用水路・排水路

北部耕地の仕事
私たちがどのような仕事を行っているかを紹介します。
みなさんの周りで田んぼの工事をしているのを見たことはありませ
んか?大きな機械が何台も集まり土を掘ったり資材を並べたりしてい
ますよね。私たちはその工事を発注し、実際の施工業者さんたちと一
緒によりよい田んぼにするための仕事をしています。
ここでは、工事の主な中身について少し紹介します。
整地~「整地(せいち)」
整地工=田んぼの形を変える工事
工事前の水田は小
さく、いびつな形を
していることが多
いです。近年の営農
機械の大型化に対
応しているとは言
えず、効率もあまり
よくありません。農
家の方々も困って
います。(-”-;)
(PC に例えるならば OS はしっかりとしていますが容量自体がなく起
動が遅くイライラするイメージです。)
そこで、今まで小さく使いにくかった水田数枚を1枚にして形を整え
大きくし、効率的な作業が出来るようにすることを目的に工事をしてい
ます。(大区画化と言います)
それでは、工事の流れを説明していきます。工法もいくつかありますが、
最も主要なものを説明します。
まず、田んぼの土は作土
と心土に分けられます。作
土とは、農家の方々が長年
大事に作ってきた、おいし
い作物が作れる栄養のある
土壌です。その下に作土を
支えるための心土(そうじ
ゃないふつうの土)があり
ます。工事後に作土が無く
なったりすると大変ですの
で、1番最初に作土がどれ
くらいあるか確認してはぎ取り、堆積していきます。
次に心土(基盤)を動かし
て平らにします。この作業が
整地工の一つの山場といえる
でしょう。基盤は作土が載る
台ですからデコボコしていて
は、作土もデコボコになって
しまい作物の生育状況がバラ
バラになってしまいます。
(そ
うなると収穫の時期、品質が
バラバラになってしまい出荷
に影響が出てしまうのです。
あるいは田んぼに水をちゃんと張れなくなってしまいます。)
又、ある程度しっかりとし
た基盤を作らないと大型営農
機械がうまく走れません。営
農機械だってたまには田んぼ
にハマります!ですから水平
にしっかりとした基盤を作っ
ていきます。同時に、水田で
すので水が溜まるように周り
に囲いを作らなくてはいけま
せん。これを畦畔(けいはん)と言います。
基盤が綺麗に仕上がったと
ころで作土を戻します。完成
までもう少し!丁寧に戻し同
様に水平に仕上げます。
整地工は、当たり前ですが
作物を植えていない時期で無
ければ出来ません。稲作農家
の方が多い空知では秋(刈り
取り時期)の施工が非常に多
いですが、秋は雨が多いので表土を戻すときは基盤の乾き具合を見て戻
さなくてはなりません。作土を剥ぎ取ってから雨が降り、乾かないうち
に基盤を作ろうとしたり作土をすぐに戻そうとすると、せっかく綺麗に
作り上げたものがぐちゃぐちゃになってしまいます。
最近では転作の協力を頂いて夏のいい時期に施工するパターンも増え
てきています。
完成です!これで、大型機械の性能が生かされ効率的な作業が出来る
ようになりました。『水田も1日にしてならず!』このような工事を経
て水田が作られ、おいしい作物が実り皆さんの食卓に上がるわけです。
明日から職場、学校、家族などに水田の作り方を語って下さい。意外
と知らない人は多いはずです。すてきな知識を自慢してください。
用水路・排水路
用水路・排水路=農業に必要な水を流す水路のこと!
