2010 情報基盤センター広報誌 Vol.15 目 次 Digital Life の歩き方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 巻頭言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 あなたの研究・教育活動を手助けします!:センターサービス紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 平成 22 年度公募型共同研究 採択課題について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 サーバハウジングサービスについて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 SciFinder Web 版の導入 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 2 分でわかる! e ラーニング教材「文献探しのクイックガイドシリーズ」を公開 ・・・・ 14 HA8000 新ファイルシステム Lustre の性能 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 HA8000 クラスタシステム 512 ノードサービス 採択課題(第一期)について・・・・ 24 会議施設で無線 LAN の一時利用ができます!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28 学術情報ネットワークの更新(SINET3→SINET4)について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31 ソフトウェアライセンスについて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 Microsoft Windows 2000, XP 等のサポート終了について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 UTnet Meeting 開催のお知らせ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 教育用計算機システムに関するアンケート ご協力のお願い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 スーパーコンピュータの最前線を体験しよう!(高校生向けスパコンセミナー報告) ・・・ 37 「iMac 端末を用いた将棋プログラムの並列実行」実施報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39 ECCS(教育用計算機システム)相談員の声 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41 新任教職員紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42 問い合わせ先 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50 ISSN 1345-3017 Digital Life の歩き方 「巻頭言」は今年 4 月に就任した石川裕センター長が執筆しました。我が国の初等 中等教育における情報教育の現状を憂い、当センターでの取り組みを紹介しています。 「あなたの研究・教育活動を手助けします!:センターサービス紹介」は、当セン ターが提供する各種サービスを、講義支援、研究支援、イベント支援等のカテゴリ毎 にまとめた目録です。巻末の「問い合わせ先」と併せてご活用ください。 今年度から、8 大学のセンターで構成する学際大規模情報基盤共同利用・共同研究 拠点の中核拠点としての活動が正式に始まりました。 「学際大規模情報基盤共同利用・ 共同研究拠点:平成 22 年度公募型共同研究 採択課題について」では、採択が決定さ れた共同研究課題をお知らせします。この一覧を眺めれば、当センターが関連する研 究分野の一端がお分かりいただけるかと思います。 「サーバハウジングについて」、「SciFinder Web 版の導入」、「2 分でわかる!e ラー ニング教材: 『文献探しのクイックガイドシリーズ』を公開」、 「HA8000 新ファイルシ ステム Lustre の性能」は新サービスの紹介記事です。それぞれ、サーバの設置場所 (ネットワーク、電源等を含む)を提供するサービス、CAS のデータベースにブラウ ザからアクセスするサービス、文献の探し方のオンラインチュートリアル、スーパー コンピュータの高性能並列ファイルシステムに関するものです。詳しくは、それぞれ の記事をご覧ください。 さらに、応募して採択されると HA8000 クラスタシステムで 512 ノード(8,192 コア) を利用できるサービスが始まりました。 「HA8000 クラスタシステム 512 ノードサービ ス:採択課題(第一期)について」では今年度第一期分の採択課題を紹介します。今 後も課題募集を行う予定ですので、ご興味がおありの方は是非ご検討ください。 従来からのサービスを再度紹介する記事として、本号では「会議施設で無線 LAN の一時利用ができます!!」、「ソフトウェアライセンスについて」を掲載しました。 当センターの活動に関する 2 編の報告も掲載します。 「 スーパーコンピュータの最前 線を 体 験し よ う! ( 高 校生 向 けス パ コン セ ミ ナー 報 告 )」は 高 校生 を対 象 とし た HPC(High Performance Computing)に関する講演と見学会の報告、 「『iMac 端末を用いた 将棋プログラムの並列実行』実施報告」は 300 台超の iMac 端末を使って世界コンピュー タ将棋選手権に出場した報告です。 その他に、本号には、 各種お知らせ、 相談員の声、新任教職員紹介を掲載しています。 最後となりましたが、本号から本誌 Digital Life の編集体制が変わり、編集長も交代 しました。今後は、Digital Life だけでなく、ホームページ、パンフレットなどの各種 広報メディアを役割に応じて有効に活用し、年々複雑化・多様化が進んでいる当セン ターの諸活動を少しでもわかりやすく伝えていきたいと考えています。まだまだ力の 及ばないところもございますが、関係者一同より一層の努力を続ける所存です。何卒 よろしくお願い申し上げます。 (編集長 2 柴山悦哉) 巻頭言 2010 年 4 月にセンター長として着任しました石川裕です。私は、情報理工学系研究 科コンピュータ科学専攻(理学部情報科学科)に属しており、2006 年よりスーパーコ ンピューティング研究部門に兼務していました。 ご存知の通り、この 4 月から当センターは共同研究拠点として活動を開始しました。 模索状態が続いていますが、センターの全部門が一丸となって取り組んでいけるよう 体制を整えていきたいと考えております。 さて、本原稿を書いている時に、来年度概算要求の文教・科学振興費にも現在の 10% 削減を要求するという報道がありました。当センターのスパコンは 6 年レンタルを行っ てきており、来年度 10%削減となると、その部分を利用者の皆様に負担していただく か、スパコンを 1 カ月以上停止しないといけなくなる事態が発生します。このような 事態にならないよう、皆様のご支援のもと対応していきたいと考えております。 この 10%削減の目的は子供手当などに使うためということです。子供たちのことを 考えた時、中高の情報教育の現状が気になっています。現在の中高における情報教育 の大半は、インターネットの使い方、メールの使い方、文書ファイルや表計算ソフト の使い方などを教える、あるいは、学習を支援する道具としてコンピュータを使う、 となっているように思え残念です。コンピュータは人類が創りだした無限の可能性を 秘めた人工物です。多感な時期である中高生にコンピュータの無限な可能性を体験し、 コンピュータを使った計算科学や新しい応用分野を開拓するパイオニアを目指してほ しいと考えていました。 そういうさなか、埼玉県立春日部高等学校の先生からスパコン見学の申し込みがあ り、これを契機にして、7 月 14 日に「スーパーコンピュータの最前線を体験しよう!」 という講演会ならびに見学会を開催しました(編集者注:詳しくは本誌 37, 38 ページ を参照)。講演会では、情報学環総合防災情報研究センター/地震研究所の古村孝志先 生に地震シミュレーション、新領域創成科学研究科の森下真一先生にゲノム解析の講 演をお願いしました。埼玉県立春日部高等学校、同大宮高等学校、開成高等学校から 80 名以上の高校生が参加しました。8 月の終わりには、彼らの中でプログラミング経 験がありスパコンを使ってみたい生徒に講習会を開催します。 子供たちにコンピュータとそれを使った応用分野の素晴らしさを伝えていく取り組 みは、模索状態でありますが、今後、高校の先生方ともご相談しながら、また、当セ ンターの利用者の皆様のご協力を仰ぎながら取り組んでいきたいと思っております。 そして、より多くの子供たちが、計算的手法で科学の諸分野にアプローチする計算科 学やその基礎となる計算機科学に興味を持ち、将来、コンピュテーショナルな考え方 を武器として、文系理系を問わずさまざまな学問分野や問題領域で活躍してくれるこ とを期待しています。 (情報基盤センター長 3 石川裕) あなたの研究・教育活動を手助けします! センターサービス紹介 赴任したら ☆研究環境の整備 ネットワークをつなぐ(上位組織の方ともご相談ください) アドレスブロック申請やネットワーク敷設、建物間で同じネットワークを使いたい (建物間 VLAN)等はご相談ください。 E-mail: nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp ����な学�事務サービスの�� *) 情報基盤センターのサービス項目には含まれていません。 事務(専攻・学科の担当事務の方にまずはご相談ください) 東京大学では、情報サービスの一環として、各種事務サービスが提供されています。 教務(専攻・学科の担当事務の方にまずはご相談ください) 教務関係の電子化も進んでいて、サービスが提供されています。 情報サービス NTP サービス UTnet ルータの IP アドレス(デフォルトゲートウェイ)にて NTP(時 刻合わせ)サービスを提供しています。 E-mail: nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp 東京大学 OPAC 東京大学が所蔵する図書や雑誌を検索できます。 http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/(附属図書館ホームページ) 内線: 22614[図書館システム係] E-mail: syskan@lib.u-tokyo.ac.jp 東京大学学術機関リポジトリ 東京大学の学術情報を集めて発信しています。 http://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 22728[デジタル・ライブラリ係] E-mail: digilib@lib.u-tokyo.ac.jp SSL-VPN Gateway サービス SSL-VPN Gateway を経由して、電子ジャーナル、データ ベース、東大ポータルなどの学内限定サービスを学外からでも利用することができま す。 http://www.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/sslvpn/service.html E-mail: sslvpn-soudan@itc.u-tokyo.ac.jp 4 ホスティングサービス MailHosting サービス 研究室、学科/専攻等の学内組織向けに提供する電子メールの ホスティングサービスです。 http://mh-d.ecc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 本郷 23004[情報教育支援係] 駒場 46140[情報リテラシー教育支援係] E-mail: mailhosting-support@itc.u-tokyo.ac.jp WEB PARK ウェブホスティングサービス 研究室、学科/専攻等の学内組織向けに提供 する Web ホスティングサービスです。 http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 本郷 23002[電子教材係] E-mail: park-support@itc.u-tokyo.ac.jp DNS Hosting サービス 研究室、学科/専攻等の学内組織向けに提供する DNS ホス ティングサービスです。 http://dh.ecc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 本郷 23004[情報教育支援係] 駒場 46140[情報リテラシー教育支援係] E-mail: dh-support@ecc.u-tokyo.ac.jp DNS スレーブサーバ(部局ネットワーク管理者向け) 部局 DNS サーバのスレーブサーバを引き受けます。 E-mail: nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp セキュリティ *)情報基盤センターのサービス項目には含まれていません。 情報セキュリティ・ポリシー 各部局には、情報セキュリティ委員会が作られ、部局 ごとに各規則が決められています。機器の設置、ネットワークの敷設の際に規則が 適用されることがあります。詳細は部局ごとの委員会にご相談ください。 情報倫理 本学が管理・運用する計算機資源の利用に関して、情報倫理ガイドライン (東京大学情報倫理委員会作成)が配布されていますので、参照の上、ご利用くださ い。 日々の活動 ☆講義を支援します ECCS2008 教育用計算機システム コンピュータの教育と、コンピュータを利用した 教育のための計算機システムです。駒場の情報教育棟と本郷の情報基盤センターを 中心として、本郷・駒場・柏キャンパス内に約 1,350 台の端末を提供しています。 http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 本郷 23004[情報教育支援係] 駒場 46140[情報リテラシー教育支援係] E-mail: ecc-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 5 講義用 WWW サーバ 教員が講義資料を広く公開するための Web サーバです。利用には教 育用計算機システム(ECCS)のアカウントが必要です。 