
施設監査(幼保連携型認定こども園)
確認に係る指導監査(特定教育・保育施設)
実施主体
都道府県、指定都市、中核市
市区町村
種類と
実施頻度
主な
監査内容
赤字は、「施
設監査」と
「確認に係る
指導監査」
の重複又は
一部重複が
見られる事
項
青字は、公
認会計士に
よる外部監
査を受けて
いる場合に、
省略できる。
結果に基
づく措置等
一般
監査
定期的かつ計画的に実施
(児童福祉施設が1年に1度以上実施することに留意)
特別
監査
以下のいずれかに該当する場合、随時適切に実施
① 事業運営及び施設運営に不正又は著しい不当が
あったことを疑うに足る理由があるとき
② 基準に違反があると疑うに足る理由があるとき
③ 度重なる一般監査によっても是正の改善が見られ
ないとき
④ 正当な理由が無く、一般監査を拒否したとき
○ 教育・保育環境の整備に関する事項
①学級編成及び職員配置の状況
②認可定員の遵守状況
③園舎に備えるべき設備や定期的な修繕改善等
④教育・保育を行う期間・時間
⑤職員の確保・定着促進及び資質向上の取組(労働条件
の改善、研修の計画的実施等)
○ 教育・保育内容に関する事項
①教育及び保育の内容に関する全体的な計画の作成
②指導計画の作成
③小学校教育との円滑な接続
④子育て支援の内容及び家庭・地域社会との連携
指
導
監
査
集団
指導
新規施設・・・概ね1年以内
既存施設・・・必要と考えられる内容が生じたとき
実地
指導
①全ての施設を対象に定期的かつ計画的に実施
②市区町村が実地による指導を要すると認める施設
を対象に随時実施
要確認情報や実地指導において確認した情報を踏まえて、違
反疑義等の確認について特に必要があると認める場合に実施
○利用定員に関する基準
○運営に関する基準
①内容及び手続きの説明及び同意
②応諾義務・選考
③小学校との連携、教育・保育の提供、評価、質の向上
④利用者負担の徴収
⑤事故防止及び事故発生時の対応、再発防止
⑥利用定員の遵守
⑦地域との連携
⑧会計の区分
⑨各種記録(職員、設備及び会計、教育・保育の提供計画等)の
整備
○ 健康・安全・給食に関する事項
①健康の保持増進に関する取組状況
②事故防止・安全対策に関する取組状況
③給食の適切かつ衛生的な提供に関する取組状況
○給付に関する事項
①地域区分、定員区分、認定区分・年齢区分
②基本分単価
③各種加算事項
④各種加減・乗除調整事項
① 調査終了後、速やかに園長等に対して、調査結果を丁寧に説明
の上、文書を以て必要な指導、助言等を行う。
② 指導、助言等を行った事項については、期限を付して対応状況
の報告を求め、是正改善の有無を確認する。
③ 適切な是正改善が行われない場合、必要に応じて認定こども園
法に基づき改善勧告等の措置を講じる。
1.指導から監査への変更
・ 著しい運営基準が違反が確認され、利用児童の生命又は身体
の安全に危害を及ぼすおそれがあると判断したとき
・ 施設型給付費等の請求に不正又は著しい不当が認められるとき
2.監査の結果、文書による通知と報告聴取、行政処分(勧告、命令、
確認の取り消し)、不正利得の徴収等
32
指導監査等を行うに当たっての留意事項
※平成27年12月7日付三府省課長名通知
○
「子ども・子育て支援新制度における指導監査等の実施について」より
各種法令等に基づき複数の指導監査が行われ、実施主体や
監査事項について一部重複が見られることから、都道府県及
び市町村において相互に連携して対応する等負担軽減に努め、
効果的な指導監査となるよう努める。
1.
施設監査、確認監査及び業務管理体制の確認検査を同時に行う等、事
前に都道府県及び市町村間で調整を行い、必要に応じて複数の監査を同
時に実施する。
2.
1.の効率的な実施や広域入所が行われている場合の確認監査の効率
的な実施等のため、監査の際に求める資料やその様式等について可能な
限り県内において統一化を図る。
3.
私立幼稚園については、従来よりそれぞれが建学の精神に基づく特色
ある教育活動を展開していることを踏まえた対応を行うこと。
4.
