日本語・日本文化研修留学生、教員研修留学生

2016年度
国費外国人留学生
( 日 本 語 ・ 日 本 文 化 研 修 留 学 生 、 教 員 研 修 留 学 生)
募集・選考の手引き
文 部 科 学 省・外 務 省
Ⅰ
募 集 時 期 年 間 ス ケ ジ ュ ー ル(予定)
時 期
2016年 1月
2月
3月
5月
7月
9~10月
事
項
募集要項及び試験問題の発送、在外公館における募集開始
第1次選考(在外公館における選考)の開始
第1次選考通過候補者の推薦締切
(関係書類を外務省人物交流室へ3月31日(木)までに送付)
(在外公館→外務省→文部科学省)
第2次選考(文部科学省における選考)の実施
合格者の決定通知
配置先(受入大学)の決定通知
文部科学省による航空券の手配・送付、在外公館による合格者への指導
渡日
Ⅱ
募 集 要 領
1.採用予定人員
各国からの採用予定人員は割当数を設けず、選考基準に諮り、予算の範囲内とする。
ただし、1ヶ国から11名以上を推薦する場合は国別バランスを考慮し、推薦順位11位以下の者
に対しより厳しい基準を適用することになるので留意すること。
2.募集・広報の時期及び方法
(1)募集に関する周知の時期及び方法は、在外公館の判断に任せるが、優秀な学生を確保するた
めに最も適切な時期に行い、要すれば当該国政府及び関係教育機関、帰国留学生団体等と協力
して、速やかに周知徹底を図ること。また、貴地事情に合わせ、要すれば報道機関、広報資料
の利用等、効率的に募集・広報すること。
(2)日本語・日本文化研修留学生及び教員研修留学生のいずれについても、教育関係機関や帰国
留学生の団体等にも周知するとともに、特に教員研修留学生については教員組織団体へ、日本
語・日本文化研修留学生については日本語・日本文化研究を主専攻として学部生に開講してい
る大学へ積極的に周知すること。
3.募集要項等の配布
在外公館に送付する募集要項及び申請書類は、各在外公館において増刷及びホームページ等へ
の掲載を行うことは差し支えない。また、募集要項及び申請書等の様式は、毎年変更しているの
で最新の書式(2016年度版)を使用すること。旧版の申請書等の提出は受理しないこと。
なお、募集要項、申請書類に併記された英文は便宜上付したものであり、英文による表現が日
本文の内容を変更するものではない。記載事項に疑問がある場合は、外務省人物交流室を通じて
文部科学省に照会すること。
-1-
4.応募資格、分野及び留意事項
毎年、明らかに資格要件外の者を面接して推薦する在外公館が散見される。各在外公館が責任
を持って申請者の資格要件の確認に万全を期すこと。
(1)日本語・日本文化研修留学生
① 渡日時点で外国(日本国以外)の大学の学部に在学する者で、帰国後も引き続き当該大学
に在学して学習を続ける予定の者。つまり、奨学金支給期間内に卒業する者は対象外である
が、学部が3年制であり必ず大学院へ進学する等、特段の事情がある場合、推薦を認める。
その場合、在外公館推薦フォームの備考欄にその旨記載すること。
②
主専攻として日本語・日本文化に関する分野を専攻している者。
ア これまでの採用実績にかかわらず、原則として、在外公館推薦フォームの「主専攻」欄
に「日本語」
、
「日本文化」が無い場合は対象外となる。なお、
「主専攻」は在籍する大学
のコース名称を記載するものではなく、各応募者が実際に専攻している内容となる。
例: 対 象「 日本 語 コー ス」 「 日本 語( 方 言文 化) 」 「日 本 文 化 (文 学史 ) 」等
※「 日本 学 」の みの 記 載で は、内 容が 不 明 確 なた め、具 体的 に 記載 す る こ と。内
容が 不 明確 な 場 合 は、 採用 し ない 可能 性 もあ る。
イ
「 日本 語」 、 「日 本文 化 」 に 関す る 分野 以外 ( 工学 ・経 済 ・農 学・ 建 築等 )を
主専 攻 とす る者 で 、学 習の 一 環と して 主 専攻 に関 連 する 日 本 語 ・日 本文 化 を学 習
する 者 は、 本奨 学 金の 対象 と はな らな い 。( 独) 日 本学 生支 援 機構 が募 集 等を 実
施し て いる 海外 留 学支 援制 度 など 他の 制 度で 応募 す るよ う 指 導 する こと 。
③ 2016年4月1日現在において、大学での日本語・日本文化学習期間が通算1年未満でない
者。別の大学での日本語・日本文化学習歴と合わせて日本語・日本文化学習期間が通算1年
を満たす者は、必ず、日本語学習期間が1年以上であることを証明できる書類(別の大学で
履修した成績証明書等)を提出すること。
④ 大学推薦による日本政府(文科省)留学制度(日本語・日本文化研修留学生)及び(独)
日本学生支援機構が募集等している海外留学支援制度との併願は認めない。
⑤ 留学生には必ず別送冊子「日本語・日本文化研修留学生コースガイド」を閲覧させた上で、
希望大学を選択させ、配置希望大学申請書に適切に記載するよう指導すること。また、留学
生にとって魅力となる点(受入れ時の日本語レベル・到達目標・地域・日本人学生との交流
を目的とした参加型科目・修了要件・修了証書・修了後のフォローアップ等)を積極的に紹
介すること。
また、研修コースによっては9月から開始する大学もあるので留意すること。
⑥ 申請者の専攻希望分野と配置希望申請書に記入される各大学の研修プログラム内容との
