第42号 暴追センターだより - 公益財団法人長崎県暴力追放運動推進

42
公益財団法人
ごあいさつ
長崎県警察本部
刑事部長
泉 繁 樹
刑事部長の泉でございます。
長崎県暴力追放運動推進センターをはじめ、暴力団排除活動に携われておられる皆様には、
平素から暴力団対策はもとより警察行政各般にわたり深いご理解とご協力をいただいており
ますことに、心から敬意と感謝を申し上げます。
さて、近年の暴力団構成員等の総数については、ここ数年は減少傾向にあるものの不透明
化が進み、また山口組・稲川会・住吉会という三大組織が全体の約7割を占め、中でも六代
目となる山口組は、全体の約半数に及び、依然として一極集中の状況が顕著となっております。
また、北部九州におきましては、事業者に対する襲撃事件のほか、暴力団の対立抗争により、
爆発物や銃器を使用した殺傷事件が相次いで発生し、一般人にも被害が及ぶなど市民生活に
恐怖と不安を与えています。
一方、道仁会と九州誠道会の対立抗争に関しては、本年 6 月に解散宣言を行うなどそれぞ
れの組織で動きがありましたが、県警としては、慎重にその後の状況の見極めを行うととも
に、関係警察と相互に連携して、警戒や取締りを継続しているところであります。
この暴力団等の壊滅には、警察による徹底した検挙、取締りが不可欠であることは勿論で
すが、何よりも、県民、企業、行政が一体となり暴力団を排除する、いわゆる「社会対暴力団」
という構図を作り上げることなくしてはその実現が不可能であります。
ご承知のとおり、昨年4月1日には、「長崎県暴力団排除条例」が制定され、県内の全市
町においても同様の条例が本年4月1日までに施行されたところでありますが、これらの条
例は、まさしく「社会対暴力団」という構図を作り上げるための後ろ盾として、極めて実効
性の高い条例であります。
警察としましても条例上の義務を履行される事業者等の要請に応じ積極的な暴力団情報の
提供や暴力団の要求を拒否したり、暴力団排除を積極的に推進していただいている方々の保
護対策にも万全を期す所存であります。
暴追センター、弁護士会、各自治体をはじめとする関係機関団体そして県民の皆様におか
れましては、暴力団排除条例へのご理解とともに、その効果的な運用にご協力いただくよう
お願い致します。
最後になりましたが、暴追センターの益々のご発展と皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上
げましてご挨拶といたします。
県警備業協会における
暴排取組みについて
一般社団法人長崎県警備業協会 会 長 児
玉 正 信
長崎県警備業協会は、警備業者で構成する法人で
勢力排除対策協議会」を設置したことです。構成は、
す。警備業は、他人から委託を受けて、人の生命、身
委員10数名のほか、顧問に県警担当課長、暴追セン
体、財産等を守ることを業務としており、施設警備、
ター専務理事、弁護士会民暴被害者救済センター副
雑踏警備・交通誘導警備、貴重品等運搬警備、身辺
委員長に就任していただき、暴排に関する情報交換、
警備の4種類があります。県内には警備会社は124社
研究・研修、関係機関団体の暴排活動に関する協
があり、約4千人の警備員が盗難や事故等の発生を
力、機関誌やインターネットホームページでの広報啓
警戒し防止するため、業務に従事しています。その業
発活動等の業務を行っております。
務の実施の適否が国民の生活の安全に大きな影響
その2つは、暴排宣言です。同協議会を設置した日
を与えることから、警備業を営むには、公安委員会の
に、
「①反社会的勢力とは一切の関係を遮断する。②
認定が必要であり、警備業法には11項目の欠格要件
商品・サービスの提供等一切の取引をしない。③不当
が規定されています。暴力団や暴力団の支配的な影
要求は断固拒絶する。」という3項目の暴排宣言を行
響を有している者などは警備業者や警備員になるこ
い、宣言書は各会員が会社に掲示しております。ま
とはできません。
た、この暴排宣言と警備員の写真を載せたポスターを