http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 本郷 23004[情報教育支援係] 駒場 46140[情報リテラシー教育支援係] E-mail: ecc-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 教材作成支援 本郷・駒場地区でのマルチメディア教材の制作・利用支援、講義撮影、 ノンリニア編集、DVD 作成、ストリーミング配信等の支援、大判プリンタ利用環境の 提供を行っています。 http://elearn.itc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 本郷 23002 駒場 44403[電子教材係] E-mail: elearn-support@itc.u-tokyo.ac.jp CFIVE 学習管理システム 講義の受講者を対象として、講義資料の配付、レポートの回 収、オンラインテスト、電子掲示板等の機能を提供する Web システムです。利用には ECCS または UTask-Web(教養学部前期課程の学務システム)のアカウントが必要です。 http://cfive.ecc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 駒場 44402[電子教材係] E-mail: c5-support@mm.itc.u-tokyo.ac.jp 遠隔講義・会議 http://elearn.itc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 本郷 23002 駒場 44403[電子教材係] E-mail: DistEdu-support@itc.u-tokyo.ac.jp 遠隔講義・会議システム+多地点接続制御装置 本郷と駒場の遠隔講義室、H.323 プロ トコルを使ったテレビ会議システム(多地点を含む)を学内に提供しています。 ストリーミング 動画コンテンツをストリーミング(動画コンテンツを見る PC 側で、 データを受信しながら同時に再生を行う方法)で配信するサービスを提供しています。 インターネットライブ中継 学術俯瞰講義・卒業式など。カメラで撮影している映像を その場で配信できる形式に変換し、リアルタイムでストリーミング配信します。 ☆研究を支援します ソフトウェアライセンス Mathematica や JMP、ChemOffice といった各分野で使われる 専門的なソフトウェアや、各種 Adobe 製品、ウイルス対策ソフトをライセンス提供し ます。 E-mail: software-license@itc.u-tokyo.ac.jp サーバハウジングサービス 19 インチラック、電源、空調設備、ネットワーク等の整っ ている情報基盤センターのサーバ室に皆様のサーバ機器等を設置して運用できます。 https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/housing/housing.html E-mail: nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp 6 情報サービス MailHosting サービス →赴任したら:サービスのホスティングの項を参照。 WEB PARK ウェブホスティングサービス →赴任したら:サービスのホスティングの項を参照。 DNS Hosting サービス →赴任したら:サービスのホスティングの項を参照。 携帯端末接続環境 図書館などで、教職員や学生がご自身の PC を有線 LAN および無線 LAN でインターネットに繋ぐための環境です。利用には ECCS のアカウントが必要で す。 http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/system/mobile.html 内線: 本郷 23004[情報教育支援係] 駒場 46140[情報リテラシー教育支援係] E-mail: ecc-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 部局導入有線・無線 LAN 学科や専攻のような限られた範囲の学生や教職員のために、 部局が導入した有線・無線 LAN システムを、前述の携帯端末接続環境の一部として 情報基盤センターが運用するサービスです。有線・無線 LAN の利用には、携帯端末 接続環境と同様に ECCS のアカウントが必要です。 http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/system/mobile.html 内線: 本郷 23004[情報教育支援係] 駒場 46140[情報リテラシー教育支援係] E-mail: ecc-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 東京大学 OPAC →赴任したら:情報サービスの項を参照。 東京大学学術機関リポジトリ →赴任したら:情報サービスの項を参照。 GACoS (Gateway to Academic Contents System) インターネットで文献などの学術情報を探すためのポータルサイトです。 http://www.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/gacos/ 内線: 22649[学術情報リテラシー係] E-mail: literacy@lib.u-tokyo.ac.jp Litetopi 各種データベースサービスのニュースや、ガイダンスのご案内をはじめ、 広く情報リテラシーに関するトピックスをお届けするメールマガジンです。 内線: 22649[学術情報リテラシー係] E-mail: literacy@lib.u-tokyo.ac.jp SSL-VPN Gateway サービス →赴任したら:情報サービスの項を参照。 計算サービス 大学教員や学生に対して、HITACHI SR11000/J2 と HA8000 クラスタシステムの 2 つの スーパーコンピューターシステムを用いた大規模な計算サービスを提供しています。 http://www.cc.u-tokyo.ac.jp/ 内線: 22717 E-mail: uketsuke@cc.u-tokyo.ac.jp 7 外部ネットワーク接続サービス JGN2+や SINET3 といった、外部研究組織の回線を利用した組織間の高速ネットワー ク接続の利用に関するご相談を受け付けています。 E-mail: nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp セキュリティ ウイルス対策ソフトライセンス Windows や Mac OS X に入れるウイルス対策ソフトの ライセンスを提供しています。 E-mail: ut-security@nc.u-tokyo.ac.jp 迷惑メール対策サービス 部局のメールサーバに対して、迷惑メール判定ならびに除外 サービスを提供しています。 E-mail: antispam-support@nc.u-tokyo.ac.jp サーバ証明書 パブリックサーバ証明書を無料で発行しています。 http://www.pki.itc.u-tokyo.ac.jp/cerpj/ 講習会その他 情報探索ガイダンス レポート・論文作成や学習・研究に役立つ情報探索の講習会です。 内線: 22649[学術情報リテラシー係] E-mail: literacy@lib.u-tokyo.ac.jp 出張講習会 各種データベースについて、ご要望に応じた内容で、学内どこへでも出か けて講習会を行います。 内線: 22649[学術情報リテラシー係] E-mail: literacy@lib.u-tokyo.ac.jp コンピュータ・ネットワーク利用セミナー 本学の教職員および学生等を対象として、 コンピュータ・ネットワークの利用に関する講義や情報基盤センターで提供している サービスの紹介等、毎回様々なテーマで講習会を開催しています。 http://www.itc.u-tokyo.ac.jp/Seminar/ Digital Life 年 2 回発行で、主に情報基盤センターからのお知らせを載せています。 ネットでアカデミック 文献や情報をインターネットで収集するために知っておくと 役立つ知識や効率よく探すためのポイントをまとめた小冊子です。 内線: 22649[学術情報リテラシー係] E-mail: literacy@lib.u-tokyo.ac.jp ☆イベントの開催を支援します 遠隔講義・会議 →授業支援:遠隔講義・会議の項を参照。 8 無線 LAN サービス 無線 LAN の一時利用サービス 下記の会場を利用される方に対して、無線 LAN の一時 利用サービスを提供します。 https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/wlan/wlan.html E-mail: nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp ●山上会館 ●鉄門記念講堂 ●弥生講堂(一条ホール) ●武田ホール ●総合図書館会議室 ●柏図書館会議室 …など BB モバイルポイントの学内アクセスポイント 学内において、ソフトバンクテレコムが 提供する公衆無線 LAN サービスを利用できる場所があります。 https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/bbmobile-announce.html livedoor Wireless の学内アクセスポイント 学内において、ライブドアが提供する公 衆無線 LAN サービスを利用できる場所があります。 https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/livedoor-announce.html 9 学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 平成 22 年度公募型共同研究 採択課題について 「学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点」は、北海道大学、東北大学、東京 大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学にそれぞれ附置す るスーパーコンピュータを持つ 8 つの共同利用の施設を構成拠点とし、東京大学情報 基盤センターがその中核拠点として機能する「ネットワーク型」共同利用・共同研究 拠点として、文部科学大臣の認定を受け、2010 年 4 月より本格的に活動を開始しまし た。 このネットワーク型拠点では、我が国の学際大規模情報基盤の共同利用・共同研究 の拠点として、超大規模数値計算系応用分野、超大規模データ処理系応用分野、超大 規模データを共有するため等の超大容量ネットワーク技術分野、および、これらの技 術分野を統合した大規模情報システム関連研究分野、更にはこれらの分野間に亘る複 合分野の研究が展開されます。 課題採択にあたっては科学技術上の妥当性、施設・設備を利用する必要性、利用・ 開発の実施可能性等の観点から、下表の 37 課題(61 共同研究拠点)が採択されまし た(順不同)。また、共同研究課題審査委員会において複数の条件を全て満たすと認め られた、大規模情報システム関連研究分野の特に優れた研究課題については、施設利 用負担金が免除され、表中では研究課題名の冒頭に * 記号を記しています。当セン ターとの共同研究としては、14 課題が採択されました。 なお、課題募集要項等については以下の Web ページをご覧ください。 【http://jhpcn-kyoten.itc.u-tokyo.ac.jp/】 学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 公募型共同研究 平成 22 年度採択課題一覧 ※共同研究分野の略称 数:超大規模数値計算系応用分野 デ:超大規模データ処理系応用分野 ネ:超大容量ネットワーク技術分野 情:大規模情報システム関連研究分野 研究課題名 共同研究 分野 精度保証付き多倍長並列演算環境の構築と計算機援用解析 への展開 数 山本野人(電気通信大学) 九大 高並列海洋モデルの開発を通した海洋循環のプロセス研究 数 羽角博康(東京大学) 東大 言語間差異を活用した Web 情報資源へのアクセスシステム に関する研究 デ 増田英孝(東京電機大学) 東大 GPU を用いた地震波伝播シミュレーション 数 竹中博士(九州大学) 東工大 移動境界問題の大規模流体シミュレーションと動的負荷分 散の評価 数 高橋公也(九州工業大学) 九大 粗視化分子動力学法による高分子系シミュレーション基盤 の計算機科学的高度化検討 数デ情 萩田克美(防衛大学校) 北大、東大、 名大、阪大 超並列フラグメント分子軌道法プログラム OpenFMO の性 能評価と高性能化 数 南 九大 10 研究課題責任者(所属) 一生(理化学研究所) 共同研究拠点 研究課題名 共同研究 分野 生体分子の大規模シミュレーションにより得られる時系列 データの解析 数デ 次世代ジオスペースシミュレーション拠点の構築 数ネ情 研究課題責任者(所属) 共同研究拠点 戸田幹人(奈良女子大学) 九大 荻野竜樹(名古屋大学) 東大、名大、 九大 天体活動現象の輻射磁気流体シミュレーション 数 松元亮治(千葉大学) 東大 巨大地震発生サイクルシミュレーションの高度化 数 平原和朗(京都大学) 東大、京大 動的な集団通信アルゴリズム選択技術の実アプリケーショ ンにおける効果の検証 情 黒川原佳(理化学研究所) 九大 超並列計算によるマルチスケール・マルチフィジックス心 臓シミュレーション 数 久田俊明(東京大学) 東大 ハイパフォーマンス計算力学 数 牛島 省(京都大学) 京大 地震と津波の大規模並列シミュレーションとその可視化 数 古村孝志(東京大学) 東大 アカデミッククラウド環境におけるソーシャルコンピュー ティングアーキテクチャの構築 情 松尾啓志(名古屋工業大学) 名大 *学術グリッド基盤の構築・運用技術に関する研究 情 合田憲人(国立情報学研究所) 北大、東北大、 東大、東工大、 名大、京大、 阪大、九大 超並列宇宙プラズマ粒子シミュレーションの研究 数 大村善治(京都大学) 京大 GPGPU の地震ハザード予測シミュレーションへの適応性 評価 数 青井 真(防災科学技術研究所) 東工大 肺野内の流れのシミュレーションによる病変形成・治癒過 程の解析 数 平野 靖(山口大学) 名大 ペタスケールコンピューティングによる雲マイクロ物理解 明のための計算科学的基盤構築 数 後藤俊幸(名古屋工業大学) 名大 *グリッドデータファームによる大規模分散ストレージの 構築とサイエンスクラウド技術の研究 数デネ情 村田健史(情報通信研究機構) 東北大、名大、 阪大、九大 原子衝突による材料科学のための大規模シミュレーション 基盤 数 青木学聡(京都大学) 京大 超高エネルギーガンマ線連星系の高エネルギー放射モデル 数 岡崎敦男(北海学園大学) 北大 環オホーツク圏を中心とした大気・海洋シミュレーション 数 中村知裕(北海道大学) 北大 大規模並列計算における陰的時間積分法を使用した MHD 非線形コードの高速化 数 佐藤雅彦(核融合科学研究所) 東大 *マルチパラメータサーベイ型シミュレーションを支える システム化技術に関する研究 数デ情 奥田洋司(東京大学) 北大、東大、 名大、京大、 阪大 MHD ダイナモシミュレーション 数 陰山 聡(神戸大学) 東大 市街地における風・温熱・光・音環境総合数値予測データ ベースの開発 数 坂本雄三(東京大学) 東大 電子情報の大学間相互保持に向けた遠隔バックアップ技術 の研究 情 西村浩二(広島大学) 九大 大規模生物データ処理のための並列データベース デ 森下真一(東京大学) 東大 計算機シミュレータ BSIM,NSIM によるスーパーコンピュー タの性能予測及び性能解析 情 井上弘士(九州大学) 九大 GPGPU 流体シミュレーションを活用した宇宙物理学フロ ンティアの前進 数 村主崇行(京都大学) 東工大 3次元有限要素法による光導波路解析の高速化と最適設計 に関する検討 数 辻 北大 寧英(北見工業大学) 数デネ 中橋和博(東北大学) 東北大、名大、 阪大 核融合・基礎プラズマの超並列シミュレーションに関する 研究 数 岸本泰明(京都大学) 京大 計測融合オペレーション実現のための大規模計算機空気冷 却風速場の高解像度過渡変化解析 数デ情 松岡 東北大、阪大、 九大 次世代ペタスケール CFD のアルゴリズム研究 浩(理化学研究所) (スーパーコンピューティング研究部門 11 伊藤祥司) サーバハウジングサービスについて 情報基盤センターでは、サーバハウジングサービスを 2010 年 10 月 1 日から開始し ます。 