な田んぼに水を流すために必要なものが『用水路』です。
田んぼから不要な水を捨てるために必要なものが『排水路』です。
水は川などから取水し、用水路を通って田んぼに運ばれます。
そして、田んぼや畑で使った水は排水路を通って川に戻ります。
だから、用水路と排水路は切っても切れない関係なのです。
川の上流には、水をためて
おく貯水池があります。
あるいは、頭首工と呼ばれ
る施設で川をせき止め、そこ
から取水しています。
昔に作った水路は、年々雨
風に晒され、コンクリート製
のトラフと呼ばれる水路が
ぼろぼろになっていきます。
そうすると水漏れやゴミ詰
まりが起こり、さらには水
路自体もガタガタになっ
たりしてしまいます。
水は多すぎても少なす
ぎてもだめなので、欲しい
ときに水が流れて来るよ
うに、不要な水が流れずに
滞水して必要なときにほ
場を乾かせないことの無
いように、こうした水路の
改修が必要なのです。
工事します。まずは新
しい水路を作る場所を掘
り、底をきれいにします。
これは、トラフがガタガ
タになるのを防ぐため、
また勾配をきちんと作っ
て流れが悪くならないよ
うにするためです。また、
用水路の場合は田んぼよ
りも高い位置に、排水路
の場合は低い位置にする
必要があるため、高さも
調節します。そうして後はトラフをきれいに並べるだけ。簡単そうに
思えるかもしれませんが、少しの隙間で水は漏れ、少しの傾斜で水は
流れなくなります。非常に神経を使う作業なのです。
最近では、水路を管にして埋設する管水路も増えています。メリッ
トは壊れにくい、管理が楽チン、などがありますが、水が目で見えな
いため万が一のトラブルの時はどこが原因かを探すのが大変、という
デメリットもあります。
出来上がりです!!水は、人間に欠かせないものでもありますが、食
物を育てるのにも欠かせないものなのです!!おいしいお米や、新鮮な
野菜には豊富な水が必要なのです。
客土~「客土(きゃくど)」~
客土工=作土を作る工事
作土は田んぼの中でも最も大切な土ですが、それが場所によっては少
ないところもあります。そうしたところに、作土となる土を他の場所
(土取場)から運び入れ、そのほ場に散布し、作物が生育に必要な作
土を確保する工事のことです。
水田の場合、25cm程度が望ましいと言われています。
作土が不足していますね。
(15cmくらい)
これでは、立派な作物が育つかがちょっ
と心配ですね。
田んぼの平均の作土厚を調査し、面積か
らどれだけの土の量が必要かを計算しま
す。
客土をやってみよう!!
作土が不足しているほ場に重機で土壌を
運び入れ、小さな山をつくっていきます。
(イメージは、機械の荷台に土を積んで
きて、それを降ろし、2台目はその隣に
降ろし、・・・)
これは、最後に平らにする作業のことを
考えてこうしているんだよ。
土を全て運び終わったら、小さな山を平
らにして完成!これで立派でおいしい作
物が育つね!!
一つだけ注意しないといけないのは、今
までの土とは違うから、肥料を与える量
が変わるかもしれないということ。肥料
もあげすぎるとダメなんだ。
暗渠排水~「あんきょはいすい」~
暗渠排水工=ほ場を乾きやすくするための工事
暗渠排水とは、ほ場下の地中に穴の空いた管を設置し、これを通し
てほ場にある余分な水分を外に排出するものです。
おいしい農作物をつくるには、ほ場にある水分をより良い状態にす
る必要があります。また、転作をして畑作をする場合、水をしっかり
排出しないと作物に大きな影響が出てしまいます。
このように、地中に管
を設置します。管の上に
は疎水材(管の中へ水を
導きやすくするもの)を
入れます。
土の中に ゆっくり浸
透していった水が、疎水
材にた どり着くとスピ
ードア ップして一気に
下の管までたどり着き
ます。水はお互い引っ張
り合うので、一度疎水材
にたどり着けば 近くの
水もすぐに合流します。
こうして余分な水が排
出されていきます。
田んぼに水を 張る時
期などは、この管の出口
に蓋をしておきます。そ
うするとこの水が渋滞
したようになり、排出さ
れないのです。
この 暗渠 をほ場にく
し状に巡らせることで、
均等にほ場を乾かすこ
とができます。
暗渠排水があるとこ
ろ(右側)、ないとこ
ろ(左側)です。
排水状況の違いが明
らかですね。
お米について、排水を
良くすることによっ
てタンパク質含有量
が下がり、食味が上が
ると言われています。
農道
農 道 工
農道は、街と街を繋ぐ国道や都道府県道のような幹線的な道路と違い、
生産地から農協などの集積場や市場までを繋ぐような支線的な道路で
す。
作る目的として
1 農作物の荷痛みの減少(ガタガタ道では痛んだり、時間がかかる
ことで鮮度が下がる)
2 距離短縮により運搬費の削減などを図るため
これらは直接的な目的ですが、間接的には農道を整備し農村の生活環
境の向上を図ることで、魅力ある農村社会の形成を担う役割ももって
います。農村に魅力をもたせることにより農家の後継者が増えてくる
ことを期待しています。