国際ロータリー第2600地区ロータリー財団学友会

国際ロータリー第 2600 地区
【2006-2007 年度ロータリー財団国際親善奨学生】
目 次
1.ロータリーとは .......................................................................................................................................................... 2
2.ロータリー財団国際親善奨学金とは.............................................................................................................. 4
3.ロータリー財団学友会 .......................................................................................................................................... 5
4.留学準備..................................................................................................................................................................... 6
5.ベルリッツ試験 ......................................................................................................................................................... 9
6.留学生活とロータリー奨学生としての活動................................................................................................14
7.帰国後の活動.........................................................................................................................................................20
8.先輩からのアドバイス .........................................................................................................................................21
9.地区内外の連絡先...............................................................................................................................................25
ロータリー財団国際親善奨学生のタイムテーブル.......................................................................................26
ロータリー用語..............................................................................................................................................................27
あとがき ...........................................................................................................................................................................30
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ロータリーとは
■ ロータリーの定義 ■
「ロータリーは人道的な奉仕を行い、あらゆる職業において高度の道徳的水準を守ることを奨励
し、かつ世界における親善と平和の確立に寄与することを目指した、事業および専門職務に携わる
指導者が世界に結びあった団体である。」(1976 年RI理事会)
■ ロータリーの歴史と理念 ■
ロータリーとは、実業人、専門職業人の集
団です。1905 年、青年弁護士ポール・ハリス
がアメリカ・シカゴで 3 名の友人らと会合を開
いたのがその始まりです。その後、会員の事
務所を持ち回り(ローテーション)で例会を開く
という形式をとったことから「ロータリー」の名
称が生まれました。専門職業人の親睦団体で
あるロータリーは、「一人一業種制」と「定例の
ポール・ハリス氏
会合」を原則としています。
1905 年、シカゴにはじめてのロータリークラブが誕生した後、職業を通して社会に奉仕するとい
う理想に共感する人々によって世界各地にクラブが誕生し、現在は 162 の国・地域に広がり、クラ
ブ数 30,149、会員総数 1,188,492 人に達しています。(2001 年 6 月現在)。これら世界中のクラブ
の連合を国際ロータリー(R.I.: Rotary International)と称します。
各クラブでは毎週一回、決められた曜日・時間に例会を開きます。例会の目的は、会員相互の
親睦を深め、奉仕活動に取り組むことです。ロータリーの奉仕活動は、「クラブ奉仕」、「職業奉仕」、
「社会奉仕」、「国際奉仕」の4大奉仕を基本とし、地域に根ざした奉仕活動から、ポリオ撲滅運動
(ポリオプラス)などの世界的な活動まで多岐に渡っています。
■ ロータリーの基本的特色 ■
ロータリーは、奉仕の理想に基づく世界中の人々の間の理解、親善および平和的関係の発展、
鼓吹および育成に関係しています。
ロータリーは、個人に重点をおいて、奉仕の理想を個人的並びに集団的に実行することを奨励
する目的のためロータリークラブで結ばれた実業人および専門職業人の世界的友好団体です。
ロータリークラブは、その会員を、各個人の実業または専門職業活動の性格および事業場の所
在地に従って職業分類に基づいて選びます。
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クラブ例会への出席は、少なくとも会員身分存続に必要として定められている最小限度までは、
これを行うことを要します。これによって相互間の知己友情を深め、これを永続的な交友への第一
歩とするためです。
ロータリークラブは会員に、その個人活動および実業または専門職業活動における高い道徳
的水準を認め、かつこれを実現したいという希望をもつようになる機会を与えます。
ロータリアンの宗教的および政治的信条は、彼ら自身の問題であるとされています。ロータリア
ンはその信仰する宗教に誠実で、公民として忠誠であるべきことが期待されています。
■ ロータリー財団 ■
ロータリー財団は。その組織および運営に関して、国際ロータリー(R.I.)と深く関係していますが、
厳密には別組織です。ロータリー財団の創設は、1917 年、アトランタで開催された国際大会で、RI
会長アーチ・クランフが提唱した、「人間を育てる教育のための奉仕基金」(アーチ・クランフ基金)
の創設に端を発します。その後、1928 年、基金の総額が 5,735 ドルとなり、「ロータリー財団」と命
名されました。そして、1947 年、ポール・ハリスの逝去をきっかけとして寄せられた 371,143 ドルの
寄付金を基にして、「ロータリー財団奨学金制度」の創設が計画されました。1948 年、財団基金が
100 万ドルを超え、初めて、世界 7 ケ国から 18 名の大学院生に奨学金が支給されました。その後、
ロータリー財団は、世界の相互理解と平和のためのさまざまか活動を展開し、1996 年には、寄付
者の総数も 100 万人を超え、また、1998 年には、寄付の総額が 10 億ドルを超えるまでに拡大して
います。
■ ロータリーの用語 ■
ロータリーでは、さまざまな特殊用語が使われています。それぞれの国や地域によって、使わ
れる言語は違いますが、これらの用語の定義は、基本的には世界共通です。ロータリー財団国際
親善奨学生として活動するなかで、みなさんもこれらのロータリー用語を耳にすることも多いと思
いますので、基本的なロータリー用語を巻末にまとめましたので、参考にしてください。
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ロータリー財団国際親善奨学金とは
■ 奨学金の概要 ■
ロータリー財団国際親善奨学金は、ロータリー財団の最初のプログラムとして1974年に開始さ
れました。ロータリー財団国際親善奨学金の目的は以下のとおりです。
●国際親善使節を外国に留学させることにより、文化の相違に対する意識と敬意を深める。
● ロータリーの奉仕プロジェクトへ積極的に参加させることにより、ロータリーの理想である「超
我の奉仕」を奨学生に浸透させる。
●奨学生が自らの私生活や職業生活を、地域社会や自国の人々の生活の向上に捧げることを
奨励する。
●世界社会の人道的なニーズに取り組むことのできる指導者を育成する。
●地理的な配分を考慮し、奨学生を均等に振り分けることにより、世界のあらゆる地域に影響を
与える。
●ロータリーと奨学生の間に生涯にわたる絆を培う。
以上の目的を達成するため、奨学生はロータリー財団管理委員会により指定される教育機関に
正規の研究者(学生)として在籍し、学業・研究に従事するとともに、ロータリー財団国際親善使節
としての様々な活動を行うことが要求されます。この奨学金は1学年度(9カ月)の奨学金です。奨
学金の支給は1学年度に制限されているため、受領者は留学期間中に学位や修了証や資格を取
得することは不可能かもしれません。つまり、この奨学金の第一義的な目的は、国際親善大使と
しての活動であって、学術研究や学位の取得ではありません。奨学金候補生となられたみなさん
は、この点に留意してください。
■ 奨学金の内容 ■
奨学金は、往復の旅費、1カ月の集中語学研修費(財団によって指定された場合のみ)、普通
学業課程に必要な学費、一般的な部屋代と食費、教材などを賄うために支給されます。財団は個
人的な生活様式の結果から発生する補足経費は支払うことはありません。通常、奨学金は、指定
研究機関においてかかる実際の費用に基づき、上限26,000ドルまで範囲で必要最低限の額が支
給されます。もし、留学に関わる費用が米貨26,000ドルを超える教育機関を志望あるいは指定さ
れた申請者は、全ての追加費用を自己負担しなければなりません。また、1年間の留学に必要と
される総額が26000ドル以内の場合は、26000ドル全額が支給されるわけではなく、ロータリー財
団が必要と認めた最低限度が支給されることとなります。
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ロータリー財団学友会
■ ロータリー財団学友会 ■
ロータリー財団学友会とは、ロータリー財団が実施する研修・留学プログラムに参加した方々を
会員とする組織です。当 2600 地区より推薦され、ロータリー財団国際親善奨学生となったみなさ
んは、自動的に国際ロータリー第 2600 地区ロータリー財団学友会(以下、「学友会」と記す)の会
員になります。
学友会では、会員相互の親睦、国際親善・国際交流・国際理解の促進、奨学生に対するサポ
ートなどの活動を行っております。
また、新たに奨学生になられた方々に対するサポートやアドバイスなども学友会の重要な役割と
なっています。これらの活動は、地区ロータリーと協力して実施しております。
学友会についての詳しい情報や、最新のニュースについては、以下の学友会ホームページ
(http://www.alumni.rid2600.org)をご覧ください。
■ 学友会役員(2003-2004 年度) ■
会 長 滝澤 武(1995-1996 年度奨学生)
