情報処理技術基礎演習 1 第3回 ハードウエア 問題解答と解説 担当 楳生逸雄 1. フラッシュメモリに関する記述として、適切なものはどれか。 ア 記憶内容を保つための再書き込みが不要で、電気的に全部又は一部分を消して内容を書き 直せるメモリである。 イ 紫外線で全内容を消して書き直せるメモリである。 ウ データを速く読み出せるので、キャッシュメモリとしてよく用いられる。 エ リフレッシュ動作が必要なメモリで、主記憶に広く使われる。 解答 ア 解説 コンピュータでは、プログラムやデータは記憶装置(メモリ)に保存され、読み出されて活用される。 メモリは、おおまかに RAM と ROM に分類される。なお、いろんな種類のメモリが開発されて、当 初の英語の意味とは違った意味で使われているので、注意が必要である。 ! RAM (Random Access Memory): # 元の意味:メモリには番地が振られ、データやプログラムはその番地で管理される。どの番 地でも平等な速さで読み書きできるメモリが RAM。これに対して、磁気テープをメモリと考 えると、データは端から順にしか読み書きできない。 # 現在普通に使われる意味:データの書き込み、読み出しができるメモリ。電源が切れると、 内容が消えてしまう。これは、さらに 2 種類に分類される。 • DRAM (Dynamic RAM):コンデンサに電荷が蓄えられているかいないかで、0、 1 を記憶している。コンデンサに蓄えられた電荷は、時間と共に漏れてしまうの で、定期的に補う必要がある。これをリフレッシュという。構造が簡単で大容量、 安価なため、コンピュータの主記憶に使われる。(エ) • SRAM (Static RAM):リフレッシュしなくてもよいメモリ。リフレッシュしなくてもよ い分、高速。構造が DRAM より複雑なため、小容量、高価。レジスタやキャッシ ュメモリに使われる。(ウ) ! ROM (Read Only Memory) : # 元の意味:読み出し専用メモリ。内容を変更する必要の無いデータやプログラムを入れて おくメモリ。コンピュータ起動時に最初に何をするか書いておいたり、ゲームソフトを納める のに使用される。大容量の ROM には、CD-ROM や DVD-ROM がある。書き込み不可能 # 現在普通に使われる意味:電源を切っても内容が消えない(これを不揮発性という)メモリ。 製造後、ユーザがデータなどを書き込む手段を持つものが多い。 • マスク ROM (Mask ROM):メーカ出荷時にデータが書き込まれており、ユーザ は書き込めない。元々の意味の ROM • PROM (Programmable ROM):メーカ出荷時には何も記録されていない。ユー ザは ROM ライタを使って1回だけ書き込むことができる。 • EPROM (Erasable PROM):書き込んだデータを消去して、再利用できるメモリ。 紫外線を照射してデータを消去する。(イ) • EEPROM (Electrically EPROM):電圧を掛けることによってデータを消去でき るメモリ。数万回の再書き込みが可能。ディジタルカメラに使われるフラッシュメ モリはこのタイプ (ア) 1 2. 二つの入力と一つの出力をもつ論理回路で、二つの入力 A、B がともに 1 のときだけ、出力 X が 0 に なるものはどれか。 A B ア AND 回路 X イ NAND 回路 ウ OR 回路 エ XOR 回路 解答 イ 解説 複雑なコンピュータの働きも、いくつかの基本的な論理回路の組み合わせで実現されている。論 理回路は、現在の入力だけで出力が決まる組み合わせ回路と、現在の入力だけでなく過去の入 力履歴にも出力が依存する順序回路がある。 上記のア~エと NOT 回路は基本となる組み合わせ回路で、入力と出力の関係は下記のとおりで ある。 # NOT: 入力は一つで、出力 X は入力を否定したものになる。 A 0 1 # X 1 0 AND、NAND、OR、XOR の入力 A、B と出力の関係 NAND は AND の出力を否定。OR は「または」と「かつ」であることに注意。XOR は「ま たは」のみに対応。 A 0 0 1 1 B 0 1 0 1 AND 0 0 0 1 NAND 1 1 1 0 2 OR 0 1 1 1 XOR 0 1 1 0 3. あるコンピュータでは、1 命令が表のステップ 1~6 の順序で実行される。図のパイプライン処理を利 用して 6 命令を実行すると、 何ナノ秒かかるか。