助成年度:平成 13 年度 [所属] [役職] [氏名] 千葉大学 園芸学部 教授 大室 幹雄 (他計 14 名) [課題] 大都市臨海部の産業施設移転跡地における自然環境の創出と 活用に関する総合的研究 [内容] 日本の産業構造の変革に伴い、大都市臨海部では大規模な産業施設の移転跡地が発生しつつある。本研究 では、これらの土地に新たな自然環境を創出するための方途をさぐるべく、緑地環境研究、都市計画、建築、 環境政策を含む多様な学問領域の専門者による研究チームを結成し、学際的な方法論によって総合的・計画 的な検討を行った。その結果、1)自然環境の地域固有性と自然享受の方法に関する理解が深まり、臨海部に 創出される自然環境と人の生活行為のあるべき関係について有意な示唆を与えることができた。2)臨海部に 存在する産業施設移転跡地等の土地再生に関わる環境情報を収集できた。さらに、3)臨海部のエコトーン再 生のための技術的指針として、臨海部のハビタットと群集の関係を整理し、浜辺~干潟から内陸へと続くエ コトーンの適切なマネージメント法について検討・提言することが可能となった。4)これら成果をまとめる ことにより、産業施設移転跡地の開発プログラムと環境管理に関するデザインモデルを提案した。5)創出さ れる基盤的な自然環境の多様性を獲得していくための都市開発のプログラムとプロセスを、土地利用のパタ ーンとその経時的な変容というかたちで提示し、実現のための制度的な枠組みや環境管理の指針を提案した。
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