l2 2 1 報酬請求指導マニュアルについて 123 目的 1 施設載事業所が届出等で実施する各種加算等に関する指導について は、 報酬基準に基 づき介護保険給付の適正 な事務処理を行わせるとと も に、 基準要件に適合 した加算に基づく サー ビスの実施を行わせるこ とにより 不正請求の 防止と制度管理の適正化を図るとともに、 より よいケアヘの向上に向けた施設円事業所への事業支援を図ることを目 的とす る。 加算等の報酬請求事務指導の基本的視点 2 ( 1 ) 報酬基準に基 づいた実施 各種加算等については、 報酬基準に基 づ いた実施体制の確保、 個 別ケア プランに基 づいたサー ビス提供、 多職種との 協働によるサー ビス提供の実施など、 届 け出た加算等についての 基本的な考え方や 基準に定められた算定要件に基 づいた運営 及 び請求 が適切に実施さ れているかをヒアリングにおいて確認することにより、 不適正な請 求の 防止と より よ いケア ヘの 質の 向 上 に努 める も の とする。 (2 ) 報酬基準に適合 しない場合の取扱い 報酬基準に適合 しない取扱い等が認められた場合には、 加算等の 基本的な考え方や報酬基準に定められた算定 要件の説明等を行い、 適切なサー ビスの実施となるよう是正させるとともに、 過去の請求 につ いて 自 己点 検させ、 不適切 な 請求と な っ て いる部 分 につ いて は 過誤調整として整理させること。 3 報酬請求指導の方法 ( 1 ) 実地指導の留意点 介護保険法第 2 3 条、第 2 4 条による実地指導においては、施設 ・ 事業所の職員等に対して介護報酬請求上の加算及び減算の考え方を 理解させ、 適正な請求 を行わせるとともに、 よりよいケアに結びつ くサービスの質の向上と提供を行うことにより、 介護給付管理の 適 正化を目的としていることから、 報酬請求指導においても 次の点に 12 4 留 意 す る こと。 ①各種加算及び減算の考え方等の理解普及 指導 にあたっては、 加算及 び減算の種類 が多数 にわたる ことか ら、 別冊 「各種加算 " 減算適用要件等一 覧 」 を参照 して基本的な 考 え方、 請求の方法等について十分な理解に努め、 施設 " 事業所 の職員等からの相談に応 じることがで きるようにすること。 ② 指導方法の統一 施設 ・ 事業所 ごとに異な った指導となると介護報酬請求上も問 題となることから、 指導内容に疑義があるときは国に照会などし て、 統一的な指導方針となるよう十分配慮すること。 (2 ) 事前準備 ①指導担当者が確認するもの 0 実地指導を実施するにあた“ っ て、 指導担当者 はホーム ペー ジやパ ンフ レッ ト等を利 用 し、 施設 ・ 事業所の以下の情報を 理解 しておくこと が重 要。 情報を事前に入手する こと で、 実 地指導を適正かつス ムーズに進めること が可能。 四事業規模 (入所者数、 居室数、 居室配置 E 等) 併設事業所 酷運営方針 E 介護サ ー ビスに従事 す る従事者に関する事項 g 介護サー ビスの内容に関する事項 0 等 各種加算等の報酬請求指導を実施するに当た っては、 「各種 加算等自己点検シー ト」 を施設牡事業所に事前に送付 し、 自己 点検を求める。 ②施設溥事業所の職員 が準備するもの 施設 B事業所は、『各種加算等自己点検シー ト」 を基に、 各種加 算等の届出状況について内容 が十分確認できる既存書類を必要な 関係資料として準備する。 (3 ) 施設 g 事業所の対応者 対応者は原則、 各種加算等に関 し、 その実施内容を説明できる者 と す る。 l25 (4 ) ヒアリング方法 ヒアリ ン グに つ いて は、 施 設 翻 事 業 所 が 届 出 た加 算 等 につ いて、 関係書類等に基 づき、 その内容等について説明を受ける方法により 実施する。 (5 ) 指導から監査への変更 実地指導において、著しく悪質なネ正請求 が確認できた場合には、 速やかに介護保険法の第 5 章に基 づく実地検査に切り替えることと す る。 ・ (6 ) 指導による過誤調 整 ① 指 導 時 点 で 加 算 及 び 減 算 に 係 る 誤 っ た 解 釈、 認 識 の 不 足 等から届出内容と相 違したサー ビス が提供されて いる場合には過 誤調整を行わせるものとする。 ② こ の 場 合 に は、 自 主 点 検 に つ いて 文 書 に よ る 指 導 と し、 過誤調整の結果について文書による報告を求めるものとする。 (フ ) 都道府県と市町村との連携等 都道府県又は市町村は、 上記 (6 ) に係る過誤調整を 指導した場 合は、 その旨を速やかに関係保険者へ連絡すること。 126 4 報酬請求指導にあた っての標準的なスケ ジュー ル 9 :00 13 :00 17 :0O 報酬請求指導 ‐ 鱗讓,運営指導 ヒアリング内容 についての指導 各種加算等についてヒアリン グ 1 . 