食品パッケージ等の印刷・加工事業への新規参入について

平成 26 年 11 月 18 日
産 興 株 式 会 社
食品パッケージ等の印刷・加工事業への新規参入について
~ ひろしま西風新都に専用新工場を建設。平成28年4月本格稼働予定 ~
中国電力グループの産興株式会社(本社:広島市中区、社長:石原 崇宏)は、従来の商
業印刷事業(パンフレット・チラシ等の印刷、製本)に加え、食品包装フィルムなど軟包
装パッケージの印刷・加工を行う事業を新たに開始します。
ひろしま西風新都に専用工場建設用地を新たに確保し、平成 27 年末を目途に新工場を建
設。新たな設備を導入し、平成 28 年 4 月に本格稼働する予定で、売上高約 40 億円/年を
目標としています。
新工場では、印刷から加工まで、 揮発性有機化合物(VOC)をほとんど使用しない技法
を採用。環境負荷の低減だけでなく、パッケージへの残留溶剤の心配を減らすことにより、
食の安全・安心という消費者ニーズにも応えた製品をお届けすることができると確信して
います。
このたびの、より安全・安心なパッケージ印刷・加工事業への参入を契機に、今後とも、
当社は、
「社会の持続性に貢献する印刷製品の提供―Sustainability Package Printing―」
に努めていきたいと考えています。
○人や環境にやさしい印刷技術を導入
現在、国内の軟包装パッケージ印刷の主流はグラビア印刷ですが、当社では、国内に
おいて採用事例の少ない水性フレキソ印刷を推進していきます。
水性フレキソ印刷は、揮発性有機化合物をほとんど使わない、人や環境にやさしい印
刷技法で、アメリカでは主流の印刷技法となっていますが、我が国では、印刷品質の観
点から、これまで主として段ボール等への印刷に用いられてきました。しかし印刷方式
やインキの改良等により印刷品質が飛躍的に向上したことから、近年、パッケージ印刷
にも用いられるようになっており、国内市場の拡大が見込まれています。
将来的には、パッケージの素材に、生分解性フィルムの使用を提案することで、製造
から廃棄まで一貫した環境対応のソリューションも提供していきます。
○加工技術も人や環境にやさしく
新工場では、印刷後にフィルムを貼り合わせるラミネート加工においても、「ノンソ
ルベント・ラミネート(無溶剤ラミネート)
」を導入します。
ラミネートの主流は、ドライラミネート方式と呼ばれ、接着剤に希釈溶剤を使用して
いますが、ノンソルベント・ラミネートは全く溶剤を使用しないため、揮発性有機化合
物の大気への放出や作業環境への影響がありません。
○デザインから販促までワンストップで
既存事業で培った宣伝企画やデザイン等のノウハウを生かし、パッケージの企画・デ
ザインや販促活動、流通の支援など、ワンストップ体制で、お客さまのお役に立てるサ
ービス・製品を提供していきます。
【産興株式会社 会社概要】
設
立
: 昭和 26 年 6 月(資本金:3,000 万円)
代表者
: 取締役社長
石原 崇宏(いしはら
たかひろ)
所在地
: 広島市中区舟入南一丁目 1 番 18 号(代表 082-232-4286)
事業概要 : 印刷・広告・出版(商業印刷、電柱広告の取り扱い、広告代理業、タウン
情報誌の出版、ウェブサイトの構築などインターネット関連業務
など)
【新工場の概要】
事業内容 : パッケージ印刷・加工事業
工場立地 : ひろしま西風新都(敷地面積 20,800 ㎡、鉄骨造一部 2 階建て、床面積 6,500 ㎡)
設備概要 : 水性フレキソ印刷機 2 台(イタリア製)、ノンソルベント・ラミネーター他
製造製品 : 食品を中心とした流通消費財の包装フィルムへの印刷・加工
総投資額 : 約 40 億円
<新工場イメージ図>
<フレキソ印刷機>
以
【お問い合わせ先】
産興株式会社
パッケージ印刷事業プロジェクト
事務局:平川
TEL 082-232-6821(直通)
上
<参考>
【水性フレキソ印刷の概要】
印刷方式 ······· グラビア印刷の凹版と違い、凸版方式で印刷する技法
技術革新 ······· 従来からある技法だが、近年で解像度や発色濃度、再現性が飛躍的に向
上し、パッケージなど商用対応が可能になる
市場動向 ······· 欧米の軟包装印刷はアメリカが 55%、ヨーロッパの 15%が水性フレキソ
印刷であり、国内は未だ 1%に満たない市場で成長傾向にある
水性インキ ····· 揮発性有機化合物 5%未満
製品コスト ····· 揮発性有機化合物排出対策のための燃焼装置が不要となり、設備・運用
コストが従来と比べ削減されるため、現在と同等の製品価格を実現でき
る
対応ロット ····· 小ロットから大ロットまで、ジョブチェンジ(版替え)が容易に行える
機械特性を活かして、幅広く対応することが可能
【水性フレキソ印刷の特徴】
① パッケージ製品に残留溶剤の心配がなく、食品に適している
② 水性インキを使用することで、揮発性有機化合物処理の設備コストが大幅に低減
③ 凸版印刷方式でインキの使用量を大幅に削減することによって、揮発性有機化合物排出
量の削減、乾燥エネルギーの削減、更に全体のコスト削減へと結びついている
【ノンソルベント・ラミネーターの概要】
ラミネート ······· フィルムパッケージの耐光性や耐酸素性を向上させるため、フィルム
を貼り合わせる加工技法
ノンソルベント ··· 特性の違う複数のフィルムを無溶剤でラミネートする
【ノンソルベント・ラミネーターの特徴】
① 揮発性有機化合物を全く使用しないため、製品から溶剤臭がしない
② 揮発性有機化合物の大気への放出や作業環境への影響がない
③ 乾燥ドライヤーによる溶剤の揮発処理が不要のため設備コストを抑制できる
以
上