非破壊検査に関する最近の話題

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(3) 15:20~16:05
直流電位差法による材料と欠陥の評価
八戸工業高等専門学校
公開部門委員会
武尾
文雄
氏
直流電位差法は,金属などの導電材料に一定電流を供
非破壊検査に関する最近の話題
給し,材料表面の二点間における電位差を計測すること
により材料内部の情報を得ようとする方法である.計測
企
画
破壊力学部門委員会
会
場
山形大学工学部講義棟(4 号館,5 号館)
日
時
平成 27 年 5 月 22 日(金)
趣
旨
安心・安全な社会の実現のため,非破壊検査は
される電位差は材料の導電率およびその分布,欠陥など
の不連続部の存在,板厚など材料の形状・寸法に依存す
13:00~17:00
ますますその重要性が増してきています.従来より主要
な検査対象であった各種機器・構造物については検査の
更なる高度化が求められ,また高機能で付加価値の高い
製品の創出のために新しい検査手法の開発も要求される
ようになってきました.今回は非破壊検査に関する最近
の話題について 4 件ご講演いただきます.多くの皆様の
ご参加をお待ちしております.
るため,電流入出力端子と電位差計測端子の配置を適切
に設定することにより,さまざまな非破壊評価への適用
が期待できる.また同方法は原理が単純であり,必要と
する装置も比較的安価である.本講演では,現場適用型
の簡便な評価手法の開発を目指して行っている取り組み
から,いくつかの適用事例について紹介する.
(4) 16:05~16:50
鉄鋼材料の微小非金属介在物の高速探傷技術
JFE テクノリサーチ㈱
プログラム
1.
13:00~13:30 ビジネスミーティング
2.
13:30~16:50 講演および討論
一
氏
鉄鋼材料の加工性を左右する重要な因子として,また,
鉄鋼材料からつくられた部材の疲労強度に影響を及ぼす
重要因子として,内部の非金属介在物がある.本講演で
(1) 13:30~14:15
は,筆者が JFE スチール(株)在籍時代に開発した,製品
薄層を通過する超音波を利用した材料評価
東北大学
高田
燈明
泰成
氏
薄層を通過する超音波の透過率が周波数に依存するこ
とが知られている.本講演ではこの現象を活用した 2 つ
の材料評価事例を紹介する.1 つは試料と音響媒体であ
る水との間に薄層を介して広帯域高周波数超音波を伝達
するドライコンタクト超音波法であり,この手法により
試料の水非接触下において電子部品等の内部を高分解能
に超音波可視化できる.また今 1 つは薄層の評価であり,
高分子フィルムの音響物性値を高精度に測定する手法を
検査に必要な高速性を備え,かつ,微小な欠陥までを検
出可能な 2 つの超音波探傷技術を紹介する.第一の技術
は,缶用鋼板の内部品質保証に用いられている,走行す
る薄鋼板のφ50µm 以上の非金属介在物を検出可能なリニ
アアレイプローブを用いたオンライン検出技術であり,
第二の技術は,超音波フェイズドアレイ技術を大きく改
良した,被検体深さ方向断面(2 次元断面)を一括高速
検査可能,かつ,φ20µm 以上の非金属介在物を検出可能
なパラレル受波ニードルビーム探傷技術である.
紹介する.この手法により高分子フィルムの熱劣化状況,
あるいはフィルム内のマイクロボイドが高感度に検出で
3.
16:50~17:00 総合討論
きる.また鋼板の表裏面に施された高分子塗膜の厚さを
同時に測定することも可能である.なお講演内容は講演
者の最近の総説論文(Mech. Eng. Rev., Vol.2, 2015)に詳
しく掲載されている.
(2) 14:15~15:00
火力発電所における高クロム鋼配管の寿命予測に向けた
取組みについて
東北電力㈱
松村
雄士
氏
蒸気温度が 600℃級の超々臨界圧(USC)火力発電所
の高温再熱蒸気配管等では,高温強度の必要性から,高
クロム鋼が使用されている.高クロム鋼には,長時間の
使用に伴い損傷が内部から進行する事象が確認されてい
るものの,表面からのレプリカ採取などの従来手法では
的確な損傷把握が困難であるという課題がある.本講演
では,長時間使用した高クロム鋼使用部材(高温再熱蒸
気配管エルボ等)の非破壊・破壊調査ならびに調査に基
づく当社の非破壊検査のアプローチについて,概要を報
告する.
休憩(15:00~15:20)
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