ベトナムの税制と課題 -2007 年 12 月 13 日

ベトナムの税制
ベトナムの税制と
税制と課題
-2007 年 12 月 13 日
【1】法人税
〈税率〉 28%
〈納税制度〉 自己申告制度
〈納税〉 4 半期ごと
〈費用収益の認識〉 主に公式のインボイス方式(例外あり)
※発行時に費用、受けたときに収益として認識する。
〈優遇規定〉設立4年間 → 免税
※その後最大9年間 → 法人税率が減免(14%)
【2】個人所得税
〈納税義務者〉 ベトナム国民、ベトナムにおいて収入を得ている外国人
〈課税所得〉 給与、賃金、手当、賞与、特定の現物給付
〈居住者(183 日以上滞在)の取り扱い〉
・全世界所得に対し累進課税
・課税額:306 ドル/月以上
〈非居住者(183 日未満滞在)の取り扱い〉
・ベトナム源泉所得に対し 25%
・課税額:500 ドル/月以上
〈納税方式〉 所得支給者による源泉徴収、または納税者による直接申告
〈免税制度〉 租税条約における一定条件を満たし、かつ申請許可を受けた場合に
は、免税となる。
【3】消費税
〈3種類の税率〉
・輸出品 → 0%
・一部の部品・役務 → 5%
・標準税率 → 10%
【4】輸出入関税
〈3種類の輸入関税〉
・標準関税
・優遇関税(最恵国待遇国向け)
・特別優遇関税(アセアン諸国向け)
※標準関税率 0%~150%
※標準税率=優遇税率×150%
〈輸出関税〉 0%~45%
コメ、鉱物、林産品、魚類、鉄くずなど、一部の品目のみに適用されている。
【5】特別売上税
〈税率〉 10%~75%
〈課税対象物〉
高級品(タバコ、高級酒、自動車等)及び高級サービス(カジノ、カラオケ等)にのみ適用される。
【6】天然資源税
〈税率〉
・標準税率 1%~25%
・林産品等の一部の天然資源 40%
・原油 4%~25%
・天然ガス 0%~10%
【7】税制課題
税制は急速な変革を遂げているが、施行面で課題を抱えている。
①税法の適用において不確実性が高く、一貫性に欠ける。
②通達の公布が遅く、遡及的効果がある。
③提出期限が不当に厳しく、不正行為と過失が区分されにくい。
④広告宣伝費に 10%の上限を設け、適法な費用が損金算入として認められない。
⑤インボイスに依拠した納税義務。
⑥税金還付の滞り。
⑦税務官の解釈がかなり異なる。
作成者 渋谷業務1部
佐藤博之