「あしの研究」に関する展望…その1-

ダ ン ス に お け る
〈目的 と方 法 〉
ダ ンス ・ク ラ シ ックは原 則 と して左 右 は 同等 で
シ ン メ トリーな 技 法構 成 に 基 づ い て い る。 しか し
「あ し の 研 究 」 に
関 す る展 望
そ の1
一 運 動 分 析 的 研 究, 表 現 技 法 とそ の 指 導東 原 芳 美
若 松 美 黄
増 井 都 乃
・平 山 素 子
・頭 川 昭 子
身 体 は 必 ず しも左 右 同 等 とは い え な い の で は な い
だ ろ うか 。 左 右 同 等 の もの と して構 成 され る レ ッ
ス ンを よ り実 情 に 近 づ け る第 一 歩 と して ダ ンサ ー
に利 き側(左 右 差)の 特 性 が あ るか否 か を 明 らか に
し よ うと した 。 質 問 紙 法 に よ る調査 の概 要 は次 の
・芳 賀 う ら ら
・青 木 恭 子
通 りで あ る。対 象者: 舞 踊 歴4年 以 上 で 関 東在 住 の
男女 ダ ンサ-121名, 調 査 項 目: 5つ の運 動 パ タ ー
ンに ダ ンス ・ク ラ シ ックの 技 法 を 適 用 し作 成 した。
研 究 の展 望
ダ ンス に お い て技 法 を含 む 「あ し」 の動 き が ど
の よ うに取 り上 げ られ て きた の か を概 観 し, 事 例
〈結 果 とそ の 考 察>
1. す べ て の項 目で 「両 方 」 の 回 答 は 少 な ぐ(10
パ ー セ ン ト以 下)利 き側 が 有 意 に 高 か った 。 ダ ン
研 究 の結 果 とそ の考 察 か ら将 来 の展 望 とそ の研 究
傾 向 に つ い て検 討 す る もの で あ る。
1. ダ ンス の舞 踊 譜(欧 州16世 紀 頃)に み られ る
「あ し」
ス ・クラ シ ック の技 法 を 行 な う際, ダ ンサ-は 脚
に は利 き側(左 右 差)が あ る と認 識 して い る と考
え られ る。
2. ル ル ベ, バ ヅ トマ ンな どの 項 目別 の ク ロス 集
舞踊 譜 の 関 心 は 主 と して脚 の技 法 を 明 らか にす
る こ とで あ り頭, 胴, 腕 に つ い て は簡 単 な記 述
に と ど ま って い る。
2. 近 世 まで の ダ ンス の 技 法 に み られ る 「あ し」
計 を行 な う と支 持 脚 ・動 作 脚 は 各 技 法 に よ って 異
な る こ とが 明 らか に な った 。
今 後 の検 討 課 題 と して, デ ー タを も とに 部 位 間
の 因 子 分析 を行 な い, 因子 間 の相 互 関 係 に つ い て
(1)運 動 学(現 象)的 解 釈 の 試 み と して 例 え
ば, 5つ の基 本 ポ ジ シ ョン, 3つ の原 理, 4種
類 の パ, あ しの形 態(X, O脚)に
よる表 現 性
と訓練 等 が あ げ られ る。
類 型 化 で き る で あ ろ う。 さ らに 筋 電 図 を 用 い た 実
験 で検 証 し, 客 観 的 な デ ー タ と照 応 す る必 要 もあ
ろ うか と思 わ れ る。
(2)シ ン ボ リズ ム と して の 解 釈 の 試 み と して
は, ヴ ォ リンス キ ー(Volynsky,
A. L)の
トゥ
ダ ンス の垂 直原 理, ア ン ・ド ゥオ ー ル とア ン ・
ド ゥダ ンの 死 と再 生 の解 釈 等 が あ げ られ る。
(3)表 現性 の解 釈 と して デ ル サ ル ト(Delsarte,
F. 1811-1871)の
あ しの ア テ ィテ ユー ドの 分類
等 が あ げ られ る。
3. 現 代 の ダ ンス(特 に モ ダ ンダ ンス)の 技 法 に
み られ る 「あ し」
崩 れ る(fall), 屈 曲(flex),
シ ン コペ ー シ ョ
ン, 裸 足, 内旋 等, 固定 した脚 部 の技 法 に と ら
事 例 研 究(2): 「
現 代 の舞 踊 に お け るあ しの 動 きの
分 類 とそ の一 傾 向」
〈目的 と方 法 〉
現 代 の舞 踊 に お いて 「あ し」 の 動 きに は どの よ
