3.初発の 5 大癌の UICC 病期分類ならびに 再発患者数

社会医療法⼈誠光会草津総合病院:病院指標(2015 年度)
3.初発の 5 大癌の UICC 病期分類ならびに
再発患者数
指標の意義
現在、⽇本で最も罹患率の⾼い 5 つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)の UICC 病期(Stage) ごとの集計を
したものです。がんの症例数を病期ごとに調べることで、その病院のがんの診療幅(早期 〜末期)を知ることができます。
指標の定義
5 大癌と呼ばれる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者さんの⼈数を初発の UICC 病期分類別、および再発に分けて集計して
います。平成 27 年度中に退院した実患者数となっております。患者数は延べ患者数としています。つまり、集計対象期間中に複
数回入院された患者さんは退院を繰り返した回数分をかけた延べ患者数としています。
○UICC 病期分類
国際対がん連合(UICC)によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ 節への転移状況、③遠隔転移の有無の
3 つの要素によって各癌をⅠ期(早期)〜Ⅳ期(末 期)の 4 病期(ステージ)に分類するものです
2015 年度
部位
UICC 病期分類(ステージ)(初発)
再発
StageⅠ
StageⅡ
StageⅢ
StageⅣ
不明
胃がん
24
16
17
66
36
115
大腸がん
29
28
26
15
49
48
乳がん
8
7
4
5
18
13
肺がん
10
11
36
38
34
40
肝がん
10
3
6
5
4
27
解説
当院では胃癌、大腸癌、肝癌の患者さんを消化器内科・外科、肺癌の患者さんを呼吸器内科・外科が診ています。内科と外科の壁がなく診断から
治療までシームレスに移⾏することが可能となっています。
大腸癌では stageⅠ〜Ⅳまであまり偏りなく分布しています。最近は高齢者も多いことから患者さんの状態に応じた手術や化学療法などの幅広い治
療を実施しています。
肺癌は残念ながら stageⅢ〜Ⅳの進⾏癌が多くなる傾向にあります。
消化器内科は内視鏡的診断に優れた医師が多く特に胃癌では早期に発⾒される症例が増えています。治療においても内視鏡的治療や腹腔鏡下
手術を積極的に⾏っています。その結果再発率は非常に少なっています。
なお、不明に分類されている症例については、治療前の検査⼊院に該当する患者さんが多く、⼊院中に検査結果が出ていないため病期分類ができて
いないことなどが理由として挙げられます。
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