公の施設の指定管理者制度について 外部評価資料

【資料 1】
公の施設の指定管理者制度について
外部評価資料
(1)指定管理者制度に係る市の方針等の評価
目次
▷1
「指定管理者制度」について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P1
▷2
和泉市の公の施設の状況について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P3
▷3
和泉市における指定管理者制度の運用について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P7
▷4
パブリックコメントの結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P15
▷ 参考資料①公の施設の管理運営に関する体系図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P16
▷ 参考資料②公の施設位置図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P17
1
「指定管理者制度」について
(1)「公の施設」とは
「公の施設」(おおやけのしせつ)は、「住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供
するための施設」(地方自治法第244条第1項)
【具体例】
道路、公園、上下水道、学校、図書館、公営住宅、福祉施設、文化・スポーツ施設、など
【設置・管理】
「条例」で設置及び管理に関する事項を定めなければならない。
(設置するかどうか、管理手法、料金など、議会の議決により決定される)
【利用関係】
・正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない。
・住民が公の施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならない。
(2)「指定管理者制度」とは
ア 制度創設の背景
「民間に委ねるべきは民間に」という趣旨で、民間企業における経営理念、手法、成功
事例などを公共施設の管理にも適用し、そのマネジメント能力を高め、効率化・活性化を
図るという考え方に基づき、より効率的で質の高い行政サービスの提供を目的として、平
成 15 年 9 月の地方自治法の一部改正により創設
地方自治法 抜粋
第 244 条の 2(公の施設の設置、管理及び廃止)
3
普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認
めるときは、条例の定めるところにより、法人その他の団体であって当該普通地方公
共団体が指定するもの(以下本条及び第 244 条の 4 において「指定管理者」という。)
に、当該公の施設の管理を行わせることができる。
イ
制度の概要
・これまで公共的団体に限定されていた公の施設の管理運営を、株式会社などの営利企業
や NPO を含めた幅広い団体にも委ねることができる。
管理委託制度
指定管理者制度
・相手方が公共的団体等に限定
・どんな団体でも指定可能
・委託できる業務が限定
・指定管理者に委ねられる権限が強化
・指定管理者は、市との協定書・仕様書の範囲内で、自己のノウハウを活用し、包括的に
施設の管理運営を行う。
【例】スタッフの雇用・配置、施設の維持管理(小規模な補修・修繕含む)、サービス
提供(利用者対応・利用許可)、サービス内容決定(利用料金・開館時間)、など
・どの団体を指定管理者に指定するかは、議会の議決により決定。
・指定管理者の指定は、期間を定めて行う。(3年・5年など)
・施設の運営は、市からの委託料・利用者からの利用料収入・その他収入等でまかなう。
1
指定管理者制度(平成15年9月2日以降)
管理委託制度(平成15年9月1日以前)
募集
民間企業、NPO等多様
なサービス提供者か
ら、最適な運営主体
を選定
応募
和泉市
和泉市
管理委託
議会の議決
公共的団体等に限定
施設ごとに指定
管理者を指定
施設ごとに委託
福祉施設
ウ
体育施設
文化施設
福祉施設
体育施設
文化施設
指定管理者の権限
①利用許可権
施設の利用許可や取消しを指定管理者に行わせることができる。
②利用料金の収受
施設の利用料金を指定管理者の収入として収受させることができる。また、料金の額も
指定管理者からの提案により、市が承認して定める手法を採用できる。
③サービス内容の決定
施設の休館日、開館時間などのサービス内容の決定について、指定管理者からの提案に