ここで、各ステップの実行時間は 10 ナノ秒とし、パイ プライン処理の実行を乱す分岐命令などはないものとする。 表 命令の実行ステップ ステップ 処理内容 1 命令コード部の取り出し 2 命令の解読 3 アドレス部の取出し 4 実行番地の計算 5 データの取出し 6 演算の実行 最初の命令 1 次の命令 2 3 1 次の次の命令 4 2 1 5 6 3 4 5 6 2 3 4 5 6 図 命令実行のパイプライン処理 ア 50 イ 60 ウ 110 エ 300 解答 ウ 解説 皆さんが作ったプログラムは、コンパイラで機械語のプログラムに翻訳される。機械語のプログラム は、コンピュータが理解できる「命令語」の集まりからなり、主記憶に保存される。「命令語」には何 をするのかを書いた「命令コード部」と、何番地にあるデータに対してその命令を実行するのかを 書いた「アドレス部」からなる。実行時には主記憶からこれらの命令語が順番に取り出される。命令 コードは2進数で書かれているので、これを「デコーダ」と呼ばれる装置をとおして何の命令か、 「命令の解読」がされる。次に命令語からアドレス部が取り出され、実行番地が計算される。そして 実行番地にある「データを取り出し」て(命令)演算の実行がなされる。アドレス部に書かれた値が そのまま実行番地になることもあるが、何らかの計算をして実行番地を求めることが多い。表の 1~ 6 のステップを順に実行し、繰り返す方式が逐次処理方式である。 一つの命令は 6 ステップからなり、各ステップは 10 ナノ秒(ns)かかるから、1 命令の実行に 60 ns かかる。これを逐次処理で 6 命令実行すると、60 ns ×6 = 360 ns かかる。 パイプライン処理とは、流れ作業による処理のことで、パイプの中を通るにつれて処理が行われる ことをイメージするとよい。6 ステップそれぞれに作業担当者がいると考える。最初の命令が 1 ステ ップを終えて 2 ステップ目に進むと、次の命令は 1 ステップ目の処理を受けることができる。同様に、 次の命令が 1 ステップを終えて 2 ステップ目に進むと、次の次の命令は 1 ステップ目の処理を受け ることができる。このようにして、一つ目から六つ目の命令は次の時間でパイプラインの出口に達 することになる。 一つ目の命令 60 ns 後 二つ目の命令 70 ns 後 三つ目の命令 80 ns 後 四つ目の命令 90 ns 後 五つ目の命令 100 ns 後 六つ目の命令 110 ns 後 単位の話 大きな数を表わす単位、小さな数を表わす単位を覚えよう。 # 大きな数 記号 k M G T P 読み キロ メガ ギガ テラ ペタ 大きさ 103 106 109 1012 1015 # 小さな数 記号 m μ n p f 読み ミリ マイクロ ナノ ピコ フェムト 10-6 10-9 10-12 10-15 大きさ 10-3 3 4. 一つの命令で複数のデータに対して同じ処理を並列に行うので、マルチメディア系の処理に適して いるのはどれか。 ア MIMD イ MISD ウ SIMD エ SISD 解答 ウ 解説 並列処理は、命令とデータの数の関係により、次のように分類される。これを、Flynn による並列処 理の分類と呼ぶ。 多重命令流多重データ流 ア MIMD: Multiple Instruction stream Multiple Data stream コンピュータを複数接続する方式 多重命令流単一データ流 イ MISD: Multiple Instruction stream Single Data stream 該当するコンピュータは存在しない。 単一命令流多重データ流 ウ SIMD: Single Instruction stream Multiple Data stream 複数の演算装置を備えて、いっせいに同じ処理をする方式 単一命令流単一データ流 エ SISD: Single Instruction stream Single Data stream 逐次処理方式。普通のコンピュータはこれ。 マルチメディア系、例えば画像処理では、画面を分割して、それぞれに同じ処理をすればよいこと が多いので、並列化して高速化をはかるときには SIMD 型が適している。 5. 平均命令実行時間が 0.2 マイクロ秒のコンピュータがある。このコンピュータの性能は何 MIPS か。 