5 ・6 年の実践「バスケットボール」

5・6年の実践
日
時 平成12年6月28日(水)5校時
場
所 三原小学校体育館
学
年 三原小・嘉陽小・天仁屋小5・6年
児童指導者 三原小 仲宗根 正 次
嘉陽小 照 屋
隆
天仁星小 大 城 直 子
対
象
学年
学校名
三 原小学校
嘉 陽小学校
天仁屋小学校
合
計
5年生
男
女
1
2
1
3
4
0
3
7
6年生
男
女
5
1
1
7
男
1
1
0
2
6
3
2
11
合計
女
5
1
3
9
計
11
4
5
20
1.単元名「バスケットボール」
2.単元の目標
(1)バスケットボールの楽しさや喜びを味わい,その特性に応じた技能(ルールや攻め方,守
り方)を身につける。
(2)協力・公正などの態度を育てるとともに,健康・安全に留意し,自己の最善を尽くして運
動する態度を育てる。
3.単元設定の理由
バスケットボールは,ゴール競争型のスポーツであり,2つのチームが交じり合って互いに相
手の攻防をかわしながら,味方同士で協力し合ってシュートし,相互の得点を競い合うことが最
も楽しいスポーツである。また,ボール操作の技術の他,チーム内の作戦の工夫や攻防の役割分
担,あるいは試合中のマナーなど,人間関係を整え社会性を育むことにも学習の重点が置かれて
いる教材でもある。
試合をするにはチーム編成が可能なある程度の人数が必要であるが,三原小,嘉陽小,天仁屋
小では人数が少なく,チーム編成することが難しい。また,三原小では,3チーム以上の編成が
できなく,同メンバーとなり刺激が少ない。
学校での合同体育で実施するにしても,年齢間の能力の差があり,遠慮がちになり,十分に楽
しんでいるとはいえない。このように,小規模校においてはバスケットボールのような集団型運
動の学習において,実施上の困難が大きい。したがって,集団型運動の実施が可能となる集合学
習でバスケットボールを取り上げることによって,適正な人数でのチーム編成と,試合が可能に
なることから,どの子にもバスケットボールのおもしろさを味わわせるとともに,自己の役割と
責任,チーム内の協力といったことや,マナー,公正な試合運びを通して,より社会的な態度の
育成が図られるものとして設定した。
4.研究仮説
(1)
集合学習で子供が主体的に活動できるような支援の工夫をすれば,生き生きと活動する子
供が育つであろう。
(2)
適正な人数によるバスケットボール運動の学習をとおして,仲間とゲームの楽しさや喜び
を共有することにより,社会的な態度の育成が図られるであろう。
5.運動の特性
(1)
2つのチームが入り交じってお互いに相手チームの攻防をかわしながら,味方同士で協力
してボールをゴール近くに運び,高いところに設けてあるゴールにシュートして得点を競う
合うことが楽しいスポーツでである。
(2)児童からみた特性
・チームワークを大切にして,みんなでゲームを楽しみたいと考えている。
・相手をうまくかわしてボールを運べたときや,シュートが人ったとき喜びを感じる。
・
男女差や個人差が目立ってきているため,お互いの能力の違いをよく理解し,助け教え
合いがあると盛り上がり,楽しく活動できる。
・ゲームに勝ったとき,シュート,パスがうまく決まった時たのしい。
・ルールやマナーが守れるゲームである。
6.三校集合学習計画(5,6年)
月日
5/10
5/17
5/31
6/7
6/14
6/19
6/28
7/17
内
容
集合学習(バスケットボール)
ねらい1・集合学習の進め方を知る。
(自己紹介・ストレッチを兼ねたレク・チーム分け・
バスケットボールのゲーム )
集合学習(バスケットボール)
ねらい2・ルールを知りボールの扱いに慣れる。
5,6年担任会
(反省と次回の打ち合わせ)
5,6年担任会(指導案検討)
集合学習(バスケットボール)
ねらい2・ルールを知りボールの扱い方に慣れる。
5,6年担任会(指導案検討)
集合学習(バスケットボール)
ねらい3・攻め方,守り方,ボールの扱い方を工夫して
ゲームをする。
5,6年担任会(指導案検討)
集合学習(バスケットボール)
.ねらい3・攻め方,守り方,ボールの扱い方を工夫して
ゲームをする。
5,6年担任会(指導案検討)
集合学習(研究授業 バスケットボール)
5,6年担任会(成果と課題について話し合う)
集合学習(キツクベースボール)
ねらい・三校の交流を深め2学期の集合学習への期待を持つ
場
所
天仁屋小学校
三原小学校
三原小学校
天仁屋小学校
三原小学校
三原小学校
三原小学校
嘉陽小学校
三原小学校
嘉陽小学校
7.児童の実態
(1)
集合学習アンケートより
1.集合学習は楽しいですか。
ア.楽しい
男6
理由
女1
計7
遊べるから、大勢だから
話ができるから、いろいろな運動ができるから
イ.少し楽しい
男5女8
ウ.楽しくない
0
計13
2.どんな種目がいいですか。
ア.バスケットボール
イ.サッカー
男3女6計9
男6
エ.ポートボール
ウ.ドッジボール
男1女3 肝4
オ.その他
(野球2
)
3.他の学校の子の名前を何人知っていますか(名札見ないで)
ア.1人∼4人
イ.5人∼
15
ウ,0人
4
1
4.質問です
・名護のマックで集合学習にきていたほかの学校の子をみかけました。
あなたは声をかけますか?
