平成27年 度 事 業 報 告 書 公益財団法人 東京動物園協会 目 次 第1 運 営 の 概 要 Ⅰ.運 営 概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 Ⅱ.決 算 概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 Ⅲ.組 織 概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 第2 公 益 目 的 事 業 Ⅰ.事 業 総 括 〔1〕決 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 〔3〕主 な 実 施 事 項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 〔2〕管 算 理 Ⅱ.事 業 実 績 額 6 施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 〔1〕動 物 飼 育 及 び 展 示 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 〔2〕野 生 生 物 保 全 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 〔3〕教 育 普 及 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 〔4〕受 64 託 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 〔5〕市 民 ・ 団体 と の協 働 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66 〔6〕危 機 管 理 対 策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 73 第3 収 益 事 業 Ⅰ.事 業 総 括 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75 Ⅱ.事 業 実 績 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 76 〔1〕便 益 施 設 等 の 経 営 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 76 〔2〕そ の 他 の 事 業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 77 第4 事 務 報 告 Ⅰ.役 員 会 議 の 開 催 Ⅱ.監 Ⅲ.人 事 関 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 78 査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 79 係 80 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第1 運 営 の 概 要 Ⅰ.運 営 概 要 平成27年度は、現指定管理期間10年間の集大成として、都立動物園・水族園4園が一体と なって、それぞれの個性を存分に発揮するとともに、人と動物の共存への貢献、来園される方々 への感動と上質なサービスの提供を目指し、各事業を展開した。 「東京都長期ビジョン」に掲げられている生物多様性保全の拠点として、各園で希少動物の 繁殖に成功し、また、大学や研究機関等と密接な連携のもと共同研究、生息地調査、生息域内・ 域外保全、保護増殖事業、野生復帰事業に取り組むなど、高度な飼育技術の承継・発展に努め た。さらに、子供達が楽しみながら学べる体験プログラムや教員を対象とした生き物観察・採 集法等のセミナーを開催し、学校教育への支援などを進め、環境学習機能の強化を図った。 夏季の夜間開園や冬季の閑散期対策キャンペーン「Visit ほっと Zoo」の実施、Twitter 等を 活用した四季折々の動物園・水族園の魅力を積極的に情報発信するなど、来園者確保を図ると ともに、海外からの来園者増加に対応して案内サインの多言語化や職員の語学研修を実施し、 「世界一の都市・東京」の動物園・水族園にふさわしい環境整備にも取り組んだ。 各園初動対応計画等に基づく災害対策訓練を公園管理者等関係機関と連携して実施すると ともに、管理監督者向け危機管理研修を開催し、緊急時における対応力の一層の向上を図った。 接遇研修の充実、各園の特色や魅力を活かした商品・メニューの提供等により、動物園・水 族園の多様な楽しみ方を演出することで、来園者サービスの向上に努めた。 各事業における今年度の主な取組事項は、以下のとおりである。 事業区分 主 な 実 施 事 項 (1)世界的な希少動物であるアイアイ、モウコノウマ、ゴールデンターキンなどの 繁殖に成功した。 (2)トキ野生復帰事業では、9羽の繁殖・育成に成功し、佐渡へ搬送した。 (3)アカハライモリ・ムササビの観察会、干潟の生き物観察会など、親子が一緒に 自然の中で生き物を感じることができるような環境教育を実施した。 (4)移動水族館事業では、障がいや病気等で来園することが難しい方々のいる施設 公益目的事業 などを訪問し、生き物の観察やふれあい体験を通した教育普及活動を実施した。 (5)夏季の夜間開園、お正月イベント、国際交流イベント「アフリカフェア」など 様々な催事を4園で開催し、一年を通じて多くの来園者にご利用いただいた。 (6)案内サイン等の多言語化を推進するとともに、接遇業務を担う職員も含めて 全職員が一体となって動物園・水族園の情報・魅力を発信した。 (7)大規模災害への備えを更に充実するとともに、情報セキュリティ対策、感染症 対策、樹木点検など様々な危機や事故に対し予防的観点から体制構築を進めた。 (1)各園の特色を活かした高品質な商品を企画・展開するとともに、多様な年齢の 収 益 事 業 お客様にご利用いただけるようなメニュー構成の提供に努めた。 (2)接遇・語学・手話研修などを実施し、多様な来園者をおもてなしできるよう接 遇能力向上に努めた。 ‐1‐ Ⅱ.決算概要(正味財産増減計算書) (単位:千円) 科目 公益目的 事業会計 収益事業 会計 法人会計 合計 Ⅰ 一般正味財産増減の部 1.経常増減の部 (1)経常収益 基本財産運用収益 2,320 ― 2,440 4,760 14 ― ― 14 受取会費 6,859 ― ― 6,859 事業収益 73,626 2,974,756 ― 3,048,381 受取寄付金 19,604 ― ― 19,604 受取委託料 5,426,089 ― 173,473 5,599,562 11,872 7,998 890 20,761 5,540,384 2,982,754 176,804 8,699,941 事業費 5,575,032 2,704,904 ― 8,279,936 管理費 ― ― 277,520 277,520 経常費用計 5,575,032 2,704,904 277,520 8,557,455 評価損益等 0 0 0 0 △34,649 277,850 △100,716 142,486 (1)経常外収益 8,388 7,897 7,892 24,177 (2)経常外費用 0 25,430 1,077 26,507 8,388 △17,533 6,815 △2,331 100,000 △196,445 96,445 0 73,739 63,872 2,544 140,156 法人税等 ― 29,000 ― 29,000 法人税等調整額 ― 734 ― 734 73,739 34,139 2,544 110,422 一般正味財産期首残高 294,546 1,141,101 287,061 1,722,708 一般正味財産期末残高 368,285 1,175,240 289,605 1,833,130 受取寄付金 13,422 0 0 13,422 一般正味財産への振替額 19,604 0 0 19,604 当期指定正味財産増減額 △6,181 0 0 △6,181 指定正味財産期首残高 82,980 0 0 82,980 指定正味財産期末残高 76,799 0 0 76,799 445,084 1,175,240 289,605 1,909,929 特定資産運用益 雑収益 経常収益計 (2)経常費用 当期経常増減額 2.経常外増減の部 当期経常外増減額 他会計振替額 税引前当期一般正味財産額 当期一般正味財産増減額 Ⅱ 指定正味財産増減の部 Ⅲ 正味財産期末残高 ‐2‐ Ⅲ.組 織 概 要 〔1〕協会の機構 ○ 総 裁 常陸宮正仁親王殿下 ○ 会 長 貫洞哲夫 機関名 1.議決・監督 名 称 人数等 評 議 員 会 17名 理 事 会 13名 理 事 長 1名 2.執 行 機 関 常 務 理 事 2名 機関 参 事 与 務 局 摘 要 理事長・常務理事を含む 3名 4部13課47係 3.諮 問 機 関 顧 問 7名 4.監 査 機 関 監 事 3名 賛 助 会 員 5名 5.協 力 機 関 準 会 員 3,160名 東京動物園友の会会員 (員数は平成28年3月31日現在) ‐3‐ 〔2〕事務局組織 【事 理 事 長 務 局】 総 務 部 総 務 課 事業調整担当部長 運営企画課 常務理事 参 与 恩賜上野動物園 営 業 課 施 設 課 教育普及課 飼育展示課 事 多摩動物公園 業 課 教育普及課 飼育展示課 事 葛西臨海水族園 業 課 飼育展示課 事 業 課 井 の 頭 自然文化園 ‐4‐ 庶 務 係 職 員 係 経理第1係 経理第2係 経営企画係 協働事業係 制作広報室 利用促進係 商品開発係 維持計画係 恩賜上野動物園施設係 多摩動物公園施設係 葛西臨海水族園施設係 井の頭自然文化園施設係 管 理 係 教育普及係 子供動物園係 調 整 係 東園飼育展示係 西園飼育展示係 は虫類館飼育展示係 動物病院係 業 務 係 案 内 係 販 売 係 管 理 係 教育普及係 昆虫園飼育展示係 調 整 係 南園飼育展示係 北園飼育展示係 動物病院係 野生生物保全センター 業 務 係 案 内 係 販 売 係 管 理 係 教育普及係 飼育展示係 調 査 係 業 務 係 案 内 係 販 売 係 管 理 係 教育普及係 飼育展示係 水生物館飼育展示係 〔3〕事務局職員数 (単位:人) 固有職員 都派遣職員 職 員 嘱託員 計 184 130 314 職 員 113 合 計 再雇用 計 職 員 嘱託員 再雇用 合 計 0 113 297 130 427 (平成28年3月31日現在) ‐5‐ 第2 公 益 目 的 事 業 都立動物園・水族園4園の指定管理者として管理運営を行うとともに、動物園事業の発展・ 振興を図り、動物とその生息環境について知識を広め、人と動物の共存に貢献することを目的 に、動物飼育及び展示業務、野生生物保全業務、教育普及業務、受託業務、市民・団体との協 働業務を実施した。 Ⅰ.事業総括 〔1〕決算額 5,575,032千円 〔2〕管理施設 名 称 住 所 開園面積(㎡) 恩 賜 上 野 動 物 園 台東区上野公園、池之端三丁目 多 摩 動 物 公 園 日野市程久保六丁目、七丁目、 南平八丁目 葛 西 臨 海 水 族 園 江戸川区臨海町六丁目 井の頭自然文化園 武蔵野市御殿山一丁目、 三鷹市井の頭四丁目 摘 要 142,897.89 601,372.54 うち無料開園区域 77,508.22㎡ 85,958.90 115,500.00 〔3〕主な実施事項 1.4園共通 【飼育管理】 適正な動物飼育と魅力的な展示の充実に向けて、今後予定されている各園の整備計画も考慮 し、4園の飼育展示計画(コレクションプラン)の策定に向けて作業を進めた。また、高度な飼 育繁殖技術の継承・発展を目指して、各園で飼育研究会を定期的に開催するほか、国内外の会 議・学会・研究会などへ積極的に職員を派遣し、飼育・繁殖の最新の知識の習得や技術の向上 を図った。 従来より協定を結んでいる大学や研究機関との共同により、4園で動物の繁殖生理や生態に 関する研究を行うとともに、希少野生動物の精子の回収や冷凍保存、人工授精等の技術開発に 取り組んだ。 ‐6‐ 外国産希少種の保全については対象種を定め、内外の動物園および各種の繁殖プログラムに 応じて各園の飼育展示種の繁殖に努めたほか、国産の種についても野生生物保全センターを中 心に4園が連携し域外、域内保全に取り組んだ。 各園の飼育動物の適正な管理を図るため、4園共通の動物個体管理システムを改善し、各園 で飼育している動物の個体情報を、正確且つ迅速に共有できるようになった。 【普及啓発】 各園で東京周辺に生息する野生動物の講演会やパネル展示等を引き続き行った。4園一体と なって展示を企画した「カエル学にゅうもん」は、巡回展として各園の特色を活かし4園で開 催した。また、アカハライモリの生息地調査に関連して、ボランティアや地域小学校と連携し たプログラムを継続して実施した。各園で園内や近隣の自然環境を活用して野生動物を観察す るイベントを行い、身近な自然の大切さへの普及啓発に努めた。 4園で開催している「ドリームナイト・アット・ザ・ズー&アクアリウム」は障がいをもつ子 どもたちとその家族向けの招待イベントとして好評を得ており、大変多くの参加者があった。 学校教育への支援連携として実施している教員セミナーについては学習指導要領に沿ったプ ログラムとなるよう内容を見直し、授業に役立つ実践的な講義を実施した。さらに各園におい て教員向け研修、職場体験、学芸員実習、教師養成塾生徒などを積極的に受け入れ、動物園・ 水族園事業の普及啓発につとめた。 【利用促進・園内サービス】 都立動物園・水族園の利用促進をはかる「Visit Zoo Tokyo」では、閑散期である冬の集客 キャンペーン「VisitほっとZoo」が今年4回目となり、多くの来園者が参加する冬のイベント として定着した。また秋の行楽シーズンにおける新たな集客の取組みとして、スマートフォン やタブレットを使って園内を回るクイズラリーを10~11月に実施した。 通信環境の整備やスマートフォンの普及など、外部環境の変化に対応し、イベント開催など にあわせた特設ホームページの開設や、Twitterなどを活用したタイムリーな情報発信に努め た。また、各園で行う様々なイベントにあわせ、ポスター掲示、駅構内広告の掲示、車内中刷 り広告のほか、都営バスのラッピング広告やインターネットなど多様なメディアを活用した広 告宣伝を展開し、利用促進を図った。 接遇力向上のために案内接遇スタッフを中心に、語学研修を各園で開催し、増加しつつある 外国人観光客への対応強化に努めた。 【危機管理・節電対策】 危機管理対策としては、各園の初動対応計画や災害対策本部運営計画、消防計画等に基づき、 本年度も各園で震災対策訓練や消防訓練を行ったほか、他園の訓練状況を見学することにより 各園の対策を見直す機会とする他園視察訓練や、昨年度導入した安否確認システムの訓練も新 たに実施した。 情報セキュリティ対策としては、各園のサーバを一元化することによりセキュリティレベル の向上を図るなど、4園一体となって対策の強化に引き続き取り組んだ。 樹木の落枝による事故を防止するため、安全点検を適宜行い、懸念箇所については迅速に枯 れ枝処理や選定作業を実施した。また、気象災害対策計画書及び雪害対策計画書に基づき、台 風、集中豪雨、大雪への対応を行った。 ‐7‐ 環境負荷が少ない施設づくりを目指し、夏期の電力のピークカットや既存照明のインバータ ー化、LED化、グリーンカーテンの設置、電気機器の更新等を推進し、引き続き低エネルギー化 への取り組みを行った。 2.恩賜上野動物園 【飼育・繁殖】 ジャイアントパンダは、引き続き自然交配を目指して繁殖に取り組む一方、今後の可能性と して人工授精も視野に入れ、5月にオスの採精を行った。平成28年春の繁殖期はこれまでより 早い時期にメスの発情兆候が出現したものの、それに伴う行動およびホルモン値の変化がピー クに達することなく、交尾に至らなかった。このため、次の繁殖期に備えるべく、平成28年3月 にメスの麻酔下での健康診断を実施した。今後も引き続き注意深く行動を観察しながら繁殖に 取り組むこととした。 ホッキョクグマは、4月に札幌市円山動物園からオス個体を新たに借受け、導入した。平成 28年春の繁殖期を迎える前に、オス・メスの同居の準備を開始した。 アイアイは、サンディエゴ動物園から血統更新としてオスを導入した成果として、12月にオ スの子供が生まれ、成育している。また、国際的な保全の取り組みの一環として、9月にイギリ ス・ダレル野生動物トラストにメス1頭を繁殖目的で貸与した。 【保全活動】 保全対象種であるアカガシラカラスバト、ルリカケス、ライチョウなどの保全・繁殖に取り 組んだ。 アカガシラカラスバトは6月と平成28年1月の計2羽が孵化し、人工育雛に成功した。 ルリカケスは平成28年3月に3羽が孵化した。国内での域外保全計画により、1ペアを平成28 年3月に鹿児島市平川動物公園へ搬出した。引き続き更なる創始個体を確保し、ペアの形成と 繁殖を目指していく。 ライチョウについては、環境省のライチョウ生息域外保全事業により、飼育下での繁殖技術 の確立を目指した保護増殖の取り組みを本格的に開始した。これまでのスバールバルライチョ ウの飼育繁殖技術を活かし、上野動物園では乗鞍岳から5卵を採取し輸送した。6月下旬から7 月にかけて全ての卵の孵化には成功したが、残念ながら孵化後70日までにヒナは全て死亡した。 今後も環境省他関係機関と連携し、繁殖技術の確立を目指していく。 日本獣医生命科学大学との共同研究により、ライチョウ、アカガシラカラスバトの飼料に関 する研究を継続実施した。 【教育普及・催物等】 絶滅危惧種であるジャイアントパンダの飼育繁殖と、そのための研究の取り組みを紹介する ため、タイ王国のチェンマイ動物園におけるジャイアントパンダの飼育繁殖の取り組みや、野 生動物の保全活動をテーマとして、タイ王国動物園機構の専門家を招き、ジャイアントパンダ の未来について考えるシンポジウムを開催した。 現在整備中の新しい「子ども動物園」の完成をみすえて、シンポジウム「新しい子ども動物 園」を開催した。当園の子ども動物園は1948年に、終戦直後の子どもたちへの贈り物として開 園し、たくさんの子どもたちに初めての生き物との出会い、そして生き物を通じた学びの機会 ‐8‐ を提供してきた。子どもたちをとりまく日常が急激に変化しつつあるなか、動物園・水族園な らではの楽しい学びに向けた新しい展開について、都立動物園・水族園の4人の園長の講演会 を実施した。 東京動物園協会野生生物保全基金では様々な保全活動を支援するため、助成金交付事業を行 っているが、こうした活動について広く知っていただくため、助成対象となった研究者による 講演会を開催した。 【維持管理・園内サービス】 再整備計画により8月から弁天門が閉鎖となり、来園者の動線がこれまでと大きく変わった。 そのため、園内サインの見直しやベンチや野外卓の移動を行い、来園者の負担軽減に努めた。 また、2月に東食売店が閉店となり、4月からは東園食堂が閉店となるため、代替措置として、 繁忙日にケータリングカーによる食事の提供を実施した。 夏には昨年同様にデング熱に関する注意喚起を行ったほか、入園者に対し防虫スプレーの提 供などの対策を行った。また、危機管理対策では心肺蘇生法(CPR)とAED使用法の講習を独自に 行えるよう、レサシアン人形と訓練用のAEDを導入したほか、震災時備蓄品としてのレスキュ ーシートを準備した。 園内維持管理としては、ゴリラ舎のパーゴラと東園の外周などの補修を行なったほか、園路 の不陸部分の舗装や、園内樹木の枝処理など、利用者の快適性の向上と安全確保に努めた。