より、市が承認して定める手法を採用できる。
④自主事業
市から仕様書で示された管理運営業務のほか、自主的な提案により、サービス向上、施
設の利活用、活性化のための事業を実施することができる。
【例】講習・講座の実施、空きスペースを活用した物販、イベントの実施、など
⑤再委託の制限
指定管理者の業務のうち、施設の警備、清掃、機械保守点検など、個々の業務について
は、指定管理者から第三者へ再委託することはできるが、管理業務を一括して委託する
ことはできない。また、条例や協定において指定管理者が自ら行うと定められている事
項も再委託ができない。
2
エ
導入のメリット・デメリット
【メリット】
・ 民間ノウハウの活用に
よる利用者サービスの
向上
・ 競争原理による管理コ
ストの軽減
・ 行政経費、人員のスリム
化
・ 市は、より客観的な視点
で運営をチェックでき、
施設のあり方、将来計画
等の企画業務に集中で
きる
オ
【デメリット】
・ コスト削減のみに目が向いてしまっ
た場合、様々な支障が生ずるおそれ
(安全面・労働者の待遇・個人情報
保護等)
・ 指定管理者の都合による撤退等によ
り、安定的な施設経営が妨げられる
おそれ
・ 短期間での指定管理者交代によりノ
ウハウ蓄積を妨げるおそれ
・ 公募の結果、市外の企業が指定管理
者を独占するような形になった場
合、地域経済・雇用への効果が低下
するおそれ
全国的な導入状況
平成 21 年 4 月 1 日現在・総務省調査結果
①導入施設数
(単位:施設)
都道府県
全国
指定都市
市町村
合計
6,882
6,327
56,813
70,022
82
418
857
1,357
うち大阪府
②導入割合(都道府県の施設のみ・公営住宅除く)
導入施設数/総施設数
全国
2,340/4,700
49.8%
61/79
77.2%
うち大阪府
2
導入割合
和泉市の公の施設の状況について
(1)和泉市の「公の施設」の現状
平成24年9月 1 日現在(全 39 施設)
No
名 称
1 コミュニティ供用施設
2 南部リージョンセンター
3 リサイクルプラザ彩生館
指定管理者
区分
地元町会
文教施設
㈱JTB コミュニケーションズ 文教施設
ハート企画
産業振興施設
レクリエーシ
和泉商工会議所
ョン・スポーツ
レクリエーシ
㈱ビケンテクノ
ョン・スポーツ
NPO 法人いずみ・きららファ
産業振興施設
ーム
4 勤労青少年ホーム
5 サンライフ和泉
6 農業体験交流施設
3
レクリエーシ
ョン・スポーツ
老人集会所
各校区老人クラブ
社会福祉施設
総合福祉会館
和泉市社会福祉協議会
社会福祉施設
北部総合福祉会館
(財)和泉市福祉公社
社会福祉施設
市営住宅
(財)和泉市公共施設管理公社 基盤施設
都市公園
(財)和泉市公共施設管理公社 基盤施設
駐輪場(自転車等駐車場)
㈱駐輪サービス
基盤施設
㈱東急コミュニティー関西事
基盤施設
駐車場
業部
生涯学習センター
(財)和泉市公共施設管理公社 文教施設
コミュニティセンター
㈱ケントク
文教施設
レクリエーシ
青少年の家
(財)大阪市青少年活動協会
ョン・スポーツ
レクリエーシ
槇尾山森林浴コース
(財)大阪市青少年活動協会
ョン・スポーツ
光明池地区運動施設(コミュニティ体育
レクリエーシ
アクセス・エイト
ョン・スポーツ
館、緑地運動場・光明池球技場)
北部地区運動施設(市民体育館、市民球
レクリエーシ
(財)和泉市公共施設管理公社
ョン・スポーツ
場、市立テニスコート)
レクリエーシ
温水プール
アクセス・エイト
ョン・スポーツ
図書館
㈱図書館流通センター
文教施設
7 共同浴場(小栗の湯)
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
幸王子地域振興協会
23 男女共同参画センター
文教施設
24 人権文化センター
文教施設
25 火葬場(和泉霊園)
基盤施設
26 北部コミュニティセンター
文教施設
27 市設墓地
基盤施設
28 保健センター
社会福祉施設
29 保健福祉センター
社会福祉施設
30 休日急病診療所
社会福祉施設
直営
31 和泉診療所
社会福祉施設
32 老人デイサービスセンター
社会福祉施設
33 保育所
社会福祉施設
34 公民館
文教施設
35 いずみの国歴史館
文教施設
36 史跡公園
文教施設
37 青少年センター
文教施設
38 美術館
文教施設
39 市民創作教室
文教施設
※道路、下水道、学校、病院など一部の施設は除く
※「区分」欄は、総務省の「指定管理者制度導入状況調査」による区分を記載
(2)市の方針
ア 市の基本方針
