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9.退職・解雇

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9.退職・解雇
9 退職・解雇
事例9-1 労働事務所から P4D を経て P4P までの一例
関連情報
1.企
業
の
業
種
製造業
2.問 題 の あ っ た 時 期
2002 年 7 月~2005 年 6 月
3.体験の際の職種・職務
ディレクター
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
パスルアン
A.困難事例の概要
2002 年 7 月、スーパーバイザーであったローカルスタッフの R は、出入りして
いたゴミ回収業者に、私用で使う目的で、製品を梱包するカートンを持ち出すよ
う指示した。
ゴミ以外の材料がトラックに載せられているのをとがめた警備員が、
そのゴミ回収業者の運転手と口論になった末、業者の一人が半月刀のようなナイ
フを手に「殺すぞ!」と脅し始めたことから大問題となった。このため R に警告
書 No.3(最も重大な違反行為を行った者に対して発行される警告書。
(注)を参
照のこと。
)が発行された。
2002 年 9 月、残業中に R の率いるチームの不注意でゴミ置場から出火した。警
備員の迅速な行動でその火は鎮火されたが、発見が遅れれば火勢を増し、家屋に
燃え移る危険があった。やはり警告書 No.3 が発行された。
2003 年 7 月、R の勝手な判断で作業の基準が変更され、それが元で出荷先から
重大なクレームが発生した。R が不良を知りながら、梱包作業が続行されたこと
が主原因であることが確認され、警告書 No.3 が発行された。
2003 年 7 月、先の不良混入について再々注意を受けたにもかかわらず、再度不
良品混入を発生させたため、スタッフに降格された。
2003 年 9 月、R は日本の最高責任者が来訪中、スタッフミーティングを無断欠
席した。ディレクター(私)は彼の無責任さに激怒し、全員朝礼直後に彼を呼び
出した。厳重に注意勧告、つまり、彼を徹底的に怒鳴りつけた。その日中に再度
157
9 退職・解雇
の降格を決定し、サブリーダー格まで落とすことになった。R は会社決定の降格
を、いわれのないことであるとして拒否し、人事部と口論になった。その後、R
は再度の無断欠勤という態度を示し、数日後に私は労働法 169 条に該当する行為
を行ったという意味で退職決定申請書を地方労働紛争終了委員会(P4D)に提出し
た。P4D より、R の申請書を受領した報告が当社にも到着し、その後、R の弁護士
と名乗る者から電話が入り「R は精神的に衰弱していること。
」
、
「会社は彼を解雇
するべきであること。
」
、
「この日より会社は彼と直接話をせず、すべて弁護士を通
して話をしなければならないこと。
」などを通知してきた。これに対し、当社は彼
を解雇するとは一切公言しておらず、
「すべては R の規則違反が原因であること。
」
、
「社としては彼が反省し、今後、精勤するのであれば見合う給料などは公平に支
給する考えであるが、辞職したいのであれば正式文書を提出すべきであり、彼ら
の訴えによりむしろ 169 条第 3 項が適用されるのは必至であること。
」
などを説明
した。しかし、R の弁護士はあくまでも当件は 169 条第 1 項に基づく会社側の責
任による解雇に相当することを主張し、このことから紛争は明らかになった。
2003 年 10 月、新聞記者を名乗る人物が来訪し、当社が従業員を不当解雇しよ
うとしているという情報に基づき、取材したいと申し入れてきた。警備員から、
約束のない者の立入りは許可できないことを説明させ、送り返すこととした。そ
の後は何ら連絡はなかった。
2003 年 10 月、担当管轄警察署より、ディレクターの調書を取りたいと正式要
請文書が発行された。私は指図に従って警察署へ出頭し、取調べを受けた。その
後、さらに上部機関に当たる警察署から再度取調べを行いたいと文書による通知
を受け、出頭し同様の手続を取ることとなった。前後して地域管轄警察署の刑事
が頻繁に当社を訪れるようになった。
2004 年 3 月、
管轄労働事務所の決定で
「本件は労働法 169 条 3 項の適用に従い、
会社は労働法 156 条第 2 項、第 3 項の退職手当・功労金の支払義務はない。
」とい
うことが文書により証明された。当社はこの結果を受け入れたが、R と R の弁護
士はこれを不服として、P4D(地方労働委員会)へ解決を求めることになった。
158
9 退職・解雇
2004 年 5 月、P4D の決定は「会社は、労働事務所の決定を前提として、2004 年
3 月までの給料、2003 年度の THR(レバラン手当)