ま た、昨年度に引き続き上野公園内で開催された「創エネあかりパーク2015」に協力し、東園の 開園時間1時間延長と、表門前への動物型電飾の設置を行った。 園内サービスとしては、近年増加傾向にある外国人来園者への接遇力向上を目的とし、接遇 スタッフへの英会話講習を実施した。更に、多言語対応を可能とするため、タブレット端末を 利用した通訳サービスの運用を開始した。また、引き続き、入場門での外国人来園者調査やア ンケートを実施した。 1月2日からは、博物館や美術館など上野地区の文化施設と連携し、8つの施設に入場できる 共通入場券「UENO WELCOME PASSPORT」を数量限定で販売した。 昨年から継続している取り組みとして、ジャイアントパンダの残餌である笹竹を活用し、ノ ートや付箋、A4コピー用紙を作成し、エコPR活動を推進した。 3.多摩動物公園 【飼育・繁殖】 今年度も希少野生動物の飼育展示・繁殖に努めた。レッサーパンダ、キリン、ゴールデンタ ーキン、モウコノウマ、グレビーシマウマ、サーバル、ソデグロヅル等、様々な種において繁 殖に成功した。また、飼育動物の血統更新のため、国内外の動物園と連携しユキヒョウ、チン パンジー等の個体交流を実施した。 飼育関連では上野動物園よりニホンツキノワグマ2頭を移管し飼育展示を開始した。また、 ゾウの安全な飼育体制構築のため、前年度に引き続き、アメリカのゾウのトレーニングの専門 家を招聘し、準間接飼育用防護壁を用いたトレーニングの精度向上を図った。 【保全活動】 生息域内、域外の両面において保全活動の取組みを強化している。トキについては繁殖した ‐9‐ 9羽を佐渡トキ保護センターへ搬出したほか、業務委託計画に基づく定期健康診断の実施等に より佐渡での保護増殖事業に協力した。ニホンコウノトリでは、野田市との連携により、当園 より移動した個体の子孫が関東地域で初めて野外に放鳥された。また、生息域外保全の成果と して、7年ぶりのニホンイヌワシの繁殖、28年連続でのニホンコウノトリの繁殖に加え、オガ サワラシジミは2年連続飼育下で交尾に成功して第3世代まで成育している。 生物工学分野では、EIA法による糞中ホルモン測定を実施し、チーター、アジアゾウ、キョン (大島公園飼育個体)等の繁殖生理の解明に役立てている。PCR法を用いた鳥類・哺乳類の性判 別は、平成27年度には計58種318検体について実施し、新たな試みとして、孵化前の卵から採 取した血液を材料として性判別を行った。また、ミトコンドリアDNA解析では、新たな生息を 確認した地点を含むメダカ地域個体群解析、小笠原で採取されたサンプルを含むアカガシラカ ラスバトのハプロタイプ解析、園内定着を目指すゲンジボタル群の由来確認のため解析等をお こなった。これらは保全指針を決める一助となっている。 普及啓発分野では野生生物保全の重要性を伝える取り組みとして、ニホンコウノトリの野生 復帰10年の節目となる年に、コウノトリ保全フォーラムを開催し、国内及び韓国での放鳥事業 の取り組みや、域外保全の成果、研究報告などについて広く一般に情報発信を行った。 【教育普及・催物等】 年度末にライオンバス運行休止をひかえ、「さようならライオンバス~また会う日まで~」 と題して、京王バス等と連携して、1年を通してイベントや企画展を実施した。8月の夜間開園 「サマーナイト@Tama Zoo」は、12日間実施し、夕方には、従来行っていた娯楽性の高いイベ ントに替わり、 「サンセットアカデミー」と称した講演会や体験型プログラム形式の教育的な イベントを実施した。 子供向けのプログラムとして、サマースクールをはじめ、工作教室を例年の倍の回数を実施 した。また、前年に引き続き登録制の「たまZOOクラブ」を5月から毎月1回計10回実施した。大 人向けのプログラムとしては「大人のための動物園」を11月に2日間実施した。 地域連携では、7月下旬から多摩都市モノレール沿線6園館スタンプラリーや日野市「浅川~ 何がいるかな~」への講師派遣、東京都埋蔵文化財センターとの「縄文人」企画などを実施し た。学校教育との連携では夏季の教員研修のほかに、教員採用予定者に対する研修も実施した。 企画展示では、昨年度末からの「ネコ展」 、4園巡回展「カエル学にゅうもん」、 「色・彩~生物 のいろとデザインの不思議~」 、 「干支展(申)」などを実施した。冬季行事として恒例となっ た「サイエンズー・カフェ」は4回実施し、動物園での業務について職員と一般市民が語り合え る場となった。年度末の3月には、アフリカ諸国の大使館等の協力をえてシンポジウムや体験 イベント、物販等を含めたイベント「アフリカフェア」を実施した。 【維持管理・園内サービス】 来園者が安全安心に園内を散策できるよう、園路広場や動物展示付近の舗装補修や段差解消、 補助的な手摺の設置などを行うとともに、強風等による枝の落下事故防止の対応策として枯れ 枝除去を実施した。各動物舎の冷暖房設備やボイラー施設など、年間の定期点検で指摘された 不具合への対応を随時行った。また降雪時には、事前の準備や作業の優先順位の調整をし、速 やかな除雪作業と雪害を受けた樹木への適切な対処により、来園者の安全確保と事業の継続に 努めた。 ‐10‐ 省エネ対策としては、ウォッチングセンターでのグリーンカーテンの設置や空調器具の更新 を行い、動物展示施設と併せて節電節水に取り組んだほか、チーター舎の照明器具をLEDに変 更するなど、より一層の節電を可能にした。 ウォッチングセンター1階のトイレでは、来園者のニーズに応え、和式便器を洋式便器へ交 換し、照明器具を補修するなど、既存トイレのリフォームを行い、施設の快適性と利用の向上 に寄与した。 その他、北園無料休憩所の閉鎖に伴う準備の一環としてのなかよし広場の舗装化や、アジア ゾウ舎内の寝室の分離化などによる飼育環境の向上を図った。 園内サービススタッフには、接遇力向上を目的に外国人来園者対応を念頭とした英会話講習、 聴覚障がい者対応を念頭とした手話講習を継続実施した。また、救命講習(赤十字救急法救急 員養成講習や上級救命講習など)に積極的に参加し、傷病者対応における初動対応としての応 急手当や搬送などの知識と技術の習得に努めた。 4.葛西臨海水族園 【飼育・繁殖】 昨年度に飼育個体数が減少し、最終的にクロマグロ1尾となったマグロ類の展示について、 原因の究明に努めるとともに、状況改善のため、外部の専門家の意見も参考に、早期展示回復 に向けた取り組みを進めた。水質関係、工事・設備関係、病原菌関係、過飽和気体関係など影 響を与えた可能性がある複数の要因について対策を講じたうえで、前年度平成27年3月末にア カシュモクザメ2尾、4月にタカサゴ約500尾、5月にハガツオ21尾及びスマ29尾を段階的に導入 して異常が無いことを確認し、6月21日にクロマグロ77尾を導入した。以降、連続した死亡は 起きず、7月14日には舛添都知事が来園し、展示回復の状況を確認された。 平成27年9月には、地中海沿岸水槽や北海沿岸水槽の展示充実のため、モナコ海洋博物館と 友好提携協定を締結し、動物交換や人的な交流などを中心とした相互の協力体制を築いた。 平成28年2月には、南極調査・採集を12年ぶりに実施し、10種96点の生物を搬入、一部は3月 16日から展示を開始した。また、フェアリーペンギンの人工孵化・人工育すうに取り組み、計 10羽の繁殖に成功し、アドベンチャーワールドとの動物交換(当園からフェアリーペンギン3 羽)により、2羽のオウサマペンギンを導入、秋から一般公開した。 東京産の両生類では、トウキョウサンショウウオ、ニホンアカガエル、シュレーゲルアオガ エル、アカハライモリを繁殖させ、カエル類については繁殖個体の展示を行った。 「水辺の自然」エリアにおいては、池沼の展示改修工事を行い、オオクチバスなどの外来生 物やアカハライモリの成体と幼体、ニホンアカガエルなど水辺の生き物たちの展示を行うとと もに、水辺環境に関するパネルを作成・設置することにより普及啓発の充実を図ったほか、コ ウノトリ、タンチョウの展示施設では、12月にクロツラヘラサギ7羽を新たに導入した。 また、小笠原父島で生物採集を行うとともに、ユウゼンの生態調査では、新たに夜間観察を 行うなど、これまでも取り組んでいることも含めて継続的に活動に実施している。 【保全活動】 保全活動として、井の頭自然文化園、多摩動物公園、上野動物園と共同でアカハライモリや ミナミメダカの調査を継続的に行った。親子向け観察会の開催、国立研究開発法人森林総合研 ‐11‐ 究所と連携し地元の市立連光寺小学校への体験授業を通年で実施するなど、普及活動とともに 生息地での保全活動に年間を通して取り組んだ。また、 「東京めだか」では生息の確認・情報提 供があった地点などからサンプリングを行い、DNA分析調査を行っている。 トビハゼは、展示水槽内での繁殖に取り組むとともに、荒川河口と東なぎさにおける生息調 査も実施した。また、東京湾奥周辺でトビハゼ保全活動に取り組む博物館、民間企業やNPO の団体等による「トビハゼ保全施設連絡会」を水族園が事務局となり引き続き実施し、夏には、 江戸川放水路において、連絡会のメンバーが協力して解説を行うトビハゼ観察会を行った。 また、 「ゼニタナゴ」においては、屋外水槽を設置し、9~10月にかけて二枚貝を用いて採卵 を行った。 【教育普及・催物等】 今年度は移動水族館事業の実施が本格的にはじまり、一般公募のための募集要項などの作成 や事業を円滑に進めるための体制づくりを行った。また、障がいや病気などのために来園する ことが難しい方々のいる特別支援学校、病院、社会福祉施設、及び教育を目的としたイベント 等を対象に、海の生き物に親しむ機会を提供する移動水族館事業を実施した。 園内外の教育活動では、特設展示や講演会、教育プログラムの開発・実施、既存教育プログ ラムの見直しと更なる充実に継続的に取り組んだ。 特設展示としては、トビハゼをテーマに「はまったらぬけだせない?! 干潟の誘惑──東京 湾のトビハゼとその仲間たち」を開催し、トビハゼの生態や保護活動などを紹介した。講演会 は、 「小笠原の今を知る」をタイトルに、研究者や小笠原の写真家を講師とし、4園連携の講演 会を行った。また、 「水草はなぜ水中で生きられるのか?─陸上生活と決別した植物の進化物 語」や「大人のためのスイート講演会 あきらめないオス したたかなメス」などの講演会を 外部講師を招き開催した。 教育プログラムとしては、毎年実施している高校生向けの連続講座「海の学び舎」に加え、 幼児向けのシリーズプログラム「進め!海のいきものたち」、小学校3・4年向けのシリーズプ ログラム「海のあそびや」を昨年度に引き続き実施した。一部のプログラムについては、外部 の助成金を使用し、プログラムの改善につながる評価研究を東京大学の協力のもと行った。フ ィールドプログラムにも積極的に取り組み、シリーズフィールドプログラム「東京の海を知る」 では、葛西海浜公園の「西なぎさ」や「東なぎさ」のほか、新たに千葉県の富津や静岡県の網 代でも観察会を実施し、 「食べる」という側面から東京の海の魅力を伝えた。 「西なぎさ」では、 その他にも小学校教員向けのセミナーなどを実施した。 水槽周りの情報をより充実させ、わかりやすくするため多言語化にも取り組み、「深海の生 物」コーナーなど、一部のエリアで情報サイン改修を行った。また、レクチャールーム(各種 団体ガイドや講演会等で使用)の改修を行い、明るく親しみやすい雰囲気となった。 その他、夏の開園延長時の「ナイト・オブ・ワンダー」、障がい者向けの「ドリーム・ナイ ト」、開園記念イベント「3 species in 3 days」を実施し、多くの参加者で賑わった。また、 昨年に引き続き大人限定のガイドツアーなど、幅広い来園者が楽しめ、学べる普及活動を行っ た。 【維持管理・園内サービス】 来園者の安心・安全対策として、敷石が不安定な箇所があり危険であったペンギンテラスの ‐12‐ 補修工事を行なった。また、アクアシアター上部パネルに、腐食による落下の危険性があった ことから、該当パネルの更新工事を実施したほか、ゲート棟からガラスドームへの通路の壁面 部を再塗装し、景観の向上を図った。 また、夏季における園内サービスの一環として、観覧通路・無料休憩所における扇風機によ る送風(夏季空調温度抑制対策による冷房補助対策)、無料休憩所外周窓の緑のカーテン(リ ュウキュウアサガオ)による緑陰の提供、空の広場における間欠式散水による来園者への輻射 熱対策、ミスト扇風機の導入(水の広場売店周辺、売札所) 、氷柱の設置(ゲート棟)、よしず テントの設置(ペンギンテラス、レストランテラス)、更に氷の彫刻イベントの実施など来園 者への涼感の演出及びサービスを継続的に行っている。 また、外国人来園者に対する接遇力の強化を目的として、案内カウンターにタブレット端末 による通訳サービスを導入したほか、案内スタッフの語学講習を実施した。 5.井の頭自然文化園 【飼育・繁殖】 本年度の飼育・繁殖について特筆すべきは、哺乳類でニホンリス69頭、鳥類ではオシドリが 32羽が繁殖したことである。また、アジアゾウ「はな子」は国内最高齢記録を更新し69歳とな り、例年実施していた「お祝い会」を3月21日に実施する予定であったが、 「はな子」の体調の 急変により、直前になって中止となった。 【保全活動】 ツシマヤマネコの保護増殖事業では、日本動物園水族館協会が策定した飼育下繁殖計画にお けるツシマヤマネコの「人工繁殖推進施設」として、人工授精の実施に取り組んできた。昨年 度は精液注入のためメスを開腹したところ子宮水腫がみつかり、実施を中断せざるを得なかっ たが、今年度は無事に実施することができた。しかしながら妊娠にはいたらなかった。 東京産両生類は、4園が連携して飼育下繁殖の技術向上と野外採集にできるだけ依存しない 展示の維持に努めている。トウキョウダルマガエルは低温下で越冬させることで、2年連続で 繁殖に成功した。アズマヒキガエルは、ニホンヒキガエルとの亜種間交雑のない多摩動物公園 内産の個体群を新たに保全対象として、上野動物園、葛西臨海水族園と共に飼育下繁殖の取り 組みを開始した。 【教育普及・催物等】 統一感のあるデザインと分かりやすい情報ラベル等の作成を継続し、動物園からの情報発 信を行った。また、国連生物多様性の10年日本委員会が取り組む「MY行動宣言」について、 様々な媒体を通して情報発信をするように努めた。その一環として、園内の身近ないきもの を探し、楽しみながら自然に親しみ、知ってもらう「いきもの広場で遊ぼう」の活動が、同 委員会が主催する「生物多様性アクション大賞2015」のふれよう部門の優秀賞を受賞した。 他にも、10月には、ヤマネコや野生動物保全に関連した団体と共同で、「ヤマネコ祭」を3日 間にわたり開催し、ヤマネコに関する様々な普及啓発を行った。 毎年、春・夏・年末年始にはオリジナリティの高いスタンプラリーを開催し、子供たちも楽 しみながら動物について知ってもらえるように工夫をした。 ‐13‐ 当園は、夜間開園を実施していないが、夜の動物園を紹介する取組みとして、夏の怪談スタ ンプラリー関連企画の妖怪工作と夜の動物園巡りを組み合わせた「もののけワークショップ」 を開催した。また、「夜の身近ないきもの探検」では、夜活動するいきものを園内で観察する プログラムを実施した。 教育プログラムとしては、教員向けセミナーや小学生対象のサマースクールに加え、4日間 連続の講座「大学生のためのズーカレッジ」を開講した。その他、日本獣医生命科学大学や東 京農工大学の学生の受け入れを、積極的に行った。 資料館での企画展は、耐震補強工事に伴い資料館が閉鎖されたため、平成27年5月までの短 期間であったが「4園巡回企画展・カエル学にゅうもん」を実施した。これは非常に好評で、一 部の展示物については、茨城県自然博物館に貸与した。また、夏休み期間中に「井の頭自然文 化園で見つけたちいさないきものたち展」を実施した。水生物館では、「外国の魚だけじゃな い! 国内外来魚問題」 「田んぼがふるさと トウキョウダルマガエル」 「かいぼりで変える変わ る井の頭池」の3回の特設展示を実施した。 彫刻館では、visitほっとZooキャンペーンの一つとして、平成28年1月から「ひかりのカケ ラたち─Atelier naori ステンドグラス作品展」を、2月下旬から『Art and the Zoo Vol.2 「身近な生き物たち」 』を開催した。 自然観察会は園内の生物をさがす「身近ないきもの探検」、「親子で井の頭池たんけん」、園 外では都立野川公園での「親子で川遊び」や、長野県茅野市運動公園のニホンリス観察会を実 施した。他にも高尾山での観察会を予定していたが、雨天で中止になった。 講演会はヤマネコ祭で、2題/日×3日、計6題のヤマネコ関係の講演を行った。また、野生生 物保全センター・葛西臨海水族園と連携して、「身近な水辺保全講演会」を実施した。 地域との連携では、武蔵野市や三鷹市の地域団体主催の催しへのモルモットふれあいコーナ ーの出張を行った。また、地元吉祥寺のいくつかの商業施設との連携企画も実施し、動物園事 業の普及啓発に努めた。 例年実施している文化園コンサートは、2月に4回開催した。 【維持管理・園内サービス】 動物園(本園)では、吉祥寺通り沿いの樹林地管理計画を策定し、計画に沿った高木剪定を 実施した。また、ヤマドリ舎周辺園路の段差の著しい部分や降雨時に水溜りとなる箇所の舗装 の打ちかえ補修を行い安全対策等に努めた。 水生物園(分園)では省エネルギーと観覧環境の改善のため水生物館観覧通路の照明設備を LED照明に更新した。また弁天池のかいぼり作業時期に合わせ、浮橋下の痛んだ魚網を張替え る補修を行い水鳥の脱出防止対策向上を図った。 植栽管理では枯れ枝や折れ枝の巡回強化を継続し、集中的に危険枝の除去を行った。また、 園内の植物の見どころを掲載した「花ごよみ」と「二十四節気のカレンダー」を園内とホーム ページで掲出したほか、植物ガイドツアーを7回行い、園の魅力向上に努めた。 桜花期の開園時間延長は、桜の開花予想にあわせて行った。また、吉祥寺駅周辺の商業施設 オープンなどで利便性が向上した駅の構内にデジタルサイネージ広告を掲示したほか、近隣企 業との相互広告企画も実施した。 また、外国人来園者への接遇力向上を目的として、園内サービススタッフへの英会話講習を 実施した。 ‐14‐ Ⅱ.事業実績 〔1〕動物飼育及び展示業務 1.展示動物の収集・管理 (1)動物収集業務 国内外の飼育動物等の情報収集に努め、動物交換、共同繁殖のための動物貸借(BL:ブリ ーディングローン) 、動物購入等を積極的に行った。 【主な収集動物】 数量 区分 ホッキョクグマ 1 借受 札幌市円山動物園 カバ 1 借受 愛媛県立とべ動物園 1 交換 飯田市動物園 モズ 1 採集 山梨県富士吉田市 オオアナコンダ 1 贈与 須磨海浜水族園 シマオイワワラビー 2 借受 ひびき動物ワールド カワネズミ 3 採集 奥多摩町 多 摩 動 物 公 園 ユキヒョウ 1 交換 カナダ・トロント動物園 シロフクロウ 1 借受 秋田市大森山動物園 ハチクマ 1 所換 東京都環境局 オウサマペンギン 2 交換 アドベンチャーワールド マオナガ 3 採集 網代定置網 クロマグロ 77 購入 高知県幡多郡大月町 ランプサッカー(稚魚) 52 交換 ガウディーノトセン 5 採集 南極 ニホンリス 2 交換 東武動物公園 オシドリ 2 贈与 相模原麻溝公園 2 交換 高知県立のいち動物公園 クサガメ 13 採集 井の頭池 ゲンジボタル 99 譲受 個人 園 名 種 名 恩 賜 上 野 動 物 園 ムササビ 葛西臨海水族園 井の頭自然文化園 ツクシガモ ‐15‐ 摘 要 デンマーク カットガットセンター (2)動物管理業務 動物台帳の管理を適正に行ったほか、国内外における稀少種血統登録への参画や国際種情報 システム機構(International Species Information System)への加盟により、動物管理事務の強化 を図るとともに、持続可能な個体群管理に向けた取り組みを進めている。 