不一致を避けるためにも、申請書提出前に申請者自身から可能な限り希望大学の教員及び大
学担当者宛に相談するよう指導すること。ただし、申請者自身から大学に事前相談したこと
をもって、必ずしも当該大学に当該申請者の配置が行われるものではない。
(2)教員研修留学生
① 大学または教員養成学校を卒業した者で、自国の初等、中等教育機関の現職教員及び教員
養成学校の教員であり、2016年4月1日現在で原則として、通算5年以上教員としての現職
経験を有する者。なお、現職の大学教員や通算5年未満の現職教員は対象としない。研究留
学生の制度で応募するよう指導すること。
② 帰国後復職することが確実な者。私費外国人留学生として、大学の学部、大学院の修士課
-2-
程、博士課程に入学することも認めない。仮に入学した場合は支給開始時に遡及して奨学金
の全額返納を命じることがある。
また、各国の採用人数に影響することもある。
③ 工業、農業、商業等の職業教育系の分野の申請者については、その者の研究希望分野が、
工学、農学、商学等の学問内容を中心とするものか、学校経営、教育方法等を中心とするも
のかを必ず確認すること。工学、農学、商学等の学問内容を中心とする場合は、研究留学生
としての応募すべきであるため受け付けない。学校経営、教育方法等を中心とするとする場
合、受入先が主として教員養成系の大学であるので、工学、農学、商学等に関連する内容は
必ずしも十分に学習できない場合があることを応募者に伝えた上で、別送冊子「教員研修留
学生コースガイド」から希望大学・分野を選択させること。なお、これらの分野に応募する
者の申請書については、特に研究計画を明確に記入させること。
④ 申請者には必ず「教員研修留学生コースガイド」から希望大学・分野を選択させること。
また、申請者の専攻希望分野と配置希望申請書に記入される研修プログラム内容との不一致
を避けるためにも、申請書提出前に申請者自身から可能な限り希望大学の教員及び大学担当
者宛に相談するよう指導すること。ただし、申請者自身から大学に事前相談したことをもっ
て、必ずしも当該大学に当該申請者の配置が行われるものではない。
(3)日本語研修留学生と教員研修留学生の共通事項
① 国籍
国費外国人留学生は日本政府と国交のある国の国籍を有し、日本国籍を持たず、申請時に
我が国以外に生活の拠点を持つ者を対象としている。また、原則として、日本と他国の二重
国籍である者は応募資格がない。
(申請時に日本国籍の有無を申告する欄有り。
)
ただし、申請時に日本以外に生活拠点を持つ日本国籍を有する二重国籍者に限り、渡日時
までに日本国籍を離脱する意思のある者は対象とするが、各在外公館において採用後渡日時
までに、日本国籍を離脱したことを必ず確認すること。
パレスチナ暫定自治区の無国籍者等について該当がある場合、事前に外務省人物交流室に
照会すること。
② 年齢
年齢資格を満たさない者を推薦する場合は、必ず、推薦前に外務省人物交流室を通じて、
文部科学省に照会すること。
(推薦前に照会がなかった場合は申請を認めない。また、推薦
を認める理由としては、過去の大使館推薦の試験を当該国の制度上やむを得ない事由がある
等の都合により受験できなかった者に限る。個人的な理由は一切認めない。
)
③ 健康
毎年、精神疾患等により、中途で勉学を断念し、帰国する者が出ている。また、結核・肝
炎・チフス・マラリア・赤痢等伝染性疾患のため、入学後、直ちに長期間療養しなければな
らなくなり、このため関係者に多大な迷惑をかけている事例がみられる。全く環境の異なっ
た国に長期間滞在するということを念頭に入れ、健康診断(既往症についても同様)には万
全を期するとともに、治癒すべき疾病については渡日前に治療するよう指導すること。申請
者が、身体に障害を被っており、本邦の大学において学生生活を送るにあたり、特殊な施設
や整備を必要とするなど、特別な配慮を必要とする場合には、事前に外務省人物交流室を通
じて文部科学省に相談するとともに、その旨を推薦フォームに記入すること。
国費外国人留学生として渡日した者は、国民健康保険に必ず加入する必要があることを周
-3-
知すること。
④ 渡日時期
日本の大学が定める研修コースの始まる最初の日から数えて前後2週間以内で、
受入 大 学の 指定 す る期 日(原 則と して 10 月 )まで の 間 に 必ず 出 国し 、渡 日 す る こと 。
(自 己 の都 合に よ り所 定の 時 期以 前に 渡 日す る場 合 は 、渡日 旅 費 を 支給 し ない 。ま
た、 所 定の 時期 に 渡日 でき な い場 合は 辞 退さ せる こ と 。 )自己都合による変更は一切
認めない。国情等やむを得ない事情により、変更が必要となる場合は、判明した時点で直ち
に外務省人物交流室を通じて文部科学省に相談すること。
⑤ 査証取得
国費外国人留学生は「留学」の在留資格で入国し、在留する必要があるので、渡日前に必
ず「留学」の査証を在外公館から発給すること。採用前に「留学」以外の在留資格で日本に
在留し、日本国内で資格を変更する場合は、必ず、外務省人物交流室を通じて文部科学省に
報告すること。原則として、採用前に日本に在留することは認めておらず、採用を取り消す
場合もあるので、留学希望者に周知すること。
「留学」以外の在留資格をもって在留する者
は国費外国人留学生の資格を有しない。従って、本邦入国後在留資格を「留学」以外に変更
した場合、変更した時点で奨学金を支給することができなくなる。
