オスプレイの墜落事故に抗議し、配備撤回を求める決議

オスプレイの墜落事故に抗議し、配備撤回を求める決議
12月13日夜、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレ
イが名護市東海岸に墜落、大破する事故が発生しました。墜落現場から陸地まで
は約50メートルしかなく、集落に墜落するという大惨事の一歩手前でした。
しかも同じ日に、普天間飛行場では別のオスプレイが、胴体着陸していたことも
明らかになり、県民の不安は高まるばかりです。
オスプレイは開発時から墜落を繰り返し、2012年4月にはモロッコで墜落し
2人が死亡、2015年にはハワイで着陸の失敗により2人が死亡するなどの事故
が相次いでいました。危険きわまりないオスプレイの配備は、県民の命に関わる
重大な問題であるとし、沖縄県議会および県内すべての市町村議会が配備の反対
を決議、2012年9月の「オスプレイの配備に反対する沖縄県民大会」では10
万人が抗議の声をあげました。そのような沖縄県民の総意を無視して日米両政府
によって強行配備されたのがオスプレイです。今回の事故は改めてオスプレイが
「欠陥機」であることを証明しています。
また事故の直前には、宜野座村の民家上空でオスプレイが危険な物資つり下げ
訓練を実施、強く抗議する沖縄県を無視して、訓練を連日強行するという暴挙が
あったばかりでした。
沖縄では1959年、石川市(現・うるま市)の宮森小学校にジェット戦闘機
が墜落し18 名が犠牲になり、1965年には読谷村で米軍機からパラシュート
投下されたトレーラーの下敷きとなって小学生の少女の尊い命が奪われました。
2004年には沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落するなど、米軍基地に関わる惨事
はやむことなく、命の危険と隣り合わせの生活が続いています。
戦後71年たった今も在日米軍基地の74%が沖縄県に集中し、私たち県民に
多大な犠牲が強要されている現状を、到底許すことはできません。
私たちコープおきなわは「人と自然が共生し、子どもたちがすこやかに育まれ
る持続可能で平和な社会」の実現をめざして、多様な活動をすすめてきました。
私たちは、米軍基地がもたらすこれらの現実を直視し、日米両政府、在沖米軍に
対して下記のことを求めます。
記
一、オスプレイの配備を直ちに撤回すること。
一、沖縄県民の命と尊厳を守り、真に安全・安心な社会を実現するため、
米軍基地の整理・縮小を早急にすすめること。
一、米軍基地の整理・縮小の観点から、辺野古新基地建設を断念すること。
2016年12月16日
生活協同組合コープおきなわ理事会
アメリカ合衆国大統領
在沖米軍四軍調整官
内 閣 総 理 大 臣
バラク・オバマ 殿
ローレンス・ニコルソン 殿
安倍 晋三 殿