和泉市では、公の施設(直営施設も含めた公の施設全体)について次の 4 つの基本方針
により管理運営を行う。
①市民サービスの向上
4
公の施設は、公共の利益のために多数の住民に対して均等に役務を提供することを目的
とするものであることから、「より一層向上したサービスを継続、安定して享受でき、ひ
いては住民の福祉がさらに増進される」ことを念頭に置くものとする。
②効率的・効果的な運営
それぞれの施設の性格に応じて、どのような管理を行うことが最も費用対効果が期待で
きるか、あるいは当該施設の利用促進につながるか等について検討した上で、管理方法を
決定するものとする。
③市場原理の活用
市場の競争性、民間活力の活用等に委ねることで、効率性とサービスの質の向上が期待
できるものについては、そのメリットを十分に活かすことができるように努める。また、
民間によって同種のサービスが十分提供されている場合など、行政が競合して実施する必
要性が薄れているものについては、まずは廃止・民営化も含めた当該施設の存続の是非か
ら検討するものとする。
④公平性・透明性の確保、説明責任の向上
いずれの方法で管理する場合であっても、管理主体の決定に際しては、客観的な方法を
用いることで公平性を確保し、選定手続についても透明性を確保するとともに、これらに
ついて、市民に対して説明責任を果たすものとする。
イ
指定管理者制度導入に関する取組み等
・指定管理者制度に関する全庁的な方向性を取りまとめた「和泉市公の施設の指定管理者
制度ガイドライン」を策定(平成17年策定・平成22年改定)。
・全庁的に、従来の管理委託制度から指定管理者制度に切り替え(平成18年度から)
・指定管理者に対し、適切かつ確実なサービス提供が確保されているかを確認する手段と
して、「指定管理者モニタリングマニュアル」を策定(平成20年策定)
・直営施設についても、主要業務を外部に委託する等、民間のノウハウを活用し、効率的
な施設運営を目指す。
(3)導入施設数等
ア 導入施設数の比較(平成 18 年度⇒平成 24 年度)
外郭団体
株式会社
NPO
公 募 市民団体 ・地元団体
その他公益法人
小 計
外郭団体
株式会社
NPO
非公募 市民団体 ・地元団体
その他公益法人
小 計
指定管理者導入施設 合計
H18年度
H24年度
1
7
1
2
2
1
12
12
5
1
4
1
2
2
17
10
18
22
5
イ
制度導入に係る管理費の比較
①直営 ⇒ 制度導入
名
称
管理者
旧・直営経費 (千円)
新・指定管理料等
旧
新
備
考
H23∼指定管理導入(随意
総合福祉会館
直営⇒和泉市社会
69,657
福祉協議会
44,303
的に管理者を選定)
開館時間の増加(前年度
比 120%)
H23∼指定管理導入(公募
で管理者を選定)
直営⇒㈱図書館流
図書館
通センター
202,422 292,930
開館時間の増加(前年度
比 170%(和泉図書館)、
110%(シティプラザ図書
館))
②随意的選定 ⇒ 公募による選定
名
称
指定管理料(千円)
管理者
旧
備
新
考
H19 ∼ 随 意 的 選 定 か ら 公
募に変更
共同浴場(小栗の
幸王子地域振興協
湯)
会(変更なし)
リサイクルプラザ
ハート企画(変更
彩生館
なし)
0
H19:繰越利益が減少した
ため指定管理料が必要に
なったもの
H21 ∼ 随 意 的 選 定 か ら 公
12,955
(財)和泉市公共施
青少年の家・槇尾山
設管理公社
森林浴コース
⇒(財)大阪市青少
13,300
募に変更
旧指定管理料には団体へ
の事業補助金を含む
H21∼
44,341
39,783 随意的選定から公募に変
更
年活動協会
(財)和泉市公共施
サンライフ和泉
H18:利用料金と繰越利益
4,558 で運営(指定管理料 0)
H22∼
47,729
設管理公社
⇒㈱ビケンテクノ
25,022 随意的選定から公募に変
更
H23 ∼ 随 意 的 選 定 か ら 公
駐輪場(自転車等駐
車場)
㈱和泉市公共サー
0
ビス公社
⇒㈱駐輪サービス
6
募に変更
H22:3 施設を管理
0 施設使用料等として市へ
9,343 千円を納入
H23:4 施設を管理
施設使用料等として市へ
18,419 千円を納入
(財)和泉市公共施
コミュニティセンター
設管理公社
51,996
39,976
89,708
53,330
⇒㈱ケントク
H23 ∼ 随 意 的 選 定 か ら 公
募に変更
(財)和泉市公共施
光明池地区運動施
設管理公社
設
⇒アクセス・エイ
H23 ∼ 随 意 的 選 定 か ら 公
募に変更
ト
3
