開弦の場の理論におけるBV形式について

開弦の場の理論における BV 形式について
岸本 功∗
京都大学基礎物理学研究所
Abstract
ボゾニックな開弦の場の理論の Batalin-Vilkovisky(BV) 形式の枠組みでの記述をレ
ビューする。従来知られている線形なゲージ固定条件は、場-反場とゲージ固定フェル
ミオンをうまく選ぶことで再現できる。また従来の他の流儀との関係や超弦の場合へ
の拡張も議論する。
Contents
1 はじめに
1
2 BV 形式による記述
2.1 field-antifield と master 方程式 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2.2 gauge fixing fermion と trivial pair . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2.3 gauge fixing fermion の consistency について . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2
2
5
10
3 別の convention について
11
4 超弦の場の理論への拡張
13
A Wn 等について
20
B Gauge invariant overlap と BRST 不変性
22
C LPP vertex と conformal factor
23
はじめに
1
通常、Yang-Mills 理論などゲージ理論の量子化を行う際、BRST 形式を用いることが多いが、よ
り一般のゲージ理論を扱う処方箋としては Batalin-Vilkovisky(BV) 形式 [1] が知られている。弦の
場の理論 (String Field Theory, SFT) は、相互作用を含めるとゲージ対称性の構造が複雑(次の
節でみるように運動方程式を満たすところではゲージ変換が独立でない)になっており、特に BV
形式を適用するのにちょうど良い例となっている。
弦の場の理論に BV 形式を適用するということは、古くから議論されていることであるが、
「BV
形式」自身にも一見異なって見える流儀があるため、弦の場の理論の専門家の間でもときどき互
いに誤解を生じることがある。そこで、ここでは主に [2] に従って BV 形式をボゾニックな開弦の
∗
ikishimo アットマーク yukawa.kyoto-u.ac.jp
1
場の理論に適用する方法を紹介した後、弦の場の理論の文脈で用いられている BV 形式の別の流
儀との関係についても述べる。(§3)
また、近年 Siegel ゲージ以外の consistent なゲージ固定条件として a-ゲージ [3] と呼ばれるか
なり違う形のゲージ固定条件も提唱されており、これを(一般には弦場について線形なゲージ条
件を)BV 形式の言葉で記述するとどうなるかということも議論する。さらに §4 では cubic な超
弦の場の理論への拡張についても議論する。1
BV 形式による記述
2
ここでは [2] の convention2 に従って、BV 形式をボゾニックな開弦の場の理論に適用する。
2.1
field-antifield と master 方程式
元々のゲージ不変な action を S0 [A] とおく:
(
)
1 1
1
S0 [A] = − 2
hA, QAi + hA, A ∗ Ai ;
g
2
3
g(A) = 1,
s(A) = 1.
(1)
g( ) は worldsheet ghost 数、s( )(mod 2) は total の Grassmann 性を表すことにする。S0 [A] はゲー
ジ変換:
δΛ0 A = QΛ0 + A ∗ Λ0 − Λ0 ∗ A;
g(Λ0 ) = 0,
s(Λ0 ) = 0,
(2)
のもとで不変であり、これは交換関係のもとで閉じている
[δΛ(1) , δΛ(2) ]A = δ[Λ(1) , Λ(2) ] A
0
0
0
0
(3)
∗
ものであるが、A のゲージ変換のゲージパラメータ Λ0 の「ゲージ変換」
δΛ−1 Λ0 = QΛ−1 + A ∗ Λ−1 + Λ−1 ∗ A;
g(Λ−1 ) = −1,
s(Λ−1 ) = 1,
(4)
を考えると、A のゲージ変換の式は
δΛ−1 (δΛ0 A) = (QA + A ∗ A) ∗ Λ−1 − Λ−1 ∗ (QA + A ∗ A)
(5)
より A が S0 [A] から導かれる運動方程式:
QA + A ∗ A = 0
を満たしているなら不変である。つまり Λ0 による A のゲージ変換には up to
がある。同様に負の worldsheet ghost 数の場に対するゲージ変換
(6)
∂
∂A S0 [A]
δΛ−n−1 Λ−n = QΛ−n−1 + A ∗ Λ−n−1 + (−1)n Λ−n−1 ∗ A,
g(Λ−n ) = −n,
s(Λ−n ) ≡ −n (mod 2),
で不定性
(7)
(8)
(n = 0, 1, 2, · · · ) を考えると、それぞれ
δΛ−n−1 (δΛ−n Λ−n+1 ) = (QA + A ∗ A) ∗ Λ−n−1 − Λ−n−1 ∗ (QA + A ∗ A)
1
(9)
文献によっては BV 形式を bosonic の場合と同様に適用できる、と簡単に言葉で済ませている場合もあるが、具体
的なことは書かれていないように思われるので、ここで少し丁寧に書いておく。
2
これは元々の [1] の convention に近い。
2
∂
となることから、Λ−n によるゲージ変換にはいつも up to ∂A
S0 [A] で不定性がある。以上より、
S0 [A] のゲージ変換は既約でなく、“∞-stage-reducible” である。このようなゲージ理論を BV 形
式で考えるとき、各段階でのゲージ変換に対応して、ゲージパラメータ Λ−n (n = 0, 1, 2, ...) に対
しゴースト場 Cn を導入する:
gh(Cn ) = 1 + n, (Cn ) ≡ 1 + n (mod 2),
g(Cn ) = −n, s(Cn ) = 1 .
(10)
ここで gh( ) は BV 形式の spacetime のゴースト数を表し、( ) は BV 形式の statistics (Z2 -grading)
である。元々の場 A については
gh(A) = 0, (A) ≡ 0 (mod 2),
g(A) = 1,
s(A) = 1 .
(11)
とする。形式的に n = −1 つまり A = C−1 と思ってもよい。ただし Grassmann 性については注意
∑
が必要である。具体的には Λ−n = α λα
−n |αi−n (|αi−n
∑は worldsheet ghost 数 −n の基底。以下
では添え字 α は運動量 pµ も含んでいるとし、従って、 α は pµ の積分も含めているとみなす。)
の形であり、λα
Grassmann 性
−n は Grassmann even な spacetime の場であるが、これに対応して
∑ α
α
1 + n (mod 2) な spacetime の場:C−n を導入して Cn = C−n |αi−n としている。
さらに ΦA = (A, Cn ) (n = 0, 1, 2, · · · ) に対応してそれぞれの反場 (antifield) Φ∗A = (A∗ , Cn∗ )
(n = 0, 1, 2, · · · ) を導入する:
gh(Cn∗ ) = −2 − n, (Cn∗ ) ≡ n (mod 2),
g(Cn∗ ) = −n, s(Cn∗ ) = 0 .
(12)
∗ := A∗ とした。) そして反括弧 (anti-bracket) ( , )
(n = −1, 0, 1, 2, · · · , ここで C−1
a.b. を以下のよ
うに定義する:
)
∑ ( ∂r X ∂l Y
∂r X ∂l Y
−
(X, Y )a.b. =
(13)
∂ΦA ∂Φ∗A ∂Φ∗A ∂ΦA
A
はそれぞれ右微分、左微分を表す。このとき場と反場の汎関数としての action S[ΦA , Φ∗A ]
に対する master 方程式は3
∂r ∂l
∂φ , ∂φ
(S, S)a.b. = 2
∂r S ∂l S
=0
∂ΦA ∂Φ∗A
(14)
であり、“proper solution” の境界条件としては
S[ΦA , Φ∗A ]|Φ∗A =0 = S0 [A]
(15)
が課される。つまり、antifield を全部ゼロにすると、元のゲージ不変な作用に戻るという条件で
ある。このような master 方程式の解が形式的には元の作用 (1) と同じ形で弦場 A を worldsheet
ghost 数の制限を外したもの Ψ に置き換えた
(
)
1 1
1
A
∗
S[Φ , ΦA ] = − 2
hΨ, QΨi + hΨ, Ψ ∗ Ψi ,
(16)
g
2
3
∞
∞
∑
∑
∑
∑
∗ ∗
∗
Ψ=
Cn +
Cn =
Cnα |αi−n +
Cn,α
|α̃in+3 (−1)n
(17)
n=−1
n=−1
n≥−1,α
n≥−1,α
∗ ≡ A∗ であり、∗ C ∗ は C ∗ の基底を BPZ
で与えられることを確かめよう。ただし、C−1 ≡ A, C−1
−1
−1
内積に関する dual な基底に変えたものを意味する。つまり前者の基底を |αi−n とするとその dual
3
ここでは classical master 方程式のみ考えることにする。
3
は h|α̃i3+n , |βi−n i = δα,β となる |α̃in+3 で定義する。このような基底を {|αig , |α̃i3−g }g≤1 と定め
たとき、一般に Ψ の “string Hodge dual” を
∑
∗
Ψ =
(|αig g hα| + |α̃i3−g 3−g hα̃|)Ψ
(18)
g≤1,α
のように定義しよう。左から作用させていることに注意する。また、∗ の作用は Grassmann odd
である。ここで bra は ket の BPZ 共役で定義している、つまり
g hα|
≡ bpz(|αig ),
3−g hα̃|
≡ bpz(|α̃i3−g ) ,
bpz(|ψi)|φi = hR(1, 2)|ψi2 |φi1 = hψ, φi
(19)
(20)
であり、今の bosonic open SFT の場合 reflector hR(1, 2)| = hR(2, 1)| は Grassmann odd である
ことに注意する。さらに、完全性関係が
∑
1 =
(|αig 3−g hα̃| + |α̃i3−g g hα|)
(21)
g≤1,α
とかけることから、string Hodge dual を続けて 2 回やると元に戻る:∗∗ Ψ = Ψ こともわかる。
(17) のようにかける Ψ のうち antifield に関する部分は
gh(∗ Cn∗ ) = −2 − n, (∗ Cn∗ ) ≡ n (mod 2),
g(∗ Cn∗ ) = 3 + n, s(∗ Cn∗ ) = 1 .