ア.むしする
イ.あいさつだけする
2
9
ウ,近づいて話しかける
エ.あいてが気づいたらあいさつする
2
7
実態調査から
1.集合学習は楽しいですか。
・男子は楽しいと少し楽しいが半々であるが,女子はほとんどの子が少し楽しいである。
・女子が楽しめるための工夫が必要かも?
2.どんな種目がいいですか。
・男子はサッカー,女子はバスケが多い。
3.他の学校の子の名前を何人知っていますか
・1人から4人が15人と多く自分のチームの人数ぐらいしか知っていないようである。
4.質問です
・名護のマックで集合学習にきていたほかの学校の子をみかけました。
あなたは声をかけますか?
・あいさつだけするとあいてが気づいたらするがほとんどなので他校の友だちへの関心はまだ
まだ消極的である。
・以上の結果からほとんどの子ども達が集合学習は楽しい,又は,少し楽しいと思ってはいる
が,自分から積極的に声かけや,関わりを持とうとはしていないようである。ゲームや練習
の中で三校の子ども達の関わる場面を多く作ってあげたい。
(2)バスケットボールのアンケートより
平成12年 6月
アンケート集計から
5・6年 男
女
・バスケットボールについてのあなたの気持ちと考えを聞かせてください。
1,バスケットボールは好きですか、きらいですか。
ア、すき
イ、きらい
(男8名女1名)9名
(女3名)
ウ、どちらでもない
(男3名女5名)8名
・すきな人は理由を書いてね!
・他の学校のみんなとできるから
・いっぱいうごくから
・ドリブル、パスがたくさんできるから
・きらいな人は理由を書いてね!
・うまくできない
・パスができない
・どちらでもない人は理由を書いてね!
・そんなにすきじやないから ・バスケはそんなにすきでもきらいでもないから
・おもしろい時も楽しくないときもあるから
2.バスケットボールをやるとしたらどんなことをがんばりたいですか。
・シュートをがんばる ・ドリブルでまえに進めるようになりたい
・相手にボールをとられないようにしたい ・動きをよくしたい
・声を出したい ・いっぱいパスをしたい
実態調査から
天仁屋小、嘉陽小の子ども達は5・6年でのチーム編成が難しく、集合学習だとチーム編成がで
きて試合ができるので好きと答えているが、三原小の子ども達は、5・6年 だけで2チームの編
成ができるのでどちらでもよいと答えている子が多い。また、きらいと答えている子は技能の面で
不安を持っているようである。以上のことから本集合学習では、能力、体力面で大差ない5・6年
どうしで試合をする楽しさや、複数のチームと試合をすることで攻め方や守り方の工夫をさせた
い。
8.学習のねらいと道すじ
(1)学習のねらい
ルールを守り,仲良くバスケットボールを楽しむ
(2)道すじ
ねらい 1,集合学習の進め方を知る。
ねらい 2,ルールを知り,ボールの扱いに慣れる。
ねらい 3,攻め方,守り方,ボールの扱い方を工夫してゲームをする。
ねらい 4,ルールを守り、チームのめあてにしたがって,みんなでゲームを楽しむ。
9.指導計画
時
形
1 全
態
本
時
の
ね ら い
学 習 の 内 容
習
ねらい1・集合学習の進め方を ○自己紹介。親睦をはかるためのゲーム。
知る。
○グループ分けのためのレク。
2 分
3 全
習
習
ねらい2・ルールを知り,ボー ○バスケツトボールの基本的なルールにつ
ルの扱いに慣れる。
いて知る。
○パスやシュートの練習をする。
○ボールを使ったゲームをする。
4 全習
5 全
習
ねらい3・攻め方,守り方,ボ ○チームのめあてを話し合い作戦をたて
ールの扱い方を工夫
る。
してゲームをする。 ○チームの特徴をつかみ、それに応じて
ゲームを組み立てる。
6 全 習
(本 時)
7 全
8 全習
習
ねらい4・ルールを守り,チー ○チームのめあてを話し合い作戦をたて
ムのめあてにし I たがって,み
る。
んなでゲームを楽しむ。
○相手チームや味方チームの特徴に応じた
ゲームができたか反省する。
10.本時の目標
・攻め方,守り方,ボールの扱い方を工夫してゲームする。
11.準
備
(1)教師
ゼッケン(児童用),学習カード(児童用),ベル(各自)
,バスケットボール,対戦表