これは、19 インチラック、電源、空調設備、ネットワーク等の整っている情報基盤 センターのサーバ室に皆様のサーバ機器等を設置して運用していただく、有料のサー ビスです。 サービスの主な内容 · サーバハウジングサービスを利用できる者は学内の組織であり、設置する機器は、 原則として東京大学の資産でなければなりません。 · 学内の法定点検のような計画的な停電は、発電車を用意して停電を回避します。 突発的な停電による障害の回避は利用者側で準備してください。 · 19 インチラックは、フルラック(42U)とハーフラック(20U)の 2 種類のラック があります。 · ネットワークへの接続は、UTnet 接続に限ります。 · 設置する機器は、十分なセキュリティ対策を実施してください。 本サービスのご案内 Web ページ https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/housing/housing.html お問い合わせ用メールアドレス nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp (ネットワーク部門) 12 SciFinder Web 版の導入 2010 年 6 月から、本学では「SciFinder Web 版」が利用できるようになりました。こ れにより、利用申請の仕方も従来のクライアント版より簡単になりました。 Web 版のメリット SciFinder Web 版の提供する機能は、これまでのクライアント版と何ら遜色はありま せん。しかし、Web 版利用の最大のメリットは、その使用環境でしょう。クライアン ト版の場合は、CAS に接続し SciFinder を利用するため、"site.prf"ファイルを使用する 端末に仕込む必要がありました(しかも"site.prf"ファイルは情報基盤センター図書館 システム係に申請の上、手に入れる必要があった)。つまり、"site.prf"が仕込んである 端末でないと、利用できませんでした。 これに対し、Web 版は(CAS にユーザ登録さえしておけば)使用端末を限定されま せん。また、情報基盤センターの「SSL-VPN Gateway サービス」を経由して自宅等か らでも利用が可能です。 ユーザ登録 上述の通り、利用申請時に情報基盤センターへの申請は必要ありませんが、CAS の サイトにて、ユーザ登録が必要です。ユーザ登録をいきなり始める前に、是非登録手 順や、登録時の注意事項をご覧下さい。 特に、ライセンス上「一人あたり、1 ID の取得」となっていることにご注意くださ い。メールアドレスの変更等、登録ユーザ情報に変更がある際は、必ず「既存の登録 情報の変更」という形で対応願います。 また、登録時にはメールアドレスの登録が必須ですが、登録可能なアドレスは「ド メインに u-tokyo.ac.jp が含まれるもの」となっています。"umin"のドメイン等では申 請できませんので、この点ご了解下さい。 クライアント版での利用は今年で終了です! 本学からの SciFinder への同時アクセス数は、クライアント版と Web 版合わせて 11 となっています。9 月現在では、クライアント版が 3、Web 版が 8 という配分になっ ており、2011 年 1 月からは Web 版によるアクセスのみで 11 とします。 クライアント版をご使用の方で、まだ Web 版のユーザ登録がお済でない方は、至急 に登録を行って、Web 版に移行しましょう! ユーザ登録ご案内の Web ページ: http://www.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/manual/SFS/sfw_usreg.html (図書館電子化部門) 13 2 分でわかる!e ラーニング教材 「文献探しのクイックガイドシリーズ」を公開 情報基盤センター図書館電子化部門では、このたび文献検索に関する e ラーニング 教材「文献探しのクイックガイドシリーズ」を作成し、GACoS 上に公開しました。 (日本語版 http://dl.itc.u-tokyo.ac.jp/gacos/literacy.html) 長く皆様にご活用いただいた「オンライン・チュートリアル」、「ネットでアカデ ミック on Web」は公開から 5 年以上経過したため内容を見直し、これを機に、コス トをかけず、実態にあわせてこまめに内容を改訂できるようにしました。 1.知りたいことだけをコンパクトに 「文献探しのクイックガイドシリーズ」は FLASH 形式なので、インターネットを 使える環境であれば、いつでもどこからでも学べます(音声はありません)。 各コンテンツは殆どが 2 分程度の内容です。“知りたいことだけをコンパクトに説 明”、これがこのガイドのコンセプトです。忙しいあなたの時間を無駄にしません。 *コンテンツ再生には、Adobe Flash Player(無料)が必要です。 2.画面操作のデモンストレーションを自分のペースで 各コンテンツはスライド説明と画面操作のデモンストレーションで構成されていま す。そのため、実際にデータベース等を操作しているかのように、シミュレーション できます。また、一時停止、再生機能が備わっているので、わからない部分を繰り返 し再生して何度でも学ぶことができます。もちろん、全体の操作の流れを知りたい、 という方にもおススメです。 講習会で概要は理解できたけれど、細かい操作を確かめたい、という場合にも、こ のガイドで復習いただけます。 3.全コンテンツを日本語・英語版で提供 コンテンツは現在のところ全部で 6 種類。いずれも日本語・英語で公開しています。 では、これから各コンテンツをご紹介しましょう。 ●目的に合ったデータベースを探すには? ~GACoS でデータベースを探す方法~ 思うような文献データベースが見つからないという場合は、GACoS というサイト を使います。 GACoS(ガコス)は Gateway to Academic Contents System の略称。東京大学からデジ タルの学術情報にアクセスするためのポータルサイトです。 14 GACoS でご自分の目的に合ったデータ ベースを探す方法を知りたい場合は、この ガイドをご覧ください。操作を交えながら 解説します。 GACoS を効果的に活用することで、文 献探しの選択肢がグッと広がるはずです。 ●自宅からデータベースや電子ジャーナルを使うには? ~SSL-VPN Gateway サービス(試行版)~ SSL-VPN Gateway サービスでは、教育 用計算機システム(ECCS)のアカウント によって認証することで、安全に学外から 電子ジャーナルやデータベース等の各種 Web サービスをご利用いただけます。 こ の ガ イ ド で は 、 SSL-VPN Gateway サービスのご利用方法や、対象となるデー タベース等の紹介、ECCS アカウントの取 得についても、ご説明します。 ご自宅や出張先などから各種サービスを ご利用いただくことで、研究の場がさらに広がります。 ●UT Article Link はどう使うの? ~データベースや検索結果に本文がないときは、「UT Article Link」(東京大学学術 論文リンク)で論文全文を入手!~ 例えば、Web of Science などの文献デー タベースの検索結果で、見つけた論文をす ぐに読みたいと思っても、全文へのリンク ボタンが表示されないために、あきらめた ことはありませんか?でも、そこであきら めないで。 UT Article Link というボタンが表示され ていたら、クリックしてみてください。電 子ジャーナルへのリンクが見つかる場合が あります。特に海外の論文の場合は、威力 を発揮する可能性が大です。 15 「では、電子ジャーナルへのリンクがなかったら?」。この疑問には、ステップを 踏んで解説します。UT Article Link ボタンをマスターすれば、論文入手の時間を確実 に短縮します。 ●電子ジャーナルで論文を入手するには? 東京大学で電子ジャーナルを探すなら、 まず E-JOURNAL PORTAL を使います。 では、このサイトで見つからなかった ら?さらには、電子ジャーナルが見つから なかったらどうするのか? これらの疑問について、4 つのステップ を踏まえながら解説します。 雑誌名が省略形の場合を例に説明するの で、雑誌名の省略形しかわからなくて困っ ていた、という方にもおススメです。 ●これを使えば探せます! ~何を使って本や論文を探すのか?わからない方のために 1 クリック! アドバイス~ 図書、雑誌、新聞記事 etc、文献の種類 に関係なく、これさえ探せば全て見つか る!というサイトは、残念ながら現状では ありません。 欲しい文献があったら急がばまわれ。文 献の種類に応じた適切なサイトで探すこと が近道なのです。 それを目的別に順序だててご紹介するの が、このガイドです。東京大学に新たに進 学、就職された方々の入門としてご活用い ただけます。クイックガイドからは、各サイトにリンクも張っていますので、そのま ま目的のサイトにアクセスいただくことも可能です。 ●参考文献リストの見かた ~文献を入手するために知っておきたいポイント~ *おさらい用のクイズ付き 文献の種類別に探すサイトが異なるのであれば、自分の探している文献がそもそも 雑誌論文なのか?図書なのか?参考文献リストを読み取る力が必要となってきます。 16 その力が身に付くよう、このガイドでは 参考文献リストから文献の種類を見極める ポイントを解説します。 文献は、図書、雑誌論文、会議資料、学 位論文、特許文献、ウェブサイト・ウェブ ページを用意。それぞれ日本語、英語の文 献例で解説します。 初心者はもとより、既にご存じの方にも、 復習の意味で一度ご覧いただきたいガイド です。 おさらいができるよう、最後にはクイズ を 用 意 し て い ま す 。「 大 変 よ く で き ま し た!」と太鼓判がもらえるか、さあ、あな たも Let’s Try! 4.リクエストをお待ちしています 今後中国語・韓国語版や、新たなコンテンツも随時追加し、公開していく予定です。 「こんな内容のガイドも作成して」というご要望・ご意見がありましたら、下記まで お寄せください。 情報基盤センター学術情報リテラシー係 E-mail: literacy@lib.u-tokyo.ac.jp TEL: 03-5841-2649(内線:22649) 5.「文献探しのクイックガイドシリーズ」のご利用は GACoS から このシリーズは、GACoS 上で公開しています。GACoS の「文献入手ガイド」タブ を、英語版は GACoS(English)の「Quick Guide」タブをクリックしてご利用くださ い。 (図書館電子化部門) 17 HA8000 新ファイルシステム Lustre の性能 はじめに 情報基盤センターのスーパーコンピュータでは、従来から Hitachi Striping File System (HSFS)という並列ファイルシステムが導入・運用されていました。しかし、そ の性能は対話的に用いる際の応答性が低かったり、近年のゲノム解析やセンサデータ の解析など、大量のデータを扱う計算には不十分であることもわかってきました。こ れらを補うべく、2010 年 4 月より、それを上回る性能のファイルシステム Lustre が導 入されました(本誌 Vol.14「HA8000 クラスタシステムへの Lustre ファイルシステム の導入について」参照)。また、プログラムの編集など対話的に用いた際の応答性を重 視するために、共有ファイルシステムとして広く用いられている Network File System (NFS)も、2008 年 12 月より導入されています。本稿では、それらの性能の違いを紹介 します。なお、本稿で紹介する実験結果は、情報基盤センタースーパーコンピューティ ング部門広報誌「スーパーコンピューティングニュース」の 2010 年 1 月号および 5 月 号に、より詳しく掲載されています。 ファイルシステムの分類 ファイルシステムの分類について述べます(下図)。まず大別してローカルファイ ルシステムと共有ファイルシステムがあります。ローカルファイルシステムは、ある ホストに搭載されたディスクを、そのホストだけがアクセスするためのファイルシス テムです。共有ファイルシステムは多数のホスト(クライアント)から共通のデータ に読み書きできるように構成されたファイルシステムで、ファイルサーバに搭載され たディスクを、ネットワークを経由してアクセスする事で実現されています。研究室 などで複数のホストでファイルを共有したい場合や、スーパーコンピュータで並列計 算を行うためにプログラムやデータを共有するために必須のソフトウェアです。共有 ファイルシステムにはさらに、すべてのデータを一台のサーバが保持・提供する単一 サーバ構成のシステムと、データや、それに対するアクセス負荷を複数のサーバに分 散できる並列ファイルシステムとに分類されます。単一サーバ構成のファイルシステ ムの代表は NFS で、本学の教育用システムなどでも使われています。研究室 LAN な どでも使っている人も多いのではないでしょうか。スーパーコンピュータではファイ ルシステムにアクセスするクライアントが多数になり、要求性能も高いため、単一サー バ構成ではすぐに限界になります。そこで多くの場合並列ファイルシステムが用いら れます。HSFS や Lustre はともに並列ファイルシステムです。 