留学先: University of South Dakota (USA)
副会長 大森 和恵(2002-2003 年度奨学生)
留学先: University of Oregon (USA)
幹 事 吉田 正隆 (2001-2002 年度奨学生)
留学先: University of Minnesota, Duluth (USA)
事務局 大原 操 (松本ロータリークラブ事務局)
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留学準備
■ 志望校の選択にあたって ■
奨学金申請書類にも明記されております通り、ロータリー財団国際親善奨学生(以下「ロータリ
ー奨学生」または「奨学生」)の留学先を最終的に決定するのは、ロータリー財団管理委員会です。
したがって、みなさんが志望する大学以外が留学先機関に指定される可能性も十分にあります。
これは、ロータリー奨学金の第一義的な目的が「国際親善」であり、そのために、できるだけ広範
囲に奨学生を派遣したいというロータリー財団の意向によるものです。この点は、奨学金申請書
にも明記されておりますので、みなさんにはよくご理解いただいているものと思います。たとえ第
一志望の研究機関が指定されなかった場合でも、ロータリー財団からの指定校への留学を確約
できる方のみ、これより先の申請手続きを行ってください。したがって、第一志望の研究機関以外
には留学の意思がないという方は、今すぐに奨学金への推薦を辞退する旨を国際ロータリー第
2600 地区(以下「2600 地区」あるいは「地区」)奨学金委員長に申し出てください。この点に関して
は、指定校の通知が届いてから、毎年問題となりますので、ここで改めて確認しておきたいと思い
ます。
一般的には、多くの奨学生が志望する有名校や、大都市にある大学を第一志望として挙げた
場合、その教育機関が指定校となる確率は低くなります。(以前、当地区の奨学生が希望したにも
かかわらず、指定されなかった大学にランカスター大学(英)、エクセン・マルセイユ大学(仏)など
があります。ですから、志望校を決定する際には、あまり有名な大学、あるいは大都市は避けた
方がいい場合もあります。ロータリー奨学金の目的はあくまでも「国際親善」であるという点を踏ま
えて、志望校を決めていただきたいと思います。また、同一の派遣地区から、同一の受け入れ地
区へは一名しか指定されません。よって、当地区では、志望の大学に重複がないかを確認して、
もし重複がある場合は、調整を行います。特に、音楽を専攻される場合などはご注意ください(志
望の重複が多い例としては、イタリアのミラノ音楽院などが挙げられます)。
■ 申請書類の取り寄せ ■
大学等の教育機関への申請に関しては、奨学生本人が全て行わなければなりません。ですか
ら、書類の取り寄せ、必用な試験(TOEFL、GRE、ベルリッツ試験等)の受験手続き、申請書類の
送付等の手続きは、時間的な余裕をもって、計画的に進めるようにしてください。
アメリカの大学を例にとりますと、大学の出願要綱やカタログなどは、前年度の夏あるいは秋以
降に作成されるところが多いようです。また、数年に一度の割合でカタログを更新する場合もあり
ます。ですから、書類の取り寄せや問い合わせは前年度の夏過ぎごろからでよいと思います。そ
の際に、もし該当年度分がまだ用意されていないようなら、今年度分を参考までに送っていただき、
出来上がり次第最新のものを送っていただけるように頼んでおくとよいでしょう。資料請求後、早
い大学では 2 週間くらいで申請書類が届きますが、遅い大学になると 1 ヶ月以上待たされる恐れ
がありますので余裕をもって準備をしましょう。 最近では、申請書類などがインターネット上に公
開されている大学も増えていますので、一度はご自分の希望する大学の学部・学科のウェブペー
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ジを見てみるようにしましょう。また、前年以降の大学(院)のカタログ、あるいはほとんどのアメリカ、
カナダの大学院(1400 校以上)の情報を網羅した『Peterson's Annual Guides to Graduate Study』
等の資料は日米教育委員会図書室でも閲覧できます。イギリスの大学に関する情報は、ブリティ
ッシュ・カウンシルで、同じく閲覧できます。これらの公的機関は非常に豊富な情報がそろっていま
すから、お近くの方は一度足を運んでみるとよいでしょう。
ヨーロッパやその他の地域の大学に関する情報は、収集するのに多少時間がかかる場合があ
ります。当 2600 地区から過去に該当地域に留学された奨学生がいらっしゃる場合は、直接アドバ
イスをいただくとよいでしょう。また、そのような学友がいらっしゃるかどうかお知りになりたい場合
は、学友会事務局までお問い合わせ下さい。
■ 代替校の選択と申請について ■
先にも述べましたが、奨学生の留学先を最終的に決定するのはロータリー財団です。しかし、
その後の手続きは奨学生自身が行わなければなりません。もし、ロータリー財団奨学生の全ての
必要条件(語学試験の成績を含む)を満たしているにもかかわらず、なんらかの理由でロータリー
財団が指定した教育機関(以下「指定校」)から不合格(入学不許可)になった場合のことを考えて、
奨学生は「代替校」をロータリー財団に対して申請できることになっています。
代替校とは、ロータリー奨学生として要件を全て満たしているにもかかわらず、指定校から入学
許可をもらえなかった場合に、その代わりとして留学が許される、いわば「すべり止め校」のことで
す。奨学生は、ロータリー財団に対して、この代替校を3∼5校程度申請し、ロータリー奨学生の
要件(語学試験の成績を含む)を満たしているにもかかわらず、指定校に不合格の場合に限り、ロ
ータリー財団が承認した代替校への留学が認められます。だだし、奨学金申請書に書いた第一
希望の大学があなたの留学機関として指定されなかった場合(指定校にならなかった場合)、その
大学を代替校として申請することはできません(申請したとしても、代替校として承認されません)。
また、代替校として申請した大学すべてが、ロータリー財団から承認されるわけではありませんの
で、ご注意ください。
代替校申請はあくまでも、奨学生とロータリー財団との間の問題で、大学とは関係ありません。
ロータリー財団から代替校として承認されたからといって、その大学に合格するかどうかは、全く
別の問題です。万が一、指定校に不合格になった時のことを考えて、別の大学(院)へ出願してお
いてもいいですよ、というだけのことです。
財団へ代替校を申請する際には、自分の能力や合格の可能性を考えて、少なくとも2校程度は
確実に合格できる大学を選ぶべきです。語学成績の要求点や他の入学条件が低い学校や、競争
率の比較的低い大学などが、その対象となると思われます。
ときどき、不合格の通知が来て初めて代替校を探すという奨学生がいますが、志望校への入学
申請と同時に代替校も選び、入学申請書なども早めに取り寄せておいてください。ただし、実際に
ロータリー財団に対して代替校の申請をするのは、指定校の通知が届いてから(1 月以降)で結構
です。
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■ 指定校への申請 ■
さて、実際に出願書類を準備するにあたってですが、提出すべき出願書類は何かを、志望大学
の志望学科へ直接確認することをお勧めします。大学からは提出書類一覧表等を送ってきます
が、担当者に直接再確認しておいたほうがよいでしょう。特にアメリカの大学院に出願する場合、
GRE あるいは GMAT などは、一般的なカタログには書かれていなくても、学部やプログラム単位で、
個々に要求している学部(学科)もあります。また今年度から要求することになったという場合もあ
りますので、しっかりと確認しておかないと、申請が間に合わなくなることもあります。アメリカに留
学する場合は、特別な場合を除いて、TOEFL が必須です。大学が要求する TOEFL の最低点は、
年々上昇する傾向にあります。昨年度のカタログの数字が変更になっている可能性も十分にあり
ますので、この点も確認が必要です。
推薦状を依頼する場合は、どんなことを書いてもらいたいのかを予め書き出しておくと頼まれた
方も書き易いですし、自分も長所(弱点)をうまく PR できます。推薦状の書き方にはある程度の決
まりがありますので、事前にサンプルなどを見ておくてよいでしょう。英語の推薦状の書き方に関
する本も出版されております(カーティス・S・チン(著)『大学院留学のためのエッセーと推薦状 』
アルク など)。
出願書類はまず、全ての書類のコピーをとり、必ず書留、あるいは EMS(後述)等で送ってくださ
い。これは、ロータリー財団に提出する書類、大使館に提出する書類などについても、同様です。
過去にも、出願書類が行方不明になったというケースを数多く聞きます。提出すべき書類が届い
ていないと連絡があった場合には、速やかに控えを再度コピーして送付してください。
■ 書類の送付 ■
志望校やロータリー財団への書類の送付にあたっては、航空郵便を使う方が多いと思います
が、その場合は、郵便経路の途中や機関内部での紛失に備えて、必ず書留でお送りください。ま
た、航空便以外にも、国際スピード郵便(EMS)という便利で確実なサービスもあります。これは、郵
便局のサービスで、書類や物品を最優先で郵送するというものです。 料金は多少かかりますが、
航空便の速達よりも早くて確実に送れるというメリットがあります。アメリカ、ヨーロッパにも、標準
で2日から3日程度で配達されます(東京国際郵便局での受付の場合)。また、郵便追跡システム
により、送付した郵便物が現在どこにあるのかを知ることもでき、たいへん便利です。入学申請書
類や財団への書類の送付には、この EMS を利用されることをお勧めします。
■ 海外送金 ■
留学準備の段階では、大学への入学申請手数料や保険料など、海外への送金が必要となる
場合も多いでしょう。その場合、もっとも簡単な方法はクレジットカードによる決済です。だだし、ク
レジットカードが使えない場合も多いので、その場合は、郵便貯金(ゆうちょ)の国際送金サービス
を利用するのがよいでしょう。国際送金サービスは、世界の10か国、10地域に送金ができます
(平成14年10月7日現在)。送金される通貨は、送金国により決まっていますが、郵便局への支
払いは、送金金額を日本円に換算し、料金とともに日本円で支払います。取り扱い局が多く、手数
料もそれほど高くないので、便利なサービスです。
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5.ベルリッツ試験
■ ベルリッツ試験について ■
英語圏への留学を希望する方は、ロータリー財団の奨学生として十分な語学力を有していると
いうことをTOEFLの成績によって証明するわけですが、それ以外の国や地域に留学する方に対し
ては、ベルリッツがロータリー財団に代わって、語学試験(以下「ベルリッツ」または「ベルリッツ試
験」)を行います。ロータリー財団の委託で行われるベルリッツ試験には、国内選考用のA試験と
国際選考用のB試験の2種があります。A試験は地区選考用の試験ですが、当地区ではA試験の
受験は義務付けておりませんので、奨学生のみなさんはB試験を申し込み、受験してください。
ベルリッツ試験の詳しい内容とその対策については、以下に過去に受験された奨学生の皆さん
からの体験談を以下に掲載いたしますので、受験の参考にしてください。
ベルリッツのドイツ語試験
1994-1995 年度奨学生 川上 理恵(ドイツ留学)
ドイツへの留学には出国してから、現地の学大学で行なわれるドイツ語語学力能力試験
(PNDS)が必要になります。このところ、PNDS への合格は大変に厳しくなってきました。ロータリー
の奨学生が、現地に到着してから、この PNDS に合格できず、留学が開始できないという最悪の
状態を避けるべく、ロータリー財団では、このベルリッツの試験を課しています。ベルリッツ試験の
内容は、以下の通りです。
1. 会話能力
ドイツと日本文化の差、私の目から見たドイツ観、といったテーマが出題されました。試験官か
らのインタビューで、大学におけるディスカッションやゼミ形式の授業を基準に会話能力を試験さ
れました。
2. 音読・読解力
(1) 音読力
2 ページにわたる文書をその場で試験官から渡されます。それを、まず音読します。ここでは、
発音の正しさや文脈や文節の捉え方が正確かといって点を採点されます。(rとlの区別、区切りに
注意!)