、基本給 3 ヵ月の 15%、未消化
有給休暇手当を支払わなければならない。
」というものであった。当社はこの結果
を受け入れたが、R と R の弁護士はこれを不服として、P4P(中央労働委員会)へ
解決を求めることになった。
2005 年 5 月、P4P の決定は「P4D の決定を前提として、会社にも非があるので、
P4D の決定金額に、退職手当・功労金として 7 ヵ月分の給料を加えた金額を支払
うこと。
」というものになった。当社はこの決定を受け入れ、R と R の弁護士も承
諾した。
2005 年 6 月、残金の支払が行われ両者とも最終文書にサインし、当件は完了し
た。
B.対処概要
1.当社の一例に過ぎないかもしれないが、ゴミ回収業者は、ある特定の地域出
身者の集団であり、地元の人々は一般に「マフィア」と称している。ゴミ回収
業者に限らず、ある種の勢力を持つ集団であれば「マフィア」と呼びなわされ
ているようであり、当初イメージしていた日本の「ヤクザ」とはかなり意味合
いが異なるように思われる。
「本物」ももちろん存在するであろうが、当地での
「マフィア」と言うのは従業員用のバス運転手組合も含み、かなり広い意味で
使われているようである。いずれにしても、刃傷沙汰に至るかもしれなかった
事態は重大事と考え、業者の責任者=ボスを呼出し、事件経緯の申し開きをさ
せた。
この処置は当地に長く居住しておられ、現地の風習に精通したある日本人の
方のご助言に従ったものである。いわく「マフィアと称される人々に対しては
感情的になって交渉してはいけない。冷静に、好意的に、静かに話し合うべき
である。また、最初から警察に対応・処置を依頼しても無意味である。警察が
どちらの味方になるかは警察の利益次第であり、最初から警察に依頼などしな
159
9 退職・解雇
い方が良い場合が多い。
」
こうして、そのボスとは穏便に交渉させ、刃物を出したその人物は、業者を
首になり、当社周辺に近づかないことが約束された。
2.R が二度目の重大な問題を引き起こした時点で、具体的な解雇手続に入るべ
きであったが、私は解雇するのではなく、教化することが社に利益をもたらす
ものと判断し、結果として問題を先送りする形にしてしまった。日本人がディ
レクターだけであり、赴任後 2 年しか経過していなかったことから、早く有能
な現場責任者を作りたいと焦っていたとも言える。
3.R が弁護士を通じて会社側に労働法 169 条第 1 項に該当する解雇だと主張し
たことから、
「解雇しろ!」
、
「解雇するとは言っていない!」式の奇妙なやり取
りになったが、彼の主張のポイントは、彼の退職(解雇?)の原因は私の横暴
であり、相当の金を補償しなければならないという点にあった。そのため、当
初より会社に非は全くなく、一人の従業員が金目当てに騒動を起こしているこ
とを、社内に周知徹底させ、似て否なる第二・第三の例を発生させないように
腐心した。大きな問題は彼の考え方であり、会社としては同様の例に対しては
断固たる手段・方法を取ることを意識して表明し続けた。
4.インドネシア労使関係を問う時、必ず最初に言われるのは「人前で怒らぬこ
と」である。本件は私が R を人前で怒鳴り散らしたことが発端となったのは事
実であり、できれば人前で怒らぬようにした方が、問題の発展を防ぐことがで
きると考えられるが、経過からしてこの問題はいずれにせよ発生したと思われ
る。特に注意していたのは、絶対に怒っている時に相手の体に手を触れないこ
とと、手振りでも威嚇するようなまねはせず、下げたままにしておくことであ
った。
5.2 回に及ぶ警察の事情聴取の後、担当刑事が頻繁に当社を訪問するようにな
った。訪問時に拳銃に触らせようとしたり、警官のバッジを従業員の目の前で
あからさまに見せ付けたり、何か当社と交渉する材料がないかを探っているよ
うに感じられた。時には、刑事が帰ると、応接間の床に拳銃の弾丸が置かれて
160
9 退職・解雇
いたりしたが、根気良く対応した結果、その後は姿を一切見せなくなったよう
である。
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
1.日ごろから労働事務所と何らかの接点を持つことは、非常に有意義なことで
ある。
2.会社の規則・方針の前ではだれもが平等であることを徹底する必要がある。
また、会社の姿勢を一貫させることも重要である。
3.警察が介入した場合でもこちらに非がなければ、特に問題はないと思われ
る。
(注)当社では、担当労働事務所の認印を受けた会社規則を使用している。
同文書内で、警告書については「警告書 No.1」
、
「警告書 No.2」
、
「警告書 No.3」
の三種類を規定し、
「警告書 No.2 は警告書 No.1 の 2 回分に相当すること。
」及び