ローカルファイルシステム ファイルシステム 共有ファイルシステム 単一サーバシステム 例: NFS 並列ファイルシステム 例: HSFS, Lustre 18 ファイルの作成・読み出しのための open/close ファイルシステムの性能は最終的にはデータ読み書きのスループット(一秒あたり 読み書き可能なデータ量)で測られますが、実際にファイルを読み書きする前には必 ずファイルを開く(open する)必要があり、読み書きが終わった後にはそれを閉じる (close する)必要があります。そのためにファイルサーバとの通信が必要になります。 たとえばファイルをひとつコピーするためには最低でも 2 回(一回はコピー元の読み 出しのため、もう一回はコピー先ファイルの作成のため)の open/close が必要になり ますし、100 個のファイルが入ったアーカイブを展開するには最低でも 100 回の作成 のための open/close が必要になります。アプリケーションが実際に経験する性能は open/close のオーバーヘッドを含んだものなので、この性能を理解しておくことは重 要です。頻繁にファイルの open/close を行うアプリケーションではデータ読み書きの スループットよりも open/close が律速となります。そこでその回数の最大値(秒間に open/close できる回数)を測定する事でそれを捉えます。まず下図にクライアントが 1 台の時の秒間 open/close 回数を示します。 3500 3000 2862 2745 2500 2000 HSFS 1500 1282 982 1000 Lustre 500 0 NFS 170.38 13.23 作成 読み込み HSFS と Lustre の比は作成で 1:70 以上、読み込みで 1:7 以上と大きく開いています。 HSFS の作成 13.23 回/秒という値は、open/close に約 80ms かかることを意味していま す。たとえばデータの転送速度が 100MB/sec だったとすると、80ms で 8MB のデータ が書けることになります。つまり 8MB のファイルを作る際に 1 / (1+1) = 50%が open/close のオーバーヘッドということです。800KB のファイルであれば、10 / (1+10) = 約 90%がオーバーヘッドです。つまり HSFS は多数のファイルを作成するのに�向 きです。次にクライアント数を 64 台に増やした場合の合計回数です。なお、最大性 能を示すクライアント数は 10~20 程度で、それ以上増やすとスループットはいったん 下がって、以降は大体横ばいになります。64 台はその横ばいの値を捉えたもので、高 負荷時の性能を示していると考えられます。傾向は 1 クライアントの時と同じで、 HSFS の性能が非常に低いことがわかります。また、1 クライアントの場合と比べて性 能は大して向上しておらず、多数のクライアントを用いた並列計算では、ファイルの open/close は律速になりやすいポイントであるということがわかります。またどちら の場合も並列ファイルシステムではない NFS が高い性能を出していることも注目す べき点です。 19 4500 3824 4000 3285 3500 3000 2967 2480 2500 HSFS 2000 NFS 1470 1500 Lustre 1000 500 62 0 作成 読み込み ファイルの書き込み 本題であるデータの読み書き性能に話を移します。まず C 言語から write システム コールを用いた書き込み性能でクライアントが 1 台の場合を下図に示します。横軸は 書き込み単位で、一回の write システムコールでどれだけのデータを一度に書くかを 示しています。なお、Lustre と HSFS は並列ファイルシステムですが本実験ではどち らもデータが実際に書き込まれるサーバは 1 台になります。 書き込み速度(MB/秒) 300 250 200 150 HSFS 100 NFS Lustre 50 0 1 10 100 1000 10000 100000 1000000 書き込み単位 (KB) 顕著な傾向としては、HSFS の性能は書き込み単位が小さい場合に非常に悪いとい う点が挙げられます。HSFS は�かい単位での��には�向きだという事です。 次の図は、クライアントを 1 台から 16 台(HSFS および NFS の場合)、32 台(Lustre の場合)までそれぞれ増やした場合の合計スループットを示しています。HSFS およ び NFS の場合にクライアント数を 16 台で止めているのは、下図を見てもわかるとお りそれ以前に性能が飽和しているからです。また、書き込み単位はどのファイルシス テムにとっても十分な大きさである 512KB を用いています。 20 3000 転送速度(MB/秒) 2500 2000 1500 HSFS 1000 NFS Lustre 500 0 0 10 20 30 40 クライアント数 グラフから、HSFS や NFS の性能は 250MB/sec 程度で横ばいになっているのに対し、 Lustre の性能がそれらと 1 ケタ違うことがわかります。NFS ではサーバが 1 台のため、 そのサーバのディスクやネットワークインタフェース性能で律速されるのは当然です。 HSFS の性能が並列ファイルサーバであるにもかかわらず低いのは、クライアントと サーバを接続しているネットワーク上にボトルネックが存在しているためです。詳し くは「スーパーコンピューティングニュース」の 2010 年 1 月号の記事を参照下さい。 なお、クライアントの配置によってはそのボトルネックが上記よりも高い値になるこ ともあります。 write システムコール以外の書き込み 下図は C 言語(処理系は gcc)のストリームライブラリ(fopen と fprintf)および C++(処理系は g++)の標準ライブラリ(cout)を用いて文字列を書き込んだ際の性能 です(クライアントは 1 台)。また、書き込み単位が無指定(システムが選んだ default 値を使う)の場合と明示的に 512KB を指定した場合の両方を測定しています。HSFS を default 設定で使うと驚くような性能になっています(Lustre, NFS の 1/30 以下)。理 由は、g++のライブラリが書き込みの単位を無指定時に 8KB にしているからです。NFS や Lustre はこの場合でも良好な性能を示しますが先の実験でも明らかな通り、HSFS はこのサイズの書き込みでは非常に性能が劣化します。gcc の場合は、C 言語の標準 ライブラリが HSFS に適切なサイズを選択するのですが、g++はそうしないので注意が 必要です。 180 書き込み速度(MB/秒) 160 140 147.3 136.9 155.3 138.5 131.1 120 126 132.8 136.5 100 HSFS 80 60 40 43.7 59.8 43 20 4 0 gcc, default gcc, 512KB g++, default 処理系, 書き込み単位 21 g++, 512KB NFS Lustre 次に似た実験ですが、書き込むデータをただの文字列ではなく、浮動小数点数を与 えそれを文字列に変換したものとします(C ならば fprintf(fp, "%f¥n", x); のような書 き込みに相当)。結果は以下ですが、どの場合も単なる文字列を書いた場合と比べて非 常に性能が落ちており、結果としてどの場合の性能も似たものになっています(上記 で説明した g++で HSFS を default 設定で用いた場合は例外)。これは、書き込みでは なく浮動小数点を文字列に変換する処理��が�いという事です。ファイルシステム とは関係のない話ですが、アプリケーションのデータを効率よくファイルに格納する ときに、このような一見単純な処理でもこれだけのオーバーヘッドがかかるという事 は覚えておくと良いかもしれません。 20 書き込み速度(MB/秒) 17.6 18 17.8 17.9 18 16 13.7 14 11.4 12 10.1 9.8 10 10.1 10.3 8.7 8 HSFS NFS 6 Lustre 2.7 4 2 0 gcc, default gcc, 512KB g++, default g++, 512KB 処理系, 書き込み単位 ファイルの読み込み 最後に読み込み性能を下図に示します。グラフの見方は書き込みの場合と同じです。 まずはクライアント数が 1 の場合です。 700 読み込み速度(MB/秒) 600 500 400 HSFS 300 NFS 200 Lustre 100 0 1 10 100 1000 10000 100000 1000000 読み込み単位 (KB) クライアントが HSFS をアクセスするネットワークが 1Gbps の Ethernet であるため、 HSFS の性能はそれ(125MB/sec 程度)以上は期待できません。実際には 70MB/sec 程 度で一定しています。次に書き込みの場合と同様にクライアント数を増やした場合の 結果が以下です。 22 5000 4500 転送速度(MB/秒) 4000 3500 3000 2500 HSFS 2000 NFS 1500 Lustre 1000 500 0 0 10 20 30 40 クライアント数 書き込みの際と同様、Lustre の性能が他と比べて非常に高いこと、HSFS の性能が悪 いことがわかります。その理由がネットワークのボトルネックにある(したがってク ライアントの配置によっては性能が良くなることがあり得る)点も全く同じです。 おわりに ファイルシステムはほとんどの場合ブラックボックスとして扱われ、その性能を気 にかける機会は少ないかもしれませんが、その性能はシステムによって大きく異なり ますのでその選択は重要です。特に HA8000 クラスタシステムのような大規模な並列 計算機では共有ファイルシステムに対する入出力がボトルネックになりやすく、注意 が必要です。HA8000 クラスタシステムのユーザであればもちろんのこと、研究室の クラスタなどで並列計算を行っている方は一度、入出力部分を測定して、どのくらい 性能が出ているかを測ってみると思わぬ発見と収穫があるかもしれません。 なお、HA8000 においては NFS や Lustre の領域はすぐにでも試しに使ってみること が で き ま す の で 本 誌 Vol.14 の 記 事 や 、 HA8000 ク ラ ス タ シ ス テ ム ホ ー ム ペ ー ジ (http://www.cc.u-tokyo.ac.jp/service/ha8000/) などを参照して、是非ご活用ください。 (スーパーコンピューティング研究部門 23 田浦健次朗) HA8000 クラスタシステム 512 ノードサービス 採択課題(第一期)について 1. はじめに 東京大学情報基盤センター(スーパーコンピューティング部門)では、HA8000 ク ラスタシステムを用いた大規模計算の利用支援、次世代スーパーコンピュータ利用へ の橋渡し、利用者の育成などを目的とし、2010 年度より、512 ノードサービスを開始 いたしました。 2010 年度に行う 512 ノードサービスの概要と、採択課題(第一期:2010 年 6 月~ 9 月)が決定しましたので、簡単にご紹介いたします。 2. 512 ノードサービスの概要 (1) 対象・目的 512 ノードサービスでは以下のような「High-Performance Computing」に関連した幅 広い分野の研究を対象としております。 · 大規模シミュレーション · 大規模データ処理 · 大規模ベンチマーク、演算・通信システム性能評価 · その他、大規模計算に関係するソフトウェア実行 但し、512 ノードサービスの対象は「最大 512 ノード(8,192 コア)」を使用する大 規模計算を実施する研究に限定します。申込者及び研究グループのメンバーは、国内 外の並列計算機を利用した大規模計算に実績があることを前提としています。 また、課題は公募制とし、センター外部からの審査委員も含む審査委員会による審 査、選定を実施します。年 3~4 回課題を募集し、各月に 1 グループ採用を原則としま す。2010 年度は表 1 のとおり 3 回の募集を予定しています(申込状況によっては変更 の可能性があります。詳細は、本センター・スーパーコンピューティング部門の Web Page1を参照して下さい)。 1 「HA8000 512 ノードサービス」 http://www.cc.u-tokyo.ac.jp/use_info/512node/ 24 表 1. 2010 年度課題募集(予定) 実施期間 2010 年 6 月から 9 月 2010 年 10 月から 12 月 2011 年 1 月から 3 月 募集締切 5月7日 9 月 10 日(金) 17 時必着(予定) 12 月 10 日(金) 17 時必着(予定) 審査 採択通知 5 月中旬 5 月下旬 9 月中旬 9 月下旬 12 月中旬 12 月下旬 (2) 応募資格 申込者、研究グループのメンバーは、本センター利用有資格者(国内の大学、公共 機関、企業に所属する学生、研究者)でなければなりません。また、申込者は「国内 の大学、公共機関に所属する研究者」に限定します。また、当センターのユーザーで ある必要はありません。 (3) 要件 ① 実施期間(2010 年度)は 2010 年 6 月~2011 年 3 月の間とします。 ② 「512 ノードサービス」で得られた成果を発表する場合は、「T2K オープンスパ コン(東大)」を利用したことを明記し、当「512 ノードサービス」によって実施 したことをプロジェクト番号とともに明記してください。 ③ 「512 ノードサービス」で得られた成果は当センター(スーパーコンピューティ ング部門)広報誌「スーパーコンピューティングニュース」に投稿していただき ます。 ④ 当センターの主催、共催するセミナー、ワークショップ等でご発表いただく場合 があります。 ⑤ 「512 ノードサービス」実施後に、所定の様式に従って実績報告書(研究成果の 概要、外部発表リスト等)を提出していただきます。 ⑥ 「512 ノードサービス」で得られた成果を学会、論文等で発表された場合は、速 やかに(⑤とは別に)、別刷り、コピー等を、本センター宛提出をお願いいたし ます。 ⑦ 利用料金は無料です。 3. 採択課題について 512 ノードサービスの課題募集については、年複数回行うこととしております。第 一期の課題募集として、2010 年 3 月 30 日に募集を開始し、5 月 7 日に締め切りました。 応募された課題は 5 件でした。課題採択委員会による厳正な課題審査の結果、ご応募 いただいた全課題について採択することとなりました。 25 採択課題一覧 課題名 流体解析ソフトウェア FrontFlow/blue ver.6.0 の大規模 ベンチマークテスト 代表者名(所属) 加藤千幸 (東京大学生産技術研究所革新的シミュレーションセンター) 東京大学生産技術研究所・革新的シミュレーション研究センターでは、流体解析 ソフト FrontFlow/blue(FFB)を開発している。