【展示動物飼育数】 (平成28年3月31日現在) 園名 類 哺 乳 鳥 上 種 点 備 考 類 17 58 108 1,236 類 20 57 145 572 虫 類 5 32 80 270 野 両 生 類 2 18 38 335 類 6 6 8 154 無脊椎動物 1 1 1 50 計 51 172 380 2,617 類 10 30 61 614 類 18 29 100 1,197 哺 乳 鳥 は 虫 類 1 4 6 15 両 生 類 2 2 2 64 類 3 3 14 469 無脊椎動物 27 62 120 20,613 計 61 130 303 22,972 類 0 0 0 0 類 5 5 9 267 摩 魚 哺 乳 鳥 葛 科 は 魚 多 目 は 虫 類 1 2 3 30 西 両 生 類 2 6 10 443 類 31 136 485 13,403 無脊椎動物 69 181 488 58,758 計 108 330 995 72,901 類 8 16 26 506 類 15 24 72 345 魚 哺 乳 鳥 は 虫 類 2 6 11 40 井の頭 両 生 類 2 8 13 443 類 8 12 42 1,909 無脊椎動物 7 14 17 524 計 42 80 181 3,767 魚 合 計 102,257 ‐16‐ 昆虫網膜翅目の社会性昆虫 1 科 1 種 2 群と昆虫綱ハチ目の 社会性昆虫 1 科 1 種 2 群含む 2.飼育展示・調査研究 (1)日常飼育業務 動物の健康と飼育環境管理を適正に行い繁殖に努めるとともに、創意工夫により、動物の特 性を引き出すための展示改善を積極的に行った。 ① 主な繁殖動物 園名 出産・孵化数 動 物 名 オス アイアイ 上 野 メス 2 2 2 2 ケープペンギン 6 6 1 ミツヅノコノハガエル 1 モウコノウマ 3 3 2 グレビーシマウマ ヒシクイ 1 フンボルトペンギン フェアリーペンギン 6 10 育成数 7 2 1 ゴールデンターキン 1 2 2 1 2 2 2 3 4 13 タツノオトシゴ 11 11 トビハゼ 70 70 ツチガエル 井の頭 1 10 ライオン 葛 西 備考 計 アビシニアコロブス ベニイロフラミンゴ 多 摩 不明 約90 オリイオオコウモリ 2 シマアジ 1 約90 育成数 2 2 3 トウキョウダルマガエル 約100 約100 育成数 イトヨ 約150 約150 育成数 タガメ 約40 約40 育成数 ‐17‐ ② 主な展示改善 園 名 主な展示改善の件名 ニホンザルの展示の工 夫 メリカバクの展示開始 小獣館における解説の 工夫 始 はプールにワラを敷き詰め餌を隠すなどし 旧ドール舎を展示変更で新バク舎としてオ ープン。緑と水の豊かな放飼場でバクを展 示することで来園者の好評を得た。 小獣館で「とぴっく君のちょっとなるほど」 と題する解説パネルを設置。展示動物の 展示が途絶えていたクマ舎で新たにツキノ ワグマの展示を開始。放飼場に遊具を設置 するなど、より効果的な展示を目指した。 多 摩 動 物 公 園 「アジアの平原」の展示 の工夫 オオカミやモウコノウマの放飼場に日除け やミストシャワーを設置。気温が上がると 物陰に隠れる動物を観客前に誘導した。 秋の鳴く虫展における ふれあい展示の工夫 極地展示エリアのリニ ューアル 鳴く虫展の展示の一環としてコオロギのふ れあいコーナーを設置。小さな子でも触れ ることから、家族連れに好評であった。 極地水槽の展示や解説、装飾を一新し、極 地展示をリニューアル。南極圏採集による 生物の展示も行なった。 葛 西 臨 海 水 族 園 「水辺の生き物」水槽の 合計17件 サル山で夏季にはシャワー設置し、冬季に 様々な情報をわかりやすく伝えた。 ツキノワグマの展示開 合計22件 容 て、より活発な行動を誘発した。 恩 賜 上 野 動 物 園 旧ドール舎におけるア 合計18件 内 リニューアルオープン カエルの合唱水槽を水辺の生き物水槽とし てリニューアル。展示や解説の工夫で、両 生類の生活などをわかりやすく伝えた。 鱗がはがれやすく展示の難しいコノシロ コノシロの群れ展示 を、採集や運搬、給餌の工夫により、渚水 槽において群れで泳ぐ姿を展示できた。 ヤマネコ舎の展示リニ ューアル ヤマネコ舎にヤマネコの様子がよく観察で きるようガラス面を設けたほか、立体的な 展示にするため倒木やロープを設置した。 メンフクロウのケージ内にマウスが見える 井の頭自然文化園 メンフクロウとマウス ようにしたアクリルドームを設置。フクロ 合計13件 の「生態的展示」 ウの行動の変化を展示したほか、捕食者と 被食者の関係について解説した。 リスの小径における展 示の工夫 リスの小径に観客が中をのぞくことができ る巣箱や石積みを設置。リスの様々な姿を 間近で観察できるようにした。 ‐18‐ (2)研究成果の発表 動物園で得られた野生動物や教育普及活動に関する情報や研究成果等について、研究会等で 積極的に発信した。 ① 恩賜上野動物園(合計19件) 発表内容 担 当 摘 要 東京都恩賜上野動物園でのニホンツキ 齋藤圭史 中国・北京(第12回国際エンリッチ ノワグマ、ゴリラにおけるエンリッチメ メント会議) ント 在来家畜に関する保存事業について 川鍋政孝 群馬サファリパーク(第3回関東東 北・北海道合同ブロック研究会) セバタンビヘラコウモリの毛包虫症治 林笑 群馬サファリパーク(第3回関東東 療例 北・北海道合同ブロック研究会) ミナミコアリクイの人工保育 林笑 どうぶつと動物園 2015年夏号 ハツカネズミの夏祭り~イベントと展 鳥飼香子 狭山市智光山公園(第4回関東東北・ 示のコラボ~ 北海道合同ブロック動物園技術者研 究会) 餌を展示する~試行錯誤の報告~ 藤岡紘 狭山市智光山公園(第4回関東東北・ 北海道合同ブロック動物園技術者研 究会) ゼニガタアザラシに見られたスエヒロ 平野雄三 小樽水族館(第41回海獣技術者研究 タケ感染症 会) 「うえのトラ大使」による環境教育の試 鈴木仁 千葉市動物公園(第63回動物園技術 み 者研究会) 動物園で行うライチョウの域外保全 渡部浩文 しずぎんホール(第16回ライチョウ 会議静岡大会) ライチョウ生息域外保全実施計画にお 宇 野 な つ しずぎんホール(第16回ライチョウ けるデータロガーを用いたデータ収集 み 会議静岡大会) の結果報告 乗鞍岳における産卵期の種卵によるフ 高橋幸裕 しずぎんホール(第16回ライチョウ ァウンダー確保経過報告 会議静岡大会) New Ex Management site conservation: of Japanese The 宇 野 な つ Wildlife Reserves Singapore(The Rock み 23rd SEAZA Annual Conference) Ptarmigan in Japan 上野動物園におけるジャイアントパン 阿部展子 中国・大連(2015年ジャイアントパ ダの繁殖の取組み ンダ繁殖技術会議) ‐19‐ 上野動物園におけるジャイアントパン 豊嶋省二 中国・大連(2015年ジャイアントパ ダの飼育経過と課題 ンダ繁殖技術会議) オオアナコンダの脱皮不全治療 齊當史恵 わんぱーくこうちアニマルランド (第27回日本動物園水族館両生爬虫 類会議) 動物園の役割について主体的に学びあ 小川雄一 沖縄こどもの国(第56回日本動物園 う活動としての飼育体験プログラムの 水族館教育研究会) 再構築 オグロプレーリードッグの個体群形成 吉村映里 江戸川区自然動物園(第5回関東東 に向けた取り組み 北・北海道合同ブロック動物園技術 者研究会) アジアゾウにおける性ホルモンの迅速 三塚修平 江戸川区自然動物園(第5回関東東 測定の取り組み 北・北海道合同ブロック動物園技術 者研究会) 動物園あかぽっぽニュース 坂下涼子 小笠原村母島村民会館体育館・父島 地域福祉センター(あかぽっぽの日 の集い) ② 多摩動物公園(合計22件) 発表内容 担 当 摘 要 トノサマバッタ3000匹を一年中飼育す 田中陽介 群馬サファリパーク(第3回関東東 るために 北・北海道ブロック研究会) 多摩動物公園のテンジクネズミ群にお 林亜紀 群馬サファリパーク(第3回関東東 ける体重増加と病歴について 北・北海道ブロック研究会) サバンナエリアにおける混合飼育につ 志田昌信 群馬サファリパーク(第3回関東東 いて 北・北海道ブロック研究会) Artificial Breeding in The Amur and 吉澤円 台湾・台北動物園(絶滅のおそれの The Tsushima Leopard Cat ある小型肉食類の繁殖と野生復帰に 関する国際会議) オオコノハズク展示場における巣箱カ 中島亜美 智光山公園(第4回関東東北・北海道 メラの設置について 合同ブロック動物園技術者研究会) 都立公園を中心とした多摩地域のハル 池田正人 都立神代植物公園(第3回多摩丘陵 ゼミの生息状況と保全の可能性 里山連絡会) 【短報】東京都日野市におけるアカマダ 田中陽介 日本甲虫学会「さやばねニューシリ ラハナムグリの記録 ーズ」No.19 ‐20‐ アブラコウモリ及びヒナコウモリの体 中島亜美 ヤンゴン動物園自然史博物館(8th 重の季節変化、冬眠との関係の事例紹介 International Annual Meeting of ASCM in Myanmar 『アジア野生動物 医学会』) チーターで発生した顔面変形を伴う真 吉澤円 千葉市動物公園(第63回動物園技術 菌症の一例 者研究会) スバールバルライチョウ発生卵におけ 石井淳子 静岡市役所(平成27年度第1回ライチ る孵化前診断 ョウ域外保全研究会) Maintaining a population of 冨田恭正 台 北 動 物 園 (2015 Conference on orangutans and chimpanzees at Tama Regional Zoological Park - challenges and Programs) Species Management future initiatives イヌワシの繁殖 新たなペアづくりの 石井淳子 どうぶつと動物園2015秋号 成果 ライオンの群れ展示 群れづくりから 松 井 由 希 どうぶつと動物園2015秋号 新世代の誕生まで 子 MOLE EXHIBIT at TAMA ZOOLOGICAL PARK 熊谷 岳 Wildlife Reserves Singapore(The 23rd SEAZA Annual Conference) ソデグロヅルを増やす 土屋泉 ホテル日航熊本、熊本県民交流館パ レア(第19回種保存会議) 動物園と自然保護団体が連携すること 池田正人 日本動物園水族館教育研究会誌 の利点 Vol.22:33-37 -企画展「草原の小さな住人カ ヤネズミ~身近な自然を見つめ、調べ、 支えていく~」の実施から多摩動物公園と東京都埋蔵文化財セン 池田正人 第56回日本動物園水族館教育研究会 ターの共同プログラムの実施―地域の 歴史を自然科学の目で見るー 多摩動物公園のカミキリムシ類の追加 櫻井博 西多摩昆虫同好会「うすばしろ」第 記録 47号 ヨナグニモリバッタの黒化個体を飼育 田中陽介 月刊むしNo.538 下で確認 ヤマアカガエルの水槽内繁殖 橋本浩史 江戸川区自然動物園(第5回関東東 北・北海道合同ブロック研究会) ‐21‐ 12年ぶりのサーバル繁殖の取り組み 新崎慶太 江戸川区自然動物園(第5回関東東 北・北海道合同ブロック研究会) 昆虫園のチョウは蜜皿を利用している 田中陽介 大阪府立大学(日本昆虫学会第76回 か?~種ごとの利用頻度と先にいるチ 大会・第60回応用動物昆虫学会合同 ョウの影響~ 大会) ③ 葛西臨海水族園(合計15件) 発表内容 担 当 摘 要 小型生物観察誘導を目指した アマモ小 三浦絵美 すみだ水族館(平成 27 年度関東東 型水槽の新設について 北・北海道ブロック合同水族館技術 者研究会) 房総半島沖野島海底谷の海底地形・地質 三森亮介 神奈川県立博物館研究報告(自然科 および生物の目視観察-NT12-22 次航海 学)45 号 ハイパードルフィン#1426 潜航潜水調 査報告東京湾のトビハゼ~北限の生息域での 田辺信吾 東京スクエアガーデン(シンポジウ 現状~ ム 生き物がよみがえってきた江戸 前の海) 地域と連携したトビハゼ保全と教育普 田辺信吾 沖縄こどもの国(第 56 回 日本動物 及活動 園水族館教育研究会) 移動水事業の実施において見えてきた 雨 宮 健 太 沖縄こどもの国(第 56 回 日本動物 効果と課題 郎 園水族館教育研究会) 群れ飼育における老齢個体の健康管理 野島大貴 江戸川区自然動物園(第 3 回関東東 について 北・北海道合同ブロック動物園技術 者研究会) コガタペンギンの人工孵化・人工育雛に 野島大貴 江戸川区総合文化センター(第 24 回 よる個体数回復の取り組み ペンギン会議全国大会) コガタペンギンの人工孵化・人工育雛に 山本達也 千葉市動物園(第 63 回動物園技術者 よる個体数回復の取り組み 研究会) 誰に・何を・どのように伝えるか 葛西 天野未知 東京大学本郷キャンパス(第3回全 臨海水族園の海洋教育プログラムデザ 国海洋教育サミット) イン 人と自然をつなぐ-水族館ができる教育 天野未知 活動 ‐22‐ 博物館研究 vol.50 No.11 トウキョウダルマガエルの繁殖 児玉雅章 わんぱーくこうちアニマルランド (第 27 回日本動物園水族館両生類 爬虫類会議) 東京にメダカをさがす 河原直明 兵庫県豊岡市じばさん TAJIMA(第 15 回全国めだかシンポジウム) 魚類の繁殖生態の多様性をテーマとし 多田 諭 近畿大学奈良キャンパス(2015 年度 た水族館の教育プログラム 日本魚類学会年会) 誰に・何を・どのように伝えるか 葛西 天野未知 東京大学本郷キャンパス(日本海洋 臨海水族園の海洋教育プログラムデザ 学会 2016 年度春季大会) イン 小型加圧水槽システムの開発とその利 小味亮介 鶴岡市立加茂水族館(第 25 回日本動 用について 物園水族館設備会議) ④ 井の頭自然文化園(合計 10 件) 発表内容 担 当 摘 ニホンリスの成長過程を調べる 赤裸の 高 松 美 香 どうぶつと動物園 子が独り立ちするまで 要 2015年夏号 子 Ex Situ Conservation of Tsushima Leopard 堀秀正 台湾・台北動物園(絶滅のおそれの Cat By The Cooperation With JAZA And ある小型肉食類の繁殖と野生復帰に MOE 関する国際会議) ア ム ー ル ヤ マ ネ コ ( Pionailurus 田 島 日 出 北里大学獣医学部(第158回日本獣医 bengalensis eutilura)の精巣上体尾部精子 男 学会学術集会) の回収直後および凍結融解後の性状 たまごハウスの設置 野本寛二 智光山公園こども動物園(第2回関東 東北・北海道合同ブロック動物園技 術者研究会) メンフクロウとマウス(ハツカネズミ) 室 伏 三 喜 智光山公園こども動物園(第2回関東 による生態系展示 男 東北・北海道合同ブロック動物園技 術者研究会) タヌキの展示改善事例 大西一馬 智光山公園こども動物園(第2回関東 東北・北海道合同ブロック動物園技 術者研究会) THE CONSERVATION ACTIVITIES FOR 金原功 Wildlife Reserves Singapore(The 23rd THE JAPANESE FIRE BELLY NEWT SEAZA Annual Conference) ニホンコウノトリの個体群管理を推進 大橋直哉 ホテル日航熊本、熊本県民交流館パ するために(ポスター発表) レア(第19回種保存会議) ‐23‐ 地域の団体や個人が連携した「いのけ 馬島 洋 沖縄こどもの国(第56回日本動物園 ん:井の頭公園検定」 水族館教育研究会) 動物園が取り組む水辺の生き物保全 大橋直哉 小笠原村母島村民会館体育館・父島 地域福祉センター(あかぽっぽの日 の集い) (3)共同研究 大学や研究機関と協力し、動物学、獣医学等の学術的な見地から共同研究を進めた。 提 携 先 提 携 園 研究テーマ 東京大学博物館 東京動物園協会 希少動物の保全、研究及び教育 東京大学大学院農学生命 東京動物園協会 希少動物の保全、研究及び教育 首都大学東京 東京動物園協会 希少動物の保全、研究及び教育 日本獣医生命科学大学 東京動物園協会 希少動物の保全、研究及び教育 東京大学海洋アライアン 東京動物園協会 海洋教育促進 東京農工大学 東京動物園協会 希少動物の保全、研究及び教育 独立行政法人 森林総合 東京動物園協会 イモリの保全及びその生態学的研究 恩賜上野動物園 希少動物の獣医衛生に関する研究(獣医病理学) 恩賜上野動物園 ライチョウの域外飼養技術の開発に関する研究 科学研究科 ス海洋教育促進研究セン ター 研究所 東京大学大学院農学生命 科学研究科 日本獣医生命科学大学 動物生産化学教室 鹿児島大学共同獣医学部 -飼育飼料の検討- 恩賜上野動物園 獣医学科 日本獣医生命科学大学 関する共同研究 恩賜上野動物園 動物生産化学教室 日本獣医生命科学大学 アカガシラカラスバトの域外飼養技術に関する 研究-飼育飼料の検討- 恩賜上野動物園 動物生産化学教室 日本蛇族学術研究所 ゴリラの飼育管理を目的としたストレス評価に 飼育飼料成分のデータベース化による動物園動 物栄養管理システムの構築に関する共同研究 恩賜上野動物園 ヘビ類の飼育管理向上を目的とした粉末式人工 飼料に関する共同研究 京都大学霊長類研究所 恩賜上野動物園 ジェントルキツネザル腸内細菌叢の遺伝解析に 関する共同研究 ‐24‐ 京都大学霊長類研究所 恩賜上野動物園 ハリモグラの化学感覚受容体遺伝子の解析に関 する共同研究 岐阜大学 恩賜上野動物園 希少動物の保全繁殖 多摩動物公園 希少動物の繁殖生理の内分泌モニタリング 多摩動物公園における希少動物の性ホルモン分 析技術の推進 東京都健康安全研究セン 井の頭自然文化園 アムールヤマネコの繁殖整理に関する共同研究 多摩動物公園 サル類の腸管寄生原虫に関する研究(検査・駆 ター 兵庫県立コウノトリの郷 除対策) 核 DNA マーカーを用いたコウノトリ集団の遺 多摩動物公園 公園 伝的多様性の解析 筑波大学 多摩動物公園 食虫目由来の麻痺性神経毒の構造と機能の解明 国立環境研究所 多摩動物公園 DNA バーコーディングを用いたカモ類の食性 解析における検出精度評価 日本工業大学 多摩動物公園 モグラの地中掘削行動の機械学的分析 麻布獣医学園 多摩動物公園 ネコ科の瞳の形状に関する遺伝子解析 日本大学生物資源科学部 葛西臨海水族園 水生生物における包括的魚病診断調査及び防疫 法の確立 国立極地研究所 葛西臨海水族園 南極海に生息する魚類の繁殖および摂餌生態に 関する共同研究 東京慈恵医科大学大学院 3D エコーを用いた板鰓類心臓の形態・機能解 葛西臨海水族園 医学研究科解剖学講座 東北大学大学院生命科学 析 葛西臨海水族園 フンボルトペンギン胚における特徴的四肢形態 研究科器官形成分野 電力中央研究所 の発生操作 葛西臨海水族園 大規模水槽向け脱窒装置及び小型水槽用脱窒モ 株式会社イワキ 大学共同利用機関法人 ジュールに関する共同研究 葛西臨海水族園 ウミスズメ科の水中採食生態の解明に関する共 情報・システム研究機構 同研究 国立極地研究所 日本獣医生命科学大学 井の頭自然文化園 獣医臨床繁殖学教室 日本獣医生命科学大学 野生動物学教室 希少野生ネコ科動物における人工繁殖技術の研 究 井の頭自然文化園 飼育下におけるツシマヤマネコの発情行動とホ ルモンに関する研究 ‐25‐ 東京農工大学農学部比較 井の頭自然文化園 心理学研究室 動物園において動物展示を観覧することが来園 者に及ぼす心理的影響とその要因の分析 (4)飼育展示・教育普及研究会の開催 園内及び4園相互での情報交換と共有化を積極的に進めるとともに、研究発表等に積極的に 参加することによる職員の能力向上を図るため、各園で飼育展示・教育普及担当者による研究 会を毎月開催した。 