月曜礼拝 2004年3月 黒田 禎一郎 「ルーマニア 」 “草は枯れ、花はしぼむ。だが、 私たちの神のことばは永遠に立つ。” イザヤ書40章8節 この2月、私はルーマニアを訪問しました。 通常、摂氏マイナス10数度の気温のは ずが、連日1~3度という気温でした。 私は雪と氷の心配もなく、7日間で延べ約12 00キロメートル走行し、 合計8回の集会でメッセージ奉仕をしました。訪問地はカル パチア山脈北西に位 置するシビウ(ヘルマンシュタット)市近郊です。 今回も多くの 知人・友人に再会し、親交を深めることができました。 中には約20年前に私に出会 ったという教会責任者もおられ、なつかしさを覚えました。 私が巡回奉仕を終え帰国 の途についた日、大雪となり気温はマイナス20度にも急下降しました。 とにかく守ら れた旅となりました。 ルーマニアは革命後、約15年の年月が経過しました。 ■ 今のルーマニア社会 私がオートペニー国際空港に到着し、まず気がついたことは空港設備の大きな変化 でした。外国資本の投入によって、今のルーマニア空港は玄関口から欧州諸空港と 変わらないような設備となりました。ブカレスト市内に入ると、公告看板が多く目に入り ます。かつてはそのそうな光景は一切見られなかっただけに、驚きさえ覚えました。私 は毎年のように現地教会を訪問していますが、今回はその変化が急速であることを 感じました。とにかく物価〔日常の食料や生活必需品など〕は欧州なみで(あるものは それ以上に高騰)、収入はドイツの平均月収の約10分の1です。税金額も中年層で 昨年度(2003年は約45,000円)は、前年度〔約15,000円〕の三倍にも高騰しまし た。ちなみに今のルーマニア人の平均収入は約15,000円です。街には物があふれ ていますが、ただ購入するお金がないのです。したがって残念ながら犯罪率が急騰し ています。ショピングセンターの駐車場でも物乞いをする親子が歩き、交差点で停車 した車のわずかな時間にも近寄り物乞いする人々がいます。そこには子供を育てら れない親が、子供を捨ててしまう現実があるます。孤児やストリートチルドレンが生ま れる社会的貧困があります。強者は生きられても弱者が、生きるに難しい国となって きました。 私はルーマニア社会を約25年間にわたり観察するなかで、冒頭の聖書のことばが思 い浮かばされます。変わらない聖書のことばの幸いです。あなたが真に信頼を寄せる のは、過ぎ去るものではなく聖書のことばではないでしょうか。 CopyrightⒸ2007 The Voice of Mission 1
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