堅調なネット通販。携帯端末からの利用者が増加!

2011 年 5 月 31 日
プレスリリース
(社)日本通信販売協会
「堅調なネット通販。携帯端末からの利用者が増加!」
~2010年の全国通信販売利用実態調査のダイジェスト~
(社)日本通信販売協会(事務局・東京都中央区、宮島和美会長、正会員 520 社)では、市場拡大の続く通
販の利用者像を把握することを目的に、通販の利用実態調査を継続して実施しています。2010 年(第18
回)の調査結果をみると、通信販売の利用率は、ほぼ例年通りの水準を記録。また、購入には「パソコンによ
るインターネット」を利用した割合が 52.8%と最も多く、5 年連続でトップとなっています。さらに、スマートフ
ォンなどの普及を背景に、購入に「携帯電話、携帯端末によるインターネット」を利用した割合が、2008 年
10.3%、2009 年 12.8%、2010 年 16.1%と年々着実に増加しており、通信販売の重要な広告媒体として、今
後さらなる拡大が見込まれます。
なお、報告書の本体には、このほかにも、男女別、年代別、職業別にみた分析結果やマーケティングに役
立つユーザー情報が多数盛り込まれております。
■調査結果の概要
2010 年の通信販売の世帯利用率(79.6%)、個人利用率(64.5%)は、ほぼ例年通りの水準を記録しま
した。そのうち、利用者の動向についてみると、購入するのに「パソコンによるインターネット」を利用した
割合は 52.8%と最も多く、5 年連続で一番利用される通販広告媒体となっています。
一方で、「携帯電話、携帯端末によるインターネット」の利用割合も 08 年 10.3%、09 年 12.8%、10 年
16.1%と着実に上昇しています。さらに購入商品についてみると、「婦人衣料品」34.9%、「化粧品」29.8%、
「健康食品」26.5%がトップ 3 となっています。時系列でみると、「食料品」「美容・健康・医療器具」「家庭電
気製品」「TV・ビデオ・DVD 機器、カメラ等」の分野に微増傾向がみられます。
また、直近に利用した会社をたずねると、「Amazon」が 14.8%と最も多く、「楽天市場 9.0%」「ニッセン
8.4%」「千趣会 5.4%」「セシール 5.3%」「ジャパネットたかた 5.1%」「ベルーナ 3.7%」と、品揃えの多い総
合通販企業が上位にあがりました。
通販で利用した会社数は平均で 3.6 社でした。時系列では 1 社のみ利用している人の割合が減少し、4
社以上利用する人が増えています。また、支払い手段についてたずねたところ、代金引換の利用割合が
最も高くなっていますが、時系列でみると、クレジットカードの利用が年々高まり、今回調査では代金引換
に次いで利用されていることが判明しました。
通信販売の利用理由は、「価格が納得できるから」49.8%、「買い物に行く時間を節約できるから」
45.5%、「他で手に入れにくいものだから」39.7%がトップ 3 であり、最大理由(単数回答)としても、この 3
項目がほぼ同率で並びます。これらの結果から、通信販売が多様な理由から利用されている様子がうか
がえます。
本件に関するお問合せ先
(社)日本通信販売協会事務局
担当:柿尾正之、三浦千宗(ゆきのり)
TEL03-5651-11551 FAX03-5651-1199
<ダイジェスト>
◆年間利用率、女性が微増傾向
2010 年の世帯年間利用率は 79.6%であり、5 世帯に 4 世帯が 1 年以内に通信販売を利用しています。
また、個人年間利用率をみると、64.5%となっており、3 人に 2 人近くの人が 1 年以内に通信販売を利用し
ています。個人利用率を性別で比較すると、2010 年は女性 73.8%に対し、男性 54.0%であり、圧倒的に
女性の方が高くなっています。時系列でみると、女性は微増傾向が続いていますが、男性は、微増傾向
が止まり、2009 年に比べると利用率の性差はやや広がっています。
◎通信販売の世帯年間利用率、個人年間利用率の推移(%)
80
60
40
20
0
世帯利用率
個人利用率
女性
男性
