平成27年度 「枝高の風」8月号 巻頭言 ブルキナファソってどこ? ブルキナファソで野球? 校長 林 正憲 ◆7月8日、富良野市のパン屋さん Boulangerie Lafi(ブランジュリー ラフィ)経営者兼JICA北海道国際協力推進員 の出合祐太さんの講演「アフリカから学ぶ夢のかなえ方」がありました。 私は、ブルキナファソで野球を教えている人がいるなんて思ってもみませんでした。ブルキナファソの人に会 う日が来るとも思っていませんでした。三笠山展望閣と千畳岩に案内しましたが、彼らは人生で初めて見る海に 感動していました。野球部の練習に参加し「こんなにきれいで大きなグラウンドで野球をしたことはない」と喜 んでいました。 彼らを見ながら「識字率が 21.8%、一日 100 円以下で生活するブルキナファソで夢をもつことと、枝幸で夢を もつことは違うのだろうな」と思いをめぐらせていました。 出合さんの講演で印象に残ったのは「何を目指しているのか」という問いかけです。 「何を目指しているのか」 、明確に即答できなくても、私たちはどこかへ向かっているのだと思います。昨日 から今日へ、今日から明日へと時間が流れていき、どこかへたどり着くのだと思います。 そして、どこかへ向かっていくのであれば、惰性で流されるのではなく、自分の頭で「何を、そして、なぜ目 指すのか」を考え、自主的に向かっていく方がよいと思います。 そして、私たちはゼロからではなく、自分が持っている知識・情報やこれまでの経験に基づいて考えます。 どういう知識・情報や経験を持っているかが、鍵を握っています。 夏休みです。本やテレビ、映画、新聞、人との出会いを通して、新しい知識を手に入れてください。何か新し いことにもチャレンジし、経験を豊かにしてください。 休み中は、先生の問いかけはありません。 「今日はどういう一日だったのか」 「今、私は何を目指しているの か、私はどこへ向かっているのか」 「自分にプラスになることができたか」と自問自答し、日々の振り返りをし ながら、充実した生活を送って欲しいと思います。 ◆保護者の皆様、地域の皆様、本校の学校PRポスターを町のどこかでご覧になっていただけたでしょうか。ま た、精力的に更新中のホームページを見る機会がありますでしょうか。 今年度も、四月以降、多くの期待と励ましのお言葉をありがとうございます。 「変化の激しい時代」と言われて久しいですが、今は、本当に政治、経済の変化が激しく、 「18歳選挙権」 のように法も変わります。 「資本主義の終焉」や「地方消滅」をテーマにした本がベストセラーになり、国の教 育再生実行会議の提言を受け、現在の中学一年生から大学入試も劇的に変わります。また「小学校に入学した人 の65%は、今は存在しない職に就くだろう」とも言われています。 枝幸町には「やさしさと活気あふれるふるさと枝幸の未来を切り拓く人になりましょう」という教育目標があ りますが、学校が子どもたちを鍛え、可能性を引き出し、変化に対応し生きる力を身につけさせなければ、枝幸 町の未来に活気はないと思います。学校教育の責任に身が引き締まる思いです。 枝幸高校は道立高校ですが、私は、町になくてはならない学校だと思っています。 「もっと学力をつけてほし い」 「枝幸町に貢献する人材を育ててほしい」そうした皆様の声に応えることができるよう、教育的愛情をもっ て生徒を厳しく、そして手厚く指導することが本校の使命だと思っております。 今後ともご理解とご協力をよろしくお願いします。
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