和泉市における指定管理者制度の運用について
(1)制度運用に関する基準等
(「和泉市公の施設の指定管理者制度ガイドライン」による基準)
ア
「直営」・「指定管理」の判断基準
①直営で管理すべき場合
a)法律上の制限
個別の法律において管理主体が限定されているもの
b)プライバシー保護
相当高度なプライバシー情報を取り扱うなど、通常民間で取り扱うことが想定され
ておらず、かつ、万一当該プライバシー情報が漏洩した場合、社会に重大な影響を与
えること
が明白であるもの
c)平等性・公平性
利用者に対し、平等な施設サービスを公平に提供することが困難である等、行政で
なければ平等性・公平性が確保できないことを客観的・合理的に説明できるもの
d)行政責任の確保
対象者の指導業務など、行政責任の確保のために市が強く関与する必要があるもの
e)その他
下記「指定管理者によることが望ましい場合」に該当しないもの
②指定管理者によることが望ましい場合
a)民間ノウハウの活用
指定管理者に任せることで、利用者ニーズに合ったサービスの充実や運営ノウハウ
の活用が期待できる。
b)コスト削減
指定管理者に任せるほうが管理コストの削減が期待できる。
c)地域性
地域住民で管理するほうが、よりきめ細かい管理が可能になり、ひいては利用環境
が向上し、かつ、適正な管理が期待できる。
イ
など
「公募」・「随意的選定」の判断基準等
指定管理者の選定には、「公募」と「随意的選定」の二つの方法があり、ガイドライン
では以下の基準を定めている。
①公募による選定の考え方
7
a)市場性があり管理運営の担い手が確実に存在していること。
b)顧客ニーズに対応した事業を積極的に展開することが見込めること。
c)経費の軽減に繋がることが見込めること。
②随意的選定の考え方
利用者や住民からの評価等を踏まえ従前の指定管理者を再び指定すべき場合や、公民
協働の観点や地域経済活性化の観点から地元団体を選定すべき場合など、合理的な理由
があるとき、随意による選定を実施。
【例】:コミュニティ供用施設(伏屋町会館、山の谷町会館、東阪本町会館)
⇒地元町会を指定管理者として随意的に選定
③選定手続きの流れ イメージ図(公募の場合)
①募集
・業務範囲の決定
・業務仕様書・選定基準作成
⑧管理運営開始
⑦協定の締結
②応募
市役所
事業者
③選定委員会の開催
⑥決定
選定委員会
○評価項目
選定委員会
・市職員
・外部有識者
・利用者代表等
ウ
①利用者意思の反映
②利便性の向上
③経費縮減の考え方
④安全対策・緊急時対策
⑤個人情報保護
⑥労働関係法令の遵守
⑦自主事業の基本的な考え方
⑧地域経済に関すること(市内企業の活用等)
⑨地域雇用の創出(市内雇用)
⑩環境への配慮
④選定
⑤議会の議決
指定管理期間の基準
指定管理者の指定期間は、法令に特段の定めがなく、備品・機器類のコストや管理経費
削減へのインセンティブなどを施設ごとに勘案して決定することとしている。
基準として、高度な専門知識のスタッフや、高額備品を必要とする病院などの施設は長
期間とする必要があるが、それ以外の施設は、原則として 5 年以内の期間が妥当とし、同
種の施設における統一性が確保されるよう配慮が必要としている。
⇒現状として大半の施設が5年の指定管理期間を採用
(2)市と指定管理者の役割分担・リスク分担の考え方
ア 業務範囲の決定
指定管理者が実際に行う業務範囲は、大まかには条例に定め、詳細は業務仕様書・協定
書で定めている。
条例に定める業務範囲として本市の通例的な項目は、①施設維持管理業務、②各施設が
本来目的とする業務(相談・情報提供・講座・講習など)、③利用許可関連業務、④利用促
8
進業務など、となっている。
イ
協定の締結
指定管理者が実施する業務、市が実施する業務を明らかにし、委託料の額、委託料の支
払方法、リスク及び経費の分担方法など、業務執行上必要となる事項を両者により協議し、
取り決めておく必要があるため、協定を締結している。
ウ
リスク分担の例
【例】一般的なリスク分担の例
項
目
指定管理者
施設の管理運営
施設の物品管理
消耗品の購入
備品の修繕、購入(20 万円以上)
備品の修繕、購入(20 万円未満)
施設及び設備の修繕(20 万円以上)
施設及び設備の修繕(20 万円未満)
施設の利用許可
利用料金の収受・収納
行政財産の目的外使用許可
緊急時の対応(利用者の安全確保、避難
誘導)
自然災害など不可抗力による損害
人件費、物品費等物価変動に伴う経費の
増
金利の変動に伴う経費の増
一般的な税制変更
施設管理、運営業務内容に対する重大な
法令変更
その他の指定管理者に影響を及ぼす法
令変更
