市内主要河川水生生物調査結果 市内主要河川水生生物調査結果 今 川

市内主要河川水生生物調査結果
(1) 調査目的
継続的に水生生物を調査し、河川水質の経年変化を追跡する。
(2) 調査方法
河川の中央部で川底の石をすくい取り、調査対象の水生指標生物の種類および数量を調査する。(判
定方法は、環境省の水質階級と指標生物の関係による。)
(3) 調査結果
① 今川・・・上流 : ヘビトンボ・サワガニなどが見られ例年通り「きれいな水」に分類される。
前年度多かった流量は本年度落ち着き、CODが幾分上がり気味である。
下流 : イシマキガイが多く見られ「少しきたない水」に分類される。
前年度に比べ流量は落ち着き、水温の影響かDOが上昇傾向である。
今 川 上 流
今 川 下 流
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
ヘビトンボ
サワガニ
種類
3
6
水温(℃)
23.5
19.0
PH
7.9
8.2
COD(mg/L)
4.3
2.4
流量(m3/分)
5.6
8.3
DO(mg/L)
9.8
9.7
水質階級
きれいな水
きれいな水
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
イシマキガイ
イシマキガイ
種類
2
4
水温(℃)
24.0
21.0
PH
7.2
7.4
COD(mg/L)
2.4
2.1
流量(m3/分)
16.2
23.4
DO(mg/L)
9.2
8.8
水質階級
少し汚い水
少し汚い水
出現した指標生物
出現した指標生物
8 月 10 日
今 川 河 口
出現した指標生物
最多生物
-
種類
-
9 月 27 日
水温(℃)
27.5
20.0
PH
7.2
7.3
COD(mg/L)
2.9
2.4
DO(mg/L)
7.7
8.4
水質階級
-
流量(m3/分)
② 神座川・・・ヒラタドロムシなどが見られ水質階級は「少し汚い水」に分類される。
どの項目も昨年に比べ大きな変化はなく、例年並みの推移であるが9月は時期が遅かっ
たこともあり水温が低めである。
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
ヒラタドロムシ
ヒラタドロムシ
種類
3
4
水温(℃)
26.0
20.0
PH
7.4
7.6
COD(mg/L)
3.9
3.0
流量(m3/分)
9.1
7.1
DO(mg/L)
10.0
9.3
水質階級
少し汚い水
少し汚い水
出現した指標生物
神 座 川
③ 小俣川・・・ヒル類やスジエビが見られ「汚い水」と「少し汚い水」に分類される。
9月には流量の影響か水質階級の改善が見られるが、CODは悪化傾向である。
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
ヒル類
スジエビ
種類
1
2
水温(℃)
24.0
21.0
PH
6.8
6.8
COD(mg/L)
4.8
5.9
流量(m3/分)
9.8
14.8
DO(mg/L)
8.3
8.3
水質階級
汚い水
少し汚い水
出現した指標生物
小 俣 川
④ 太田川・・・イシマキガイがいる事から「少し汚い水」に分類される。
8月の下流では水温、PH共高い値であるが、DOも高く特別なケースと言える。
太 田 川 下 流
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
イシマキガイ
-
種類
2
-
水温(℃)
27.5
20.0
PH
8.1
7.4
COD(mg/L)
4.8
3.5
流量(m3/分)
17.6
-
DO(mg/L)
12.0
8.3
水質階級
少し汚い水
-
8 月 10 日
9 月 27 日
出現した指標生物
太 田 川 河 口
出現した指標生物
最多生物
-
種類
-
水温(℃)
28
19
PH
7.1
7.3
COD(mg/L)
5.4
3.4
流量(m3/分)
-
DO(mg/L)
5.5
水質階級
-
8.0
⑤ 梅田川・・・上流 : ヒル類が見られ、「汚い水」に分類される。
流量は昨年より多くなっているが、PHが上昇傾向にある。
下流 : ヒル類が見られ上流同様、「汚い水」に分類される。
8月のCODが記録的に高いがDOも例年比で高い値であり特異な結果である。