ここでは、100 万コア規模の計算 機リソースを用いた 1,000 億点規模の大規模解析を視野にいれ開発を進めている。 既に、大規模解析を実現するための要素技術の開発は終了しており、これらの要 素技術が含まれた FFB の最新バージョン(FFB ver.6.0)を 2010 年 6 月に公開する 予定である。本研究開発では、8,192 コアを用いて 10 億規模のベンチマークテス トを実施し、ソルバーの並列性能を評価するとともに、大規模データハンドリン グにおける課題を抽出する。 課題名 超並列計算によるマルチスケール・マルチフィジックス 心臓シミュレーション 代表者名(所属) 久田俊明(東京大学新領域創成科学研究科) 当研究チームでは、細胞イオンチャンネルや収縮タンパクの数理モデルから出発 し有限要素法でモデル化された心室の収縮、血液の拍出に至る現象を一貫して再 現できる国際的にも突出した心臓シミュレータ、UT-Heart の開発を行ってきた。 一方、有限要素法に基づく心筋細胞も並行して開発し、両者を組み合わせること でシームレスなマルチスケール・マルチフィジックスシミュレータを開発中であ り、最終的には次世代スパコン上での数十万個の細胞を用いたマルチスケールシ ミュレーションを実施することを目指している。これまでに、規模を縮小した心 臓モデルと細胞モデルにより、最大 8,000 コアを用いたマルチスケールシミュレー ションを実施し、非常に良好なスケーラビリティを得ており、ペタコンキラーア プリの第 1 走者に選ばれている。最終的に、より高精度なシミュレーションを行 うことにより、基礎医学や創薬への貢献が可能であると考えている。 課題名 密行列固有値解析の大規模並列化のための通信性能評価 代表者名(所属) 大島聡史(東京大学情報基盤センター) 次世代スーパーコンピュータのコア数が数万~数十万に達することを考慮する と、数千コア規模の MPI 性能を測定することは急務である。一方、タンパク質の 高精度構造解析シミュレーションにおいては、比較的小規模の密行列の対称実数 固有値問題の全固有値、全固有ベクトルが必要となる場合がある。そこで本提案 では、固有値解析のピュア MPI プログラムが大規模並列化した際に、タンパク質 構造解析アプリケーションなどへ及ぼす影響を分析することを目的とする。その ため、Intel MPI Benchmark を用いて、基本的な MPI 関数について 512 ノード(8,192 26 並列実行)時の性能評価を行う。また、小規模行列用超並列環境向け固有値 ソル バー ABCLib_DRSSED においても、小規模行列の超並列実行時を想定し、512 ノー ド(8,192 並列実行)時の性能評価を行う。これらの性能を分析し、将来きたるべ き大規模並列実行に備えた性能評価とアルゴリズム改良へのフィードバックを行 うことを目的とする。 課題名 酸化チタンと金属材料の界面構造の電子状態 代表者名(所属) 大野隆央(東京大学生産技術研究所) 酸化チタン(TiO2 )は、抵抗変化メモリ、色素増感太陽電池、光触媒など応用範 囲が広く、また自然界に豊富に存在する物質であり、省エネルギー・省稀少資源 の観点からも利用がすすむと期待される材料である。TiO2 と金属との界面特性、 欠陥や金属などの不純物の挙動、表面構造と吸着分子の構造安定性の関係、触媒 機能発現機構など様々な課題の原子論的解明がのぞまれる。そのためには、1 万~ 10 万原子規模の系をつくって量子論に基づいた高精度な第一原理計算を行う必要 がある。次世代並列計算機では 10 万ノード規模の並列計算が可能であるが、こう いった計算を効率的に行うためには、計算プログラムもそれに対応した新しい並 列化法の実装が必要となる。われわれは既存の第一原理分子動力学法プログラム PHASE に多次元並列化法の実装を行っている。その効率検証と精度の検証、さら なるチューニングを目標とし、TiO2 と金属材料の 1 万原子規模の界面構造をつく り電子構造計算を行う。 課題名 電磁流体コードによる宇宙天気シミュレーション性能測定 代表者名(所属) 深沢圭一郎(九州大学宙空環境研究センター) 宇宙空間はプラズマに満ちており、そのプラズマダイナミクスをシミュレーショ ンにより研究することを目的としている。宇宙プラズマはブラソフ方程式により 記述されるが、地球磁気圏のようなグローバルな構造に注目する場合、電磁流体 (MHD)近似が成り立ち、MHD 方程式によってその構造はよく表される。MHD シミュレーションは現在宇宙天気と呼ばれる宇宙環境を理解、予測する研究の中 核を成している。今までに限定的ではあるが、512 ノードを利用し、MHD コード の基本的な性能測定を行い 13.5%の実効性能(10TFlops)を得ている。本課題では、 その結果を用いて、strong scaling、また 1 万に近いコアを Flat MPI で並列化させ 分散 I/O を行った場合の動作確認、性能評価を行う。また次世代コードであるブラ ソフコードにおいても同様の性能評価を行う。これらの結果は次世代超並列計算 機における宇宙天気シミュレーションの基礎となることが期待される。 (スーパーコンピューティング部門) 27 会議施設で無線 LAN の一時利用ができます!! 学内の施設を利用してワークショップやシンポジウム等の会合を開く場合、以下の 場所にて無線 LAN の一時利用が可能となっています。会合の参加者に対して、当日 限りの無線 LAN 利用権を与えることが可能です。会合を開催する場合、ぜひご利用 下さい。 無線 LAN を利用するためには 利用する会場によって申請方法が異なります。無線 LAN を一時利用するためには、 以下の 4 つの申請方法があります。 A) 情報基盤センターに無線 LAN 利用申請書を提出する 利用するためには、施設自体の利用申請と、無線 LAN の利用申請の二つの申 請が必要となります。以下の手順で申請を行って下さい。 (1) 利用する施設を管理している組織に対して、施設の利用申請を行う。 (2) https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/wlan/wlan.html から、各施設用の無線 LAN 利用申請書を取得し、記入する。 (3) (1)の写しと(2)の原本を情報基盤センターに提出する。 提出先:情報基盤センター ネットワーク係 nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp 内線 : 22750 B) 会場の管理組織に無線 LAN 利用申請書を提出する 会場の利用申請書類に、無線 LAN 利用に関する項目があります。会場の利用 申請と無線 LAN の利用申請を同時に行うことが可能です。 利用申請書類に必要事項を記入し、施設の管理組織に提出して下さい。 C) BB モバイルポイントを利用する 参加者個々人が各自で利用権を購入して頂いて、利用する形態となります。利 用権のチケットは大学生協で購入することができます。本サービスはソフトバ ンクテレコム株式会社によって提供されます。 詳しくは以下の Web ページをご参照下さい。 http://www.softbanktelecom.co.jp/consumer/wlan/process.html 28 D) ライブドア公衆無線 LAN サービスを利用する 参加者個々人が各自でライブドアと利用契約を結んで頂いて、利用する形態と なります。本サービスは株式会社ライブドアによって提供されます。 詳しくは以下の Web ページをご参照下さい。 http://wireless.livedoor.com/index.html http://wireless.livedoor.com/support/ 無線 LAN を利用できる会場 各会場に関する詳細は https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/wlan/wlan.html をご覧下さい。 本郷キャンパス 山上会館 利用可能エリア 申請方法 鉄門記念講堂 利用可能エリア 申請方法 総合図書館会議室 利用可能エリア 宿泊施設をのぞくすべての会場 A, C, D 14F ホール、ロビー A, C, D 3F 大会議室 B, C, D 申請方法 工学部共通講義室(工学部 2 号館) 利用可能エリア 申請方法 附属病院 1F 共通講義室、2F フォーラム、展示室 A, C, D 利用可能エリア 待合室 申請方法 C 弥生キャンパス 弥生講堂(一条ホール) 利用可能エリア 申請方法 向ヶ岡ファカルティハウス ホール、1F 会議室、1F ロビー A, C, D 利用可能エリア 2F セミナー室 申請方法 A, C, D 29 浅野キャンパス 武田ホール 利用可能エリア 5F ホール、5F エントランス 申請方法 A, C, D 柏キャンパス 柏図書館会議室 利用可能エリア メディアホール、コンファレンスルーム、 コミュニティサロン、ロビー 申請方法 B, C, D (ネットワーク研究部門 30 関谷勇司) 学術情報ネットワークの更新(SINET3→SINET4)について 現在、UTnet の主な対外接続は、国立情報学研究所(NII)が運用管理している学術 情報ネットワーク「SINET3」を利用しています。 http://www.sinet.ad.jp/about_sinet3 この SINET3 は、前世代の「SINET/スーパーSINET」から移行した学術情報ネット ワークで、2007 年 4 月より運用を始め、今年度末に 4 年リースの満期を迎えます。そ して、次期学術情報ネットワーク「SINET4」が 2011 年 4 月より運用開始される予定 です。 http://www.sinet.ad.jp/sinet4/ ◇切替 ネットワークの利用者から見ると、UTnet の先にあるネットワークが切り替わるだ けなので、現状のネットワーク利用から特に変化はありません。しかし、ネットワー クの切替には通信断が伴いますので、予め調整された日程を紹介いたします。 · 切替作業は、平日夜、もしくは休日(日中帯)に行われます。 · この切替時間中に、10 分~30 分程度の通信断が伴うと想定されています。 ※詳細は、日程が近づきましたら、再度アナウンスいたします。 ◇SINET4 への移行スケジュール 2011 年 2 月 22 日(火) SINET 理化学研究所ノード接続(理学部研究室) 2011 年 3 月 13 日(日) SINET NII 千葉分館ノード接続(生産技術研究所千葉実験所) 2011 年 3 月 19 日(土) SINET 東大ノード接続(本郷キャンパス) SINET 東大物性研ノード接続(柏キャンパス) SINET 東大医科研ノード接続(白金キャンパス) 2011 年 3 月 21 日(月) SINET 国立天文台ノード接続(理学部天文学教育研究センター) 2011 年 3 月ごろ(未定) SINET B フレッツ接続(理学部日光植物園) (ネットワーク部門) 31 ソフトウェアライセンスについて 情報基盤センターでは、現在下記のソフトウェアに係る学内のライセンスを管理し ています。本ソフトウェアの利用を希望される場合は、利用手続き等について各利用 内規等をご確認ください。 契約期間 ソフトウェア メーカー 利用申込み (ライセンス 経費 問い合わせ先 期限) ウイルスバスター2010 ウイルスバスター2010 英語版 トレンド Server Protect for Windows NT Server Protect for Linux InterScan VirusWall マイクロ (株) 年度毎 (注 1) (自動継続) 単年度 有料 ut-security @nc.u-tokyo.ac.jp 等 Sophos Anti-Virus ソフォス 年度毎 (注 1) 2007.4.1 1,000 円 sophos (Windows, Mac) (株) (自動継続) から /年 @itc.u-tokyo.ac.jp 年度毎 (注 1) 2009.8.1 1,000 円 ut-security (自動継続) から /年 @nc.u-tokyo.ac.jp PTC ジャパン 年度毎 (注 2) 2005.4.1 10,000 円 proengineer (株) (自動継続) から /年 年度毎 (注 2) 2007.9 10,000 円 jmp から /年 2012.2.29 有料 2012.2.29 有料 2007.9 30,000 円 chemoffice (自動継続) から /年 年度毎 (注 2) 2008.4 50,000 円 labview (自動継続) から /年 ESET Smart Security V4.0 ESET NOD32 Antivirus 4.0 Pro/ENGINEER (Wildfire5.0) キヤノン IT ソリューショ ンズ(株) @itc.u-tokyo.ac.jp SAS Institute JMP (Ver. 8.0.2) Japan(株) JMP ジャパン (自動継続) @itc.u-tokyo.ac.jp 事業部 SAS9 (Ver. 9.2) MATHEMATICA (Ver. 7.0.1) ChemOffice (Ver. 12.0) SAS Institute 年度毎 (注 2) Japan(株) (自動継続) Wolfram 年度毎 (注 2) Research (自動継続) CambridgeSoft 日本ナショナ LabView (Ver. 2009/2010) ルインスツル メンツ(株) 年度毎 (注 2 ) 32 sas @itc.u-tokyo.ac.jp mathematica @itc.u-tokyo.ac.jp @nc.u-tokyo.ac.jp @nc.u-tokyo.ac.jp 契約期間 ソフトウェア メーカー 利用申込み (ライセンス 経費 問い合わせ先 期限) Buzzsaw Adobe CLP オートデスク (株) アドビシス テムズ(株) 利用開始時 2010.3.31 無料 buzzsaw @nc.u-tokyo.ac.jp 東大生協にて - - - 取扱い (内線:27991) (注 1) 次年度の利用については、自動継続として処理しています。利用を終了する場合ある いはライセンス数の変更を行う場合は、コンピュータウイルス対策ソフトウェア利用 変更届を提出してください。 (注 2) 次年度の利用については、自動継続として処理しています。利用を終了する場合は、 利用廃止届を提出してください。 問い合わせ先及び利用申込書の送付先 情報基盤センター分散システムセキュリティ支援係 住所:文京区弥生 2-11-16 E-mail:software-license@itc.u-tokyo.ac.jp (ネットワーク部門) 33 Microsoft Windows 2000, XP 等のサポート終了について 2010 年 7 月 13 日をもって、Windwos 2000 Server / Professional の延長サポートなら びに、Windows XP Service Pack 2(注)のサービスパックサポートが終了しました。 (注)Windows XP Professional x64 Edition Service Pack 2 は、2014 年 4 月 8 日までは サポートされ、更新プログラムを受け取ることができます。 また、Windows Vista RTM(初期版)は、2010 年 4 月 13 日にサービスパックサポー トが終了しています。 上記以降は、セキュリティ更新プログラムは提供されませんので、最新のサービス パックの適用や新しい OS への移行を可能な限り早期にお願いいたします。ただし、 機器によっては起動しないなどの問題が発生することがありますので、適用前にメー カーへのご確認をお願いいたします。 参考情報: http://www.microsoft.com/japan/windows/lifecycle/default.mspx Microsoft Office 2003 のサポートについて 2009 年 4 月 14 日までメインストリームサポートが提供されていました。メインス トリームサポートの終了後、2003 リリースのエンドユーザーには、2014 年 4 月 8 日ま での 60 か月間延長サポートが用意されています。延長サポートの内容は以下のとおり です。 ・セキュリティ更新プログラム サポート(無償提供) ・有償インシデント サポート オプションのみ 延長サポート期間中、セキュリティ関連以外の修正プログラムのリクエスト サポー トには、別途、延長修正プログラム サポート契約が必要です(修正プログラムごとの 価格が適用されます)。 (ネットワーク部門) 34 UTnet Meeting 開催のお知らせ 「第 8 回 UTnet Meeting」が、2010 年 10 月 13 日(火)に開催されます。 UTnet Meeting は、最新のネットワーク動向や管理の問題点等に関して情報交換を行 うための集まりです。 日 時: 2010 年 10 月 13 日(火) 13:00~16:00(予定) 場 所: 農学部弥生講堂 一条ホール http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_00_15_j.html 対象者: 東京大学のネットワーク(研究室レベルを含む)の管理等を担当されて いる方、部局 CERT 関係者、部局のセキュリティ担当者等の教員、職員、 学生、管理を委託されている外部の方 内 容: UTnet の運用報告、セキュリティ報告、UT-CERT 報告などを予定してい ます。詳細は決まり次第、Web ページへ掲載いたします。 Web ページ【学内専用】: https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/utnet-meeting/ (ネットワーク部門) 35 教育用計算機システムに関するアンケート ご協力のお願い 現在情報基盤センターでは、2012 年 3 月に稼働開始予定の次期教育用計算機システ ム(ECCS2012)について、システム構成の検討作業を行っています。その一環として、 現行の教育用計算機システム(ECCS)の利用目的や利用形態、また ECCS2012 に必要 な機能などを調査するアンケートを実施します。 アンケートは、学内向け学習管理システム CFIVE (https://cfive.ecc.u-tokyo.ac.jp/cfive/) を用いて行います。CFIVE にログイン後、コース「教育用計算機システム」を選択し、 テスト「ECCS に関するアンケート - 全利用者向け -」にご回答下さい。ECCS を講 義にお使いの教員の方々は、加えて「ECCS に関するアンケート - 講義担当教員向け -」 にもお答え下さい。アンケートへのご回答は、2012 年 10 月 31 日までの間、お一人一 回のみ可能です。集計結果は ECCS の Web サイト(http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/)で公 開します。 アンケートを通じて皆様から頂いたご意見やご要望を、なるべく ECCS2012 に反映 させたいと考えております。ECCS 利用者の皆様には、お忙しいことと存じますが、 ご協力をよろしくお願いします。 (情報メディア教育部門) 36 スーパーコンピュータの最前線を体験しよう! (高校生向けスパコンセミナー報告) 2010 年 7 月 14 日に、情報基盤センター主催による高校生向けスパコンセミナー 「スーパーコンピュータの最前線を体験しよう!」が開催された。埼玉県立春日部高 等学校、同大宮高等学校、開成高等学校の 3 校から、引率教員も含めて合計 89 名が参 加した。 本セミナーは、本年 4 月に池内仁史先生(埼玉県立春日部高等学校・数学科)から、 「T2K オープンスパコンを見学し、スパコンに関する話を聴きたい」という依頼を頂 いたのが発端である。春日部高校は本年度から文部科学省「スーパーサイエンスハイ スクール(SSH)」に指定されており、池内先生は SSH 推進部主任としてその中心的 な役割を果たされている。2002 年度から始まった「スーパーサイエンスハイスクール」 は未来を担う科学技術系人材を育てることをねらいとして、理数系教育の充実をはか る取り組みである。 本誌でも何回か記事を掲載してきたように、情報基盤センターは、全学的な HPC 教 育のための「学際計算科学・工学人材育成プログラム」を関連部局と協力して推進し ている。計算科学が、理論、実験に続く「第 3 の科学」と言われて久しいが、学部学 生レベルでは「スパコンを駆使した大規模シミュレーション」と「新しい科学の開拓」 が明確に結びついておらず、プログラミング学習へのモチベーションが今一つ高まら ない要因となっていると筆者は考えている。これは、日本の科学技術の発展にとって は由々しき事態であり、情報基盤センターとしても、将来のスパコンユーザーを獲得 するために解決しなければならない重大な課題である。 そのような観点から、高校生の段階で「スパコンが新しい科学的発見に役立つ」と いう認識を身につけてもらう機会を提供することを模索していたこともあり、今回の 春日部高校からの依頼は情報基盤センターにとっては「渡りに舟」だったのである。 当日のプログラムは以下の通りで、講演、見学の 2 部構成である: (第 1 部)講演(工学部 2 号館 213 講義室) 14:00~14:20 情報基盤センター紹介 石川 裕(情報基盤センター長、大学院情報理工学系研究科教授) 14:20~14:55 コンピュータシミュレーションで予測する巨大地震の強い揺れと大津波 古村孝志(大学院情報学環総合防災情報研究センター/地震研究所教授) 14:55~15:30 DNA の謎を超高速計算により読み解く 森下真一(大学院新領域創成科学研究科情報生命科学専攻教授) (第 2 部)見学(情報基盤センター(浅野)) 16:00~17:00 T2K オープンスパコン(東大)見学 37 講演は、地震、生命科学という身近な分野だったこともあり、高校生達が熱心に聴 き入っているのが印象的であった。古村教授、森下教授からは、特定の分野に興味を 持って深く勉強することがまず大切だが、計算機を使いこなすためには、数学、情報 科学の知識も必要なので、幅広く勉強することが重要であるというアドバイスがあっ た。講演、見学ともに活発な質疑応答があった。 講演会終了後、各校の先生方との意見交換の機会があった。高校生たちにとっては 大変貴重な体験だったようで、最初の試みとしてはまずまずの成功であった。先生方 からは、生徒達のニーズに応えるためには、 「教員に対する教育」がむしろ重要である という意見があった。そのような検討も含めて、今後も積極的に取り組み、日本と世 界の科学技術の発展に貢献し、センタースパコンの利用者拡大を図ることができれば と考えている。 古村教授、森下教授はセンタースパコンのヘビーユーザーであるが、今回のセミ ナーの趣旨に賛同いただき、ご多忙中にもかかわらず講演を引き受けていただいた。 この場を借りて篤く御礼申し上げたい。今回のような試みはセンタースパコンのユー ザーを中心とした学内外の研究者の協力が重要であり、まずは学内の体制整備に取り 組む必要がある。 写真:講演会(左)、T2K オープンスパコン見学会(右)の一コマ (スーパーコンピューティング研究部門 38 中島研吾) 「iMac 端末を用いた将棋プログラムの並列実行」 実施報告 コンピュータ将棋のナンバーワンを決める世界コンピュータ将棋選手権が毎年 5 月 の連休中に開催されていますが、参加するプログラムのレベルは年々上がってきてい て、トッププロを破る日も遠くないと言われています。 筆者らが開発している「GPS 将棋」は 2009 年 5 月の選手権で優勝しましたが、今 年度は更なるレベルアップを目指して、クラスタ並列化を試みました。選手権ではマ シンの制限はなく、事前に申請すればネットワーク経由のリモート参加が認められて いるので、どんなに大規模なクラスタでも使うことができます。 選手権決勝が開催される 5 月 4 日とその前日の 2 日間は駒場情報教育棟が休館なの で、駒場情報教育棟の大演習室 1、2 のiMac 端末をこの目的に使えないかと情報メディ ア教育専門委員会(教育用計算機システムの利用に関して)と情報教育棟委員会(教 養学部の管理する情報教育棟演習室の利用について)に問い合わせたところ、幸いに も認めていただくことができました。 GPS 将棋は、主に 64 ビット版 Linux で開発していましたが、今回プログラムをほと んど変更することなく iMac 端末上の Mac OS X に移植できました。また、iMac 端末 は端末本体ではなくブートサーバからロードして起動する NetBoot 方式なので、設定 変更をしても電源を再投入すれば即座に本来の設定に戻すことが可能だという点も有 利です。 クラスタ並列化したプログラムは、Ruby で書いたマスタープログラムと、C++で書 かれたワーカープログラムで構成されます。iMac 端末に加えて研究室のマシンも総動 員して、次のようなクラスタを構成しました。 図 1: クラスタの一部として使われた iMac 端末 39 ・ マスター Xeon X5365(3GHz) 8core 8 thread、 Ruby プログラムのみを動かす。 ・ ワーカー Xeon X5570(2.93GHz) x 2、 8core、 16 thread Xeon X5470(3.33GHz) x 2、 8core、 8 thread Opteron 2376 (2.3GHz) x 2、 8 core、 8 thread 4 台 Opteron 280 (2.4GHz) x 2、 4 core、 4 thread iMac 端末、 Core 2 duo (2.0GHz)、 2 core、 2 thread 307 台(図 1) 表 1: 選手権決勝の結果 1 回戦 2 回戦 3 回戦 4 回戦 対戦相手 芝浦将棋 激指 YSS 習甦 手番 後手 先手 後手 先手 勝敗 勝 勝 勝 負 5 回戦 6 回戦 7 回戦 ボンクラーズ 大槻将棋 後手 先手 先手 勝 負 勝 Bonanza Feliz 大規模なクラスタ構成上でプログラムを走らせると、それまでの数十台レベルでは 顕在化しなかった不具合が出て修正に時間がかかりましたが、選手権決勝当日の朝ま でになんとか動くようになり、昨年度の選手権で使ったマシン上のプログラム相手に 13 連勝するなど期待通りの棋力向上を確認できました。 307 台の iMac 端末が落ちずに動き続けるかどうかが最大の心配だったのですが、無 事に選手権の決勝の 7 試合を終えることができました。勝敗は表 1 のように 5 勝 2 敗 で、残念ながら昨年を下回る 3 位に終わってしまいました。ただ、優勝した激指を 破った将棋では解説に来ていたプロ棋士をうならせる妙手を連発するなど、クラスタ 化の効果も現れていたと思います。 結果的に優勝することができなかったのは残念ですが、クラスタ並列化によって強 い将棋プログラムを作成できることを実証した点は大いに意義がありました。この貴 重な機会を与えていただいた情報基盤センター、情報メディア教育専門委員会、情報 教育棟委員会の皆様に感謝します。 (情報メディア教育研究部門 40 田中哲朗) ECCS(教育用計算機システム)相談員の声 世の中には二種類の人間がいる。人に質問する前に検索する人と、検索する前に質 問する人。 かくいう自分は、ネットで検索する心理的敷居の方が人に聞くより遥かに低く感じ るということもあって、典型的な前者であるのだが、どうやら世の中には後者のタイ プも結構いるようである。それで、後者のタイプがネットの質問掲示板に迷い込んで 気軽に質問して、FAQ に飽きていた回答者から「検索しろ」とか一蹴されるというの は、一時期よく見かけた光景。 もちろん相談員はボランティアの回答者とは違って対価を得ているわけで、例えば 印刷方法のような very frequently asked でかつ ECCS のサイト内を検索すればすぐに分 かるような質問であっても、きちんと笑顔で答えるのである。しかし、それが無条件 によいことなのかというと、少し思うところはないでもない。 例えば、相談員は常にいるわけではないし、あるいはいたとしても満足に質問に答 えられるとは限らない(もちろんそうできるように努力はしているのだが)。そういう 時のために、やはり問題を自己解決する能力はある方がよい。具体的には、上手い キーワードを見つけて、それで検索するスキルだろう。本来ならば、質問を受けた時 にそこまで教えるのがよいのかもしれない。 だが、おそらく「検索する前に質問する人」なのだろうが、 「そういう一般的な話は どうでもよいから目前の問題を解決してほしい」というような素振りを見せる人もい るし、場合によっては「代わりにやってくれ」と言われることもある。そして実際、 相談員の側から見ても、一から懇切丁寧に教えるよりも代わりにやってあげた方が大 概速いわけだから、代わりにやってあげたい誘惑は常にある。しかしながら、そうし たのではもちろん質問者のためにならない。 現実的なのは、少なくとも汎用的な質問であれば、質問者がまた同じ質問をしに来 ることのないように、次回は質問者自身が一人でできるようになる教え方をすること。 代わりにやってあげるのは極力避けること。最後に一言、検索が可能な内容であれば 「この内容だったらこういうキーワードで検索すると情報が出てくるのではないか」 と付け加えること。相談員が地道にこういう回答をすることで、 「検索する前に質問す る人」が少しでも「質問する前に検索する人」にスキルアップしてくれると嬉しい。 めでたく万人がそうなった暁には、相談員の仕事はなくなるのかもしれないけれど。 (駒場システム相談員 41 若杉誠) 新任教職員紹介 妙中 雄三(たえなか ゆうぞう) 助教 ネットワーク研究部門 前々から自己紹介の原稿書いてねと言われていたのです が、綺麗さっぱり忘れ、、締め切りが今日ということで急いで 書いています。本年度の 4 月よりネットワーク研究部門に着 任しました妙中雄三です。3 月までは学生でしたので新卒で す。 「妙中」は「たえなか」と読みます。