(2) 読解力
段落 1 ごとに、試験官から出された質問に答えます。例えば、「この章の要点は?」、「これにつ
いての作者の考えは?」、「あなたの意見は?」、などが質問され、内容が正しく把握できているか
試されます。必ず自分の言葉になおしてから、説明することが要求されます。(ここが一番の難所
だと思います。PNDS を意識したこの部分をクリアすれば、合格できます。)
3. 文法力
大変に基本的な文法問題が出題されました。ここは心配いりません。ゲーテ、MIIIまでいってい
れば楽勝です。
4. 小論文
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テーマがいくつか出されている中から 1 つ選んで書き上げます。時間が 20 分と短い上に、150
以上の単語を使わなければならないという規定がありますので、ある程度の長さが求められます。
冠詞の変化、語尾変化に気をつけて、とにかくよく練習しましょう。
以上 4 つの項目全てに 8 割以上の得点があれば合格です。試験官がドイツ人ですので、試験
前にはドイツ人の先生などについて、よく練習しておくと当日は落ちついて試験官の質問を聞き取
れると思います。
ベルリッツのイタリア語試験
1999-2000 年度奨学生 長尾 譲 (イタリア留学)
ベルリッツ試験の受験に関する案内は、来年初めに送られてくる『奨学生のパケット』に同封さ
れています。奨学生はその案内をもとに、ベルリッツ校に受験手続きを行なってください。実際の
試験は、ベルリッツ校の外国人講師が担当します。私が受けたイタリア語試験の詳しい内容は、
以下の通りです。
1.作文と文法(45 分)
■作文
150 語以上の単語を使い、作文をします。題目は 3 つの中から 1 つを選択します。
例 「なぜ、イタリア留学を希望しているのか」
「留学の準備にどんなことをしたか」など
■文法
イタリア語試験の文法問題は、25∼30 問程度出題されました。受験される方は、次のような点
に注意されるとよいと思います。
・語尾変化
・接続法と条件法の使い分け
・時制
・不定法
・人称
これらの文法問題への対策として、坂本鉄男著「イタリア語の入門」(白水社出版)の 54 課から
100 課に重点を置いて準備をしておくとよいでしょう。また、語彙を増やすことも大切だと思います。
日常会話程度の単語数では不十分です(4500 語レベル以上は必要)。
2.音読・読解
■音読
2 段落 30 行程度の短い文章が渡されます。まず、先生がこれを音読します。続いて、受験生が
音読します。先生が読まれている時に、切る場所、アクセントの位置などを注意して聞いておきま
しょう。これらは、採点の対象となります。
■読解
先ほど音読した文章に関する質問が出されます。また、訳を聞かれる場合もありますし、内容
に対する自分の意見を求められることもあります。ちなみに、私の試験に出題された問題は、以
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下のような内容でした:A さんが B さんと出会うのですが、A さんは B さんが一体誰だったか?以
前どこで会ったのか?といったことが思い出せない、というものです。結びの部分で、「記憶が思い
出せないという現象は、記憶に霧(靄)がかかっている状態だ」という説明があります。この文章が、
具体的に何のことについて書いてあるのかを理解していないと、質問には答えられないでしょう。
これは、比較的厄介な問題でした。また、この文章に対する質問としては、「あなたなら、こんな場
合(誰だったか思い出せない時)、どうしますか?」というものもありました。
3.会話 (25 分程度)
会話については、それ程心配はいりません。日常会話程度が出きれば大丈夫です。ただし、r と
l の発音の違いや、発音・アクセントなどには注意しましょう。
ベルリッツのイタリア語試験
2000-20001 年度候補生 近藤 明佳
1.試験内容
(1)文法問題、(2)伊作文、(3)会話、(4)音読、読解質疑応答
(1)、(2)で計 45 分、3,4 で約 25 分、合計 70 分の試験
2.文法問題
30∼40 問、2 つに分けられて出題されました。両方とも 4 択問題で、「下線部と置き換えても文
法的に正しいもの(よくある「意味が同じになるもの」ではない所に注意。問題によっては同じ意味
の単語が正解の場合もあるのですが)を選ぶ」というものだったと思います。文法に関しては、人
称、語尾変化、時制、不定法、から始まり接続法、条件法、仮定法くらいまでは一通りやっておけ
ば、たいして複雑な問題は出なかったと思います。ただ、単語がわからないと答えられないものが
あるので、(上で述べた意味が同じ物が正答だと思われる場合)語彙は増やしておくべきです。
3.作文
150 語以上の単語を使った伊作文です。テーマは3つありましたが、「どれかを選べ」か、「3 つを
押さえたもの」かは、残念ながらよく覚えていません。いずれにしても、あまりに的外れなものを書
かない限りは、点はもらえる問題だと思います。私が覚えているのは、
・イタリアでどのように過ごすか?
・なぜイタリアへ留学したいのか?
・イタリアで勉強する専門分野での自分の経験?(要は留学準備として何をしたの
か?これは曖昧な記憶で自信がありません)です。前もって聞かれるだろう事を想像しておいて、
自分でいくつか作っておくと本番で早く書けます。
4.会話
ここからは外国人講師との面接試験です。初対面の挨拶、自己紹介の後、イタリアで何を、どう
して勉強したいのか、今までの自分の経歴や経験、最近の出来事等について、日常会話のレベ
ルでの対話です。対人の会話に慣れていない人は、とっさの質問に答えるのにちょっと時間がか
かったり、単語がなかなか出てこないと思うので、機会があれば人との会話をしておいた方がいい
と思います。会話中の文法的な間違いは、その都度講師から訂正を入れてくれます。ですが、そ
んなに難しいことは聞かれません。
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5.音読、読解質疑応答
まず、2 段落 30 行程度の文章を受験生が 1 回音読します。(先生の音読はありませんでした。)
切る場所、アクセントの位置、発音、イントネーションなどが採点対象かと思います。
次に、その文章について講師からの質問があります。まず、この文章の要約を述べるように言
われ、答えていく間に、気になるポイントがあると、「そこの部分がどういう事を言っているのか」、
「・・・・・という言葉は、つまりどういう意味なのか」、「このセリフはいつ、誰に向かっていっているの
か」などの質問をされます。私が出題された文章は、A さんが、前に会った事のある B さんにばっ
たり会い、挨拶から始まっておしゃべりをしだすのですが、A さんは、B さんが誰なのか、どこで会
ったのか、心の中で自問自答するが思い出せず、どぎまぎする、というエピソードから始まる、記
憶についての話です。記憶というものは、靄につかっているようなものだ、という最後の文につい
ての理解を、詳しく聞かれました。途中でも、文意をちょっとでも勘違いすると、全然違うものにな
る所で、かなり詳しい説明を求められたりしたので、単に要約すればいいだけではすまないと思い
ます。ただ、文章中でわからない単語などは、講師の方でヒントを与えてくれたりもします。この質
疑応答が一番難しい部分ですが、最初の日常会話が出来るレベルであれば、何も答えられずに
終わる事はないはずです。ある程度の長さの文章の音読、内容把握、単語の言い換えを含んだ
要約を自分でやっておけばかなり違うのではと思います。
試験問題は、内容、形式共に当分変えないという事らしいので、上に述べた事に重点をおいて
勉強すればほぼ大丈夫だと思います。もし再試験ということになっても、問題は変えないらしいで
す。(ただ 1 年後はどうなっているかはまた別ですが)
ベルリッツのフランス語試験
2003-2004 年度候補生 羽場 二葉
まず、文法や語彙に関する4択問題が20題ほどと、自分の留学に関する小論文 B5 用紙2枚。
それがまず45分間くらいだったと記憶しています。(かなりきついです。)
その後、ネイティブの面接官が一人やってきまして、先ほどの解答を目の前で採点します。個室
なので1体1です。採点後、自己紹介などをして、研究について細かく質問されます。そのとき、小
論の書き方についてなどをきつく注意されました。
最後に、半ページほどのフランス語をその場で読まされ、内容を理解できたかどうか質問されま
す。試験は全体で1時間半ほどだったと思います。
目の前で、〔よい・普通・不十分〕の評価を用紙に記入していく面接官の前で冷静でいられるわ
けがなく、こてんぴしゃんに叱られました。終いには、「発音が悪い」とも言われて、かなりショック
でした。ぜったいに再試験だと思いましたが、運の良いことに最低ラインは下回らなかったようで
す。結果の出る一ヶ月後まで、本当に冷や冷やしていました。
しかし、面接官の女性に叱られたおかげで、その後必死にフランス語をやりなおしています。
私はフランス政府認定のフランス語検定試験 DELF など前々から受験していたのでなんとか乗り
切ることができました。しかし、もっと自分の考えをはっきり述べる力を付けておけば良かったと思
います。
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ベルリッツ語学試験
2004‐2005 年度奨学生 矢島 裕之(ドイツ留学)
1. 筆記試験
筆記試験の穴埋め問題は、簡単な問題ばかり、と聞いてはいましたが実際に見るまでは戦戦恐
恐。しかしいざ試験用紙を見ると、私の不安は杞憂に過ぎませんでした。本当に簡単で、初級文
法レベルで十分に解ける問題ではと思わせるものばかり。長文があるとは聞いていたのですが、
私の場合は4択の穴埋め問題のみ。ドイツ語の基礎が定着している人なら問題なしです。それで
も油断は禁物。日頃からドイツ語のテクストに接していることが肝要。
穴埋めの次は独作文。本来なら 20 分でやる試験だと思うのですが、部屋には時計がなく時間に