うな もの が あ るか を 分 類 し, そ の 傾 向 を 探 る こ と
を 目的 と した。
資 料 は 「第I回 短 時 間 舞 踊 コ ン ク ー ル 決 選 大
会 」(主 催: 舞 踊作 家協 会, 日時: 1984年2月4
日, 場 所: 三 越 ロ イ ヤ ル ホ ー ル)を 収 録 し た
VTRが 用 い られ た。 分 類 項 目 と して, 第1群 静
わ れず 多様 で あ る。
〈研 究 の具 体 的視 点>
1. 身体 各 部位(あ し)に 着 目 した ダ ンス の運 動
分析 的研 究 と, さ らに トー タル な表 現 性 を め ざす
べ く, 身体 の他 の部 位 の動 き との 関 係 を検 討 す る。
2. 踊 り手 個 々の 身体 機 能 の特 性(利 きあ し等)
や技 法 自体 の運 動 機 構 を 明 ら か に す る こ とに よ
り, 踊 り手 の個 性 を 引 き出す こ とや 運 動 の美 的 か
つ 自然 な連 続 性 に つ い て検 討 す る。
3. 時代 背景 や 民 族 性 か らあ しの形 態, 表 現 を と
らえ 身体 文 化 全 体 を考 察 す る。
4. 上 記 を ふ ま え た上 で指 導 につ い て更 に検 討 す
る。
止, 第II群 そ の場 で の 動 き, 第III群移 動 を伴 う動
き に大 別 し, 更 に そ れ ぞ れ の 群 に つ い て, 両脚 支
持, 片 脚 支 持, 足 の 裏 以 外 の 身 体 部 分 の床 との接
触, 回転, ジ ャン プ等 を 設 定 した 。 各作 品 の運 動
分 析 は これ ら の項 目で 分 類 され, 各項 目 ご とに割
合(パ ー セ ン ト)が 算 出 され た 。
〈結 果 とそ の 考 察 〉
第 皿群 に着 目す る と 「
床 との接 触 」が20. 65パ ー
セ ン トと「両 脚 支持 」に 次 い で 多 く, これ は ダ ンス
・ク ラシ ッ ク に は な い フ ロ ア ー テ ク ニ ッ クで あ
り, 現 代 の舞 踊 の 特 徴 的 な 動 きで あ る と思 われ る。
今 後 の検 討 課 題 と して, 足 首, 膝等 の各 部 位 に
つ い て も考 察 して い く必 要 が あ る。 ま た 時 間 の単
位 につ い て検 討 す る必 要 が あ り, さ らに技 法 の単
位, 作 品 内容 の分 類 等 に つ い て も検 討 を重 ね て い
き た い。
事 例 研 究(D:
「ダ ンス ・ク ラ シ ッ クに お け る支 持
脚 と動 作 脚 の 関 連性 に つ い て の研 究」
-37-
390件,
ダ ンス にお け る 「あ しの研 究 」 に
関 す る展 望
その2
一 ダンサーの障害, 生理学的研究頭川 昭子 青木恭子
若松美黄 東原芳美
芳賀 うらら
目
"leg"の2,
& feet"は11件,
(Table1参
は0件
702件
"dance
照)。UTOPIAに
の 中 か ら,
& leg"は23件
お け るPA,
で あ り, CDIで は"dance&leg"で
学 的 な 筋 肉 や 骨 に 関 す る 研 究 で が1件
EMで は"dance"の186件,
"feet"の10,
"leg"の48,
060件 が 見 ら れ た(Table2参
増井都乃
平 山素子
TablelSIRCか
らの
"dance
見 られ た
AHCIで
は生理
見 ら れ,
620件,
照)
。
「
ダ ン ス と あ し」 の 文 献
的
本 研 究 は, ダ ン ス と 「あ し(足
・脚)」 の 研 究 に
関 し て, 語 源 か ら 得 ら れ た キ-ワ ー ドを も と に コ
ン ピ ュ-タ ー で 文 献 を 検 索 し, 得 ら れ た 資 料 か ら
そ の 内 容 を 分 類 し, 「あ し の 研 究 」 に つ い て 展 望
す る と共 に,
ダ ンス の障 害 や 生 理 学 的 研 究 に 関 す
る 事 例 研 究 の 結 果 とそ の 考 察 か ら, 将 来 の 研 究 の
発 展 とそ の活 用 につ い て推 察 され る。
「あ し」 の 辞 書 的 意 味 で 日本 語 の 主 な 意 味 で は
1.