2008年
2009年
2010年
79.3
64.1
71.7
55.3
79.7
64.3
72.0
55.5
79.6
64.5
73.8
54.0
◆利用広告媒体は「パソコンによるインターネット」がトップ、携帯端末のインターネット利用者も増加
通信販売の購入に利用した媒体は、「パソコンによるインターネット」が 52.8%でトップ。特に男性 50 代
以下で高い傾向がみられます。2 番目に利用割合の高い媒体は、「国内カタログ」ですが、利用率は
33.5%と、年々低下しています。以下、「テレビショッピング」「ダイレクトメール」「折り込みちらし」「新聞広
告」が 20%前後で並んでいます。「携帯電話や携帯端末によるインターネット」は年々増加して 16.1%と
なっています。
◎2010 年の通信販売 年間利用媒体の推移(%)
2
◆購入商品、トップ 3 は「婦人衣料品」「化粧品」「健康食品」
2010 年に通信販売で購入した商品は、「婦人衣料品」34.9%、「化粧品」29.8%、「健康食品」26.5%がトッ
プ 3 となっています。前回調査で利用の高かった「趣味・娯楽品」は詳細に動向を把握するために、今回
分野を分割してたずねました。その結果、分割した中では、「本・雑誌・コミック」19.7%、「CD および DVD ソ
フト」16.8%、「ゲーム機・玩具・ゲームソフト」13.4%が比較的高い結果となりました。
時系列でみると、購入率が伸びているのは「食料品」「美容・健康・医療器具」「家庭電気製品」「TV・ビ
デオ・DVD 機器、カメラ等」で、大分類でみると、「食料品」「趣味娯楽用品」分野で伸びがみられました。
直近に利用した企業についてたずねると、「Amazon」が 14.8%で最も多く、以下「楽天市場 9.0%」「ニッ
セン 8.4%」「千趣会・ベルメゾン 5.4%」「セシール 5.3%」「ジャパネットたかた 5.1%」「ベルーナ 3.7%」な
どが上位にあがっています。男性ではネット通販が上位に並びますが、女性ではカタログ系や化粧品関
係も比較的高い結果となりました。
◎通信販売での購入商品の推移(%)
0.0
10.0
20.0
30.0
婦人衣料品
化粧品*
29.8
23.1
21.7
健康食品
食料品
本・雑誌・コミック☆
13.7
16.1
17.1
美容・健康・医療器具
CD及びDVDソフト☆
16.8
15.2
15.9
15.4
17.0
17.6
14.3
11.6
14.8
14.1
紳士衣料品
地方特産品・産直品
子供・ベビー衣料品
ゲーム機・玩具・ゲームソフト☆
インテリア・敷物・寝具
26.5
19.7
19.3
17.0
17.1
下 着
TV・ビデオ・DVD機器、
カメラ等*
35.7
35.9
34.9
34.5
36.1
20.6
20.1
21.6
18.9
19.9
21.5
靴・鞄
家庭電気製品*
40.0
13.4
5.9
7.6
2008年(n= 961)
2009年(n=1030)
2010年(n=1052)
11.9
7.4
8.3
11.5
9.4
11.5
11.2
☆:前回の「趣味・娯楽用品」から 6 つに分割した選択肢
*:
「化粧品」の前回データ(選択肢)は「化粧品・医薬品」
。
「医薬品」は今回「医薬品・介護用品その他」に移動。また、
「家庭電気
製品」は前回まで「・ミシン」が付いていたが今回から削除した。さらに、
「TV ビデオ・DVD 機器、カメラ等」は、前回まで別立ての
選択肢であった「カメラ・光学機器」を移動してまとめた。
3
◆利用会社数は微増傾向
2010 年に通販で利用した会社数は平均 3.6 社。4 社以上利用している率が増えており、平均利用社数
も微増傾向が続いています。
平
1社
2社
3社
4~5社
6~9社
10社以上
均
無回答
3.3 値
2008年(n= 961)
19.3
27.3
23.9
16.1
3.3
7.7
3.6
2009年(n=1030)
19.3
23.5
23.9
18.3
3.5
8.7
3.6
2010年(n=1052)
16.6
25.7
23.2
20.2