関してはよく分かりませんでした。そのうえ試験用紙の冒頭に、「試験官が合図するまで見ては駄
目」のようなことが書かれていたので、穴埋め問題を終えてから試験官が来るのを律儀に待ちま
した。しかし、いつまで待っても来ないので、勝手に開いてやりました。尤も試験官を待っていたら、
独作文は確実に零点だったでしょう。書き始めてから間もなく終了 5 分前のチャイムが鳴り響き、
書き終えたのもギリギリ。予め時間については確認するといいかもしれません。
内容は 3 つのテーマの中からひとつ選ぶのですが、単語数が 150∼200 語と決められており、
独作に充分に親しんでいないと、なかなか難しいと思います。日頃から、書く練習は疎かに出来な
いと痛感。単語は言うにあらず、決まった表現などを多く覚えておくと便利でしょう。
2. 口頭試験
私はこの試験中、ずっと手に汗握る思いでした。とにかく、日頃からテクストとばかりお付き合い
していたので、この試験がとても不安。そのため春休み中、Goethe ‒ Institut の集中講座に通った
くらいです。一朝一夕で身につくものではないので、聞く、話す、の機会を持つようにしておくのが
望ましいです。テレビ、ラジオ、インターネットでドイツ語のニュースなど聞けるし、ドイツ語講座もあ
るから利用すべし。するか、しないかで大きな差が出ると思います。
「会話能力」の試験から。ドイツ人と日本人の違いや、将来は何になりたいのか、インターネット
でよく見るドイツのサイトについて、とか色々聞かれました。とにかく、「だんまり」は論外。極端な話、
試験官にとっては受験者の思想などどうでもいいし、もっと言えば、名前だってどうでもいいこと。
要は、ドイツ語を話せるかどうかだから、嘘でもいいから喋る。しかし、喋った内容について更に質
問される可能性があるのは忘れずに。私はドイツ人と日本人の気質の違いについて質問されまし
たが、にわかに思い浮かばなかったので、「違い?違いなどない。皆同じ人間だからね。」などと
答えたところ、「そうは言っても、何かあるでしょ。」と聞き返されました。
次は「音読と文章読解」の試験。これが難関。初見の文章を理解するのは、容易ではありません。
段落ごとについて細かく質問され、最後に自分の言葉で意見を求められました。正確なドイツ語で
はなかったとは思いますが、最後まで乗り切ったと思います。
とにかく言えることは日々精進。しつこいようですが、毎日ドイツ語に触れるようにしましょう。歩
いているときでも、「この場合、ドイツ語ではどう表現するのか?」などと意識していることが大事で
す。
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6
留学生活とロータリー奨学生としての活動
■ 留学生活 ■
この章では、留学希望者が最も多いアメリカでの生活を中心に話を進めてゆきます。他の国や
地域に留学される方は、参考程度にお読みいただければ幸いです。
(1)住環境
ロータリー財団の奨学生は基本的に、大学の寮に住むことになっています。寮の部屋という狭
い空間に全くの他人 2 人が生活するわけですから、多かれ少なかれ何らかの問題が起こります。
なるべく問題が深刻にならないための、いくつかのアドバイスをしたいと思います。
まず、寮の選択が可能な場合は、静かな環境の寮を選んだ方が無難でしょう。特に大学院生は
大学院生用の寮、あるいは静かな寮にした方がいいでしょう。
次にルームメイトとは住み始める前に、自分の生活のリズムについてよく話し合っておくべきで
す。例えば、自分は朝型なので、夜は 1 時までに部屋の電気を消して欲しいとか、自分は夜型な
ので夜は遅くまで勉強していたいといったことを話し合い、ルームメイトと生活時間帯が合わない
場合は寮内の Study Room や図書館を利用して勉強するようにするとよいでしょう。また、喫煙な
どに関しても初めに話し合っておきましょう。その他、しばしば耳にする問題としては、酔って部屋
に帰ってきて騒ぐ、友達(異性)をよく部屋に連れてくる、ムールメイトの持ち物を無断で使う、音楽
を大きな音でかける、部屋をちからしておくなど。またアメリカの場合、部屋の温度をいつもほぼ一
定に保っておくため、冬で外はマイナス 30 度でも寮の中では T シャツで過ごすといったことも普通
です。人によっては、冬は厚着して部屋の温度は低めにしておきたいというタイプと、冬でも T シャ
ツと短パンで、部屋はがんがんに暖房をつけておきたいというタイプなどいろいろです。特に暑い
国や特に寒い国から来た方と同じ部屋に住む場合は大きな問題となりかねませんので、お互いに
よく話をすることが大切です。ルームメイトとの折り合いが悪く、部屋に帰りたくないというのは非
常に大きな精神的負担になります、問題が大きくならないうちに話し合いをするように心がけてく
ださい。
また、何らかの理由で、学外で生活するようになった方は、アパートや下宿の選択を慎重に行
なってください。家賃や安全性の問題など、よく吟味する必要があります。そのような場合は、ホス
ト・ロータリー・クラブのカウンセラーに相談するとよいでしょう。
(2)健康管理
留学生活の中で最も気を付けるべきことは健康管理です。以下に、この点に関するアドバイス
を3つ挙げます。
①医薬品(市販薬)
特にアメリカでは、処方箋調剤以外の薬はスーパーやグロッサリーストアー、ガソリンスタンドな
どどこでも買えます。鎮痛剤、睡眠導入薬、カフェインなども簡単に手に入ります。薬自体も日本
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に比べて安く、100 錠入の鎮痛解熱剤が10ドル程度といった値段です。ストレスや疲れによる頭
痛などで、ついつい薬を飲みすぎてしまいがちになることもあるでしょうが、たとえ風邪薬程度でも
飲むときには分量に気を付けましょう。自分がよく使う薬は、やはり日本からある程度持っていっ
た方がよいと思います。薬品によるアレルギー経験のある方は、出国前に医師に相談されるとよ
いでしょう。
②歯の健康
歯の健康管理は特に気を付けてください。虫歯は放っておいても絶対に自然には直らず、悪化
するだけです。もし、「ちょっとおかしいぞ」という場合は早めに歯科医院へ行きましょう。歯科医院
は混んでいるために、予約の電話してから2、3日待たされる場合があります。ひどくなってからだ
と、「緊急処置」というような扱いになり、更に高い治療費を請求されこともあります。虫歯の治療
に通常の医療保険が適用されないアメリカの場合、1 回の治療で100ドル前後を請求される場合
もあります。 アメリカ以外の国に行かれる方も、是非、歯の治療・点検を済ませてから出国するよ
うにしてください。
③持病・アレルギーなど
もし、病気治療中の方や、特定の医薬品を常用している方、あるいはアレルギーがある方など、
留学に際して健康面で不安がある方は、出発前に医師の診察を受け、英文の診断書(国際標準
診断書)を持参すると、万が一の場合にも安心です。また、特定の伝染病がある地域に留学する
場合には、事前に予防接種を受けるなど、自己防衛に心がけてください。
(3)クレジットカード
皆さんは留学生活を通して、クレジットカードの有難さを実感することでしょう。ただし、番号の管
理には十分に気を付けてください。他人に番号を教えたり、見えるところに置いておいたりしない
ようにしましょう。今では、電話でカード番号を伝えるだけで何でも買えてしまうので、その管理に
は十分な注意が必要です。また、最近はインターネット上で買い物も出来るようになってきていま
すが、インターネットにカード番号を流す場合にも注意が必要です。インターネットのセキュリティ
ーシステムはまだ十分には機能していません。どこでカードの情報が他人に漏れるか分かりませ
ん。また、カードで買い物をする場合には、明細書やレシートの管理にも気を使う必要があります。
レシートにも、カード番号や有効期限などの重要な情報が印刷されています。この情報だけで、カ
ードは十分盗用されてしまいます。安易にゴミ箱に捨てたりしないようにしましょう。月々の利用金
額と請求金額が一致しているかもよくチェックしてください。請求に絡むトラブルは、世界中で日常
茶飯事です。さらに、最近は、スキミングなどによるカードの盗用が増えています。買い物をしてカ
ードで支払う場合に、店の奥やカウンターの下など、自分の見えないところでカードを取り扱うよう
な店は要注意です。最近のカード犯罪は手口も複雑で巧妙になってきていますので、カードの取
り扱いには十分にお気をつけください。
(4)日本の品々
これから留学する皆さんの中には、「私は留学中、日本語は一切使わないぞ!! だから日本語
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のものは一切持っていかん!!」と決意している方もいらっしゃるでしょう。それも、一つの考え方だと
思います。しかし、時として故郷は懐かしくなるもので、後で友達に電話して CD や本を送ってもら
うなどということもあるものです。ですから、自分が気に入っている本や音楽 CD などは、ある程度
持っていってもよいのではないでしょうか。それは時として心をリラックスさせ、勉強や生活の能率
を上げてくれることもあります。ある程度の日本語を使ったり、聞いたりといったことが言語や文化
の習得にそれほど大きな障害にはならないでしょう。むしろ、無理やり母語から自分を遠ざけるこ
とで、かえってストレスが溜まる場合さえあります。自分の精神状態なども考えて、あまり大きな負
担にならない程度に異文化に溶け込む努力をするとよいのではないでしょうか。
(5)コンピューター、デジタルカメラなど
皆さんは、留学生活中に、レポート(ペーパー)や論文をタイプすることを求められる機会が数多
くあることでしょう。大学には必ずコンピューターセンターがあり、いつでも使えるようになっている
はずです。しかし大学のコンピューターセンターは多くの学生が利用しているでしょうし、奨学生は、
学期の途中では財団および 2600 地区に対して、報告書を送らなければなりません。このようなこ