平成16年に警備業法が大改正されましたが、これ
作成し、各会社の営業所に掲示しています。
は当時、刑法犯の認知件数が戦後最多を記録するな
その3つは、暴力団排除実践項目に関する解説書
ど治安情勢が深刻化したことに伴い、政府の犯罪対
の作成と配付です。この解説書は、政府指針に基づ
策閣僚会議で、警備業は今や、安全安心を担う生活
いて、暴排の基本姿勢、警備会社の平素からの心構
安全産業として社会に定着し、その役割が一層重要
えと有事の際の対応策等について、より具体的に説明
になっているので、社会の安全のために警備業を活
したものです。この中では、警備契約書における暴排
用すべきとされたことが背景です。
条項案(一方が反社会的勢力であることを理由とする
また、平成14年の警察白書では警備業は自主防犯
無催告解除)の記載要領についても説明し、会員に
活動を補完代行する安全産業であり、犯罪抑止対策
指導しています。このほかにも、協会では経営者研修
に不可欠であると位置付けられました。このようなこ
会における県警担当官の暴排講話の実施、暴力追放
とから、人の生命、身体、財産等を守る警備業に、よ
「いのちを守る長崎市民集会」や安全安心まちづくり
もや暴力団が関係することは絶対にあってはならない
長崎県大会等への参加等に取り組んでおります。私
ことです。そのため、協会では暴排活動を積極的に展
たちは、安全安心に貢献するという警備業に与えられ
開していますのでご紹介します。
た崇高な任務を達成するため、暴排宣言を実践して
その1つは、平成20年10月30日「暴力団等反社会的
いるところです。
1
理事会・評議員会の開催
平成25年2月13日、平成24年度第2回理事会を開催し、
「平成25年度の事業計画及び収支予算
案」等について、さらに、5月28日には平成25年度第1回理事会を開催し、
「平成24年度の事業結果
及び収支決算」等について審議し、いずれも可決承認されました。
6月12日には評議員会を開催し、
「平成24年度貸借対照表及び正味財産増減計算書並びに財産目
録」等について審議し可決承認され、併せて平成24年度事業報告、平成25年度事業計画及び収支予
算等についての報告もなされました。
5 月28 日 理事会開催状況
6 月12 日 評議員会開催状況
財政状況報告
貸 借 対 照 表 公益財団法人 長崎県暴力追放運動推進センター
科 目
平成25年3月31日現在
1. 流動資産
現金預金
前払金
流動資産合計
2. 固定資産
⑴ 基本財産
定期預金
投資有価証券
基本財産合計
⑵ 特定資産
訴訟費用等暴力追放活動資産
特定資産合計
⑶ その他固定資産
什器備品
電話加入権
敷金
その他固定資産合計
固定資産合計
資産合計
1. 流動負債
Ⅱ 負債の部
未払金
前受会費
預り金
賞与引当金
流動負債合計
負債合計
Ⅲ 正味財産の部 1. 指定正味財産
長崎県寄付金
長崎市町村寄付金
民間寄付金
指定正味財産合計
(うち基本財産への充当額)
(うち特定資産への充当額)
2. 一般正味財産
(うち基本財産への充当額)
正味財産合計
負債及び正味財産合計
Ⅰ 資産の部
2
当 年 度
前 年 度
(単位:円)
増 減
20,379,645
107,000
20,486,645
20,308,641
110,000
20,418,641
71,004
△ 3,000
68,004
550,600
762,072,410
762,623,010
550,600
760,028,060
760,578,660
0
2,044,350
2,044,350
819,682
819,682
450,000
450,000
369,682
369,682
1
118,328
930,000
1,048,329
764,491,021
784,977,666
1
118,328
930,000
1,048,329
762,076,989
782,495,630
0
0
0
0
2,414,032
2,482,036
594,539
0
123,433
