3 特集創設60周年を迎えた帝人奨学会若き科学者の一番の “応援団” として帝人久村奨学生交流会大きな夢や希望に向かって挑戦する若き科学技術者を支援したい―― そうした想いから、遡ること 60 年前、日本の民間企業が設立した奨学金制度で最も歴史と伝統ある財団の一つとして帝人奨学会が誕生しました。その志は現在に至るまで脈々と受け継がれ、発展しながら裾野を広げています。創業者の一人、生涯を研究に捧げた幾多の優秀な科学者を輩出久村清太の志を形にして誕生支援は今やグローバルに帝人グループの創立35周年を記念し、 60年にわたる歴史において、本制度が支援した学生は 1953年に誕生した帝人奨学会「久村奨 1,542人を数えます（2014年3月31日現在）。多くの奨学生制度」。この制度は、帝人グループ創学生は、卒業後に大学教授として、あるいは政府や民間企業者の一人であり、「日本化繊工業の父」業の研究機関で活躍を続けており、その一人には2010 と呼ばれた久村清太の功績を讃えて名年にノーベル化学賞を受賞された米・パデュー大学特別付けられたものです。教授の根岸英一先生（第5回奨学生）も名を連ねています。久村清太生涯を絶えざる研究に費やし、「諸君は、まず自らを磨き、近年では「社会に貢献し有る有為の人財育成」という理才能を育てること、努力することが必要である」と説いた久村念をグローバルに拡大し、2005年から日本で修学する外清太のスピリットは、「若き科学技術者を育成する」という形国人留学生にも給付対象を広げています。また、2010年で現在の公益財団法人帝人奨学会に受け継がれ、医学・薬学には中国で奨学金制度を創設し、北京大学、清華大学、復系、バイオ学系、理学系、工学系、情報学系など、幅広い分野旦大学、上海交通大学の学生を支援しています。2014年の理工系学生に奨学金を給付・貸与しています。その理念までに外国人の奨学生は累計で100人を超えています。は、独創的な研究開発の精神を継承発展させるとともに、国家・社会の発展に貢献する優秀な人財を育成することにあり、卒業後の進路には一切の義務的拘束を設けていません。 1970年奨学生数のべ 1959年奨学生数のべ帝人奨学会のあゆみ 1910s 1920s 1930s 帝人グループの創立帝国人造絹絲（株）設立 TEIJIN CSR Report 2014 1940s 1950s 1960s 1953 年 1954 年帝人グループ創立35周年を記念して、帝人奨学会「久村奨学生制度」創設 500 人を超える人を超える 1918年 21 100 財団法人帝人奨学会設立 1970s 1980s 創設60周年記念シンポジウム 2013年9月27日開催。根岸英一先生の記念講演やパネルディス中国認定式・交流会カッションを行いました。全国か奨学生の動機付けや、大学や専門の異なる奨学生同士ら約400人が集まり、年代や国の人財交流促進などを目的として開催しています。籍を問わず多くの方々が交流を深める場となりました。スピリットは受け継がれ多様な次世代育成支援へ久村清太のスピリットは「若き科学技術者の育成」にとどまざまな可能性にチャレンジしていけるよう、「学術・教育」「文らず、社会貢献活動における「次世代育成」支援へと裾野を広化」「スポーツ」「環境」という幅広い分野で貢献活動を行うとげています。ともに、今後も帝人グループらしい支援とは何かを常に考え次世代を担う子どもたちが夢や希望を健やかに育み、さま学術・教育文化ながら、子どもたちを応援し続けていきたいと考えています。スポーツ環境日記を書くことを通じた子どもたちへの環境教育プロジェクト「みどりの小道」環境日記に協賛 Ⓒ高校サッカー年鑑科学好きの学生たちの裾野を広げるために「科学の甲子園」に協賛インドネシアやタイの子どもたちへ絵本を贈る「book dream project」を展開青少年のスポーツ支援のため「全国高校サッカー選手権大会」に協賛 1 株主と顧客から信頼され、期待される企業グループとして企業価値の増大に努めます。帝人グループ企業理念社会と共に成長します 2 広く社会の理解と共感を得られる企業グループをめざします。 3 地球環境との共生を図り、自然と生命を大切にします。 2011年奨学生数のべ 1987年奨学生数のべ 1,000 人を超える 1990s 2000s 2005 年日本で修学する外国人留学生への奨学金給付を開始 2010s 1,500 人を超える 2010 年 2011 年 2013年中国における奨学金制度を創設公益財団法人帝人奨学会として新たにスタート 6月に創設60周年を迎え、 9月に「創設60周年記念シンポジウム」を開催 TEIJIN CSR Report 2014 22