6.2 5.9
◆代金支払手段、男性のクレジットカード利用が目立つ
通信販売利用時の決済手段は「クレジットカード」が年々伸びて、47.1%となりました。この結果、「クレジ
ットカード」は「コンビニエンスストア」を追い越し、トップの「代金引換」とも僅差となりました。「クレジットカー
ド」は男性全体では今回初めてトップとなり、中でも 30~40 代では 70%を超えて他の手段を大きく上回って
います。一方で、「郵便振替」は 27.4%と、時系列でみても利用率の減少傾向がみられます。
◎通信販売の代金支払手段の推移(%)
0
20
40
60
48.8
51.6
47.5
代金引換
38.8
42.3
クレジットカード
47.1
42.9
43.3
44.3
コンビニエンスストア
32.7
28.9
27.4
郵便振替
13.2
14.9
13.9
銀行振込
その他
無回答
2008年(n= 961)
2009年(n=1030)
2010年(n=1052)
0.5
1.0
1.6
0.2
0.2
0.0
4
◆通信販売の利用理由は「価格が納得できる」から
通信販売の利用理由は「価格が納得できるから」49.8%、「買い物に行く時間を節約できるから」45.5%、
「他で手に入れにくいものだから」39.7%がトップ 3 であり、最大理由(単数回答)としても、この 3 項目がほぼ
同率で並びます。結果から、通信販売が多様な理由から利用されている様子がうかがえます。
◎通信販売の利用理由と最大理由(%)
0.0
20.0
価格が
納得できる
買い物の時間
を節約できる
他で手に
入れにくい
時間をかけて
商品を選べる
以前購入して
満足した
商品の比較検討
がしやすい
品揃えが豊富
カタログ等が
送られてくる
割引やポイント制
サービスがある
品質が魅力的
都合の良い時
届けてくれる
支払方法の
都合がいい
返品が可能
店舗の店員対応
が煩わしい
人に
すすめられた
その他
無回答
40.0
60.0
49.8
17.9
45.5
18.9
39.7
16.2
34.5
8.6
31.4
6.8
30.4
6.3
28.4
6.4
3.8
24.4
20.7
2.5
5.9
19.7
18.8
2.0
18.5
1.4
10.1
0.2
7.1
1.1
2.9
0.2
3.2
1.5
0.2
0.4
5
いくつでも
最大理由
■調査概要
本調査では前回(第 17 回)に引き続き、A 独自調査と B オムニバス調査の二つの調査を併用していま
す。独自調査だけでは、回答者が通販利用者に偏る可能性があることから、B オムニバス調査を併用し
て利用率を算出しています。
・調査手法:
A 独自調査:質問紙を利用した郵送法。
B オムニバス調査:質問紙を利用した個別訪問面接法。
・対象者:
A 独自調査:全国の 15~79 歳までの男女 2,450 人
B オムニバス調査:全国の 15~79 歳までの男女 1,200 人。
※両調査とも、対象者は日本リサーチセンターのオムニバス協力者をデータベース化したものを層化多
段抽出法によって抽出。
・回収数
A 独自調査:1,436 人(有効回答率:58.6%)
B オムニバス調査:1,200 人(割り当て回収のため有効回答率は記載しない)
・調査期間
A 独自調査:2011 年 1 月 14 日~2 月 3 日
B オムニバス調査:2011 年 2 月 2 日~2 月 14 日
・調査実施機関:独自調査、オムニバス調査とも、(株)日本リサーチセンターに委託して実施
※最終報告書には、この他にも通信販売に役立つユーザー情報が多数盛り込まれております。入手ご希望
の方は日本通信販売協会までお問い合わせください。日本通信販売協会では、引き続きこうした調査や
分析を行い、通信販売業界の発展に寄与していきます。
本件に関するお問合せ先
(社)日本通信販売協会事務局
担当:柿尾正之、三浦千宗(ゆきのり)
TEL03-5651-1155 FAX03-5651-1199
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