3.動物病院業務 飼育職員と連携して病気等の予防策を講じるとともに、異常の早期発見に努め、適切な治療 を行った。また、検疫業務、病理解剖、検体の保存等を行った。 【診療件数及び検疫件数】 園 別 (単位:件) 治療 病理解剖 恩賜上野動物園 14,769 多摩動物公園 葛西臨海水族園 井の頭自然文化園 年間検疫件数 種数 頭数 101 50 384 12,715 63 37 68 218 30 0 0 6,347 67 23 50 ※葛西臨海水族園については、上野動物園の動物病院においても実施。 ‐26‐ 4.施設維持管理・園内サービス (1)園内施設・設備の維持管理 ① 定常的維持管理 施設や設備を適切に保守し、利用者の安全と快適性を確保するために、以下の園内施設の維 持管理業務を実施するとともに、電力使用量削減に取り組んだ。 園 名 主 要 施 設 ・敷地面積:143千㎡ 主要維持管理業務 ・設備更新(水処理、ボイラー、空調、暖房 他) ・パンダ舎、ホッキョク ・補修工事(動物舎、漏水、排水、園内不陸 他) グマとアザラシの海、 ・設備保守(機械、水処理、放送、動物脱出 恩賜上野動物園 クマ舎、ゾウ舎、アイ アイのすむ森 等 ・不忍池水質管理 ・両生爬虫類館 ・設備点検 ・管理センター ・保護管理(植込地、花壇) ・不忍池 ・危険樹点検対応 他 ・敷地面積:601千㎡ ・設備更新(水処理、ボイラー、空調、暖房 他) (含む七生公園) ・オランウータン舎、 多 摩 動 物 公 園 コアラ館等 ・設備保守(機械、水処理、放送、動物脱出 ・ライオン園 他 ・設備点検 ・昆虫生態園 ・保護管理(植込地、芝生地、花壇) ・丘陵地 ・危険樹点検対応 他 ・水槽数:47 ・マグロ水槽(2,200t) 、 ペンギン池 他 ・ポンプ(水処理用244 台、給排水用53台) 井の頭自然文化園 ・補修工事(動物舎、漏水、排水、園内不陸 他) 防止柵 他) ・敷地面積:86千㎡ 葛西臨海水族園 防止柵 他) ・設備補修(冷凍機、水処理 他) ・施設補修(水槽、漏水、排水、園内不陸 他) ・設備保守(中央監視、水処理、展示システ ム、排水処理、オゾン設備 他) ・設備点検 ・保護管理(植込地、芝生地、花壇) ・危険樹点検対応 他 ・敷地面積:116千㎡ ・設備更新(水処理、ボイラー、空調、暖房 他) ・大放飼場 ・補修工事(動物舎、漏水、排水、園内不陸 他) ・彫刻館 ・設備保守(機械、水処理、放送 他) ・リスの小径 ・設備点検 ・資料館 ・保護管理(植込地、花壇) ・水生物館 ・危険樹点検対応 他 ‐27‐ ② 集中的維持管理 設備補修や地球温暖化対策などを行うとともに、動物舎等について、集中的な修繕を行った。 園名 上 野 多 摩 葛 西 井の頭 № 修 繕 施 設 概 要 1 水処理施設 両生爬虫類館ろ過機補修 2 給水設備 カワウソ舎井水給水管補修 3 園路 モノレール下管理通路舗装補修 4 ツリーサークル 西園走禽舎前園路補修 1 動物舎扉 検疫舎扉ほか補修 2 グレーチング蓋補修 南園遊歩道側溝補修 3 園路 ズーカフェ前階段補修 4 動物舎 サイ舎寝室床補修 1 冷温水設備補修 冷温水発生機補修 2 構内通信設備 園内 BGM 用アンプ補修 3 照明器具 世界の海ほか水槽照明補修 1 空調設備 動物病院診察室空調設備補修 2 照明設備 水生物館観覧通路照明設備補修 3 動物舎 野鳥の森屋外展示室補修 (2)園内の保安及び環境美化 ① 園内巡回警備 巡回警備による整理・誘導、防犯等、入園者の安全に配慮して実施した。繁忙期には増員に より対応した。 ② 園内清掃及び廃棄物搬出 園内美化を図り、園内の清掃及び収集したゴミ等の廃棄物を園外へ搬出した。また、搬出し た寝藁等は専門施設においてリサイクルし、肥料化した。 (3)入園券の売改札及び利用案内・園内サービス ① 入園券の売改札 入園券の売改札、年間パスポートの販売を行った。 【入園者数】 区 (単位:人) 分 一 有 個 上野 葛西 井の頭 合計 般 1,850,453 418,503 568,580 414,400 3,251,936 中学生 55,793 2,067 10,792 661 69,313 155,964 39,893 48,711 48,926 293,494 2,062,210 460,463 628,083 463,987 3,614,743 人 65歳以上 料 多摩 計 ‐28‐ 摘 要 般 123,690 61,933 71,395 13,692 中学生 1,451 60 514 146 2,171 〃 3,532 1,449 7,468 1,542 13,991 〃 128,673 63,442 79,377 15,380 286,872 2,190,883 523,905 707,460 479,367 3,901,615 1,289,258 312,675 535,893 283,824 2,421,650 21,287 4,974 25,127 5,912 1,310,545 317,649 561,020 289,736 2,478,950 児 81,046 66,511 30,971 24,406 202,934 団 小学生 65,082 60,227 45,362 18,485 189,156 体 中学生 62,759 2,845 9,348 270 75,222 計 208,887 129,583 85,681 43,161 467,312 特 免 93,505 30,192 39,436 33,434 196,567 身体障がい者等 その他 165,716 54,743 67,565 51,329 339,353 無料開園日等 1,778,653 532,167 753,702 417,660 3,482,182 3,969,536 1,056,072 1,461,162 897,027 7,383,797 一 団 体 65歳以上 計 小 計 小学生以下 個 中学生 人 計 幼 無 料 小 合 計 計 270,710 20人以上 57,300 都内在住在学 【年間パスポート販売状況】 園 名 販売実績 恩賜上野動物園 摘 22,973 枚 一般2,400円、65歳以上1,200円 多 摩 動 物 公 園 6,731 枚 葛西臨海水族園 3,303 枚 一般2,800円、65歳以上1,400円 井の頭自然文化園 13,445 枚 一般1,600円、65歳以上 800円 合 要 計 〃 46,452 枚 ② 有料施設等の占用等の申請受付と料金徴収 園内での写真撮影や集会所の使用申請の受付事務と入園料、使用料、占用料の徴収及び東京 都への納付事務を行った。 【入園料金の徴収】 園 名 恩賜上野動物園 多 摩 動 物 公 園 収 納 額 摘 要 1,181,488,480 円 大人600円、中学生200円、65歳以上300円 270,379,420 円 〃 ‐29‐ 葛西臨海水族園 450,702,970 円 大人700円、中学生250円、65歳以上350円 井の頭自然文化園 153,836,630 円 大人400円、中学生150円、65歳以上200円 合 計 2,056,407,500 円 【占用料・使用料の徴収】 園 名 収 納 額 恩賜上野動物園 摘 586,332 円 占用料(写真撮影等) 多 摩 動 物 公 園 98,060 円 〃 葛西臨海水族園 40,532 円 〃 井の頭自然文化園 合 計 要 473,675 円 占用料・使用料(資料館・童心居) 1,198,599 円 ③ 利用案内・園内サービス 園内における利用者案内、迷子相談、園内放送、救急救護、身障者用車椅子の貸出等のサー ビスや拾得物・遺失物対応を実施したほか、園外からの電話による問い合わせに対応、園内案 内図、案内板の更新を行った。また、GWや春休みの繁忙対策として、上野動物園で仮設トイ レを設置した。 東京動物園ボランティアーズのサービスガイドグループとの協働により、園内案内サービス や園内催物を実施した。 【園内利用案内】 園 名 上 野 834 4,990 623 1,287 603 3,402 多 摩 114 3,734 383 412 620 5,553 葛 西 203 1,681 186 684 463 2,778 井の頭 200 1,286 356 117 386 1,967 1,351 11,691 1,548 2,500 2,072 13,700 合 計 迷 (単位:件) 子 放 送 救 護 ‐30‐ 車椅子 遺失物届 拾得物届 (4)利用促進・PR活動 ウェブサイトや各種印刷物・広告媒体等により、利用促進活動を行った。また、都立動物園・ 水族園の魅力とサービス向上を目的とする「Visit Zoo Tokyo」推進のため、東京都と協力しなが ら、各種イベント、開園時間の延長、開園日数の拡大など、様々な取り組みを行った。 【利用促進・PR】 事 項 摘 要 ・ Webサイト「東京ズーネット」を通じて、動物の最新ニュースや動画、 イベント情報等を多くの人に向けて発信した。 ・ 葛西臨海水族園の「移動水族館」ページを開設した。 ・ 新たな取組として、夏季限定の特設ページ「夏の動物園・水族園を楽 しもう2015」をオープンした。スマホユーザーにも配慮した設計で、 各園の夜間開園情報や豊富なイベント情報をまとめて紹介した。 ・ 冬の動物園・水族園の魅力を集めた特設サイト「VisitほっとZoo 2016」を 12月中旬から公開し、各園の見どころや「都立動物園・水族園スタン プラリー」についてアピールした。1月7日からのキャンペーン期間 中は「ほっとフォトコンテスト」応募ぺージを公開し、3月末には入 賞作品発表ページを公開した。 ・ 上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」で ウェブサイト は、サイト全体をレスポンシブ化し、マルチデバイス対応をおこなっ た。パンダに関する情報の掲載のみでなく、ジャイアントパンダ保護 サポート基金についても広くアピールした。 ・ スマホサイトについては、SEO対策を随時実施し、3月にはマイナー チェンジもおこなった。動画を設置し、各園のイベントや開園カレン ダーの露出を図った。 ・ 多摩動物公園の「学校向けプログラム」ページを公開した。 ・ 4園それぞれのギフトショップおよびレストランページを公開し た。 ・ 都立動物園の最新情報を届けるメールマガジン「ズー・エクスプレ ス」を配信、ファンに向けて4園の最新情報を伝えた。 ・ Twitterによる4園の情報発信を通じて、即時性のある情報をタイム リーに配信した。 ・夏の夜間開園、秋のデジタルスタンプラリーキャンペーン、 「Visitほっ とZoo2015」等の周知、集客に向けて、中吊り広告・トレインチャンネ ル(JR中央線) 、ラジオ番組広告(TOKYO-FM) 、映画館広告(新宿ピ 広 告 物 カデリー、シネプレックス幕張)、新聞広告(東京新聞)、キュレーシ ョンメディア広告(antenna) 、WEBバナー広告、リサーチPR等を適宜、 実施した。 ‐31‐ 事 項 摘 要 ・4園の認知向上をはかるため、都バスに野生動物のラッピングを施し た4台のラッピングバスを運行した。 ・老人週間期間の来園促進のため、シニア向け旅行通販誌に記事広告を 掲出した。 ・上野動物園では、東京都来訪者に向けて、羽田空港第2ターミナルで の壁面広告や都営交通内の中吊り広告等を実施した。 ・多摩動物公園では、アフリカフェア実施に合わせ新聞広告の掲出等を 実施した。 ・葛西臨海水族園では、来園促進のため春期・夏期に東京駅内京葉線-八 重洲口通路での壁面広告等を実施した。 ・井の頭自然文化園では、イベントPRのため新聞広告、最寄り駅でのデ ジタルサイネージ広告等を実施した。 ダイレクトメール 幼稚園・保育園、学校、福祉施設、ホテル等 (2園10,158件) ・繁忙期における休園日の臨時開園(上野12日、多摩7日、葛西8日、 井の頭7日) 、開園時間延長(上野19日、多摩17日、葛西16日、井の頭 8日)を実施した。 ・都と共催する「Visit Zoo Tokyo」キャンペーンの一環として、4園合 同の企画を実施した。秋にはスマートフォンを利用したデジタルスタ ンプラリー「コキャットからの挑戦状」を開催、冬には4園の冬の魅力 を伝える企画「VisitほっとZoo2016 」を開催した。「 Visitほっと Zoo2016」では、民間事業者と連携して、 「電車でまわろう!動物園・ そ の 他 水族園スタンプラリー」 、 「ほっとフォトコンテスト」を開催した。 ・様々な動物を扱う4園運営のメリットを活かし、4園における巡回展 示を今年度は上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園で実施した。 ・マーケティング調査として、上野動物園の訪日外国人来園者の動向調 査(11月、1月、2月に計6日)を実施した。 ・外国人観光客向けに、都立動物園・水族園紹介パンフレット(英語・ 中国語[繁体・簡体]・韓国語及び日本語)を東京都観光案内所等で 配布した。 (5)広報広聴 園内動物の繁殖や催物等についての広報発表、取材対応のほか苦情や意見への対応を行った。 ① 主な広報発表 園 名 発表日 上 野 7月9日 件 真夏の夜の動物園 ‐32‐ 名 9月7日 アイアイの「アラ」が繁殖を目指してイギリスに旅立ちます! 12月24日 4人の園長と一緒に“楽しく学べる”シンポジウム「新しい子ども動物園」 2月12日 ジャイアントパンダの展示を再開します 2月25日 HANAMI AT UENOZOO その他、合計39件 6月11日 多 摩 ニホンコウノトリ、28年連続で誕生!! ~ヒナがすくすく成長中で す!~ 6月25日 モウコノウマの赤ちゃんが生まれました! 7月9日 サマーナイト@TamaZoo 2015 ~ゆったりのんびり夜の動物園~ 12月10日 ユキヒョウがカナダより来園します!! 2月26日 「アフリカフェア in 多摩動物公園」開催! ~野生動物のふるさと アフリカの今とこれから~ その他、合計31件 葛 西 6月5日 移動水族館車の訪問先を募集します 6月12日 葛西臨海水族園クロマグロ等の展示について ~クロマグロの導入~ 7月9日 夏の特別イベント「Night of Wonder ~夜の不思議の水族園~」 11月26日 12月10日 学校の先生必見! 葛西臨海水族園 環境教育活用ガイド「生き物に親 しみ、自然に学ぶ。 」ができました 和歌山から来たオウサマペンギン2羽を展示中 みなさん、素敵な名前 を付けてください! その他、合計22件 井の頭 4月23日 井の頭自然文化園開園記念日のイベント 5月28日 「親子で川遊び ~生き物のつかまえ方・飼い方」募集 6月25日 怪談スタンプラリー「動物園怪談画劇 ~井之頭百物語・参~」 7月23日 「大学生のためのズーカレッジ」参加者募集 11月13日 ツシマヤマネコの移動を行います 〜飼育下繁殖の推進のため、全国的 に移動を行います〜 その他、合計20件 ② 苦情・意見への対応 園内に設置した意見箱やホームページ「東京ズーネット」に寄せられた苦情・意見について、 関係部署へ周知するとともに対応策を検討し、園内環境やサービス等の改善に努めた。 ‐33‐ 〔2〕野生生物保全業務 「野生生物保全センター」を都立動物園・水族園の野生生物保全活動の中心に位置付け、保 全活動、情報収集、調査研究及び普及啓発活動を実施した。 項 目 内 容 ① トキやニホンコウノトリ、ニホンイヌワシ、東京産両生類等、希少 種の繁殖に継続して成功している。 動物園内におけ る保全活動 (域外保全) ② 小笠原母島にて採集した卵から孵化したオガサワラシジミの飼育 下繁殖に成功。第3世代まで成育した。 ③ アカガシラカラスバトは毎年順調に繁殖もしており、都立動物園で の通算飼育個体数が100羽を超えている。 ④ 乗鞍岳で採取したライチョウの有精卵の人工孵化に取り組み、採取 した5卵全ての孵化、初期育成に成功した。 ① 多摩市のイモリ生息地において、生息状況調査を継続して実施し、 その生態解明に努めるとともに、地域との連携・環境教育活動を推 進した。 フィールドにお ける保全活動 (域内保全) ② アカガシラカラスバト野生個体群の遺伝的多様性を解明するため、 小笠原自然文化研究所と連携し、ミトコンドリアDNAの解析を実施 した。 ③ 現地でオガサワラシジミの保全活動を行うNPOに対し、食草維持等 に必要な支援を行った。 ④ 東京産ミナミメダカの生息状況調査を実施。東京めだかMAPを 2015年版に更新した。 ① DNA解析による性判別(鳥類・外形上の判定が難しいトガリネズミ 類)を日常的に行うほか、クロツラヘラサギほかのマイクロサテラ イト解析による親子判定を実施し、繁殖計画の推進に寄与した。 ② 遺伝子解析装置を用いて希少鳥類の遺伝的多様性の解析、メダカや 生物工学技術を 応用した保全活 動 ゲンジボタル地域個体群解析、アズマヒキガエルの交雑状況の調査 を行った。 ③ 人工授精技術を用いて自然交尾不能なソデグロヅルのペアから継 続して有精卵を得ることに成功し、孵化成育に至ったほか、ジャイ アントパンダで凍結精液の作成やツシマヤマネコで人工授精を行 った。 ④ EIA法による糞中の性ホルモン測定を実施。ツシマヤマネコやスリ ランカゾウ、チーター、キョン等の繁殖生理解明に役立てている。 第23回SEAZA総会にて「ライチョウ保全の取り組み」「イモリの保全活 調査研究・情報収 動」を口頭発表したほか、日本動物園水族館協会主催の第19回種保存会 集 議において、ソデグロヅルやコウノトリ取り組みについての発表を行っ た。 ‐34‐ また、CBSG(保全繁殖専門家グループ)年次総会に職員を派遣し、情 報収集に努めた。 ① 多摩市の小学校と連携し校外学習の一環として、イモリの保全活動 について普及啓発を行った(全6回)。 ② 一般参加の観察会として、 「アカハライモリの保全現場をたずねる」 「トビハゼ観察会」を実施した。 普及啓発活動 ③ 小笠原の母島と父島に職員を派遣して「地域社会による野生動物の 保護」をテーマとした講演会を行ったほか、葛西臨海水族園で講演 会「小笠原の今を知る」及び写真展を開催した。 ④ コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル(IPPM-OWS) との共催により、国内外から専門家を招聘し、コウノトリ保全フォ ーラムを開催した。 保全への協力 千葉県野田市との「コウノトリ保全に関する協定」に基づき、飼育職員 研修の受入れや技術協力を実施、コウノトリの放鳥を実現した。 ‐35‐ 〔3〕教育普及業務 動物園・水族園における観察や学習などの体験を充実させるために各種プログラムを企画・ 開催し、生物や環境等の情報を伝えるとともに、教育機関との連携やボランティア団体との協 働等を通じて普及活動を推進した。 1.4園連携による幅広い教育普及活動の展開 昨年度に引き続き、 「ドリームナイト・アット・ザ・ズー&アクアリウム in Tokyo」や、 「大 人のための動物園・水族園講座」を4園で開催した。また、特設展「カエル学にゅうもん」の 各園巡回や、野生生物保全センターが中心となって見学会「アカハライモリの保全現場をたず ねる」を実施するなど、野生生物保全や生物多様性の重要性を普及するため、様々な企画に4 園が連携して取り組んだ。 ①連携企画 内 容 ・4園巡回特設展「カエル学にゅうもん」を各園巡回 (3/3~5/6 井の頭、5/8~6/30 葛西、7/2〜9/29 多摩、12/5〜3/21 上野) ・障がいをもつ子供とその家族を閉園後に招待する「ドリームナイト・アット・ザ・ズー & アクアリム in Tokyo」4園で実施(5/30 上野・多摩、9/26 葛西・井の頭) ・葛西臨海水族園・井の頭自然文化園合同の体験プログラム「親子ではじめる川遊び」を 実施(7/11,12 葛西、7/26 都立野川公園にて実施) ・小学校教員対象「授業に活かせる『動物園・水族園』講座」を4園で実施(7~8月) ・東京教師養成塾を4園で受入れ(7~8月) ・4園共同企画 親子向け観察会「アカハライモリの保全現場をたずねる」を多摩市連光寺 にて実施(10/3) ・小笠原村・東京動物園協会合同企画 講演会「小笠原の今を知る」を葛西にて実施 (10/24) ・東京動物園協会・IPPM-OWS共催企画「コウノトリ保全フォーラム-野生復帰10年、そし て新たな旅立ち-~全国へ そして世界へ~」を東京都美術館にて実施(11/29) ・16歳以上を対象とした「大人のための動物園・水族園講座」を4園で開催(11〜12月) ・都立動物園・水族園合同企画「身近な水辺保全講演会」を実施(1/17 葛西、2/14 井の頭 にて実施) ・「アフリカフェア スタンプラリー」を4園で実施(3/12~27) ‐36‐ ②「Visit Zoo Tokyo」における4園連携事業 実施項目 内 容 デジタル クイズラリー 10/1〜11/29 各園内にBeaconを配置し、来園者が所有するスマートフォンで参加するこ とが可能なデジタルクイズラリー「コキャットからの挑戦状」を実施 電車でまわろう!動物園・水族園スタンプラリー(4園) ほっとフォトコンテスト(4園)※授賞式を上野動物園にて開催(3/27) ビバリウムキーパーズトーク(1/7~3/6の間の平日)、新春!初笑い 上野 ステージ(1/11)、ほっとZooサンデークイズ(1/17,2/7) 、ほっとZoo ガイドツアー(2/3, 2/9,2/19,2/25) 、 ほっとな動物写真教室(2/6) 落ちないオランウータンにあやかり合格祈願?(1/2~2/23)、多摩 多摩 どうぶつえん寄席(1/16)、 “ほっと”かんさつデー(1/16,2/20) 、 “ほ っと”SG工作教室(1/24,2/7,2/14,2/21) 、スイートツアー(2/13,14) Visit ほっと おとなガイドツアー(1/7,1/17,1/28,2/7,2/19,2/27)、スタッフトー Zoo 2016 動物公園 申年講演会(1/9) 、干支のワークショップ(1/10,1/11) 、 葛西 1/7〜3/6 ク(1/16,1/23,2/20)、深海ラボ×JAMSTEC「ディープな東京、遠く て 近 い 深 海 」( 1/29 〜 1/31 )、 大 人 の た め の ス イ ー ト ツ ア ー (2/13,2/14) 、大人のためのスイート講演会(2/14) 飼育係のいきものガイド(1/7~3/6の毎週日曜日)、彫刻館特設展「ひか りのカケラたち──Atelier naori ステンドグラス作品展」(1/15~2/21)、 真 冬 の か い だ ん ら く ご 会 ( 1/23 ) 、 園 長 と 造 園 職 員 の 動 物 園 散 歩 井の頭 (1/31,2/27)、ステンドグラス体験教室―ペンダントを作ってみよう(2/6)、 文 化 園 コ ン サ ー ト 「 February Concert at the Zoo 」 (2/7,2/14,2/21,2/28) 、夜の文化園コンサート「February Concert at the Zoo_Special Jazz Night」 (2/27)、彫刻館特設展─Art and the Zoo Vol.2「身近な生き物たち」(2/19~5/8) ‐37‐ 2.園内プログラム (1)動物解説業務(園内ガイドツアー・団体指導ほか) 各園に配置した動物解説員により、一般来園者を対象とした園内ガイドツアー及び小学生等 の団体を対象とした動物解説のほか、夏休み期間その他に特別企画等を実施した。 実 内 1.一般来園者への ガイド 容 実施回数 参加者数 施 内 容 テーマを設定し、園内を案内しながら動物の解説を行っ た。(1回約45分間) 上野212回、多摩202回、葛西599回、井の頭119回、 4園合計1,132回 上野3,314名、多摩3,031名、葛西5,109名、井の頭1,692名、 4園合計13,146名 団体の要望等を事前に調整の上、プログラムを実施した。 内 容 特に学校団体については、学校教育と動物園との連携を図 り、教育活動の一環として役立つプログラムを実施した。 2.団体指導 実施回数 参加者数 上野353回、多摩203回、葛西190回、井の頭112回、 4園合計858回 上野27,983名、多摩13,489名、葛西13,055名、井の頭7,131名、 4園合計61,658名 遠足や理科・生活科等の見学で実地踏査に来る教員や引率 3.団体引率者への 内 容 者を対象として、動物園における教育プログラムを提示・ 説明した。 事前指導 実施回数 上野335回、多摩938回、葛西172回、井の頭47回、 4園合計1,492回 春夏休み期間を中心に、子供や親子連れを対象にクイズラ 内 容 リーやオリジナル観察シートを活用したセルフガイド、生 物研究等の特別企画を行った。 上 野 みんなでつくるおもしろ図鑑4回、クイズラリー 7回、サンデークイズ10回 4.特別企画 実施回数 多 摩 かんさつデー12回、たまZOOくらぶ8回、スイー トツアー2回 葛 西 大人限定ガイドツアー33回、スイートツアー8回 井の頭 文化園いきものクラブ8回 5.大人のための動 物園・水族園講 座(4園合同企 画) 内 容 実施時期 16歳以上対象の事前申込みによる半日講座と1日講座を設定 し、観察の仕方や動物園水族園の役割を紹介した。 上野11月、多摩11月、葛西12月、井の頭11月・12月 ‐38‐ 各園の教育普及関係スタッフが連携し、観察会など各種普及活動にお ける指導・企画展示用テキスト作成等を行った。また、上野動物園・ 6.その他 多摩動物公園・葛西臨海水族園で動物園のホットな話題を紹介するニ ュースレターを制作した。 (2)動物相談室の運営 恩賜上野動物園、多摩動物公園内の動物相談所において、来園者及び電話・書簡による相談 に応じた。 来 園 電 話 書 簡 恩 賜 上 野動 物 園 1,848 3,460 61 5,369件 多摩動物公園 738 924 16 1,678件 2,586 4,384 77 7,047件 計 計 摘 要(重複あり) 飼育1,212 動物園666 生態1,388 保護275 鳥獣害288 その他2,497 飼育382 動物園208 生態492 保護86 鳥獣害85 その他792 (3)通年プログラム 園 名 内 容 ・キーパーズトーク(ビバリウムほか867件) 恩 賜 上 野 動 物 園 ・ウサギ・モルモットとのふれあい(子ども動物園で毎日実施) ・スタディシート(セルフガイドブックレット2種配布) ・キーパーズトーク(キリン、チンパンジーほか917件) 多 摩 動 物 公 園 ・モルモットとのふれあい(毎日実施) ・スタディシート(かんさつシート16種配布) ・キーパーズトーク(マグロ、ペンギンほか990件) 葛 西 臨 海 水 族 園 ・サメ・エイとのふれあい(タッチンフィーリンで毎日実施) ・スタディシート(ウォッチングシート約20種配布) ・キーパーズトーク(アライグマほか256件) 井の頭自然文化園 ・モルモットとのふれあい(毎日実施) ・ダックさんにお弁当(7、8月を除き月2回実施) ・スタディシート(ワークシート用資料集1種配布) (4)企画プログラム 園 名 内 容 恩 賜 上 野 動 物 園 ・上野東京ライン開業記念「パンダラインラリー」 (2015/3/21〜5/31) ‐39‐ ・春の魔法、春の上野動物園(2015/3/28〜4/5) ・飼育の日イベント(4/18〜19) ・世界バクの日特別イベント(4/26) ・子ども交通安全キャンペーン(5/9) ・野間馬のふるさとクイズラリー、物産コーナー(5/16〜17) ・トーク&クイズイベント「渡り鳥にとってウレシイお話」 (5/26) ・いい歯いきいき上野動物園行事(6/7) ・きちんと手洗いレッスンステージ(6/14,10/18) ・動物愛護標語募集(6/2〜30) 、入選作品展示(9/18〜11/15) ・パンダペーパーを使った「動物ぬりえハガキ」配布(7/20,26) ・トラ大使ワークショップ(7/12) 、パンフレット配布(9/12,10/12) ・「パンダラインラリー」特典モーニングズー(7/18) ・真夏の夜の動物園(8/8〜16) ・「長年飼育・長寿動物たちの“今昔物語”」の掲示(9/8〜23) ・動物愛護ふれあいフェスティバル中央行事(9/12) ・動物慰霊祭(9/23) ・サンデー!モーニングZOO 園内ツアー&セミナー(9/27,2/28) ・新バク舎でのアメリカバクおひろめ会(10/7) ・「寛永寺僧侶と歩く上野公園めぐり」(10/24) ・東京文化財ウィークイベント(10/31〜11/8) ・国際テナガザルの日記念・特別キーパーズトーク(10/24) ・パンダの日記念イベント「パンダスティックステージ♪」 (10/25) ・JR上野駅連携企画「アニマルスタンプラリー」 (11/13〜23) ・MERRY XMAS どうぶつたちと笑顔になろう!(12/5) ・上野動物園の動物たちにクリスマスのプレゼント!(12/23〜24) ・クリスマス特別企画「パンダの紙物語」 (12/25) ・お正月イベント(1/2〜3) ・「えさの竹をリサイクルして紙すきを体験しよう!」(2/21) ・大人の遠足「動物園が取り組むアカガシラカラスバトの生息域外保 全活動を知る」 (3/12) ・うえのパンダ大使卒業式(3/19) 、トラ大使卒業式(3/21) ・開園記念日 パンダとニホンザルの特製着ぐるみがお出迎え(3/20) ・HANAMI AT UENOZOO(3/26〜4/3) ・「どうぶつぬりえワークショップ」(2015/3/7~4/5) 多 摩 動 物 公 園 ・「ホボサピエンス」の展示とキーパーズトーク(4/1) ・昆虫園本館写真展(4/9~) ・飼育の日イベント(4/18〜19) ‐40‐ ・こいのぼり展示(4/9〜5/6) ・GW、開園記念日 園長のお出迎え(5/4,5) ・「これからはじめる自然観察 キンランの森と昆虫園」(5/6) ・七夕イベント(7/2~7) ・モウコノウマ命名募集(7/25〜8/2) 、お披露目会(10/31) ・子供写生画コンクール募集(7/2〜8/31)、表彰式(11/3) ・オランウータン「ジュリー」誕生会(5/10) ・虫のさわり方教室(6/6,7/20) ・オランウータン「アピ」誕生会(6/21) ・スペシャルトーク「巣箱の中のぞいちゃいました(オオコノハズク)」 (7/18) ・カブトムシとのふれあい(7/18~20,25,26, 8/1,2,8,9,13~16) ・サマーナイト@Tama Zoo(8/1,2,8,9,13~16,22,23,29,30) ・明星大学共同イベント「アメリカの鳥たちに会いにいこう!」 (8/22) ・ 「チンパンジーを徹底解説!『研究者×飼育係』真夏の白熱トーク」 (8/22,23) ・ライオンバス特別ガイド(9/19,20) ・長寿動物イベント(9/10〜21) ・動物慰霊祭(9/23) ・体育の日企画(10/8~12) ・東京文化財ウィークイベント(10/31〜11/8) ・オランウータン「リキ」3歳誕生会(11/23) ・色・彩展 りかび展 合同ワークショップ(10/3,17) ・「縄文人がやってきた!第2回―縄文人の森の暮らし」(11/23) ・色・彩展特別トーク「めだつ?とけこむ?近くで見てみよう」 (11/23) ・東京ガス共同企画「環境のお話と多摩動物公園自然体験のつどい」 (11/29) ・クリスマスイベント(12/3〜12/23) ・ワークショップ「トナカイのマスコットを作ろう!」(12/12,19) ・新年イベント(1/2〜3) ・ 「落ちないオランウータンにあやかり合格祈願?」(1/2〜2/23) ・干支のワークショップ「テナガザルのフェルトマスコットを作ろ う!」(1/10, 11) ・啓蟄イベント(3/3~6) ・アフリカゾウ「砥夢」お誕生日トーク(3/21) ・ライオンバスさよならイベント(3/22,24, 26,27) ・アフリカフェア in 多摩動物公園(3/26,27) 葛西臨海水族園 ・飼育の日イベント(4/19) ・マグロのぼり展示(4/25〜5/6) ‐41‐ ・「しおだまり」スポットガイドを拡大!(5/2,3,5,6) ・「北極・南極の海」スペシャルガイド!(5/2,3,5,6) ・高校生・大学生向け講座「海の学び舎」 (5/31,8/23,11/29,1/24,3/13) ・Night of Wonder─夜の不思議の水族園(8/13〜16) ・開園記念日イベント「3 species in 3 days」 (10/10〜12) ・小笠原の今を知る 南俊夫写真展(10/23~12/28) ・小笠原の特産品販売(10/24~25) ・キッズカレンダー2016(11/15〜16) ・平日限定大人向けクイズラリー「(TOGE)2 ―海の中のトゲ事情―」 (12/1〜1/29) ・オウサマペンギン名前募集(12/11~2016/1/11)、名前発表とペンギ ンスタッフトーク(2/11) ・海のまつぼっくりツリーをつくろう(12/17〜18) ・水族園のお正月2016イベント(1/2〜3) ・平日限定子ども向けクイズラリー「魚ンテッド さがせ!かくれんじ ゃー」(1/12~3/18) ・深海ラボ×JAMSTEC「ディープな東京、遠くて近い深海」 (1/29~31) ・飼育の日イベント(4/18〜19) ・春のスタンプラリー「今と昔の文化園めぐり」 (4/25〜5/24) ・開園記念日イベント(5/16〜17) ・おえかきZOO(5/26~6/28) 、おえかきZOO―父の日企画(6/20) ・資料館正面展示・七夕笹飾り(6/19〜7/10) ・いのけんフィールドワーク(8/2,2016/3/12) ・パルコ共同企画 怪談スタンプラリーとコラボイベント(8/7~23) ・怪談スタンプラリー「動物園怪談画劇-井の頭百物語・参」 (7/18〜 9/5) 井の頭自然文化園 ・東京都福祉保健局共同 犬・猫譲渡事業紹介イベント(8/25〜30) ・正門前ウェルカム展示「カブトムシ」(8/28〜10/13) ・もののけワークショップと夜の動物園探検(8/30) ・井の頭自然文化園に移動水族館がやってくる(9/5,6) ・秋のお茶席(9/22) ・動物慰霊祭(9/23) ・ 「ふうせんいぬティニー」エピソード上映会(10/3〜4) 、動物園内ス タンプラリー(10/3〜18) ・全国「とらやま」スタンプラリー(10/8〜2016/8/31) ・ヤマネコ祭2015(10/10〜12) ・東京文化財ウィークイベント(10/31〜11/8) ‐42‐ ・第4回アースウォッチ的大人の遠足「動物園が取り組むツシマヤマ ネコの生息域外保全活動を知る」(11/15) ・第45回「野鳥の巣箱コンクール」の受賞作品展示(11/17〜29) ・文化園干支スタンプラリー「世界動物探検隊」 (12/19〜2016/1/6) ・お正月イベント(1/2〜3) ・正門前ウェルカム展示「冬越しのいきものたち」(2/2~3/13) ・「ステンドグラス体験教室―ペンダントを作ってみよう」 (2/6) ・February Concert at the Zoo(2/7,14,21,28) ・February Concert at the Zoo_Special Jazz Night(2/27) ・東京コミニュケーションアート専門学校 動物解説パネル展示 (2/20〜5/8) ・はな子近況報告会(3/21) (5)特設展・企画展 園 名 内 容 ・「両生爬虫類のえさの食べ方、捕らえ方」(2015/3/24〜8/30) ・「野間馬のふるさと・いまばりで遊ぼう!」(5/18〜6/7) ・ 「サマースクールでみつけた!飼育係の仕事のひ・み・つ」 (8/6〜30) ・「ビバ!芸大生がやってきた!」Part1ビバ!日本画(10/6〜18) 恩賜上野動物園 ・「ビバ!芸大生がやってきた!」Part2ビバ!鋳金(10/27〜11/8) ・4園巡回特設展「カエル学にゅうもん」 (12/5〜2016/3/21) ・干支の企画展「ニホンザル ウキッウキッ ウォッチング」 (12/15〜2016/1/17) ・「ホネトハ展 両生類・爬虫類の見る骨(コツ)知る骨(コツ)」 (3/23〜9/30) ・ネコ展─TAMA ZOOのネコたち(2015/2/5〜6/30) ・飼育の日パネル展-来て・見て・知ろう!飼育係!(4/9〜29) ・飼育の日スペシャルパネル展-飼育係と繋がる掲示板(4/9〜19) ・ホタル展(6/11〜23) ・4園巡回特設展「カエル学にゅうもん」 (7/2〜9/29) 多 摩 動 物 公 園 ・夏休み企画展「カブトムシ・クワガタを探しに行こう!」 (7/16〜9/11) ・サマースクール作品展(7/30〜9/2) ・秋の鳴く虫展(9/10~29) ・ライオンバスパネル展(9/17〜23) ・美術作品展「りかびてん」(10/1〜27) ・「色・彩-生物のいろとデザインの不思議」(10/1〜12/1) ‐43‐ ・写生画コンクール入選作品展(10/29〜12/1) ・干支特別展「あなたもサルの仲間」(12/3〜2016/1/26) ・さよならイベント「パネル展 アフリカに生きる動物たち」(3/10〜31) ・「海ののぞき窓」(2015/3/23〜5/6) 葛西臨海水族園 ・4園巡回特設展「カエル学にゅうもん」 (5/8〜6/30) ・「はまったら抜けだせない!?干潟の誘惑-東京湾のトビハゼとその 仲間たち」 (8/1〜11/17) ・4園巡回特設展「カエル学にゅうもん」 (2015/3/3〜5/6) ・ 「外国の魚だけじゃない! 国内外来魚問題」 (2015/3/15〜5/24) ・「いのかしらしぜんぶんかえんのいちねん」(5/1〜6/26) ・ 「田んぼがふるさと トウキョウダルマガエル」(7/11〜11/3) ・ヤマネコミニ特設展(10/10〜) 井 の 頭 ・阿佐ヶ谷美術専門学校生徒作品展(1/15〜31) 自 然 文 化 園 ・ 「かいぼりで変える変わる井の頭池」(1/23〜) ・Art and the Zoo Vol.1「磯部光太郎 ─Biotop生き物のいる場所─」 (2/25 〜4/12) ・ 「ひかりのカケラたち─Atelier naori ステンドグラス作品展」 (1/15 〜2/21) ・Art and the Zoo Vol.2「身近な生き物たち」(2/19〜) (6)その他の企画プログラム 「国際博物館の日」催物 国立科学博物館、東京国立博物館、恩賜上野動物園の連携により、動物園・博物館自然史・ 文化セミナー(講座と動物観察)を実施した。 実施月日 内 容 摘 要 テーマ「上野の山でゾウめぐり」 ①観察「生きたゾウの観察」 小泉祐里(恩賜上野動物園) 5月17日 ②講義「ゾウの骨格」 博物館で講演と見学、 動物園で観察と解説 川田伸一郎(国立科学博物館) を実施。 ③講義「トーハクのゾウたち」 神辺知加(東京国立博物館) 3.体験プログラム・フィールドプログラム 動物やその生息環境について、来園者が有意義に観察し、楽しみながら学べるよう、各種プ ログラムを企画し、実施した。 ‐44‐ (1)体験プログラム 園 名 内 容 恩 賜 上 野 動 物 園 ・サマースクール(7/24〜25,28〜29,30~31) 多 摩 動 物 公 園 ・サマースクール(7/24〜25, 27〜28) ・サイエンズーカフェ(1/30,2/13,27,3/12) ・幼児向け企画「進め!