平成28年度公益財団法人茨城県開発公社事業計画及び収支予算 Ⅰ.事業計画 1.公社運営の基本方針 当公社は,今年度も公益財団法人として,県民をはじめとする不特定かつ多数の方々の幸福と利益 の増進を図るべく,事業を行っていくこととする。具体的には,土地開発事業,茨城空港旅客ターミ ナルビル事業及び園地整備・管理事業からなる公益目的事業並びに福祉施設等の運営及びビル事業を 行う収益事業等を通じて,県民の雇用の確保や地域振興に寄与し,将来に渡って自立した組織として 存続していくことを主眼において活動していく。 【主な事業内容】 (1)公益目的事業 ・土地開発事業においては,平成27年度中に古河名崎工業団地がほぼ完売となるなど,企業立地が順 調に進んだ。平成28年度も,可能な限りの新規分譲を進めていく。今後も,県政の一翼を担っていく ため,企業ニーズを勘案しながら適地を調査し,バランスのとれた産業用地の開発に取組む。 ・茨城空港旅客ターミナルビル事業においては,航空会社や利用者等のニーズに対応した,必要に応 じた施設整備を検討し,効率的な管理及び運営を行っていく。 ・園地整備・管理事業においては,いこいの村涸沼の敷地の一部及び伊師浜国民休養地を公益性の高 い園地施設として整備・拡充し,自然環境の保護及び国民の心身の健全な発展に寄与する事業を行っ ていく。 (2)収益事業等 ・国民宿舎「鵜の岬」事業においては,今年度より10年間として県より指定された指定管理期間を活 かし,必要な修繕等を行いながら,従業員のスキルアップを図り,お客様の視点に立った円滑な施設 運営を行っていく。 ・いこいの村涸沼事業においては,昨年度実施したリニューアル施設等を活かした誘客を実施すると ともに,サービスレベルの向上を図り,より集客力を高めていく。 ・日立市鵜来来の湯十王事業においては,引き続きお客様の視点に立った施設運営を行いながら,平 成29年度からの指定管理の再指定に向け日立市と協議していく。 ・ビル管理事業においては,安定的な収入の確保と効率的な経営に努め,収益力をさらに高めてい く。 1 正味財産増減表(事業全体) 単位:千円 正味財産 期末残高※ 費用計 7,704,498 6,643,093 - 1,061,405 8,912,112 公益目的事業 5,264,247 4,363,177 89,541 990,611 4,860,124 収益事業 2,437,903 2,247,202 △89,541 101,160 4,238,217 法人会計 4,348 34,714 - △30,366 △186,229 △2,000 △2,000 - - - 8,380,702 7,194,973 - 1,185,729 7,856,970 H28計画 内部取引消去 H27見込 他会計振替 当期一般 正味財産増減額 収益計 ・ 収益計=経常収入+経常外収入 ・ 費用計=経常費用+経常外費用+法人税及び住民税 ・ 他会計振替=収益事業の利益のうち概ね1/2を公益目的事業に振り替えている。他に,内部 資金繰りによる振り替えが含まれる。 ・ 内部取引消去=いこいの村涸沼プール券を,近隣市町児童及び誘致企業等に配布するもの。 ・数値は,表示単位未満の数値を四捨五入したので,計と内訳が一致しない場合がある。(以下同じ) ※ 正味財産期末残高については,指定正味財産残高を含む 2.事業別推進計画 <公益目的事業> (1)土地開発事業 (ア)事業展開 ①プロパー事業 ○取得・処分 ・ 現在分譲中の南中郷工業団地にて1.8ha,茨城工業団地にて1.4haの土地処分を行う。 ・ つくば下妻第二工業団地追加整備地0.8haの処分を行う。 ・ 古河名崎工業団地3-2工区及び拡張地区合わせて14.8haの処分を行う。 ・ 産業用地買取制度により,関館工業団地(筑西市)にて,企業より申し入れを受け, 1区画1.7haを取得し,整備後,年度内に処分する。 ・ 代替地は土浦市にて1.2ha,下妻市にて0.2haの処分を行う。 ○ 誘致活動及び広報宣伝 ・ いこいの村涸沼のスポーツプラザを一部改修し,企業誘致のPRコーナーとして活用する。 ・ 企業訪問を徹底する。 ・ 情報収集及び情報発信活動を強化する。 ・ 県,団体との連携による各種説明会,産業展等へ参画する。 ・ 経済誌,新聞等への広告掲載をより積極的に行う。 ・ ホームページをさらに活用する。 ・ 代替地は,隣地地権者や地元市町村へ買収りの打診やインターネット掲載を実施する。 ○ 補助金の活用 ・ 津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金の周知徹底を図る。 ○ 分譲手法等 ・ 茨城産業再生特区の活用。(該当工業団地所在地:北茨城市・茨城町) ・ 企業紹介制度,PRの強化。 ・ 県,市町との連携による事務手続きの一元化(ワンストップ事業)の推進。 ○ 工業団地開発可能性調査 ・ 企業ニーズに幅広く対応するため,県及び市町村と連携しながら工業団地の開発可能性調査を 3箇所程度行い,今後の開発を検討する。 ・ 可能性調査の結果,確度が高い箇所については,より詳細な具体化調査を行う。 2 ②公共事業 ・ 茨城中央(笠間地区)の造成工事等の実施 ・ 旧茨城県畜産試験場跡地整備事業の水路整備工事等の実施 ・ つくば明野北部(田宿・松原・猫島地区)土地造成事業の実施 ・ その他公共工業団地の除草等,管理の実施 (イ)事業用地の収支計画 ①プロパー事業 [分譲収入] 区分 面積(ha) 金額(千円) 分譲 19.1 1,449,386 買取制度 1.7 289,000 計 20.8 1,738,386 備考 南中郷(1.8ha),茨城(1.4ha),古河名崎(14.8ha), つくば下妻第二(0.8ha),緒川(0.3ha),割賦及びファイナンス リース分含む 関館(1.7ha) [リース収入] 区分 面積(ha) 金額(千円) 備考 リース 7.6 36,025 南中郷(6.5ha),東筑波新治(1.1ha) 計 7.6 36,025 古河名崎での鉄塔用地賃貸借分及び短期賃貸は除く [取得造成等支出] 団地名 面積(ha) 金額(千円) つくば下妻第二 0.5 関館 1.7 古河名崎 73,418 追加整備地用地買収費及び整備費等 281,657 産業用地買取制度に基づく取得及び整備費等 - 48,601 整備費等 2.2 計 備考 403,676 ②公共事業 [受託収入] 区分 面積(ha) 金額(千円) 3,016,287 造成等 - 計 備考 つくば明野北部(田宿・松原・猫島地区),茨城中央(笠 間地区),旧畜産試験場跡地他 3,016,287 正味財産増減表【土地開発】 プロパー 処分面積※ 単位:ha,千円 収益計 費用計 他会計振替 当期一般 正味財産増減額 正味財産期末残高 H28計画 20.8 4,835,955 3,898,898 40,914 977,971 4,711,555 H27見込 17.0 5,431,333 4,275,836 614 1,156,112 3,735,228 ※ リース面積は含まず。 3 (2)空港ビル事業(茨城空港旅客ターミナルビル) ○ 就航の状況等 ・ 国内線については,札幌,神戸,福岡及び沖縄の4路線が維持される。 ・ 国際線については,上海,深圳,杭州,揚州,成都及び台北の6路線,合わせて週21便が 運航されることとなる。 ○ 運営方針等 ・ 引き続き,県及び市町村の協力のもと,利用促進を図るとともに,安全な施設の提供に努め, 空港事業を補完する。 ・ 航空会社や利用者等のニーズに合わせ,必要な施設について,早急に検討・整備を行う。 ○ 収入 ・ 売上増加を図るため,テナントと協議し利用者のニーズに合った商品を提供する。 ・ ロケ誘致及び,CMボードへの広告掲載の推進を図る。 ・ 各種イベントの開催などにより,空港来場者の増加及びテナント賃料の増収を図る。 ・ 緊急雇用創出事業(空港活用観光・空港連絡バス)の終了により,受託料収入が減少。 ○ 支出 ・ 営業時間延長により施設維持管理経費が増加しているが,経費節減を心がけた運営を進める。 ・ ビル内設備等の修繕等に際しては,適宜必要性を検討し,適正な維持管理に努める。 正味財産増減表【茨城空港旅客ターミナルビル】 来場者数 収益計 単位:千円 費用計 他会計振替 当期一般 正味財産増減額 正味財産 ※ 期末残高 H28計画 1,394,171 419,394 406,754 - 12,640 98,675 H27見込 1,374,592 518,775 494,963 - 23,812 87,843 ※ 正味財産期末残高については,指定正味財産残高を含む (3)園地整備・管理事業 ○ 運営方針等 ・ 平成27年度に認定された,いこいの村涸沼内の敷地に加え,国民宿舎「鵜の岬」の位置する 伊師浜国民休養地を当事業に編入し,より不特定多数への利益の増進を図る事業を実施する。 ・ 公益性の高い園地施設として,高齢者や幼児を含む,県民及び訪問客に憩いの場を提供する。 ・ 県及び隣接市町と協力し,自然環境の保全に努めるとともに,利用者の健康の増進に寄与する。 ・ PRコーナーを活用し,ラムサール条約登録地としてビジターセンター的な役割を担っていく。(涸沼) ・ テニスコート等スポーツ設備の拡充を図る。 ○ 収入 ・ グラウンド・ゴルフの利用促進を図り,収入を確保する。 ・ 茨城県より,維持管理業務の一部を受託する。(伊師浜国民休養地) ○ 支出 ・ 園地周辺の維持管理及び整備を行う。 ・ 施設利用者の利便性を向上させるための,通路拡幅及び駐車場整備等を進める。 ・ グラウンド・ゴルフ大会及びノルディックウォーキング大会に必要な整備等を行う。 ・ 有識者の意見を取り入れながら,周辺湿地の動植物の紹介等を行い,自然保護意識の醸成を図る。 4 正味財産増減表【園地整備・管理】 単位:千円 収益計 費用計 他会計振替 当期一般 正味財産増減額 H28計画 8,898 57,525 48,627 - 49,894 H27見込 6,092 28,801 72,603 49,894 49,894 正味財産期末残高 ・H27年度末に,涸沼会計から園地整備・管理事業に,資産(土地・非現金)49,894千円を振り替えている。 <収益事業等> (1)宿泊施設事業(国民宿舎「鵜の岬」,いこいの村涸沼) ①国民宿舎「鵜の岬」 ○ 運営方針等 ・ 利用客のニーズに即した商品構成と心配りの提供により,集客力を強化しリピーターを確保する。 ・ 全体の人材力を底上げし,より一層のサービス向上を図るため,教育・研修を実施する。 ・ 経済情勢等を鑑み,室料等利用料の適正な見直しを図る。 ・ 食品等の衛生管理を徹底し,安全・安心な飲食の提供を行う。 ○ 収入 ・ ホームページ等を活用し,客室稼働率を維持する。 ・ 幅広い広報活動を行い,昼食及び日帰り宴会利用者の誘客を図る。 ・ 団体客を早期に受け入れることにより,収益の向上につなげる。 ・ 飲食の提供に付加価値を加えることにより,客単価アップを目指す。 ○ 支出 ・ 長期修繕計画に基づく改修工事を実施する。 ・ 伊師浜国民休養地を活用した園地整備・管理事業に協力する。 正味財産増減表【国民宿舎「鵜の岬」】 利用率 H28 計画 H27 見込 宿泊者数 収益計 単位:日,人,千円 費用計 他会計振替 当期一般 正味財産増減額 正味財産期末残高 89.0% 64,776 1,134,440 1,087,449 △ 22,069 24,923 564,790 88.6% 65,080 1,195,989 1,124,246 △ 7,374 64,368 539,867 ※客室稼働率 H28計画:99.8%,H27見込:99.9% ※4階客室(6部屋)の改修工事を行うため,宿泊者数が減少する。 ②いこいの村涸沼 ○ 運営方針等 ・ 昨年度行ったハード面のリニューアル効果及びおもてなしの心によるサービスの向上により,売上 増進と経費削減に努め,黒字経営を目指す。 ・ 県内外の観光キャンペーン等への参加及び名物ブランド料理の開発により集客を図る。 ・ 従業員への教育訓練を施すとともに健康管理を徹底し,組織の活性化と作業の効率化を図る。 ・ 食品等の衛生管理を徹底し,安全・安心な飲食の提供を行う。 ・ コンプライアンス等の研修を実施し,危機管理意識を醸成する。 ○ 収入 ・ 企画商品の開発及び積極的なPR活動を展開する。 ・ ホームページで空室情報を公開し利用率の向上を図る。 ・ ラムサール条約登録地という特色とロケーションを生かし,誘客を図る。 ・ プール施設を充実させ,集客を図る。 5 ○ 支出 ・ 経費の効果的な使用を図り,清潔感のある施設維持に努める。 ・ 施設全体の定期的な巡回点検及び必要な整備作業を実施する。 ・ 原材料等のコストを適正に見直す。 ・ 園地整備・管理事業及び企業誘致PRコーナーに協力する。 