ボールねじの選定方法 2 〔技術計算〕 無負荷の場合 P LL (N・cm)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑤ 2π − K=0.05( tanβ) T P= K ただし (N) PL : 予圧荷重 L : ボールねじのリード (cm) K : 内部摩擦係数 β :リード角 L β≒tan−1 πD D : ねじ軸外径 ( ●モータ出力軸にかかる総トルク 総トルクは式⑥、 ⑦の和で求められます。 ( 2πPLη +T (3P3P−P))ZZ T M= T 1+T 2= L P L 2π N ×10−3 60t (N・cm)・・・・・・・・・・・・・・ ⑩ 1 2 +J M 3 ただし TM : モータ出力軸にかかる総トルク (N・cm) T1 : 定速時の駆動トルク (N・cm) (N・cm) T2 : 加速時の駆動トルク ) 2 g 駆動モータの選定 1.トルク実効値のチェック 2.加速時定数のチェック 3.過負荷特性、起動・停止のくり返しに対するモータ過熱許容値のチェックを し余裕がある事が必要です。 許 容 回 転 数 (min–1) L P L ピニオンJ 1 Z1 1 2 モータ 2801 6 5 4 (N・cm)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑥ 105 8 6 5 4 3 10 2 1.5 10 2 1.5 10 2 8 10 8 6 5 φ80 φ100 3 1650 10 6 5 4 3 3 2 3 1.5 2 10 2 8 102 8 6 5 4 3 6 5 4 1.5 3 ねじ軸外径(㎜) min –1 8 6 5 4 6 5 4 例1.許容回転数の求め方 ねじ軸外径40mmのボールねじを支持間距離 2000mmで固定−支持したときの許容回転数の 求め方 1.支持間距離2000mmからの垂線とねじ軸外径 40mmの線との交点を求める。 2.その交点の固定−支持における許容回転数 目盛の読み1650min–1が許容最高回転数とな ります。 φ15 φ20 φ25 φ32 φ40 φ50 φ63 1.5 3 1.5 φ10 2 3 8 2 1.5 2 3 10 固−自 固−固 固−支 10 2 1.5 2 支持方法 3 4 5 6 7 8 910 3 1.5 2 支持間距離(㎜) 3 4 5 6 7 例2.軸径の求め方 支持間距離1500mmで固定−支持したときに最 高回転数2000min–1を満足する軸径の求め方 1.支持間距離1500mmからの垂線と固定−支 持目盛の許容回転数2000min–1から支持間距 離に対し水平な線との交点を求める。 2.その交点より外側にある線の軸径32mmが最 高回転数2000min–1を満足する軸径となりま す。 許容軸方向荷重線図 10 2 3 1.5 8 10 4 8 2 10 5 8 6 5 4 (daN) 3 3 1.5 2 4 2 6 5 4 1.5 3 1.5 10 3 8 6 5 4 3 2 1.5 10 2 8 6 5 4 3 (参考) 1daN=10N≒1.02kgf 1.5 6 5 4 3 許 容 軸 方 向 荷 重 5 1.5 6 5 4 } J M= J 1+J 4 + ただし T2 : 加速時の駆動トルク (N・cm) (rad/s2) ω : モータ軸角加速度 N : モータ軸回転数 (min−1) (s) t : 加速時間 (kg・cm2) JM : モータにかかる慣性モーメント (kg・cm2) J1 :ピニオンの慣性モーメント J2 :ギヤの慣性モーメント (kg・cm2) (kg・cm2) J3 : ボールねじの慣性モーメント (kg・cm2) J4 : モータのロータ慣性モーメント J5 : 移動体の慣性モーメント (kg・cm2) (kg・cm2) J6 :カップリングの慣性モーメント (kg) M : テーブルおよびワークの質量 (cm) L : ボールねじのリード ボールねじ、 ギヤなど円筒体の慣性モーメント (J1∼J4、J6の算出) πγ J= D 4ℓ (kg・cm 2)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑨ 32 ただし D : 円筒体の外径 (cm) ℓ : 円筒体の長さ (cm) γ : 材料の比重 (kg/cm3) γ=7.8×10−3 L 2 J 5=M 2π (kg・cm2) ( ) 1.5 3 2πN ×10−3(N・cm)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑦ 60t 2 Z1 (J 2+J 3 ) + (J 5+J 6 ) (kg・cm 2)・・・・・・・・・・・ ⑧ Z2 ){ 2 3 6 5 4 ●モータ出力軸にかかる加速トルク 外部荷重に抗して加速駆動するのに必要なトルク。 ( 8 3 10 2 8 ただし P≦3PL T1 : 定速時の駆動トルク (N・cm) P : 軸方向外部荷重 (N) P=F+μMg F : 切削力によるスラスト反力 (N) M : テーブルおよびワークの質量 (kg) μ : 摺動面の摩擦係数 2 g : 重力加速度 (9.8m/s ) L : ボールねじのリード (cm) η : ボールねじ、 ギヤを含めた機械効率 TP : 予圧に起因する摩擦トルク (N・cm) 式⑤参照 PL : 予圧荷重 (N) Z1 :ピニオンの歯数 Z2 :ギヤの歯数 T 2= J Mω = J M 6 5 4 1.5 ギヤJ 2 Z2 ( 2πPLη +T (3P3P−P) ) ZZ 10 6 5 4 2 ●モータ出力軸にかかる定速トルク 外部荷重に抗して定速駆動するのに必要なトルク T 1= 4 8 W ボールねじJ 3 1.5 10 3 8 加工物 F 2 1.5 10 4 8 1.5 なお、 モータの仮選定後、 駆動モータを選定する場合次の条件を満足する必要があります。 1.モータの出力軸にかかる負荷トルクに対して余裕があること。 2.モータの出力軸にかかる慣性モーメントに対して所要のパルス速度で起動・ 停止ができること。 3.モータの出力軸にかかる慣性モーメントに対して所要の加速、減速時定数が 得られること。 テーブル 許容回転線図 5 10 8 2 10 φ40 例3.軸径の求め方 荷重作用点間距離2000mmで固定−支持して いるボールねじに軸方向最大荷重2400daNが 圧縮としてかかる場合の軸径の求め方 1.荷重作用点間距離2000mmからの垂線と固 定−支持目盛の許容軸方向荷重2400daNか ら荷重作用点間距離に対して水平な線との 交点を求める。 2.その交点より外側にある線の軸径40mm以上 を選定します。 φ32 φ25 6 5 4 1.5 10 4 8 6 5 4 3 6 5 4 3 1.5 2400daN 3 1.5 8 1.5 10 3 8 6 5 4 10 3 8 6 5 4 3 3 1.5 2 2 6 5 4 φ50 8 10 8 2 φ63 2 4 2 ねじ軸外径(mm) φ80 φ20 φ15 2 10 3 φ10 2 10 10 2 1.5 2 固-自 固-固 固-支 支-支 支持方法 e min–1=r/min=rpm 1daN=10N≒1.02kgf 3 4 5 6 7 8 9 10 3 1.5 2 3 4 5 6 7 荷重作用点間距離(mm) 2802
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