(22)
(n = −1, 0, 1, 2, · · · ) となり特に Ψ は Grassmann odd: s(Ψ) = 1 である。また (21) を使うと
(S, S)a.b. = 2
∑ ∂r S ∂l S
1
= 4 hQΨ + Ψ ∗ Ψ, QΨ + Ψ ∗ Ψi = 0
α
∗
∂Cn ∂Cn,α
g
(23)
n≥−1,α
となり、master 方程式を満たすことがわかる。最後の等式は
(A ∗ B) ∗ C = A ∗ (B ∗ C), Q2 = 0, Q(A ∗ B) = QA ∗ B + (−1)s(A) A ∗ QB,
(24)
hQA, Bi = −(−1)
(25)
s(A)
hA, QBi, hA, Bi = (−1)
s(A)s(B)
hB, Ai,
∑
を使った。さらに worldsheet ghost 数の保存を考慮すると S[ΦA , Φ∗A = 0] = S0 [ n Cn ] = S0 [C−1 ]
となり (16) は proper solution の境界条件 (15) を満たしている。またこの S[ΦA , Φ∗A ] は
δB Ψ ≡ (Ψ, S)a.b. = −
1
(QΨ + Ψ ∗ Ψ)
g2
(26)
で与えられる offshell nilpotent な BRST 変換で不変である。成分場で書くとこの BRST 変換は
δB Cnα =
∂l S
1
= − 2 h|α̃in+3 , (QΨ + Ψ ∗ Ψ)i,
∗
∂Cn,α
g
∗
δB Cn,α
= −
∂l S
(−1)n
h|αi−n , (QΨ + Ψ ∗ Ψ)i,
=
−
∂Cnα
g2
で与えられる。
4
(27)
(28)
2.2
gauge fixing fermion と trivial pair
前節では元々のゲージ不変な作用 S0 [A] にそのゲージ変換の構造に従って field-antifield を追加し、
BV master 方程式の解である作用を求めた。次にその作用のゲージ固定を考えよう。そのために
BV 形式の gauge fixing fermion Υ を用いて
∂Υ[ΦA ]
∂ΦA
Φ∗A =
(29)
とう条件により antifield を消去することを考えよう。Υ[ΦA ] は field(antifield ではない)の汎関
数であり Grassmann odd なものである:
gh(Υ) = −1,
(Υ) = 1.
(30)
この条件を満たす Υ を構成するためには、前節で導入した field-antifield に加えてさらに負の spacetime ghost 数をもつ field(antifield ではない)を導入する必要がある。今の場合、∞-stage-reducible
なゲージ理論だったので、その各段階に応じて
(C¯sk , π̄sk ),
(s = 0, 1, 2, · · · ; k : even, 0 ≤ k ≤ s),
(31)
(Csk , πsk ),
(s = 1, 2, 3, · · · ; k : odd, 1 ≤ k ≤ s),
(32)
(s は各段階を表す添字、つまりは元々のゲージパラメータ Λ−s によるゲージ変換に対応する) だ
け trivial pair を導入し4 proper solution である作用に Saux :
∞
∞ ∑
∞
∞ ∑
∑
∑
h∗ πsk , Csk∗ i
h∗ π̄sk , C¯sk∗ i +
Saux =
k=0
k:even
s=k
k=1
k:odd
(33)
s=k
を付け加える。ここで C¯sk∗ , Csk∗ はそれぞれ C¯sk , Csk の antifield であり、ゴースト数等は Table 1 の
ようになっている。各弦場は
gh( )
( )(mod 2)
g( )
s( )
C¯sk
k−s−1
s+1
1+k−s
0
π̄sk
k−s
s
1+k−s
1
Csk
s−k
s+1
1+k−s
1
πsk
s−k+1
s
1+k−s
0
C¯sk∗
s−k
s
1+k−s
1
Csk∗
k−s−1
s
1+k−s
0
Table 1: trivial pair. s = 0, 1, 2, · · · であり bar(¯) のついたものの添字 k は k : even, (0 ≤ k ≤
s),bar(¯) のついていないものの添字 k は k : odd, (1 ≤ k ≤ s) である。action には π̄sk∗ , πsk∗ は含
まれていないので省いた。また、action に付け加えた部分 Saux に含まれる ∗ π̄sk , ∗ πsk はそれぞれ
π̄sk , πsk の基底の string Hodge dual をとったものであり、 g(∗ π̄sk ) = 3 − g(π̄sk ), g(∗ πsk ) = 3 − g(πsk )
および s(∗ π̄sk ) = 0, s(∗ πsk ) = 1 となる。なお、この表において形式的に k = −1 の場合を考えて
Cs−1 ≡ Cs , Cs−1∗ ≡ Cs∗ (s = −1, 0, 1, 2, · · · ) と書いても consistent になっている。
Csk =
∑
Csk,α |αi1+k−s =
α
∑
|αi1+k−s Csk,α ,
(34)
α
4
一般に master 方程式の proper solution に対し、gh(Π) = gh(Λ)+1, (Π) = (Λ)+1(mod 2) を満たす field (Λ, Π)
(とそれらの antifield (Λ∗ , Π∗ ): gh(Λ∗ ) = −gh(Λ)
− 1, (Λ∗ ) = (Λ) + 1(mod 2), gh(Π∗ ) = −gh(Π) − 1, (Π∗ ) =
R
(Π) + 1(mod 2) )をさらに導入し、作用に dxΠΛ∗ を加えてもまた master 方程式と antifield をゼロにすると元に
戻るという境界条件を満たすので、(Λ, Π) は trivial pair と呼ばれる。
5
Csk∗ =
∑
α
πsk =
∑
∑
πsk,α |αi1+k−s =
∑
∑
∑
|αi1+k−s (−1)s πsk,α ,
(36)
∑
k
|αi1+k−s (−1)s+1 C¯s,α
,
(37)
α
C¯sk∗,α |αi1+k−s =
α
π̄sk =
(35)
α
k
C¯s,α
|αi1+k−s =
α
C¯sk∗ =
k∗
|αi1+k−s (−1)s Cs,α
,
α
α
C¯sk =
∑
k∗
Cs,α
|αi1+k−s =
∑
|αi1+k−s C¯sk∗,α ,
(38)
α
k
π̄s,α
|αi1+k−s =
∑
α
k
|αi1+k−s π̄s,α
(39)
α
のように展開されるとする。(この展開は Csk , Csk∗ に対しては k = −1 のときも consistent である。)
このとき、作用に付け加わる部分 Saux (33) は
∞ ∑
∞ ∑
∑
Saux =
k=0
k:even
k ¯k∗,α
π̄s,α
Cs
+
s=k α
∞ ∑
∞ ∑
∑
k=1
k:odd
k∗ k,α
Cs,α
πs
(40)
s=k α
となる。(作り方から当然であるがこの部分には k = −1 の場は入ってないことに注意しておく。)
以上のセットアップで、ここでは gauge fixing fermion Υ を π̄sk , πsk を含まないようにして、特に
Υ =
∞
∞ ∑
∑
k=0
k:even
k−1
h∗ C¯sk , P1+k−s Cs−1
i
s=k
+
∞
∞ ∑
∑
k=1
k:odd
k−1
i
h∗ Csk , P̃1+k−s C¯s−1
(41)
s=k
の形をとることにする。
(BV 形式の δ-function gauge fixing に対応。)ただし Pn , P̃n は worldsheet
ghost 数 n の基底に作用する operator で g(Pn ) = g(P̃n ) = 0 のものであり
bpz(Pn ) = P̃3−n ,
Pn + P̃n = 1,
(Pn )2 = Pn ,
(P̃n )2 = P̃n
(42)
を満たす projection であると仮定する。さらに各 worldsheet ghost 数の基底を Pn の固有状態に
とったとする。つまり
{|αig } = {|βig , |γig },
{|α̃i3−g } = {|β̃i3−g , |γ̃i3−g },
0
(g ≤ 1),
0
h|β̃i3−g , |β ig i = δβ,β 0 ,
h|γ̃i3−g , |γ ig i = δγ,γ 0 ,
Pg |βig = |βig , P̃g |γig = |γig ,
(43)
(44)
P̃3−g |β̃i3−g = |β̃i3−g , P3−g |γ̃i3−g = |γ̃i3−g .