正味財産増減表【いこいの村涸沼】 利用率 H28 計画 H27 見込 宿泊者数 単位:日,人,千円 収益計 費用計 当期一般 正味財産増減額 他会計振替 正味財産期末残高 59.4% 34,836 589,837 580,921 △ 4,209 4,708 277,739 57.5% 30,276 520,894 691,554 △ 49,894 △ 220,554 272,182 ※客室稼働率 H28計画:77.5%,H27見込:74.6% ※H27年度末に,涸沼会計から園地整備・管理事業に,資産(土地・非現金)49,894千円を振り替えている。 ※ 単位:日,人,千円 正味財産増減表【宿泊施設事業の合計 】 宿泊者数 収益計 費用計 当期一般 正味財産増減額 他会計振替 正味財産期末残高 H28計画 99,612 1,724,277 1,668,369 △ 26,278 29,630 842,529 H27見込 95,356 1,716,882 1,815,800 △ 57,268 △ 156,186 812,049 ※ 国民宿舎「鵜の岬」と,いこいの村涸沼の合算 (2)日帰り温泉施設事業(日立市鵜来来の湯十王) ○ 運営方針等 ・ 平日昼間に期間限定で行っている,65歳以上の高齢者に対する割引が好評であり,来場者数及び 売上の増加につながっているため,継続して行っていく。 ・ 独自のホームページ開設に向けて,市と協議検討する。 ○ 収入 ・ シーズンごとの旬の素材を使いながら,利用者の嗜好に合ったメニューの開発に努める。 ・ 既存のイベントを継続すると共に,新たなイベント等を日立市と協議しながら実施する。 ・ 売店商品の流行を把握し,利用者のニーズに対応した商品を取り揃える。 ○ 支出 ・ 効果的な人員管理による,人件費の削減に努める。 ・ 食事及び売店材料は,仕入先を随時見直し,材料費率の低減を図る。 ・ 自家発電装置での電力自給については,低廉な燃料の購入や,適正な運転時間の管理に努めると共に, 設備のあり方について市と協議していく。 ・ 施設内において修繕可能なものは,極力職員自ら補修等を行い,経費を削減する。 正味財産増減表【日立市鵜来来の湯十王】 利用者数 収益計 単位:人,千円 費用計 当期一般 正味財産増減額 他会計振替 正味財産期末残高 H28計画 165,000 245,196 245,194 △ 1 1 12,869 H27見込 160,001 242,206 242,204 0 2 12,868 6 (3)ビル管理事業(ビル管理,駐車場・会議室) ○ 運営方針等 ・ 入居率100%を目標にテナント誘致を推進する。 ・ 駐車場の安定的な確保と効率的な運用に努める。 ○ 収入 ・ ホームページで空室情報を公開し利用率の向上を図る。 ・ 会議室の利用増を図るため,関連団体等と連携を図り,適切な運営に努める。 ○ 支出 ・ 適正な管理運営に努めるとともに,委託業務の複数年契約などにより,経費削減に努める。 ・ 大町ビルについて,今後の維持に最低限必要な修繕工事等を検討する。 正味財産増減表【ビル・駐車場・会議室】 単位:千円 入居率・利用率 収益計 公社ビル 当期一般 正味財産増減額 他会計振替※1 費用計 会議室 正味財産 期末残高※2 H28計画 93.7% 33.3% 468,430 333,639 △ 63,262 71,529 3,382,818 H27見込 93.7% 33.3% 465,149 310,118 △ 95,949 59,082 3,311,332 ※1 H27見込みの他会計振替には,法人会計への内部資金繰り(8千万円)が含まれる。 ※2 正味財産期末残高については,指定正味財産残高を含む。 <法人会計> ・ 管理業務に関する収益・費用や,その他の法人全般に係る,公益目的事業・収益事業に区分 できないものを表示する。 正味財産増減表【法人会計】 収益計 単位:千円 費用計 他会計振替 当期一般 正味財産増減額 正味財産期末残高 H28計画 4,348 34,714 - △ 30,366 △ 186,229 H27見込 2,227 29,213 80,000 53,014 △ 152,245 7
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