ア 0.5 イ 1.0 ウ 2.0 エ 5.0 解答 エ 解説 コンピュータの性能(処理速度)を図る物差しに MIPS (Million Instruction Per Second)がある。こ れは、1 秒間に、何個の命令を処理できるかを 100 万単位で表わしたものである。例えば、1 秒間 に 200 万個の命令を処理できるコンピュータの性能は 2 MIPS となる。コンピュータの各命令の実 行時間は、命令毎に異なる。そこで、典型的なプログラムを実行して平均的に 1 命令当たり何秒か かるかを測定する。それを平均命令実行時間という。平均命令実行時間が 0.2 マイクロ秒=0.2× 10-6 秒であれば、1 秒間にはその逆数 5×106 個の命令を処理できることになる。106 は 100 万だか ら、5MIPS となる。 6. プロセッサの割込みで、外部割込みに分類されるものはどれか。 ア 演算例外 イ タイマ ウ ページフォールト エ 命令コード異常 解答 イ 解説 パソコンも含めて現代のコンピュータは、「割込み」で動いていると言って過言ではない。割込みと は、何か仕事をしているとき別の仕事が割込んできたとき、そちらの仕事を先に実行し、それが終 われば元の仕事に復帰することをいう。割込みにより、コンピュータを効率よく(CPU を遊ばせるこ となく)動かし、また、異常時にデータの保護を行う。問題に上げられた事項は全て割込みの原因 となる。 ア 演算例外:「プログラム割込み」の一種で、桁あふれや 0 割の際の処理を行う。 イ タイマ: 「外部割込み」の一種で、タイマにより設定された時間が経過すると、他の処理 を行う。 ウ ページフォールト:「プログラム割込み」の一種で、大きなプログラムを主記憶装置とハ ードディスク装置を使って実行中に、必要なプログラムが主記憶装置になくてハードデ ィスク装置に読みに行く必要が生じた場合をいう。 エ 命令コード異常:「プログラム割込み」の一種で、命令が正常でない場合を言う。 この他に、緊急ハードウエア障害、SVC 割込み(オペレーティングシステムに入出力を依頼すると き)、入出力割込み、リスタート割込みなどがある。 4 7. 図に示す構成で、表に示すようにキャッシュメモリと主記憶のアクセス時間だけが異なり、ほかの条件 は同じ 2 種類の CPU X と Y がある。 あるプログラムを CPU X と Y でそれぞれ実行したところ、両者の処理時間が等しかった。このとき、 キャッシュメモリのヒット率は幾らか。ここで、CPU 処理以外の影響はないものとする。 表 アクセス時間 単位ナノ秒 CPU 主記憶 CPU X CPU Y キャッシュ 40 20 キャッシュメモリ 8M バイト メモリ 400 580 主記憶 32k バイト 図 構成 ア 0.75 イ 0.90 ウ 0.95 エ 0.96 解答 イ 解説 主記憶装置はアクセス(読み書きのこと)時間が CPU の処理速度と比べて遅いので、プログラムの 一部を CPU 内の高速メモリ(これをキャッシュメモリという)に入れておいて処理を行う。その際、処 理に必要なプログラムがキャッシュに常にあるとは限らない。無ければ主記憶に取りに行く必要が ある。これは処理時間がかかり、大きな損失となる。キャッシュメモリに必要なプログラムがちょうど ある場合を「ヒット」したと言い、「ヒット」した割合を「ヒット率」という。逆の場合をミス、ミス率という。ヒ ット率を h とすると、平均処理時間は、 CPU X の場合: 40×h + 400×(1- h ) ナノ秒 CPU Y の場合: 20×h + 580×(1- h) ナノ秒 両処理時間は等しかったので、これから h = 0.9 となる。 なお、キャッシュメモリの内容は処理の進行とともに必要になると思われるプログラムに置き換えら れていく。 8. キャッシュメモリのライトスルーの説明として、適切なものはどれか。 ア CPU が書き込み動作をする時、キャッシュメモリだけにデータを書き込む。 イ キャッシュメモリと主記憶の両方に同時にデータを書き込む。 ウ 主記憶のデータの変更は、キャッシュメモリから当該データが追い出される時に行う。 エ 主記憶へのアクセス頻度が少ないので、バスの占有率が低い。 解答 イ 解説 コンピュータ内の処理はキャッシュメモリを対象に行われる。したがって処理の進行と共にキャッシ ュメモリの内容と主記憶装置の内容がずれてくる。そこで、キャッシュメモリの内容を主記憶に書き 込む必要がある。2 種類の方式がある。