とを考える、可能な方は、日本語も使える自分のコンピューターを持って行かれたほうが便利かも
しれません。最近では、薄型の軽量ノートパソコンも販売されていますので、そのようなタイプのも
のが便利でしょう。また、地区への近況報告や家族、友人への連絡には、デジタルカメラが便利で
す。こちらも低価格の物が販売されていますので、もし経済的に余裕がある方は、お持ちになって
もよいかと思います。ただし、学内におけるパソコンやデジカメなどの盗難事件や、留守を狙った
空き巣などの話もよく耳にします。実際に、当地区の奨学生で盗難に遭った方もいらっしゃいます
ので、管理には注意しましょう。特に、図書館や休み時間中の教室など、学内での盗難が非常に
増えています。管理には十分注意してください。また、レポートや論文執筆中に盗難に遭い、デー
タをすべて失った、あるいは、デジカメで撮った思い出の写真が全て無くなってしまったとなると、
泣くに泣けない状態です。コンピューターのデータはハードディスクに保存しておくだけではなく、
バックアップを常に取っておくように心がけましょう。
(6)インターネット
インターネットが広く普及し、日本でも日常的に利用されるようになりました。特に、電子メール
(E-mail)は、非常に便利な通信手段で、今や電話やファックスと並んで、個人的にも、また商業的
にも大きな役割を果たしています。当 2600 地区学友会でも、その積極的な利用を推進しておりま
す。皆さんが留学期間中、学友会との連絡や地区に対するお問い合わせなどに、電子メールを利
用していただくことが可能です。電子メールは、学友会宛([email protected])にお送り頂けれ
ば、担当者に転送することも可能です。近況の報告なども積極的にお送り頂きたいと思います。デ
ジタルカメラなどをお持ちになられた方は、現地での写真などもお送りいただけると、とても嬉しく
思います。
また、今後の奨学生からのご質問、地区からの連絡に備えて、学友会にはご自分の電子メー
ルアドレスをご連絡下さい。学友会では、インターネット上のホームページで、様々な情報も提供し
ております。掲示板も含めて、こちらもご利用頂きたいと思います。皆さんから、近況報告やお写
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真、後輩へのアドバイスなどをお送りいただければ、ホームページ上での公開も可能です。できる
だけ多くの情報を共有して参りたいと考えておりますので、皆さんのご協力をよろしくお願いいたし
ます。
(7)コミュニケーション
皆さんはロータリー国際親善奨学生として留学するわけですから、「人とコミュニケーションする
のは苦手だ」などとは言っていられません。初めのうちはある程度の戸惑いはあるかもしれません
が、現地の人々とのコミュニケーションすることで、文化適応も促進されるはずです。なるべく多く
の人々とコミュニケーションすることで、言語の習得はもちろん、異文化にも早く適応でき、カルチ
ャーショックからも早く回復できることでしょう。もしカルチャーショックやホームシックがひどく、精
神状態がおかしいと感じたら、人と話をすることです。一人で閉じこもっているとどんどんひどくなっ
てしまいますので、あまり気が進まなくても、とにかく人とコミュニケーションをしましょう。カルチャ
ーショックは意識下のプロセスですので、自分では分かっていてもどうすることもできないというよ
うな状態になります。時間が経つにつれて心境も変化してきますから、とにかく閉じこもらずに人と
交わりを持って下さい。また、他の日本人同士で話をすることで心が休まることもあるでしょう。だ
だし、日本人同士で、現地の方々の悪口を言い合うなどといったことは避けるべきです。積極的に
文化の違いを楽しむといった気持ちが持てると、留学生活も楽しく送れるものです。
■ 国際親善使節としての活動 ■
(1)ロータリー財団の奨学生に期待されること
ロータリー財団の奨学金は、「国際親善」を促進することをその第一目的に掲げています。よっ
て、国際親善奨生となられる皆さんには、それぞれの留学国と日本との間の国際理解と友好を深
める親善使節として活躍されることが強く求められているのです。よって留学中は、自らの勉学に
力を注ぐことも大切ですが、この「国際親善使節」としての活動を積極的に行っていただきたいと
思います。具体的には、ロータリー・クラブの例会や地区行事への参加はもちろん、学内外の
様々な機会を有効に活用して国際交流に努めてください。また、このような素晴らしい機会を与え
て頂いたのは、地区ロータリアンの皆様のお陰であるということも忘れてはなりません。従って、帰
国後には、クラブ例会などへも積極的に参加し、自らの体験談を語ることで国際理解を促進する
と共に、今後の奨学生に対する学友アドバイザーとしても活躍されることが期待されています。ま
た、必要に応じて、当 2600 地区が皆さんと連絡が取れますように、出発前および帰国後もご連絡
先や近況などを、学友会事務局およびスポンサー・クラブに常にお知らせ下さいますようお願いい
たします。
(2)カウンセラー(顧問ロータリアン)
ロータリーの奨学生には、スポンサークラブ(推薦クラブ)から一人、そして、ホストクラブ(受け
入れクラブ)から一人の計二人のカウンセラーが付きます。カウンセラーは、奨学生とロータリーク
ラブおよび地区との掛け橋役を務めてくださる方です。ですから、みなさんの留学プログラムが滞
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りなく進むように、こののカウンセラーとは、常に連絡を取り合ってください。
受け入れ地区のロータリアンの方々は、本当に親切な方が多いはずです。おそらく初めてみな
さんのカウンセラーとお会いするのは、みなさんが到着した最寄りの空港でしょう。それから 1 年間
お世話になるわけですが、中には、1年の間にカウンセラーと2、3回しか会わなかった、という方
もいます。それではあまりにも淋しすぎます。たとえ公式な活動をする時以外でも、いつもカウンセ
ラーとは連絡を取るようにしましょう。何か困ったことがあった場合なども必ず力になってくれるは
ずです。ただし、もしカウンセラーに関して何らかの問題が生じ、自分自身の日常生活やロータリ
ー奨学生としての活動に大きな支障が出る場合などは、早めにホストクラブの会長や奨学金委員
長などに相談されることをお勧めします。
また、スポンサークラブ(推薦クラブ)のカウンセラーとは、出発準備の段階から、留学中、そし
て、帰国後も緊密に連絡を取り合ってください。とくに、留学準備の段階では、カウンセラーおよび
推薦クラブが大変に心配されています。現在どのような状況にあるのか、今後、どのような予定で
いるのかを常にカウンセラーを通して、クラブにお知らせするようにしていただきたいと思います。
(3)例会とスピーチ
ロータリークラブの例会は、通常、平日のお昼に開かれます。皆さんの中には授業と重なってし
まい、出席できないということになる方がいらっしゃるかもしれません。ロータリー奨学生は本来、
ロータリーの活動を優先にすべきである、と奨学金規定にもありますが、なかなかそうもいかない
でしょう。ですから、事前にカウンセラーに例会の日時をお聞きしておいて、なるべくその時間には
授業を入れないようにしましょう。どうしても必修科目が入ってしまったような場合は、カウンセラー
と相談して、通常例会以外の特別なイベントに出席させていただいたり、次学期に何度かスピー
チをさせていただけるようにお願いするのも一つの方法でしょう。例会は、多くのロータリアンの
方々とお話しする良いチャンスですから、毎週出席する必要はないとは思いますが、1 回しか行か
なかったというようなことは避けましょう。例会の席では、カウンセラーやクラブ会長さんなどと一緒
に写真を撮っておくと、記念にもりますし、報告書とともに地区や推薦クラブに送ることもできます。
バナーの交換とスピーチについてですが、これはある程度時間がかかりますので、あらかじめ
カウンセラー、クラブ幹事さん(secretary)などと相談して日取りを決めましょう。スピーチは 20 分か
ら 30 分程度でお願いしますと依頼されると思いますが、最後の 5 から 10 分は質問の時間にする
とよいでしょう。おそらく、かなりの質問がくることでしょう。スピーチの内容についてですが、あまり
自分の専門分野に片寄った内容は避けたほうが良いと思われます。それよりも 2600 地区の生活
や風土、あるいは一般的な日本文化についてなどの話題が喜ばれます。スライドなどを用意して
おくと、とても興味を持って見ていただけます。ビデオは上映設備のないところもありますので、ス
ライドのほうが無難です。ただし、会場によってはコンピュータやビデオなどを接続可能なプロジェ
クターが使える場合もありますので、確認してみるとよいでしょう。スピーチに際して、何か特別な
テーマについて話して欲しい、と依頼されることもあるかもしれませんが、自分があまり詳しくない
テーマの場合は、自分にできるかどうかよく考えてからお返事をしたほうがよいでしょう。間違った
情報を伝えてしまったり、難しい質問を受けてあやふやな答えを返すというのはあまり良い印象を
与えませんし、誤解を生む可能性もあります。
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(4)その他の活動
現地での生活にある程度慣れてきたら、地区ガバナーとも連絡をとりましょう。きっとすぐにお返
事をいただけることと思います。また、月信などに紹介していただけると、ホストクラブだけでなく地
区内の他クラブからもスピーチなどを依頼されるかもしれません。また、地区大会やその他の
様々な行事に招待していただけることもあるでしょう。 そのような機会に恵まれた方は、どうか積
極的に参加し、国際親善に貢献していただきたいと思います。
ロータリー奨学生は、学内外の行事などへも招待される可能性があります。多くの貴重な体験
をする良い機会だと思いますので、積極的に参加されることをお勧めします。それらの経験はきっ
