イースターを一言で説明すると? What is Easter in one sentence? キリスト教で、イエスの復活を祝う祭りで、キリスト教最古の儀式。 Easter is a Christian festival celebrating the Resurrection of Jesus Christ, which is said to be the oldest and the most principal Christian observance of the year. (キリスト教では、十字架に架けられたイエス・キリストが、数日後に復活したとされて いる) イースターっていつ? When is Easter? 「春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日」 毎年、日付けが変わる移動祝祭日で、 と決められている。具体的には3月 21 日から4月 24 日の間。 2008 年は3月 23 日、2009 年は4月 12 日、2010 年は4月4日。 ところで、西洋のキリスト教会(Western churches)では、上記の方法によってイ ースターの日付けが決まるが、東方正教会(Eastern Orthodox churches)では、別 の計算方法を用いるため、イースターが西洋とは4~5週間ずれることもある。 イースターという名前の由来は? What is the origin of the word "Easter"? 現在、説明としてよりどころとされているのが、8世紀の Bede という神父が唱えた 説で、北方神話の春の女神「Eostre」に由来すると言うもの。本来はキリスト教と は関係のない異教徒の春の祭りだったが、キリスト教の布教の際に、意味を変え、 普及したと言われている。寒さ厳しい暗い冬から、草木が芽吹き動物たちが繁殖す る春へと移り変わる様が、十字架で処刑された後に復活したとされるイエス・キリ ストのイメージと重なり、統合されていったと見られている。 イースターは、古典英語では「Pasch」「Pascha」とも表す。ユダヤ教の「過ぎ越し の祭(Passover)」と「復活祭(Easter)」の二つの意味がある。 1 イースターには何をする? What do people do on Easter Sunday? ■ イースターといえば思い浮かぶ2つのシンボル クリスマスと言えばクリスマスツリーだが、イースターと言えば「イースターエッグ」 。伝 統的に、生命や復活を象徴するものとして、卵が使われてきたのではないかと言われてい る。卵は、「イースターうさぎ」 (Easter hare/Easter rabbit)が運んできたとされ、子だ くさんのうさぎは、古代より、繁栄・多産(fertility)のシンボルだ。(イギリスでは、 野ウサギに「hare」という単語を使うのがふつう。アメリカでは「rabbit」や「bunny」と いう言い方が定着している) ■ 「たまご」を使ったイースターの風物詩 カラフルな紙や布やペイントで卵を彩って家に飾ったり、子どものいる家庭では、庭に卵 を隠して子どもに探させる「エッグハント」(egg hunt)や、ホワイトハウスでも毎年行わ れることで有名な、丘の上から卵を転がす「エッグロール」(egg roll)、卵をスプーンに のせ、落として割らないように気をつけながら、誰が一番にゴールにつけるかを競うレー ス「エッグレース」 (Easter Egg Spoon Race)も人気だ。イギリスでは古代演劇「ペース・ エッグ」 (Pace Egg)が行われる地域も。家族でゆで卵を食べたり、家族や友人など親しい 人とタマゴやウサギの形のチョコレートや、中にプレゼントを入れたチョコレート卵を交 換し合ったりする風習がある。 ■ イースターの風物詩:パレード・カード・食べ物 「たまご」を使った様々なイベントの他に、有名なニューヨークのイースター・パレード のように、にぎやかなパレードを行ったり、生命や再生の象徴として生まれたばかりのヒ ナやうさぎのイラストが描かれたイースター・カードを送ったりする。 たまご以外の、イースターにまつわる食べものとしては、レーズンやスパイスを焼き込ん で十字の印をつけたホットクロスバン(Hot Cross Buns)などがある。 ■ 日本起源のイースターの風物詩、イースター・リリー 「イースター・リリー(Easter Lily)」と呼ばれる大きく白いゆりの花がある。いかにも 古くから西洋に自生していたかのような名前だが、実は、日本起源。沖縄の「テッポウユ リ」が欧米にもたらされたものだ。 白ゆりは、純潔のシンボルとして、聖母マリアを象徴する花として伝統的に親しまれてき た。よく宗教画には、聖母マリアとともにユリの花が描かれている。「マドンナ・リリー」 と呼ばれるユリが一般的だったが、日本の「テッポウユリ」の凛として大きく美しい姿は、 人々を魅了し、圧倒的な人気を得ることになった。 2
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