なお、申請者が既に我が国の入管法別表第二に定める在留資格「永住者」
、 「定住者」等
を有している場合であっても「留学」に変更する必要があるので留意すること。
⑥ 軍籍
申請時に軍籍を有し、日本留学時には軍籍を外れる者については,その旨を推薦フォーム
の備考欄に入力すること。軍籍経験者の応募は妨げないが、日本の大学への受入れが難しい
場合が多い。
⑦ 渡日経験のある者の取扱
申請者で渡日経験のある者については、法務省入国管理局より送付されている「入国審査
リスト」と照合の上、推薦すること。
⑧ 在日学生の取扱
現地の応募者を優先することは当然であるが、何らかの理由で在日中の当該国人が応募し
た場合には、在外公館の判断で例外的に選考の対象としても差し支えないが、在日歴が長期
にわたる者を対象とするものではない。
また、この場合についても本国での面接試験等は必ず在外公館で実施しなければならない。
自国における申請時から奨学金支給期間開始前までに、既に私費外国人留学生として本邦大
学に在籍、または在籍予定の者は、原則として、応募できない。ただし、日本語・日本文化
研修留学生に関し、申請時に自国の大学に在籍し、短期留学の研修制度等により日本の大学
に短期間在籍している者については、研修修了後に母国へ帰国し、国費外国人留学生として
採用の際に改めて、新規渡日することが確実な場合はこの限りではない。
⑨ その他
(ア)以前は「夫婦の一方が既に日本政府(文部科学省)奨学金留学生として採用されている
場合または夫婦が同時に応募する場合は、他の一方の者は採用しない」としていたが、
2006年度より採用可としている。
(イ)本制度は学位の取得を目的とするものではないので、大学では正規課程に入学すること
はできない。また、本制度による研修途中または終了直後、学位取得のため国費外国人
-4-
留学生として大学院等での研究を継続することを希望しても、奨学金支給期間の延長は
一切認めないので、学位取得を希望する場合は、本プログラムではなく、研究留学生等
他の奨学金制度への応募をするよう指導すること。
(ウ)渡日後に学業が困難となり、修了が困難となるような事態が生ずるような者の推薦は避
けること(兵役にかかることが予想される者、既に妊娠している者等)
。
(エ)過去に日本政府(文部科学省)奨学金留学生であった者は、日本語・日本文化研修留学
生、教員研修留学生のプログラムには申請できないので過去の受給歴を確認すること。
(なお、制度の効果的運用を図るため、日本語・日本文化研修留学生が帰国、在籍大学
を卒業後、研究留学生として応募する場合は、終了後3年以上経過しなくてもよい。
5.募集条件の徹底
申請者に対しては募集条件の徹底を図るとともに、募集要項の記載事項を十分理解させること。
個人の希望や在外公館の独自の判断による例外的な取扱いは一切認めないので注意すること。
6.申請書類の受付
申請者に対しては申請書類の提出部数及び提出期限を厳守させること。また、在外公館におい
ては募集要項に示した必要書類の有無(「正本」、
「写し」の区別も含む。
)を確認するとともに、
申請書等の記入すべき事項が漏れなく正確に記入されているかを確認し、必要に応じ本人に加筆
訂正をさせた上で受け付けること。特に応募資格要件に関わる項目については、各館が責任を持
って確認すること。毎年、記入漏れや誤記入、正本や原本であるべき書類をコピーで提出する、
旧年度版の書式で提出する等が多く見られるのでよく確認すること。
なお、受付に際して、特に留意すべき事項は次のとおりである。
(1)使用言語と訳文の添付
申請書類は原則として、日本語または英語によって作成することとし、これら以外の言語を
使用した場合には、日本語または英語の訳文を添えること。
(2)申請書(日本語研修留学生:正本1通:教員研修留学生:正本・写し各1通)
① 申請書は当該年度の所定の用紙を使用し、明瞭(特に姓名)に記入させた上、各人の正本
を各在外公館へ提出させること。なお、教員研修留学生は提出する2通のうち、1通はコピ
ーでも可能(写真もコピー可)とする。
② 姓名欄
申請書に記載した姓名で航空券の発給等を行うため、姓名はパスポートの表記と一致させる
こと。姓名をフルネームで記載するとミドルネームが長いなどの理由のため、パスポート上
はミドルネームを短縮又は省略しているような場合には、パスポートの表記を優先させるこ
と。
③ 学歴欄
「初等教育」
、
「中等教育」
、
「高等教育」の各欄には、我が国の「小学校」
、
「中学校・高校」
、
「大学・大学院」に対応する段階の学校を記入しているかを確認すること。
※「修学年数」の欄には申請書が在学した実年数(長期休暇も含める)を記載すること。住
居の移転や大学の再入学等を理由に、同段階で複数の学校に在籍していた場合は、同じ欄
に複数の学校の在籍を記載し、すべての修学状況を修学年数に含めること。なお、
「飛び
級」の場合は申請書に必ず記載すること。
-5-
④ 日本での研修内容等、専攻分野及び研究計画の欄には次のとおり記入すること。
(ア)日本語・日本文化研修留学生
○大学配置の際の重要な参考となるので日本で希望する研修内容について選択し、学び
たい学問について詳細かつ具体的に記入すること。
○相当の日本語能力を有する者には日本語により記入させること。
(イ)教員研修留学生
○研究計画は大学の配置、大学での研究・指導の重要な参考となるので、300字程度で具