と良い思い出として、永く心に残ることでしょう。
(5)国際ロータリー本部 (One Rotary Center)
イリノイ州エバンストンにある国際ロータリー本部にいらっしゃるロータリー財団の奨学金コーデ
ィネーターとは、出発前までに何度もお手紙やメールを交わすことでしょう。そこで、アメリカに
留学される方は、是非一度、国際ロータリー
本部を訪問されることを強くお勧めします。 奨
学金コーディネーターの方やロータリーセンタ
ー見学ツアー(One Rotary Center Tours)の担
当者と事前に約束しておけば、One Rotary
Center の中を案内していただけます。ロータリ
ー財団の奨学金コーディネーターは、数多くの
奨学生を抱えており、大変にご多忙でいらっし
ゃいますので、前もってご都合のよい時間など
をお聞きしておくと良いでしょう。国際ロータリ
ー本部で働いてらっしゃる方々は皆さん本当
に親切な方ばかりです。きっとよい経験となる
ことでしょう。
また、ポール・ハリス氏のオフィスを再現し
たお部屋などは、とても印象深いものです。尚、
「ポール・ハリスって誰?」という人は留学前に
必ず調べてから出発してください。
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One Rotary Center
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帰国後の活動
■ 帰国後の活動 ■
1 年間の奨学金プログラムが終了した後、奨学生は直ちに帰国しなければならないことになっ
ております。しかし、なんらかの事情でその後も留学を続けたいといった希望がある方は、なるべ
く早めに学友会にご連絡ください。ロータリー財団へ直接お問い合わせいただいても結構ですが、
手続きが煩雑になりますので、まずはこちらへその旨をご連絡いただければ、その後の手続きな
どについてご説明いたします。 ただし、その場合にも、奨学金プログラムが終了した後、奨学生
には以下の手続きや活動が義務付けられています。
(1)必要書類の提出
奨学金プログラムが終了し、帰国されたら、最終報告書を作成し奨学金要覧にある「評価書式」
とともにロータリー財団の奨学金コーディネーター、ホストおよびスポンサークラブのカウンセラー、
そして、2600 地区学友会にお送りください。学友会へは、メールへの添付書類で結構です。これは、
今後の奨学生の大切な参考資料となるものですので、必ずお送りくださいますようお願いいたしま
す。
(2)帰国報告とスピーチ
帰国されましたらすぐに、スポンサーロータリークラブのカウンセラーにその旨を報告し、例会で
のスピーチの日程をご相談ください。その後も、クラブより様々な行事へのお誘いがあるかと思い
ますので、ご住所とご連絡先をクラブのカウンセラーにお伝えください。同時に、学友会へも帰国
のご予定とご連絡先をお送りください。学友会へのご連絡は、簡単なメールで結構です。最近各ロ
ータリークラブより、「以前の奨学生を例会にお招きしたいが、連絡先が分からない」といったご連
絡をいただきます。スポンサークラブは、夜間例会やクリスマス例会などの特別なクラブ行事に奨
学生をお招きする場合があります。また、なんらかの講演やスピーチをお願いする場合もございま
す。したがって、みなさんは折に触れて、クラブとは接触を持つようにしてください。特に、ご住所が
変わった場合や勤務先が変わった場合などは、スポンサークラブおよび学友会へご連絡をお願い
いたします。(学友会のメールアドレス:[email protected])
(3)資料作成へのご協力と学友アドバイザーのお願い
みなさんの奨学生としての体験は、今後の奨学生にとっても大変参考になるものです。このしお
りも、これまでの奨学生のみなさんの体験をもとに作られているのです。みなさんが帰国された後、
学友会から資料作成のためのご協力をお願いすることもあるかと思いますのが、その際にはご協
力をお願いいたします。
また、今後の奨学生のためにアドバイスをいただく、「学友アドバイザー」をお願いする場合がご
ざいます。学友アドバイザーとは、奨学生がなにか質問や問題がある場合、まずコンタクトを取る
学友のことです。事前にご連絡をいたしますので、ご協力をお願いいたします。
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先輩からのアドバイス
ここでは、これまでに 2600 地区から世界各地に派遣された奨学生の方々からの体験談やアドバ
イスを掲載いたします。これからの留学準備、そして留学生活の参考にしてください。また、ここに
アドバイスを寄せていただいた方々に直接ご連絡を取りたいという方は、学友会事務局までご連
絡ください。
松尾晃孝
2003−2004 年度奨学生/アメリカ留学
志望校の選定に関しては、特に決まったやり方はありません。出来るだけたくさんの情報を集
めると良いと思います。基本となるのは、大学のウェブサイトです。大学のウェブサイトにある情報
は、情報の新しさと正確さの点で優れています。もし、専門的な研究をするつもりでいるなら、志望
校が決まったら、自分と関心が近そうな教授に、e-mail などで直接コンタクトをとることをお勧めし
ます。自分をアピールする良いチャンスになります。留学先の大学も、学生を選考する際に、少し
でも多くの情報を得たいと考えています。返事が返ってくる可能性はそれほど高くありませんが、
やってみる価値はあると思います。
志望している大学がロータリーから指定されるかどうかは、色々な要因で決まります。都市か田
舎もちろん重要ですが、受け入れていただくロータリークラブがあるかどうかに大きく依存するとい
うのが、知人からの情報も含めた印象です。つまり、志望する大学に今まで国際親善奨学生が派
遣されていれば、指定校になる可能性が高いということです。
語学に関しては、出来るだけ早く準備しておいた方がいいです。私は、準備をそれなりにしたつ
もりでいたのですが、着いた当初は聞き取りと話すのに苦労しました。聞き取りに関しては、ニュ
ース英語(アメリカに留学するなら CNN など)を聞いて、硬い文章を聞き取れるようになっておくこ
とが、まず必要です。これができないと授業が聞き取れません。話す方では、基本的には自分が
使うことの出来るフレーズのパターンを増やすことが大切です。そのためには、出発前に定期的
に英語を話す機会をもって、英語を口に慣らしておくことが役に立つと思います。
大学での生活の立ち上げで重要なことは、なるべく早く自分が勉強に集中できる環境を作るこ
とです。そのためには、自分を認めてくれる人を教授陣の中に持つとことが早道です。まずは、自
分を知ってもらわないといけませんので、積極的に機会を捉えて教授たちと会うようにしましょう。
例えば、分からないことがあるときには、すぐに質問に行くといいです。特に、自分を指導してくれ
る先生とは、なるべく密に連絡を取ることです。早めに信頼できる関係を築いておくと、あとが非常
に楽になります。
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川村 章仁
2003−2004 年度奨学生/イタリア留学
(1)望校の選定、留学準備に関して
私が第一希望校として選んだのは当初、イタリアのフロジノーネ、RICINIO REFICE 国立音楽院
でした。インターネット上での情報、東京のイタリア文化会館などの情報以上に入学のために役に
立った情報は、やはり直接その学校に勤めている先生からの電話、FAX での情報でした。去年2
月に歌の試験を受け国立音楽院の内部生になり、6月には DIPLOMINO という、国立音楽院の5
年次中、3年次修了の試験を受けて合格しました。しかし、その後アメリカのロータリー本部からの
指示により、現在通うナポリの SAN PIETRO A MAJELLA 国立音楽院に転校しました。
(2)留学中の学生生活
現在私は、国立音楽院の4年次に在籍中ですが、通常どこの国立音楽院もこの4年次だけは
月曜日から金曜日まで授業が全て詰まっています。ナポリの音楽院では、今年度、歌、ピアノ、和
声、イタリア文学、音楽史、室内楽、合唱を受講しなければならないのですが、宿題もかなり出さ
れるため、大変です。地元の友達はとても気さくだし親切ですが、「イタリア語」ではなく、「ナポリ
語」を日常は話すので、今でも「何を言ってるんだ」と悩む事、日常茶飯事です。
(3)ロータリー国際親善奨学生としての活動や交流など
ナポリ市が日本の鹿児島市と姉妹都市提携を結んでいて、昨年12月にイタリア3大歌劇場の
一つといわれる、「サン カルロ歌劇場」での国際交流コンサートを開いた際は、合唱お手伝いで
参加しました。また、音楽院でのユネスコが主催するコンサートで日本の詩を紹介。イタリア語訳
も作成したところ、学長初め、たくさんの地元の人が大変喜んでくださいました。ロータリーの例会
にはこれまで、ローマ、フロジノーネ、ナポリで参加し、それぞれのクラブのバナーと「佐久ロータリ
ークラブ」のバナーと交換しました。6月の歌のコンサートには又、ロータリアンの方々を招待しよう
と考えています。
(4)その他
私が現在生活しているナポリは、南イタリアで最も大きな街です。「ナポリを見て死ね」という名
言どおり、ヴェスヴィオ山の麓に広がる町並みと地中海の光景は、いつも見るだけで感動します。
また、音楽院のあるナポリの旧市街地には、今も残る古代ギリシャ時代、ローマ時代の数々の遺
跡。しかし、治安は良くありません。信号無視を普通にする人たち、車、公共のバス。車は保険が
切れていてボロボロでもそのまま走っている。縦列駐車、車の大渋滞の嵐、、、。奨学生の皆さん
が家を探すとき、選ぶときに、特に「自分が住む家の環境」、「その家がある周りの環境、治安」に
は、注意してくださいね!国際親善を果たすのも、勉学に励むのも、まず落ち着いて過ごせる環境
を探す事が必要だと思います。
それでは皆さんの留学、国際交流の成功を心からお祈りします! IN BOCCA AL LUPO!