梅 田 川 上 流
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
ヒル類
ヒル類
種類
4
4
水温(℃)
33.0
25.0
PH
8.5
8.3
COD(mg/L)
6.3
3.7
流量(m3/分)
1.6
3.4
DO(mg/L)
8.2
8.7
水質階級
汚い水
汚い水
出現した指標生物
梅 田 川 下 流
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
-
ヒル類
種類
-
3
水温(℃)
31.0
25.0
PH
7.5
7.2
COD(mg/L)
17.0
6.0
流量(m3/分)
2.3
2.9
DO(mg/L)
9.8
6.8
水質階級
-
汚い水
出現した指標生物
⑥ 笠子川 ・・・西笠子川について『汚い水』と『大変汚い水』に分類されるが昨年大変悪化した COD は
例年の水準に戻っている。
西 笠 子 川
笠 子 川 中 流
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
ミズムシ
アメリカザリガニ
種類
1
4
水温(℃)
30.0
23.0
PH
7.3
7.6
COD(mg/L)
8.6
6.5
流量(m3/分)
1.5
2.1
DO(mg/L)
8.0
7.9
水質階級
汚い水
大変汚い水
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
-
-
種類
-
-
水温(℃)
32.0
25.0
PH
8.4
7.9
COD(mg/L)
5.3
6.1
流量(m3/分)
-
-
DO(mg/L)
11.0
7.8
水質階級
-
-
出現した指標生物
出現した指標生物
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
-
-
種類
-
-
水温(℃)
30.5
20.5
PH
7.0
6.8
COD(mg/L)
4.9
5.1
流量(m3/分)
-
DO(mg/L)
5.2
水質階級
-
出現した指標生物
笠子川河口
7.1
梅田境川合流点
8 月 10 日
9 月 27 日
最多生物
-
-
種類
-
-
水温(℃)
32.0
25.0
PH
8.5
7.6
COD(mg/L)
8.4
6.1
流量(m3/分)
-
-
DO(mg/L)
9.2
8.3
水質階級
-
-
出現した指標生物
(4) まとめ
出現
(平均)
DO
(平均)
前年比
(平均)
流量
前年比
(平均)
COD
前年比
(平均)
PH
前年比
水温
前年比
種類
前年比
水質階級
前年比
河川名
(平均)
きれいな水
4.5
21.3
8.1
下流
少し汚い水
3.0
22.5
7.3
神座川
少し汚い水
3.5
23.0
7.5
小俣川
汚い水
1.5
22.5
6.8
太田川
少し汚い水
2.0
23.8
7.8
梅田川
上流
汚い水
4.0
29.0
下流
汚い水
3.0
笠子川
上流
大変汚い水
2.5
中流
-
今川
上流
太田川水系
-
-
-
3.4
7.0
9.8
-
2.3
19.8
9.0
-
3.5
8.1
9.7
5.4
12.3
8.3
-
4.15
17.6
10.2
8.4
-
5.0
2.5
8.5
28.0
7.4
-
11.5
2.6
8.3
26.5
7.5
-
7.6
1.8
8.0
28.5
8.2
-
5.9
-
-
9.4
(4) 考察
① 水生生物による河川の水質判定
本年度は、すべての河川で前年度と同じ水質階級に落ち着いた。ただし小俣川は 8 月より9月が
良く笠子川上流では9月より8月が良い結果となった。出現種類においては前年度より増える傾向
となった。
② 河川の水温
猛暑であった昨年と比較するとすべての箇所で下降傾向であった。特に神座川と太田川では大
きく下がった。
③ 河川の PH
昨年 pH 計の故障により、測定ができない箇所が多かった為一概には言えないが大きな変動な
いと思われる。
④ 河川の COD
昨年では、笠子川上流が特に高い値であったが、本年度は落ち着いた値となった、代わりに本
年度は、梅田川下流や小俣川が高い値となった。特に 8 月の梅田川下流は著しく高い値であるが
このときのDOが高い事から特異な状態である。