1,141,659
1,859,631
1,859,631
418,292
20,000
111,179
0
549,471
549,471
176,247
△ 20,000
12,254
1,141,659
1,310,160
1,310,160
555,278,000
155,000,000
19,541,682
729,819,682
729,000,000
819,682
53,298,353
33,623,010
783,118,035
784,977,666
555,278,000
155,000,000
19,172,000
729,450,000
729,000,000
450,000
52,496,159
31,578,660
781,946,159
782,495,630
0
0
369, 682
369, 682
0
369,682
802,194
2,044,350
1,171,876
2,482,036
暴追センターの活動状況
平成 25 年 1 月 1 日から 6 月 30 日までの上半期における暴力追放運動推進センターの活動状況は、次
のとおりです。
1月 18 日:平成 25 年長崎県警察年頭視閲式に出席
23 日:長崎市における不当要求防止責任者講習会で講習
30 日:暴力追放相談委員・暴力追放モニター研修会を開催
2月 6日:暴力追放公共企業体等長崎地区協議会に出席
13 日:平成 24 年度第 2 回理事会を開催
19 日:専務理事及び事務局長研修会に出席
21 日:長崎ロマン遊技事業協会理事会に出席
22 日:九州ブロック民暴研究会に出席
暴力追放相談委員等研修会
22 日:西彼医師会勤務医・病院委員会における研修会で講習
26 日:警察学校において警察官を対象に「市民から見た警察」と題して講話
26 日:佐世保刑務所における暴力団離脱指導
3月 6日:長崎刑務所における暴力団離脱指導
21 日:長崎ロマン遊技事業協会社会活動協力支援金等贈呈式に出席
4月 20 日:暴力追放長崎市民集会及び暴力追放・防犯キャンペーンに参加
5月 15 日:時津町「危機管理対策研修会」における講習
16 日:長崎ロマン遊技事業協会総会に出席
23 日:長崎県銀行警察連絡協議会総会に出席
28 日:平成 25 年度第 1 回理事会を開催
31 日:長崎会場における少年指導委員に対する講話
6月 4日:佐世保会場における少年指導委員に対する講話
5日:九州遊技業協同組合連合会総会に出席
6日:長崎県証券警察連絡協議会研修会に出席
12 日:平成 25 年度評議員会を開催
警察官を対象とした講話の状況
21 日:浦上地区暴力追放運動推進協議会総会に出席
24 日:長崎地区暴力追放運動推進協議会総会に出席
1月∼9日:暴力追放フロントマスクを掲示しての広報(長崎県内)
∼3月:島原鉄道の各駅舎等に暴力追放ポスターを掲出しての広報(島原市)
∼6月:不当要求防止責任者講習の路線バスの車内広報(長崎市・佐世保市)
∼6月:長崎会場等 10 箇所において不当要求防止責任者講習会を開催(長崎県内)
駅舎掲示板に
ポスター掲示
不当要求防止
責任者講習会風景
当センターの主要事業であります暴力相談受理状況及び不当要求防止責任者講習会開催状況の
過去5年間における推移につきましては下記のとおりです。
不当要求防止責任者講習会開催状況の推移
暴力団関係相談受理状況の推移
年
20 年
21年
22 年
23 年
24 年
受理数(件) 188
268
264
236
237
年 度
20 年
21年
22 年
23 年
24 年
開催数(回) 19
18
16
23
23
受講者(人) 987
869
702
1247 1680
3
暴力団の情勢
長崎県警察本部組織犯罪対策課
暴力団の総数は、平成24年12月末現在において、
法が施行され、市民に対する危害を防止するための
全国で約63,200人を把握、前年に比して約7,100人
規制が強化されました。これにより福岡県を中心に
減少しています。このうち、山口組、住吉会、稲川会