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髙野 真紀子
2003-2004 年度奨学生/アメリカ留学
(1)志望校の選定、語学試験の準備、財団・指定校への申請など、留学準備に関して
私の場合、大学を卒業してから数年経っていましたし、Bachelor とMaster の専攻が異なったの
で、志望校の選定に当たってはインターネットをフルに活用しました。大学やプログラムの検索サ
イトも沢山ありますし、私は何人かの教授に個人的に e-mail をして、大学を推薦してもらったりしま
した。アメリカの場合、各大学のホームページが整備されているので、パンフレット等を取り寄せる
手間もないですし、出願書類などもダウンロードできます。
TOEFL はスコアがなかなか伸びず苦労しました。とにかく早くから準備を始めて、最後まで諦め
ないことだと思います。留学後に気付いたことなのですが、writing section はかなり重要です。
Master 課程では paper を書く機会が多く、アメリカ式の academic writing の書き方に慣れていない
と、とても苦労します。とかく、TOEFL では Listening や Grammar の勉強に重点を置きがちですが、
TOEFL の writing section ではアメリカ式の academic writing の基本が学べるので、おろそかにし
ないほうが良いと思います。
(2)留学中の大学生活
勉強に関しては覚悟はしていたものの、想像以上にハードです。期限までに課題が終わらなか
ったり、授業について行けず戸惑ったり…。何か困難な事が起こったら自分一人で悩まず、教授
に直接相談に行き、自分の状況を説明することです。黙っていては助けてくれませんが、自分から
助けを求めに行くと親身になって手を貸してくれます。
留学中は、言葉の壁に突き当たる、食事が合わない、お風呂でゆっくりすることもできないなど、
とにかくストレスが溜まります。自分なりの stress management を身につけることがとても重要です。
私は体を動かすことが好きなので、ジョギング、水泳、テニスなど、少時間でも積極的に行うように
しました。英語力向上の為に日本人の友人を作らない人もいますが、私は日本人の友人がいた
から頑張れたような気がします。時には日本語で愚痴を言い合ったり、病気の時はお粥を作った
り、小さなことですが大きな支えでした。
(3)ロータリー国際親善奨学生としての活動や交流など
私は、渡米直後にホストロータリークラブで power point を使ってプレゼンテーションをしました。
写真を見せながら、日本での日常生活や趣味で習っていた茶道について 20 分ほどスピーチしま
した。クラブによっては AV equipment が整っていないところもあるようなので、どのような準備をし
たら良いのか、出発前に担当のカウンセラーと打ち合わせをした方が良いと思います。
折り紙は手頃な上に喜ばれ、交流活動の tool として活躍度大です。和風柄の綺麗な折り紙を多
めに用意し、鶴や風船など基本の折り方を覚えておくと重宝です。大抵の人はどのように折るの
か教えてほしいと興味を示すので、そこから交流が深まりますし、実際、ロータリーの方に頼まれ
て、何度か小学校へ教えに行ったりもしました。
皆さんのロータリー国際親善奨学生としての留学が成功する事をお祈りしています。苦しい事も
ありますが、楽しんで頑張って下さい。
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関 淳子
2004-2005 年度奨学生/イギリス留学
1.望校の選定・留学準備に関して
志望校の選定には大学のホームページや、ブリティッシュカウンシルの留学フェアなど
を利用し、パンフレットや情報を集めました。大学(日本)の担当教授のアドバイスなど
も参考にしました。
語学の試験はイギリスに留学する方は早めに IELTS をうける準備をしたほうがいいと思
います。どうしても TOEFL のほうがスコアが高い場合はそれを出してもいいようですが、
ブリティッシュカウンシルの方は IELTS を推薦しています。IELTS は受験料が高いうえに、
一度受けると翌3ヶ月は受験できず、試験の回数が少ないので、早めの準備と計画が必要
です。
派遣先が決まった後、準備中、困ったことやわからないことがあったら、派遣先に現在
派遣されている奨学生に連絡を取り、アドバイスを求めるといいと思います。現在、私も
他地区の日本人奨学生からのメールでの質問にお答えしていますが、実際その場所に住ん
でみないとなかなかわからないことなどが数多くあります。
2.留学中の大学生活
大学院では、コースや大学にもよると思いますが、私のコースはイギリスで学んでいる
というより、国際的なコースであるという感じです。そして生徒同士仲がよく、楽しく勉
強しています。そこで大切だと思うのは、何より自分から積極的に参加することです。授
業でも社交の場でも自分から参加していくことが大切だと思います。そのためには語学の
準備が大切ですが、多少、語学力の差を感じることがあっても、自分から口を開けばたい
てい回りの友人や教授は親切に意見を聞いてくださいます。
そして大学院の学習は大量の読書とプレゼンテーション、そして論文に追われる一年、
という感じですので、その覚悟をしておくことが大切です。もし、困ったことがあったら、
とにかく誰かに相談するといいと思います。そうすれば、教授やクラスの友人が何らかの
アドバイスをしてくれることでしょう。
3.ロータリー国際親善奨学生としての活動や交流など
私はホストロータリークラブが近くであったため、よく例会やイベントに参加しました。
クリスマス前の募金や、インド洋津波の際の緊急募金、そしてファミリーファンディとい
う家族向けの野外イベントのお手伝い、地元の10キロマラソンのお手伝いなどはよい経
験となりました。
ほかの奨学生はスピーチを指定された回数行うことを中心に活動していましたが、私は
スピーチよりほかのイベントのお手伝いをしたことのほうが、よい経験になったと思いま
す。地元の方々にも喜ばれました、何よりホストロータリーの方からゲストというより、
メンバーのように仲良くしていただきました。
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9
地区内外の連絡先
■ 2004-2005 年度 ガバナー事務所
ガバナー 室賀 明
〒380-0836 長野市南県町長野県食糧会館 6F
Phone: (026)232-2627
Fax: (026)238-1330
E-mail: [email protected]
Web: http://www.ri2600.jp
■ 2005-2006 年度 ガバナーエレクト事務所
ガバナーエレクト 堀川 浩
〒399-0744 塩尻市大門 8-4-21 中村屋内
Phone: (0263)51-0231
Fax: (0263)51-0232
E-mail: [email protected]
■ ロータリー財団学友会事務局
〒 389-0815 松本市深志 1-5-8 深志ビル 4F
松本ロータリークラブ内
Phone: (0263)32-2340 Fax: (0263)35-5775
E-mail: [email protected]
Web: http://www.alumni.rid2600.org
■ ロータリー財団学友会会長
滝沢 武
E-mail: [email protected]
■ 国際ロータリー日本事務局
〒115−0045 東京都北区赤羽 2−51−3
NS3 ビル 1 階
財団室 Phone: (03)3903−3192
資料室 Phone: (03)3903−3194
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ロータリー財団国際親善奨学生のタイムテーブル
以下はロータリー財団国際親善奨学生の出発までのおおよそのスケジュールです。詳細はその
つど連絡がありますので、それに従ってください。また、指定校、留学先の大学、出発日、連絡先
などは、決定次第、メールで結構ですので、学友会事務局へもご連絡ください。
(■には、必ず出席して下さい)
時 期
活動・行事予定
備 考
2005 年 ■奨学生オリエンテーション(6 月 12 日)■
6 月 ・申請書の清書と地区への返送(
月
日まで)
7 月 志望校から資料等を取り寄せる
志望校を再考する
資料は複数校から取り寄せておくこ
と(代替校申請用)
8 月 スポンサークラブの例会等への参加
各クラブの幹事さんに確認
9 月 TOEFL 等の受験
10 月 ■地区大会へ出席■
地区大会へは必ず出席のこと
11 月 TOEFL、GRE 等の受験
12 月 ・ロータリー財団より指定校通知
指定校を学友会事務局へも知らせ
・指定校への入学申請
ること(メール)
2006 年 ・代替校申請準備(希望大学から申請書類等を取り寄せる)
代替校の申請は「奨学生のパケット」
1月
の到着を待ってから(2 月∼3 月)
2 月 ・奨学生のパケット届く
代替校は2∼4校程度を認可申請
・承諾書、語学試験成績等の書類の送付
・代替校申請用紙に代替校を記入して認可を申請する
3 月 ・代替校の認可リストがロータリー財団より届く
・財団に認可された大学へ入学申請
代替校への申請には、ロータリー財
団発行の財政証明を使用する
5 月 <この時期、アメリカの大学では夏休みに入り、連絡が取りにく
くなるので注意すること>
入学が決定した場合は、学友会事
務局へ連絡(メール)
6 月 ■地区歓送会へ出席■
地区歓送会には必ず出席のこと
<この時期、人事異動等でロータリー財団の奨学金コーディネ
ーターと連絡が取りにくくなる場合があるので注意>
7 月 ・ホストクラブのカウンセラーが決定
ホストクラブと連絡を取ること
・語学学校が指定された方は出発準備 (約 3 週間程度)
・現地でのスピーチの資料を準備
8 月 ・スポンサークラブ例会出席(出発の挨拶)
・保険への加入 (財団の要件を満たすもの)
・クラブよりバナーをもらう (10 本程度)
・必要な方は予防接種を受ける
・RITS より航空券が届く
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出発日を学友会事務局へ連絡(メー
ル)
ロータリー用語
[参考資料:My Friend (ロータリー情報)1996 年版]
【アール・アイ】(RotaryInternational,R.I.)