海のいきものたち」(5/24,9/6,12/6, 3/6) ・小学3~4年生向け企画「海のあそびや」 (4/26,6/7,8/21,11/22,2/7) 葛西臨海水族園 ・サマースクール(7/28〜29,8/4〜5,8/8〜9) ・小学3~4年生向け企画「きみもヤドカリになろう」(2/27〜28) ・文化園いきものクラブ(6/21,7/19,8/30,9/27,11/15,12/10,1/24,3,6) 井の頭自然文化園 ・サマースクール(7/23〜24,28〜31) ・大学生のためのズーカレッジ(9/17〜20) (2)フィールドプログラム 園 名 4園合同企画 葛西臨海水族園・ 井の頭自然文化園 合同企画 内 容 ・アカハライモリの保全現場を訪ねる(10/3)於・多摩市連光寺 ・親子ではじめる川遊び─川遊びコース(7/11,12)於・葛西臨海水 族園内 ・ 親子で はじめ る川遊び ─ 川の 生き物 を飼って みよう コー ス (7/26)於・都立野川公園 恩 賜 上 野 動 物 園 ・セミとコウモリの観察会(8/1)於:不忍池畔 ・ホタル観察会(6/19,20,27)於:園内 多 摩 動 物 公 園 ・ムササビの棲む森を見よう(9/6)於:園内及び高尾山 ・初心者野鳥観察会(3/6)於:園内及び動物ホール ・「東京の海を知る」第1回「東京湾の人工干潟を訪ねる」 (5/17) 於・葛西海浜公園 西なぎさ ・「東京の海を知る」第2回「トビハゼのくらす干潟を訪ねる」 葛 西 臨海 水族 園 (6/13)於・千葉県市川市 江戸川放水路 ・ 「東京の海を知る」第3回「東京湾の干潟とアマモ場を訪ねる」 (7/4) 於・千葉県 富津海岸 ・ 「東京の海を知る」第4回「海の幸を獲る・味わう」(10/17,18) ‐45‐ 於・静岡県熱海市 網代港 ・身近ないきもの探検─みんなのまわりの虫たちを探してみよう (6/27,8/8,11/14,1/16)於・園内 ・親子で川遊び―生き物のつかまえ方・飼い方(7/11)於・都立野 井の頭自然文化園 川公園 ・夜のいきもの探検(8/2)於・園内 ・親子で井の頭池たんけん(9/21)於:園内 ・ 身近な いきも の探検番 外編─ 野山の いきもの を観察 しよ う (1/16)於・高尾山 (3)講演会 動物園・水族館及び自然、野生動物の知識を深めるために、大人から子供まで様々な年齢層 を対象に、講演会を実施した。 ① 動物園講演会 園名 演 題 ・ 講 師 参加者 都立動物園・水族園合同企画「身近な水辺保全講演会」 (1/17、実施は葛西臨海水族園) 第1部 動物園・水族園の取り組み 講演1「アカハライモリを守る活動報告」 講師 中沢純一(葛西臨海水族園 調査係) 講演2「水族園の【水辺の自然】を楽しむ」 講師 合同 59名 中村浩司(葛西臨海水族園 調査係) 第2部 講演3「水草はなぜ水中で生きられるのか?─陸上生活と決別した植物 企画 の進化物語」 講師 田中法生(国立科学博物館植物研究部) 都立動物園・水族園合同企画「身近な水辺保全講演会」 (3/5、実施は井の頭自然文化園) 第1部 動物園・水族園の取り組み 講演「身近な水辺の生き物を飼育、繁殖、展示する」 71名 第2部 講演「トウキョウダルマガエル生息地の現状と域内保全について」 講師 戸金大(慶応義塾大学自然科学研究教育センター) 上 野 上野の山文化ゾーンフェスティバル秋 講演会「日本における動物園の成 立」 (11/15、実施は東京都美術館) ‐46‐ 97名 演題「日本における動物園の成立」 講師 土居利光(上野動物園 園長) ジャイアントパンダ国際交流シンポジウム「タイ王国のパンダと野生動 物」 (12/23、実施は東京国立博物館) 講演1「上野動物園におけるジャイアントパンダ保全の取り組み」 講師 阿部展子(上野動物園 東園飼育展示係) 講演2「チェンマイ動物園におけるジャイアントパンダの飼育と繁殖」 講師 テーワラッチ・ウェーチマーナス(タイ王国動物園機構 チェンマ 210名 イ動物園獣医) 講演3「タイの野生動物保全の取り組みについて」 講師 ボリパト・シリアルーンラット(タイ王国動物園機構 保全・研究 部門アシスタントディレクター) 総合討論「野生動物保全に向けたタイ王国と日本との協力について」 干支の講演会2016「ニホンザルの群れに、ボスはいない。」 (1/24、実施は東京都美術館) ①都立動物園・水族園4園の園長による新年のご挨拶と、最近の4園の ニュースのご紹介 ②講演「ニホンザルの群れに、ボスはいない。」 182名 講師 伊沢紘生(宮城教育大学名誉教授) ③報告「東北の野生動物と東日本大震災」 講師 伊沢紘生(宮城教育大学名誉教授) 4人の園長と一緒に“楽しく学べる”シンポジウム「新しい子ども動物園 (2/14、実施は東京都美術館)後援・公益社団法人日本動物園水族館協会 ◎基調講演「子どもたちの体験と学びの場としての動物園・水族館──環 境教育の視点から」 講師 飯沼慶一(学習院大学 文学部教育学科教授) 講演「動物園・水族園における子どもの学びについて」 講師 福田豊(多摩動物公園 園長)、田畑直樹(葛西臨海水族園 園長)、 168名 永井清(井の頭自然文化園 園長) ◎シンポジウム「新しい子ども動物園」 講演「子ども動物園の過去と未来」講師 土居利光(上野動物園 園長) 解説「新しい子ども動物園の整備について」 講師 高橋英之(上野動物園 子供動物園係長) ③討論「みんなで考えよう!新しい子ども動物園」 「東京動物園協会野生生物保全基金」講演会(3/20) 講演①ライチョウの現状と未来─動物園での飼育・繁殖にむけた生理研 究 講師 楠田哲士(岐阜大学応用生物科学部准教授) ‐47‐ 53名 講演②ヤンバルクイナを明日につなぐ─絶滅危惧種を救うための繁殖 技術 講師 中谷裕美子(特定非営利法人どうぶつたちの病院 沖縄) ネコ展講演会(5/9) 講演1 ライオンを飼うということ 講師 谷口敦(多摩動物公園 北園飼育展示係長) 77名 講演2 研究で動物園の動物と野生動物をつなぐ 講師 木下こづえ(ツインズトラスト理事長、京都大学霊長類研究所助教) 『色・彩』展講演会「色が魅せる鳥の世界──飼育の鳥・野生の鳥」 (11/15) 講演1「動物園で見られる鳥の色─色の変化や飼育の工夫」 講師 神門英夫(多摩動物公園 飼育展示課野生生物保全センター) 47名 講演2「鳥類における色彩─発色メカニズム・色覚・生態における機能」 講師 森本元(公益財団法人 山階鳥類研究所) 申年講演会「あなたもヒト科の仲間」(1/9) 多 摩 プレ講演「あなたもヒト科の仲間」 尹永洙(多摩動物公園 教育普及係) 講演1「みんなとチンパンジーの、共通点を探そう!」 講師 座馬耕一郎(京都大学アフリカ地域研究資料センター 研究員) 160名 講演2「孤独なオスと社交的なワカモノ達─オランウータンの多様な社 会」 講師 久世濃子(国立科学博物館人類研究部日本学術振興会 特別研究員) アフリカフェア「記念シンポジウム 野生動物のふるさととアフリカの今 とこれから」 (3/26) 基調講演・パネルディスカッション 出演 オスマン・サンコン(元ギニア親善大使)、西原智昭( Wildlife 91名 Conservation Society コンゴ共和国・自然環境保全技術顧問)、エスティフ ァノス・アフォワキ(駐日エリトリア国特命全権大使) 、福田豊(多摩動物 公園 園長) 特設展記念講演会「トビハゼ―水から出た魚たち」(9/20) 講演1「トビハゼたちの謎を追って」 講師 石松惇(長崎大学環東シナ海海洋環境資源研究センター教授) 59名 講演2「トビハゼレポート2015」 葛 西 講師 田辺信吾(葛西臨海水族園 飼育展示係) 大人のためのスイート講演会Episode2「あきらめないオス したたかなメ ス」 (2/14) 第1部「あきらめないオス 選ばれなかったオスの戦略」 講師 狩野賢司(東京学芸大学教授) 第2部「したたかなメス オスに対抗するメスの戦略」 ‐48‐ 69名 講師 佐藤綾(群馬大学教育学部講師) 高碕賞受賞式と記念講演会(3/12) ◎受賞記念講演 井 の 「ウチワエビの生活史 全段階同時展示」 頭 村松茉由子(葛西臨海水族園 飼育展示係) 43名 「やっと殖えたサイチョウ」 高木嘉彦(埼玉県こども動物自然公園診療所長) ② 他団体との共催講演会 実 施 月 日 10月24日 行 事 名 講演会「小笠原の今を知る」 共 催 小笠原村・東京動物園協会合同企画 会 場 葛西臨海水族園 参 加 者 数 88名 第1部「小笠原の海はこんな海」 講演1「小笠原の自然 海、そしてアホウドリ」講師 南俊夫(写真家) 講演2「小笠原の海と魚たち」 講師 瀬能宏(神奈川県立生命の星・地球博物館) 第2部「活動報告」 内 容 (1) 「小笠原のチョウチョウウオ ユウゼンの生態調査の取り組み」 戸村 奈実子(葛西臨海水族園 飼育展示係) (2) 「昆虫園におけるオガサワラシジミ保全の取り組み」 石島明美(多摩動物公園 昆虫園飼育展示係) (3) 「現地とつながる──アカガシラカラスバト保全の取り組み」 坂下涼子(上野動物園 西園飼育展示係) 実 施 月 日 11月29日 行 事 名 コウノトリ保全フォーラム-野生復帰10年、そして新たな旅立ち-~全国へ そして世界へ~ 共 催 東京動物園協会・IPPM-OWS共催企画 協 (公社)日本動物園水族館協会 力 環境省、文化庁、 会 場 東京都美術館 ‐49‐ 参 加 者 数 180名 【第1部 研究報告を中心に】 ・ 「IPPM-OWSの設立趣旨と活動内容、今後の展開」 日橋一昭(IPPM-OWS副代表・ (公社)日本動物園水族館協会生物多様性委員会委員長・狭山市立智光山公園 こども動物園長) ・ 「コウノトリの個体群管理をどう進めるか?」 大橋直哉( (公社)日本動物園 水族館協会コウノトリ計画管理者・井の頭自然文化園教育普及係長) ・ 「コウノトリの潜在的な生息可能域を地図化する」 三橋弘宗(兵庫県立大学 自然・環境科学研究所/兵庫県立人と自然の博物館) ・「DNAマーカーを用いたコウノトリの遺伝的解析」 内藤和明(兵庫県立大学 大学院地域資源マネジメント研究科准教授) 【第2部 講演およびパネルディスカッション─野生復帰10年、そして新たな 旅立ち】 ◎講演 内 容 「生息域外保全の取組み──飼育下繁殖の歩みと成果」 福田豊(IPPM-OWS副 代表・多摩動物公園 園長) ・「野生復帰10年の成果──域内個体群再生の理論と実践」 江崎 保男氏(兵 庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科科長・教授) ・ 「豊岡の挑戦」 中貝宗治(豊岡市長) ・ 「福井県におけるコウノトリの野生復帰の取り組みについて」 西垣正男(福 井県安全環境部自然環境課主任) ・ 「野田市から関東の空へ ~コウノトリをシンボルとした自然と共生する地域 づくり~」 根本崇(野田市長) ・ 「韓国におけるコウノトリ再導入の歴史と戦略」 朴 是龍(パク・シリョン) (国立韓国教員大学校教授) ・ 「サントリーの環境活動─「愛鳥」と「天然水の森」 山田健(サントリーホ ールディングス株式会社エコ戦略部チーフスペシャリスト) ◎パネルディスカッション「コウノトリ野生復帰の未来 ~全国へ そして世界 へ~」 ‐50‐ 4.学校教育との連携 (1)各園実績 園 名 内 容 ・教員セミナー(3件96名) ・職場訪問(79件493名) ・職場体験(8件21名) ・団体見学指導(353件27,983名) 恩 賜 上 野 動 物 園 ・教材貸出(281件) ・都立高校「奉仕の時間」(7名) ・大学ほか実習生指導(54名) ・出張授業・講師派遣(18件) ・教師養成塾(2名) ・教員セミナー(4件100名) ・職場訪問(10件95名) ・職場体験(14件51名) ・団体見学指導(203件13,489名) 多 摩 動 物 公 園 ・教材貸出(661件) ・都立高校「奉仕の時間」(9名) ・大学ほか実習生指導(49名) ・出張授業(18件) ・教師養成塾(2名) ・教員セミナー(5件113名) ・職場訪問(39件249名) ・職場体験(10件28名) ・団体見学指導(193件13,214名) 葛西臨海水族園 ・教材貸出(31件) ・大学ほか実習生の指導(16名) ・出張授業・講師派遣(6件) ・教師養成塾(3名) ・教員セミナー(4件82名) ・職場訪問(16件72名) ・職場体験(6件13名) ・団体ガイド見学指導(112件7,131名) 井の頭自然文化園 ・教材貸出(28件) ・大学ほか実習生の指導(12名) ・出張授業・講師派遣(7件) ・教師養成塾(2名) ‐51‐ (2)教員セミナーの開催 小学校を中心とした教員を対象として、飼育展示動物や施設を活かした生きものの観察法、 飼育法、採集法、教授法等を紹介し、校外学習で利用するポイントと授業へのヒントを探る講 座を開催した。 実施日 7月31日 8月1日 内 容 講 師 干潟を体験!環境と生きもの 葛西:教育普及係 を知る 干潟を体験!環境と生きもの 葛西:教育普及係 を知る 参加者 26名 29名 8月3日 5年理科 動物の誕生 多摩:教育普及係 多摩保全センター 26名 8月4日 『食べる』と『消化』 上野:教育普及係 22名 8月5日 動物園で学ぶ理科・国語 8月6日 動物園で学ぶ理科・国語 8月6日 3年理科 昆虫 多摩:教育普及係、昆虫園飼育展示係 23名 8月7日 4年理科 体のつくりと動き 多摩:教育普及係 26名 8月17日 8月18日 8月18日 8月19日 8月20日 上野:教育普及係、動物病院係、東園飼 育展示係 上野:教育普及係、動物病院係、東園飼 育展示係 身近な自然の観察:水から陸ま 葛西:教育普及係 で 身近な自然の観察:水から陸ま 葛西:教育普及係 で 動物の体のつくりと食性 井の頭:教育普及係、飼育展示係 モルモット・メダカ等の飼育に 井の頭:教育普及係、動物病院、飼育展 ついて 示係、水生物館飼育展示係 井の頭池で調べる水辺の環境 井の頭:教育普及係、水生物館飼育展 と生物 示係 8月20日 3年理科 昆虫 多摩:教育普及係、昆虫園飼育展示係 8月21日 身近ないきものの楽しみ方 2月6日 井の頭:教育普及係、飼育展示係、水生 物館飼育展示係 はじめての動物飼育—水の生き 葛西:教育普及係、飼育展示係 物 ‐52‐ 38名 36名 19名 21名 18名 29名 10名 25名 25名 18名 (3)出張授業の開催 各園において動物園の仕事や動物の飼育管理などについて、職員が講師となり学校や図書館 などに出向き出張授業を開催した。 実施園 出 張 先 実施件数 恩賜上野動物園 台東区立根岸小学校ほか 18 多摩動物 公園 日野市立南平小学校ほか 18 葛西臨海水族園 市川市立妙典小学校ほか 3 井の頭自然文化園 東京都立田園調布高等学校ほか 7 (4)連携推進用資料の作成と配布 校外学習などのための団体来園者に、少しでも有意義な見学ができるよう、生き物を見る ポイントや園の見どころが分かるプログラム・教材を紹介した教育活用ハンドブックを各園 で引率者の参考資料として配布した。 5.移動水族館事業 葛西臨海水族園では、障がいや病気などのために来園することが難しい方々のいる特別支 援学校、病院、社会福祉施設、及び教育を目的としたイベント等を対象に、海の生き物に親 しむ機会を提供する移動水族館事業を実施した。専用車を活用し、水族園外においてもイワ シなど東京湾の魚をテーマにしたプログラム、ウニなど磯の生き物をテーマにしたふれあい プログラムなど、生き物の観察やふれあい体験を通した普及啓発活動に取り組んだ。今年度 通じて、64 回実施し、延べ 38,797 名が参加した。 ‐53‐ 6.友の会運営 動物園・水族園への関心を高めるとともに、広く自然科学への興味を育ててもらうために組 織している「東京動物園友の会」の運営を行った。 名 称 東京動物園友の会 会 員 数 一般:3,160名 ジュニア:274名(平成28年3月31日現在) ①新規入会、継続手続等、受付・管理事務 ②季刊雑誌「どうぶつと動物園」及びジュニア向け会誌「ZOO! どーぶつえん しんぶん」の送付 実施事項 ③各種普及活動案内送付(ダイレクトメール) ④新規入会案内パンフレット及びポスターの作成及び配布 (1)友の会会員対象催物 実施月日 行 事 名 6月19日 6月20日 ホタル観察会 富津の干潟観察 会 8月1日 参加者 園内で発生するホタルを観察(一般来 6月19日 7名(25名) 6月27日 7月19日 内容・講師等 セミとコウモリ の観察会 園者参加あり) 6月20日 9名(24名) 指導:多摩動物公園 6月26日 10名(24名) 「干潟を体験」〜干潟の環境と生きも のを知る 25名 指導:葛西臨海水族園 上野動物園でセミとコウモリを観察 (一般来園者参加あり) 27名(52名) 指導:上野動物園、多摩動物公園 高尾山のムササビを観察(一般来園者 9月6日 ムササビ観察会 参加あり) 講師:岡林弘幸(都立高校教諭) 24名(20名) 指導:多摩動物公園 10月17日 11月14〜 15日 群馬サファリ見 学会 群馬サファリパークと群馬県立自然史 博物館を見学 43名 指導:上野動物園 出水のツルと鹿 出水市ツル博物館、鹿児島平川動物園、 児島動物園・水 鹿児島水族館を見学 族館見学会 22名 指導:多摩動物公園 4園長による最近の話題と講演会「ニ 1月24日 干支の動物講演 ホンザルの群れにボスはいない」 (一般 会 来園者参加あり) 講師:伊沢紘生(宮城教育大学名誉教 ‐54‐ 163名(19名) 授) 2月11日 野生リスの観察 会 茅野市運動公園で野生リスを観察 指導:橘田利幸(茅野市運動公園リス 18名 の会)、井の頭自然文化園 初心者のための野鳥観察会(一般来園者 3月5日 野鳥観察会 参加あり) 23名(6名) 指導:多摩動物公園 (2)ジュニア会員対象催物 実施月日 開 催 園 内 容 参加者 6月7日 井の頭自然文化園 アカゲザルにエサのプレゼント 36名 11月8日 上野動物園 フクロウ教室 44名 12月6日 多摩動物公園 アフリカゾウについて知ろう 42名 2月21日 葛西臨海水族園 ペンギンの秘密をさぐれ! 31名 (3)「友の会の日」の実施 当年度の「友の会の日」は葛西臨海水族園で開催し、園内特別見学会を実施した。また、友 の会会員相互及び動物園スタッフとの交流を深めるための懇親会を開催した(146名参加) 。 実施月日 催 物 名 内 容 第1部:園内特別スポット見学「夜のマグロ水槽」「海鳥 の生態」 「東京の海バックヤード」 「北極・南極の 9月5日 友の会の日 (葛西臨海水族園) 海」 「タッチンフィーリン」 「磯の生き物とのふれ あい」「干潟ガイド」 「魚のオス・メス」「質問コ ーナー」 第2部:懇親会及びチャリティーバザー(レストラン シ ーウインド) 7.資料の収集・公開 動物及び動物園・水族館関係の専門書や学術雑誌、普及雑誌を中心に収集した。定期刊行物 は、購入や寄贈のほか、動物園、博物館、研究所等の出版物との交換により収集した。 写真・ビデオ等の映像資料のほか、動物の音声資料(録音データ)も園内外の利用に供した。 収蔵図書については、ホームページ上に図書検索システムを設けている。 ‐55‐ (1)図書収集状況 国 収集 区 分 内 国 外 摘 要 点数 購入 寄贈 交換 購入 寄贈 交換 書籍類 265 81 34 0 13 137 0 収蔵数 和書 13,163冊 雑誌類 669 218 201 111 95 44 0 洋書 4,060冊 (2)図書利用一覧 区分 動物園 哺乳類 件数 55 25 鳥 類 爬虫類 魚 類 無脊椎 1 0 0 11 一 般 その他 計 35 144件 17 (都立動物園水族園関係者は除く) (3)映像資料利用状況 区 分 写 無 真 料 有 36件 235点 ビ デ オ 映 像 7 音 声 資 料 計 料 合 計 34件 60点 70件 295点 42 34 81 41 123 0 0 7 37 7 37 43件 277点 75件 178点 118件 455点 (都立動物園水族園関係者は除く) 8.