スイッチのご使用上の注意

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スイッチのご使用上の注意
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■全般
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製品改良などにより外観および記載事項の一部を予告なく変更する場合があります。
当カタログは概略仕様です。ご使用に当たっては正式納入仕様書の取り交わしをお願いします。
製品の用途にかかわらず、高い安全性を必要とする機器にご使用の際は、セットメーカー様において、保護回路や冗長回路
を設けて機器の安全を図るとともに、安全性の確認をお願いします。
当カタログに掲載している製品は本来オーディオ機器、映像機器、家電機器、情報機器、通信機器等の一般電子機器用に設
計・製造したものです。したがって高度の安全性および信頼性を必要とする医療機器、宇宙・航空機器、防災・防犯機器な
どにご使用の際はセットメーカー様において当該製品の適合性について十分なご確認をお願いします。
製品の品質には万全を尽くしていますが故障モードとしてショート、オープンなどの発生が皆無とは言えません。安全性が
重視されるセットの設計に際しては、製品の単一故障に対してセットとしての影響を事前にご検討いただき保護回路などの
フェールセーフ設計により安全を確保していただきますようお願いします。
一般のスイッチは洗浄ができません。
洗浄をしますと接点及び機構部の潤滑剤が流出し動作不良の要因となり、またスイッチ内部に洗浄液が残り接触不良、絶縁
不良、耐電圧不良の要因ともなります。
洗浄が必要な場合は別途洗浄が出来るタイプを指定の上使用して下さい。
スイッチの基板及び外殻材料は、一般的に非難燃性となっています。
用途により難燃性が必要な場合はランクを指定の上使用して下さい。
ご使用の際は信頼性を高める為、実使用状態での品質確認をお願いします。
■電気的仕様
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スイッチは、形状、構造によって定格及び対応できる負荷の種類、条件、接触抵抗の基準がが異なります。納入仕様書、カ
タログ等で十分確認のうえ、規定された定格及び注意事項を遵守の上使用して下さい
二次側切換用スイッチの負荷は、直流の抵抗負荷を基準としています。
他の負荷[誘導負荷(L),容量負荷(C)etc]で使用する場合は、ご相談下さい。
セットの使用電流に対して、充分余裕をとった定格(突入電流,定常電流)のスイッチを使用して下さい。
機械的接点を有するスイッチは、切換途中における接点の瞬時的、ON・OFF 及び静止位置においては外部からの原因(衝
撃・振動など)によって、接点の瞬時的 ON・OFF(バウンス及びチャタリング)が発生しますので、デジタル回路に使用す
る場合、バウンス、チャタリングが発生しても誤動作が生じないよう回路設計時予め配慮下さい。
また、バウンス、チャタリングにおける接点の開閉離時間はスイッチの構造によって異なりますので、納入仕様書でご確認
お願いします。
なおスレッシュ電圧の設定は、センターをお薦めます。
電圧1V以下または電流10μA以下で使用しますと、接触不安定となることがあります。このような用途に使用される場
合は金メッキ接点などを採用ください。
次のような組合せ条件で使用する場合、シルバーマイグレーションが発生し隣接接点間が短絡又は絶縁不良となる恐れがあ
りますので、このような条件で使用する場合は、実使用状態での確認をお願いします。
「シルバーマイグレーションが発生しやすい組合わせ条件」
・端子及び可動接点が銀めっきのスイッチ
(スイッチの接点は、一般的に銀又は銀メッキが採用されています)
・直流電圧を常時印加して使用する場合
・スイッチを使用している周囲環境が高温多湿
・絶縁基板がフェノール樹脂積層板等の吸湿性の高い材料を使用している場合
電源スイッチを500mA以下の弱電流で使用しますと、接点表面の膜を破壊できず、接触機能を損なう恐れがありますので、
ご使用の際は十分ご検討・ご確認ください。
電源スイッチは、交流用と直流用とでは耐久性に差異が発生しますので、交流用は耐久性の項目を確認の上ご使用ください。