体的かつ詳細に記入させること。
○研修を希望する事項を全部並列に記載するのではなく、全期間を通して研修の中心と
なる事項と補助的に研修を希望する事項に区分整理して記載させること。
○推薦者が複数のテーマの研究を希望している場合(例:第1希望で数学教育を希望し
第2希望以下で理科教育の研究を希望するなどテーマが大きく異なっている場合)に
は、2種類まで研究計画を記載してよい。この場合、配置希望申請書(別紙)におい
ても希望研修コースは複数のテーマを提供する大学・分野(例の場合、数学教育と理
科教育)を選択し記載することとなる。
(3)配置希望申請書
所定の用紙に希望する大学等を記入する。希望する大学等については、必ず「日本語・日本
文化研修留学生コースガイド」または「教員研修留学生コースガイド」から選択の上、希望大
学等の名称をそれぞれの冊子に記載されている表記通りに記入させること。また、日研生の場
合は1.~73までの大学番号(コースガイドの目次ページに記載)
、教研生の場合は5桁の
コースコードを記入させるとともに、各番号を記入した大学・コース名が一致しているかを確
認すること。コースガイドに掲載されていない大学・コース・分野は制度の対象外である。記
載の無い大学を記載した場合は、その記載は無効とするので注意すること。
(4)成績証明書
それぞれ次の成績証明書を提出させること。原則として、いずれも発行元の押印又はサイン
がされた原本を提出すること。また、日本語または英語による訳文を必ず付すこと。
(ア)日本語・日本文化研修留学生
在学大学の学年毎に修得した各科目の成績証明書。その際、日本語・日本文化の科目に印
を付すこと。別大学での履修も含めて通算1年以上とする場合は当該大学の成績証明書も当
該科目に印を付して提出すること。
(イ)教員研修留学生
最終出身学校の学年毎に修得した各科目の成績証明書。
(5)最終出身学校の卒業証明書(教員研修留学生のみ)
最終出身学校の卒業証明書(発行元の押印又はサインのあるもの)は卒業証書の写しでも
よい。ただし、その場合は当該出身学校の責任者による確認証明を付すこと。また、日本語
または英語による訳文を必ず添付すること。いかなる書類も返却しないので本人への再発行
が不可能な卒業証書や学位記の原本は送付しないこと。
(6)健康診断書
所定の用紙を使用し、所定の項目のすべてについて証明の上、提出させること。
なお、結核、精神疾患等の既往症については、
「なし」となっている者の中から、渡日後発
病する者が出ることがあるため、在外公館での面接等の際、応募者に過去に既往症がないか
-6-
確認するなど十分留意すること。申請者が身体に障害を被っており、本邦の大学において学
生生活を送るにあたり、特殊な施設や整備を必要とするなど、特別な配慮を必要とする場合
には、事前に外務省人物交流室を通じて文部科学省に相談するとともにその旨を推薦様式に
記入すること。健康診断書の項目中「7」の「Yes」欄にチェックがされているかを確認する
こと。
また、健康診断においてX線検査等を受けることが一般的でなく、受診する場合に高額な費
用を要する等、特殊な事情がある場合には、在外公館の判断において、X線検査等は在外公館
による第1次選考合格者のみに受けさせることでも差し支えない。
(6)書類不備の場合
申請書がすべて完全かつ正確に記入されていない場合及び附属書類が完全に揃っていない
場合は審査に付さない。なお、国情により、証明書等について正本の入手が困難な場合は、発
行者、現地政府の責任者、在外公館の担当者等による原本照合の確認証明をもって正本に代え
ることができる。
7.申請書等の提出書類及び個人情報の取扱
本申請書に記載された個人情報については、本奨学金の選考のために使用するほかは、特に
E-mailアドレス等の連絡先については、
帰国後における関係者のネットワークを作ること及び必
要に応じ日本政府より各種情報を送信する以外には使用しないこと。
また、外務省人物交流室を通じて文部科学省へ提出された申請書等は一切返却しない。
Ⅲ 第 1 次 選 考 要 領
在外公館における選考(第1次選考)については、語学能力を含む基礎学力及び2国間関係の増
進への貢献可能性等、外交上の観点を十分考慮するとともに、選考基準の透明化が図れるよう、次
の要領により実施すること。
1.選考委員会の設置
在外公館が主催する選考委員会を設置し、この選考委員会の構成員については、在外公館担当
者に加え、①学識経験者、②日本及び日本の教育事情に精通している者のいずれか、あるいは双
方を加えることを原則とする。また、任国政府関係者を加えても差し支えない。
2.書類審査
募集要項及び上記Ⅱ.の応募資格、諸条件を満たさない者、申請書類に不備がある者を選考・
推薦しないこと。毎年、明白に資格要件外である者や事前に相談なく在外公館(選考委員会含む)
独自の判断により例外的扱いをし得る者として推薦し、文部科学省における第2次選考に支障を
来している。本来であれば、審査に付さないことが原則であるので、各在外公館で特に書類審査
を徹底すること。なお、書類の不備や間違い等が多い場合は、当該国の次年度以降の採用に影響
させるので、各館の責任において書類の確認を行うこと。
-7-
3.筆記試験
(1)日本語・日本文化研修留学生
① 試験科目:日本語
② 時間及び配点:日本語(制限時間2時間:300点満点)
③ 採点:文部科学省が作成、送付する試験問題及び答案用紙を用いて必ず全員に受験させ、白