幼稚園又は認定こども園の設置者が、当該幼稚園又は認定こども園の
運営に係る会計について外部監査(公認会計士又は監査法人の監査)を
受けている場合には、当該外部監査で軽微とは認められない指摘を受け
た場合を除き、当該外部監査の対象となっている会計については、市町
村が行う会計監査を省略することができる。
33
○幼稚園・認定こども園・保育所の公定価格の比較
項
目
2・3号
○
○
○
加算対応
○
○
○
○
休けい保育士
○
○
保育標準時間要員
○
○
○
加算対応
年齢別配置基準の保育士・教諭等
主幹保育教諭等代替化要員
加算対応
○
学級編制調整要員
○
加算対応
非常勤講師
○
○
事務職員
非常勤事務職員(質の改善事項)
調理員
年休代替要員
1人、91人以上は
1人、91人以上は
もう1人(非常勤)
もう1人(非常勤)
1号定員が無い場
合、1人(非常勤)
週2日分
○
○
加算対応
加算対応
○
○
○
○
○
○
○
○
学校医・嘱託医
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
処遇改善等加算
○
○
○
副園長・教頭配置加算
○
○
所長設置加算
基本分に内包
学級編制調整加配加算
基本分に内包
基本分に内包
○
3歳児配置改善加算
○
○
満3歳児対応加配加算
○
○
基本分に内包
保育所は薬剤師を配置しない
○
○
1号分に内包
○
○
休日保育加算
○
○
夜間保育加算
○
○
○
○
○
○
減価償却費加算
基本分に内包
基本分に内包
賃借料加算
考
1人(非常勤)
学校歯科医・嘱託歯科医
学校薬剤師
備
1号に内包
○
研修代替要員
基本加算部分
保育所
1号
施設長
基本分
認定こども園
幼稚園
チーム保育推進加算
○
チーム保育加配加算
○
○
通園送迎加算
○
○
給食実施加算
○
○
外部監査費加算
○
○
1号分に内包
基本分に内包
○
基本分に内包
○
34
項
目
認定こども園
幼稚園
1号
保育所
主幹教諭(主任保育士)専任加算
○
基本分に内包
基本分に内包
○
子育て支援活動費加算
○
基本分に内包
基本分に内包
主任専任に内包
療育支援加算
○
○
○
○
事務職員雇上費加算(保育所)
○
1号分に内包
指導充実加配加算
○
○
1号分に内包
事務負担対応加配加算
○
○
1号分に内包
冷暖房費加算
○
○
○
施設関係者評価加算
○
○
○
除雪費加算
○
○
○
○
降灰除去費加算
○
○
○
○
○
○
入所児童処遇特別加算
○
○
○
○
小学校接続加算
○
○
○
○
栄養管理加算
○
○
○
第三者評価受審加算
○
○
○
2・3号分に内包
○
1号認定子どもの利用定員を
設定しない場合
分園の場合
○
常態的に土曜日に閉所する場合
調整部分
○
施設機能強化推進費加算
主幹保育教諭等の専任化を
実施していない場合
年齢別配置基準を下回る場合
配置基準上求められる
職員資格を有しない場合
施設長に係る経過措置が
適用される場合
定員を恒常的に超過する場合
考
○
事務職員配置加算(認こ園)
特定加算部分
備
2・3号
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
認定こども園は保育所型と、分園を
持つ保育所 から移行した幼保連携
型のみ
○
35
平成28年度公定価格加算一覧(認定こども園)
⑥ 処遇改善等加算
1号認定部分
⑦ 副園長・教頭配置加算
⑧ 学級編成調整加配加算
⑨ 3歳児配置改善加算
⑩⑩’ 満3歳児対応加配加算
⑪ チーム保育加配加算
⑫ 通園送迎加算
⑬ 給食実施加算
⑭ 外部監査費加算
⑮ 主幹教諭等の選任化により子育て支援の取組
みを実施していない場合
⑯ 年齢別加配基準を下回る場合
⑰ 配置基準上求められる職員資格を有しない場合
⑱ 施設長に係る経過措置が適用される場合
⑲ 定員を恒常的に超過する場合
⑳ 療育支援加算
㉑ 事務職員配置加算
㉒ 指導充実加配加算 新
㉓ 事務負担対応加算 新
㉔ 冷暖房費加算
㉕ 施設関係者評価加算
㉖ 除雪費加算
㉗ 降灰除去費加算
㉘ 施設機能強化推進加算
㉙ 小学校接続加算
㉚ 第三者評価受審加算
⑦ 処遇改善等加算
2・3号認定部分
⑧ 3歳児配置改善加算
⑨ 休日保育加算
⑩ 夜間保育加算
⑪ 減価償却費加算
⑫ 賃借料加算
⑬ 外部監査加算
⑭ 教育標準子どもの利用定員を設定しない場合
⑮ 分園の場合
⑯ 常態的に土曜日に閉所する場合
⑰ 主幹教諭等の選任化により子育て支援の取組
みを実施していない場合
⑱ 年齢別配置基準を下回る場合