(45)
このとき
Pg =
∑
β
P̃3−g =
|βig 3−g hβ̃|,
∑
P̃g =
∑
|γig 3−g hγ̃|,
γ
|β̃i3−g g hβ|,
P3−g =
∑
|γ̃i3−g g hγ|
(46)
(47)
γ
β
と表すことができ ∗ (Pn |αin ) = P̃3−n ∗ (|αin ) となることに注意しておく。ゲージ固定条件 (29) よ
り antifield は
k−1
k+1
C¯sk∗ = P1+k−s Cs−1
+ (−1)s+1 P̃1+k−s Cs+1
, (k = 0, 2, 4, · · · ; s ≥ k)
k−1
k+1
k∗
s
Cs = (−1) P̃1+k−s C¯s−1 + P1+k−s C¯s+1 , (k = 1, 3, 5, · · · ; s ≥ k)
C ∗ = P−s C¯0 , (s ≥ −1)
s
s+1
6
(48)
(49)
(50)
と表せる。今考えている total action である (16) と (33) の和:S + Saux にゲージ固定条件 (29) を
代入し、π̄sk , πsk を integrate out すると
k−1
k+1
P1+k−s Cs−1
+ (−1)s+1 P̃1+k−s Cs+1
= 0,
k+1
k−1
s
(−1) P̃1+k−s C¯
+ P1+k−s C¯
= 0,
s−1
s+1
(k = 0, 2, 4, · · · ; s ≥ k)
(51)
(k = 1, 3, 5, · · · ; s ≥ k)
(52)
が課されるが projection の性質から
Csk = 0 , (k = 1, 3, 5, · · · ; s ≥ k),
C¯sk = 0 , (k = 2, 4, 6 · · · ; s ≥ k),
0
0
Cs∗ = C¯s+1
, P−s Cs = 0, P̃−s C¯s+1
= 0,
(53)
(54)
(s ≥ −1) ,
(55)
となる。結局、ゲージ固定した作用は π̄sk , πsk を 消去後、Saux は消えるので (16) の部分だけになり
(
)
1 1
1
Sfix = − 2
hΨf , QΨf i + hΨf , Ψf ∗ Ψf i ,
(56)
g
2
3
∞
∞
∑
∑
∗ ¯0
0
Ψf =
Cn +
Cn+1 ,
P−n Cn = 0, P3+n ∗ C¯n+1
= 0, (n ≥ −1)
(57)
n=−1
n=−1
となる。つまり、これで弦場について線形なゲージ固定条件を再現できたことになる。
具体的に知られているゲージ固定条件の場合を以下で見ていこう。最もよく使われている Siegel
ゲージ (b0 Ψ = 0) の場合は gauge fixing fermion Υ (41) を指定する projection を
Pn = c0 b0 ,
ととった場合である。
より一般に linear b-gauge [6] つまり
∑
(2k+1)
(
vm
bm )|Φi2k+1 = 0,
n∈Z
(58)
∑
(2k+1)
bpz(
vm
bm )|Φi2−2k = 0
m
(59)
m
の場合 (ここで |Φin は worldsheet ghost 数 n の部分である。)、v0 6= 0 ならば
P2k+1 =
∑
1
(2k+1)
c0 (
vm
bm ),
v0
m
P2−2k =
∑
1
(2k+1)
c0 bpz(
vm
bm )
v0
m
(60)
∑ (2k+1)
∑ (2k+1)
ととった場合と等価になる。このとき ( m vm
bm )P2k = ( m vm
bm ), bpz(P2k+1 ) = 1 −
P2−2k などに注意しておく。
もっと複雑な式で与えられる Asano-Kato の a-ゲージの場合を考えよう。a = ∞ の場合も含
めて(ただし摂動的に ill defined な a = 1 を除いて)ゲージ固定条件は [4] の SGF の補助場 B−n+4
を integrate out すると得られ
bpz(Oah−n+4i )|Φin = 0 ,
1
bpz(Oahn+4i ) =
(b0 + ab0 c0 Wn+2 M n+1 Q̃), (n ≥ −1) ,
1−a
1
bpz(Oah1−ni ) = b0 (1 − Pn+1 ) +
(b0 Pn+1 + ab0 c0 Q̃M n+1 Wn+2 ),
1−a
(61)
(62)
(n ≥ −1) (63)
となる。(M, Q̃, Wn , Pn については §A 参照。)このとき [4] にある propagator を含む関係式を使
うと、projection として
P−n =
Q
bpz(Oahn+4i ),
L0
7
n∈Z
(64)
と選ぶことができる。ここで、L0 が分母に現れるのが微妙かもしれないのでとりあえず L0 6= 0 の
hn+4i
場合に限ると b0 P−n = bpz(Oa
) より、(57) は a-ゲージ条件と等価であり、BV 形式により得
られたゲージ固定作用 (56) は [4] の SGF の補助場 B−n+4 を integrate out した作用に他ならない。
なお、(64) を Siegel ゲージの場合の projection c0 b0 (58) とは次のように関係づけることがで
きる。まず、
Q̃
− LQ̃ b0
b
e L0 0 c 0 e
0
=
Q
L0
(65)
とかけることに注意する。このとき、
P−n =
Q̃
Q
b
− Q̃ b
0
bpz(Oahn+4i ) = e L0 0 P−n
e L0 0
L0
(66)
とすると
{
0
P−n
=
{
ϕ−n =
c0 b0 +
c0 b0 +
a
0
n+1 Q̃
1−a c0 Wn+2 M
a
−n−2 W
−n−1
1−a c0 Q̃M
(n ≥ −1)
= eϕ−n c0 b0 e−ϕ−n ,
(n ≤ −2)
a
0
c0 Wn+2
(n ≥ −1)
− 1−a
M n+1 Q̃
,
a
−n−2
− 1−a c0 Q̃M
W−n−1 (n ≤ −2)
(67)
(68)
0
0
P−n
+ bpz(Pn+3
)=1
(69)
が(worldsheet ghost 数 −n の状態の上で)成り立つ。なお、
ϕ−n = −bpz(ϕn+3 )
(n ∈ Z)
(70)
に注意しておく。まとめると
Q̃
− LQ̃ b0
P−n = e L0 0 eϕ−n c0 b0 e−ϕ−n e
b
(71)
0
のように similarity 変換で Siegel ゲージの場合とつながっており、
− LQ̃ b0
P−n = bpz(e−ϕn+3 e
0
− LQ̃ b0
)c0 b0 e−ϕ−n e
(72)
0
とも書き直せる。また、
− LQ̃ b0
e−ϕ−n e
0
− LQ̃ b0
P−n = c0 b0 e−ϕ−n e
0
= c0 bpz(Oahn+4i )
(n ∈ Z)
(73)
という関係もある。
以上の BV 形式による記述で Υ (41) でゲージ固定した場合 (antifield を (48),(49),(50) で消去
した場合で (π̄sk , πsk を消去する前)) の BRST 変換 δBΥ を一般に
δBΥ X = (X, S + Saux )a.b. |Φ∗ =
A
∂Υ
∂ΦA
(74)
とした場合、5 ゲージ固定作用はこの変換のもとで不変であり:
δBΥ SΥ = (SΥ , S + Saux )a.b. |Φ∗ =
A
SΥ ≡ (S + Saux )|Φ∗ =
A
5
∂Υ
∂ΦA
= 0,
∂Υ
∂ΦA
ここでの anti-bracket ( , )a.b. は ΦA , Φ∗A として trivial pair も全部含めて定義した (13) である。
8
(75)
(
)
1
1 1
= − 2
hΨΥ , QΨΥ i + hΨΥ , ΨΥ ∗ ΨΥ i
g
2
3
∞
∞
∑ ∑
k−1
k+1
+
h∗ π̄sk , (P1+k−s Cs−1
+ (−1)s+1 P̃1+k−s Cs+1
)i
+
k=0 s=k
k:even
∞ ∑
∞
∑
k+1
k−1
)i,
h∗ πsk , ((−1)s P̃1+k−s C¯s−1
+ P1+k−s C¯s+1
k=1
k:odd
∑
ΨΥ ≡
(76)
s=k
Cn−1 +
∑
0
P̃n+3 ∗ C¯n+1
,
(77)
n≥−1
n≥−1
場に対しては次のように変換する:
1
h|α̃in+3 , (QΨΥ + ΨΥ ∗ ΨΥ )i, (n ≥ −1),
g2
= πnk,α ,
(k = 1, 3, 5, · · · ; k ≤ n),
δBΥ Cn−1,α = −
δBΥ Cnk,α
δBΥ πnk,α
k
δBΥ C¯n,α
k
δBΥ π̄n,α
= 0,
n
= (−1)
k
π̄n,α
,
= 0,
(78)
(79)
(k = 1, 3, 5, · · · ; k ≤ n),
(80)
(k = 0, 2, 4, · · · ; k ≤ n),
(81)
(k = 0, 2, 4, · · · ; k ≤ n).
(82)
ここで、
δ B Υ ΨΥ = −
∑
1
∂ r SΥ
(QΨΥ + ΨΥ ∗ ΨΥ ) −
|α̃in+3 −1,α
2
g
∂Cn
(83)
n≥−1,α
となることに注意してこの BRST 変換を 2 回やると
2
C −1,α =
δB
Υ n
1
g2
∑
h|α̃in+3 , (ΨΥ ∗ |α̃0 im+3 + (−1)m |α̃0 im+3 ∗ ΨΥ )i
m≥−1,α0
∂ r SΥ
−1,α
∂Cm
0
,
(84)
2
C k,α = 0,
δB
Υ n
(k = 1, 3, 5, · · · ; k ≤ n),
(85)
2
π k,α
δB
Υ n
2 ¯k
C
δB
Υ n,α
2
δB
π̄ k
Υ n,α
(k = 1, 3, 5, · · · ; k ≤ n),
(86)
= 0,
= 0,
= 0,
(k = 0, 2, 4, · · · ; k ≤ n),
(87)
(k = 0, 2, 4, · · · ; k ≤ n).
