付けたい力 中 2 国語 単元名:情報を活用しよう「小さな労働者」 知識・理解力 竹園東中学校 教諭 飯田保奈 ICT 活用の ねらい 写真と文章とが相互に補い合って強いメッセージ性を表出する「フォトストーリー」とい う表現方法を学び,情報の効果的な発信の仕方を考えさせたいと考えた。写真を投影する 際にアビオを用いてスクリーンに集中させ、生徒全員がじっくりと写真から得られる情報 を考えられるようにした。生徒自身のフォトストーリー作りでは、デジタルカメラでテー マに沿った写真を撮影した。 ●●●実践内容及び考察●●● まず,写真だけを見て得られる情報を考えさせた。初 めに,小さな赤ちゃんの手を,大きな掌が包み込む写 真をアビオに投影して見せた。この写真から得られる 情報は何かと問いかけると, 「命の温かさ」 「愛情」等と いった主観的なものが大半を占めた。続いて,渋谷の スクランブル交差点を横断する人々の写真を見せると, 「混雑」 「雑踏」 「宣伝が多い」等,客観的な情報が多い ことが分かった。 生徒の作成したフォトストーリー このように,写真から得られる情報には,主観的な もの,客観的なものがあることをおさえた上で,教材 文である「小さな労働者」に紹介されているような, 危険な状況下で労働する児童の写真を見せた。写真家 ルイス・ハインが撮影した働く児童の姿からは,主観, 客観,両方の情報が得られることが分かった。そこに 文章が加わることによって,さらに客観的な情報量が 増え,受け手の主観を揺り動かす作品になることが分 かった。 また, 生徒自身にもフォトストーリー作りを行わせた。 デジタルカメラで撮影した写真を持ち寄り,そこに効 果的なタイトルと文章を組み合わて一つの作品に仕上 げた。 この学習を通して,写真と文章の相乗効果について 実感し,新たな表現方法を習得することができたので はないかと考える。 196 学 習 計 画 1 一枚の写真から何が伝わってくる かを話し合う。 ・アビオに投影された写真を見る。 ・伝わってきた情報を主観的なもの と客観的なものに分ける。 2 児童労働の実態を訴えたフォトス トーリーを読む。 ・アビオに投影された働く児童の写 真を見て,伝わってくることを話 し合う。 ・文章が加わるとどう変化するかを 話し合う。 3 フォトストーリーを作成する。 ・デジタルカメラで写真を撮影する。 ・効果的なタイトルと文章を考える。 4 フォトストーリーを紹介し合う。
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