紙答案も回収すること。
④ 必ず在外公館員立会いの下に試験を実施し、採点の上、その試験問題及び答案用紙(いずれ
も原本)を外務省人物交流室を通じて文部科学省へ送付すること。(本試験の結果は、合格判定
を行うほか、渡日後の日本語教育の参考と大学配置を行う上で極めて重要な資料となるので、
必ず実施すること。
)日本語試験を受験しない者及び白紙答案を提出した者の推薦は認めない
ので、事前に受験者に然るべく指導すること。
⑤ 送付した解答集により採点を行うこと。なお、誤採点のないよう十分注意すること。
⑥ 日本語試験の成績は、210点以上が望ましい。
(参考)平成27年度 推薦者の平均点:206.1点
(2)教員研修留学生
① 試験科目:日本語及び英語
② 時間及び配点:日本語(2時間:300点満点)
、英語(1時間:100点満点)
③ 文部科学省が作成、送付する試験問題及び答案用紙を用いて必ず全員に受験させ、白紙答案
も回収すること。
④ 必ず在外公館員立会いの下に試験を実施し、採点の上、その試験問題及び答案用紙(いずれ
も原本)を外務省人物交流室を通じて文部科学省へ送付すること。(本試験の結果は、合格判
定を行うほか、渡日後の日本語教育の参考と大学配置を行う上で極めて重要な資料となるので、
必ず実施すること。
)日本語試験・英語試験を受験しない者及び白紙答案を提出した者の推薦
は認めないので、事前に受験者に然るべく指導すること。
⑤ 採点:送付した解答集により採点を行うこと。なお、誤採点のないよう十分注意すること。
⑥ 日本語試験の成績が100点以上または英語試験の成績が60点以上であることが望ましい。
(参考)平成27年度 推薦者の平均点(日本語:65.4点、英語:62.7点)
⑦ 原則として、上記に示した基準により採用を判断するが、日本語の学習環境の整っていない
国においては、この限りではないため、
「在外公館推薦フォーム」備考欄に詳述すること。た
だし、採用確定後は、渡日までに日本語学習に励むよう奨励すること。
(3)日研生・教研生共通
1ヶ国から11名以上を推薦する場合は国別バランスを考慮し、推薦順位11位以下の者に対し、
特に筆記試験結果についてより厳しい基準を適用することになるので留意すること。
4.面接試験
面接試験では申請書類・筆記試験結果を基に下記の観点から人物考査を行う。また、上記Ⅱの
資格要件や諸条件を満たしているかにつき改めて本人に確認すること。なお、推薦に際しては面
接所見を「在外公館推薦フォーム」の所定欄に記載する必要があるので留意すること。
(下記Ⅳ.
参照)
(1)共通事項
① 学業成績が優秀で志望する専攻を研究(学習)するに適する能力を有し、日本留学に対し
-8-
て明確な目的意識を持つ者。
② 当該国を代表して渡日する者としての自覚を持つ者。
③ 身元の確実な者。
④ 心身共に健康で異文化や異なる環境に柔軟に適応できる者。
⑥ 積極的に日本語・日本文化を学習しようとする意欲のある者。
⑤ 国際理解に富む者。
⑦ 留学により学んだことを帰国後にどのように活かすか明確な計画を有する者。
⑧ 日本留学中、日本の国際化に資する人材として、広く地域の学校や地域の活動に参加する
ことで、自国と日本との相互理解に貢献するとともに、帰国後も留学した大学と緊密な連携
を保ち、帰国後のアンケート調査等にも協力するとともに在外公館が実施する各事業に協力
し、自国と日本との関係の推進に努めることができる者。
(2)日本語・日本文化研修留学生
① 日本語・日本文化を学習する意思が明確な者であり、在籍大学に復学する意思があること。
② (独)日本学生支援機構が募集等を実施している海外留学支援制度(短期受入れ)との併
願は認めないので確認すること。
③ 文部科学省では日本の大学等と諸外国の大学の間における大学間交流協定等に基づく留
学生交流を促進するため、大使館推薦と併行して大学推薦方式による採用も行っている。こ
の大学推薦方式における文部科学省内での選考は大使館推薦方式による国費外国人留学生
の採用と同時に行うことから、併願は認めないので確認すること。
(3)教員研修留学生
① 教員研修留学生は帰国後に日本での研修成果を母国の教育現場において活用することが
期待されているため、休職、復職規程があるなど、帰国後に教職に復職することが確実で
あることを確認すること。
Ⅳ 在 外 公 館 推 薦 要 領
1.推薦人員等
(1)推薦人員と在外公館推薦フォーム
1ヶ国の推薦人数は20名を上限とする。
第1次選考結果に基づき、日本語・日本文化研修留学生、教員研修留学生のそれぞれの候補
者を、別途送付する所定の「在外公館推薦フォーム」
(以下「推薦フォーム」
)により外務省人
物交流室を通じて文部科学省に推薦すること。
(文部科学省では推薦フォームに記載された内容
により書類選考を行っている。本書類に記入不備がある場合、不採用となることがある。
)
(2)推薦順位・推薦理由
第1次選考合格者には必ず推薦順位を付し、推薦フォームに順位毎に氏名等を正しく記載す
ること。また、人柄、学力、日本への留学及び日本語学習の意欲、過去の留学歴などについて
も推薦フォームの面接所見欄にできるだけ詳しく記入すること。ただし、文部科学省において
実施する第2次選考において、推薦順位どおり採用しない場合がある。また、推薦順位が筆記
-9-
試験の成績の順位と相違している場合及び筆記試験の成績が推薦基準(上記Ⅲ 3.