(88)
つまり、up to gauge fixed action の運動方程式:
∂r SΥ
∂Cn−1,α
=
1
0
h|αi−n , (QΨΥ + ΨΥ ∗ ΨΥ )i + h|αi−n , P̃n+3 ∗ π̄n+1
i,
g2
(n ≥ −1)
(89)
で nilpotent (つまり onshell nilpotent) である。
ここで比較のため、Asano-Kato [3] のゲージ固定作用:
SGF = −
∞
1 ∑
g
hΦn , QΦ2−n i −
2 n=−∞
3
∑
l+n+m=3
hΦl , Φm ∗ Φn i +
∞
∑
h(OB)3−n , Φn i
(90)
n=−∞
を考えよう。これは
ηδB Φn = η(OB)n
(n > 1),
9
(91)
∞
∑
ηδB Φn = η(QΦn−1 + g
Φn−k ∗ Φk ),
(n ≤ 1),
(92)
k=−∞
ηδB Bn = 0
(93)
という BRST 変換のもとで h(OB)n , (OB)3−n i = 0 なら不変である。この BRST 変換を 2 回や
ると
2
δB
Φn = 0
2
δB
Φn = g
(n > 1),
∑ ( ∂SGF
k>1
∂SGF
∂Φ3−k
∂Φ3−k
∗ Φn−k − Φn−k ∗
∞
∑
≡ −QΦk−1 − g
∂SGF
∂Φ3−k
(94)
)
,
(n ≤ 1),
Φk−m ∗ Φm + (OB)k ,
(95)
(96)
m=−∞
2
δB
Bn = 0
(97)
となり、やはり onshell nilpotent である。
2.3
gauge fixing fermion の consistency について
ここでは前節で与えた gauge fixing fermion Υ (41) によるゲージ固定に関して、BV 形式におけ
る rank の条件を考えよう。
antifield は (48),(49),(50) により消去されるが、今 Saux (33) の形からゲージ条件としては
(51),(52) が課されることになり、結局 (53),(54),(55) に帰着する。つまり、(53),(54) の部分は完
全に消去される。残る部分 (55) に関して考えるために、元々のゲージ理論 S0 [A](1) の(運動方
程式 QA + A ∗ A = 0 のある解 A0 のまわりの)ゲージ変換の独立な自由度を考えよう。Csαs
(s = −1, 0, 1, 2, · · · ) の場の数つまりそれぞれの αs の数を(形式的に)ms と書く。(今 SFT なの
で一般には通常の時空の場の無限個分あるが。)§2.1 にあるようにそれぞれゲージ変換による不定
性があるので、Csαs の独立な場の数 ns は ms より少なく、
ns =
∞
∑
(−1)t−s mt
(98)
t=s
で与えられる。この数とゲージ条件のうち (55) の P−s Cs = 0 の consistency から
rank(P−s ) = ms − ns = ns+1 ,
rank(P−s QA0 P̃−s−1 ) = ns+1 ,
QA0 Φ ≡ QΦ + A0 ∗ Φ − (−1)
s(Φ)
(99)
(s = −1, 0, 1, 2, · · · ),
(100)
Φ ∗ A0
(101)
という条件になる。2番目の rank の条件はゲージ変換で unique にゲージ条件をみたすようにで
きる、ということからくる。つまり、これは
δCs = QA0 Cs+1 ,
(s = −1, 0, 1, 2, · · · )
(102)
というそれぞれの場の「ゲージ変換」の自由度を固定する条件、ということになり (少なくとも
L0 6= 0 に限れば) a-ゲージの場合の P−n で A0 = 0 のまわりでは consistency が満たされること
0
は [3] で示されているゲージ条件の consistency よりわかる。このとき (55) より P̃−s C¯s+1
= 0 から
0
C¯s+1 の独立な場の数は ms − rank(P̃−s ) = rank(P−s ) = ns+1 個になる。
このとき古典解 A0 まわりの作用で (53),(54),(55) の条件を課したものの運動項は
(
)
∑
1 1
0
hC−1 , (P2 QA0 P̃1 )C−1 i +
− 2
h∗ C¯s+1
, (P−s QA0 P̃−s−1 )C1+s i
(103)
g 2
s≥−1
という形をしていて、残った独立な自由度が propagate する。
10
3
別の convention について
前節までのようなゲージ条件、つまり projection Pn , bpz(Pn ) = 1 − P3−n ≡ P̃3−n で定まる線形
ゲージ条件
Pn |Φin = 0,
∀n ∈ Z
(104)
が consistent なゲージ条件を与えているとしよう。このとき trivial pair を導入する前の proper
solution S[ΦA , Φ∗A ] (16) における弦場 Ψ (17) の成分場を (43) の基底を用いて次のように書き換
えてみる:
)
∑ (∑
0γ
m 0∗
Ψ =
(Cm |γi−m + (−1) Cm,γ |γ̃i3+m )
γ
m≥−1
∑ (∑
+
m≥−1
0β
(Cm
|β̃i3+m
)
+
0∗
(−1)m+1 Cm,β
|βi−m )
.
(105)
β
つまり、(17) の成分場と比べると、
0γ
Cm
=
∑
α
3+m hγ̃|αi−m Cm ,
(106)
∗
−m hγ|α̃i3+m Cm,α ,
(107)
α
0∗
Cm,γ
=
∑
α
0β
Cm
= (−1)m
∑
α
0∗
Cm,β
= (−1)m+1
∗
−m hβ|α̃i3+m Cm,α ,
∑
α
3+m hβ̃|αi−m Cm ,
(108)
(109)
α
という線形な変換をしていることになる。前節で定義した時空のゴースト数 gh と Grassmann 性
の関係をみると
0γ
0∗
gh(Cm
) + gh(Cm,γ
) = −1,
0β
0∗
gh(Cm
) + gh(Cm,β
) = −1,
0γ
0∗
(Cm
) + (Cm,γ
) ≡ 1 (mod 2),
0γ
0β
0∗
(Cm
) + (Cm,β
) ≡ 1 (mod 2)
(110)
(111)
0β
0∗ , C 0∗ ) をそれぞれに対応する antifield
という形をしているので、(Cm , Cm ) を field とみなし、(Cm,γ
m,β
とみなすことにしよう。このとき (108),(109) においては元の場と比べて field-antifield が逆になっ
ていることに注意しておく。するとこの線形変換 (106),(107),(108),(109) は anti-bracket を保つ正
準変換になっている:
)
∑ ( ∂r X ∂l Y
∂r X ∂l Y
(X, Y )a.b. ≡
−
∗
∗ ∂C α
∂Cnα ∂Cn,α
∂Cn,α
n
n≥−1,α
(
)
)
(
∑
∑
∂r X ∂l Y
∂r X ∂l Y
∂r X ∂l Y
∂r X ∂l Y
+
=
−
0∗ − ∂C 0∗
0∗
0∗
0β
∂Cn,γ
∂Cn0γ ∂Cn,γ
∂Cn0γ
∂Cn0β ∂Cn,β
n,β ∂Cn
n≥−1,γ
≡ (X, Y
n≥−1,β
)0a.b. .
(112)
プライム (0 ) のついた field-antifield を基準としても、ゲージ固定する前の BRST 変換を δB X =
(X, S)a.b. で定義する限り、作用 S (16) は master 方程式を満たし、Ψ は同じ変換になる:
(S, S)a.b. =
1
hQΨ + Ψ ∗ Ψ, QΨ + Ψ ∗ Ψi = 0,
g4
11
(113)
δB Ψ = −
1
(QΨ + Ψ ∗ Ψ).
g2
(114)
つまり、作用は BRST 不変で δB は offshell nilpotent になる:
δB S = 0,
2
Ψ = 0.
δB
(115)
さて、このとき (弦場の worldsheet ghost 数の制限を外した) 作用 S (16) に対し、次のような
ゲージ変換を考えよう:
∑ ∂l ∂r S
∂l ∂r S
B
Λ
+
Λ∗ ,
∂Φ∗A ∂ΦB
∂Φ∗A ∂Φ∗B B
B
B
∑ ∂l ∂r S
∑ ∂l ∂r S
ΛB −
Λ∗ .
= −
B
∂ΦA ∂Φ
∂ΦA ∂Φ∗B B
δ Λ ΦA =
δΛ Φ∗A
∑
(116)
(117)
B
B
0γ
0β
0∗ , C 0∗ )) すると作用 S (16) は master 方程式よりこのゲージ変換の
(ΦA = (Cm
, Cm
), Φ∗A = (Cm,γ
m,β
もとで不変である:
←
−
←
−
1∑
1∑
∂
∂
B
δΛ S = −
(S, S)a.b. B Λ −
(S, S)a.b. ∗ Λ∗B = 0.
2
∂Φ
2
∂ΦB
B
(118)
B
このとき Ψ のゲージ変換の式は
δΛ Ψ =
∑
A
)
( ←
−
←
−
∂
∂
∗
A
= QΛ + Ψ ∗ Λ − Λ ∗ Ψ
(δB Ψ)
Λ
Λ +
∂ΦA
∂Φ∗A A
(119)
と書ける。ただし、最後の等号で ΦA と ΛA , Φ∗A と Λ∗A はそれぞれ Grassmann 性が逆であるとし、
)
( ←
−
←
−
1 ∑
∂
∂
∗
A
Λ = − 2
(120)
Λ
Ψ
Λ +
g
∂ΦA
∂Φ∗A A
A
とおいた。
次にこの convention におけるゲージ固定を考える。gauge fixing fermion Υ0 を用いて antifield
0∗
0∗ ) を消去しよう。ここでは Υ0 ≡ 0 とする。つまり、ゲージ固定条件は単に antifield の
(Cm,γ , Cm,β
0∗ = 0, C 0∗ = 0). すると、ゲージ固定作用 S 0 は
ほうをゼロにとる:(Cm,γ
Υ
m,β
SΥ0
ΨΥ0
)
(
1
1 1
0
0
0
0
0
hΨ
,
QΨ
i
+
hΨ
,
Ψ
∗
Ψ
i
,
Υ
Υ
Υ
Υ
Υ
g2 2
3
)
∑
∑ (∑
∑
0γ
0β
=
P̃n Ψ =
Cm |γi−m +
Cm |β̃i3+m .
