この 洗礼の恵みと喜び ねらい 礼拝の場で、イエスはわたしたちの主であるとの信仰を公に告白する セッションの 洗礼とはいったい何でしょう? こと。神の子になること。神の家族である教会の一員になること。罪を 洗い清めていただくこと。死が訪れても滅ぼされない新しい命に生まれ 変わること。聖霊を受けること。聖餐の食卓にあずかるようになること。 「小さなキリスト」となること。ほかの人たちとは異なる人生の旅を始 めること。 ……まだまだ、いくらでも洗礼の恵み、洗礼の喜びを数え上げていく ことができるでしょう。 ですから、志願者といっしょに、志願者がこれから受ける洗礼(堅信 の場合であれば、すでに受けた洗礼)について学ぶときには、大きな宝 の蔵の戸口に立つ思いで、うれしいプレゼントでいっぱいのサンタクロ ースの袋を広げる思いで、始めましょう。 「わたしたちの主イエス・キリストの父である神が、ほめたたえられ ますように。神は豊かな憐れみにより、わたしたちを新たに生まれさせ、 死者の中からのイエス・キリストの復活によって、生き生きとした希望 けが を与え、また、あなたがたのために天に蓄えられている、朽ちず、汚れ ず、しぼまない財産を受け継ぐ者としてくださいました。」 (Ⅰペトロ 1・3 4) 洗礼の恵みは膨大です。一生かかっても味わい尽くすことができませ ん。洗礼から始まるわたしたちの旅がついに天にいたって、ようやくそ のすべてを知ることができるほど、洗礼の恵みは豊かな財産なのです。 しかし同時に、洗礼の恵みは、どこか遠くにあるものではありません。 洗礼とは、すでに存在している洗礼を受けた神の民、つまり、教会に加 えられることであるからです。 たた 志願者は、幼い頃から、教会に湛えられている恵みをすでに知ってい ることでしょう。教会は、日本の社会のほかの場所では見いだせないよ うな不思議な集団です。洗礼について学ぶとは、教会という不思議な群 れが引き継いできた不思議な恵みを学ぶこと、志願者がすでに体験して いる恵みに名前を与えることでもあります。 15
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