直流用はセットの負荷条件を事前にご検討・ご確認ください。
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17. ソレノイドやモーターなどの誘導性負荷を開閉する場合、数百∼数千Vの逆起電力が発生しアークにより接点寿命を著しく
短くする恐れがあります。以下に接点保護回路例を示します。
誘導負荷の接点保護回路例
備考
回路例
方式
一般的な目安としては以下のとうりです
∼
R
C
誘導負荷
R(Ω)=
接点電圧(V)
0.5∼1
C(μF)=(0.5∼1)×接点電流(A)
CR方式
∼
R
誘導負荷
コンデンサ耐圧は200∼300V以上のものを
使用して下さい。
復帰時間が遅れることがあります。
C
バリスタの電圧特性を利用して、接点間にかか
る高電圧を制御します。
バリスタ方式
∼
誘導負荷
復帰電圧が多少遅れます。
ダイオードの逆方向耐圧に注意願います。
CR方式よりもさらに復帰時間は遅れます。
ダイオード方式
誘導負荷
ダイオード方式よりも、リレーの復帰時間を
ダイオード+
ツェナーダイオード
方式
誘導負荷
短くすることが可能です。
ツェナーダイオードのツェナー電圧は、電源
電圧程度のものを使用します。
接点保護回路は接点の近く(50㎝以内)に取り付けて下さい。また、以下のような保護回路の使用はお避け下さい。
悪い例
C
悪い例
負荷
C
負荷
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■機械的仕様/取り付け
18. スイッチ操作時に規定以上の荷重が加わるとスイッチが破損する場合があります。スイッチに規定荷重以上の力が加わらな
いようにご注意ください。
19. 押し込み移動量はできるだけ全移動量に近い位置でご使用するようご注意願います。
20. ON 開始位置から十分余裕をとった移動量位置でご使用していただくようご注意願います。
21. スイッチの復帰力をセットのメカ部を動かす駆動力として利用したご使用はできませんのでご注意ください。
22. スイッチはセット取付け工程において外力が加わらないようご注意ください。
23. リード線及びコネクターの結線時に於いて、端子に引張り応力等が加わらない様にご配慮お願い致します。またコネクター
は真直ぐに挿入し、上下方向に故意に力を加えないで下さい。
24. 製品本体の固定は、規定のネジ径、長さのものを使用し、規格以下のトルクで締め付けて下さい。また、取り付けネジの緩
み防止のため、バネ座金の併用をお薦めします。
25. 機器の作動体は自由状態で、スイッチの押釦又はアクチュエーターに直接力が加わらない様ご使用ください、また動作時に
は押釦に対し垂直方向に力が加わる様にご使用ください。
26. 端子の配列・配置に適したプリント配線板取付け穴寸法で使用して下さい。
27. スイッチ本体を規定の取付面までプリント配線板に挿入して水平になるように取付けて下さい。
水平にならないまま取り付けますと動作不良の要因となります。
28. プリント配線板に挿入後,端子の折り曲げを行う場合はスイッチ本体に負荷がかからない状態で行って下さい。
29. スイッチ端子部のはんだ付けのみでプリント配線板を固定する場合、振動等ではんだ外れや回路パターンの破断につながる
場合がありますので、ご配慮下さい。
30. スイッチを取り付ける場合、プリント配線端子のみで支えずフレーム等に、はんだ付部を設けて同時にはんだで固定して下
さい。プリント配線端子のみで取り付けますと操作力の大きいスイッチは、操作時変形し動作不良となることがあります。
31. 回り止めがあるスイッチは、取り付けパネルに規定の穴をあけて取付けて下さい。
32. 製品取付け状態に於いて各端子とアース間の絶縁距離が確保されているかお確かめください。
■基板設計 / はんだ付け
33. 基板のランドパターンは、納入仕様書、カタログ等で示されているランドパターンを参考に、十分確認の上設定下さい。
34. 基板のソリによって特性が変化する場合がありますので、パターン設計、レイアウトについては、十分考慮してください。
35. プリント配線板にスイッチを取り付ける際はプリント配線板端面より3mm以上内側に取付けるよう設定下さい。取り付け