= −
n∈Z
m≥−1
γ
(121)
(122)
β
ここで projection P̃n は (46), (47) の意味で書いている。(項別に各 worldsheet ghost 数の部分に
∑
作用する。)ΨΥ0 はゲージ固定条件 n∈Z Pn ΨΥ0 = 0 を満たす。これは、(56) の Sfix に他ならな
い。6 ゲージ固定したあとでの BRST 変換 δBΥ0 は
δBΥ0 ΨΥ0 = (ΨΥ0 , S)a.b. |Φ0∗
=−
A =0
1 ∑
P̃n (QΨΥ0 + ΨΥ0 ∗ ΨΥ0 ).
g2
(123)
n∈Z
6
この SΥ0 は master 方程式の解 S において antifield を全部ゼロにして得られたものなので、表面上は (15) と違う
境界条件を満たすことになるが、こうして得られた作用 SΥ0 は前節までのやり方で最終的に得た Sfix と同じである。
この節でのプライムつきの field-antifield は BV 形式において gauge fixed basis と呼ばれるものである。
12
∑
特に、Siegel ゲージの場合 n∈Z P̃n = b0 c0 であり、この式は Hata-Shinohara [5] に書いてある
BRST 変換の式と等価である。この変換の元で、ゲージ固定した作用は不変である:
=
δBΥ0 SΥ0 = (SΥ0 , S)a.b. |Φ0∗
A =0
(bpz
∑
n∈Z P̃n
=
∑
n∈Z Pn
2
δB
ΨΥ0
Υ0
∂SΥ0
∂ΨΥ0
=1−
1
hQΨΥ0 + ΨΥ0 ∗ ΨΥ0 , QΨΥ0 + ΨΥ0 ∗ ΨΥ0 i = 0. (124)
2g 4
∑
n∈Z P̃n
に注意する。) また、場に対し 2 回変換すると
)
(
1 ∑
∂SΥ0
∂SΥ0
∂SΥ0
= − 2
P̃n Q
+ ΨΥ0 ∗
−
∗ ΨΥ0 ,
(125)
g n
∂ΨΥ0
∂ΨΥ0
∂ΨΥ0
1 ∑
≡ − 2
Pn (QΨΥ0 + ΨΥ0 ∗ ΨΥ0 )
(126)
g n
となり onshell nilpotent である。
超弦の場の理論への拡張
4
以下では cubic な超弦の場の理論の場合に BV 形式を適用することを考える。ここで扱う理論は
modified cubic superstring field theory (SSFT) である。スター積と「積分」の定義を少し変える
と、見た目は bosonic のときとほとんど同じものになる。弦場を NS sector の弦場 A と R sector
の弦場 Ψ をまとめて A = (A, Ψ) と書き、それらのスター積 (? 積) を
A1 ? A2 = (A1 ∗ A2 + X̄Ψ1 ∗ Ψ2 , A1 ∗ Ψ2 + Ψ1 ∗ A2 )
(127)
と定義する。X̄ ≡ X(−i) は z = −i においた picture changing operator X であり
X(z) = {Q, ξ(z)}
(128)
で与えられる。これは Q と可換で picture 数 1 をもつ。
(Q は NSR 定式化の BRST operator であ
る。)∗ 積は bosonic の場合と全く同様に、(つまり何も挿入しない LPP vertex で)定義されるも
のである:
∑
∑
|αi ∗ |βi =
|γih|γ̃i, |αi ∗ |βii =
|γihf(1) [Oγ̃ ]f(2) [Oα ]f(3) [Oβ ]i,
(129)
γ
γ
f(r) (z) = h−1 (e
i
(1−r) 2π
3
2
3
h(z) ),
h(z) =
1 + iz
.
1 − iz
(130)
ここで {|γi} は完全系であり、|γ̃i はその BPZ 内積に関する dual:h|γ̃i, |γ 0 ii = δγ,γ 0 であり、conformal vacuumH |0i に対して |αi = Oα |0i のように書いている。また、作用を書き下すため、A = (A, Ψ)
の「積分」 を以下のように定義しよう:
I
A = hI|Y−2 |Ai.
(131)
ここで hI| は identity state であり、Y−2 ≡ Y (i)Y (−i) は double step inverse picture changing
operator である。7 これは
Y−2 X̄ = X̄Y−2 = Y ≡ Y (i)
(132)
という性質をもつ、Q と可換で picture 数 −2 のものとする。また Y (z) は inverse picture changing
operator であり、
Y (z) = c∂ξe−2φ (z)
7
(133)
実は Y−2 の取り方として chiral なものも知られているが、よく用いられている non-chiral なものを挙げた。
13
で与えられ Q と可換で picture 数 −1 をもつ。また上記の積分について、
I
A1 ? A2 = hI|Y−2 |A1 ∗ A2 i + hI|Y |Ψ1 ∗ Ψ2 i = hA1 , Y−2 A2 i + hΨ1 , Y Ψ2 i
が成り立つことにも注意しておく。
以上の準備のもと、modified cubic SSFT の作用は
)
I (
1
1
S0 [A] =
A ? QA + A ? A ? A
2
3
1
1
1
hA, Y−2 QAi + hA, Y−2 A ∗ Ai + hΨ, Y Ψi + hA, Y Ψ ∗ Ψi
=
2
3
2
(134)
(135)
(136)
と書かれるものであり、これはゲージ変換
δΛ0 A = QΛ0 + A ? Λ0 − Λ0 ? A
(137)
δΛ0 A = Qλ0 + A ∗ λ0 − λ0 ∗ A + X̄(Ψ ∗ χ0 − χ0 ∗ Ψ),
(138)
δΛ0 Ψ = Qχ0 + A ∗ χ0 − χ0 ∗ A + Ψ ∗ λ0 − λ0 ∗ Ψ,
(139)
あるいは NS, R 成分で書くと
の元で不変である。ここで S0 の中に入っている、弦場 A = (A, Ψ) は worldsheet ghost 数は 1 を
もち、Grassmann 性は odd であるとする。(ゲージ変換の弦場 Λ0 = (λ0 , χ0 ) は worldsheet ghost
数 0 Grassmann even である。)また、picture 数は NS sector は 0, R sector は −1/2 に限ってい
る。bosonic の場合と同様に Λ0 のゲージ変換を考えよう。ghost 数 −1, Grassmann odd の弦場
Λ−1 = (λ−1 , χ−1 ) を用いて
δΛ−1 Λ0 = QΛ−1 + A ? Λ−1 + Λ−1 ? A
(140)
あるいは NS, R 成分で書くと、
δΛ−1 λ0 = Qλ−1 + A ∗ λ−1 + λ−1 ∗ A + X̄(Ψ ∗ χ−1 + χ−1 ∗ Ψ),
(141)
δΛ−1 χ0 = Qχ−1 + A ∗ χ−1 + χ−1 ∗ A + Ψ ∗ λ−1 + λ−1 ∗ Ψ,
(142)
という変換を (137) に施すと
δΛ−1 (δΛ0 A) = (QA + A ? A) ? Λ−1 − Λ−1 ? (QA + A ? A)
(143)
あるいは NS, R 成分で書くと、それぞれ
δΛ−1 (δΛ0 A) = (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ) ∗ λ−1 − λ−1 ∗ (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ)
+X̄[(QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A) ∗ χ−1 − χ−1 ∗ (QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A)], (144)
δΛ−1 (δΛ0 Ψ) = (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ) ∗ χ−1 − χ−1 ∗ (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ)
+(QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A) ∗ λ−1 − λ−1 ∗ (QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A),
(145)
となる。相互作用がなければ、Q2 = 0 より、δΛ−1 (δΛ0 A) は恒等的にゼロであるが相互作用があ
る場合、QA + A ? A = 0 ならゼロである。素朴にはこれは運動方程式に見えるが、作用の積分の
定義に Y−2 が入っているので作用の変分は
δS0
= Y−2 (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ),
δA
14
δS0
= Y (QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A),
δΨ
(146)
となることに注意する。つまり、運動方程式は NS, R 成分でそれぞれ書くと
Y−2 (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ) = 0,
Y (QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A) = 0
(147)
である。従って、worldsheet ghost 数 2 の部分で NS sector の Y−2 の kernel, R sector の Y の kernel
の部分だけ、運動方程式は QA+A?A = 0 とは異なることになる。これは (144),(145) は、ゲージ変
換 δΛ0 に(up to KerNS (Y−2 ), KerR (Y ) で)onshell で不定性があることになる。同様に worldsheet
ghost 数 −n − 1 をもつ弦場 Λ−n−1 = (λ−n−1 , χ−n−1 ) による Λ−n = (λ−n , χ−n ) のゲージ変換を
δΛ−n−1 Λ−n = QΛ−n−1 + A ? Λ−n−1 − (−1)n+1 Λ−n−1 ? A
(148)
δΛ−n−1 (δΛ−n Λ−n+1 ) = (QA + A ? A) ? Λ−n−1 − Λ−n−1 ? (QA + A ? A).