今まで初見で読めた 方は皆無、ほぼ間違えられる珍しい名字です。この機会に是非覚えていただければと 思います。 研究は最近あちこちで使われる無線 LAN に対する構築手法や無線計測、品質低下 を発生させないシームレスなハンドオーバ(使用する無線 LAN の切り替え)等に取 り組んでいます。どこでも品質の良い無線 LAN 環境を構築するにはどうすればよい か?や無線 LAN が乱立する中で品質を維持して移動するための技術は何か?が課題 です。無線系に関わらず、いろいろなシステムやネットワークなど何にでも興味があ りますので、面白い話があればどんどんお声掛けお願いします。 プライベートな紹介をしますと、車と写真がここ数年のブームです。速い車が元々 好きでしたが、数年前に「速い」と「楽しい」が違う事に気づいて、オープンカーに 乗り換えました。風を全身で感じながら走るのはすごく楽しいです。ほかにも、オー プンカーは外から丸見えなので車が寄ってこなくて事故防止になります。普段は怖い おじさんと目が合わなかったり、反対に雨の日にオープンだと凄く目が合ったりして 面白いです(雨が降っても走ってれば濡れません)。まぁ、あえてオープンで走ってい る訳ではなく、閉めるのが面倒で放置してるだけですけどね。カメラについては元々 でいろんな写真を撮るのが好きだったのが、一眼レフに出会ってから一変しました。 感性も無いのに綺麗な写真を撮りたいと思ってはまってますが、そろそろ字数が足り ないので割愛します。どちらも青天井な世界ですので程々に楽しんでいます。 以上です。どうぞこれからよろしくお願いします。 42 實本 英之(じつもと ひでゆき) 助教 スーパーコンピューティング研究部門 2010 年 7 月 1 日付で情報基盤センタースーパーコンピュー ティング研究部門の助教に着任いたしました實本英之です。 耐故障性に関する研究を行っており、特に MPI 等、並列ミド ルウェアにおいての耐故障性に関する研究を行っております。 前職は東京工業大学、学術国際情報センターにおいて、特 任研究員として同センターのメインスーパーコンピュータである TSUBAME 等のオペ レーション補助を行っておりました。また、文部科学省科学技術試験研究委託事業「研 究 コ ミ ュ ニ テ ィ 形 成 の た め の 資 源 連 携 技 術 に 関 す る 研 究 REsources liNKage for E-scIence (RENKEI)」にて複数計算拠点の連携に関する研究に関わっておりました。 情報基盤センターでも、前センターでの経験を生かしたオペレーション補助を行うと ともに、超大規模『運用』クラスタにおける耐故障について、研究を進めていきます。 今後、数百ペタスケール、エクサスケールといった超大規模の計算環境が登場しよ うとしています。これらの計算環境を効率良く利用するためには、従来の密通信・コ ンピュートインテンシブなアプリケーションから粗通信・データインテンシブへの移 行が必要であり、近年のアプリケーションもこの考え方を取り入れたものが増えてい ます。結果、これを支えるミドルウェアも新しいパラダイムに即したものとなる必要 がありますが、前述の新しいパラダイム、特にデータインテンシブに対応する耐故障 機能は未だ成熟しておりません。このため、1) データインテンシブな演算に対応す る、耐故障性を備えたファイル管理機能、2) 同期通信をなるべく削減した、効率のよ いアプリケーション状態の冗長化を中心に耐故障機能の研究を行う予定です。また双 方とも、実際の計算環境に合わせるだけでなく、運用形態や、大規模・高性能化によ り適した計算環境の提案を意識し、今後の計算機技術の発展を見据えた上で、本セン ターの運営に寄与できればと考えております。 学部生を含め、12 年もの期間を東京工業大学に所属しており、他大学の慣習や雰囲 気とは無縁の状態で過ごしてまいりました。本センターに所属し一ヶ月が過ぎようと しておりますが、まだまだ不慣れで戸惑うことが多い状態です。皆様にはご迷惑をお かけすることが多いかと存じますが、なるべく早く本センター(と自分)にプラスと なる活躍ができる様、鋭意邁進してゆく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。 43 横手 靖彦(よこて やすひこ) 特任教授 スーパーコンピューティング研究部門 2010 年4 月1 日付けで情報基盤センタースーパーコンピュー ティング研究部門に着任しました横手靖彦です。担当領域は ディペンダブル組込み OS で、CREST「実用化を目指した組 込みシステム用ディペンダブル・オペレーティングシステム」 研究領域に参加しています。当該領域では DEOS センターと ともに各研究成果をフレームワークとしてまとめ上げ、企業に導入する活動をしてい ます。具体的な内容は領域 HP を参照していただくとして、ここでは前職と現職の話 をしたいと思います。 前職では、某電機メーカでもっぱら OS の開発を続けていました。複数の OS をス クラッチから開発していました。ロボットとか TV とかに搭載されていました。2000 年からは CELL プロセッサの OS を担当し、PS3 のシステムソフトウェアも担当しま した。CELL プロセッサを 200 個以上つなげたサーバシステムも構築し、商用 サービスに使われました。TOP500 になった Roadrunner のハイブリッド構成も、その サーバシステムがルーツです。Roadrunner との違いは、CELL プロセッサをアクセラ レータとしてのみ利用するのではなく、あくまで中心のプロセッサとして我々のサー バを構築したことです。 現職は、その PLAYSTATION のオリジナルメンバーが創立したベンチャーに CDO として参加しています。PS の本質はリアルタイム性の飽くなき追求であり、今度はそ の規模を人類未到の規模にまで広げようとしています。その為の超コンピュータを創 るのが現在の仕事です。スーパーコンピューティング研究部門の研究内容も非常に参 考になります。今年の年末からそのベールをはがしていこうと毎日が興奮状態です。 担当領域の性質上 DEOS センターにいることが多く、部屋にいる時間は少ないのです が、飲み会含む会合には出来るだけ参加したいと思います。皆様、どうぞよろしくお 願いいたします。 松野 裕(まつの ゆたか) 特任講師 スーパーコンピューティング研究部門 みなさん、こんにちは。2010 年 4 月より特任講師として着 任した松野と申します。2006 年 3 月に新領域創成科学研究科 基盤情報学専攻で博士を取得しました。指導教官は佐藤周行 先生で、大学院生の 5 年間、情報基盤センターにいました。 卒業後東北大学、大阪の産総研などで研究員をしていました。 産総研で JST CREST「実用化を目指した組込みシステム用ディペンタブル・オペレー 44 ティングシステム」(DEOS プロジェクト)に参加し、主に規格標準化活動に関わって いました。今回、同じ DEOS プロジェクトの石川裕センター長のチームに移籍するこ とになり、情報基盤センターに戻ってきました。 DEOS 各チームの若手で構成するコアチームにおいて、組込みシステムのディペン ダビリティに関する共同研究をしています。そこで近年ヨーロッパにおいて注目を集 めている Assurance Case というシステムの開発者などが、利害関係者にシステムの安 全性などを保障するための枠組みを導入し、それをコアチームのディペンダビリティ 研究と統合し、「D-Case」という枠組みを提案しています。D-Case は、2009 年 9 月 4 日の DEOS 中間成果発表会において紹介され、DEOS の中心的なテーマのひとつと して研究開発されることになり、私がリーダーを務めることになりました。 DEOS では近年の組込みシステムの問題に対処するためには、システムの利害関係 者間でシステムに関する合意形成を行い、利害関係者が協調して障害に対処すること が重要であると議論しています。D-Case はそのための枠組みとして研究しています。 情報基盤センターでは、とても楽しい学生生活が送れました。戻ってくることがで きてとてもうれしいです。頑張ろうと思います。特に、今やっていることと、スー パーコンピュータをうまく結び付けられたらなと思っています。何卒よろしくお願い いたします。 山本 啓二(やまもと けいじ) 特任助教 スーパーコンピューティング研究部門 2010 年 5 月 1 日付で情報基盤センタースーパーコンピュー ティング研究部門の特任助教に着任しました山本啓二です。 研究分野はシステムソフトウェアで、 「シームレス高生産・高 性能プログラミング環境」プロジェクトにて基盤ソフトウェ アやプログラミング環境について研究を行っています。 現在は、スーパーコンピューターへのジョブ投入を共通のインターフェースで可能 とするソフトウェアの研究開発を行っています。スパコンといっても各スパコン毎に 仕様が異なります。そのため、スパコンの利用者は各スパコンの利用方法を覚えなけ ればなりません。共通のインターフェースを用意すると、利用者の負担を減らすこと が可能です。今は一つのスパコンを使う場合が多いですが、将来、多数のスパコンを 使うことになるとインターフェースが共通であることは重要となってきます。情報基 盤センターの持つスパコン等を用いてシームレスな計算環境を構築すべく今後も研究 を進めていきたいと思います。 着任前は学生として実時間システムの研究開発を行っていました。プログラムの実 行時間を静的に予測し、デッドラインを満たすかを検証するシステムです。この時は コンパイラを主に開発していました。私自身、ネットワークやファイルシステム等の OS をも含めた基盤ソフトウェアに興味があります。将来的にスパコンの OS やネット 45 ワークやファイルシステムをどのようにするのかというのも挑戦的な課題です。 情報基盤センターでの勤務は新しいことが多く不慣れな点もありますが、皆様どう ぞよろしくお願いいたします。 山内 久典(やまうち ひさのり) 学術支援専門職員 スーパーコンピューティング研究部門 5 月 1 日付でスーパーコンピューティング研究部門に採用 された山内です。 私の担当は、「先端的大規模計算利用サービス」の共同利 用促進リエゾンとして、将来スパコン・HPC ユーザとなる企 業顧客開拓や需要の掘起しです。 前職は、国産コンピュータメーカにて各種サーバ・WS、ミドルソフト等の製品計画・ マーケテイングに長年従事し、その後のソフト子会社では研究所開発の高位 LSI 設計 ツールの外販事業の立上げを担当しました。 私と HPC 事業との関わりは、10 年前の並列分散型ソフト「Score」 (エスコア)との 出会いが原点で、Score を担いで社内で初めて PC-Cluster 事業を立上げたことです。当 時、筑波の研究所において PC サーバでの大規模実証実験で TOP500 36 位(クラス タでは 3 位)を達成したこと、また我が国で PC-Cluster 市場を立上げる機構「PC クラ スタコンソーシアム」構想に関与できたこと、さらに我が国最初の HPC 向け Blade 型 サーバの投入と Bio-Grid, Campus-Grid の事例で「日経新製品・サービス優秀賞」を受 賞したことは、プロダクトマーケッタ冥利に尽きました。 この当時面識をもった業界の関係者(研究者、ISV ベンダ、企業関係者等)が今の 私の財産であり、現在昔の名刺を伝手に業界情報を up-date している最中です。また、 先日、北海道から九州まで各大学の情報基盤センターを駆け足ですが訪問しましたが、 本学情報基盤センターの役割と期待の大きさを改めて認識した次第です。 私の役目は、企業と大学機関との違いは認識しつつ、余り囚われすぎず新しい視点 で実行してみる事、と理解しています。宜しくお願い致します。 46 根岸 茂(ねぎし しげる) 事務長 2010 年 4 月 1 日付けにて情報基盤センター事務長に就任し ました根岸 茂と申します。 私は、1970 年 4 月東京大学に奉職以来、一貫として庶務・ 人事系の職務に従事し、大学入試センター、日本学術振興会 の 2 機関を挟んで学内各部局に勤務して参りましたが、満 50 歳のとき、大学職員であった証しとして、大学でなくては経 験のできない学生系の仕事を希望し、職員生活最後の 10 年を学生支援に従事するつも りでおりました。 その中で、当センターの前身である「大型計算機センター」時代に 4 年間ほど庶務 係員として在職しておりました。現在の建物が新築され、当時の新システムが稼働し た直後の 1975 年 4 月でした。当時は、パンチカードを小脇に抱えた多くの利用者でセ ンター内はにぎわっており、現在の様子には少し寂しい気もいたしますが、改めて計 算機の目覚ましい発展に驚いております。 その後、1999 年 4 月には、教育用計算機センターと附属図書館の一部との改組によ り、「情報基盤センター」として発足、昨年で 10 周年との事ですが、附属図書館にも 勤務しており「文献情報センター」(図書館内)の発足にも関わっておりました。 このたびは縁あって二度目の勤務となりますが、今回は私にとって残された時間も 限られております。 日本の、世界の科学技術の発展に向けて、ますます重要な役割を果たさなければな らない情報基盤センターの今後の発展のため、事務部一丸となって最大限の力を発揮 できるよう、ともに努力いたす所存でありますので、ご指導・ご協力のほどよろしく お願い申し上げます。 後藤 和彦(ごとう かずひこ) 専門職員(総務担当) 2010 年 7 月 1 日付けで、人間文化研究機構国文学研究資料館人事係から異動となり、 情報基盤センター専門職員(総務担当)を拝命いたしました、後藤と申します。 前勤務地は、国内外に所蔵されている日本文学及び関連資料の専門的な調査研究と、 撮影・原本により収集等や日本文学及び関連分野の研究基盤整備等を行っている人間 文化研究機構国文学研究資料館という機関で人事関係業務を担当しておりました。 今回、情報メディア教育や図書電子化機能の高度化推進、また、超高性能計算サー ビスを学内外に提供等している情報基盤センターという前機関と全く異なる役割・活 動を担う機関であり、また、総務担当ということでまだまだ戸惑うことが多い日々で す。 2010 年 4 月から学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点の中核機関として新た 47 な活動も開始され、諸々の面で微力ながらもお役に立ちたいと考えておりますが、ま だまだ皆様にご迷惑をおかけしているところです。 1 日も早く業務や職場環境に慣れ、皆様に信頼されるよう努力していく所存であり ますので、よろしくお願いいたします。 中田 幸夫(なかた ゆきお) 総務係 4 月 1 日付けで再雇用職員として総務係に採用になりました。よろしくお願いいた します。 3 月までは柏キャンパスで 3 センター(気候システム研究センター(4 月から大気海 洋研究所) ・人工物工学研究センター・空間情報科学研究センター)の総務関係の職務 に就いておりました。