一つはライトスルー (Write through)、他はライトバック (Write back)方式である。ライトスルーは、キャッシュメモリと主記憶の両方に同時にデータを書き 込む方式です(イ)。これでは高速化にはなりませんが(主記憶装置のアクセス時間がキャッシュメ モリと比べて非常に遅いため)、主記憶から別のプログラムをキャッシュにもってくるとき上書きすれ ばよいだけなので簡単になります。ライトバックは、CPU が書き込み動作をする時、キャッシュメモリ だけにデータを書き込む方式です(ア)。もちろん、いつかは主記憶に書き込む必要があります (例えば ウ)。 5 9. 磁気ディスクに、固定長のレコードをブロック化しないで格納した順編成ファイルがある。プログラム A は、このファイルのデータをすべて順番に読み込んで処理する。ファイルの編成方法又は読込み方 式を変更して、プログラム A のデータの読込みにかかる時間を最も短縮することができる改善策はど れか。ここで、処理の多重化は考えないものとする。 ア データを分割してそれぞれ別ファイルに格納し、各ファイルを順番にアクセスする。 イ ファイルを索引編成ファイルとし、レコードのキーを用いてデータを読み込む。 ウ ファイルを直接編成ファイルにして、必要なデータだけを読み込むようにする。 エ レコードをブロック化して格納し、1 回の物理的読込みで得られるレコードを多くする。 解答 エ 解説 コンピュータでは、データはひとまとまりのレコード単位で処理される。例えば住所録の(名前+郵 便番号+住所+電話番号)などが一つのレコード(論理レコードという)になる。磁気ディスクでは このレコードをいくつかまとめてブロック化(物理レコードともいう)して扱うことにより、読み込みが速 くなる。 ファイルの編成方法には順編成法、直接編成法、索引編成法、区分編成法、仮想記憶編成法な どがある。 # 順編成法:磁気ディスクの頭から順に記録する方式。連続して記録するため、記憶領域 に無駄がなく、効率よく大量のデータを処理できる。ただし、あるレコードを削除したり新 しいデータを挿入したり、順番を変更するには手間がかかる。 # 直接編成法:各レコードにどこに(記憶領域の場所)記憶するかのキーをもたせる。挿入、 削除が簡単になる反面、使われない領域が生じる可能性がある。 # 索引編成法:直接編成法に索引を設けたもの。さらに、追加などにより必要となる領域を あらかじめ「あふれ域」としてもっている。 # 区分編成法:順編成に、どこに何があるかを記憶しているディレクトリをもっている。プロ グラムライブラリファイルに用いられる。 # 仮想記憶編成法:仮想記憶方式で使われる補助記憶装置のファイルの編成法 10. CD-R/CD-RW への書込み方式のうち、磁気ディスクへ書き込む場合と同じように、データを小さな単 位で書き込むことができるのはどれか。 ア ディスクアットワンス イ トラックアットワンス ウ パケットライティング エ マルチセッション 解答 ウ 解説 # CD-R:CD Recordable データの書き込みが 1 回だけ可能で、 Write Once とも呼ばれる。 未使用域に追記できるものもある。 # CD-RW: CD Rewritable 書き換え可能 # CD-R/CD-RW:上記 2 方式を一つのドライブ(駆動装置)でできるようにしたもの # ディスクアットワンス: Disk at once。 CD-R/CD-RW の書き込み方法のひとつ。ディスク全 体で一度だけ書き込み可能 # トラックアットワンス:Track at once。 CD-R の書き込み方法の一つ。トラック(円周1周分) 単位でデータを書き込む。追記可能。 # パケットライティング:Packet writing。 CD-R の書き込み方法の一つ。トラックより小さいパ ケット単位の追記を行う。仮想的な削除(実際は残っている)も可能 # マルチセッション:Multi-session。 CD-R/CD-RW の書き込み方法のひとつ。使用域と未 使用域の二つを考えるので、マルチセッショントいう。未使用域に追記可能 6 11. 図に示すように、データを細分化して複数台の磁気ディスクに格納することを何と呼ぶか。ここで、b0 から b15 はデータがビットごとにデータディスクに格納されている順番を示す。また、p0 から p3 は障害 ディスクを特定するためのパリティを表す。 