)を大きく
下回るにも関わらず推薦する場合は、必ず具体的な説明を推薦フォームの備考欄に記入するこ
と。
(3)第1次選考合格者氏名の発表
第1次選考合格者の氏名は在外公館の責任において発表して差し支えない。ただし,その際
には、最終的に国費外国人留学生として渡日できる者は文部科学省において行う第2次選考に
合格し、かつ受入大学が決定した者であることを明示すること。
2.提出書類
在外公館が推薦に際し、外務省人物交流室を通じて、文部科学省に提出する書類は次のとおり
とする。在外公館及び個人の都合を除き、特定の書類が提出できない特段の事情がある場合は、
理由書も同封すること。また、
在外公館から提出された書類は一切返却しないため留意すること。
(1)第1次選考合格者に係る提出書類等
下表の書類を別途送付の推薦封筒(1人につき1枚の封筒)に入れて公信にて提出すること。
また、個人毎の申請書類等については、正本と写し、配置希望申請書(B)
、筆記試験問題及
び答案用紙(K)に分けて提出すること。具体的には、以下の通り4つに分けて提出すること。
① 正本
(ア)日本語・日本文化研修留学生…A、C、D、E、I、J
(イ)教員研修留学生…A、D、E、G、H、I
② 写し
(ア)日本語・日本文化研修留学生…F
(イ)教員研修留学生…A、D、E、F、G、H、I、
③ 配置希望申請書(B)
④ 筆記試験問題及び答案用紙(K)
-10-
提
出
書
類
の
名
称
日本語・日本文化研修留学生
教 員 研 修 留 学 生
A:申請書(所定の用紙による。
)
正本 1
正本・写し 各1
B:配置希望申請書(別紙)
(所定の用紙による。
)
正本 1
正本 1
2
3
写真(最近6か月以内に撮影のもの。4.5×3.5㎝、上半
(申請書・配置希望申請
(申請書・配置希望申請書
身、正面、脱帽 ※電子データによる貼付可)
書に貼付)
に貼付)
C:在学大学の在学証明書
D:学業成績
証明書
正本 1
最終出身大学(学校)全学年のもの
正本・写し 各1
在学大学(在学年次までの全学年)のも
の
正本 1
在学大学の長又は指導教員のもの
正本 1
E:推薦状
勤務先上司(所属長)のもの
正本・写し 各1
F:日本語能力に関する資格を有する場合は、その
写し 1
写し 2
資格証明書
G:最終出身大学(学校)の卒業証明書
*
正本・写し 各1◯
または学位取得証明書
H:在職証明書
正本・写し 各1
I:健康診断書
正本 1
正本・写し 各1
J:日本語学習期間が1年以上と証明できる書類
正本 1
(大学での日本語学習期間が通算1年に満たない
者のうち、既卒者のみ)
K:筆記試験問題及び答案用紙
原本 1
原本 1
(注1) これらの書類はすべて日本語または英語のいずれかにより作成するか、日本語または英語のいずれかによる訳文
を添付すること。
(注2) C~Jの書類は、それぞれ申請書(A)の付属書類として、1通ずつ申請書の中に挟み込んで指定の推薦封筒に
1人につき、1つの封筒を用いて提出すること。(この場合、付属書類のうち正本は正本でまとめ、確認証明付き
の写しは写しでまとめ、それぞれ1通の申請書(A)に挟み込むこと。配置希望申請書(B)及び筆記試験問題及
び答案用紙(K)は申請書(A)に挟み込まず封筒に同封すること。
)
なお、推薦封筒の右側上部(隅)に推薦順位を鉛筆(ボールペン等は不可)にて記入すること。
* の部分:卒業証明書はこれに代えて、卒業証書の写しでもよい。ただし、その場合には当該出身学校(大
(注3) 表中◯
学)の責任者による確認証明を付すこと。
(注4) 推薦する候補者の試験問題及び答案用紙(K)
(いずれも原本)は、他の申請書類と共にそれぞれ個人ごとの推
薦封筒に入れて送付すること。なお、採点の結果0点の答案及び白紙答案であっても、必ず送付すること。
⑤ 推薦封筒
2016年度版の推薦封筒を使用すること。記載方法に関する注意点は以下の通り。
(ア)国名:漢字又はカナで記載すること。総領事館、兼轄公館についても明記すること。
(イ)氏名:在外公館推薦フォームと同様の記載とすること。
(ウ)分野:教研生のみ、各推薦者の希望専攻分野を記載すること。日本語・日本文化研修
留学生は記載しなくてもよい。
-11-
(エ)提出書類確認表:表に記載のない書類を同封する場合は、表下部の空欄に提出書類の
名称をわかりやすく記載すること。
(2)在外公館推薦フォーム
2016年度版の「在外公館推薦フォーム」に推薦者全員について記載し公電にて電子媒体によ
り提出すること。在外公館推薦フォーム(エクセルデータ)内にまとめた記入要領を作成の際
に参照すること。用紙での提出は受け付けない。また、文部科学省における第2次選考におい
て、この推薦フォームをそのまま選考会の資料として使用するので、入力間違いがないように
十分注意すること。特に、申請書と在外公館推薦フォームとで記載内容が異なることが多いた
め、注意すること。今後は、仮に書類の不備があった場合、すべて申請書の記載情報が正しい
と判断する。申請書の記載と違ったデータや書類を提出する場合は必ず在外公館推薦フォーム
の備考欄に記載すること。
