川越「九条の会」ニュース113号

2015.1.8
第113号
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今年のお正月、川越では朝方こそ晴れ間が見えまし
たがすぐ雲に覆われ、寒い一日からのスタートとなりま
した。除夜の鐘で締め括る旧年と、初詣で始まる新年の
慣わしは、悪しきことは翌年に持ち越さず、希望を膨ら
ませて新しい年をスタートするという気の利いた日本
の文化です。しかし今年に限ってはどうもスッキリしませ
ん。数年来続いている政治の流れに怒りを感じていたと
ころに、年末の不誠実な選挙が止めを刺してきたから
です。
先ず第 1 に、憲法を足蹴にするかの去年の政治です。
政権が目指している戦争のできる国造り構想が着々と
進められました。国家安全保障局(日本版NSC)発足(1
月)、武器禁輸原則撤廃(4月)、集団的自衛権行使を容
認する閣議決定(7月)、特定秘密保護法施行(12月)、後
方支援の自衛隊派遣を特措法から恒久法への移行検討
開始(12月)などです。どれもが日米安保体制の中で、
米国側からの要請があっての国内整備事項だといわれ
ていますが、気が付いたら戦争をしている国になって
いるというスケジュールがまさに淡々と進んでいるよ
うでした。
第 2 は、まったく大義のない衆議院議員選挙が行わ
れ、国民の半数(47.3%)が投票に背を向けるなか、政
党得票率 37.8%の自民党が 75.3%の議席を確保する
という、選挙制度のトリックがまたまた繰り返されました。
早速全国の弁護士会が全国の高等裁判所に無効の提
訴に進んだとのことですが、立法府への糾弾に止まら
ず、国民の半数が政治参加を放棄した政治へのシラケ
が、日本の民主主義を崩壊させる引き金になるのでは
とすら思われました。
第 3 は、3 選された総理の元日の年頭所感です。「信
任という大きな力を得て、今年は、さらに大胆に改革を
推し進める」「今年は戦後70年の節目、日本は先の大戦
の深い反省のもとに、戦後、自由で民主的な国家として、
ひたすら平和国家としての道を歩み、世界の平和と繁
栄に貢献してきた。その来し方を振り返りながら、次なる
80年に向けて、日本がどういう国を目指し、世界にどの
ような貢献をしていくのか。私たちが目指す国の姿を、
この機会に世界に向けて発信し、新たな国づくりへの力
強いスタートを切る。」とあります。字句上では、「憲法が
謳っている平和国家、非戦国家実現への第 2 ステージ
に入る」決意表明ともみえますが、「新たな国づくり」工
事は、まさに70年積みあげてきた平和国家の壁の取り
壊し工事で「力強いスタート」を切るというのが本音な
のではないでしょうか。
「国民の 7 割、8 割が合意できることがある筈だ、そこ
を外してはいけない」。司馬遼太郎が戦中、戦後の歴史
を踏まえ、政治のあり方について生前に語ったことばで
す。国民の半数が投票した中のさらに 4 割程度の支持、
つまり実際は 20%の国民の支持を以って「国民大多数
の信任」とする先走りを司馬は 20 年前に指摘していま
した。
憲法 9 条の心に沿った日本の行く末に希望を抱くわ
たくしたち国民にとっては、旧年の危険な動きを払拭で
きず、不安や懐疑心を引きずっての新年になってしまっ
たようです。お正月には、門松、お屠蘇、おせち、初詣、獅
子舞、羽根つき、七草粥など、さまざまな文化や伝統が
凝縮されていますが、その多くが年とともにだんだん
希薄化しています。しかし一方で、ますます元気に広が
っている日本の文化もあります。「フクチャン」、「サザエ
さん」から始まり「ワンピース」に至る 100 年の漫画文化、
50 年かけて育ってきたアニメ文化、そして「おもてなし」
に代表される日本人の心の文化などは、いまや世界に
拡がっています。そればかりではありません。70年間も
維持されている「1人の人も殺さない、1人の人も殺され
ない」と決めた日本国憲法の平和決意(9 条)にあって
は、まさに定着した日本の文化といえるのではないでし
ょうか。すでに世界は日本をそういう国だと認め、世界
もそれを採りいれるべきだと気付きはじめています。
2015年を民主主義にヒビを入れ、戦争社会への逆走
始まりの年とするのか、70年維持してきた日本の平和
社会を、日本のレベルから世界のレベルに引き上げる始
まりの年とするか。政権への期待ではなく、国民一人ひ
とりの胆力が試され、応えられる2015年でありたいも
のです。
の日宣伝:
毎月、九条の「9」にちなんで呼びかけ文(賛
同はがき入り)などを配布。「九条の会」のこ
と、今だから、みんなに知ってもらいたい事
を宣伝しています。
集合場所・時間:クレアパーク前・午前11時より
(毎月 9日にやっていますよ!)
9条 でも話 そう会
と
き:1月9日(金)13:30~15:30
今後の予定は、
2月18日(水)・3月4日(水)
ところ:小江戸蔵里会議室
(旧鏡山酒造跡地)
川越市新富町 1-10-1☎:049-228-0855
新聞・テレビ・ラジオ・週刊誌等で報道される気に
なることを持ち寄って自由に話し合っています。
参加費無料・どなたでも・飛び入り歓迎
▼九条の会の請願署名「集団的自衛権行使は海
外で戦争をすることであり、平和憲法の破壊です。憲法
9条を守り、生かしてください」にご協力ください。
1. 署名用紙は前々回(添付)送付しました。用紙は「九
条の会」HPhttp://www.9-jo.jp/からダウンロードで
きます。
2. 署名したものは川越「九条の会」にお送くりくださ
い。
3. 署名の住所は都道府県から地番までお書き下さい。
4. 署名資格は、日本在住の方であれば、年齢、・国籍は
問いません。
5. 記入頂いた個人情報は請願以外の目的では使用し
ません。
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現在集まっている署名数:656筆です。
川越市議会への請願署名のご報告②
「集団的自衛権行使を容認する閣議決定に抗議
する川越市民の声を表明し、白紙撤回を求める意
見書を政府に提出することを求める請願書」
は、2014年12月4日 受理されました。
紹介議員は
 高橋 剛(市民フォーラム)
 山木綾子(民主党議員団))
 柿田有一(日本共産党議員団)
 川口啓介(無所属)
の4名の議員です。
提出署名数は、
785筆です。
12月議会の総務財政委員会で審議が行われました
が、継続審議となりました。
次回の委員会は1/22午前10時より行われます。
22日の委員会には請願者代表の赤松岳さん(川越
「九条の会」呼びかけ人)の意見を聞く場面も設けら
れます。紹介議員の高橋 剛さんも出席します。
議会制民主主義をないがしろにし、憲法の三原則の
ひとつ「平和主義」を踏みにじる行為に対して川越
市議会の議員がどのように考え、理解しているのか
を、委員会の審議・発言を通して知ることができま
す。
統一地方選挙も4月にあります。私たちに一番近い
議員の考え方を知る大変良い機会だと思います。
ぜひ、傍聴にご参加ください。
3/8.14
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