(天仁屋小),タイマー(天仁屋小)本時のめあて(三原小)
,スコアボード(嘉陽小)
,
得点板(嘉陽小)
(2)児童
体育着(名前入り)
12.本時の展開
段
階
は
じ
め
15
分
な
か
15
分
児童の活動
教 師 の 活 動
C
T
S
T
1.整列,あいさつ ・集合をかける(仲宗根)
・隊形を整える。
(照屋)
を す る 。( 仲 宗
・聞く態度の指導(大城)
根)
2. 本 時 の ね ら い 攻め方、守り方、ボールの扱い方を工夫してゲームをする。
を確かめる。
(仲宗根) ・2コートに分かれて試合を ・対戦表を提示し,試合コー
・対戦相手をくじ することの説明。 (仲宗根) トや対戦相手の確認をする。
で決める。
・ワークシートに記入させ ・ 記 入 方 法 の 支 援 を す る 。
3. 児 童 の 話 し 合 る。
(照星・大城)
い。
・作戦の立て方やプレーにつ
・チームのめあて
いての支援をする。
や個人のめあて,
(照屋・大城)
作戦を考える。
(仲宗根)
・シュート,パス,ドリプル ・ 基 本 練 習 の 支 援 を す る 。
4. 準 備 運 動 を か などの基本練習を支援する。 (照星・大城)
ねた練習をする。
6.試合をする。
・各係りの支援をする。
・ゲームの審判をする。
(大城)
Aコートく照屋)
Aコート
Bコート(仲宗根)
1試合
・ゲームの進行状況を把握し
(
)対(
) てスムーズな運営に努める。
Bコート
A・Bコート
・ 主審教師(教師)
1試合
・ 得点(児童各チーム1名)
(
)対(
)
評
価
・整列が機敏
にできたか。
・本時のめあ
てを理解する
ことができた
・自分の意見
をいえること
ができるか。
・協力して練
習をしている
・ルールを守
って協力し合
ってゲームを
楽しんでいる
・ タイマー(教師)
・自分たちで,メ
ンパー・ポジショ
ンなどを考えて
試合をする。
・作戦の立て方やプレーにつ
いての支援をする。
(照屋・大城)
・チーム反省の指示,学習カ ・話し合いの姿勢の指導をす
ま 7.学習の評価
る。(照屋・大城)
と ・学習カードに記 ードに記入させる。
入する。
(仲宗根)
め
15 8.学習したこと ・各チーム代表に発表させ ・各チームから3校の児童が
る。
発表できるように配慮する。
分 をふりかえる。
9.次時予告
・前時の話し
合いをいかし
て工夫してゲ
ームができた
か。
・本時のめあ
てが達成でき
たか。
・感想をまと
め発表ができ
たか。
13.評
価
リレールを守って,ゲームをすることができたか。
・チームや個人のめあてが達成できたか。
・バスケツトボールの楽しさを味わうことができたか。
・仲間と仲良くすることができ、交友関係を深め広げることができたか。
14.成果と課題
《成果》
・試合後のまとめの場面では,チームメイトの活躍を賞賛する発表ができるようになった。
・チームワークよく攻め方を工夫するチームがでてきた。
・各学校では,休み時間にも由主的にドリブルやシュートの練習やミニゲームを楽しむ姿がみら
れるようになった。
・他校の児童の名前が朝の会等で,話題に出て互いに感心を持つようになってきた。
《課題》
・子供同士,十分とけこんでいない面があるので,からだほぐしの運動を取り入れたり,レクな
どで交流の機会ふやしていきたい。
・まとめの反省を発表する場面で,互いに認めあうような発表ができるようにさらに指導したい。
・男女の技能面での差が大きいので,種目の選定を考慮する必要がある。
15.ワークシート
バスケットボール学習カード
名前(
メンバー
キャプテン
(
メンバー
・
)
)
・
・
チーム
・
チームのめあて
個人のめあて
ゲ
ー
ム
①
作 戦
練習計画
(作戦をいかすための練習)
対
で
勝ち
・
負け
バスケットボール学習カード②
ゲ
ー
ム
②
作 戦
練習計画
(作戦をいかすための練習)
対
で
今日の反省
◎・・・できた
○・・・ふつう
△・・・できていない
1
めあてが達成できたか。
2
うまく練習ができたか。
3
作戦はうまくいったか,
4
チームワークよく楽しくできたか。
今日の反省
勝ち
・
負け