(149)
で定義すると
あるいは NS, R 成分で書くと、
δΛ−n−1 (δΛ−n λ−n+1 ) = (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ) ∗ λ−n−1 − λ−n−1 ∗ (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ)
+X̄[(QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A) ∗ χ−n−1 − χ−n−1 ∗ (QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A)],
(150)
δΛ−n−1 (δΛ−n χ−n+1 ) = (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ) ∗ χ−n−1 − χ−n−1 ∗ (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ)
+(QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A) ∗ λ−n−1 − λ−n−1 ∗ (QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A),
(151)
となり、やはりゲージ変換 δΛ−n に(up to KerNS (Y−2 ), KerR (Y ) で)onshell で不定性があること
になる。よって KerNS (Y−2 ), KerR (Y ) が無視できるとすると、bosonic のときと全く同様にゲー
ジ変換が onshell で ∞-stage reducible ということになる。そこで以下では Y−2 , Y の kernel を除く
projection をそれぞれ ℘Y−2 , ℘Y と書くことにしよう。( ℘2Y−2 = ℘Y−2 , ℘2Y = ℘Y が成り立つとす
る。)すると、運動方程式は
℘Y−2 (QA + A ∗ A + X̄Ψ ∗ Ψ) = 0,
℘Y (QΨ + A ∗ Ψ + Ψ ∗ A) = 0
(152)
と等価である。ここで、Y (z) = c(z)δ 0 (γ(z)) とも書けることから Ker(Y (±i)) が
c(±i)|φi,
(γ(±i))2 |φi
(153)
の形だけである (|φi は任意の「適切な」状態) とすると何も挿入しない 3 弦 LPP vertex hV3 | は
(r)
hV3 (1, 2, 3)|℘Y−2 = hV3 (1, 2, 3)|,
(r)
hV3 (1, 2, 3)|℘Y = hV3 (1, 2, 3)|,
(154)
(r = 1, 2, 3) を満たす。([7] あるいは (231) 参照。)よって
(℘Y−2 A) ∗ B = A ∗ (℘Y−2 B) = A ∗ B,
(155)
(℘Y A) ∗ B = A ∗ (℘Y B) = A ∗ B
(156)
が成り立つことがわかる。従って、(150), (151) において ∗ 積のところに ℘Y−2 , ℘Y が挟まってい
ると思えることになり、この意味で bosonic のときと同様に onshell で ∞-stage reducible という
ことになる。
各 stage のゲージ変換の弦場 Λ−n = (λ−n , χ−n ) (n = 0, 1, 2, 3, · · · ) に対応して spacetime の
ghost 場 C−n = (c−n , d−n ) を導入しよう。より具体的には弦場の ket 表示でゲージ変換の弦場
Λ−n = (λ−n , χ−n ) をそれぞれ
∑
∑
(0)
(−1/2)
|λ−n i =
λα−n |αi−n ,
|χ−n i =
χα−n |αi−n
(157)
α
α
15
のように展開したとき(ここで R sector の χn の添字 α は spacetime spinor の足も含んでいる)、
worldsheet ghost 数 g, picture 数 pic, spacetime(係数場) の Grassmann 性 , total(弦場全体) の
Grassmann 性 s はそれぞれ
g(λ−n ) = −n,
pic(λ−n ) = 0,
g(χ−n ) = −n,
1
pic(χ−n ) = − ,
2
(λ−n ) = 0 (mod 2),
(χ−n ) = 1 (mod 2),
s(λ−n ) = n (mod 2), (158)
s(χ−n ) = n (mod 2), (159)
である。これらに対応して spacetime の Grassmann 性を n-stage の n に応じて変えた場 Cn =
(cn , dn ) を導入する。ket 表示では
∑
∑
(0)
(−1/2)
|cn i =
cnα |αi−n , |dn i =
dnα |αi−n ,
(160)
α
α
のように展開したとき、spacetime ghost 数 gh は
gh(cn ) = gh(dn ) = n + 1
(161)
とし、
g(cn ) = −n,
pic(cn ) = 0,
(cn ) = n + 1 (mod 2),
g(dn ) = −n,
1
pic(dn ) = − ,
2
(dn ) = n (mod 2),
s(cn ) = 1 (mod 2), (162)
s(dn ) = 1 (mod 2),
(163)
となる。また、もともとの場も形式的に n = −1 の場合とみなして、A = C−1 = (c−1 , d−1 ) と書く
ことにする。これら Cn (n ≥ −1) の (spacetime) field それぞれに対して、antifield Cn∗ = (cn∗ , dn∗ )
を導入する。つまりそれぞれ
∑
∑
(0)
(−1/2)
∗
∗
|cn∗ i =
cn,α
|αi−n , |dn∗ i =
dn,α
|αi−n ,
(164)
α
α
のように展開したとすると、spacetime の ghost 数、Grassmann 性、を BV 形式に則って割り当て
て、spacetime ghost 数 gh は
gh(cn∗ ) = gh(dn∗ ) = −n − 2
(165)
とし、
g(cn∗ ) = −n,
pic(cn∗ ) = 0,
(cn∗ ) = n (mod 2),
g(dn∗ ) = −n,
1
pic(dn∗ ) = − ,
2
(dn∗ ) = n + 1 (mod 2),
s(cn∗ ) = 0 (mod 2),
(166)
s(dn∗ ) = 0 (mod 2), (167)
となる。
bosonic の場合と全く同様に「一つの弦場」で field-antifield を worldsheet ghost 数の制限を外
したものとしてまとめて表したいと思うと、Cn∗ = (cn∗ , dn∗ ) の “string Hodge dual” をとるとよい
と思われるが、NS,HR sector の picture はそれぞれ 0, −1/2 という制限は保ちたいので、単なる
BPZ 内積ではなく A ? B つまり、NS sector は hA, Y−2 Bi, R sector は hA, Y Bi に関する dual
をとることにする。そうすれば dual を取ったあとも picture 数を変えない。
ここで注意すべきことは、Y−2 あるいは Y が BPZ 内積に挟まっているために、それらの kernel
は自明に落ちてしまうことである。dual を一意に定義するためには、これらの kernel の部分を除
(0)
いておかねばならない。NS sector については worldsheet state の基底 {|αig } のかわりに、Y−2
(0)
の kernel を除く ℘Y−2 をかけた空間を張る worldsheet state の基底を {|α̂ig } と書くことにし、R
(−1/2)
sector については worldsheet state の基底 {|αig
16
} のかわりに、Y の kernel を除く ℘Y をかけた
(−1/2)
空間を張る worldsheet state の基底を {|α̂ig
(g ≤ 1) の string Hodge dual をそれぞれ
0 (0)
˜
h|α̂i
3−g , Y−2 |α̂ ig i = δα̂,α̂0 ,
(0)
(0)
(−1/2)
} と書くことにしよう。そして、|α̂ig , |α̂ig
(−1/2)
˜
h|α̂i
3−g
, Y |α̂0 i(−1/2)
i = δα̂,α̂0 ,
g
,
(168)
˜
˜
を満たす |α̂i
であるとする。一般には弦場 Φ = (φ, ψ) の string Hodge dual ∗ Φ =
3−g , |α̂i3−g
(∗ φ, ∗ ψ) は
(∑
( (0) (0)
)
∗
˜ (0) (0) hα̂|Y
˜ −2 φ,
Φ ≡
|α̂ig g hα̂|Y−2 + |α̂i
3−g 3−g
(0)
(−1/2)
g≤1,α̂
∑(
+
(−1/2)
|α̂i(−1/2)
g
g hα̂|Y
+
˜ (−1/2) (−1/2) hα̂|Y
˜
|α̂i
3−g
3−g
)
)
ψ
(169)
g≤1,α̂
で定義することにする。ここで、bra はそれぞれ対応する ket の BPZ 共役で定義している。今、
small Hilbert space を考えているため、BPZ 内積は h0|e−2φ ∂ 2 c∂cc(0)|0i 6= 0 で、Y−2 , Y は Grassmann even とする。ここで conformal vacuum |0i も Grassmann even とすると、その bra h0| は
Grassmann odd である。従って、BPZ 共役をとると偶奇性が逆になるので、この左から作用させ
る、上記の string Hodge dual は bosonic のときと同様に Grassmann odd である。
この string Hodge dual を 2 回続けてやると、一般に
(∑
)
( (0) (0)
∗∗
˜ −2 + |α̂i
˜ (0) (0) hα̂|Y−2 φ,
Φ =
|α̂ig 3−g hα̂|Y
3−g g
g≤1,α̂
+
∑(
(−1/2) ˜
|α̂ig(−1/2) 3−g hα̂|Y
)
˜ (−1/2) (−1/2) hα̂|Y ψ
+ |α̂i
g
3−g
)
(170)
g≤1,α̂
= (℘Y−2 φ, ℘Y ψ),
(171)
となる。初めから projection をかけておくと、string Hodge dual 2 回で元に戻る、つまり
∗∗
(℘Y−2 φ, ℘Y ψ) = (℘Y−2 φ, ℘Y ψ).
(172)
さらに projection ℘Y−2 , ℘Y はそれそれ kernel を落とすという定義から
Y−2 ℘Y−2 = Y−2 ,
Y ℘Y = Y
(173)
bpz(℘Y )Y ℘Y = Y
(174)
であるが、これらの BPZ 共役をとることで
bpz(℘Y−2 )Y−2 ℘Y−2 = Y−2 ,
を満たすことがわかる。さらに、Y−2 , Y は Q と可換であることから、
bpz(℘Y−2 )Y−2 Q℘Y−2 = Y−2 Q,
bpz(℘Y )Y Q℘Y = Y Q
(175)
となる。このことと、(154) より元のゲージ不変な作用 S0 [A = (A, Ψ)] (136) の中の弦場は projection が初めからかかっている Â = (℘Y−2 A, ℘Y Ψ)] とみなしてよい:
S0 [A] = S0 [Â].
