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2016 年 3 月 31 日
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(この資料は2016年3月24日、香港で発表されたリリースの翻訳版です)
2016年は1兆米ドルが世界の不動産市場に流入する見通し
主要投資先はロンドン、ロサンゼルス、シドニー
最も人気の高いアセットタイプはオフィス、次いでリテール、住宅
2016年3月24日(香港) – CBREの「グローバル投資家意識調査2016(Global Investor Intentions
Survey 2016)」によると、世界の不動産投資家は2016年も引き続き投資額を大幅に増加させる見通
しで、対前年比6%増の1兆米ドルを超える投資が計画されています。
2016年の調査は1月から2月上旬にかけて実施されており、調査結果には当時の中国株式市場の
変動に伴う投資意欲の減退が反映されています。にもかかわらず、調査では、世界の不動産投資家
が2016年に約1.16兆米ドルを不動産取得に充てる予定であることが明らかとなりました。これは現
地通貨ベースで対前年比3%の増加です。
回答者の82%が2016年の投資額は前年と同水準か、これを上回ると回答しています。このように答
えた回答者の割合は過去2年間と比べると若干減少しました(2015年は86%、2014年は93%)。ただ
しこれは不動産市場の短・中期的な見通しに対する懸念というよりも、不動産価格の高騰や米国金
利の先行きの不透明感、現在の株式市場の不安定さを反映したものといえます。
投資家の投資意欲は引き続き堅調ながらも、より慎重
出所:グローバル投資家意識調査、 CBRE 、 2016 年
CBREキャピタルマーケットのグローバルプレジデントであるChris Ludemanは次のようにコメントしてい
ます。「投資家はこれまで同様、不動産投資に魅力を感じている。相対的にリターンが高いこと、価格
が比較的安定していること等が主な理由だ。2016年に世界の不動産投資市場に流入する資金は前
年を6%上回る見通しで、引き続き市場は活況を維持するだろう。2016年の不動産投資額は1兆米ド
ルを超えると予想され、世界の不動産価格は引き続き堅調に推移しよう」。
さらにLudemanは次のようにコメントしています。「世界経済に対する不安から、2016年は投資家の
間でリスク資産への投資が見直される1年になりそうだ。調査結果を見ると、投資家はセカンダリーア
©2016 CBRE, Inc
CBRE News Release
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セットやバリューアッド型アセット、オルタナティブアセットへの投資よりも、コアアセットにより重点を置
いている」。
投資先として最も人気が高いのは北米(48%)、次いで西ヨーロッパ(26%)となっています。この順位
は、それぞれの地域の不動産投資市場の大きさとも相関しており、2015年の結果とも概ね同じです。
ただし2016年の特徴として、中央ヨーロッパおよび東ヨーロッパを選好する回答者の比率が高まって
います。両地域における景気回復の速さや相対的に魅力的な不動産価格が背景とみられます。
都市レベルで見ると、各地域の主要都市には投資家から引き続き高い関心が寄せられています。
EMEA(欧州・中東・アフリカ)では引き続きロンドンが最も人気のある投資先となったものの、過去数
年と比べるとやや人気は落ちているようです。ドイツの複数の主要都市を一括りにすると、わずかな
がらロンドンを上回っています。米州では、ロサンゼルス、ニューヨーク、ダラス・フォートワースが投資
対象先としてトップ3を占めています。アジア太平洋地域では、2015年に3位だったシドニーが最も人
気のある投資先となり、次いで東京という結果になりました。アジア太平洋地域における上位5都市
に、オーストラリアの2都市(シドニーとブリスベン)が入ったことが注目されます。
CBRE アジア太平洋地域キャピタルマーケットのマネジングディレクターである Richard Kirke は次のよ
うにコメントしています。「我々が先ごろ発表したアジア太平洋地域投資家意識調査の結果を見ても、
オーストラリアは海外投資家、特に中国やシンガポールの投資家から引き続き高い関心を集めてい
ることが分かる。日本については、北米を中心とする海外投資家から注目されている」。
各地域の主要都市が投資先のトップに
出所:グローバル投資家意識調査、 CBRE 、 2016 年
また、対外投資への関心は依然として強く、回答者の5人に2人は域外への投資機会を探っていると
回答しました。特に、アジア太平洋地域に拠点を置く投資家、中でも韓国とシンガポールの投資家は、
米州やEMEAの投資家よりも域外への投資に積極的です。
2016年の調査で顕著にみられた特徴の一つとして、コアアセットに対する需要が飛躍的に高まった
一方、質の高いセカンダリーアセットおよびバリューアッド型アセットへの関心が低下したことが挙げら
れます。セカンダリーアセットに対するリスク許容度は前年に比べて高いと答えた回答者の割合は
21%で、2015年の37%から大幅に低下しました。この結果が不動産投資市場に実際に反映されると
すれば、ここ数年縮小傾向にあったプライムアセットとセカンダリーアセットの利回り格差が拡大する
ことも考えられます。
アセットタイプ別に見ると、オフィス(30%)への関心が引き続き最も高いものの、2015年に比べて
2016年は若干人気が落ちています。一方、リテール(21%)、住宅(20%)への関心が2015年に比べ
て高まっています。
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CBRE News Release
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アセットタイプで最も人気が高いのは引き続きオフィスだが、
リテール、住宅への投資意欲も高まる
出所:グローバル投資家意識調査、 CBRE 、 2016 年
調査の方法および回答者の構成
「CBRE グローバル投資家意識調査」は、CBRE の顧客を対象に 2016 年 1 月 11 日~2 月 3 日に実施さ
れ、世界各地の 1,250 名を超える投資家から回答が寄せられました。回答者の投資家タイプは多岐にわ
たり、年金基金や保険会社、ファンド・マネージャーやアセット・マネージャー、ソブリン・ウェルス・ファンド、
銀行といった機関投資家が 50%を占めています。なお、地域によって回答者の構成にばらつきが存在しま
す。
EMEA(欧州・中東・アフリカ)では、ファンド・マネージャーおよびアセット・マネージャーの数がアジア太平
洋地域および米州地域を上回る一方、未上場不動産会社が占める割合はこれら 2 つの地域よりも低くな
っています。それ以外については、各地域における回答者の構成に大きな違いはありませんでした。
投資家の属性によって回答に大きな差が出ることはありませんでしたが、そのような場合にはレポートに
明記しました。「CBRE グローバル投資家意識調査」の結果は加重平均に基づいています。ウェイト付けは
各地域から域外に運び出される資金量の長期的な構成比を基準としています(米州地域 50%、アジア太
平洋地域 14%、EMEA36%)。前述の通り、各地域の違いはウェイト付けに反映されています。
CBRE について
CBRE グループ(NYSE:CBG)は、「フォーチュン 500」や「S&P 500」にランクされ、ロサンゼルスを本拠とする世界最大
の事業用不動産サービスおよび投資顧問会社です(2014 年の売上ベース)。全世界で 70,000 人を超える従業員、
400 カ所以上の拠点(系列会社および提携先は除く)を有し、不動産オーナー、投資家、オキュパイアーに対し、幅
広いサービスを提供しています。不動産売買・賃貸借の戦略的アドバイスおよび取引業務、コーポレートサービス、プ
ロパティマネジメント、ファシリティマネジメント、プロジェクトマネジメント、事業用不動産ローン、不動産鑑定評価、不
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