国際ロータリーの略称。R.I.本部はアメリカ、イリノイ州エバンストンにあり、サービスセン
ターは、日本、韓国、ブラジルなど 8 ヶ国にある。
【アール・アイ会長】
国際ロータリー会長。全ロータリー組織のボランティア指導者。R.I.理事会の議長でもあ
り、R.I.会長指名委員会を除く、全ての委員会の職権上の委員。会長は 1 年間の会長エ
レクトを経て、任期 1 年の会長職に就く。
【アール・アイのテーマ】(アール・アイ会長のテーマ)
R.I.会長が、毎年、就任直前年度の国際協議会で発表する。これが、ロータリーの奉仕
の実践に最も重要なものとなる。
【インターアクト】(インターアクト・クラブ)
奉仕と国際理解に貢献する青少年のためのロータリークラブ提唱の世界団体。高校生、
または 14-18 歳の青少年がインターアクトクラブに入会できる。
【エス・エイ・エイ】(SAA)
元来は、英国の王室と下院議院の慣用語で、「守衛官」を意味する。ロータリーでは、例
会をはじめとする会議において、全てが秩序正しく運営されるように、常に心を配る、「会
場監督」としての重要な役職を指す。
【学友賞】
毎年 2 種類の学友賞が元ロータリー財団奨学生に授与される。受賞者は、専門職務に
おいて実績を上げ、人類への奉仕を通じて、世界理解と平和を追求した元奨学生。学友
賞には『学友業績賞』と『奨学生奉仕賞』がある。
【ガバナー】
地区内における国際ロータリーの唯一の管理役員。地区内における諸項に責務を負う。
ガバナー就任には、7 年以上のロータリー会員歴と、ロータリークラブ会長の経験が必
要。加えて、その品行や人格に非難の余地のない者である必要がある。1995 年より、女
性がバナーも誕生している。
【ガバナー・ノミニー】
指名委員会手続きにより指名されたガバナー被指名者。ガバナー就任直前の国際大会
で選挙された後、7 月 1 日の就任までの期間は、ガバナー・エレクトと呼ばれる。
【公式訪問】
ガバナーは、就任期間中に地区内の全クラブを公式訪問する。その目的は、クラブの諸
問題について懇談し、指導を行なう。また、会員全員に対して挨拶をし、ロータリー活動
を励ます。
【国際協議会】
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国際ロータリーの中央役員、次年度ガバナー就任予定のガバナー・ノミニー、一部の国
際ロータリー委員会委員長などが出席する年次大会で、毎年国際大会直前の
2/15-3/31 に開催される。クラブの諸活動に対する協議、計画、ロータリーの教育、管理
の責務について指示を与える。
【国際青少年交換】(青少年交換留学生)
国際理解と親善を目的に、15 歳から 19 歳までの高校生を一学年間、あるいは休暇期間
に、海外へ交換留学させるプログラム。
【国際大会】
R.I.の国際大会は、国際レベルで、全ロータリアン、クラブ役員、国際ロータリー役員を激
励し、情報交換をし、それによって、地区レベル、クラブレベルでロータリーの発展を促
進するために開催されるもの。4-6 月の間に開催される。
【財団学友】(ロータリー財団学友)
元奨学生、研究グループ交換参加者など。財団管理委員会では、各地区に対して、そ
の地区に住む学友のために学友会の創設を強く勧めている。財団学友は、ロータリーク
ラブの会員候補者となり、各クラブ例会やプログラムでの講演を通じて、財団の広報活
動支援者としても大いに期待されている。
【地区大会】
地区内における最大の行事。2-3 日間にわたって開催される。地区大会には必ず R.I.会
長代理が出席する。この大会の目的は、交歓と、感銘深い講演、地区内のクラブおよび
国際ロータリーに関する諸問題の討議など。
【ニコニコボックス】
昭和 11 年に大阪で始まる。嬉しかった事、失敗したことなど何かにつけて、善意の寄付
をする習慣、あるいはその寄付箱。
【日本サービスセンター】
東京にある R.I.の事務局。1995 年 7 月より、旧「日本支局」の名称が、「国際ロータリー日
本サービス・センター」に変わった。
【バナー】
地域やクラブの特徴とロータリーの歯車とクラブ名を表示した小旗。クラブ間で交換され
る。
【メーク・アップ】
ロータリアンがクラブの例会を欠席した場合、その前後 2 週間以内の他のクラブの例会
あるいは会合に出席することで、それを補填する制度。
【ポール・ハリス・フェロー】(PHF:PaulHarrisFellow)
ロータリー財団に米ドル 1000 ドルを寄付した個人、または名義人。申込みにより、ロータ
リー財団から証明書と襟章が寄贈される。
【ポリオ・プラス】
ポリオ(小児マヒ)を全世界から追放するため、ユニセフ、世界保健機関(WHO)などと提
携して、ロータリー財団が推進中のプログラム。ポリオとともに、ハシカ、ジフテリア、結
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核、百日咳、破傷風の 5 つの主要伝染病をプラスして、同時に追放を呼びかけたことか
ら、「ポリオ・プラス」と呼ばれる。
【米山奨学金】
(財)ロータリー米山記念奨学会より、勉学、研究を志して日本に在留する外国人留学
生に対して、国際理解と親善を深めるために、全日本のロータリアンの寄付金を財源と
して、奨学金を支給、援助する民間最大の奨学金。
【ライラ】(RYLA:RotaryYouthLeadershipAwards)
ロータリー青少年指導者養成プログラムのこと。14 歳から 30 歳までの若者が、地域社
会の指導者あるいは、善良な市民としての資質を伸ばすために設けられたプログラム。
国際ロータリーが 1971 年に正式に承認。
【ローターアクト・クラブ】(RotaractClub)
ロータリークラブの提唱で、18 歳から 30 歳の青年男女により構成される世界的な団体。
1968 年に発足。目的は、個々の能力の開発にあたり、知識や技能を高め、地域のニー
ズをくみ取り、親睦と奉仕を通じて、信頼関係を推進する機会を与えること。
【ロータリーの友】
1953 年(昭和 28 年)に発行が開始された、日本のロータリー機関誌。1980 年(昭和 55
年)にロータリーの公式地域雑誌となる。英語版の「ROTARY-NO-TOMO」も年 2 回発行。
日本語版の購読数は、世界第 2 位の約 13 万 3000 部に及ぶ。
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あとがき
この度、地区選考を経てロータリー財団国際親善奨学金候補生になられた皆様、本当におめで
とうございます。同時に、国際ロータリー第 2600 地区ロータリー財団学友会への入会を心より歓
迎いたします。ロータリー財団国際親善奨学生として留学されるみなさんは、他の留学生の方々
にはない素晴らしい体験ができることと思います。また、国際親善奨学生となられたみなさんには、
「国際親善」、「国際理解」の促進に努力することが期待されているわけです。「国際親善」あるい
は「国際理解」とは何か。また、その促進のためには何が必要かといった問題については、それぞ
れお考えをお持ちでしょう。しかし、国際親善奨学金候補生となられた今、これらの問題をもう一
度改めて考えることからみなさんの国際親善奨学生としての活動は始まるものと思います。そして、
それぞれのお考えのもとで、ご自身にできる最善の国際親善に努力していただきたいと思いま
す。
この冊子をお読みいただいてお分かりのとおり、みなさんの留学の成功のために、多くの学友、
ロータリアンのみなさんが協力をしてくだっていることもお忘れにならないようお願いいたします。
どうか 1 年間、留学生そして国際親善奨使節として十分にご活躍されるとともに、奨学金プログラ
ム終了後も、新たな奨学生や学友会、国際ロータリー第 2600 地区、そして、国際親善と世界平和
のためにご協力をお願いいたします。
最後に、皆様の国際親善奨学生としての留学の成功を心よりお祈り申し上げます。
「ロータリー財団国際親善奨学生のしおり」編集委員会一同
国際ロータリー第 2600 地区
2006−2007 年度
ロータリー財団国際親善奨学生のしおり
2005 年 6 月 1 日発行
編集/ 国際ロータリー第 2600 地区 ロータリー財団学友会
「ロータリー財団国際親善奨学生のしおり」編集委員会
発行/ 国際ロータリー第 2600 地区 ロータリー財団学友会
*無断転載・複製を禁ずる
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