状況によっては、はんだ付時のフラックスがスイッチの側面より上がり、動作不良の要因となります。
36. 製品の基板取付け面に端子の一部が露出している部分がありますので、ランド寸法及び、パターン設計にご配慮ください。
37. はんだ付け条件の設定については、実際の量産条件でご確認ください。
38. はんだ付条件は、納入仕様書、カタログ等に指定の温度・時間内で行って下さい。
指定外の条件で行いますとスイッチの基板、構成部品の変形、端子のガタ、脱落及び電気的特性劣化の恐れがあります。
39. リード配線用端子にリード線を配線する場合、配線に適切な余裕をもたせて下さい。余裕がないと振動、衝撃等により端子
に不必要な荷重が加わり故障の原因となります。
40. スイッチの構造によっては、自動はんだを行うとフラックスがスイッチ内部に侵入し接触不良及び動作不良となる恐れがあ
ります。
41. 水溶性フラックスは金属材料の腐食、成形材料の強度劣化、絶縁劣化の要因となることがありますので使用しないで下さい。
42. 洗浄ができることが明記されている以外のスイッチは洗浄しないで下さい。洗浄しますと,スイッチの接点及び機構部潤滑
剤が流出し動作不良になる他,スイッチ内部に洗浄溶剤,フラックス洗浄残渣が残り電気的特性が劣化します。
43. 洗浄タイプのスイッチを洗浄する場合、洗浄は、はんだ付後スイッチが常温に戻ってから洗浄して下さい。
44. リフローはんだ付け回数は、リフローはんだの回数が特に規定されていない場合は,1回として下さい。
45. はんだ付を2回行う場合、1回目のはんだ付部が常温に戻ってから行って下さい。続けて加熱すると基板、外郭部の変形、
端子のガタ、脱落及び電気的性能劣化の恐れがあります。
46. 単動ロック機能を有するスイッチはロック機能を解除した状態ではんだ付を行って下さい。ロック状態ではんだ付を行いま
すと、はんだの熱によってロック機構部が変形することがあります。
47. スライドスイッチは操作部を完全に切り替えた状態ではんだ付けを行って下さい。
操作部の位置が切替え途中の状態ではんだ付けを行いますと、操作力が大きく下がる場合が有ります。
48. スルホールタイプのプリント配線板に実装される場合は、片面基板よりスイッチへの熱ストレスの影響が大きくなります。
事前に充分確認して下さい。
49. プリント配線板にスイッチを実装後、配線板を積重ねないで下さい。
重ねますと端子曲がり等が発生し基板への取付けに支障をきたす場合があります。
50. オートディップによるはんだ実装を行う場合は、必ず実装試験を行った上、使用されますようお願い申し上げます。また、
安全のためフラックス上がり防止剤等を使用されることをお勧めします。
51. 端子のはんだ付時、端子に押し、曲げ、引っ張り等の荷重が加わっていますと条件によりガタ、変形、脱落及び電気的特性
劣化の恐れがあります。
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52. 手付けはんだを行う場合、はんだゴテは端子先端にあて端子に異常加圧のない様ご配慮願います。またはんだ付け後、1分
間はスイッチに力を加えない様お願い致します。
53. リフロー時、端子面積に対し、ランドが過大ではんだ量が多過ぎるとフラックスの拡散が増し、フラックスがスイッチ内部に侵入し、接触性を損
なう危険があります。接合部でのランドは、適性なランド寸法とし、はんだ量は、適量且つ端子外形の輪郭として識別できる量にする様お願い致
します。
54. はんだ付け後、フラックスが溶けスイッチ内部に侵入する、恐れがある為、溶剤でフラックス等を拭き取らないで下さい。
■使用環境
55. カタログ、納入仕様書などに指示された、使用温度範囲で使用下さい。
使用温度が上限を超えて長時間使用の場合、積層板使用スイッチは、熱収縮による各種かしめ部、締め付け部ガタが発生し
やすい状況になると共に絶縁性劣化の要因ともなります。
また、潤滑剤が流れ出し接点の機械的磨耗が発生し接触不良の原因にもなります。
使用温度が下限を超えて長時間使用された場合、潤滑剤の粘度が高くなり動作不良、復帰不良の要因となります。
また、材料の熱伝導率の差によっては結露などが発生し電気的性能劣化の要因となります。