発生している対立抗争事件では、道仁会と九州誠道
の主要3団体の合計が45,800人と全体の約72%を
会の2団体が「特定抗争指定暴力団」に指定され、
占めて、この3団体による寡占化が継続しています。
警戒区域の設定や警戒区域内での抗争を誘発する
その中でも山口組が約27,700人と全体の44%以上
行為が禁止されました。しかし、平成25年6月11日に
に及び、山口組への一極集中という状況にありま
は上記2団体は突然、抗争終結、解散を発表しまし
す。
たが、その真意は不明です。
なお、長崎県内の暴力団勢力は、別表に示すとお
また、不当要求に応じない者に対して危険な暴力
り平成24年12月末現在において13組織、約490人を
行為を行い、行う恐れのある団体として五代目工藤
把握しています。
會が「特定危険指定暴力団」に指定され、平成25
暴力団の資金獲得活動は、これまでの覚せい剤
年6月17日には、警戒区域内でみかじめ料を要求し
の密売、みかじめ料等の徴収等の伝統的な資金源
たとして工藤會組員が逮捕され、暴対法改正後の
に加え、暴力団組織の存在を隠ぺいしながら、建設
初適用となっています。
業、金融・証券市場等へ進出して、企業活動を仮装
長崎県警察では、これら暴力団の資金源犯罪、
した一般社会での資金獲得活動を活発化させてい
暴対法の適用、各業種からの暴力団排除対策を進
ます。
め、昨年(平成24年)は覚せい剤取締法違反、詐欺
また、公共事業に介入して資金を獲得したり、公
罪等で66人を逮捕、不当贈与要求等で中止命令等
的融資制度等を悪用した詐欺事件等を多数敢行す
行政命令12件を発出しています。本年は、暴力団の
るなど、社会経済情勢の変化に応じた多種多様な
還暦祝に出席した有資格業者2社を長崎県建設工
資金獲得活動を行っています。
事暴力団対策要綱に基づく指名除外処分、また、暴
一方、一般市民・事業者に対するけん銃や刃物を
力団員による生活保護申請却下及び受給停止各1件
使用しての襲撃、対立抗争ではけん銃や手榴弾を
を措置し、業種からの排除活動を推進しています。
使用するなど凶悪化が進み、暴力団は依然として市
警察では、こうした暴力団の資金獲得活動を把握
民社会にとって大きな脅威となっています。
し、各種の経済取引、各種資格等からの暴力団等
このような情勢下、平成24年10月30日に改正暴対
を排除する戦略的な取り締まりを行っていきます。
別表
指定暴力団
計
4
山口組傘下組織(6組織)
約 130人
道仁会傘下組織(2組織)
約 30人
福博会傘下組織(1組織)
約 20人
工藤會傘下組織(2組織)
約 10人
九州誠道会傘下組織(2組織)
約 20人
13組織
約 210人
準構成員等
約 270人
本県暴力団員総数
約 480人
本県認定 県外暴力団員
約 10人
合計
約 490人
アンケート実施結果
平成 24 年度中、長崎県暴力追放運動推進センターが開催した「不当
要求防止責任者講習」の受講者にご協力をいただき、暴力団等からの不
当要求に関するアンケートを行った結果は以下のとおりでした。
受講者総数:1680 人 回答総数:1459 人 回答率:86.7%
1
暴力団等からの不当な要求を
受けたことがありますか。
0.5%
6.2%
不当要求の有無
あり
なし
無回答
合計
93.3%
2
不当な要求内容は
1.8%
どのようなものでしたか。 2.7%
2.7%
(複数回答)
3.6%
5.4%
8.0%
32.1%
6.3%
9.8%
11.6%
3
16.1%
6.6%
1.1%
不当な要求に対して
どのように対応しましたか。
9.9%
82.4%
4 要求に応じた理由は
なぜですか。
14.3%
14.3%
42.9%
28.6%
5 相手方に渡した金額は
いくらですか。
6
割 合
6.2%
93.3%
0.5%
100.0%
不当要求の内容
件 数
割 合
寄付金・賛助金・機関誌購読料金等の要求
36
32.1%
物品の購入やリース・入場券・ディナー券の購入を要求
18
16.1%
些細なことで因縁をつけられた