施設管理、運営業務内容に対する住民及
び施設利用者からの反対、訴訟、要望へ
の対応
利用者の減少、需要見込みの誤りその他
の事由による利用料金収入の変更
仕様書等市が責任を持つ書類の誤りによ
るもの
事業計画書等指定管理者が提案した内
容の誤りによるもの
警備不備による情報漏洩、犯罪発生
指定期間が終了した場合又は期間中途
における業務を廃止した場合における事
業者の撤収費用及び引継ぎに要する費
用
利用者に係る施設賠償責任保険・傷害保
険の加入
公共施設損害賠償責任保険
9
○
○
○
協議
○
協議
○
○
○
和泉市
協議
協議
○
○
事案による
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
建物総合損害保険(火災保険等)
第三者への賠償(指定管理者として注意
義務を怠ったもの)
第三者への賠償(指定管理者の責務によ
らないもの)
包括的管理責任
○
○
○
○
(3)運用状況のチェック(モニタリング)
モニタリングとは、指定管理者によるサービス履行に関して、
「適切かつ確実なサービス提
供が確保されているか」を確認する手段である。
また、
「安定的・継続的にサービス提供が可能であるか」監視し、必要に応じ「改善に向け
た指導・助言」を行い、管理運営の継続が適当でないと認めるときは、指定の取り消し等を
行う一連の仕組みのことをいう。
本市の取組みとして、
「指定管理者モニタリングマニュアル」を定め、モニタリングの基本
的な形を示し、各施設の独自性も加味して実施している。
1;適切かつ確実なサービス提供が確保されているか
2;安定的・継続的にサービス提供が可能であるか
3;改善に向けた指導・助言
PDCA サイクルでの位置付け
事業計画
実施
改善
モニタリング
ア
モニタリング項目
①履行の確認
当初の事業計画と事業報告書で報告される業務実施状況との整合性を確認する。
②サービスの質の評価
どの程度の水準のサービスが提供されているか測定・評価する。
③サービスの安定性の評価
サービスが安定的・継続的に提供されているか評価する。事業収支に関する財務状況
分析を通じて計画と実績との比較を定量的に行う。
イ
モニタリングの体制
①指定管理者主体によるモニタリング
10
・自己チェック項目を定め、月1回実施、記録し、モニタリングにより得られた結果を業
務にフィードバック
・利用者アンケート、意見回収箱の設置 など
②市主体によるモニタリング
・定期的な業務履行確認(市職員による現地確認を原則として4か月に1回実施するとと
もに、各年度1回年度評価を実施)
⇒実施結果は市ホームページで公表
⇒評価結果が100点満点中70点に満たない場合は、改善指示を行う
・随時の業務履行確認(適切なサービス提供が確保されていないと判断した場合など)
・判断材料を調えるための独自調査(利用者ヒアリング、アンケート調査等)
・改善の兆しが見られない場合などは指定の取消し、業務の一時停止
和泉市
指定管理者
①評価・改善の指示等
②指定の取消し
評価の視点
1.事業計画に沿った業務の履行
指定管理者主体によるモニタリング
①月毎に実施
②結果のフィードバック
③意見募集箱 など
市主体によるモニタリング
2.サービスの提供
→視点
①質
②安定性
利用者アンケート など
11
①定期的
②随時
③独自調査(利用者ヒアリング
等を独自又は指定管理者と実
施)
【例】モニタリング評価表の公表例
12
(4)大阪府内市町村との比較
和泉市の指定管理者制度に関する運用状況について、大阪府全体との比較結果
※総務省「指定管理者制度導入状況調査」(平成 24 年度)。ただし、現段階では調査結果
は未公表のため、仮集計の数値となります。
※本調査の施設数は、個々の施設数(例えば市営住宅であれば団地数)での割合となって
いるため、本資料の他の数値と異なります。
ア
選定手続「公募」・「随意的選定」
和泉市
施設数
割合(%)
区分
13
52
65
公募による選定
公募以外の選定
合計
イ
和泉市
施設数
割合(%)
10
55
0
0
65
1年∼4年
5年
6年∼9年
10 年以上
合計
48.9%
51.1%
100.0%
大阪府全体
施設数
割合(%)
15.4%
84.6%
0.0%
0.0%
100.0%
和泉市
施設数
割合(%)
17
48
65
採用
不採用
合計
区分
499
522
1,021
375
618
2
26
1,021
36.7%
60.5%
0.2%
2.5%
100.0%
利用料金制(利用料金を指定管理者が収入する手法)の採用状況
区分
エ
20.0%
80.0%
100.0%
指定期間