出版事業 (1)「東京動物園友の会」会員向け機関誌の発行 動物及び動物園に関する情報を提供するための出版物を発行し、「東京動物園友の会」会員 その他関係機関等に配付した。 刊 行 物 内 容 A4変型判・54頁/約4,300部/春・夏・秋・冬号(Vol.67 -2~68-1) ・春号は葛西臨海水族園でウチワエビの生活史全段階同時展示に挑 戦した経緯を紹介する記事を掲載した。 ・夏号は井の頭自然文化園でニホンリスの出生直後から離乳までの 季刊 乳仔の成長過程の記録報告や、上野動物園でのミナミコアリクイ どうぶつと動物園 の2度の人工哺育における給餌方法など比較検討した内容の記 事を掲載した。 ・秋号は多摩動物公園におけるイヌワシのペアづくりの工夫と繁殖 の経過や、同園のライオンの群れづくりに対する長年の試みと繁 殖の成果を紹介する記事を掲載した。 ‐56‐ ・冬号は埼玉県こども動物自然公園のサイチョウの繁殖の経緯や、 葛西臨海水族園でマグロ類の死亡からクロマグロの展示再開に 至るまでの取り組みについて紹介する記事を掲載した。 ・そのほか、動物研究・調査や保全活動の最新知見として、ハダカ デバネズミの生態、ライチョウの域内保全活動、インドネシアの マレーヒヨケザルの調査などを紹介した。 A4判・8頁/800部/8月・2月発行 ・第14号(8月発行)は「ウマ」を特集した。モウコノウマを代表 に形態や群れ動物としての行動の特徴を解説。また、数種飼育し ている在来馬のそれぞれの特徴を示し、併せて馴致や手入れの様 ZOO! どーぶつえ んしんぶん 子を掲載することで人との繋がりが深い動物であることも紹介 した。 ・第15号(2月発行)は「タンチョウとコウノトリ」を特集した。 都立4園すべてで飼育している大型鳥類で観察しやすく、一見よ く似ている形態の2種を比較し差異を発見することで、鳥類の観 察法の導入を図った。また、形態がその鳥の生態・行動を推測す るよい材料であることも示唆した。 (2)民間との協働による出版物 刊 行 物 内 容 A4変型判・12頁/約45,000部 マンスリーどうぶつえん 第45号〜第49号(5回)発行 みんなの上野動物園 第50号~第52号(3回)発行 ・恩賜上野動物園の話題の動物を取り上げ、動物園の魅力を伝える 情報誌を発行し、園内や都庁に設置して配布した。 マンスリーどうぶ つえん (第45~49号) ・平成27年11月よりタイトルを「みんなの上野動物園」に変更。 第45号 ニシローランドゴリラの仲良し姉妹、他 第46号 スマトラトラから見るネコ科動物の特徴、他 第47号 動物たちのウソ&ホント、他 みんなの上野動物 園(第50~52号) 第48号 真夏の夜の動物園に行こう! 動物「園」をもっと好きにな れるイベント、他 第49号 ハダカデバネズミってどんな生き物?、他 第50号 リーリー&シンシン10歳になりました!、他 第51号 ニホンザル観察のいろは、他 第52号 正門の変化から見る上野動物園の歴史、他 ‐57‐ (3)葛西臨海水族園情報誌の発行 刊 行 物 内 容 A4判・4頁/約30,000部/第61号〜第66号(6回)発行 ・以前発行していた機関誌「SEA LIFE NEWS」を葛西臨海水族園開 園25周年を機に再刊し、展示生物についての情報や保全活動・調 査活動などに関する情報を取り上げ、園内で配布した。 第61号 SEA LIFE NEWS 2014年地曳き網調査を振り返って、他 第62号 新しくなった「北極・南極の海コーナー」へようこそ、他 第63号 移動水族館特集 海おとどけします!、他 第64号 メンダコレポート 飼育下で見られた摂餌行動の記録、他 第65号 モナコ海洋博物館と友好提携を結びました、他 第66号 ペンギン特集 ペンギンウォッチング、他 (4)高碕賞の表彰 季刊「どうぶつと動物園」に年間(平成27年春号〜平成28年冬号)に掲載された記事及び写 真を対象に、優れた作品を選出し、表彰した。 表 区分 題 掲載号 氏 名 摘 要 ウチワエビの生活史 全段階同時 展示──ジェリーフィッシュライ 高碕賞 春号 村 松 茉 由 子 葛西臨海水族園 冬号 高 木 嘉 彦 春号 久 保 田 由 子 夏号 原 秋号 小 室 由 喜 ダーの飼育に挑む やっと殖えたサイチョウ──繁殖 までの 10 年の経緯 多摩動物公園のニホンザル よこはま動物園ズーラシアのアカカ 奨励賞 敬 一 ワイノシシ 埼玉県こども動物自然公園のフン ボルトペンギン ‐58‐ 埼玉県こども動物 自然公園 9.インターネット事業 ホームページ「東京ズーネット」 (都立動物園・水族園公式サイト)やメールマガジン「ズ ー・エクスプレス」 、Twitter(5アカウント)を通じて、動物園・水族園の基本情報及び動物に 関する情報を広く提供・配信した。また、ホームページ「UENO-PANDA.JP」では、ジャイア ントパンダに関する情報を掲載・配信した。 (1)ホームページ「東京ズーネット」の運営(http://www.tokyo-zoo.net/) 【主なコンテンツ】 ページ名 ニュース&催物 イベント情報 各種利用案内 内 容 等 都立動物園で飼育している動物に関する最新情報と各園催物情報 カレンダーによる日別のイベントスケジュール情報、定例イベントな どに関する情報 開園時間、休園日、入園料、団体入園、乳幼児・障がい者対応、園内 利用施設、交通アクセス、園内マップ 見どころと歴史 各園の特徴と見どころ、および歴史を紹介 保全への取組 野生生物や生物多様性の保全、研究、環境教育に関する取組を紹介 どうぶつ図鑑 飼育動物に関する生態等の解説 東京ズーネットBB 動物の様々な行動の動画配信(平成28年3月31日現在計831点) 鳴き声図鑑 動物の鳴き声の音声配信 東京動物園友の会 活動や会誌の紹介 ガイドツアー 各園の動物解説員が行うガイドツアーの内容及びスケジュール案内 蔵書検索 上野動物園資料室に収蔵されている動物関連図書の検索システム 動物園サポーター 動物園サポーターの紹介、登録方法、登録者リスト、会計報告 学校向けプログラム 教育機関のための各種プログラムの紹介 おすすめコース テーマに即した上野動物園と多摩動物公園の観覧コース かんさつシート 多摩動物公園の「かんさつシート」の紹介 水族園魚ッチングシート 葛西臨海水族園で楽しく生物観察をするためのワークシートの紹介 移動水族館 葛西臨海水族園の「移動水族館」事業の紹介と申込案内 いきもの広場 井の頭自然文化園園内の「いきもの広場」の紹介、毎週の活動の紹介 ‐59‐ モルモット 井の頭自然文化園モルモットふれあいコーナー事前学習ムービーに ふれあいコーナー よる紹介 花ごよみ 井の頭自然文化園の四季おりおりの植物を紹介 (2)メールマガジン「ズー・エクスプレス」の発行 内 容 都立動物園情報、国内外各 種情報、新刊書籍情報等を 登録会員に毎週配信 摘 要 4月3日号(No.736)から3月25日号(No.787)まで全51号 を配信した(平成28年3月31日現在:登録数14,630件) (3)携帯電話サイトの運営 内 容 摘 要 都立動物園情報等をPC版 動物園ニュースや催物情報を掲載した。また、英語、中国語、 サイトに連動して配信 韓国語のスマートフォン専用ページを公開した (4)ホームページ「UENO-PANDA.JP」の開設・運営(http://www.ueno-panda.jp/) 上野動物園のジャイアントパンダ情報サイトとして、展示個体ならびに過去に飼育した個体 の情報、飼育係によるレポート、ジャイアントパンダに関する最新情報やQ&Aなどを紹介。ま た、保全への取り組みやジャイアントパンダ保護サポート基金の紹介、さらには壁紙ダウンロ ードコーナーや企業協賛の募集等のコンテンツを加え、豊富な情報を掲載した。 【主なコンテンツ】 ページ名 内 容 等 トピックス 上野動物園のジャイアントパンダに関する最新情報 パンダプロフィール 上野動物園で展示している2頭の個体紹介 ジャイアントパンダについて 様々な角度からジャイアントパンダを紹介 パンダムービー 動画によるジャイアントパンダ紹介 歴代のパンダたち これまで上野動物園で飼育した個体を動画とともに紹介 パンダ舎の紹介 ジャイアントパンダ舎を写真付きで紹介 パンダ大百科 ジャイアントパンダに関するQ&A 保全への取組 ジャイアントパンダ保護研究に関する概要 熊猫的新聞(パンダニュース) 飼育係による写真付きのレポート ‐60‐ 壁紙ダウンロード パソコン用にダウンロードできる壁紙を提供 ジャイアントパンダ保護サポ 基金の概要、SAVE the PANDAパートナーズクレジットカー ート基金 ド決済、企業協賛の募集について (5)Twitterによる情報発信 コミュニケーションネットワークサービスである「Twitter」を利用し、4園及び東京ズー ネットの5アカウントから、積極的に情報を提供した。 アカウント フォロワー数(平成28年3月31日現在) 恩賜上野動物園 @UenoZooGardens 117,955 多摩動物公園 @TamaZooPark 90,524 葛西臨海水族園 @KasaiSuizokuen 96,161 井の頭自然文化園 @InokashiraPark 24,969 東京ズーネット @TokyoZooNet_PR 89,527 10.映像記録資料制作 (1)動物写真撮影 都立動物園・水族園を中心に、飼育動物全般に関する記録及び園内外の行事や催物を撮影・ 記録した。 (2)ビデオ撮影・制作 飼育動物の行動記録や動物園情報をビデオ映像として撮影記録し、来園者向けニュースや各 種研究発表として上映・提供するほか、ホームページ「東京ズーネット」 「UENO-PANDA.JP」 において配信した。 内 容 時間 園名 主な使用目的 上野動物園PRビデオ 4分50秒 上野 総合案内所上映 チョウの変態 20分29秒 多摩 川口市科学館へ提供 オシドリの求愛 1分41秒 多摩 講演用 20分31秒 4園 多摩六都市科学館へ提供 ワニガメ 28秒 上野 ビバリウム企画展用 ジャイアントパンダ 1分3秒 上野 科学未来館へ提供 インディラ来園 2分9秒 上野 講演用 ツクシトビウオ、パンサーカメレオン、 オオカミ、オニオオハシ、フラミンゴ ‐61‐ カナダヤマアラシ2005年 1分34分 上野 講演用 クジャクのディスプレイ行動2008年 56秒 多摩 講演用 コメツキガニ 7分7秒 葛西 特設展用 ライチョウ、カンムリエボシドリ 6分11秒 上野 資料として提供 アジアゾウ移動関連 60分31秒 上野 資料として提供 マヌルネコ採食 12分5秒 上野 講演用 モウコノウマ 3分21秒 多摩 資料として提供 19分34秒 多摩 講演用 27分37秒 上野 資料として提供 キリン、モウコノウマ、ユキヒョウ、レ ッサーパンダ、オランウータンの出産 ジャイアントパンダ「ホァンホァン」解 剖 豊橋総 合動植 アジアゾウ「アーシャー」移動 4分54秒 物公園、 資料として提供 市原ぞ うの国 上野動物園PRビデオ 4分14秒 上野 総合案内所上映 1分7秒 多摩 企画展用 モウコノウマ式典 6分43秒 多摩 資料として提供 トナカイ 1分29秒 多摩 講演用 井の頭 資料として提供 井の頭 資料として提供 オランウータン、チンパンジー、ニホン ザル、シロテテナガザル アムールヤマネコ人工授精12月12日 アムールヤマネコ人工授精12月24日 1 時 間 22 分 36秒 2 時 間 27 分 39秒 上野動物園PRビデオ 3分55秒 上野 総合案内所上映 多摩動物公園40周年ビデオ 23分13秒 多摩 資料として提供 チンパンジー班飼育の一日 14分56秒 多摩 企画展用 上野 資料として提供 干支講演会記録(伊沢紘生先生) 1 時 間 59 分 47秒 動物園寄席(上野動物園) 45分6秒 上野 資料として提供 動物園寄席(多摩動物公園) 22分38秒 多摩 資料として提供 ジャイアントパンダ 11分21秒 上野 資料として提供 上野 資料として提供 多摩 企画展用 4園長講演会 チョウ、キリン、オランウータン 2 時 間 35 分 32秒 16分44秒 ‐62‐ イリエワニ移動1992年、1999年 31分7秒 上野 資料として提供 上野 資料として提供 2分4秒 上野 資料として提供 2分1秒 上野 特設展用 26分28秒 上野 資料として提供 2 時 間 11 分 イリエワニ搬出 30秒 オオアナコンダ搬入 アカガエル、カジカガエル、ツチガエ ル、トウキョウダルマガエル アジアゾウ来園、式典 (3)広報用資料の制作 動物園・水族園の広報発表時の写真資料に加え、ビデオ映像を撮影・制作し、提供した。 【広報配布用ビデオ映像】 内 容 時間 園名 主な使用目的 ジャイアントパンダ採精 4分30秒 上野 報道発表資料 ジャイアントパンダ(4月10日) 1分8秒 上野 報道発表資料 ジャイアントパンダ(5月8日) 1分17秒 上野 報道発表資料 マグロ搬入 3分12秒 葛西 報道発表資料 ライチョウ卵搬入 3分49秒 上野 報道発表資料 ライチョウ孵化 35秒 上野 報道発表資料 ライチョウひな成長過程 2分34秒 上野 報道発表資料 東京都知事マグロ視察 1分9秒 葛西 報道発表資料 ジャイアントパンダ(1月28日) 1分8秒 上野 報道発表資料 ジャイアントパンダ(2月3日) 1分8秒 上野 報道発表資料 ジャイアントパンダ(2月9日) 1分28秒 上野 報道発表資料 ‐63‐ 〔4〕受託業務 1.ユビキタス運営事業受託 東京都からの委託により、携帯端末ユビキタスコミュニケータを使い、恩賜上野動物園内の 動物等の情報を取得できるユビキタスサービスの運営業務を実施した。なお、平成28年度から のスマートフォンでの上野動物園散策アプリの運用開始に伴い、本業務は平成27年度をもって 終了とする。 項 件 目 内 容 名 上野動物園ユビキタスサービス運営業務 ①申込受付、操作方法説明、貸出・返却受付、トラブル対応等の利用者接遇 業務 業 務 内 容 ②携帯端末及び周辺機器の保守点検管理業務 ③その他、事前申込受付等 期 間 平成27年4月1日~平成28年3月31日 委 託 金 額 34,199,841円 2.恩賜上野動物園ジャイアントパンダ繁殖研究プロジェクトに関わる業務受託 東京都からの委託により、都と中国野生生物保護協会の間で締結された「ジャイアントパン ダ保護研究実施の協力協定書」に基づく研究プロジェクトについて、恩賜上野動物園における ジャイアントパンダ繁殖に係る中国側専門家の受入、中国側の保護資金の使用状況に関する調 査、プロジェクトの進展状況報告書の作成等の業務を実施した。 項 件 目 名 内 容 ①恩賜上野動物園ジャイアントパンダ繁殖研究プロジェクトに係る業務委託 ②ジャイアントパンダ繁殖研究プロジェクトに係る専門家受入れ業務委託 ①中国側のパンダ保護資金の使用状況に関する調査業務 業 務 内 容 「ジャイアントパンダ保護繁殖研究プロジェクト」の進展状況報告書作成 ②パンダ繁殖に係る対応のための中国側専門家の受入 期 間 平成27年4月1日~平成28年3月31日 委 託 金 額 ①3,736,800円 ②8,702,640円 ‐64‐ 3.特別天然記念物トキの健康管理及び飼育指導に係る業務受託 新潟県からの委託により、佐渡市のトキ保護センター、野生復帰ステーションにおいてトキ の定期検診及び飼育指導を行った。 項 件 目 内 容 名 特別天然記念物トキの健康管理及び飼育指導 ①定期健康診断 業 務 内 容 ②飼育指導 ③野生復帰訓練補助 期 間 平成27年4月1日~平成28年3月31日 委 託 金 額 898,000円 4.大島公園動物園動物飼育管理業務委託 東京都大島支庁の委託により、大島公園動物園で展示している動物を健全な状態で来園者が 観察できるよう、動物の飼育、管理を行った。 項 件 目 内 容 名 大島公園動物園動物飼育管理業務委託 業 務 内 容 大島公園動物園の展示動物の飼育及びこれに関する管理業務 期 間 平成27年4月1日~平成28年3月31日 委 託 金 額 27,864,000円 ‐65‐ 〔5〕市民・団体との協働業務 1.ボランティアとの協働 恩賜上野動物園、多摩動物公園、井の頭自然文化園において展示動物の解説等の教育普及の ほか、来園者案内等のボランティア活動を行っている「東京動物園ボランティアーズ(TZV)」 (登録者数740名)と、葛西臨海水族園で同様の活動を行っている「東京シーライフボランテ ィアーズ(TSV) 」 (登録者数128名)に対して、新規応募者や既存会員対象を対象とした研修会 の開催、ニュースレターの発行やユニフォーム等活動経費の援助を行った。また、TZV発足40 周年を記念して特別研修会を開催した。恩賜上野動物園では「NPO法人樹木・環境ネットワー ク」、「恩賜上野動物園樹木美化ボランティア」が園内の樹木や花壇等の管理活動を行った。 (1) 「東京動物園ボランティアーズ」新規応募者対象研修会実施状況 園 名 内 容 実施回数 参加者数 ①1回 ①83名 ②1回 ②35名 多 摩 動 物 公 園 DG新規応募者前期講習会 3回 79名 井の頭自然文化園 1回 37名 ①ドーセントグループ(DG) ・サービスガイ ド(SG)新規応募者合同講習会 恩賜上野動物園 ②DG新規応募者後期講習会 DG新規応募者後期講習会 (2)「東京シーライフボランティアーズ」新規応募者対象研修会研修会等実施状況 園 名 内 容 実施回数 参加者数 3回 33名 葛 西 臨 海 水 族 園 ガイダンス研修 (3)ボランティア会員を対象とした研修会 園 名 上野 内 容 ニホンザル個体識別、オスゾウの飼育、東京のクマに 参加者数 75名 ついて等 TZV TSV 多摩 サマースクール、骨格標本、南西諸島の昆虫等 49名 井の頭 いきもの広場、ボトルウォッチング、ヤマネコ勉強会等 103名 葛西 マグロ解説、しおだまり、ペンギン・サメ、東京の海。 183名 ツタガイ、学名研修等 ‐66‐ (4)ボランティアとの協働による教育活動・園内美化活動等 園 名 TZV 内 実施回数 上野 園内スポットガイド、ふれあいコーナー活動等 590回 多摩 園内スポットガイド、ふれあいコーナー活動等 553回 しおだまり、東京の海ガイド等 244回 園内スポットガイド、ヤマドリガイド等 273回 井の頭 TSV 容 葛西 2.サポーター事業 個人及び団体、法人等から資金的支援を得て、都立動物園における動物飼育環境の改善に資 するとともに、 「動物園サポーター」として登録し、市民の動物園事業への理解と参画意識を 促進した。 (1)動物園サポーターの登録状況 園 名 個人 個人 (大人) 1口:10,000円 (大学生以下) 1口:5,000円 子供 サポーター 1口:500円 法人 (団体) 1口:50,000円 金額 上 野 232名 308口 15名 17口 24名 322口 12法人 12口 3,926,000円 多 摩 106名 137口 5名 6口 7名 9口 3法人 4口 1,604,500円 13口 1名 2口 0名 0口 0法人 0口 140,000円 井の頭 109名 168口 4名 4口 38名 66口 3法人 3口 1,883,000円 合 計 458名 626口 25名 29口 69名 397口 18法人 19口 7,553,500円 11名 葛 西 ※この他、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントから上野動物園に1,251円の寄付があった (2)サポーターを対象とした園内見学等の催物(サポーターズデイ)等の実施 実施月日 開催園 内 6月14日 上野 講演会と収支報告 42名 8月8〜16日 上野 夏の夜間開園「真夏の夜の動物園」ご招待 44名 9月26日 多摩 ライオンバス乗車とライオン見学 53名 10月18日 井の頭 開園前の動物園スペシャルツアー 51名 ‐67‐ 容 参加者 1月31日 上野 「サルめぐり」動物解説とスポットガイド見学 3月5日 多摩 動物を見ながら飼育係と語り合おう 3月12日 葛西 「極地の海」 「世界の海」裏側ガイドツアー、 「水辺 の自然」池沼ガイドツアー 102名 60名 7名 (3)サポーター資金による飼育展示等の改善 園 名 実 施 事 項 ①アジアゾウ舎放飼場改修 ②ホッキョクグマ寝小屋扉補修 恩 賜 上 野 動 物 園 ③ヒグマ展示改修 ④サル舎改修 ⑤ゾウとニホンザルの餌 ①オオカミ舎日除け補修 ②アフリカゾウとアジアゾウに砂 ③モウコノウマミストシステム設置 ④グローワーム映像制作 多 摩 動 物 公 園 ⑤ホタル舎施設改修 ⑥ユキヒョウとバードケージ植栽 ⑦ゾウ、オランウータン、スイギュウの餌 ⑧オランウータン、モウコノウマ、等に遊具 ⑨ライオン舎に角材等 ① ゾウ舎空調機設置 ② ヤマネコ舎展示改善 井の頭自然文化園 ③ テン舎展示改善 ④ リスの小径石積み造成工事 ⑤ アジアゾウの餌 3.関係団体との協力 (1)国際自然保護連合への協力 国際自然保護連合(International Union for Conservation of Nature and Natural Resources 略称IUCN) の委員会である種保存委員会(Species Survival Commission 略称SSC)の保全繁殖専門家グルー プ(Conservation Breeding Specialist Group 略称CBSG)へ、事業援助のため寄付を行った。 ‐68‐ (2)関係団体への協力 動物園事業に関係する20の団体に加入し、情報の交換や募金活動への協力を行った。 〔加入団体〕 会員区分 団 体 名 会員区分 特 別 賛 助 会 員 (公財)世界自然保護基金ジャパン 団 体 名 団 体 会 員 日本霊長類学会 賛 助 会 員 (公財)日本鳥類保護連盟 〃 日本応用動物昆虫学会 〃 日本環境教育学会 維 持 会 員 (公社)日本動物園水族館協会 〃 日本昆虫学会 団 体 会 員 (公財)日本博物館協会 〃 日本動物行動学会 〃 (公財)山階鳥類研究所 〃 日本哺乳類学会 〃 日本鱗翅学会 〃 日本生態学会 〃 日本鳥学会 〃 (公社)日本動物学会 〃 日本爬虫両棲類学会 〃 (公財)日本自然保護協会 〃 日本生物教育学会 〃 日本動物心理学会 〃 日本造園学会 (3)動物愛護週間中央行事への協賛 実 施 月 日 9月23日 行 事 名 動物愛護週間中央行事 主 催 環境省、東京都ほか計11団体 内 容 「動物愛護ふれあいフェスティバル」の各種行事やシンポジウム等に協賛した。 会 場 上野恩賜公園と東京国立博物館平成館講堂 4.基金事業 (1)ジャイアントパンダ保護サポート基金の運営 募金やドネーション商品からの寄付、企業からの協賛金等を積立て、ジャイアントパンダ保 護に向けた普及啓発活動や上野動物園での飼育環境の向上、東京都と中国が共同で進めている 繁殖研究プロジェクトへの支援に活用した。 ①収入の状況 項 寄付金 目 金 額 5,213,707円 内 容 ①園内外募金箱への募金 ②SAVE the PANDAパートナーズ ほか ①園内広告協賛 企業協賛金 2,914,483円 ②園内イベント協賛 ③園外ロゴマーク協賛 ほか ‐69‐ オリジナルドネーション商品売上金額の5% ドネーション商品 売上金からの寄付金 4,775,783円 アイテム数:55点(ぬいぐるみ、お菓子ほか) 売上点数:85,135点 ②基金活用の状況 使 途 活用内容 活用金額 国際交流シンポジウムやパー ジャイアントパンダの保護に向けた普及 トナーズデイの開催、普及啓 啓発活動 2,680,539円 発看板のリニューアル 上野動物園におけるジャイアントパンダの 飼育環境の向上 白血球や赤血球、血小板分析 のための自動血球計数装置の 2,916,000円 購入 東京都と中国野生動物保護協会が共同で 進める国際的なパンダ保護活動 東京都と中国の共同繁殖プロ ジェクト支援(東京都へ寄 10,000,000円 付) ③パートナーズデイ 実 施 月 日 1月22日(午前の部のみ開催)、23日、24日(午前・午後の部を開催) 参 加 者 数 215名 基金の使途等のお知らせ 内 飼育係によるジャイアントパンダの現況報告及び質疑応答 容 パンダ検定 解説員による標本を用いたジャイアントパンダの解説 ④基金残高 基金残高 44,635,294円(平成28年3月31日現在) ⑤ジャイアントパンダ保護サポート基金運営委員会の開催 基金を適正に管理し事業に活用するため、ジャイアントパンダ保護サポート基金運営委員会 を開催した。 〔委員・顧問〕 役 委 職 員 長 氏 菅 谷 名 博 職 名 ミュージアムパーク茨城県自然博物館館長 ‐70‐ 委 員 湯川れい子 音楽評論家・作詞家 委 員 二木忠男 上野観光連盟会長 委 員 福田良行 東京都建設局次長 副委員長 藤井芳弘 公益財団法人東京動物園協会理事長 顧 黒柳徹子 女優・ユニセフ親善大使 問 〔運営委員会〕 回 開催月日 第1回 7月3日 第2回 1月18日 議 題 (1)平成26年度決算報告について (2)平成27年度基金事業について (1)平成27年度基金進捗状況について (2)平成28年度基金事業・予算(案)について (2)東京動物園協会野生生物保全基金の運営 野生生物の保全に積極的に取り組む個人・団体の支援を目的として、助成対象活動を公募し、 審査のうえ、助成金交付を行った。また、助成対象活動及び基金事業のPRのために講演会を開 催した。 ①助成金交付実績 〔平成27年度〕 *平成27年2月1日〜2月28日公募。平成26年度内に助成対象を決定し、平成27年度に助成金を交付。 助成対象活動名 助成対象者 インドネシア西ジャワ地方の希少種マレーヒヨ ケザルの保全に向けた基礎生態の解明 辻大和 絶滅の恐れの高い「四国ツキノワグマ地域個体 認定特定非営利活動法人 群」の遺伝子解析による血縁鑑定 四国自然史科学研究センター 準絶滅危惧種ノジコの繁殖環境を探る 西教生 ニホンライチョウの生息域外保全にむけた環境 岐阜大学応用生物科学部動物繁 条件に伴う生殖と換羽の生理変化の把握 殖学研究室(動物保全繁殖学) 交付額 500,000円 495,123円 497,000円 500,000円 ②収入の状況 寄付金 653,900円 友の会の日バザー売上金、企業・個人からの寄付 ‐71‐ ③基金残高 基金残高 10,221,573円(平成28年3月31日現在) ④東京動物園協会野生生物保全基金審査委員会の開催 助成対象活動の選定を適正かつ公正に行うため、東京動物園協会野生生物保全基金審査委員 会を開催し、助成対象活動を選定した。 〔審査委員会〕 開催月日 議 3月16日 題 平成28年度助成対象活動選定について ⑤助成金交付予定 〔平成28年度〕 *平成28年2月1日〜2月29日公募。平成27年度内に助成対象を決定し、助成金は平成28年度に交付。 助成対象活動名 助成対象者 インドネシアのマレーヒヨケザルの保全に向け て:繁殖と大量死に影響する環境要因の把握 マダガスカル北部原猿類分布調査──とくにア イアイを中心に 交付額 辻大和 500,000円 日本アイアイ・ファンド 498,000円 ヤンバルクイナ飼育下個体群における野生復帰 特定非営利活動法人 どうぶつた 技術開発 ちの病院 沖縄 500,000円 ⑥「東京動物園協会野生生物保全基金」講演会(会場:上野動物園管理事務所、参加者 53 名) 実施月日 内 容 講演①ライチョウの現状と未来──動物園での飼育・繁殖にむけた生理研究 3月20日 講師 楠田哲士(岐阜大学応用生物科学部准教授) 講演②ヤンバルクイナを明日につなぐ──絶滅危惧種を救うための繁殖技術 講師 中谷裕美子(特定非営利法人どうぶつたちの病院 沖縄) ‐72‐ 〔6〕危機管理対策 平成27年度は「命を預かる現場としての安全確保や事故発生抑止、事業継続など危機管理対 策の拡充」を組織方針の一つに掲げ、全職員の危機管理意識の向上に努めた。 (1)事業継続(BCP)計画 大規模災害の発生を想定し、備蓄品の確保やマニュアルを整備したほか、訓練を通して関 連団体との連携を強化し災害対応力を向上させた。また、これまでの訓練で抽出された課題 への対策を強化するとともに、これらの結果を基に各園の初動対応計画・災害対策本部運営 計画・事業継続計画の検証を行った。 開催日 総務部 BCP訓練 目 的 課題の洗い出しと改善を目的として全園で 10/27 実施 上野 12/7 ・前回の未達項目の解消を確認 (所属園・部での 多摩 12/9 井の頭 12/16 訓練) ・初動対応の確認 ・災害対策本部運営の確認 葛西 12/16 ・関係団体との連携 所属園(部)以外の初動対応状況の把握 (他園視察訓練) ・災害対策本部運営状況の確認 ※各園訓練日に実施 ・来園者救護・誘導状況の確認 ・動物舎等施設点検状況の確認 参集訓練 総務部・4園 11/19 参集経路の確認と参集者による災害対策本 部立上を実施 (2)災害時対策 上野動物園において、地震発生により、シマウマ舎放飼場の柵が倒れ、シマウマ1頭が脱 出したという想定により、動物脱出対策訓練を2月に実施した。来園者の避難誘導・関係機 関への通報・脱出動物の追跡保護・AED(自動体外式除細動器)を使用した負傷者救護など の訓練を行った。 また台風や大雨等の気象警報発令時等には、巡回点検や職員の事務所待機を行い災害時に 備えるとともに、被害復旧対応を行った。 (3)工事等安全講習会 工事等を委託する指定店事業者を対象に、労働基準監督署より講師を招き、建設工事の安 全について講習会を行い、95社(95名)が参加し安全指導を行った。 ‐73‐ (4)事故防止研修 施設課職員を対象に四半期ごとに行われる施設課全体会の中で、ビデオを活用した事故防 止科研修を行った。また、樹木管理や建物管理の際の事故防止のため、高所作業に関する実 地研修を行った。 (5)情報セキュリティ対策 平成27年度より新たに情報システム担当を設置し、協会全体で情報資産を適切に管理する ため、ファイルサーバーの集約及びクラウド化を実施し、情報セキュリティの強化に取組ん だ。また、情報システムの安定性確保のため、ネットワーク再整備による通信環境の改善を 実施した。その他、情報セキュリティ連絡会を年2回(6/4、2/26)開催し、情報化推進担当 間の連携を密に取り、情報セキュリティに関する課題の共有化と改善のための取組みを推進 した。 ‐74‐ 第3 収 益 事 業 Ⅰ.事業総括 恩賜上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園の利用者の利便と公益 目的事業の充実のために、以下の事業を実施した。 事業区分 事 園 名 業 細 目 種 (1)恩 賜 上 野 動 物 園 Ⅰ.便益施設の経営 (2)多 摩 動 物 公 園 (3)葛 西 臨 海 水 族 園 (4)井の頭自然文化園 別 箇所数 (1)売店 4 (2)飲食店 2 (3)臨時売店 1 (4)自動販売機コーナー 11 (5)写真(映像資料)貸出 1 (6)ベビーカー貸出所 2 (7)コインロッカー 1 (1)売店 4 (2)飲食店 1 (3)臨時売店 3 (4)自動販売機コーナー 13 (5)ベビーカー貸出所 1 (6)コインロッカー 1 (7)ライオンバス 1 (1)売店 2 (2)飲食店 1 (3)自動販売機コーナー 3 (4)コインロッカー 2 (1)売店 2 (2)自動販売機コーナー 3 (1)恩賜上野動物園内広告事業(広告施設10箇所) Ⅱ.そ の 他 事 業 (2)協賛金募集事業(ジャイアントパンダ保護サポート基金 等) ‐75‐ Ⅱ.事業実績 〔1〕便益施設等の経営 1.施設及び収入額 (単位:千円) 園 名 施 設 名 収 入 額 1.1号売店(店名:リトルトランク) 2.4号売店(店名:カメレオン) 3.東園中央広場売店(店名:バードソング) 4.東食売店(猿山前) 5.飲食店第1号(東園) 6.飲食店第2号(西園) 恩賜上野動物園 7.臨時売店 1,685,024 8.自動販売機コーナー 9.ベビーカー貸出所 10.コインロッカー 11.フォトサービス 12.写真(映像資料)貸出 13.その他 1.2号売店(コアラ館) 2.3号売店(ライオン園) 3.4号売店(店名:コレクション) 4.5号売店(店名:ズーカフェ) 5.飲食店(アフリカ園) 多摩動物公園 6.臨時売店 7.自動販売機コーナー 642,847 8.ベビーカー貸出所 9.ライオンバス 10.コインロッカー 11.フォトサービス 12.その他 1.1号売店(店名:アクアマリン) 2.2号売店(店名:アクアスケープ) 葛西臨海水族園 3.飲食店(店名:シーウインド) 4.自動販売機コーナー 5.コインロッカー 6.その他 ‐76‐ 519,799 1.1号売店(店名:はな子カフェ) 2.2号売店(店名:こもれび) 井の頭自然文化園 118,688 3.自動販売機コーナー 4.その他 合 計 2,966,357 2.商品取扱状況 (単位:点) 区 分 取扱商品数 恩賜上野 多摩 葛西 井の頭 動物園 動物公園 臨海水族園 自然文化園 1,194 1,412 1,514 199 内 ギフトその他 924 1,176 1,339 113 訳 飲 270 236 175 86 食 品 〔2〕その他の事業 1.恩賜上野動物園内広告事業 上野動物園の案内誘導サイン等の整備費用に充てるため、園内に設置した下記の広告掲示施 設により、広告料金による民間からの資金を得た。 種 別 動物解説ボード 環境啓発ボード 収 設 置 場 所 ジャイアントパンダ、ニホンザル、カバ、サイ、ゾウ、ゴリラ、 ワシ・タカ、キリン・オカピ、ハシビロコウ モノレール東園駅前 数量 9基 1基 入 額 5,484 千円 2.協賛金募集事業 ジャイアントパンダ保護サポート基金を活用した事業展開のため、園内メディアやイベント の協賛、園外でのロゴマーク協賛などを実施した。 収 入 額 2,914 千円 ‐77‐ 第4 事 務 報 告 Ⅰ.役員会議の開催 〔1〕評議員会 回 開催月日 議 題 (1) 平成26年度決算報告(案)について 第1回 6月25日 監査報告 (2) 理事の選任について 平成26年度事業報告について ※ 8月15日 (1) 理事の選任について ※書面表決による決議 〔2〕理 事 会 回 開催月日 議 題 (1) 平成26年度事業報告(案)について (2) 平成26年度決算報告(案)について 第1回 6月10日 監査報告 (3) 定時評議員会の開催について (4) 諸規程の一部改正について 理事長及び常務理事の職務状況報告 ※ 8月15日 (1) 事務局長の任免について ※ 12月20日 (1) 特定個人情報等取扱規程の制定について (1)平成28年度事業計画(案)について 第2回 3月24日 (2)平成28年度収支予算(案)について (3)諸規程の制定及び一部改正について 理事長及び常務理事の職務状況報告 ※書面表決による決議 〔3〕評議員選定委員会 回 開催月日 議 第1回 5月21日 (1)評議員の退任等にともなう後任者の選定について 第2回 12月17日 (1)評議員の退任にともなう後任者の選定について ‐78‐ 題 Ⅱ.監 査 〔1〕京橋監査法人と監査契約を締結し、公認会計士による会計帳簿・証憑書類の試査、実 地棚卸立会、現金実査、銀行残高確認等の外部監査を実施した。 〔2〕平成26年度の事業報告及び決算報告について、平成27年6月3日に監事による監査を 実施した。 ‐79‐ Ⅲ.人事関係 〔1〕就任・退任 ① 評議員の就任 役職名 氏 名 就任月日 評 議 員 菊 池 正 芳 摘 6月1日 東京都西部公園緑地事務所長 〃 田 中 朝 子 1月1日 東京都議会環境・建設委員長 〃 福 田 良 行 1月1日 東京都建設局次長 退任月日 摘 7月15日 東京都建設局次長 10月7日 東京都議会環境・建設委員長 要 ② 評議員の退任 役職名 氏 名 評 議 員 鈴 木 尚 志 〃 野上ゆきえ 要 ③ 理事・監事の就任 役職名 理 氏 事 加 藤 〃 名 就任月日 摘 要 奐 7月1日 京王電鉄株式会社取締役相談役 日 浦 憲 造 9月1日 東京都建設局公園緑地部公園管理担当部長 ④ 理事・監事の退任 役職名 理 氏 名 退任月日 摘 要 事 西 山 廣 一 6月30日 京王電鉄株式会社特別顧問 桜 井 政 人 7月15日 東京都建設局公園緑地部公園管理担当部長 〃 ⑤ 参与の就任 役職名 参 氏 名 与 山 下 博 史 就任月日 4月1日 摘 要 公益財団法人東京動物園協会総務部施設課長 ‐80‐ 〔2〕役員等名簿(平成28年3月31日現在) ○総 裁 常陸宮正仁親王殿下 ○会 長 貫 洞 哲 夫 (1)評 議 員 No. 氏 名 良 摘 1 林 2 高 橋 茅 香 子 翻訳家 3 松 島 ト モ 子 俳優 4 内 5 久 6 海 老 名 香 葉 子 エッセイスト 7 篠 永 8 遠 藤 秀 紀 東京大学総合研究博物館教授 9 今 泉 忠 明 日本ネコ科動物研究所長 10 林 公 義 横須賀市自然・人文博物館特別委員 11 三 浦 慎 悟 早稲田大学人間科学学術院教授 12 安 藤 元 一 ヤマザキ学園大学動物看護学部教授 13 田 中 朝 子 東京都議会環境・建設委員長 14 福 田 良 行 東京都建設局次長 15 細 岡 16 菊 池 17 飯 尾 山 博 公益財団法人山階鳥類研究所長 晟 動物写真家 邦 彦 漫画家・絵本作家 哲 元東京医科歯科大学大学院助教授 晃 東京都東部公園緑地事務所長 正 芳 東京都西部公園緑地事務所長 豊 公益財団法人東京都公園協会理事長 ‐81‐ 要 (2)理事・監事 No. 役職名 氏 名 要 1 理事(理事長) 藤 井 2 理事(常 務) 滝 澤 達 前東京都建設局公園緑地部長 山 田 隆 前公益財団法人東京動物園協会特命担当部長 事 菅 谷 博 ミュージアムパーク茨城県立自然博物館長 仁 進 映画監督・評論家 3 4 〃 理 芳 摘 弘 元東京都収用委員会事務局長 5 〃 羽 6 〃 岡 野 俊 一 郎 国際オリンピック委員会名誉委員 7 〃 青 木 淳 一 横浜国立大学名誉教授 8 〃 島 津 久 永 公益財団法人山階鳥類研究所理事 9 〃 見 城 美 枝 子 青森大学社会学部教授、エッセイスト 10 〃 長 谷 川 寿 一 東京大学大学院総合文化研究科教授 11 〃 西 源 二 郎 元東海大学海洋科学博物館長 12 〃 加 藤 13 〃 日 浦 憲 造 東京都建設局公園緑地部公園管理担当部長 事 木 村 欣 二 前あかつき証券株式会社顧問 光 一 上野のれん会会長 1 監 2 〃 須 賀 3 〃 佐 藤 (3)参 No. 奐 京王電鉄株式会社取締役相談役 敦 東京都建設局総務部長 与 氏 名 摘 要 1 土 居 利 光 東京都恩賜上野動物園長 2 田 畑 直 樹 東京都葛西臨海水族園長 3 山 下 博 史 公益財団法人東京動物園協会総務部施設課長 ‐82‐ (4)顧 問 No. 氏 名 摘 要 1 舛 添 要 一 東京都知事 2 石 内 展 行 元財団法人東京動物園協会理事長 3 浅 倉 繁 春 元財団法人東京動物園協会理事長 4 矢 島 稔 元財団法人東京動物園協会理事長 5 齋 藤 勝 元財団法人東京動物園協会理事長 6 正 田 陽 一 元財団法人東京動物園協会副会長 7 浅 倉 義 信 前公益財団法人東京動物園協会理事長 (5)正会員 〔賛助会員〕 上 田 浩 斉藤進一 上田憲治 ‐83‐ 上田清一 関 斎
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