Quartus II -Parallel Flash Loader クイック・ガイド

- Quartus II -
Parallel Flash Loader クイック・ガイド
ver.9.0
2009 年 7 月
1. はじめに
MAX® II CPLD はパラレル・フラッシュ・ローダ (以下 PFL) と呼ばれる独自の機能を備えています。PFL は、MAX II デバ
イスでカスタム JTAG コマンドを実装してボード管理を簡素化し、ボード上の JTAG 非準拠デバイス(標準フラッシュ・メモリ・デ
バイスなど)のコンフィギュレーションを可能にします。
下記に MAX II デバイスを使用して JTAG 非準拠フラッシュ・デバイスをプログラムする方法を示します。この実装は MAX
II デバイス内の JTAG ステート・マシンを使用して MAX II デバイスのプログラマブル・ロジックにアクセスし、フラッシュ・メモ
リ・ドライバおよびアドレス・デコーダ・ファンクションを実装します。プログラミング・インストラクションは接続されている I/O ピンを
通して、フラッシュ・デバイスに直接ロードされます。
上記の書き込み後、次の電源立ち上げのタイミングで標準フラッシュ・メモリ・デバイスから FPGA へのコンフィギュレーション
を開始します。
パラレル・フラッシュ・ローダ・メガファンクションは Quartus® II ソフトウェア バージョン 5.0 以降でサポートされています。
※
パラレル・フラッシュ・ローダの詳細は、アルテラのホームページ (http://www.altera.co.jp)で公開中の以下の資料
をご覧ください。
『AN 386: Using the Parallel Flash Loader with the Quartus II Software』
JTAG
インタフェース
Quartus II
PFL
(コンフィギュレーション・
アルテラ
FPGA
データ)
Passive Serial
または
Fast-Passive Parallel
インタフェース
フラッシュ
インタフェース
CFI
フラッシュ・メモリ
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2. 機能概要
2-1. 動作フロー
①
MAX II デバイスに PFL 回路を含んだデザインをプログラミングします。
MAX II
プログラミング・ファイル
PFL
アルテラ
FPGA
CFI
フラッシュ・メモリ
②
MAX II デバイスに PFL デザインを組み込むことで JTAG から PFL を経由してフラッシュ・メモリにアクセスが可能
になり、そのフラッシュ・メモリに対してアルテラ FPGA 用のプログラミング・データを書き込みます。
コンフィギュレーション・
データ
PFL
アルテラ
FPGA
CFI
フラッシュ・メモリ
③
MAX II デバイス内に PFL のデザインがあることによりアルテラ FPGA とフラッシュ・メモリ間で Passive Serial もしく
は Fast-Passive Parallel アクセスが可能となります。再コンフィギュレーション時に、フラッシュ・メモリからアルテラ
FPGA への書き込みが行われます。書き込みシーケンスも PFL に搭載されていますので、自動的にコンフィギュレー
ションが行われます。
PFL
アルテラ
FPGA
CFI
フラッシュ・メモリ
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2-2. 操作フロー
以下に PFL の基本操作フローを示します。
ステップ 1.
PFL デザインを含んだ MAX II デバイス用
のプログラミング・ファイル(.pof)作成
ステップ 2.
アルテラ FPGA 用のプログラミング・ファイル
(.sof) の作成
ステップ 3.
.sof からフラッシュ・メモリ用のプログラミング・
ファイル (.pof) に変換
ステップ 4.
プログラミング
※
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各ステップの操作方法は次頁『操作方法』をご覧ください。
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3. 操作方法
ステップ 1. PFL デザインを含んだ MAX II デバイス用のプログラミング・ファイル(.pof)作成
PFL を使用する場合には、デザインの中に PFL モジュール・デザインが含まれる必要があります。PFL デザインを使用す
るためには Quartus II の MegaWizard™ Plug-In Manager を使用し、デザインに altparallel_flash_loader を追加します。追加
後 コンパイルを実行し、MAX II デバイスの PFL モジュール対応のプログラミング・ファイル(.pof) を生成します。
操作手順は以下のとおりです。
①
PFL モジュール・デザインの生成
1.