区分
ウ
大阪府全体
施設数
割合(%)
大阪府全体
施設数
割合(%)
26.2%
73.8%
100.0%
383
638
1,021
37.5%
62.5%
100.0%
指定管理者選定に係る公表の状況
選定基準の事前公表
和泉市
大阪府全体
数
%
数
%
公表している
7
施設数
公表していな
58
い施設数
合計
65
選定手続の事前公表
和泉市
大阪府全体
数
%
数
%
選定理由の公表
和泉市
大阪府全体
数
%
数
%
10.8%
617
60.4%
7
10.8%
671
65.7%
7
10.8%
742
72.7%
89.2%
404
39.6% 58
89.2%
350
34.3% 58
89.2%
279
27.3%
100.0% 1,021
100.0% 65
100.0% 1,021
100.0% 65
100.0% 1,021
100.0%
13
オ
指定管理者の業務履行に対する評価(モニタリング)の実施状況
和泉市
施設数
割合(%)
区分
56
9
65
実施している施設数
実施していない施設数
合計
カ
86.2%
13.8%
100.0%
大阪府全体
施設数
割合(%)
894
126
1,020
87.6%
12.4%
100.0%
指定管理者との取り決め事項(仕様書・協定書等に記載しているか)
a)緊急時の対応について
和泉市
施設数
割合(%)
区分
1 選定時に示している、かつ、協定等に記載して
いる
2 選定時にのみ示している
3 協定等にのみ記載している
4 選定時に示さず、協定等にも記載していない
合計
大阪府全体
施設数
割合(%)
17
26.2%
727
71.2%
0
46
2
65
0.0%
70.8%
3.1%
100.0%
3
202
89
1,021
0.3%
19.8%
8.7%
100.0%
b)労働法令の遵守や雇用労働条件への配慮
和泉市
施設数
割合(%)
区分
1 選定時に示している、かつ、協定等に記載して
いる
2 選定時にのみ示している
3 協定等にのみ記載している
4 選定時に示さず、協定等にも記載していない
合計
大阪府全体
施設数
割合(%)
9
13.8%
515
50.4%
10
1
45
65
15.4%
1.5%
69.2%
100.0%
149
137
220
1,021
14.6%
13.4%
21.5%
100.0%
c)個人情報の保護への配慮設定
和泉市
施設数
割合(%)
区分
1 選定時に示している、かつ、協定等に記載して
いる
2 選定時にのみ示している
3 協定等にのみ記載している
4 選定時に示さず、協定等にも記載していない
合計
14
大阪府全体
施設数
割合(%)
21
32.3%
775
75.9%
0
24
20
65
0.0%
36.9%
30.8%
100.0%
18
156
72
1,021
1.8%
15.3%
7.1%
100.0%
4
パブリックコメントの結果
募集期間
平成24年7月4日(水)∼7月31日(火)
受理件数
1件
テーマ別結果一覧
テーマ番号
テーマ
件数
①
出資法人(外郭団体)のあり方について
0件
②
公の施設の指定管理者制度について
1件
意見の概要
テーマ② 「公の施設の指定管理者制度について」
・指定管理者の選定では、東京に本社があるグループのフライチャイズで、和泉市の会社が仕事を
貰えるというような実態は絶対に避けて頂きたい。本社が和泉市にある事を条件とし、それが税収に
つながり、また安全と和泉市の将来に良い方向、産業振興になることに期待したい。
・実際仕事をする人材が和泉市民であっても、賃金は運営会社の経費を引かれ、最低賃金で苦しい
年収200万以下の労働者を増やす結果であれば和泉市の税収に反映されるものではない。
・大阪府・国・介護制度等をよく見ると、実態は3Kの仕事の割に賃金が低い。本当に生き甲斐に出来
る仕事の制度に変えて欲しい。
・指定管理者制度により市の負担が減る方向を求める前に是非検討して欲しいのは、
①産業振興になるような方向性を検討して欲しい。
②税金の公平性を十分に考慮し、これまでの検討に過ちがないのか熟慮して欲しい。
③良く良く考えて、指定管理者の実際に働く人たちの将来を和泉市に託せる様に検討して欲しい。
④和泉市の考えに逆行するかもしれませんが、委託料を増やしても最低賃金で働く労働者を作らな
いこと。労働者が意欲を持てる事が重要である。
・公の施設をなぜ指定管理者に委託せねばならなかったのかを逆に問いたい。民間のノウハウとは、
市場相場への転換と考えておられるならば、今までの職員が怠慢であったとの結論に至るのだが、そ
の検証はお済みですか?