13
11.6%
仕事のミスや販売した物品に難癖をつけられての要求
11
9.8%
工事への下請け参入を要求
7
6.3%
工事現場の騒音、粉塵などに難癖をつけられての要求
6
5.4%
物や金を貸したが返してくれない
4
3.6%
不当な貸し付けや手形割引・損失補填を要求
3
2.7%
借金の免除や借金返済の猶予を要求
3
2.7%
交通事故の示談に介入し法外な示談金を要求
2
1.8%
その他
9
8.0%
合 計
112 100.0%
内 容
要求に全面的に応じた
要求の一部に応じた
要求を拒否した
無回答
合 計
件 数
1
6
75
9
91
割 合
1.1%
6.6%
82.4%
9.9%
100.0%
要求に応じた理由
穏便に済ませたかった
恐ろしかった
当方に落ち度があった
業界の慣習に過ぎない
合 計
件 数
3
2
1
1
7
割 合
42.9%
28.6%
14.3%
14.3%
100.0%
渡した金額
10万円未満
10万円以上100万円未満
合 計
件 数
6
1
7
割 合
85.7%
14.3%
100.0%
14.3%
85.7%
暴力団が根絶しないのは
なぜですか。
件 数
91
1361
7
1459
5.7%
0.6%
6.0%
6.2%
23.1%
8.2%
10.5%
18.4%
21.3%
暴力団が根絶しない理由
暴力団を利用する人がいるから
被害にあっても仕返しが恐くて警察に届け出ない
暴力団の要求に屈して資金提供する人がいる
暴力団員の犯罪に対する刑が軽い
暴力団を取り締まる法律が十分整備されていない
一度組に入ったら抜け出すことが困難
暴力団にあこがれたり、ずるずる加入する人がいる
警察の取締りが手ぬるいから
その他
合 計
件 数
割 合
958 23.1%
884 21.3%
766 18.4%
436 10.5%
340
8.2%
257
6.2%
250
6.0%
237
5.7%
25
0.6%
4,153 100.0%
5
∼ 暴力団排除条例の適用事例∼
改正された暴力団排除条例については、これまで当センター発行機関誌「暴
追ながさき」に改正された条例の主な内容、条例についてのQ&A、条例の適
用事例を紹介してまいりました。今回も全国における条例の適用事例について紹
介しますが、事例は必ずしも長崎県暴力団排除条例に適用できるとは限りません
ので、不明な点はご相談下さい。
違 反
利益供与
概 要
産業廃棄物処理業を営む事業者が、稲川会傘下組織総長に対して、暴力団
の活動に使用させるため普通乗用自動車を無償で貸与し、暴力団の活動の助
長及び運営に資することとなる利益の供与をしたもの。
【事業者と暴力団総長に勧告を実施】
解体工事に関して、暴力団員から騒音苦情を受けていた建設業者が、稲川
会傘下組織組長の口利きで、苦情を収めて貰った謝礼と今後も別の工事現場
でトラブルが生じた際の解決を依頼する目的で、同組長にビール券を提供し、
利益の供与をしたもの。
【事業者と暴力団組長に勧告を実施】
女性従業員を他店から引き抜かれたデリヘル業者が、トラブルの解決を暴
力団に依頼し、これを解決して貰った謝礼として、山口組傘下組織幹部に対
し、女性を接客させるなどのサービス業務を提供し、利益の供与をしたもの。
【事業者と暴力団幹部に勧告を実施】
マットレンタル業を営む事業者が、極東会傘下組織の縄張内において、同
組が行う飲食店等に対するマットのレンタル料名目のみかじめ要求行為に関
し、その情を知って、マットの配達・交換等の役務を提供することを目的と
したレンタル契約を締結するなど、利益の供与をしたもの。
【事業者と暴力団幹部に勧告を実施】
飲食店を営む事業者が、暴力団の威力を利用する目的で、山口組傘下組織
会長に対し、自らが主催者として開催する著名な歌手を招いたパーティーチ
ケットを無償で交付したもの。
【事業者に勧告を実施】
不動産会社経営者が、暴力団事務所の駐車場として使用することを知りな
がら、山口組傘下組織組長と月極駐車場13台分の貸借契約を結び、暴力団
の活動を助長するなどの利益供与をしたもの。