「警告書 No.3 は警告書 No.1 の 3 回分に相当すること。
」をうたっており、
「警告
書 No.3 が発行された後、6 ヵ月以内に再度警告書 No.1 が発行された場合、もし
くは期限なく 2 回目の警告書 No.3 が発行された場合は解雇の手続に進む。
」とい
うことになっている。もちろんこの内容については、労働事務所側からも認知さ
れている。また、実際にこのプロセスをたどる場合は、諸種の問責等が考えられ
るので、当社としても軽々しく同規則を当てはめる事例を作ることはない。
(参考資料)
9 退職・解雇 9.1 解雇(雇用関係の終了)
(3)労働者による雇用関係の終了の申請
9.3 退職金(退職手当等) (1)関係法令
161
9 退職・解雇
事例9-2
問題のある社員の解雇
関連情報
1.企
業
の
業
種
製造業
2.問 題 の あ っ た 時 期
1996 年 6 月頃
3.体験の際の職種・職務
代表取締役社長
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
ブカシ
A.困難事例の概要
問題のある社員をなかなか解雇できないことに苦労した。また、やっと解雇
できたが、法外な退職金などを支払わされた。
B.対処概要
インドネシアの法律に従い、問題のある社員に警告書などを発行して解雇し
ようとしたが、社員が地方の労働事務所に提訴し、半年くらいの時間をおいて、
最終的には当時の労働大臣の裁決で解雇できなかった。解雇できなかった社員
は現場に復帰したが、通常の作業をさせることができずに、ただ会社に出勤し
ているだけの状態が続いた。ところが労働事務所より指導が入り、現状のよう
なことはだめだと知らされ、仕方なく通常の退職金に法外な金額をプラスし退
職させた。
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
問題の社員を解雇しようとする場合、まずは労働事務所に相談することが大
事である。問題のある社員の事情を伝え、指導を受けて解雇する場合は問題な
く解雇できる。その場合、労働事務所の職員に対していくらかの指導料を支払
うほうが良い。
(指導料を支払わないと不利益を被るものでもないが。
)
162
9 退職・解雇
事例9-3
違法サボタージュの扇動者を含む
不良社員 5 人を解雇した
関連情報
1.企
業
の
業
種
製造業
2.問 題 の あ っ た 時 期
2002 年 3 月頃
3.体験の際の職種・職務
現地法人の社長
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
西ジャワ州ボゴール県
A.困難事例の概要
2002 年の賃金改定交渉は、従来の年功序列型の賃金体系を成績重視の職務職
能型に移行したいという目的もあり、賃上げ総額の配分論議で交渉が長引いて
いた。賃金交渉が長引く中、組合幹部が上部団体組織への交渉説明で外出中の
2002 年 2 月、午前 9 時より午後 2 時までの間、約 70 名の従業員が職場を放棄
して組合事務所前に集合しサボタージュを行った。労働組合は関知していない
完全に違法な集団行為であった。組合執行部の組合員に対する賃金交渉の経緯
の説明方法に不備があったと考えられ、複数の扇動者が数日前よりサボタージ
ュ実施の扇動活動をしていたらしい。
事態の収拾直後からサボタージュの扇動者を探したが特定ができず、数名の
扇動者を含む 5 名の不良社員を長時間かけて解雇した。
B.対処概要
執行権のある組合役員は不在であり、その他の役員はサボタージュには参加
していなかったが、この事態にただ右往左往しているだけであった。外出中の
委員長達を呼び戻し、組合執行部と組合員との対話集会が開催され、午後 2 時
から全員が職場に復帰しサボタージュは収拾した。急ぎ、賃金交渉とは別に労
使会議を開催して、今回の騒動の原因と処罰対応の話合いをもった。
163
9 退職・解雇
1.今回のサボタージュの原因は、労働組合の説明方法に問題があったと考え
られる。従来の交渉経緯の説明は、執行部が職場委員会にて説明後、職場委
員が各職場単位で行っていたようだ。したがって職場間で差異が生じ、説明
がない職場もあったようだ。今後、組合は交渉経緯をタイムリーに、全員集
会をもって執行役員が組合員に説明するよう指導した。
2.会社側はサボタージュによる生産設備の未稼働損失金額を組合側に提示し、
サボタージュをした全員を対象に、4 時間分の賃金カットを申し入れた。事
前に労働省の管轄支局の担当官には賃金カットの正当性は理解されていたが、
サボタージュ参加者の全員確認はできず、確認できた者だけでは不公平であ
ることを理由に、賃金カットは実現しなかった。
3.労働組合をも無視した今回のサボタージュを計画した扇動者を捜し出すよ
う労働組合に申入れをした。しかし、解雇処分を警戒して 4 人という人数の