・2∼3年職員を教育し直し、その部署に求められる資格・制度の勉強会をして、それでも職員では頼
りないのであれば、逆に管理職(和泉市の職員)を公募した方が大阪府のいう優れた制度になるとい
う事ではないでしょうか。(私は、反対ですが)
・決して民間だからといって、任せると良い結果が得られるとは期待できません。市民は公務員である
人の温かい対応こそを望んでいるのであって、民間業者のような、苦情が出ないことを重視したマ
ニュアルどおりの対応を望んでいません。
・指定管理者を公募して選定する際の外部有識者とはどういう方でしょうか?有識者の発言でも信用
できないものもあると考えています。
15
公の施設の管理運営に関する体系図
【参考資料①】
○直営の考え方
①法律上の制限
②プライバシー保護の観点
③平等性・公平性
④行政責任の確保
直営による管理運営
①住民価
値の向上
○考え方
①市場性があり管理運営の担い
手が確実に存在していること。
②顧客ニーズに対応した積極的
展開が見込めること。
③経費の軽減に繋がること。
○基本方針
①市民サービスの向上
②効率的・効果的な運営
③市場原理の活用
④公平性・透明性の確保、説明責任
○指定管理の考え方
①民間ノウハウの活用
②コスト削減
③地域性
④サービスの提供を通じた住民価
値向上のための一つのオプション
○考え方
モニタリングの実施
公募
②効率的・
効果的経
営
③安定的
経営
導入効果
公の施設
施設存続の必要性
指定管理者による管理運営
非公募
④市が行う
べき事業と
しての再点
検
○考え方
①利用者や住民からの評価を踏まえるこ
と。
②公民協働・地域活性化の観点
サービス向上と効率性 サイクル
サービスへの投
資
サービスの質向
上
利益
経営の効率化
住民価値の向上
廃止又は民営化
経営の安定化
16
和泉市 公の施設位置図(市営住宅・都市公園・保育所等除く)
【参考資料②】
2
3
【凡例】
3
10
3
1
3
4
数字は指定管理者制度
2
4
6
5
7
8
数字は直営施設
5
1
6
7
8
9
1
10
11
9
10
1
8
12
3
13
7 11
19 12
14
13
14
15
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
直営の施設
施設名
北部コミュニティセンター
火葬場(いずみ霊園)
史跡公園
老人デイサービスセンター
和泉診療所
青少年センター
人権文化センター
市設墓地
保健センター
休日急病診療所
男女共同参画センター
保健福祉センター
いずみの国歴史館
美術館
市民創作教室
公民館
15
16
18
16
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
指定管理導入施設
施設名
No
施設名
コミュニティ供用施設
11 北部運動施設
温水プール
12 リサイクルプラザ彩生館
駐輪場
13 光明池地区運動施設
共同浴場(小栗の湯)
14 サンライフ和泉
北部総合福祉会館
15 南部リージョンセンター
駐車場
16 農業体験交流施設
図書館(和泉図書館・シティプラザ図書館) 17 青少年の家
コミュニティセンター
18 槇尾山森林浴コース
勤労青少年ホーム
19 生涯学習センター
総合福祉会館
17
17