Quartus II の Tools メニュー ⇒ MegaWizard Plug-In Manager を選択し、起動します。
2.
[page 1] “Create a new custom megafunction variation” を選択し、 “Next” をクリックします。
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3.
[page 2a] “Select a megafunction from the list below” 項から JTAG-accessible Extension ⇒ Parallel Flash Loader を
選択し、“Next” をクリックします。
使用デバイスのファミリ名
開発言語を選択
モジュール名と保存先
4.
[page 3 of 7] 各パラメータを選択し、“Next” をクリックします。
a)
b)
c)
d)
e)
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a)
PFL 回路の選択
—
Flash Programming and FPGA Configuration : JTAG ポートからフラッシュ・メモリへのプログラミング用の
回路と Flash から FPGA へコンフィギュレーションするための回路を作成
—
—
Flash Programming : JTAG ポートからフラッシュ・メモリへのプログラミング用の回路のみを作成
FPGA Configuration : フラッシュ・メモリから FPGA へコンフィギュレーションするための回路のみを
作成
b)
フラッシュ・デバイスの接続数を選択
c)
フラッシュ・デバイスの選択
d)
フラッシュ・デバイスとのデータ幅を選択
e)
PFL がフラッシュ・デバイスにアクセスする必要がないときに、フラッシュ・デバイスとインタフェースするすべてのピ
ンをトライステートにします
5.
[page 4 of 7] 各パラメータを選択し、“Next” をクリックします。
f)
g)
f)
Speed(速度) または Area(論理規模) のどちらで最適化を行うかを選択
g)
Speed で最適化を行ったときに実装される FIFO のサイズを選択
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6.
[page 5 of 7] 各パラメータを選択・入力し “Next” をクリックします。
h)
i)
j)
k)
l)
m)
n)
o)
p)
h)
コンフィギュレーションオシレータの周波数設定
i)
フラッシュ・デバイスのアクセス・タイムを入力
j)
オプションビット・アドレスを入力
k)
コンフィギュレーションのモードを選択
l)
コンフィギュレーションが失敗した際の処置設定
—
Halt : コンフィギュレーションの中止
—
Retry same page : 再度、そのページのコンフィギュレーションを実行
—
Retry from fixed address : 指定したアドレスからの再コンフィギュレーションを実行
m ) 上記 l) の Retry from fixed address のアドレス指定
n)
再コンフィギュレーション・ピンの有無
o)
入力クロックと出力クロックの分周比率を設定
p)
FPGA コンフィギュレーション中のフラッシュ・メモリのリード・モードにおけるアクセス・タイムの改善仕様を選択
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—
Normal Mode : すべてのフラッシュ・メモリに対応
—
Intel Burst Mode : インテル社製 StrataFlash® P30/P33 に対応
—
Spansion Page Mode : スパンシオン社製 GL ファミリに対応
—
Numonyx Burst Mode : ニューモニクス社製 M58BW に対応
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7.