みで、名前は明かさなかった。
経営側は、扇動者を見逃すことはできず、サボタージュの参加を確認でき
た 58 名全員に警告書を発行した。その結果、5 名の者が累積 3 回目に達して
いた。サボタージュを扇動した 4 名の確定はできなかったが、労働組合にも
通知をして、所管の労働事務所に解雇の手続きをした。5 名中 3 名は 2 ヵ月
目で解雇に応じたが、2 名は不服を申し立て、6 ヵ月かかったが、最終的には
労働事務所の担当官からの指導もあり、退職金に 1 ヵ月分の賃金分を上積み
して決着した。
この 5 名の中にサボタージュの扇動者が含まれていたと確信している。
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
1.組合活動の歴史が浅いためか、委員長をはじめ、組合幹部は労働組合の仕
事を理解しているとは思えない。単なるメッセンジャーボーイで良いと思っ
ているようだ。労使会議、懇談会、団体交渉等の会合で、常に組合幹部教育
を念頭に接すべきと感じた。
164
9 退職・解雇
2.労働事務所は、存在する地域での「駆け込み寺」のような役割もあるよう
だ。それだけ労働組合の存在感が薄いのであろう。したがって、日頃から労
働事務所とのパイプを作っておくことが大切である。そして懲罰を科する事
態が発生した場合は、状況を必ず写真、ビデオ等で記録しておくことが大切
である。後の事実確認の証拠となる。
3.労働法には、日本と同様の意味での「懲戒解雇」はない。
((注)を参照の
こと。
)会社側に多大な損害を与えての解雇であっても、刑事事件を起こして
の解雇であっても、労働法で定めた雇用関係終了に伴うお金を要求される。
4.従業員を解雇できる手段として、警告書の発行制度があるが、この制度も
極めて労働者側優位に定められている。
・警告書の発行は本人が認めたものが有効とされる。
・警告書の発行(1回の有効期間は 6 ヵ月以内)で累積 4 回に達すると労働事
務所に解雇の申立てができる。
・労働事務所による事実確認調査の後に、本人は不服の申立てができる。
・労働裁判にまで発展することもあるが、経営側は、必ず解雇するという徹底
した意思を持ち続けることが肝要。
・経営側の意思が固く変わらないと判断されると、退職勧告を受け入れやすく
する策として、当局側は退職金の上積みを提示してくる。
・最終的には何がしかの上積みで決着する。
(注)
広辞苑によると、懲戒解雇とは「企業の規律・秩序に違反したり利益を著しく
損なう行為をしたりした労働者に対し、使用者が制裁として行う解雇。通常、退
職金は支給しない。
」と説明されている。
(参考資料) 9 退職・解雇 9.2 警告書 (1)関連法令
165
9 退職・解雇
事例9-4 リストラによる早期退職
関連情報
1.企
業
の
業
種
2.問 題 の あ っ た 時 期
2003 年頃
3.体験の際の職種・職務
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
A. 困難事例の概要
リストラのため役職ポストを減少させることに伴い早期退職を実施したが、一
部の職員が警察に駆け込んだ。
B.対処概要
そもそも労働問題は労働・移住省の管轄であり、このケースでも P4D(地方労
働紛争終了委員会)において労働者側、雇用者側が出廷して争ったが、法律・規
則が明確でないこと、調停官のレベルの問題、あるいは背後に労働者側からの贈
賄行為があったのかもしれないが、
ともかく不透明な裁定しか出なかった。
一方、
地方警察は民事事件である本件に介入を続けた。労働者側が仕組んだものと思わ
れるが、
地方メディアが一方的に労働者側の言い分を書くなどの問題も起こった。
最終的に、警察上層部への働きかけで問題は一気に解決した。
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
労働問題に警察が介入した場合、違法行為がなくても投獄などのハラスメント
を行うことがある。また、警察としては訴えがあった場合に違法行為の有無を調
査する必要があるという理由で会社人事担当者を拘束することがある。
166
9 退職・解雇
事例9-5
会社閉鎖と従業員解雇
関連情報
1.企
業
の
業
種
製造業
2.問 題 の あ っ た 時 期
2002 年 1 月~2002 年 2 月頃
3.体験の際の職種・職務
ダイレクター(グループ現地法人人事関係統括)
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
タンゲラン市
A.困難事例の概要
1.タンゲラン地区の同一敷地内に、業務形態・労働条件の異なるグループ傘
下の現地法人が 6 社あり、それぞれ各社ごとに労組が存在していた。1999 年
以降各社で賃金・ボーナスなどをめぐり違法スト・示威行動が頻発、またグ