⑲ 配置基準上求められる職員資格を有しない場合
⑳ 施設長に係る経過措置が適用される場合
㉑ 定員を恒常的に超過する場合
㉒ 療育支援加算
㉓ 冷暖房費加算
㉔ 施設関係者評価加算
2・3号認定に平成28
年度新設された「チー
㉕ 除雪費加算
ム保育推進加算」は保
㉖ 降灰除去費加算
育所のみに適用
㉗ 入所児童処遇特別加算
㉘ 施設機能強化推進費加算
㉙ 小学校接続加算
㉚ 栄養管理加算
㉛ 第三者評価受審加算
赤字:調整に係る事項
36
「「施設型給付費等にかかる処遇改善等加算について」の取り扱いについて」
主なポイント
(賃金改善のイメージ図)
1.基本的考え方
○ 職員賃金の増額を、賃金改善要
件に係る処遇改善等加算の額以
上の水準で実施すること
賃金改善総額
ⅰ-(ⅱ+ⅲ)
○ 賃金改善総額は、賃金改善要
件分に係る処遇改善等加算の額
以上であることが必要
○ 処遇改善等加算は、定期昇給
の上乗せとして賃金改善を行うも
の
○ 賃金改善の対象項目としては基
本給とすることが望ましい
○ 賃金改善の起点となる賃金
=「基準年度における水準を適用し
た場合の賃金総額」
+「公定価格における人件費改定
状況を踏まえた水準」
2.賃金改善に係る留意事項
○ 賃金改善の総額は、賃金改善
率(原則3%)以上の賃金を改善す
ること
3.「公定価格における人件費の改
定状況を踏まえた水準」の考え
方
○ 国家公務員の給与改定に伴う
公定価格の改定を踏まえた後の人
件費の水準を反映した賃金の総額
4.私学助成等を受けていた場合
の特例の取扱い
等
(ⅱ+ⅲ)
≧ 3%
(ⅱ+ⅲ)
ⅰ
※1
※1 11年以上の施設 : 4%
※1 キャリアパス要件未達成 : -1%
ⅰ 当年度
に賃金改
善を行っ
た場合の
賃金総
額
賃金改善要件分の
賃金改善
ⅲ 公定価格における人
件費の改定状況を踏ま
えた部分
=「平均利用子ども数」
×「処遇改善等加算単価合計額」
×「人勧に伴う人件費改定率」
×「12月」
ⅱ 基準年度における賃
金水準を適用した場合
の賃金の総額
基準年度
賃金
※2
職員一人一人につい
て基準年度時点の賃
金台帳等を基に同種
同等職員の給与水準
に当てはめ算定
賃金改善
の起点と
なる賃金
27年度
<28年度~>
賃金
(平成27年8月28日付け事務連絡による
取扱い)
○算定方法の変更
施設等の事務負担軽減を目的として、
施設全体分を一括算定する方法(簡便
な算定方法)も可能。
※ 各施設等の判断により、従前の算定
方法も採用可能
(平成28年6月17日付け事務連絡による取扱い)
※2 基準年度:
・ 子ども・子育て支援法による確認の効力が発生する年度の前年度
・ 平成27年3月31日以前に保育所として運営していた施設は平成24年度
37
認定こども園における保育教諭等配置要件の弾力化【平成28年4月から実施】
(待機児童を解消し、受け皿拡大が一段落するまでの緊急的・時限的な対応)
① 朝夕など児童が少数となる時間帯における職員配置の要件弾力化
○ 保育教諭等最低2人配置要件について、朝夕など児童が少数と
なる時間帯においては、保育教諭等2名のうち1名は子育て支援員
研修を修了した者等に代替可能とする。
※1 都道府県知事が保育教諭と同等の知識及び経験を有すると認める者(子育て支援員
研修を修了した者のほか、保育所等で保育業務に従事した期間が十分にある者や、
家庭的保育者など)に代替可能
【対応前】
【対応後】
② 小学校教諭及び養護教諭の活用
○ 保育教諭と近接する職種である小学校教諭、養護教諭を、保育教諭等に代えて活用可能とする。
※2 小学校教諭は5歳児を中心に保育することが望ましい
※3 保育を行う上で必要な研修(子育て支援員研修など)の受講を求める
③ 長時間開所等に伴って必要となる職員配置の要件弾力化
○ 11時間開所8時間労働としていることなどにより、認可の際に最低基準上必要となる保育教諭
等数(例えば15名)を上回って必要となる保育教諭等数(例えば15名に追加する2名)について、
子育て支援員研修を修了した者等に代替可能とする。
※4 ①における要件に加え、保育教諭の資格取得を促していく
※5 公定価格上は、研修代替要員や年休代替要員、休憩保育教諭等の要件を弾力化
※②③の特例適用に当たっては、全体で1/3を超えない(保育教諭等を2/3以上配置する)ことが必要
また、学級担任は保育教諭等である必要があり、本特例の対象外である
38
制度・運営に関する問題点の抽出
どこの、何に問題を抱えているのか、解決策は
問題点
(例)
利用調整の
適用
対象者
解決方法
対処方法
国
法改正
国及び国会議員に働き掛ける。