また、申請内容に関する照会に対して、事前の連絡なしに回答・提出期限が守られない場合
は不採用とする場合がある。
なお、電子媒体の作成・提出に関しては外務省人物交流室の指示に従うこと。
(3)在外公館での募集・選考状況の報告
2016年度版「募集・選考状況報告」に必要事項を記入し、上記(2)のデータとともに公電
にて提出すること。なお、推薦者がいない場合でも状況を可能な限り記入した上で、必ず提出
すること。
(4)申請書類・試験問題冊子等の取扱
第1次選考不合格者の申請書類、試験問題冊子・解答用紙及び使用しなかった試験問題等は
在外公館にて責任をもって管理または処分すること(本省に送付しないこと)
。なお、不要と
なった試験問題冊子を頒布・公開することは認めない。
3.推薦の締切
文部科学省に対する候補者の推薦は前記の関係書類を取り揃え、外務省人物交流室に3月31
日(木)までに必着するよう推薦すること。
上記2の提出書類は全候補者の全関係書類を一括として、完全な形での推薦として提出するこ
と。完全な形での推薦が遅れた場合、例えば、候補者の関係書類の一部が足りない場合には審
査に付さないので十分注意すること。
締切り後に、候補者から、辞退の連絡があった場合は、本人より理由書を提出させ、公電に添
付して報告すること。
Ⅴ 第 2 次 選 考、大 学 配 置、合 格 発 表
1.第2次選考
在外公館から推薦のあった第1次選考合格者について、文部科学省内に学識経験者をもって構
成する選考委員会を設置し、5月に第2次選考を行う。
-12-
2.大学との協議
第2次選考合格者の大学配置はそれぞれの専攻分野(又は研究計画)等を勘案の上、受入予定
大学と協議し、文部科学省が決定する。
3.合格の通知
第2次選考合格者の氏名については5月下旬、配置大学については7月以降に外務省人物交流
室を通じて在外公館あてに通知を行う。候補者個人に対する直接の連絡は行わないので、候補者
には在外公館より通知すること。なお、その際、日本留学についての意思を再確認するとともに、
留学の辞退や身分、居住地等の変更があった場合は、直ちに外務省人物交流室を通じて文部科学
省に報告すること。
Ⅵ 採 用 後 の 手 続 き 等
渡日手続きについて不十分な知識や誤解等により、渡日後においても種々トラブルを起こす場合
が少なくないため、採用者に対し、特に次に掲げる諸事項についてよく指導すること。
1.査証の発給
(1)国費外国人留学生に対する査証の発給は、外務省人物交流室からの指示に基づく現地発給(原
則として、国籍国に所在する在外公館での申請)としている。
(2)本邦滞在者の在留資格変更手続き等については、在外公館が指導すること。
2.航空券の送付
(1)採用者に対しては推薦を行った在外公館を経由して、渡日日時及び航空機を指定した下級航
空券(原則として採用者が国籍の有する国の申請時の居住地最寄りの国際空港(原則、国籍
国内)から成田国際空港または受入大学が通常の経路で使用する国際空港)を交付する。な
お、渡日の航空券は、申請時における推薦フォーム記載の居住地に基づいて出発地の「最寄
りの国際空港」を決定しており、当該国際空港の変更は認めない。
(2)文部科学省から送付する航空券は渡日すべき日時・航空機が指定されており、経由地であっ
ても、親戚また知人訪問、観光、見学及び研究等を目的とした滞留は認めない。
(3)渡日日時・航空機の指定は、経由地での宿舎、乗継便搭乗に関する便宜、及び到着時の諸手
続き、宿舎の手配、大学等への案内等を勘案の上、決定されているので現地での予約変更は
認めない。
(4)航空券は他人に譲渡すること及び換金することはできない。また、文部科学省は現物の航空
券を交付するだけであり、特に、以下の経費については採用者の自己負担となる。
① 採用者が(1)の「最寄り国際空港」に行くまでに要した現地国内旅費。
② 採用者が成田国際空港または受入大学が通常の経路で使用する国際空港から受入大学に
行くまでに要した日本国内旅費。
③ 出国及び航空券入手に係る税金、空港利用料等、純然たる航空運賃以外の一切の経費(保
-13-
険料等)
。
④ 携行及び別送荷物に係る経費(特に本邦内の鉄道、バス等の公共交通機関による移動にお
いては、手荷物以外は荷物料もしくは別送の経費が必要となるので留意すること。
)
⑤ 文部科学省の許可を得て、変更を行う場合に生じる追加経費。
⑥ 航空機への乗り遅れ等によって生じる追加経費。
(5)航空券の交付は特段の事情がない限り、9月中旬までの到着を目途に本邦代理店より、現地
代理店を経由し、在外公館宛に送付することとなる。この時期までに現地代理店より何の連
絡もない場合には、現地または追って通知する本邦代理店に直接照会すること。
3.渡日日程等の変更
(1)渡日日時及び航空機の変更は認めない。しかし、やむを得ない理由により変更を余儀なくさ
れる場合は、外務省人物交流室を通じて文部科学省に事前に連絡すること。自己の都合で早
期に渡日しようとする者には旅費は支給せず、渡日後の払戻しも行わない。
従って、正規の留学期間以前に渡日する者には、渡日旅費は支給されず、渡航及び入国手続