②
[page 6 of 7] / [page 7 of 7] EDA ページで Next をクリックし、Summary ページで “Finish” ボタンをクリックします。
コンパイルの実行
PFL をユーザ・デザインに取り込んだ後、コンパイルを実行します。コンパイル実行前に、ピン・アサイン、未使用ピンの
設定、ロジック・オプションなどを行っておくと作業が潤滑に進みます。
コンパイルは、Processing メニュー ⇒ “Start Compilation” または、ツール・バーの
ボタンをクリックします。コン
パイルが完了すると、MAX II デバイス用のプログラミング・ファイル(《リビジョン名》.pof)が生成されます。
※ コンパイル実行前に行う設定に関しては、FPGA/CPLD 関連アルティマ技術情報サイト 「EDISON」 にて公開中
の資料各種をご参照ください。
『Quartus II はじめてガイド - コンパイル』
『Quartus II はじめてガイド - ピン・アサインの方法』
『Quartus II はじめてガイド - Device & Pin Options 設定方法』
『Quartus II はじめてガイド - Assignment Editor の使い方』
『Quartus II はじめてガイド - よく使用する Logic Option 設定方法』
『Quartus II はじめてガイド - デバイスの未使用ピンの状態とその処理』
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ステップ 2. アルテラ FPGA 用のプログラミング・ファイル (.sof) の作成
アルテラ FPGA 用デザインを作成後にコンパイルを実行すると、アルテラ FPGA 用のプログラミング・ファイル(《リビジョン
名》.sof) ファイルが生成されます。
ステップ 3. .sof からフラッシュ・メモリ用のプログラミング・ファイル (.pof) を生成
ステップ 2. で生成したアルテラ FPGA 用のプログラミング・ファイル(.sof) から、フラッシュ・メモリ用のプログラミング・ファ
イル(.pof) を以下の手順で生成します。
①
Quartus II の File メニュー ⇒ “Convert Programming Files” をクリックします。
②
Programming File type のプルダウン・リストより Programmer Object File (.pof) を選択します。
プルダウン・リスト
③
Configuration device のプルダウン・リストより、使用するフラッシュ・メモリのタイプを、Mode よりコンフィギュレーション・モ
ードを選択します。
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④
File name にファイル名を入力し、ブラウズ・ボタンにおいて保存先を指定します。
⑤
Input files to convert 項に変換対象のプログラミング・ファイル(.sof)を選択します。
1.
Input files to convert 項の “SOF Data” 行をクリックしハイライトします。
2.
“Add File” ボタンをクリックし、ステップ 2. で生成したプログラミング・ファイル(.sof) ファイルを選択します。
【補足① : スタート・アドレス、エンド・アドレスの設定】
.sof ファイルを格納するアドレスのスタート・アドレス、エンド・アドレスを指定することが可能です。上記 ステップ 3. ⑤ の
作業の際に、”propaties” ボタンをクリックし、表示された SOF DATA Properties ウィンドウ内の Address mode for selected
pages 項のプルダウン・リストより以下のモードを選択してください。
—
Auto : Quartus II が自動的にスタート・アド
レスを決定します
—
Block : スタート・アドレス、エンド・アドレ
スの双方を指定することができま
す。
—
Start
: スタート・アドレスのみ指定するこ
とができます。
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⑥
“Options” ボタンをクリックし、フラッシュ・メモリに書き込むオプションビット・アドレスを設定します。
※
このとき、アドレスが .sof を格納するアドレス(補足① 参照)と重複した場合はエラーが発生しプログラミング・ファ
イルを生成できません。
※
オプションビット・アドレスの設定は7ページ参照
ステップ 4. プログラミング
Quartus II のプログラマより、プログラミングを行います。Quartus II 上の Tools メニュー ⇒ Programmer または、
クリックし、プログラマを起動します。
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を
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①
Hardware Setup、および Mode を指定します。
②
“Add File” ボタンをクリックし、MAX II 用のプログラミング・ファイル(.pof) を選択します。
③
エントリーした MAX II 用のプログラミング・ファイル(.pof) を右クリック ⇒ Attach Flash Device を選択します。Select
Flash Device ダイアログボックスより、使用するフラッシュ・メモリを選択し “OK” ボタンをクリックします。
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④
前頁 ② で追加した項目を右クリック ⇒ Change File より、フラッシュ・メモリ用のプログラミング・ファイル(.pof) を選択し、
ファイルを結合します。
⑤
オプションを 設定後、“Start” ボタンをクリックし、プログラミングを開始します。
※
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Programmer の操作に関する詳細は、fPGA/CPLD 関連アルティマ技術情報サイト 「EDISON」 にて公開中の
資料 『Quartus II はじめてガイド - デバイス・プログラミング方法』 をご参照ください。
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