動 物 の 下 肢,
2.
-: 重複数
主 に 歩 行 運 動 を な す も の,
「
手 」 に 対 し て の 足 首 か ら 下 の 部 分,
3.
Table2UTOPIAか
物 の 下 に つ き, 支 え と な る も の,
の よ う に 見 られ,
"leg"(Middle
English
1.
足, 脚, す ね, 2.
leg, legge)で
「
海 」 船 の 一 間 切 りの 区 間(距
4.
[古]お
じ ぎ を す る(make
1.
歩 兵,
4.
foot it(踊
English
2.
は,
ク リ ケ ッ ト打 者 の 左 後 方,
3.
の よ うに 見 ら れ,
"foot"(Middle
ら の 「ダ ン ス と あ し」の 文 献
離),
a leg),
fot, fet)で
音 歩, 韻 脚, 詩 脚, 3.
は,
ブ イ ー ト,
る, 歩 く, 歩 い て 行 く)
の よ うに 見 ら れ た 。
バ レ エ 用 語 と し て 多 く 用 い ら れ るpied(ピ
エ
-:
仏)は,
ギ リ シ ャ 語 の"pous",
ラ テ ン語
"
pes"に 相 当 し, 足 の 意 味 を 持 つ 。 ま た 同 様 の
以上 の 「ダ ン ス と あ し」 に 関 す る検 索 の結 果 を
ま とめ る と次 の よ うに 推 察 され る。
1.
「ダ ン ス と あ し」 に 関 す る研 究 は, ダ ンス
の研 究 の 中 では 少 数 で あ るが 見 る こ とが で きた。
意 味 を 持 つ 接 頭 語 で は 英 語 の"ped一"ラ
テ ン語 の
"pes -"が あ る
。 こ れ ら の 用 語 の 中 か ら, "foot"と
"leg"を キ -ワ ー ド と し て コ ン ピ ュ ー タ ー に よ
り文 献 が 検 索 さ れ た 。 コ ン ピ ュ-タ
の 検 索 で は,
検 索 され た 研 究 の 内容 は, ダ ンス 障 害 ・治療 な ど
医学 的 な研 究, ダ ンサ-の 脚 力, ト レー ニ ン グ効
果 な どの生 理 学 的 ・バ イ オ メ カ ニ クス 的 な研 究 が
60. 71パ ー セ ン トを 占 め て い た 。 「足 」 に 関 して
は, ダ ンス靴 の選 択 や そ れ が 引 き起 こす 障 害 との
関連 を述 べ る研 究 が 見 られ た 。
2. ダ ンス の障 害 ・治 療 に 関 す る研 究 に 関 して
医学 的 な研 究 分 野 で は, バ レエ, モ ダ ン ダ ンス,
エ ア ロ ビ ッ ク ・ダ ン ス, フ ラ メ ン コ ・ダ ンス な ど
ー に よ る文 献
検 索 用 語 が 題 ・概 要 ・文 献 名 の 中 に
あ る 場 合 の み が 検 索 さ れ る 。 そ の た め に,
全 体 の 中 の一 部 分 と して
ダ ンス
「あ し 」 が 研 究 さ れ て い
て も 検 索 さ れ な い 場 合 が あ り, 関 連 文 献 の 一 部 で
あ る こ と を 前 提 と して 分 析 さ れ た 。
方
法
「ダ ン ス 」 と 「あ し 」 に 関 す る 研 究 はSIRC1),
UTOPIA(筑
重複 数
波 大 学 学 術 情 報 処 理 セ ン タ ー)の
位 論
を行 うダ ンサ ーや 学 生 に 関 して, 障 害 の起 きた 局
文 関 係), AHCI(人
文 科 学 関 係)の デ ー タ-ベ ー
ス を 基 に, コ ン ピ ュ ー タ か ら 文 献 検 索 さ れ た 。
部 や 障 害 内容 に関 す る研 究 が81. 25パ-セ
ン トを
占 め て い た と言 え る。
3. そ の 他 の 研 究 は, ダ ン ス全 体 の 問 題 で あ
り, 身 体 部 分 と して の 「あ し」 と直 接 的 に 関 連 が
PA(心
理 学 関 係),
EM(医
学 関 係), CDI(学
結 果 とそ の 考 察
SIRCか
ら は,
"dance"の5,
187件,
"feet"の
-38-
こ の よ うな 研 究 は 外 傷 ・障 害 の 特 徴 と状 況 ・身 体
見 られ る研 究 で は なか った 。
これ らの こ とか ら ダ ンス に おけ る 「あ し」 の研
的 特 徴 な ど の 関 連 を 明 確 に し, ダ ン ス 活 動 や 指 導
