講座① 2011年9月17日実施

奈良県新しい公共支援事業
NPO 等人材育成塾
公共人材管理者育成コース①
実施日
2011年9月17日(土)13時30分~16時30分
会場
橿原公苑 小会議室A
講師
野池雅人 (NPO法人きょうとNPOセンター事務局長)
テーマ
「事務局長の仕事・NPOの制度」
配布物
講義用資料、きょうとNPOセンターパンフ、京都地域創造基金パンフ、第 5 回「共生・地域文化大
賞」チラシ
■ 受講者の自己紹介と受講の動機、ここで学びたいこと
■ きょうとNPOセンターの紹介と 4 つのアクション(パンフ参照)
① NPOの基盤強化
② 市民社会の創造
③ 交流・連携
④ 教育と調査・研究
「中間支援ゼンターとは、それぞれのNPOが、人・モノ・資金・情報・信頼を得て、
発展と持続が出来るように支援するとこ」
■ ワークショップ開始(14:30~)
1 回ワークシート項目
(1) あなたが考える『事務局長の仕事(役割)』とは何ですか? 思いつくすべてを書いてください。
(2) その中で重要だと考える仕事(役割)について、3つ挙げてください。またそう考えた理由は何で
すか?
(3) 書き出した項目の中で、あなたが普段の運営において特に難しいと感じていることと、その理由に
ついて書いてください。
(4) グループに分かれて話し合ってみましょう。気付いたことや感想について記入してください。
① ワークシートを配布
② 各自が(1)~(3)までを書き込む(約 15 分間)
休憩
② 3-4 人のグループに分かれて共有・話し合い
③ グループとして②の役割として最も重要だと考えることを3つに絞る
④ 各グループから発表
事務局長として重要な 3 大仕事とは
<グループA> 資金の獲得、人材確保、情報
<グループB> 資金調達、企画・起案力、人材獲得
<グループC> 資金運用、内部の業務管理、外部との窓口・広がりづくり
奈良県新しい公共支援事業
NPO 等人材育成塾
■ 講師によるまとめと解説
事務局長の9つの基本的な役割
1.組織の未来像・活動目的と戦略の立案(中長期的な展望)
・理事会とともに、社会の見通しと組織の未来像を定義する
・理事会とともに、組織の活動目的や活動目標を、社会の養成に応えるものにする
・理事会とスタッフとともに、組織の活動目的・目標を実現するためのプロセスを立
案する
・組織の活動目的・目標を実現するために、何を変え、何を維持し、何をどこまで実現してなければならな
いかを把握する
2.組織の年間目標の達成
・年間目標の例
「新規会員数の 10%増」
「自主財源率を 30%にする」
「子どもに関する新規プロジェクトの立ち上げ(または撤退)」など
⇒年度当初に組織として立てた目標の達成(定期的な進捗と状況の確認)
3.組織運営面での目標の達成
・日常業務の実施体制確立
・次のリーダーの育成
・効果的な権限委譲の拡大
・スタッフの意欲向上
4.事業・プログラムの効果的な運営
・利用者・受益者の期待に応えうるサービスを提供する
・サービスの品質を確認する
・サービスの品質を継続的に向上する意欲と実践と、組織の文化として確立する
5.資金調達および資金源開発における成果
・今年度の活動目標達成に必要な資金源を明確に把握し、適切に調達している
・来年度以降の活動目標達成に必要な資金源を把握し、計画的に結び付けている
・そのために、理事会・スタッフ・ボランティアの総力を活用している
・資金調達および資金源開発のために、助成・支援者(財団や企業など)との関係を拡充している
・資金調達および資金源開発のために、組織の成果を的確に表現する広報活動をおこなっている
・資金調達のために、効果的に収益を生み出す活動・事業(物販など)を運営してい
る
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NPO 等人材育成塾
6.財務・会計管理(多くの場合は運営も)
・予算管理、資金繰り、投資や会計実務に関する基本的な知識がある(または適切に運営する)
・収入と支出を、公正かつ正確に監督する
・理事会や会員に対し、定期的に会計を報告する
・理事会や会員に対し、予算を提案する
7.業務管理
・スタッフやボランティアが効率的に業務を行えるように、組織を編成している
・スタッフやボランティアが効果的に業務が行えるようにオフィスを整備している、あるいは活動場所を確
保している
・組織の事業・活動に関わるリスクを把握し、対策を講じている
・組織の事業・活動に関わる法律を理解し、業務を遵守している
8.理事会との連携
・理事会を最大限に活用するために、理事に対して情報や機会を提供している
・理事会を最大限に活用するために、効果的に議案を提起している
・理事会を最大限に活用するために、スタッフとの連携を促している(担当理事等)
9.外部との連携と社会的イメージ(信頼)の向上
・地域社会や専門分野において、組織を代表する人物としてふさわしい評価をうけている
・同じ地域や分野で活動する団体と、効果的な連携ができる程度までの関係づくりを情報共有ができている
・関係する企業や組織と、相互に協力し合える程度までの関係づくりと情報共有ができている
・地域社会や専門分野においてリーダーやとりまとめ役として期待されている
・地域社会や専門分野において政策的な提言を行える
※参考:NPO マネジメント第 23 号「事務局長の役割」(IIHOE 発行)
、一部改編
■ モチベーション・マネジメントについて
スタッフは時間とともに最初のやるぞ!というモチベーションや熱意が冷めてくる。
その対策は
① 存在を認め、謝意を示す(バースデイパーティやサンクス・デイを設けるなど)
② 社会への貢献、実感をもたせる
③ 成長の機会を提供する