ループ内労組の連携も生まれていた。
2.このような中で、傘下の縫製会社(6 社のうちの 1 社)の業績不振が続き、
過去経験したことのない会社閉鎖・従業員解雇を行うことになった。
もちろんトラブルなく、かつ最小限の負担で短期間に完了させる必要があ
った。
3.インドネシアの会社閉鎖に関する法律を調べた結果、会社閉鎖に関する労
使間の合意を得て、その上で中央労働紛争終了委員会の解雇許可を得て従業
員解雇ができれば、あとは会社清算に伴う事務処理だけであることが判明し
た。
しかし、会社閉鎖の労使交渉時期がベア交渉時期と重なり、ベア交渉結果
が解雇による退職金水準に跳ね返るだけでなく、同一敷地内のグループ各社
のベア交渉や、将来仮に会社閉鎖や人員合理化となった時の解雇退職金水準
にも影響するという複雑な交渉となった。
167
9 退職・解雇
B.対処概要
会社のシナリオに沿って進んだ交渉前半部分と、労組執行部の実権を有力女
性執行委員に奪われてコントロールが効かなくなった交渉後半部分に分けて記
述する。
<交渉前半部分:2002 年 2 月上旬から中旬>
1.株主総会前にローカル事務部長をキーマンと定め、閉鎖の理由・経緯を説
明し、交渉責任者として協力を求めた。
2.株主総会で閉鎖を議決後、マネージャー層及び労組幹部に、会社閉鎖とな
らざるを得ない理由・経緯を説明。労使による自主交渉・自主解決について
協力を依頼した。
3.同一敷地内のグループ他社ローカル事務部長を集め、縫製会社の閉鎖の決
定と、閉鎖に至った理由・経緯を説明。閉鎖会社労使による自主交渉・解決
へ向け、協力を依頼した。
4.水面下で閉鎖会社のマネージャー・労組幹部・タンゲラン労働局に根回し
を行った後、全従業員に会社閉鎖と解雇を通告した。その直後に従業員を自
宅待機(有給)させ、従業員からのプレッシャーを受けない形で労組と閉鎖
に向けた解雇手当水準交渉及びベア交渉に入った。
(注)①会社としては、業績不振であっても閉鎖・倒産による法定解雇手当(退
職金)は支払わざるを得ないとの覚悟で交渉に臨んだ。
②タンゲラン労働局は、倒産による法定水準のみで決着をつけようとす
れば、外部から介入の口実を与えるので、プラスαをアドバイスしてい
た。
③この時点で労組委員長は、法定退職金ベースにプラスαで決着をつけ、
上手く収まれば、労組役員への協力加算金を得られるものと期待してい
た。
5.縫製会社の閉鎖交渉を進めながら、同一敷地内グループ各社では、ベア交
渉に着手。2002 年は前年に続き、1月に最低賃金が大幅アップ(38%強)し、
168
9 退職・解雇
また 1 月中旬に突然メガワティ大統領が、燃料価格を平均 22%引き上げたた
め、各地で違法ストが起きていた。このような状況下で、グループ他社は自
社のベア交渉に手一杯となり、縫製会社の閉鎖交渉に手を貸せない状況とな
っていた。
6.労組執行部への根回しを継続しながら、閉鎖による解雇手当につき法定退
職金水準プラス帰郷旅費を提示し、ベアも最高のアップ額を示し、一挙に労
使合意を図った。
<交渉後半部分:2002 年 2 月中旬から下旬>
1.会社が解雇手当の具体額を提示したところ、それまで目立った動きのなか
った女性執行委員が、日本の親会社の支払い能力を理由に、大幅な解雇手当
水準アップを主張。労組執行部の実権を握り、外部との接触を開始して要求
が通るまで争うと主張した。
2.労組はそれまでの労使協議の経緯をすべて破棄し、新たに閉鎖時の法定退
職金の 5 倍を書面で要求してきた。二者協議で決裂した場合は中央労働紛争
終了委員会に持ち込み、三者協議で自分達の主張が認められるまで交渉する
というスタンスを取った。
3.会社は粘り強く交渉し、まずベア交渉を終結させた。次にタンゲラン労働
局から閉鎖時の法定退職金水準を書面で取り付け、プラスαの金額を増額し
て労組との交渉を続けたが難航する。矢面に立ったローカル事務部長が、日
本人の手先として圧力を受け、一時は交渉の糸口も見出せない状況となった。
4.会社は、プラスαを増額する一方、マネージャー層に会社の考えを説明し、
労組執行部の説得にも当たった。その中で、会社説明に理解を示したマネー
ジャーが労組執行部を説得したところ急展開となり、二者協議を再開した。
閉鎖による解雇手当にプラスαを増額して、合理化時の解雇手当水準並みで
決着することができた。
結果として、従業員・労組による示威行動や、機械の破壊などの混乱は一
切なく、話し合いで解決できた。
169
9 退職・解雇
労使合意後、会社から日系の同業者に従業員を紹介し、15 名程度の再雇用
も実現できた。
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
1.非常事態の対応には、最悪のシナリオを準備しておくこと。