加算及び減算に係る考え方 →加算等の請求に当たっての基本的な考 0 加算算定基準と異なる 誤 っ た解釈の是正 整 に よ 還 る 返 調 の き 奨 鬘壤 独 凝 奏 露 鱸 え方を確認する。 →各種加算等の請求を行 っ て いるものに 12 7 i参 考 l 各種加算等についてヒアリングの具体的事例 * 個別機能訓練加算 * ○施設盛 事業所から提出された 「各種加算等自己点検 シー ト」 及 び挙 証資料を基にヒアリングを行う。 《各種加算等自己点検シー ト》 届出状況 ね 、 検項目 訓練加算 “点検事項 を テン きて き ′ 、 を寒 、 せ でさ “ さふき 二台 ふきそこふ な きな そ ‘ ‐ '' き 点検結果す き ミ むご れれ き \べ {む きジ趨き 〔 きき さ □ あり 専ら職務に従事する常勤の理学療法士等を 1 名以上配置 □ 配置 利用者数が loo 入超の場合、 利用者の数を m o で除した ロー配置 数以上配置 多職種協働による “ 斑二 利用者に対する。-㈱ ・‘菌の作成 許 記録 訓練の効果、 紮膠ユー‐+ 対する評価 一 ンr鷁 ′ 9フ " 杯 宮、 閲覧への 対応 } □ 作成 個別機能訓練計画書 □ 3 月毎に実施 □ あり 口 あり 実施時間、訓練内容、 担当者等への記録 0 ヒアリングの具体的事例 饉個別機能訓練開始時の利用者 への説明の有無羽 指導官 :個別機能訓 練開始時、利用 者本人に説明は行 っていますか ? 施 設 ; 説明 を して います。 指導官 : 説明していることが確認できるもの はありますか ? 施 設 説 明はしていますが、 記録はしていません。 指導官 : 加算請求は、 説明するにあた って記録が求められます。 ← 12 8 【利用者に対する計画の内藤説明、 記録】 指導官 ; 3 ヶ 月 毎の利用 者 への 説明 は行 っ て います か ? 施 設 : 最初の一度だけカ ンファ レンスをして家族をお招きして話 しま した が、 3 ヶ 月 に l 回という間隔で説明は行 っていま せ ん。 指導官 ご説明そのものが目的で はなく、 状態の変化に対応 して計画 の 変 更 を して いな い と、よ りよ いケ ア に結 び つ か な いか ら、 この 様 に最低 3 ヶ 月 毎 に お願 いを して いるの で す。 【専ら職務に従事する常勤の理学療法士等を 1 人以上配置】 指導官 : 常勤の理学療法士等を 1 人 以上配置する ことになっていま す が、 職員配置上どのようにな っていますか ? 施 設 : 作業療法士 T 名配置 しております。 指導官 : 資格を確認できるもの は何かありますか ? 辞令等の発令 は ? また、 勤務状況の確認は ? 施 設: 即 指導官 : 「勤務しています 」 と言うだけでは、 確認が出来ません。 例 え ばタイムカー ド等の確認を施設長等がチェックする体制 を整備 しておくなど。 確認書類は特に問いません が、 毎月 配置 ができていることを確認する必要 があります。 も し、 常勤と しての日数 が欠落 していた場合、 翌月 は加算を請求 で きません。 12 9 【多職種協働による個別機能訓練計画の作成】 【訓練の効果、 実施方法等に対する評価】 指導官 : 個別機能訓練計画書はどのように作成されていますか ? 施 設 ;(個別機能訓練計画 書を見ながら)利用者の状態、目標設定、 訓練内容 … 等で作成しています。 指導官 : 多職種協働 と いうことですが、 どのような役割分担になっ て います か ? 施 設 : 介護職員は作成した プランに沿 って介護を行い、 看護職員 は … 。 指導官 : その実施状況を確認できるものは何かありますか ? 施 設 : 関係職員に は計画書を渡して あり、 各自それに沿って実施 して い ます。 記 録 は して おり ませ ん。 指導官 : その職種の方が何をどう計画書に従 って実施 したか確認で きな ければ加算は請求できません。 記録が目的 ではなく、 各職種での実施状況の情報共有が出 来ていないと計画 が適切に実施されているか不明です し、 家族や利用 者に対しても説明できないと加算を届け出た価 値が見いだせないと思います。 【個別機能訓練に関する記録の保管、 閲覧への対応】 指導宮 津国別機能訓練に関する記録の 保管、 閲覧は ? 施 設 : 日 誌 等で記 録 して いるの みで、 閲 覧 は 行 っ て いませ ん。 指導富 : 閲覧 ができるようにしておくこと が重要です。 記録すること で利用者、 家族、 多職種と情報の共有を図る ことが 可 能 になり、 よりよ いケア ヘ結 びつ きます。 130
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