(176)
さらに projection について (173) より
℘Y−2 Q℘Y−2 = ℘Y−2 Q,
17
℘Y Q℘Y = ℘Y Q,
(177)
が成り立つことにも注意すると、8 ゲージ変換や n-stage ゲージ変換の弦場 Λn についても NS sector
には ℘Y−2 , R sector には ℘Y をかけておくことにすれば、onshell で ∞-stage reducible というこ
とになる。したがって、対応する ghost およびそれらの antifield たちについても弦場に projection
がかかっていると考えればよい。つまり、field としては Cˆn = (ĉn , d̂n ) (n ≥ −1):
∑
∑
(0)
(−1/2)
cnα̂ |α̂i−n ,
|d̂n i = ℘Y |dn i =
dnα̂ |α̂i−n ,
(178)
|ĉn i = ℘Y−2 |cn i =
α̂
α̂
∗
antifield としては Cˆn∗ = (ĉ∗n , d̂n ) (n ≥ −1):
∑
(0)
∗
|ĉ∗n i = ℘Y−2 |cn∗ i =
cn,
α̂ |α̂i−n ,
∗
|d̂n i = ℘Y |dn∗ i =
α̂
∑
∗
dn,
α̂ |α̂i−n
(−1/2)
,
(179)
α̂
∗
を取ることにしよう。そして antifield のほうを string Hodge dual で 1 対 1 に ∗ Cˆn∗ = (∗ ĉn∗ , ∗ d̂n ):
∑
∑
∗ ∗
∗ ˜ (0)
n
∗ ∗
∗ ˜ (−1/2)
n+1
|ĉn i =
cn,
|d̂n i =
dn,
,
(180)
α̂ |α̂in+3 (−1) ,
α̂ |α̂in+3 (−1)
α̂
α̂
に map し、まとめて Ψ̂ = (φ̂, ψ̂):
∑
∑
∗ ˆ∗
Cˆn +
Cn ;
Ψ̂ =
φ̂ =
n≥−1
n≥−1
∑
ĉn +
n≥−1
∑
∗ ∗
ĉn ,
n≥−1
∑
ψ̂ =
n≥−1
d̂n +
∑
∗ ∗
d̂n ,
(181)
n≥−1
を考えよう。これは NS sector, R sector にそれぞれ projection ℘Y−2 , ℘Y をかけた picture 数 0, −1/2
の、worldsheet ghost 数の制限をはずした worldsheet の state に total の Grassmann 性が odd にな
るように spacetime の係数場をかけた弦場である。anti-bracket は (13) において、ΦA = (cnα̂ , dnα̂ ),
∗ , d ∗ ) と見なすことで定義する。さて、この anti-bracket を用いた master 方程式
Φ∗A = (cn,
α̂ n,α̂
(S, S)a.b. = 0 を考えよう。bosonic の場合と全く同様になっている、と期待して (176) において、
 を ghost 数の制限を外した上記の Ψ̂ で置き換えた作用
)
I (
1
1
S[Ψ̂] ≡ S0 [Ψ̂] =
Ψ̂ ? QΨ̂ + Ψ̂ ? Ψ̂ ? Ψ̂
(182)
2
3
1
1
1
=
hφ̂, Y−2 Qφ̂i + hφ̂, Y−2 φ̂ ∗ φ̂i + hψ̂, Y ψ̂i + hφ̂, Y ψ̂ ∗ ψ̂i
(183)
2
3
2
を考えその anti-bracket を計算しよう。まず、
∂r S
∂cnα̂
∂r S
∂dnα̂
∂l S
∗
∂cn,
α̂
= h|α̂i−n
∂l S
∗
∂dn,
α̂
˜
= h|α̂i
n+3 , Y (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)i,
(0)
= h|α̂i−n , Y−2 (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂)i,
(−1/2)
, Y (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)i,
(184)
(185)
(0)
(186)
(−1/2)
(187)
˜
= h|α̂i
n+3 , Y−2 (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂)i,
と (171) に注意すると、
(S, S)a.b. = 2
∑ ∂r S ∂l S
∑ ∂r S ∂l S
+2
∗
∗
α̂
∂cn ∂cn,α̂
∂dnα̂ ∂dn,α̂
n≥−1,α̂
n≥−1,α̂
8
(188)
実際、
(より強い条件を満たす)Q と可換である projection の具体形は R sector については [7] で NS sector につ
いては [8] で与えられている。
18
=
∑ (
(0)
(0)
˜
hY−2 (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂), |α̂i−n ihY−2 |α̂i
n+3 , (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂)i
n≥−1,α̂
)
˜ (0) ihY−2 |α̂i(0) , (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂)i
+hY−2 (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂), |α̂i
−n
n+3
∑ (
(−1/2)
˜ (−1/2) , (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)i
+
hY (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂), |α̂i−n ihY |α̂i
n+3
n≥−1,α̂
)
˜ (−1/2) ihY |α̂i(−1/2) , (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)i
+hY (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂), |α̂i
−n
n+3
= hY−2 (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂), ℘Y−2 (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂)i
+hY (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂), ℘Y (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)i
= h(Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂), Y−2 (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂)i
+h(Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂), Y (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)i
I
=
(QΨ̂ + Ψ̂ ? Ψ̂) ? (QΨ̂ + Ψ̂ ? Ψ̂) = 0.
(189)
と計算される。ここで最後の等式では bosonic の場合と同様の公式
(A ? B) ? C = A ? (B ? C), Q2 = 0, Q(A ? B) = QA ? B + (−1)s(A) A ? QB, (190)
I
I
I
QA = 0,
A ? B = (−1)s(A)s(B) B ? A,
(191)
を用いた。つまり、(183) の作用は master 方程式の解である。また、これは antifield をゼロにす
ると worldsheet ghost 数の保存より元に戻る:
∗ =0,d ∗ =0 = S0 [Â]
S[Ψ̂]|cn,
n,α̂
α̂
(192)
という境界条件を満たすことにも注意しておこう。
このとき、(184), (185), (186), (187) を用いると、BV 形式における BRST 変換は anti-bracket で
δB Ψ̂ = (Ψ̂, S)a.b.
( ∑
)
( (0) α̂
˜ (0) (c ∗ , S)a.b. ,
=
|α̂i−n (cn , S)a.b. + |α̂i
n+3 n,α̂
n≥−1,α̂
∑ (
(−1/2)
|α̂i−n (dnα̂ , S)a.b.
˜ (−1/2) (d ∗ , S)a.b.
+ |α̂i
n,α̂
n+3
)
)
n≥−1,α̂
=
( ∑
(
(0)
˜ (0) , (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂)i
|α̂i−n hY−2 |α̂i
n+3
n≥−1,α̂
)
˜ (0) hY−2 |α̂i(0) , (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂)i ,
+|α̂i
−n
n+3
∑ ( (−1/2)
˜ (−1/2) , (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)i
|α̂i−n hY |α̂i
n+3
n≥−1,α̂
)
)
(−1/2)
(−1/2)
˜
+|α̂in+3 hY |α̂i−n , (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)i
(
)
= ℘Y−2 (Qφ̂ + φ̂ ∗ φ̂ + X̄ ψ̂ ∗ ψ̂), ℘Y (Qψ̂ + φ̂ ∗ ψ̂ + ψ̂ ∗ φ̂)
(193)
のように計算される。これは off-shell nilpotent である。また、もし projection が Q と可換、つま
り ℘Y−2 Q = Q℘Y−2 , ℘Y Q = Q℘Y ならば δB Ψ̂ = QΨ̂ + Ψ̂ ? Ψ̂ となる。
謝辞
いろいろと議論し重要なコメントをくださった畑浩之氏、九後汰一郎氏、国友浩氏、高橋智彦氏
に感謝します。
19
Wn 等について
A
ここでは a-ゲージ条件を考える際に使う M, Q̃, Wn , Pn の定義・性質を挙げておく。([3], [4])
Kato-Ogawa の BRST 演算子 Q を ghost zeromode b0 , c0 に関して展開すると (b0 c0 あるいは
c0 b0 を含む項は含まれていないので)
Q = Q̃ + c0 L0 + b0 M
(194)
となる。L0 = {Q, b0 } は total Virasoro generator の zeromode であり、
M = −2
∞
∑
nc−n cn ,
Q̃ =
n=1
∑
c−n Lmat
+
n
n6=0
1
2
∑
(m − n)cm cn b−m−n ,
(195)
m,n,m+n6=0
である。Q の nilpotency Q2 = 0 から
Q̃2 = −L0 M,
[L0 , M ] = [Q̃, M ] = [L0 , M ] = 0,
(196)
が成り立つことがわかる。また、
M− = −
∞
∑
1
b−n bn ,
2n
(197)
n=1
とおくと ghost charge から b0 , c0 部分を除いて作れる9
∞
Mz =
1∑
(c−n bn − b−n cn )
2
(198)
n=1
とともに、su(1, 1) 代数を成す:
[M, M − ] = 2Mz ,
[Mz , M ] = M,
[Mz , M − ] = −M − .
(199)
これらを用いて
Wn ≡
Wn0
≡
∞
∑
i=0
∞
∑
i=0
(
(ただし
a
b
(−1)i
((n + i)!)2
(−1)i
((n + i)!)2
(
(
n+i−1
i
n+i−1
i
)
)
M i (M − )n+i ,
(200)
(M − )n+i M i
(201)
)
=
a!
b!(a−b)! .)