2.労働局や行政への根回し(ロビー活動)は不可欠。労働局や行政は、労働者
寄りの見解や判断を示すことが多いが、だからといって根回しをしないと会
社側が孤立してしまう。むしろ会社側の主張を理解させ、労働局や行政をで
きるだけ味方につけ、相手への抑止力に利用するロビー活動として割り切っ
て取り組むべきである。
3.信頼関係を作るまでコミュニケーションを徹底する。平時からのコミュニ
ケーションの重要性はいうまでもないことであるが、非常時にはキーマンと
とことん納得できるまでコミュニケーションを図る必要がある。最後はお互
いに信頼関係が築けているかどうかで結果が分かれることが多い。
4.インドネシア人による交渉・解決を行う。インドネシア人は日本人と比べ
はるかに交渉術にたけており、また緊迫した局面における交渉の条件や、金
銭感覚は日本人ではなかなかつかみきれないものがある。
交渉方針や妥結目標水準は、日本人が立案するにしても、実際の交渉や駆
け引きはインドネシア人のキーマンを信頼して任せたほうが良い。
5.情報の入手と分析が特に重要である。インドネシア人は政治好きであり、
交渉好き。一度事が起こると様々な情報が飛び交うことになる。これには携
帯電話も一役買っており、情報が伝わるのは驚くほど早い。これに対抗する
には、様々なルートの情報を入手・整理してよく分析することが大事であっ
た。さらに労働問題に詳しく実践の経験豊富な弁護士を確保し、インドネシ
ア労働法と解釈のアドバイスを得られたことも大いに役立った。
170
9 退職・解雇
(参考)関係労働法令
インドネシアにおいては、解雇(正確には「雇用関係の終了」)が発生した場
合には、経営者は退職手当(uang pesangon)、勤続功労金(uang pengharugaan
masakerja)又は帰郷旅費、年次休暇の買取り等受け取るべき権利の損失補償金
(uang penggantian hak yang seharusnya diterima)を労働者に支払わなけれ
ばならないと規定されている。
(2003 年法律第 13 号第 156 条)
退職手当や勤続功労金は、勤続年数の長さに応じ、月額賃金の何倍という形
で定められている。受け取るべき権利の損失補償金は、雇用関係を終了しなけ
れば当然受け取ることができた各種の権利的事項を金銭に換算したもの等とな
っている。
雇用関係の終了が発生するのには様々な場合があるが、それぞれ場合に応じ
て退職手当及び勤続功労金を規定の何倍支払うかが規定されている。
(参考資料)
9 退職・解雇
9.3 退職金(退職手当等) (1)関係法令
171
9 退職・解雇
9 退職・解雇 関連解説
9.1
解雇(雇用関係の終了)
(1)無断欠勤による雇用関係の終了
労働法第 168 条
第 1 項 労働者が正当な証明を添付して書面で説明することなく連続して就労
日 5 日間無断欠勤し、経営者が正しく書面で 2 回呼び出した場合には、
自己都合退職したとみなし、雇用関係を終了(PHK)することができる。
第 2 項 第 1 項に述べる正当な証明が添付された書面の説明は、遅くとも労働者
が欠勤後出勤する第 1 日目に提出されなければならない。
第 3 項 第 1 項に述べる雇用関係の終了の場合、該当する労働者は第 156 条第 4
項の規定に従って損失補償金を受ける権利を持ち、労働契約、就業規則
又は労働協約中に金額と実施について決められている離職手当が支給
される。
(法解釈)第 1 項における「正しく呼び出す」とは、労働者の報告に基づき会社
に記録されている労働者の住所あてに書面で呼出しを行うことである。最初と
第 2 回目の呼出しの間隔は最低 3 労働日以上が必要である。
(出典) http://www.jjc.or.id/roudou/roudou0212.html
(2)責任当局での拘留による雇用関係の終了
労働法第 160 条
第 1 項 (抄)労働者が、経営者の訴えによらず罪を犯したと推定されたために
当局に拘留されている場合、経営者は賃金を支払う義務はないが、労働
者が引き受ける家族に対して次の規定(省略)のとおり支援を与えなけ
ればならない。
第 3 項 経営者は、しかるべき手続によって第 1 項に規定される刑事事件の過程
にあり労働ができない労働者について、6 ヵ月後に雇用関係を終了させ
ることができる。
172
9 退職・解雇
第 5 項 裁判所が 6 ヵ月の期間が終了する前に刑事事件の判決を下す場合、経営
者は該当する労働者の雇用関係を終了させることができる。
第 6 項 第 3 項及び第 5 項に規定される雇用関係の終了は、労使関係紛争終了機
関の決定なしに行われる。
(出典) http://www.jjc.or.id/roudou/roudou0212.html
(3)労働者による雇用関係の終了の申請
労働法第 169 条