センター関係の職務は、保健センター・高温プラズマ研究セン ター(現新領域創成科学研究科)と合わせると 6 つ目となります。 総務係では主に共済組合関係及び雇用保険の事務を担当いたします。経験はありま せんが、出来る限りは頑張りたいと思っております。 期限付きではありますが、健康な内は職務を続けたいと思いますのでよろしくお願 いいたします。 高橋 朝一(たかはし ともかず) 研究支援係 2010 年 4 月 1 日付で研究支援係に配属になりました高橋朝一と申します。 情報基盤センターに配属される前は、3 年 9 ヶ月の間、柏地区事務部新領域担当課 予算・決算係で働いておりました。係名のとおり、予算や決算に関わる業務をしてお り、私は主に月次決算や振替伝票の起票を担当しておりました。 柏キャンパスに配属された当時は、キャンパスも今ほど整備されておらず、駅前も これといった施設が何もなく大変なところに来てしまった、と思いましたが、キャン パスや街が日に日に発展していく様を体験できたのは、本郷や駒場ではできない、い い体験ができたと思っています。 今回、外部資金系の業務は初めてなので、至らない点があり、ご迷惑をかけること もあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 48 北郷 明子(きたごう あきこ) 用度係 2010 年 6 月 28 日付けで、用度係に事務補佐員として採用されました北郷と申します。 これまでは、民間や官公庁で健康保険業務や受付業務などに携わってまいりました。 情報基盤センターでのお仕事は、今までの経験とは違う業務内容のため、用語を知る ところから始まりました。 生活面においても、今まで住んでいた北海道との環境や気候の違いなどに驚いてば かりいましたが、ようやく慣れてきました。北海道にいた頃から、通信制の学校でド イツ方面の勉強をのんびりとしており、現在も継続しています。色々な事を並行して 進めていかなくてはならない状況ですが、早く仕事を覚えてご迷惑をおかけしないよ うに頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 小川 大典(おがわ だいすけ) システム管理係専門職員 スーパーコンピューティング部門 2010 年 4 月 1 日付けで、システム管理係専門職員に着任しました小川と申します。 前職は、地図上では近い上野にあります、国立文化財機構東京国立博物館学芸企画部博物 館情報課情報管理室(おお、長い)で、業務用システム、および来館者用コンピュータの 管理と、職員からのコンピュータに関する質問、要望への対応業務をしていました。 それ までは 、東 京大学情報基盤センター情報メディア教育部門で、電子教材関係の業 務、遠隔講義・会議システムの管理・運用、教育用計算機システムの管理・運用等に約 11 年もの長い間携わってきました。 この度、初めてスーパーコンピュータの業務に就くことになりました。利用者の 皆様のお役に立てるよう尽力して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。 髙橋 陽子(たかはし ようこ) システム管理係 スーパーコンピューティング部門 2010 年 4 月 1 日に事務補佐員として採用されました、髙橋陽子と申します。 前職は都市再生機構(UR 都市機構)にて、工事・コンサルタント業務の発注台帳 およびデータの管理などを行っていました。システム管理係では主に、スーパーコン ピューティング部門の Web ページの作成や更新を担当しています。 初めて携わる仕事で最初は不安でしたが、周りの方に助けて頂き、だいぶ仕事に慣れ てきました。皆様に安心して仕事を任せてもらえるように頑張りますので、どうぞよろ しくお願いいたします。 49 問い合わせ先 情報基盤センタートップページ 本センターのサービスに関するご相談 http://www.itc.u-tokyo.ac.jp/ concierge@itc.u-tokyo.ac.jp 情報メディア教育部門 http://media.itc.u-tokyo.ac.jp/ 教育用計算機システム (ECCS) http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/ ecc-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23004(情報教育支援係) 駒場 46140(情報リテラシー教育支援係) 学内向けメールサーバ代行サービス (MailHosting) http://mh-d.ecc.u-tokyo.ac.jp/ mailhosting-support@itc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23004(情報教育支援係) 駒場 46140(情報リテラシー教育支援係) 学内向け Web サーバ代行サービス (WEB PARK) http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/ park-support@itc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23002(電子教材係) 学内向け DNS サーバ代行サービス (DNS Hosting) http://dh.ecc.u-tokyo.ac.jp/ dh-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23004(情報教育支援係) 駒場 46140(情報リテラシー教育支援係) 教材作成支援サービス http://elearn.itc.u-tokyo.ac.jp/ elearn-support@itc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23002 駒場 44403(電子教材係) 遠隔講義・会議システム http://elearn.itc.u-tokyo.ac.jp/ DistEdu-support@itc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23002 駒場 44403(電子教材係) 学習管理システム (CFIVE) http://cfive.ecc.u-tokyo.ac.jp/ c5-support@mm.itc.u-tokyo.ac.jp 内線:駒場 44402(電子教材係) 講義用 WWW サーバ http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/ ecc-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23004(情報教育支援係) 駒場 46140(情報リテラシー教育支援係) 携帯端末接続環境 http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/system/mobile.html ecc-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23004(情報教育支援係) 駒場 46140(情報リテラシー教育支援係) 部局導入有線・無線 LAN http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/system/mobile.html ecc-support@ecc.u-tokyo.ac.jp 内線:本郷 23004(情報教育支援係) 駒場 46140(情報リテラシー教育支援係) 50 図書館電子化部門 http://www.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/ kiban-dl@mm.itc.u-tokyo.ac.jp GACoS http://www.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/gacos/ literacy@lib.u-tokyo.ac.jp 内線:22649(学術情報リテラシー係) 東京大学 OPAC (オンライン蔵書目録データベース) https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/ 携帯端末版 http://libsv.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/iecats/ ・利用関係 https://libsv.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/ask/ 内線:22649(学術情報リテラシー係) ・システム障害等 syskan@lib.u-tokyo.ac.jp 内線:22614(図書館システム係) 電子ジャーナルの利用 http://vs2ga4mq9g.search.serialssolutions.com/ https://libsv.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/ask/ 内線:22728(デジタル・ライブラリ係) 東京大学学術機関リポジトリ http://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/ digilib@lib.u-tokyo.ac.jp 内線:22728(デジタル・ライブラリ係) 東京大学学位論文データベース http://gazo.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/gakui/ digilib@lib.u-tokyo.ac.jp 内線:22728(デジタル・ライブラリ係) 情報検索ガイダンス・出張講習会 literacy@lib.u-tokyo.ac.jp 内線:22649(学術情報リテラシー係) Litetopi(メールマガジン) literacy@lib.u-tokyo.ac.jp 内線:22649(学術情報リテラシー係) 51 ネットワーク部門 https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/ UTnet 基幹ネットワーク https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/ ・一般 nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp 内線:22750 03-5841-2750(ネットワーク係) ・申込み手続き request@nc.u-tokyo.ac.jp 内線:22750(ネットワーク係) ・通信障害 nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp 内線:22748 03-5841-2748(ネットワーク係) ネットワークセキュリティ・コンピュータウイルス対策 https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/security/ ut-security@nc.u-tokyo.ac.jp 内線:22711(分散システムセキュリティ支援係) 学内ソフトウェアライセンス https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/software-license/ software-license@itc.u-tokyo.ac.jp 内線:22711(分散システムセキュリティ支援係) メール管理者向け迷惑メール対策サービス https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/security/antispam/ antispam-support@nc.u-tokyo.ac.jp 内線:22711(分散システムセキュリティ支援係) 無線 LAN サービス https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/wlan/wlan.html nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp DNS スレーブサーバ(部局ネットワーク管理者向け) nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp NTP サービス nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp サーバハウジングサービス https://www.nc.u-tokyo.ac.jp/riyou/housing/housing.html nocstaff@nc.u-tokyo.ac.jp 52 スーパーコンピューティング部門 http://www.cc.u-tokyo.ac.jp/ http://www.cc.u-tokyo.ac.jp/service/reference.html スーパーコンピューターシステム ・利用申込み関係、手引き等請求 uketsuke@cc.u-tokyo.ac.jp 内線:22717, 82717 03-5841-2717(研究支援係) ・プログラム相談、システム利用に関する質問 soudan@cc.u-tokyo.ac.jp 内線:22712(システム運用係) 22713(システム管理係) ・システムに関する要望・提案 voice@cc.u-tokyo.ac.jp 内線:22712(システム運用係) 22713(システム管理係) PKI プロジェクト http://www.pki.itc.u-tokyo.ac.jp/ pki-info@itc.u-tokyo.ac.jp パブリックサーバ証明書 http://www.pki.itc.u-tokyo.ac.jp/cerpj/ PublicServerCertificates@itc.u-tokyo.ac.jp SSL-VPN Gateway サービス http://www.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/sslvpn/service.html sslvpn-soudan@itc.u-tokyo.ac.jp 53 ��������������� ������� L��� ���.�� �����.9) 編 集・発 行 東京大学情報基盤センター広報誌委員会 編 集 長:柴山 悦哉 編集委員:関谷 貴之、吉田 稔、関谷 勇司、鴨志田 良和、佐藤 周行、 岩崎 直樹、永岡 陽香 ������������ Information Technology Center, The University of Tokyo 〒113-8658 東京都文京区弥生2-11-16 TEL:03-5841-2710 FAX:03-5841-2708(G3)
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