【事業者と暴力団組長に指導を実施】
不動産業者が、花火大会において露店を出店する場所として使用すること
を知りながら、極東会傘下組織総長に対し、同事業者が所有・管理する土地
を無償で貸与したもの。
【事業者と暴力団総長に勧告を実施】
海浜営業組合の組合長が、暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資
することとなる恐れがあることを知りながら、住吉会傘下組織組長が指定し
た同組幹部の妻に対し、海の家の営業許可等を取得させるなどの利益を供与
し、海の家を開設させたもの。
【組合長と暴力団組長に勧告を実施】
6
利益供与
スーパーの店長である事業者が、山口組傘下組織幹部から注文された仕出
し弁当等が、同組の組行事に供されることを知りながら、仕出し弁当等を受
注・販売し、暴力団の活動を助長し、又はその運営に資することとなる利益
の供与をしたもの。
【事業者と暴力団幹部に勧告を実施】
自動車販売店を営む事業者が、暴力団の活動に利用されることを知りなが
ら、酒梅組傘下組織会長に対し、時価120万円相当の車両を5万円で販売
するなど、相当対償のない利益の供与をしたもの。
【事業者と暴力団会長に勧告を実施】
電設業を営む事業者が、暴力団の威力を利用する目的で、双愛会傘下組織
組長に対し、自己が使用していた普通乗用自動車1台を無償で貸与し、利益
を供与したもの。
【事業者と暴力団組長に勧告を実施】
事務所建築請負
建設業者が、暴力団事務所の用に供されることを知りながら、稲川会傘下
組織幹部から同本部事務所の建築工事を請負ったもの。
【事業者と暴力団幹部に勧告を実施】
内装業者が、自己が請負をしようとしている改修工事にかかる物件が、暴
力団の事務所の用に供されていることを知りながら、口頭で当該工事の請負
契約を山口組傘下組織会長との間で締結したもの。
【内装業者に勧告を実施】
禁止区域に
おける事務所の
開設
稲川会傘下組織組長が、保育園の敷地から200メートル以内に位置する
場所に、同組織の活動拠点となる組事務所を開設し、もって条例に規定され
た禁止区域内に暴力団事務所を開設・運営したもの。
【検挙】
祭礼関与
某市において開催された秋祭りにおいて、同祭りの運営委員会の役員らが、
山口組傘下組織幹部を太鼓台に乗せ、祭礼に参加させたもの。
【運営委員会役員らに勧告を実施】
暴力団の威力
利用
写真館を経営する事業者が、元従業員から未払給与の支払いを請求される
や、相手方との話合いを有利に進めるため、稲川会傘下組織事務所を借りて、
同所を話合いの場所として使用し、暴力団の威力を利用したもの。
【事業者に勧告を実施】
暴力団利用
海産物卸売業者が、山口組傘下組織組長らが無許可で採捕し、不正の方法
を用いて得た「密魚ナマコ」であることを知りながら買い受けていたもの。
【事業者に勧告を実施】
少年の事務所
立入らせ
松葉会傘下組織の組員が、20歳未満の少年であることを知りながら、「事
務所の中を見てみるか。」等と告げて、正当な理由がないのに、自己が活動
の拠点とする暴力団事務所に立ち入らせたもの。
【暴力団組員に中止命令を発出】
山口組傘下組織の幹部が、同幹部と交友関係にある女性が同行してきた少
年2名を、18歳未満であることを知りながら、自己が活動の拠点とする暴
力団事務所に正当な理由なく立ち入らせたもの。
【暴力団幹部に中止命令を発出】
7
各地区暴追協による主な暴力団追放活動
各地区暴力追放運動推進協議会は、所轄警察署と連携し地域住民への啓発活動を行っていますが、
平成25年上半期における暴追活動状況は、以下のとおりです。
長崎地区(4月20日)
稲佐地区(4月29日)
∼暴力追放いのちを守る
市民集会で暴追キャンペーン
∼稲佐山つつじ祭りで
暴追キャンペーン
雲仙地区(5月4日)
川棚地区(4月7日)
∼モーモーフェスタでの暴追活動
(2013.4.21 長崎新聞)
早岐地区(3月12日)
∼波佐見町桜陶祭における
暴追キャンペーン
∼卒業中学生に暴追啓発タオルの贈呈
