2015年9月14日薬剤部のページを公開しました。

● 薬剤部の理念
薬剤部の理念は「医薬品の適正使用推進による
疾病治療の支援」です。この理念の下、薬剤部は処
方せん調剤だけではなく、病棟でも医師・看護師
などのスタッフと協力して、患者さんが安心でき
る質の高い医療を提供しています。
(1) 調剤や服薬指導を通じて、患者さんの服薬に関する安全性を担保する「ジェネラリ
スト」としての役割
医療機能が分化し、多くの患者さんが複数の医療機関を受診しています。また、ジェネリ
ック(後発)医薬品の使用が進む中、正確な薬剤服用歴を把握するには薬剤師の関与が欠か
せません。当薬剤部では、すべての入院患者さんに対し、入院前に使用していた薬剤を調査
するとともに、
「おくすり手帳」や「薬剤情報提供書」を活用して、かかりつけ医や保険薬
局との薬剤関連情報の共有に取り組んでいます。
(2) 専門知識を持つ薬剤師の「スペシャリスト」としての役割
各病棟に配置された専任薬剤師が、感染制御・抗菌化学療法・がん薬物療法・栄養支援・
糖尿病療養指導・腎薬物療法・集中治療領域などの分野で医師等と協議しながら、安全で質
の高い薬物療法を提供しています。現状に満足することなく、
「常にベストは何か」を探り
ながら業務に取り組んでいます。
● 調剤業務 (内服薬・外用薬・注射薬・院内製剤)
主に入院患者さんが使用するお薬を調剤してい
ます。調剤とは、ただ単に薬を取り揃えて袋に入れ
たり、混ぜ合わせたりするだけではなく、
「患者さん
一人一人に合った用量であるか」、
「飲み合わせは悪
くないか」など、患者さんが安心して服用できるよ
うに処方内容を常に確認しています。
食事を摂れない患者さんに対しては、栄養を含ん
だ点滴を無菌的に調製しています。また、医療スタ
ッフ(医師・看護師)の安全を確保し、細菌の混入
を防ぐため、抗がん剤の調製を安全キャビネットで
行っています。
院内製剤では、発売されていない薬を、医師の依
頼に基づいて調製しています。
● 医薬品情報業務
薬剤部では多くの医薬品を管理しています。また、世の中には膨大な数の薬が市販されて
おり、新しい薬も毎年発売されているため、効能・用法・用量・副作用などの医薬品に関す
る情報を、迅速かつ正確に入手する必要があります。
医薬品情報室では、これらの情報を院内に向けて提供したり、他の医療スタッフや患者さ
んからの「薬に関する問い合わせ」に対応するなど、チーム医療に貢献しています。
● 薬剤管理指導業務
病棟担当薬剤師は、患者さんが安全
で適切な薬物治療を受けられること
を目指して、日々業務に取り組んでい
ます。入院患者さんに処方された薬剤
について、作用・副作用・用法・用量・
注意点などを説明し、患者さんの薬に
関する疑問や不安を解消しています。
また、患者さんの体の状態に合わせ
た投与量を医師と相談したり、より効
果的な薬剤の提案を行ったりしてい
ます。他にも、病棟に保管している薬
剤が安全に使用されるよう、使用期限
や保管状態のチェックをしています。
● チーム医療への参画
高度な先進的医療を推進するためには、医療スタッフ
にも専門的知識が必要とされています。それぞれの専門
的知識を活かし、多職種が協力して患者さんの治療にあ
たることで医療の質が向上します。また、安心、安全、良
質な医療を提供するため、各医療スタッフが組織横断的
に活動することも必要です。薬剤師は、緩和ケアチーム・
栄養サポートチーム・感染制御チーム・糖尿病サポートチ
ームなどに積極的に参画し、専門性を活かしてチーム医
療の一翼を担っています。
● 患者さんとの学びの場
腎臓病教室・糖尿病療養指導
医師・看護師・臨床工学技士・管理栄養士・療
養指導士などの多職種とともに、腎臓病教室や糖
尿病療養指導を開催しています。薬剤師は、服薬
の意義、副作用及び服用上の注意などを説明し、
患者さんの薬に対する理解を深め、より良い生活
を送るための教育や支援を行っています。
● 治験業務
新しい「くすり」が、世の中に送り出されるまでには様々な過程があります。その過程の
中でヒトを対象とした臨床試験(これを「治験」と呼びます)は、「くすり」の有効性・安
全性を調べる上で必要不可欠なものです。日頃、私達が飲んだり、塗ったりしている薬も、
すべて「治験」という過程を経ています。病院薬剤師はその厳格なルールに則り、安全かつ
適切な治験が実施されるようにサポートを行っています。
● 薬学生実務実習への取り組み
薬剤部では、県内外薬科大学の薬学実務実習
生を受け入れています。病院薬剤師の業務と責
任を理解し、基本的知識・技能・姿勢を学ぶた
め、2か月半の間、実習を行います。調剤・注
射・病棟・化学療法・栄養サポート・緩和ケア・
感染制御など、あらゆる業務での薬剤師の役割
を体験してもらえるよう、プログラムや実習環
境を整えています。
●薬剤部スタッフの専門・認定薬剤師等の取得
博士(薬学)
1名
日本医療薬学会 がん専門薬剤師
2名
日本病院薬剤師会
1名
がん薬物療法認定薬剤師
認定NST専門療法士
2名
糖尿病療養指導士
3名
日本腎臓病薬物療法学会 認定薬剤師
2名
日本緩和医療薬学会 認定薬剤師
1名
日本病院薬剤師会
3名
感染制御専門薬剤師
日本医療薬学会 指導薬剤師
1名
日本医療薬学会 認定薬剤師
2名
● 認定施設
日本医療薬学会 認定薬剤師研修施設
日本医療薬学会 がん専門薬剤師研修施設
日本医療薬学会 薬物療法専門薬剤師研修施設