き、入国後の生活については一切個人の責任において処理することになるので留意すること。
ただし、以下の点をすべて満たす場合にあっては、
「経由地の変更(出発地及び到着地の変
更は不可)
」を含め、在外公館において、前述の代理店と直接コンタクトの上、変更手続き
を行っても差し支えない。
① 在外公館において変更に足る理由があると判断されること。
② 航空運賃の追加経費が不要(減額は可)であること。
また、本人が病気などにより指定した通りに出発できないときは、速やかに外務省人物交流
室を通じて文部科学省に相談すること。この場合、受入大学等と連絡調整を図り、諸手続き、
宿舎等の準備を整えた上、改めて文部科学省から搭乗航空機を指定する。
(2)当初搭乗予定の航空機に乗り遅れた場合には、直ちに、代替便名と本邦到着日時につき、外
務省人物交流室を通じて文部科学省に連絡すること。
(3)渡日の途中で航空機の故障などにより航空便を変更せざるを得ない場合には、必ず本人から
受入大学に連絡させること。
(4)渡日当日や渡日途中に空路、渡日時期等を変更することによって、航空会社から差額の支払
いを要求される場合は留学生本人の個人負担とする。
4.合格の取消し・辞退
(1)採用者が渡日期限内に渡日できない場合には、大学における教育、研究指導計画に重大な支
障をきたし、特に日本語教育が困難となるので、辞退するよう指導すること。
(2)航空券を送付した後、渡日を辞退する学生が出た場合には、文部科学省が代理店を通じて航
空券を回収する。
(3)毎年、渡日直前に辞退する者や渡日直後に帰国してしまう者がいるので、各在外公館におい
ては採用者に対し、日本留学のための事前指導を十分行うこと。併せて、第1次選考合格者
決定の際にも十分注意すること。
-14-
5.家族同伴
(1)採用者が配偶者・家族同伴を希望する場合には、家族用の宿舎確保は極めて困難な状況にあ
るので、まずは採用者が渡日し自身で宿舎を確保の上、配偶者・家族を呼び寄せること。な
お、教員研修留学生の場合は日本語教育機関と研修実施機関の宿舎が異なる場合があるので、
あらかじめ採用者から受入大学へ確認させること。なお、国費外国人留学生が配偶者を同伴
する場合、家族手当等の奨学金の増額や家族のための宿舎の提供などは行わないので、採用
者にはその点を十分理解させること。
(2)また、配偶者の入国手続きは、出発前に必ず別途各自で入国査証を取得する必要がある。な
お、配偶者及び家族の病気・怪我あるいは入国査証の取得遅延による採用者の渡日延期は認
めないので注意すること。
6.渡日前の指導
(1)在外公館において出発前のオリエンテーションを適宜実施すること。
(2)採用者は渡日に先立ち、当該国を代表する者として日本の大学教育制度を研究して、受入大
学及び指導教員と連絡を取り、日本語を学習し、日本の気候風土、習慣、日本と母国の法制
度の違い、大学の状況等についても十分承知しておくよう指導すること。
(3)採用者は渡日後、当座の生活資金として,差し当たり必要となる費用として2,000米ドル程
度を用意しておくよう指導すること。
(4)渡日後の個々の問題については、国費外国人留学生は文部科学省や他大学の教職員等に直接
照会せず、日本語教育期間中であっても、各自の受入大学及び指導教員と十分に相談するよ
う指導すること。
(5)近年、無断で突然帰国する者や精神的問題で帰国を余儀なくされる者が少なくない。これに
対しては、渡日前に十分面接・指導を行うことも重要であるが、不幸にしてこうした事態が
発生した場合には、本邦からの指示に基づき、保護者及び在籍大学や勤務先等の関連機関に
速やかに連絡するとともに、本邦と密接な連絡を保ち、遺漏なく対応すること。
(6)日本への留学について照会があったときは親身に相談に乗ること。なお、
(独)日本学生支
援機構(JASSO)のホームページや同機構が運営するウェブサイト「日本留学ポータル
サイト」で日本留学についての情報提供を行っているので、適宜活用するよう指導すること。
7.併願者の取扱
日本に対する留学の意図が明確であるならば、各国の事情等に鑑み、国費外国人留学生制度と
留学生援助を目的とする他国の制度等との併願について、特に妨げるものではない。
ただし、日本政府(文部科学省)や(独)日本学生支援機構が実施している海外留学支援制度
との併願は認めない。
また、複数の奨学金等の併給や合格決定後の辞退など、制度間に生じるトラブルを防止するた
め、文部科学省からの合格通知があった時点で、他の奨学金等の採択状況を確認し、既に他の奨
学金を得ていることが判明した場合はいずれか一方を選択させた上、当方の奨学金を辞退する場
合には、至急外務省人物交流室を通じて文部科学省に報告すること。文部科学省では日本の大学
と諸外国の大学の間における大学間交流協定等に基づく留学生交流を促進するため、日本語・日
本文化研修留学生については、大学推薦方式による国費外国人留学生の採用制度を行っているが、
大学推薦方式と大使館推薦方式の併願は認めないので、推薦者に該当者がないよう注意すること。
-15-