56. スイッチの接点は、一般的に銀めっきが採用されています。銀及び銀めっきは硫化ガスによる硫化皮膜が形成されやすい性
質をもっており、硫化膜が形成されると接点障害(接触抵抗増大,接触不良等)が発生します。
下記のような環境及び条件で使用する場合は、金めっき又は密閉タイプのスイッチなどの対応品を採用下さい。
接点に硫化被膜が形成しやすい環境及び使用条件
・硫黄系温泉地など常時硫化ガスが発生している環境
・車などの排気ガスの発生する外部環境で常時使用
・スイッチの切換頻度が非常に少ない場合(数回/年)
・負荷電流が 10μA 以下の微少電流での使用
スイッチの接点は、切換え摺動により接触安定が保たれます、切換頻度が少ない場合、開放されている接点表面に硫化皮膜
などが形成されやすく、条件によっては接触不安定になる場合があります。
57. 塵埃(じんあい)が多い環境で使用する機器の場合,防塵タイプのスイッチを指定の上使用下さい。
防塵(ぼうじん)タイプ以外の一般スイッチは密閉構造になっておらず、塵埃(じんあい)の多い環境で使用すると微細な塵埃
が開口部から入り、接触障害や動作不良の原因となります。
58. 水の掛かる環境及びはんだ付け後プリント配線板を洗浄する条件で使用する場合、防水タイプを指定の上使用下さい。
一般のスイッチは非防水タイプです、水がかかったり、洗浄をしますとスイッチ内部に使用しています、潤滑剤が流失し動
作不良となる他、スイッチ内部に水又は洗浄液が入り接点障害、絶縁、耐圧不良の要因になります。
59. スイッチは、以下の環境条件では性能に影響を受けることがあります。
Cl2,H2S,NO2,SO2,NH3 等の腐食性ガスの雰囲気中。
水滴残留、結露環境、水滴付着。
水、塩水、油、薬品、有機溶剤の付着する場所。
直射日光の当たる場所及び、ほこり、粉塵の多い場所。
■安全規格
60. 一次側切換えの電源スイッチは、安全上の問題から、出荷先国により、部品単体又は機器に組み込んだ状態で安全規格の N
認可取得又は適合が要求されます。
61. 使用される機器及び使用される用途、場所によって絶縁材料に難燃材の使用が規定されています。
一次側電源スイッチの基板及び外殻材料は、一般的に耐難熱性樹脂を使用しておりますが、各国の安全規格(部品、機器)
による難熱性グレードの要求が異なります。納入仕様書などを確認お願いします。
■保管
62. スイッチの保管は開梱せずに、温度-10℃∼60℃、相対温度25∼75%で結露が無く、直射日光が当たらない環境下で保管下
さい。表面実装用スイッチでエンボステープ包装品については、-10℃∼50℃の温度範囲で保管下さい。高温多湿環境下で
長時間(6ヶ月程度)保管しますと銀めっき端子の酸化及び硫化皮膜形成によるはんだ付け性の低下や、金属部品の酸化、サビ
などが発生する恐れがあります。1度包装を開封したものは、ポリ袋に入れ密閉するなど適切な防湿、防ガスなどの処置を
した上保管下さい。
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■機器周辺部材
63. 本製品を使用される機器の周囲部材については、以下の点をご配慮の上選定ください。部品、材料の素材及び含有物から発
生するガスにより製品の接点及び端子が硫化、酸化し接触障害が発生するおそれがあります。
64. ゴム系材料、部品が硫黄系、加硫物を含有するものは使用しないでください。加硫条件や温度等の周囲環境によってはガス
が発生します。
65. 接着剤は硫黄系のものを含むゴム系及び硫化、酸化ガスを発生しないものを採用してください。
66. 合板を使用される場合、合板の接着に使用する接着剤は硫化、酸化ガスを発生しないものを使用してください。
67. 機器内の駆動部に使用される潤滑剤は、硫化、酸化ガスを発生しないものを採用してください。
68. 機器の包装材についても、硫化、酸化ガスを発生しないものを採用してください。
69. 製品にコーティング剤等の薬品を付着させる場合は、別途ご相談ください。
上記、ご使用上の注意事項に関しては
(社)電子情報技術産業協会発行の技術レポート
EIAJ RCR-5100
電子機器用スイッチの安全アプリケーションガイド
より一部引用しております。
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