制御装置 p0(b0~b3) b0 b1 b2 b3 b4 b5 b6 b7 p1(b4~b7) b8 b9 b10 b11 p2(b8~b11) b12 b13 b14 b15 p3(b12~b15) ア ストライピング イ ディスクキャッシュ ウ ブロック化 エ ミラーリング 解答 ア 解説 # RAID:複数のハードディスクを並列に結合し1台のハードディスクとして使用することで、高 速で大容量かつ信頼性を高める技術を RAID (Redundant Array of Independent Disks 独立 したディスクの冗長性のある配列)という。これにはいくつかのレベル(種類)がある。 RAID0: データを複数のディスクに均等に振り分け、同時並列で記録する方式。高速に はなるが信頼性は向上しない。ストライピング(縞状にデータを分けるということ) ともいう。 RAID1: 2 台のディスクに同じデータを同時に記録する。信頼性が向上する。ミラーリング (2 台のディスクのデータが鏡に映したように見えるから)、またはデュプレックス (二重化)とも言う。 RAID2: ビット単位に分割されたデータとハミングコード(誤り訂正符号)のパリティをディス クに分散させて記録する方式 RAID3: RAID2 と同じだが、パリティは専用のディスクに記録する方式。上記の図がこれ に当たる。 RAID4: RAID3 と同じだが、分割したデータをブロック単位で記録する方式 RAID5: ブロック単位に分割されたデータとパリティが複数のディスクに分散して記録され る方式 # ディスクキャッシュ:磁気ディスクと主記憶装置の間に置かれ、見かけの磁気ディスクの速度を 向上させるバッファ(メモリのこと) # ブロック化:複数のレコードをまとめてより大きい単位、ブロックにすること。高速化につながる。 7 12. LCD と比較した場合、有機 EL ディスプレイの特徴として、適切なものはどれか。 ア 視野角が狭い。 イ 寿命が長い。 ウ 発熱が少ない。 エ 自ら発光する。 解答 エ 解説 LCD (Liquid crystal display 液晶ディスプレイ)は、光の透過率を画素毎に変化させて情報を表 示する。自らは光を出すわけではない。バックライトや反射光を使う。有機 EL ディスプレイは EL E lectroluminescence (電界による発光)を有機材料(プラスティック)で実現したもの。視野角、コン トラスト、応答速度、重量、自ら発光するなど、LCD より優れた特長をもつ。現在、寿命や製造コス トの改善の努力が行われている。 13. 1 ピクセル当たり 24 ビットのカラー情報をビデオメモリに記憶する場合、横 1024 ピクセル、縦 768 ピク セルの画面表示に必要なメモリ量は、約何 M バイトか。ここで、1M バイトは 106 バイトとする。 ア 0.8 イ 2.4 ウ 6.3 エ 18.9 解答 イ 解説 1バイドは8ビットなので、問題の1画面を記憶するメモリの容量は、 1024 × 768 × 24 ÷ 8 = 2,359,296 バイト = 約 2.4 M バイト 画面は、点の集まりで表現される。この点をピクセル(pixel 画素)という。通常、1ピクセル当たり、3 原色 R (Red), G (Green), B (Blue)に1バイト(8ビット)づつ割り当ててカラーを表現する。すなわち、 24 ビット/ピクセル。表わせる色は、224 色 = 約 1600 万色 14. コンピュータの基本アーキテクチャで、プログラムとデータを一緒にコンピュータの記憶装置の中に読 込んで実行する方式はどれか。 ア アドレス方式 イ 仮想記憶方式 ウ 直接プログラム制御方式 エ プログラム内蔵方式 解答 エ 解説 # アドレス方式:命令語にいくつの(命令の対象となるデータや次の命令の)アドレスをもた せるかということ。4アドレス方式、1アドレス方式など、いくつかある。 # 仮想記憶方式:補助記憶(ハードディスク)にプログラムを作り、実際に実行するのに必 要な一部のプログラムやデータのみを主記憶に置く方式。主記憶装置の容量が小さくと も、大きなプログラムや大量のデータを扱える。 # 直接プログラム制御方式: ? # プログラム内蔵方式:プログラムとデータを共にコンピュータの主記憶装置の中に納める 方式。プログラム内蔵方式で、逐次的に(順番に)命令を取り出して実行する逐次処理 を行う方式の計算機を、ノイマン型計算機という。 8
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