グラフの種類と特徴 参考資料:総務省統計局 ~なるほど統計学園~ グラフの種類 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ 棒グラフ 折れ線グラフ 円グラフ 帯グラフ ヒストグラム → 棒の高さで、量の大小を比較する。 レーダーチャート → 複数の指標をまとめてみる。 散布図 → 2種類のデータの相関をみる。 など → 量の変化をみる。 → 全体の中での構成比をみる。 → 構成比を比較する。 → データの散らばり具合をみる。 Ⅰ 棒グラフ → 棒の高さで、量の大小を比較する。 <読み取れること> グラフをみると、福岡県の 北九州市、福岡市でのたらこ 購入量が飛び抜けて大きいこ とが一目でわかります。福岡 は「辛子明太子」で有名です から、家庭でたらこを買う量 も多い、ということでしょう。 <気を付けること> ①データの多い順(または少ない順)に並べる。 ②都道府県データの場合、北から順に並べることもある。 ③五十音順に並べる。 ④横軸が年や月といった時間軸である場合、時間の順に並べる。 ⑤質問に対する回答を並べる場合、質問票の順と同じ順に並べる。 Ⅰ-② 棒グラフ(複雑なグラフ) → 1本の棒に、複数のデータを表示したもの <読み取れること> 1920年では第1次産 業で働いている人が最 も多いが、年々減少し 2000年では最も少ない。 第2次産業と第3次 産業は年々増加し、現 在は第3次産業が最も 多い。 <気を付けること> 帯グラフとの違いに注意する。 (帯グラフは長さを揃えた棒を並べて構成比を表している。) Ⅱ 折れ線グラフ → 量の変化をみる。 <読み取れること> グラフをみると、たまごの値段もかなり上下動していることが分かります。ニ ワトリの飼料は輸入穀物に頼っていること、養鶏場の暖房等の費用もかかる ことから、たまごの価格も、国際的な穀物価格や原油価格の動向に左右され やすいと考えられます。 <気を付けること> ①複数のデータを一つのグラフ に重ねる時は線の区別がつき やすいよう、線を色分けした り、実線と破線を使い分けた りする。 ②縦軸の目盛りはゼロから始め るのが普通ですが、あまり数 字に変化がなくて見にくいと きは、縦軸に波線を入れて途 中を省略する。 ③Cだけ数値が大きく違い、一 つのグラフに描きにくい、と いう場合は、Cだけ右目盛り で表示する、ということにし て、一つのグラフに収める。 Ⅲ 円グラフ → 全体の中での構成比をみる。 <読み取れること> グラフをみると、ア メリカと中国における CO2排出量が飛び抜 けて多いことや、上位 4か国(アメリカ、中 国、ロシア、日本)で 全体の半分以上を占め ている等が分かります。 <気を付けること> ①データは、時計の針の12時の位置から時計回りに、大きい順に並べる。 ②「その他」はいくら大きくても、一番最後に表示する。 ③あまり扇形が小さくなるとグラフが見にくくなるので、構成比が小さいものは、まとめ て「その他」にする。 ④「○○に賛成ですか」のような質問に対する回答を円グラフに表示する場合など、必ず しもデータの大きい順に並べないこともある。 Ⅳ 帯グラフ → 構成比を比較する。 <読み取れること> グラフをみると1920 年では第1次産業で働 いている人が全体の半 分以上であったのにも 関わらず、この割合は 低下を続け、現在では 5%程度であることが 分かります。 <気を付けること> ①構成比をみることが目的なので、棒の長さは全て同じにする。 ②項目を並べる順番を途中で変えると割合の変化がグラフを見て分からなくなってしまう ので、一つのグラフの中では順番は変えないでおきます。 ③データの多い順(または少ない順)に並べる。 Ⅴ ヒストグラム → データの散らばり具合をみる。 <どんな時に使う?> データの散らばり具合を みるのに使われます。横軸 にはデータの階級を縦軸に その階級に含まれるデータ の数(人数、個数など)を とって棒グラフで表します。 <気を付けること> ①データの階級幅が異なるときには、棒グラフとは異なった扱いが必要です。例えば、「165cm以上 170cm未満と170cm以上175cm未満のところは人数も少ないから、まとめてしまおう」とした場合、 それをそのままグラフに描くと、階級をまとめて人数が増えただけなのに、グラフの高さが高くな ってしまって、誤解してしまうおそれがあります。そのため、そのような場合には、階級幅が2倍 なので横幅を2倍にし、その代わりに高さを半分にして表示します。 ②ヒストグラムを描く際には、「階級数をいくつに分ければよいか」というのが問題になります。通 常は、5~10くらいの階級数でヒストグラムを描いてみて、あまりデータの散らばりが見られなけ れば階級数を変えてみる、という方法をとります。 Ⅵ レーダーチャート → 複数の指標をまとめてみる。 <読み取れること> テストの成績をレー ダーチャートで示すこと により、Aさんは英語や 国語といった文科系は得 意だが数学や理科といっ た理科系は苦手、Bさん は逆に理科系が強い、と いったことが分かる。 <気を付けること> レーダーチャートを描く際には、通常、「外に行くほど(データ値が大きいほど)良い」 となるようにデータを選びます。 例えば、体力測定の結果をレーダーチャートに描く場合、幅跳びや反復横飛びは数字が大 きいほど良いのですが、50m走などはタイムが短いほど良いので、単純に50m走のタイムで レーダーチャートを描くとおかしなグラフになってしまいます。そのような場合には、タイ ムではなくその逆数(つまり、「秒速○○m」とか)に直して、「データ値が大きいほど良 い」データに変換する必要があります。 Ⅶ 散布図 → 2種類のデータの相関をみる。 <どんな時に使う?> 散布図は、縦軸と横軸 にそれぞれ別の量をとり、 データがあてはまるとこ ろに点を打って示す(「 プロットする」といいま す。)グラフです。2つ の量に関係があるかどう かをみるのに使います。 <気を付けること> 散布図で分かることは、2つの量の間に関係があるかということだけであり、因果関係 (どちらかが原因となって、もう一方が起こる)を示すものではありません。 例えば、働いている人について、血圧と給料の関係を散布図に描いたとします。普通は、 年齢が高い人ほど血圧が高く、また年齢が高いほど給料も高くなるので、「血圧と給料に は関係があります」という散布図になります。 でも、これから、「血圧を高くすると、給料が上がります」ということにはなりません よね。 Ⅷ 応用編 → 2種類のグラフを組み合わせる。 <読み取れること> 日本の人口は毎年増 加しているが、伸び率 は年々減少している。 戦時中は増減率が下 がり、戦後2回にわた るベビーブーム時には 上がっている。 <気を付けること> ①データを最も分かりやすく表す2つのグラフを選ぶ必要がある。 ②色遣いなど2つのグラフを見やすく表示する。
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