に お い て 外 傷 ・障 害 を 予 防 し, 生 涯 に 渡 っ て ダ ン
究 で は, 医学 的 な臨 床 実 験 や 障 害 に関 す る調 査,
生理 学 的 な筋 肉や 骨 の エ ク サ サ イ ズ に よる効 果 な
どにつ い て の研 究 が 多 く見 られ た とい え る。
ス を 楽 しみ,
運 動 効 果 を 上 げ るた め に貢 献 す る も
の で あ り る と 考 え ら れ る 。 多 くの 研 究 結 果 か ら 検
討 され る こ とが 期 待 され る。
展
望
本 研 究 で は, ダ ン ス と 「あ し(足 ・脚)」 に関 し
て, コ ン ピ ュー タ ー の文 献 検 索 に よ り得 られ た 資
事 例 研 究(2):
学 的 研 究:
「舞 踊 運 動 に お け る下 肢 の 筋 電 図
パ ラ レル と ア ン ・ ド ゥオ ー ル の 比 較 」
こ の 研 究 は, 舞 踊 運 動 に お け る パ ラ レ ル と ア ン
・ ドゥオ ール の下 肢 の 比 較 を 行 うこ とを 目的 と し
料 か ら分類 した。 そ の結 果, ダ ンス の障 害 ・治 療
に つ い て臨 床 的 な診 断 や 調 査 に よる研 究 や 生 理 学
的 ・バ イ オ メ カ ニ ク ス的 に ダ ンス の技 能 や 効 果 を
分析 した研 究 が多 く見 られ た。 しか し, ダ ンス に
関す る 「あ し」 の 研 究 は, 哲 学 的 ・審 美 的 な 研
究, 心 理 学 的 な研 究 な どが あ る と考 え られ るが,
ダ ンス全 体 との関 連 で研 究 が進 め られ るた めか,
て, 筋 電 図 の 筋 放 電 パ タ ー ン を 分 析 す る こ と に よ
り行 わ れ た 。 ダ ン ス 歴10年 以 上 の3名
生 を 被 験 者 と して,
足 の7種
頭 筋,
類 の 被 検 筋(大
内 側 広 筋,
側 頭)に
の 女 子大 学
6種 類 の 動 き に 対 す る 右 動 作
殿 筋,
外 側 広 筋,
大 腿 直 筋,
前 脛 骨 筋,
大腿二
腓腹筋外
つ い て の 筋 放 電 パ タ ー ン が 得 られ た 。 得
ら れ た 資 料 はt-testに よ り個 人 内 比 較 に よ り 統 計
今 回 の検 索 で は抽 出 で き なか っ た。 この こ とは特
に 「あ し」 に 関す る この分 野 の研 究 が少 な い とも
考 え られ る の で, 今 後 の研 究 が期 待 され る で あ ろ
う。 ま た, 障 害 に関 して は, 医学 的 な治 療 の仕 方
と同 時 に, 障 害 の予 防 と して どの よ うに ダ ンス を
的 に 分 析 さ れ,
次 の よ うな 結 果 が 推 察 さ れ た 。
大 腿 直 筋; Movement
1 & 4, 大 腿 二 頭 筋;
Movement
6, 内 側 広 筋; Movement
3&4で
は,
ア ン ・ ド ゥ オ ー ル が パ ラ レル よ り も単 位 時 間 あ た
行 え ば障 害 を 避 け られ る の か, 障 害 を 持 つ ダ ン
サ ー に対 す る練 習 や 振 付 け は どの よ うに され る と
り の 筋 放 電 量 が 多 く見 ら れ た 。 外 側 広 筋,
筋,
前脛骨
腓 腹 筋 外 側 頭 で は ど の 動 き に お い て も有 意 差
は見 られ な か った 。 大殿 筋 に お い て は どの動 き に
良 い の か, 実 践 的 経 験 と重 ね て, トレー ニ ング技
法 や 指 導 との 関連 で, 多 くの研 究 が進 め られ る こ
とが必 要 で あ る と考 え られ る。
次 に2件 の事 例 研 究 か ら研 究 の展 望 は, 次 の よ
うに推 察 され た 。 事 例 研 究 は いず れ も筑 波 大 学 舞
踊 専 攻 生 卒 業 論 文 を も と に考 察 され た 。
事 例 研 究(1): 「ダ ン ス活 動 に よる身 体 的 な 外 傷
・障 害 に関 す る研 究 」
も 有 意 差 が 認 め ら れ,
い ず れ も ア ン ・ ド ゥ オ-ル
が パ ラ レル よ り も 単 位 時 間 あ た りの 筋 放 電 量 が 多