佐世保地区(1月10日・5月3日)
∼ 110 番の日にあわせた暴追活動
江迎地区(4月27日)
∼長串山公園つつじ祭りで
暴追キャンペーン
∼薬物乱用防止等キャンペーン
上対馬地区(1月8日)
∼ 110 番の日にあわせての暴追活動
相浦地区(2月20日・2月24日)
∼卒業中学生に暴追啓発タオルの贈呈
∼愛宕祭りでの暴追パレード
(2013.2.22 長崎新聞)
8
あたたかいご支援ありがとうございました
平成25年1月1日から平成25年6月30日までの間に、次の方々から賛助金等を頂きました。
(受理順)
・佐世保遊技場組合
・長崎花き園芸農業協同組合
・(株)星野組
・文化タクシー(株)
・長崎地区企業等安全対策懇話会・和多英樹税理士事務所
・(株)佐世保玉屋
・(一社)長崎県LPガス協会
・(株)エレベーターテクノス
・(株)長南
・学校法人青雲学園
・有馬正也
・サンデンコー(株)
・医療法人光晴会
・(株)石原組
・(有)E・V・O長崎
・総合ビジネスサポート協同組合 ・(株)小野原建設
・野﨑房人
・医療法人行清会鍬先医院
・長崎タクシー共同集金(株)
・長崎県物産商事協会
・太平ビルサービス(株)長崎支店 ・トノカワ電業(株)
・増山建設(株)
・(株)たいよう共済長崎支店
・九州ひぜん信用金庫
・(一社)長崎県ほ装協会
・九州チューエツ(株)長崎工場
・長崎物産商事(株)
・長崎県民共済生活協同組合
・ほっともっと本原店・横尾店
・反田海運(株)
・医療法人健正会大久保病院
・(一社)長崎市歯科医師会
・(株)トーカイ
・(株)松進
・(株)パラダイス
・(一社)長崎県産業廃棄物協会
・(株)プラスセブン
・三井消毒(株)
・井上弘喜
・JA長崎せいひ農業協同組合 ・アリアケジャパン(株)
・長萠産業(株)
・大石建設(株)
・長崎電建工業(株)
・(株)長崎ケーブルメディア
・学校法人鎮西学院
・(株)ゼンリン長崎営業所
・日本たばこ産業(株)福岡支店
・ジェイリース(株)長崎支店
・長崎県建設工業協同組合
・長崎県信用保証協会
・
(一社)長崎県港湾漁港建設業協会 ・(一社)長崎県建設業協会佐世保支部 ・(株)大林組長崎営業所
・(株)ウヱノ
・長崎県警友会連合会
・日本郵便(株)長崎中央郵便局
・JA長崎県中央会
・(一社)長崎魚市場協会
・協和機電工業(株)
・(株)梅村組
・服部産業(株)
・長崎三菱信用組合
・長崎文化放送(株)
・九州塗料商業会長崎部会
・(株)第一興商長崎支店
・(株)メモリード
・(株)早田組
・医療法人白十字会
・医療法人光善会長崎百合野病院 ・(資)松尾仁寿堂薬局
・(株)岩永印刷所
・(公社)全日本不動産協会長崎県本部・(株)真興産業
・西部道路(株)
・(株)ネツガク
・(株)チョープロ
・(株)ピースパーク
・(株)西海建設
・(株)清栄
・出口龍男
・昭和タクシー(有)
・(有)リサーチ長崎
・全労済長崎県本部
・良生コンクリート
・佐世保中央信用組合
・(有)タイテック
・大長崎商事(株)
・(株)長崎新聞社
・長崎ターミナルビル(株)
・日本中央競馬会ウィンズ佐世保 ・日本通運(株)長崎支店
・(株)浜屋百貨店
・(株)中央綜合警備保障
・(株)電気ビル長崎営業所
・(株)KTNソサエティ
・日本証券業協会九州地区協会/長崎県証券警察連絡協議会
・松藤商事(株)
・ソフトバンクモバイバル(株)
・特別寄付として長崎県遊技業協同組合
暴力団追放三ない運動+1(ワン)
暴力団を
恐れない・金を出さない・利用しない・交際しない
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暴力団追放三ない運動
1
暴力団を
ワン
恐れない・金を出さない・利用しない+交際しない
ダイヤモンドプリンセス
公益財団法人
編集者 撮影
暴追センター
発行と印刷
●発行 平成25年7月
(公財)長崎県暴力追放運動推進センター
長崎市幸町3-11 TEL(095)827-4343
●印刷 日 本 紙 工 印 刷 株 式 会 社