第 1 項 経営者が以下の行為を行った場合、労働者は労働紛争調停機関に、雇用
関係の終了を申請することができる。
a. 労働者を虐待したり、侮辱あるいは脅迫した。
b. 法律規則に違反する行為を行うよう労働者をそそのかし又はそのよ
うな行為をさせた。
c. 3 ヵ月又はそれ以上継続して所定の支払日に賃金を支払わなかった。
d. 労働者に約束している義務を果たさなかった。
e. 契約以外の仕事をするよう労働者に命令した。
f. 労働者の生命、安全、健康、道徳に危険を及ぼす仕事を与え、その仕
事は労働契約に記載されていなかった。
第 2 項 第 1 項に述べる理由により雇用関係を終了(解雇)される労働者は、第
156 条第 2 項の規定の 2 倍の退職手当、第 156 条第 3 項の規定の 1 倍の
勤続功労金と第 156 条第 4 項の規定に従って損失補償金の支払を受ける
権利を持つ。
第 3 項 経営者が第 1 項に述べる行為を行っていなかったことが、労働紛争調停
機関によって証明された場合には、労働紛争調停機関の決定なく雇用関
係の終了(解雇)を行うことができ、該当する労働者は第 156 条第 2 項
の規定の退職手当、第 156 条第 3 項の規定の勤続功労金を受理する権利
を持たない。
(出典) http://www.jjc.or.id/roudou/roudou0212.html
173
9 退職・解雇
9.2
警告書
(1)関連法令
労働法第 161 条
第 1 項 労働者が労働契約、就業規則又は労働協約中に決められている規定に違
反した場合には、該当する労働者に第 1、第 2、第 3 警告書を続けて与えた
後に経営者は雇用関係を終了(解雇)することができる。
(法解釈)2003 年法律第 13 号労働法においては、労働者が労働契約、就業規則
又は労働協約中に決められている規定に違反した場合、経営者は該当する労働
者に第 1、第 2、第 3 の警告書をそれぞれの警告書の有効期間(第 161 条第 2
項では最長 6 ヵ月、労使の合意があればそれ以上の期間も可。
)内に与え、更に
労働者が有効期間内に違反した場合、労働事務所の許可を得て解雇できること
となっている。
(つまり 4 回の違反で解雇できる。
)
第 2 項 第 1 項に述べる警告書はそれぞれ最高 6 ヵ月間有効である。ただし、労働
契約、就業規則又は労働協約中に異なる規定がある場合は例外である。
(法解釈)それぞれの警告書は、労働契約、就業規則又は労働協約に定められる
規定に従って順番を追って又は順番を追わずに発行できる。警告書が順番通り
に発行される場合、
最初の警告書は 6 ヵ月間有効である。6 ヵ月の猶予期間中に、
労働者が労働契約、就業規則又は労働協約の規定に再度違反した場合には、経
営者は第 2 警告書を発行できる。その有効期間は同様に、第 2 警告書の発行か
ら 6 ヵ月間である。労働者が労働契約、就業規則又は労働協約の規定にまだ違
反する場合には、経営者は第 3(最終)警告書を発行できる。その有効期間は、
第 3 警告書の発行から 6 ヵ月間である。第 3 警告書の猶予期間内に、労働者が
再び労働契約、就業規則又は労働協約の規定に違反した場合には、経営者は解
雇を行うことができる。第 1 警告書が発行されてから 6 ヵ月の期間が経過した
後に、該当する労働者が労働契約、就業規則又は労働協約の規定に再度違反し
た場合には、経営者が発行する警告書は再び第 1 警告書であり、第 2 警告書、
第 3 警告書についても同様に適用される。
労働契約、
就業規則又は労働協約は、
174
9 退職・解雇
第 1 で最終の警告書を与えることができる特定の違反を記載することができる。
第 1 で最終の警告書の猶予期間内に、労働者が労働契約、就業規則又は労働協
約の規則に違反した場合には、経営者は雇用関係の終了(解雇)を行うことが
できる。6 ヵ月の猶予期間とは、その間違いを改めることができるように労働
者を教育する施策として意味を持ち、もう一方ではこの 6 ヵ月の期間は、経営
者が該当する労働者の業績を評価する十分な時間である。
(出典) http://www.jjc.or.id/roudou/roudou0212.html
9.3
退職金(退職手当等)
(1)関係法令
労働法第 156 条
第 1 項 雇用関係の終了(解雇)にあたり、経営者は退職手当(uang pesangon)
及び/もしくは勤続功労金(uang penghargaan masa kerja)及び本来なら
ば受け取るべき権利の損失補償金(uang penggantian hak yang
seharusnya diterima)を支払う義務を負う。
第 2 項 第 1 項でいう退職手当の計算は、少なくとも以下のとおりとする。
a. 勤続年数 1 年未満
1 ヵ月分賃金
b. 勤続年数 1 年以上 2 年未満