く見 ら れ た 。 こ の こ と よ り, ア ン ・ ド ゥ オ ー ル で
は パ ラ レル よ り, 主 動 筋 と し て 大 殿 筋 の 果 た す 役
割 は 大 き い と 考 え ら れ る。
今 後 の 検 討 課 題 と し て, 動 作 脚 が 左 脚 の 場 合,
動 作 時 の 意 識 性,
脊 柱 起 立 筋 の パ タ ー ンな どの考
この研 究 で は, ダ ン スに よる外 傷 ・障 害 の 原 因
慮 と, 被 験 者 の 例 数 を 増 加 す る こ と に よ り更 に 明
と結 果 の特 徴 を, 他 の専 門 種 目と比 較 す る こ とに
よ り明確 に され る こ とを 目的 と して 行 わ れ た 。 研
確 に さ れ る こ と と考 え られ る 。 こ の よ うな 研 究 は
究 は ダ ンス専 攻 生126名 を含 む 大 学 ス ポ ー ツ選 手
(バ レー ボ-ル, バ ス ヶ ッ トボ ール, 陸 上 競 技)
328名 の被 験 者 に対 す る質 問紙 法 で 行 わ れ た 。 得
られ た 資 料 は統 計 的 に 処 理 され, 次 の よ うな 結 果
が 推 察 され た 。
ダ ンス経 験 者 は オ ーバ ー ワー クや 運 動 強 度 ・量
の急 激 な増 加 に よ り, 足 ・足 首 ・足 指 に 多 く外 傷
・障 害 が 見 られ た 。 そ の 内容 と して は, 肉離 れ,
果 た す と 考 え ら れ る。
運 動 時 の 生 体 の役 割 を理 解 す る上 に重 要 な 役 割 を
ダ ンス に お け る
1.
「あ し の 研 究 」 内 容 の 例
ダ ン ス 障 害 ・治 療
Bejjani, F. J.; Halpern,
R.; Voloshin,
loskeletal
demands
clinical and
5:
捻 挫 が 多 く見 られ た 。 これ らの こ とか ら, 通 常 の
練 習 時 に 疲 労 を 蓄 積 させ な い よ うな 方 法, 例 え ば
ス トレ ッチ ン グや ク ール ダ ウ ンを 下 肢 に 重 点 を お
いて 行 うな どが 必 要 で あ る と考 え られ る。 また,
2.
冬 季(舞 台 シ-ズ ン)に 多 く外 傷 ・障 害 が起 きて
い る こ とか ら, 公 演 に 重 点 を 置 い た 練 習 計 画 や健
back
dance.
V.
H.
(1988}: Muscu-
flamenco
study. Foot
ラ メ ン コ ・ダ ン サ-の
dancers:
a
Ankle,
8/
筋 骨格 の
臨 床 的 生 体 力 学 的 研 究)
ダ ン ス の 技 能 ・効 果
Clarkson,
Foley,
on
biomechanical
254-263(フ
必 要 性:
N.; Pio, A.; Dominguez,
A.; Frankel,
P.
M.;
James,
P. (1986): The
on
foot pronation
Res. Q. Exerc.
R.;
effect
Watkings,
of augmented
during
A.;
feed
barre exercise
Sport, 57/1:
33-40.
in
(ダ ン
ス に お け るバ ー練 習時 の足 の回 内 の増 大 フ ィ ー ド
康 管 理 の重 要 性 が 考 え られ る。
今 後 の検 討 課 題 と して, 外 傷 ・障 害 が 起 きた 場
所 ・時 期 ・疲 労 の 程 度 ・脚 の 特 徴(0脚
・X脚 な
ど)な どの調 査 内容 を 加 え る こ とが 考 え られ る。
バ ッ ク の 効 果)
3. ダ ン ス 技 法 ・指 導
Matsumoto,
C.; Kawaguchi,
-39-
C. (1969): Acompa一
rative
study
of
dance:
"B"
gaku".
Bull. of JAPEW,
較 研 究:
1)SIRCの
Center,
June
「舞 楽 」 の 考 察)
文 献 検 索(Sport
CANADA,
Silver
a
consideration
on
P. 5-21.
(ダ ン ス の 比
Information
Resource
Platter社:
1975∼
1991)
-40-