と定義すると、M と M − の順序が違うが BPZ 共役の関係式
bpz(M ) = −M,
bpz(M − ) = −M − ,
bpz(Mz ) = −Mz ,
(202)
から
Wn0 = (−1)n bpz(Wn )
(203)
という関係にある。ここで
eλM M − e−λM = M − + 2λMz − λ2 M,
[M m , M − ] = M m−1 m(2Mz + m − 1), (204)
通常の ghost charge N g は conformal vacuum |0i を ghost 数ゼロ、つまり N g |0i = 0 とした場合は N g =
Ñ + c0 b0 + 1 = 2Mz + c0 b0 + 1 という関係にある。
9
g
20
を使うと数学的帰納法により
∑
Min(m,k)
− k
m
[M , (M ) ] =
− k−l
(M )
M
m−l
l−1
∏
m!k!
(2Mz + m − k − n)
l!(m − l)!(k − l)!
(205)
n=0
l=1
(m, k = 1, 2, 3, · · · ) となることを示せる。この両辺の BPZ 共役をとって整理すると
∑
Min(m,k)
− k
m
[(M ) , M ] =
M
m−l
− k−l
(M )
l−1
∏
m!k!
(−2Mz + k − m − n)
l!(m − l)!(k − l)!
(206)
n=0
l=1
となる。2Mz = N g − c0 b0 − 1 (N g は worldsheet ghost charge) であることを思い出すと
b0 c0 |g = n + 1i, c0 b0 |g = n + 2i ∈ FMz =n/2
(207)
(|gi は N g = g の固有状態、FMz =n/2 は Mz = n/2 の固有空間とする。) の上では (205) より
[M i , (M − )n+i ]FMz =n/2 = 0
(208)
となる。したがって (200),(201) より
Wn FMz =n/2 = Wn0 FMz =n/2
(209)
となるので、結局 b0 c0 |g = n + 1i, c0 b0 |g = n + 2i ∈ FMz =n/2 に作用する場合だけを考えるとき
は Wn と Wn0 は等価である。さらに (205) を使うと、
M n Wn FMz =n/2 = M n Wn0 FMz =n/2
(
)(
)
∞ ∑
n
∑
(−1)i
n+i−1
n
=
(M − )n+i−l M n+i−l FMz =n/2
i
l
((n + i − l)!)2
i=0 l=0
(
)(
)
∞ ∑
n
∑
(−1)i
n+i−1
n
=
(M − )l+i M l+i FMz =n/2
i
l
((l + i)!)2
i=0 l=0
( n k
)
(
)(
)
∞
k
∑∑
∑
∑
(−1)i
n+i−1
n
(M − )k M k FMz =n/2
=
+
i
k−i
(k!)2
k=0 i=0
k=n+1 i=k−n
= FMz =n/2 .
(210)
最後の等式は
)(
)
n+i−1
n
(−1)
= δk,0 ,
i
k−i
i=0
(
)(
)
k
∑
n+i−1
n
(−1)i
= 0,
i
k−i
k
∑
(
i
(k = 0, 1, 2, · · · , n)
(211)
(k = n + 1, n + 2, · · · )
(212)
i=k−n
を使った。同様に、(206) を使うと
Wn M n FMz =−n/2 = Wn0 M n FMz =−n/2
(
)(
)
∞ ∑
n
∑
(−1)i
n+i−1
n
M n+i−l (M − )n+i−l FMz =−n/2
=
i
l
((n + i − l)!)2
i=0 l=0
21
=
∞ ∑
n
∑
(−1)i
((l + i)!)2
i=0 l=0
n ∑
k
∑
(
=
)(
)
n+i−1
n
M l+i (M − )l+i FMz =−n/2
i
l
)
)(
)
(
k
∑
(−1)i
n+i−1
n
M k (M − )k FMz =−n/2
i
k−i
(k!)2
∞
∑
+
k=0 i=0
(
k=n+1 i=k−n
= FMz =−n/2 .
(213)
となる。
ここで b0 c0 |g = n + 1i, c0 b0 |g = n + 2i ∈ FMz =n/2 (n = 0, 1, 2, · · · ) に作用する operator と
して
Pn = −
1
Q̃M n Wn+1 Q̃
L0
(214)
を考えると、(210), (213) よりこれは
Pn2 = Pn
Q̃Pn = Q̃,
(215)
という projection になっている。
B
Gauge invariant overlap と BRST 不変性
ここでは gauge invariant overlap OV (Ψ)10 を作用に付け足すことを考える。(Shapiro-Thorn の
open-closed vertex hγ̂| を用いて OV (Ψ) = hγ̂(1c , 2)|φV i1c |Ψi2 などと書くことにする。) つまり
ゲージ不変な作用 SV として S0 [A] (1) にこの gauge invariant overlap を付け加えた
SV [A] = S0 [A] + OV (A)
(216)
を考えよう。これはゲージ変換 δΛ A = QΛ + A ∗ Λ − Λ ∗ A, (g(Λ) = 0) の元で不変である。運動
方程式は “closed string state”
|ΦV i1 ≡ hγ̂(1c , 2)|φV i1c |R(2, 1)i
(217)
QA + A ∗ A = g 2 ΦV
(218)
の分だけ変更を受け
となるが、on-shell closed state |φV i1c が local であるつまり φV (0)|0i1c の形である限り V (i)|Ii とい
う形をしているので、(中点の微妙さを除くと) 形式的にはスター積の元で可換つまり (V (i)|Ii)∗Λ =
Λ ∗ (V (i)|Ii) が成り立つ。すると、(9) からわかるように同じゲージ変換の形のままで up to 運動
∂
方程式 ∂A
SV [A] で ∞-stage reducible という状況になる。したがって、この作用においても全く
同様に ghost for ghost... などとして field Cn とその antifield Cn∗ を入れることにして、
Ψ=
∞
∑
n=−1
Cn +
∞
∑
n=−1
∗ ∗
Cn
=
∑
n≥−1,α
Cnα |αi−n +
∑
∗
Cn,α
|α̃in+3 (−1)n
(219)
n≥−1,α
とおくと、
∂r SV
∂Cnα
10
= −
1
h(QΨ + Ψ ∗ Ψ), |αi−n i + OV (|αi−n ),
g2
詳細はたとえば [9] 参照。
22
(220)
∂l SV
∗
∂Cn,α
= −
1
h|α̃in+3 , (QΨ + Ψ ∗ Ψ)i + OV (|α̃in+3 ),
g2
(221)
と g(ΦV ) = 2, QΦV = 0, hΦV , ΦV i = 0 および
OV (ψ ∗ φ) = (−1)s(ψ)s(φ) OV (φ ∗ ψ)
(222)
となることに注意すると
(SV , SV )a.b. = 2
∑ ∂r SV ∂l SV
∗
∂Cnα ∂Cn,α
n≥−1,α
1
2
=
h(QΨ + Ψ ∗ Ψ), (QΨ + Ψ ∗ Ψ)i − 2 OV (QΨ + Ψ ∗ Ψ) + hΦV , ΦV i
4
g
g
2
= − 2 OV (Ψ ∗ Ψ) = 0
(223)
g
となり、master 方程式を満たす。この作用 SV のもとで BRST 変換 δBV X ≡ (X, SV )a.b. は
δBV Ψ = −
1
(QΨ + Ψ ∗ Ψ) + ΦV
g2
(224)
となる。master 方程式より δBV SV = 0 であるが
δBV OV (Ψ) = δB OV (Ψ) = OV (δB Ψ) = 0
(225)
となり V = 0 の BRST 変換 δB (26) のもとで gauge invariant overlap は不変であり、したがって
作用 (216) も不変になっている:δB SV = 0.
C
LPP vertex と conformal factor
canonical な上半面を
1 + iz
1 − iz
h(z) =
(226)
により単位円に map したときに対称になる n-string LPP vertex hVn |:
hVn |A1 i1 |A2 i2 · · · |An in = hfn,(1) [OA1 ]fn,(2) [OA2 ] · · · fn,(n) [OAn ]i
(227)
を考える。ここで
fn,(r) (z) = h−1 (e−
2πr
i
n
2
h(z) n ),
(r = 0, 1, · · · , n − 1)
(228)
である。conformal factor はこの map の微分
d
f
(z) =
dz n,(r)
2
2πr
)
2 −2
8 e− n i h(z) n (
− 2πr
i
n h(z) n
1
+
e
n
1 + z2
(229)
により与えられる。もし、conformal weight h の場 φ を用いて |Ar i = φ(±i)|ai となるものを
0
(227) に代入したとすると、conformal factor として (fn,(r)
(±i))h がかかることになる。ここで
z − (±i) ≡ としたとき || 1 では
0
fn,(r)
(z)|z∼±i ∝ n −1
2
23
(230)
と評価されるので、3 弦バーテックス以上の場合発散する
0
fn,(r)
(±i) = ∞,
(n > 2).
(231)
つまり、負の conformal weight をもつ φ(±i) (たとえば c(±i) や γ(±i))が前にかかっていると
|Ar i = φ(±i)|ai のとき
hVn |A1 i1 |A2 i2 · · · |Ar ir · · · |An in
0
= (fn,(r)
(±i))h hfn,(1) [OA1 ]fn,(2) [OA2 ] · · · fn,(r) [Oa ] · · · fn,(n) [OAn ]i
(232)
となり、(右辺の CFT correlator が発散しなければ)3 弦バーテックス以上に寄与しないことに
なる。
References
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[hep-th]].
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