Nikon 80-200mm zoom の全レンズ除去 1)初めに Borg 対物レンズと Nikon カメラを使い、セミオートフォーカス化する際に、テレコン バーター(TC-16A)のフランジにあるマイクロ電子端子を改造したものが使われていま す。このシステムでは、撮影した画像が、ハイキーとなったりする場合がありました。こ の原因としては、改造 TC-16A に原因があり、単にマウントにあるマイクロ電子端子の位 置を変えるだけでは、F1 情報のみがカメラ本体に渡り、カメラ側の露出補正巾だけでは、 調整しきれない為で、その結果、ハイキーとなると云われています。この問題を解消する ため、TC-16A 内部の半導体回路を改造して、カメラ本体に F4 情報が渡るようにする事 でこの問題を回避できるようになります。この処理により、露出補正範囲が広げられ、Borg 等のレンズを使用しても、実用上の問題を無く使用出来るようになります。こうした改造 を行った TC-16A を使い、更に利便性を高める為に、私の場合、Nikon 80-200mm zoom の全レンズ除去し、この zoom 筒を利用して Borg AF 化システムを作りました。 以下、ズームレンズからの全レンズの除去について以下に記します。 2)Zoom レンズ内からの全レンズ除去 この zoom からの全レンズの除去は、比較的容易でした。以下、その方法について、記 載しました。 写真1および2は用いた Nikon 80-200 zoom レンズです。 写真 1 写真2 全レンズの除去開始 このレンズの前側に有るレンズを蟹目レンチで外します(写真3)。 写真3 写真4 写真4は最前面にあるレンズを除去した後の姿です。 写真5 写真6 写真5 2 枚目のレンズを外すためにレンチを使います 写真7 3 枚目のレンズを除去しました 2 枚目のレンズを取り外した姿 写真8 外したレンズ群です 続いて、後部レンズ群を除去します。 写真9 後部のプラ枠を取り除いた姿 写真10 最後部のレンズを取り除きました。 更に、奥にあるレンズを取り除きます。 写真11 全てのレンズを取り除いた状態。 写真12 写真11では、全てのレンズを取り除いた後、その奥に絞りの存在を確認できます。 写真12は後部フランジ内に黒色プラスチック枠を取り付けた姿で、これで、本ズームリングの改造は終 了となります。 3)Borg システムへの取り付け方法 続いて、この zoom 筒を Borg80φ鏡筒に取り付けるための接続リング(Borg [73001])を筒のズー ムリング位置に取り付けます。取り付けに際しては、筒の外径(72mm)と、[73001]の内径(74mm)が 隙間無く均一に填め込むため、1mm 厚、巾 1cm のアルミ板を挿入します。この状態で固定するため に、マイクロネジ用の孔をドリルで前もって開け、ダイスでネジ切りをしておきます。 ここで、マイクロネジを締めた際、完全に[73001]のネジ山の中に隠れるようにし、[73001]のネジ山 は、Borg 80φ鏡筒が円滑にねじ込みが可能な状態に、小さい目立てヤスリで調整しておきます(写真 13) 。 写真13 この状態で Borg 80φ鏡筒を取り付け(ネジ未挿入) 、zoom 先端と鏡筒面が完全に平行させるよう に、[73001]の取り付け位置を調整し(写真14) 、エポキシ樹脂で 3 ヶ所程度、予備的に固定します。 写真14 写真15 写真16 写真15は[73001]の取り付け位置の調整を終えたズーム筒にクローズアップレンズと TC-16A を取り 付けた状態です。続く、写真16は写真15に Borg システムに組み込むための 80φ鏡筒を取り付け、 その端には、Borg のドロチューブへ直接取り付けられる遊馬製作所製の特注リングを取り付けた状態 で示しています。組み立てたシステムで、試写し、納得できる画像が得られたなら、システムを解体 し、[73001]にネジを付け、締め込みます(ネジの先端は、[73001]のネジ山に隠れる状態にします) 。 写真17は Nikon カメラにこのシステムを接続した状態を示しました。 写真17 写真18は Borg101ED を使ったシステム全体の姿です。 写真18 4)後書き ここで使用しているテレコンは改造テレコンで、F4 情報がカメラ本体に渡るように改造したものを つかっています。TC-16の改造については、3 月 27 日に開示させて頂いていますが、このテレコンバ ーター内の半導体電子回路についての改造は、一般的には困難と思われ、その部分は割愛させて頂い ています。 (参照;http://taka0524.blog111.fc2.com/blog-category-17.html) ここで、Nikon 80-200 筒から全レンズを除去し、TC-16A を用いず、通常のテレコンバーターを使用 したシステムでは M、A、S、P 等が、ダイヤル設定で可能になり、撮影の利便性の向上が見られます。 以上、本資料を参考して改造を試行される方は、発生する如何なる問題についても、自己責任に帰属 する事を記載させて戴きます。
© Copyright 2024 Paperzz