2 ヵ月分賃金
c. 勤続年数 2 年以上 3 年未満
3 ヵ月分賃金
d. 勤続年数 3 年以上 4 年未満
4 ヵ月分賃金
e. 勤続年数 4 年以上 5 年未満
5 ヵ月分賃金
f. 勤続年数 5 年以上 6 年未満
6 ヵ月分賃金
g. 勤続年数 6 年以上 7 年未満
7 ヵ月分賃金
h. 勤続年数 7 年以上 8 年未満
8 ヵ月分賃金
i. 勤続年数 8 年以上
9 ヵ月分賃金
第 3 項 第 1 項でいう勤続功労金の計算は、以下のとおりとする。
a. 勤続年数 3 年以上 6 年未満
175
2 ヵ月分賃金
9 退職・解雇
b. 勤続年数 6 年以上 9 年未満
3 ヵ月分賃金
c. 勤続年数 9 年以上 12 年未満
4 ヵ月分賃金
d. 勤続年数 12 年以上 15 年未満
5 ヵ月分賃金
e. 勤続年数 15 年以上 18 年未満
6 ヵ月分賃金
f. 勤続年数 18 年以上 21 年未満
7 ヵ月分賃金
g. 勤続年数 21 年以上 24 年未満
8 ヵ月分賃金
h. 勤続年数 24 年以上
10 ヵ月分賃金
第 4 項 第 1 項でいう受け取るべき権利の損失補償金は以下を含む。
a. 未取得かつ有効な年次休暇
b. 労働者とその家族が、労働者の採用された場所へ戻るための費用
c. 住居、薬品及び医療費の補償は、退職手当並びに/又は条件を満たす
者については、勤続功労金の 15%とする。
d. 労働契約、就業規則もしくは労働協約に定められる他の事項
第 5 項 第 2 項、第 3 項、第 4 項でいう退職手当、勤続功労金、損失補償金の計
算の変更は、政令で定める。
労働法第 157 条
第 1 項 退職手当、勤続功労金及び延期している本来ならば受領する権利の損失
補償の計算基本として用いられる賃金構成は以下からなる。
a. 基本給
b. 労働者とその家族に支給されるあらゆる種類の手当、無料で労働者に
支給される現物の購入価格、また、労働者が補助を受け購入しなければ
ならない場合には、購入価格と労働者が支払うべき価格の差額を賃金と
みなす。
(出典) http://www.jjc.or.id/roudou/roudou0212.html
176
9 退職・解雇
(法解釈)退職手当や勤続功労金は、勤続年数の長さに応じ、月額賃金の何倍と
いう形で定められている(図参照)
。受け取るべき権利の損失補償金は、雇用関
係を終了しなければ当然受け取ることができた各種の権利的事項を金銭に換算
したもの等となっている。
(構成要素は表 1 参照)
雇用関係の終了が発生するのには様々な場合があるが、それぞれ場合に応じ
て退職手当及び勤続功労金を規定の何倍支払うかが規定されている。
(表2参
照)
図 インドネシアにおける雇用関係終了時の退職金等について
10
9
8
退
職
手
当
月
額
7
6
5
4
3
2
1
0
3
6
9
1 2
1 5
1 8
2 1
2 4
勤続年数
勤続年数
11
10
9
8
勤
続
功
労
金
7
6
5
4
3
2
1
0
3
6
9
1 2
1 5
1 8
2 1
2 4
勤続年数
177
9 退職・解雇
表1 受け取るべき権利の損失補償金(労働法第 156 条第 4 項)
号
事項
解説
a
年次休暇
まだ労働者が取っておらず、まだ無効になっていない年次休
暇を賃金に換算して損失補償金に算入するもので、有給休暇
を会社が買い取る形となる。
b
帰郷旅費
労働者とその家族が、労働者が採用された場所に帰る費用。
c
住宅手当
住宅手当、医療治療費の補償として、退職手当又は勤続功労
及び
金を受け取る条件を満たす労働者は、退職手当又は勤続功労
医療治療費
d
その他
金の 15%の額を受け取ることができる。
労働契約、就業規則又は労働協約に定められるその他の事項。
178
9 退職・解雇
表2 インドネシアにおける雇用関係終了時の場合に応じた退職金等について
場合
該当条文
第 156 条
第 156 条
第 156 条
第 2 項の
第 3 項の
第 4 項の
退職手当
勤続功労金
損失補償金
1倍
1倍
規定通り
2倍
1倍
規定通り
1倍
1倍
規定通り
2倍
1倍
規定通り
1倍
1倍
規定通り
会社のステータスの変更、
合併融合又は会社の所有権
163 条
変更時、労働者が雇用関係を
第1項
継続する意志がない場合
上記の場合であって経営者
が会社で労働者を受け入れ
る意志がない場合
会社が継続して 2 年間赤字
で、又は不可抗力により会社
を閉鎖する場合
上記の場合でなくとも効率
を高めるという理由で雇用
関係を終了する場合
会社が破産したことを理由
に雇用関係を終了する場合
163 条
第2項
164 条
第1項
164 条
第3項
165 条
179
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